JP2006212315A - ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法 - Google Patents

ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006212315A
JP2006212315A JP2005030297A JP2005030297A JP2006212315A JP 2006212315 A JP2006212315 A JP 2006212315A JP 2005030297 A JP2005030297 A JP 2005030297A JP 2005030297 A JP2005030297 A JP 2005030297A JP 2006212315 A JP2006212315 A JP 2006212315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base plate
frame
headrest
cover
skin material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005030297A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Hashiguchi
秀一 橋口
Minoru Tanitsu
稔 谷津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP2005030297A priority Critical patent/JP2006212315A/ja
Publication of JP2006212315A publication Critical patent/JP2006212315A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

【課題】 本発明の目的は、表皮材の端末処理を良好かつ容易に行うことにある。また、ステー側から表皮材に挿入する従来の方法ではインサート不可能な形状のフレームでも適用可能とし、ヘッドレストの設計の自由度を拡大することにある。
【解決手段】 ポリウレタンフォームからなるパッド材40と、パッド材40にインサートされるフレーム10と、パッド材40の表面を被覆するトリムカバー20とを一体成形してなるヘッドレストにおいて、袋状のトリムカバー20に設けた開口50に、フレーム10をプレート部11側から挿入可能し、この開口50にステー13を挿通させたベースプレート31を配設する。ベースプレート31の凸部には表皮材の端末52に形成されたセット孔51aが係合して位置決めされ、端末52を覆うようにカバープレート32を取り付ける。
【選択図】 図11

Description

本発明は、表面が表皮材に覆われ、内部のパッドおよびフレームが表皮材と一体成形されたヘッドレスト及び該ヘッドレストの製造方法に関する。
従来から、車両用シートのヘッドレストとして、表皮材を袋状に縫製したトリムカバーの内部にフレームを挿入した後、トリムカバーに設けた注入孔からトリムカバーの内部空間に充填材としての発泡樹脂を注入し、表皮材と発泡樹脂からなるパッド材とフレームとが一体成形されたものが知られている。
図13は従来例のヘッドレストS1の完成品を底面から見た図であるが、この図に示すように、ヘッドレストS1の底面に設けられた挿通孔150a、150bから、フレーム110の下端部、すなわち、ステー113が外部に突出されている。また、ヘッドレストS1の底部121には、トリムカバー120の縫い目103上に注入孔102が設けられ、この注入孔102から発泡樹脂が注入された跡が形成されている。
また、従来例のヘッドレストS1では、図14に示すように、略コの字型のフレーム110をトリムカバー120の内部へインサートする方法としては、一端側のステー113を一方の挿通孔150aから内部に挿入し、順次フレームを内部に挿入してゆき、矢印で示すように内部で方向転換させ、もう一方の挿通孔150bから、最初に挿入したステーを外部へ突出させるという方法で行っていた。
しかし、このような方法では、ステーの突出位置に形成された挿通孔からフレームを斜めに無理やり挿入するので、作業が困難であり、また、挿通孔が変形、破損する可能性があった。そこで、フレームを容易に挿通させることができ、かつ、トリムカバーを破損する恐れのないようにするために、挿通孔が外部側に向かって拡開される断面となるように形成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、フレームの上部に前倒機構などの各種機構が組み付けられている構成では、トリムカバーの底部に幅広な開口が形成され、この開口から、前倒機構が内蔵されるインナーカバーごとトリムカバーの内部に挿入可能に形成されているものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−223887号公報(第2頁、図1、図2) 特開2000−38072号公報(第3頁、図1?図3)
