JP2020168868A - 発泡成形品用金型、及び発泡成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレームの一部分が突出する発泡成形品を成形するための発泡成形品用金型であって、劣化し難い発泡成形品用金型、及び発泡成形品を提供する。【解決手段】発泡成形品用金型30は、フレーム91の突出部93が挿通する挿通部40を有する凹型(第1金型)と、凹型に対して相対移動する凸型(第2金型)と、閉鎖壁50とを備える。閉鎖壁50は、凹型の挿通部40により構成されて成形空間SPと外部とを連通させる開口部において、開口部の一部分を閉鎖する。閉鎖壁50は、凹型に対する凸型の相対移動の移動方向DTに沿う方向に移動可能であり、開口部において、凹型と閉鎖壁50とによってまたは凸型と閉鎖壁50とによってフレーム91の突出部93が挟まれないよう凸型の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の少なくとも一部分を閉鎖する。【選択図】図6

Description

本発明は、フレームを有する発泡成形品を成形するための発泡成形品用金型、及び発泡成形品に関する。
フレームを有する発泡成形品が知られている。
特許文献1に記載の発泡成形品は、フレームと、発泡樹脂から構成される発泡樹脂部とを有する。フレームの一部分は発泡樹脂部に埋設され、フレームの他の部分は発泡樹脂部から突出する。フレームにおいて発泡樹脂部から突出する突出部は、例えば、発泡成形品が取り付けられる構造体(例えば、車両)への留め具として用いられる。
このような発泡成形品について次の成形方法が知られている。すなわち、クラッキング充填法により予備発泡ビーズを金型に充填し、充填後に型閉めし、予備発泡ビーズを加熱及び融着させて、発泡成形品を成形する。ここで、クラッキング充填法とは、凸型と凹型との間に隙間(クラック)を設けた状態で予備発泡ビーズを充填する方法である。この方法では、充填時に使用される予備発泡ビーズを搬送する空気をこの隙間(クラック)から排出する。
クラッキング充填法が用いられる金型では、凸型が凹型に対して相対移動する。発泡樹脂部からフレームの一部分が突出するような構造の発泡成形品を、この種の金型で成形する場合、凹型に、フレームの突出部を挿通させるための挿通部が設けられる。凹型の挿通部は、凹型と凸型との間に構成される成形空間と外部とを連通させる。挿通部が塞がれていなければ、成形空間内の予備発泡ビーズが外部に漏れるようになるため、特許文献1に記載の技術では、この挿通部をブロック壁(同文献では、分割型兼保持部材)により閉鎖する。ブロック壁は、フレームの突出部を押圧しつつ挿通部を閉鎖する。
国際公開第2016/009820号
ところで、上述の技術では、フレームの突出部はブロック壁により押圧される。一方、フレームの突出部は、製造上のばらつきにより、変形している場合もある。突出部の形状が設計上の形状からずれていると、型閉めにおいて、ブロック壁の一部分に押圧力が集中し、ブロック壁が劣化するおそれがある。
本発明の目的は、フレームの一部分が突出する発泡成形品を成形するための発泡成形品用金型であり、劣化し難い発泡成形品用金型、及び発泡成形品を提供することにある。
(1)上記課題を解決する発泡成形品用金型は、フレームと発泡樹脂部とを有して前記フレームの一部分が前記発泡樹脂部に埋設され前記フレームの他の部分が前記発泡樹脂部から突出する発泡成形品を成形するための、発泡成形品用金型であって、前記フレームにおいて前記発泡樹脂部から突出する部分である突出部が挿通する挿通部を有する第1金型と、前記第1金型に対して相対移動可能であり、前記第1金型との間に成形空間を構成する第2金型と、前記第1金型の前記挿通部により構成されて前記成形空間と外部とを連通させる開口部において、前記開口部の一部分を閉鎖する閉鎖壁とを備え、前記閉鎖壁は、前記第1金型に対する前記第2金型の相対移動の移動方向に沿う方向に移動可能であり、前記開口部において、前記第2金型の前記移動方向で前記フレームの突出部の前後にわたる領域以外の少なくとも一部分を閉鎖する。
この構成によれば、第1金型の挿通部により構成される開口部は、閉鎖壁で閉鎖される。そして、閉鎖壁は、第2金型の移動方向でフレームの突出部の前後にわたる領域以外の少なくとも一部分を閉鎖するように構成されている。このため、フレームの突出部は、閉鎖壁により押圧されない。これにより、フレームが押圧されることで生じ得る、発泡成形品用金型の劣化が抑制される。
(2)上記発泡成形品用金型において、前記閉鎖壁は、前記第2金型に設けられ、前記第1金型に向かって付勢される。この構成は、閉鎖壁の配置構造の一例である。
(3)上記発泡成形品用金型において、前記第1金型の前記挿通部は、前記第2金型の前記移動方向に沿うように延びる一対の側面と、前記一対の側面の間にある底面とを有し、前記閉鎖壁は、前記閉鎖壁の端面が前記挿通部の底面を押すように付勢される。この構成によれば、第1金型に対して第2金型が相対移動する所定移動範囲において、閉鎖壁の端面が挿通部の底面を押圧するため、所定移動範囲にわたって開口部の少なくとも一部分が閉鎖される。
(4)上記発泡成形品用金型において、前記第2金型は、前記閉鎖壁を移動可能に支持する支持部を有し、前記支持部において前記閉鎖壁を間に挟むように配置される一対の側面は、前記挿通部の一対の側面にそれぞれ摺接する。この構成によれば、挿通部の側面と支持部の側面との間に隙間がない。このため、開口部から漏れる発泡樹脂がこの隙間に入ることが抑制される。これによって、発泡成形品用金型に付着する樹脂ばりを抑制できる。
(5)上記発泡成形品用金型において、前記支持部は、前記閉鎖壁を移動可能に案内する案内溝を有し、前記支持部において前記第1金型の前記挿通部の底面に対向する端面には、前記案内溝の案内溝端と、前記フレームの前記突出部が配置される配置部とが設けられる。