上記特許文献1の技術では、挿通孔をトリムカバーの縫い目上に設け、挿通孔が形成される部位の縫いしろを内部に台形型に突出させ、その側縁を縫着することにより台形断面の挿通孔を形成している。このように形成されていると、挿通孔にフレームを斜めに挿通させることが容易とされ、挿通孔を変形、破損させることなくフレームを方向転換させることができる。また、挿通孔の縫い目方向の幅が広くなっているので、外部に突出されるステーと、トリムカバー内部に位置する部位との幅が異なっている場合にも、挿通性を向上させることができる。
しかしながら、この技術では、フレームを構成する部材の太さが場所によって大きく異なっていたり、プレートやインナーカバーなどが取り付けられている場合には、フレームを挿入することができないという問題点があった。
また、上記特許文献2の技術では、インナーカバーの底面側に突出する2本のステーを囲むように筒状部が設けられ、この筒状部の先端にステーが挿通される挿通孔を設けたアウターカバーが取り付けられており、インナーカバーとアウターカバーの係合部にトリムカバーの端末を挟持させることにより、トリムカバーの底部に設けられた開口を閉鎖するように構成されている。
しかしながら、この技術では、インナーカバーとアウターカバーによってトリムカバーの端末を挟みこむだけであって、組み付け作業工程において、端末を係止して正確に位置決めするための構成は設けられていなかった。また、このインナーカバーはフレームに一体に組み付けられており、フレームの形状に応じて変形させる必要があった。更にまた、このインナーカバーの内部は発泡樹脂が充填される空間ではないため、インナーカバーに発泡樹脂の注入孔を設けることはできず、トリムカバーに注入孔を設ける必要があった。従って、成形後に表皮に注入跡が残るという問題点があった。
本発明の目的は、フレームを挿入するための表皮材の開口を囲む端末部の端末処理を容易に行うことができ、外観性を向上させると共に、品質を安定化させることが可能なヘッドレスト及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、ステー側から挿入する従来の挿入方法では挿入不可能な形状のフレームであっても容易にトリムカバーの内部に挿入可能とし、設計の自由度が拡大されるヘッドレスト及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、発泡樹脂などの充填材の注入跡が表面に露出されないヘッドレスト及びその製造方法を提供することにある。
前記課題は、請求項1に係るヘッドレストによれば、袋状に形成された表皮材と、該表皮材の内部に充填される発泡樹脂と、該発泡樹脂にインサートされる頭部及び一対の脚部を有するフレームと、が一体成形されてなるヘッドレストにおいて、前記フレームの脚部が挿通されるベースプレートに設けられた係止部には、前記表皮材の端末が係止されて位置決めされると共に、前記表皮材の端末が、前記ベースプレートに係合されるカバープレートにより覆われてなることにより解決される。
このように構成されていると、フレームの周囲の表皮材の端末を、フレームが挿通されたベースプレートに設けられた係止部に係止させて位置決めすることができるので、表皮材の端末を精度よく位置決めすることができる。また、係止された端末をベースプレートに係合されたカバープレートで覆うことができるので、精度良く、かつ容易に表皮材の端末処理を行うことができる。
また、ヘッドレストの内部にインサートされるフレーム頭部が大きいために、表皮材に大きな開口を設けなければならない場合であっても、フレームを挿通させたベースプレートを開口に配設し、上記のように精度良く端末処理を行って開口を塞ぐことができる。従って、小さな開口からは挿入できないような形状のフレームであっても採用することができ、設計の自由度が拡大される。
また、請求項2に記載のように、より具体的には、前記ベースプレートには、前記フレームの脚部が挿通される挿通孔が形成され、前記係止部は、前記挿通孔の内周面に形成された凸部からなり、前記表皮材の端末には、前記凸部に対応する位置に、前記凸部に係止されるセット穴を形成することができる。
このように構成すると、ベースプレートに設けられた挿通孔の内周面にフレームに向かって突出するように設けられた凸部に、端末のセット穴を係止させて固定することができ、この作業は容易に行うことができるので、端末の位置決めを効率よく行うことができ、また、精度よく位置決めを行うことができる。従って、作業者の熟練度によらず一定の品質を確保することができ、品質が安定化される。これにより、表皮折れや隙間が発生せず、充填材の漏れを防止すると共に、外観性を向上させることができる。
また、請求項3に記載のように、前記ベースプレートの外周には周壁が形成され、該周壁は、前記カバープレートの厚さと略同一高さに形成するように構成することができる。
このように構成されていると、カバープレートをベースプレートの外面側に係合して取り付けることにより、フラットな面が形成され、ヘッドレストのステーが突出される面を平面状にすることができる。従って、外観性が向上される。
また、請求項4に記載のように、前記ベースプレートには、前記発泡樹脂を注入するための注入孔が前記カバープレートによって覆われる部位に形成されるように構成することができる。
このように構成されていると、カバープレートを取り付ける前段階で発泡樹脂を注入して一体成形したのち、注入孔をカバープレートによって覆うことができるので、注入孔が外部に露出されない。また、表皮には注入孔を形成しないので注入跡が残らない。また、注入孔を設けるためのハギラインを設ける必要がない。よって、外観性が向上される。
前記課題は、請求項5に係るヘッドレストの製造方法によれば、袋状に形成された表皮材と、該表皮材の内部に充填される発泡樹脂と、該発泡樹脂にインサートされる頭部及び一対の脚部を有するフレームと、が一体成形されると共に、前記表皮材に形成された開口が、前記フレームの脚部が挿通されるベースプレート及び該ベースプレートに係合されるカバープレートによって閉鎖されるヘッドレストの製造方法であって、前記開口に、前記フレームを前記頭部から挿入する第1の工程と、前記ベースプレートに形成された挿通孔に前記フレームの脚部を挿通させ、前記ベースプレートを前記開口に配設する第2の工程と、前記開口を囲む表皮材の端末に形成された係合部を前記ベースプレートに形成された係止部に係止させることにより、前記端末を前記ベースプレートに位置決めする第3の工程と、前記カバープレートに形成された挿通孔に前記フレームの脚部を挿通させ、前記カバープレートを前記ベースプレートの外面側に装着する第4の工程と、を行うことにより解決される。
このように構成されていると、請求項1について説明したように、精度良くかつ容易に表皮材の端末処理を行うことができる。また、小さな開口からは挿入できないような形状のフレームであっても採用することができ、設計の自由度が拡大される。
また、請求項6に記載のように、前記ベースプレートには、発泡樹脂を注入するための注入孔が前記カバープレートによって覆われる部位に形成され、前記第3の工程の後、かつ、前記第4の工程の前に、前記発泡樹脂,前記表皮材,前記フレームを一体成形するための成形金型の樹脂注入ノズルから前記注入孔に発泡樹脂を注入して成形し、脱型する第5の工程を行うように構成することができる。
このように構成されていると、請求項4について説明したように、注入孔をカバープレートによって覆うことができるので、注入孔が外部に露出されない。また、表皮には注入孔を形成しないので注入跡が残らない。よって、外観性が向上される。
本発明によれば、以下のような効果を奏する。
(イ)フレームの周囲の表皮材の端末を、フレームが挿通されたベースプレート上に精度よく位置決めすることができる。また、位置決めされた端末をカバープレートで覆うことができるので、精度良く、かつ容易に表皮材の端末処理を行うことができる。
(ロ)表皮材に大きな開口を設けた場合であっても、精度良く端末処理を行って塞ぐことができる。従って、小さな開口からは挿入できないような形状のフレームであっても採用することができ、設計の自由度が拡大される。
(ハ)注入孔をカバープレートによって覆うことができるので、注入孔が外部に露出されない。また、表皮には注入孔を形成しないので注入跡が残らない。よって、外観性が向上される。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図11は本発明の一実施形態に係るものであり、図1はヘッドレストSを底面側から見た斜視図、図2はヘッドレストSを側面側から見た斜視図、図3はヘッドレストSの断面図、図4はヘッドレストのフレームを示す説明図、図5はトリムカバーを示す説明図、図6はカバー部材の構成を示す説明図、図6はカバー部材の分解斜視図、図7はカバー部材の断面図、図8は開口50にベースプレート31を配設する工程を示す説明図、図9はベースプレート31に開口を囲む端末を係合させる工程を示す説明図、図10はベースプレート31にカバープレート32を装着する工程を示す説明図である。
また、図12は改変例のヘッドレストの製造方法を示す説明図である。
(ヘッドレストの構成)
本発明の一実施形態に係るヘッドレストSは、図1、図2に示すように、いわゆる穴開きタイプのものであって、例えば、乗用自動車等の車両に設けられた車両用シートのヘッドレストとして好適に用いられるものである。本例のヘッドレストSは、フレーム10と、トリムカバー20と、カバー部材30と、パッド材40と、を主要構成とするものであり、略中央位置に通孔1が設けられている。図3は本例のヘッドレストSの断面図である。
フレーム10は、例えば軽量合金により成形されたものであり、図3、図4に示すように、ヘッドレストS内で略水平に位置するプレート部11と、このプレート部11の両端部から、斜め下方へ傾斜して延出される一対の傾斜部12と、この傾斜部12に連続する一対のステー13とから構成されている。ステー13の先端は、車両用シートのシートバック(図示せず)の上方に設けられた取付部(図示せず)に固定される。これにより、ヘッドレストSが、車両用シートのシートバックに固定される。
プレート部11は、ヘッドレストSが衝撃時の荷重に耐えられるような強度を有するように構成されており、例えば、衝撃吸収を考慮されていないヘッドレストにおけるフレームと比較して、厚み、幅等の寸法が大きくなるように設計されている。また、傾斜部12及びステー13は、強度を保ちつつ軽量化を図るために、例えば、中空のパイプ状とされている。
トリムカバー20は、ヘッドレストSの表面を覆う表皮材として用いられるものであり、図6に示すように、所定の立体的形状を有する概略袋状に形成されている。このトリムカバー20は、例えば、本革、合成皮革、ファブリック等により構成することができ、例えば、複数の表皮材片を縫合することにより立体的形状を構成し、表裏反転させて形成されている。
また、トリムカバー20は、ヘッドレストSの底面を被覆する底部21と、ヘッドレストSの通孔1を構成する孔部22と、ヘッドレストの前側面を被覆する前面部23と、ヘッドレストの後側面を被覆する背面部(図示せず)と、ヘッドレストの横側面を被覆する側面部24とを備えている。
トリムカバー20の底部21には、フレーム10のステー13を挿通させるための開口50が設けられている。この開口50は、本発明の特徴的な構成として、フレーム10を、プレート部11側から挿通させることが可能な形状及び大きさを有している。すなわち、図6に示す開口50の幅X1が、図4に示すプレート部11の幅X2よりも幅広に形成されている。
開口50を囲む端末52には、略矩形状の複数の突片51が形成されている。突片51には、それぞれセット穴51aが形成されている。このセット穴51aは、端末52を後述するカバー部材30に接合して端末処理を行う際に、端末52を固定して位置決めするために設けられたものである。
また、本例では、トリムカバー20の底部21には、トリムカバー20の内部空間に溶融樹脂(発泡樹脂原液)を注入するための樹脂注入ノズル52を挿入可能な注入孔2が設けられている。
カバー部材30は、本発明の特徴的な構成であって、ステー13を挿通させる挿通孔が形成されており、ステー13の先端をヘッドレストSの外部に突出させた状態で、開口50を閉鎖するように取り付けられるものである。このカバー部材30は、例えば、図5に示すようなベースプレート31と、カバープレート32とから構成されている。このベースプレート31及びカバープレート32は、ポリプロピレン樹脂により形成されているが、樹脂製に限定されるものではなく、種々の材料を用いることができる。
図7はカバー部材30の分解斜視図である。図7(a)に示すように、ベースプレート31とカバープレート32には、それぞれヘッドレストSのステー13が挿通される。そして、図7(b)に示すように、ベースプレート31の外側にカバープレート32が取り付けられるように構成されている。また、図8は図7のA−A断面図、B−B断面図、C−C断面図である。なお、図7及び図8(a)(b)では、トリムカバーの端末52は図示を省略しているが、図8(c)に示すように、ベースプレート31にはトリムカバーの端末52が係合されるように構成されており、ベースプレート31とカバープレート32によって端末52を挟み込むように構成されている。
ベースプレート31は、図5、図7、図8に示すように、例えば細長い平板状に形成されており、外周に沿ってリブ31aが形成されている。このリブ31aは、カバープレート21の厚さと略同一の高さの周壁をなすように形成されている。また、ベースプレート31には、略長方形の挿通孔31bが、長尺方向に複数並んで形成されている。そして、挿通孔31bの内周面にはピン31cが形成されている。
カバープレート32は、ベースプレート31よりも一回り外形が小さい細長い平板状に形成されており、リブ31aによって囲まれる凹部に嵌合する形状とされている。また、カバープレート32の両端には、ステー13が挿通される略円形の挿通孔32aが形成されている。また、カバープレート32のベースプレート31に対向する面には係合突起32bが形成されている。この係合突起32bは、先端がかぎ状に形成されており、ベースプレート31の挿通孔31bに押入されて挿通孔31bの縁に係合される。このようにすると、カバープレート32をベースプレート31に係合固定することができる。
ピン31cは、図5、図7、図8に示すように、ベースプレート31の表面から突出された凸部からなり、挿通孔31bの内周面のうち、互いに対向する長尺方向の面の略中央にそれぞれ形成されている。後述するように、トリムカバー20の端末52に設けられた突片51及びセット穴51aは、この挿通孔31b及びピン31cに対応する位置に形成されており、突片51を挿通孔31bに挿入し、セット穴51aにピン31cを挿通させることにより、端末52をベースプレート31に係止することができる。
また、ピン31cは、本例では先端側ほど細くなるように形成されているが、先端をかぎ状に形成することにより、係合したセット穴51aが外れないように構成してもよい。
このように、本例では、係合部としてのセット穴51a、係止部としてのピン31cが形成されており、セット穴51aがピン31cによって係止されることにより、トリムカバー20の端末52がベースプレート31からずれないように位置決めすることができる。
パッド材40は、発泡樹脂等の充填材をヘッドレストSの内部に充填することによりヘッドレストSの内部に形成されたものであり、例えば、ポリウレタンフォームから形成することができる。本例のパッド材は、フレーム10、トリムカバー20、カバー部材30と一体成形されている。すなわち、フレーム10をトリムカバー20の開口50から内部に挿入し、ステー13を挿通させたカバー部材30を開口50に取り付けて開口50を閉鎖した後、成形金型内にこのフレーム10、トリムカバー20、カバー部材30をセットし、トリムカバー20の内部空間に発泡樹脂材を充填し、発泡させて形成されている。これにより、パッド材40は、図3の断面図に示すように、内部にフレーム10がインサートされると共に、表面にトリムカバー20及びカバー部材30が一体成形されている。
本発明では、開口50が、プレート部11を挿通させることができるように大きく開口されている。従って、トリムカバー20にフレーム10をセットしただけでは、開口50とフレーム10との間に大きな隙間が生じ、この隙間から発泡樹脂材が漏れてしまい、一体成形を行うことができない。そこで、上記のように、ステー13を挿通させたカバー部材30によって開口50を閉鎖した状態で、表皮材片を縫合した縫い目3上に設けられた注入孔2から発泡樹脂原液などを注入して充填するように構成されている。
(ヘッドレストの製造方法)
次に、図9〜図11を参照しながら、上記各構成からなる本発明のヘッドレストSの製造方法について説明する。
まず、所定形状に裁断された表皮材片を縫製して、袋状のトリムカバー20を形成する。このトリムカバー20の底部21には、開口50が形成されている。そして、以下に説明する第1〜第4の工程からなる組み付け工程を行うことにより、フレーム10、トリムカバー20、カバー部材30を一体に組み付ける。その後、成形工程を行い、組み付けた構成を成形金型にセットし、溶融樹脂(発泡樹脂原液)を注入孔から注入して一体に成形する。以下、各工程について説明する。
○組み付け工程(第1の工程)
この工程では、トリムカバー20の開口50に、フレーム10をプレート部11側から挿入する。これにより、開口50から一対のステー13が外部に突出された状態となる。
○組み付け工程(第2の工程)
この工程では、図9に示すように、ベースプレート31に形成された挿通孔31bのうち、両端の挿通孔31bにそれぞれステー13を挿通させる。そして、ベースプレート31を開口50側(図10における矢印Aの方向)にスライドさせてヘッドレストの底面位置まで移動させる。
○組み付け工程(第3の工程)
この工程では、図10に示すように、開口50のまわりの端末52に形成された突片51を、ピン31cの上から挿通孔31b側(図10における矢印Bの方向)に折り曲げて被せる。そして、セット穴51aにピン31cを挿通させる。これにより、端末52がベースプレート31に係止されて位置決めされる。
○組み付け工程(第4の工程)
この工程では、図11に示すように、カバープレート32に形成された挿通孔32aにそれぞれステー13を挿通させる。そして、カバープレート32を開口50側(図11における矢印Cの方向)にスライドさせ、端末52を覆うようにベースプレート31の外面側に取り付ける。そして、このとき、図7、図8で説明した係合突起32bが、挿通孔31bの縁に係合されるので、端末52は、ベースプレート31とカバープレート32に挟み込まれて固定されている。
以上の組み付け工程により、フレーム10、トリムカバー20、カバー部材30が一体に組み付けられると共に、開口50が閉鎖される。そして、このとき、カバープレート32は、ベースプレート31のリブ31aによって囲まれる凹部に嵌合されており、カバープレート32の表面と周囲の表皮材とが略面一とされている。
○成形工程
この工程では、第1〜第4の工程により組み付けたフレーム10、トリムカバー20、カバー部材30を成形金型にセットし、底部21に設けられた注入孔2を成形金型の樹脂注入ノズルに装着して溶融樹脂(発泡樹脂原液)を注入孔2から注入する。これにより、トリムカバー20の内部空間に発泡樹脂が充填されて発泡層が形成され、フレーム10、トリムカバー20、カバー部材30、パッド材40が一体成形される。その後、成型品を脱型する。
以上の各工程により、本発明のヘッドレストSを形成すると、開口50がカバー部材によって精度良く閉鎖された状態で充填材(発泡樹脂原液)を注入することができるので、フレーム10を挿入するための開口50からの充填材の漏洩が防止されている。また、開口50の周囲の端末52の端末処理は、ベースプレート31に端末52を係止して精度良く位置決めしたのち、ベースプレート31とカバープレート32に端末52を挟み込んで固定することにより行っているので、端末に表皮折れ(しわ)が発生しない。従って、外観性を向上させることができる。また、品質の安定化を図ることができる。さらに、熟練していない作業者であっても品質良く端末処理を行うことができる。
なお、本発明の実施の形態は、以下のように改変することができる。以下、上記実施例と同一の構成は同一の符号により示し、上記実施例と異なる箇所のみ説明する。
(改変例1)
上記実施例では、トリムカバー20の底部21に注入孔2を設け、成形金型の樹脂注入ノズルをこの注入孔2に装着して発泡樹脂を注入していたが、本例は、トリムカバー20には注入孔を設けず、成形金型の樹脂注入ノズルは、カバー部材に設けた注入口に装着するように構成したものである。
本例のカバー部材のベースプレート231には、溶融樹脂を注入するための注入孔202が形成されている。この注入孔202は、カバープレート232を取り付けた際には、カバープレート232によって覆われる位置に設けられている。
図12は、本例におけるヘッドレストの製造方法を示す説明図である。本例では、上記実施例における製造方法に係る成形工程を行う代わりに、上記実施例における第3の工程の後、第4の工程の前に、以下に説明する第5の工程を行う。
○第5の工程
この工程では、第1〜第3の工程により組み付けたフレーム10、トリムカバー20、ベースプレート31を成形金型Kにセットし、ベースプレート231に設けられた注入孔202(本例では、挿通孔232bと兼用されている)に成形金型Kの樹脂注入ノズルを装着し、この注入孔K1から溶融樹脂(発泡樹脂原液)を注入する。これにより、上記成形工程と同様に、トリムカバー20の内部空間に発泡樹脂が充填されて発泡層からなるパッド材が形成され、フレーム10、トリムカバー20、ベースプレート231、パッド材40が一体成形される。
すなわち、図12(a)(b)に示すように、第2、第3の工程により、ベースプレート231のピン231cに、端末52の突片51に設けられたセット穴51aが係止される。
次に、図12(c)に示すように、本例の第5の工程により、ベースプレート231のリブ231aに囲まれた凹部に、成形金型Kの樹脂注入ノズルを装着する。樹脂注入ノズルの先端K2は、凹部と嵌合する形状とされており、装着時において、ベースプレート231の凹部表面は樹脂注入ノズルの先端面と当接されている。そして、このとき、挿通孔231bは、注入孔K1と対向する部位を除いて、樹脂注入ノズルの先端面によって塞がれている。
そして、図12(c)の矢印Dで示すように、注入孔K1から、注入孔202としての挿通孔231bに、溶融樹脂(発泡樹脂原液)を注入する。そして、一体成形された成型品を脱型する。
次に、図12(d)に示すように、第4の工程により、カバープレート32をベースプレート31の外面側に固定すると、注入孔202は、カバープレート232によって覆われる。そして、このとき、上記実施例と同様に、不図示の係合突起32bが、挿通孔231bの縁に係合されるので、端末52がベースプレート31とカバープレート32に挟み込まれて固定される。
このように、改変例のヘッドレストの製造方法では、カバープレートを取り付ける前段階で充填材を注入して一体成形することができる。従って、注入孔をカバープレートによって覆われるベースプレートに形成し、充填後は注入跡が覆われ外部に露出されないようにすることができる。そのため、トリムカバー20に注入孔を設ける必要がないので、表皮材に注入跡が残らないようにすることができる。これにより、ヘッドレストの下面にハギラインを設ける必要もなく、外観性が向上される。
上記実施形態は、車両用内装部品としてヘッドレストSを例にとって説明したが、本発明は、トリムカバー内に溶融樹脂を注入してフレームと共に一体成形するものであれば、他の車両用の内装部品に適用することも可能である。例えば、アームレスト等に適用することができる。
本実施形態のヘッドレストを底面側から見た斜視図である。 本実施形態のヘッドレストを側面側から見た斜視図である。 本実施形態のヘッドレストの断面図である。 本実施形態のフレームを示す説明図である。 本実施形態のカバー部材を示す説明図である。 本実施形態のトリムカバーを示す説明図である。 本実施形態のベースプレート及びカバープレートの分解斜視図である。 本実施形態のベースプレート及びカバープレートの断面図である。 本実施形態のベースプレートを開口に配設する工程を示す説明図である。 本実施形態のベースプレートに開口を囲む端末を係合させる工程を示す説明図である。 本実施形態のベースプレートにカバープレートを装着する工程を示す説明図である。 改変例のヘッドレストを示す説明図である。 従来例のヘッドレストを示す説明図である。 従来例のヘッドレストの製造方法を示す説明図である。
符号の説明
1‥通孔
2,102,202‥‥注入孔
3,103‥‥縫い目
10,110‥フレーム
11‥プレート部
12‥傾斜部
13,113‥ステー
20,120‥トリムカバー
21,121‥底部
22‥孔部
23‥前面部
24‥側面部
30‥カバー部材
31,231‥ベースプレート
31a,231a‥リブ
31b,150a,150b,231b‥挿通孔
31c‥ピン
32‥‥カバープレート
32a‥挿通孔
32b‥係合突起
40‥‥パッド材
50‥‥開口
51‥‥突片
51a‥セット穴
52‥‥端末
A,B,C,D‥矢印
K‥‥成形金型
K1‥注入孔
K2‥先端
S,S1‥‥ヘッドレスト
X1,X2‥幅

Claims (6)

  1. 袋状に形成された表皮材と、該表皮材の内部に充填される発泡樹脂と、該発泡樹脂にインサートされる頭部及び一対の脚部を有するフレームと、が一体成形されてなるヘッドレストにおいて、
    前記フレームの脚部が挿通されるベースプレートに設けられた係止部には、前記表皮材の端末が係止されて位置決めされると共に、前記表皮材の端末が、前記ベースプレートに係合されるカバープレートにより覆われてなることを特徴とするヘッドレスト。
  2. 前記ベースプレートには、前記フレームの脚部が挿通される挿通孔が形成され、
    前記係止部は、前記挿通孔の内周面に形成された凸部からなり、
    前記表皮材の端末には、前記凸部に対応する位置に、前記凸部に係止されるセット穴が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のヘッドレスト。
  3. 前記ベースプレートの外周には周壁が形成され、該周壁は、前記カバープレートの厚さと略同一高さに形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載のヘッドレスト。
  4. 前記ベースプレートには、前記発泡樹脂を注入するための注入孔が前記カバープレートによって覆われる部位に形成されたことを特徴とする請求項2または請求項3のいずれか一項に記載のヘッドレスト。
  5. 袋状に形成された表皮材と、該表皮材の内部に充填される発泡樹脂と、該発泡樹脂にインサートされる頭部及び一対の脚部を有するフレームと、が一体成形されると共に、前記表皮材に形成された開口が、前記フレームの脚部が挿通されるベースプレート及び該ベースプレートに係合されるカバープレートによって閉鎖されるヘッドレストの製造方法であって、
    前記開口に、前記フレームを前記頭部から挿入する第1の工程と、
    前記ベースプレートに形成された挿通孔に前記フレームの脚部を挿通させ、前記ベースプレートを前記開口に配設する第2の工程と、
    前記開口を囲む表皮材の端末に形成された係合部を前記ベースプレートに形成された係止部に係止させることにより、前記端末を前記ベースプレートに位置決めする第3の工程と、
    前記カバープレートに形成された挿通孔に前記フレームの脚部を挿通させ、前記カバープレートを前記ベースプレートの外面側に装着する第4の工程と、
    を行うことを特徴とするヘッドレストの製造方法。
  6. 前記ベースプレートには、発泡樹脂を注入するための注入孔が前記カバープレートによって覆われる部位に形成され、
    前記第3の工程の後、かつ、前記第4の工程の前に、前記発泡樹脂,前記表皮材,前記フレームを一体成形するための成形金型の樹脂注入ノズルから前記注入孔に発泡樹脂を注入して成形し、脱型する第5の工程を行うことを特徴とする請求項5に記載のヘッドレストの製造方法。
JP2005030297A 2005-02-07 2005-02-07 ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法 Withdrawn JP2006212315A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005030297A JP2006212315A (ja) 2005-02-07 2005-02-07 ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005030297A JP2006212315A (ja) 2005-02-07 2005-02-07 ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006212315A true JP2006212315A (ja) 2006-08-17

Family

ID=36975994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005030297A Withdrawn JP2006212315A (ja) 2005-02-07 2005-02-07 ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006212315A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010228411A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Tachi S Co Ltd ヘッドレスト成形用金型
FR2946588A1 (fr) * 2009-06-12 2010-12-17 Faurecia Sieges Automobile Appui-tete pour siege de vehicule, siege de vehicule comprenant un tel appui-tete et procede de fabrication d'un appui-tete pour siege de vehicule.
JP2018039159A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 積水化成品工業株式会社 発泡成形品用金型、及び発泡成形品
JP2020168868A (ja) * 2020-07-15 2020-10-15 積水化成品工業株式会社 発泡成形品用金型、及び発泡成形品
DE102022119184A1 (de) 2022-08-01 2024-02-15 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Kraftfahrzeugsitz und Kraftfahrzeug mit einem solchen Kraftfahrzeugsitz

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010228411A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Tachi S Co Ltd ヘッドレスト成形用金型
FR2946588A1 (fr) * 2009-06-12 2010-12-17 Faurecia Sieges Automobile Appui-tete pour siege de vehicule, siege de vehicule comprenant un tel appui-tete et procede de fabrication d'un appui-tete pour siege de vehicule.
JP2018039159A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 積水化成品工業株式会社 発泡成形品用金型、及び発泡成形品
JP2020168868A (ja) * 2020-07-15 2020-10-15 積水化成品工業株式会社 発泡成形品用金型、及び発泡成形品
DE102022119184A1 (de) 2022-08-01 2024-02-15 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Kraftfahrzeugsitz und Kraftfahrzeug mit einem solchen Kraftfahrzeugsitz

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080093830A1 (en) Interior Trim Material For Vehicle Formed By Applying Double Stitch To Mounting Material And Method Of Manufacturing The Same
CN103443019B (zh) 车辆座椅的头枕及其制造方法
JP2009055928A (ja) 車両用表皮一体発泡成形シート
JPH08230076A (ja) アームレストの製造方法
JP2006212315A (ja) ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法
JP5951439B2 (ja) シート用バックパッド及びその製造方法
US10710471B2 (en) Method and foam die for manufacturing seat cushion material
US7367603B2 (en) Headrest, seat for vehicle, and method for manufacturing headrest
JP4620581B2 (ja) ヘッドレストコア及びヘッドレスト
JP5066937B2 (ja) 表皮一体ヘッドレストとその製造方法
JP3915778B2 (ja) 表皮一体ヘッドレストの製造方法
JP4376705B2 (ja) ヘッドレスト及びその製造方法
JPH0924170A (ja) 車両用アームレスト
US20230138765A1 (en) Headrest and method for manufacturing the same
JP2009220359A (ja) 発泡成形品
JP2008307834A (ja) クッション体の製造方法
JPH0911252A (ja) 自動車用シートにおける一体発泡品の製造方法
CN211280744U (zh) 车辆用头枕
JP4620975B2 (ja) ヘッドレスト用基材、ヘッドレスト、及びヘッドレストの製造方法
JP4384950B2 (ja) ヘッドレストおよび車両用シート並びにヘッドレストの製造方法
JPH0956939A (ja) 表皮一体成形ヘッドレスト及びその製造方法
JP5973298B2 (ja) シート用バックパッドの製造方法及びその成形型
JP3021326B2 (ja) 表皮付き発泡成形品及びその製造方法
JP4209893B2 (ja) アームレスト製造装置
JP2021037872A (ja) カップホルダ付きアームレスト及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513