この構成によれば、支持部の端面にある配置部にフレームの突出部が配置されることにより、フレームの突出部が位置決めされる。突出部以外の部分のみでフレームが支持される場合に比べて、フレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(6)上記発泡成形品用金型において、前記支持部の前記端面における前記配置部は、前記フレームの前記突出部を吸着する吸着部を有する。この構成によれば、発泡樹脂部におけるフレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(7)上記発泡成形品用金型において、前記第1金型には、前記挿通部の底面が延長した延長面を含む台部を備え、前記台部の前記延長面には、前記閉鎖壁の前記端面が当接する当接部と、前記フレームの前記突出部が配置される配置部とが設けられる。この構成によれば、台部の延長面にある配置部にフレームの突出部が配置されることにより、フレームの突出部が位置決めされる。突出部以外の部分のみでフレームが支持される場合に比べて、フレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(8)上記発泡成形品用金型において、前記台部の前記延長面は、前記フレームの前記突出部を吸着する吸着部を有する。この構成によれば、発泡樹脂部におけるフレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(9)上記発泡成形品用金型において、前記閉鎖壁は、前記第1金型に設けられ、前記第2金型に向かって付勢される。この構成は、閉鎖壁の配置構造の一例である。
(10)上記発泡成形品用金型において、前記第1金型の前記挿通部は、前記第2金型の前記移動方向に沿うように延びる一対の側面と、前記一対の側面の間にある底面とを有し、前記第2金型は、前記挿通部の前記底面に対向する対向壁を有し、前記閉鎖壁は、前記閉鎖壁の端面が前記対向壁の対向面を押すように付勢される。この構成によれば、第1金型に対して第2金型が相対移動する所定移動範囲において、閉鎖壁の端面が対向壁の対向面を押圧するため、所定移動範囲にわたって開口部の少なくとも一部分が閉鎖される。
(11)上記発泡成形品用金型において、前記対向壁は、前記挿通部に挿通し、前記対向壁の一対の側面は、前記挿通部の一対の側面にそれぞれ摺接する。
この構成によれば、挿通部に対向壁が挿通するとき、挿通部の側面と対向壁の側面との間に隙間がない。このため、開口部から漏れる樹脂がこの隙間に入ることが抑制される。これによって、発泡成形品用金型に付着する樹脂ばりを抑制できる。
(12)上記発泡成形品用金型において、前記第1金型は、前記閉鎖壁を移動可能に支持する支持部を有し、前記支持部は、前記閉鎖壁を移動可能に案内する案内溝を有し、前記対向壁の対向面には、前記閉鎖壁の前記端面が当接する当接部と、前記フレームの前記突出部が配置される配置部とが設けられる。この構成によれば、対向壁の対向面にある配置部にフレームの突出部が配置されることにより、フレームの突出部が位置決めされる。突出部以外の部分のみでフレームが支持される場合に比べて、フレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(13)上記発泡成形品用金型において、前記対向壁の前記対向面における前記配置部は、前記フレームの前記突出部を吸着する吸着部を有する。この構成によれば、発泡樹脂部におけるフレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(14)上記発泡成形品用金型において、前記第1金型は、前記閉鎖壁を移動可能に支持する支持部を有し、前記支持部は、前記挿通部の前記底面を含む端面と、前記閉鎖壁を移動可能に案内する案内溝とを有し、前記支持部の端面は、前記案内溝の案内溝端と、前記フレームの前記突出部が配置される配置部とが設けられる。この構成によれば、支持部の端面にある配置部にフレームの突出部が配置されることにより、フレームの突出部が位置決めされる。突出部以外の部分のみでフレームが支持される場合に比べて、フレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(15)上記発泡成形品用金型において、前記支持部の前記端面における前記配置部は、前記フレームの前記突出部を吸着する吸着部を有する。この構成によれば、発泡樹脂部におけるフレームの突出部の位置ずれが抑制される。
(16)上記発泡成形品用金型において、前記フレームは、設定距離だけ離れて配列されて前記成形空間から前記外部に延びる2つの突出部を有し、前記閉鎖壁は、前記2つの突出部の間に配置される。この構成によれば、開口部において、2つの突出部の間の部分が閉鎖壁で閉鎖される。
(17)上記のいずれかの発泡成形品用金型により成形された発泡成形品であって、フレームと発泡樹脂部とを有し、前記フレームの一部分が前記発泡樹脂部に埋設され、前記フレームの他の部分が前記発泡樹脂部から突出部として突出する。
この構成によれば、フレームの突出部が閉鎖壁で押圧されないため、成形時の押圧に起因する、フレームの突出部の変形が抑制される。また、フレームの突出部が押圧されないため、発泡樹脂部に対してフレームの配置がずれることが抑制される。
(18)発泡成形品において、前記フレームは、設定距離だけ離れて配列されて前記発泡樹脂部から突出する2つの突出部を有し、前記発泡樹脂部において前記2つの突出部の間には、ラインが2つ設けられ、2つの前記ラインは前記2つの突出部の並びの方向に垂直な方向に延び、かつ、2つの前記ラインともに同じ方向に延びる。この構成によれば、2つの突出部の間に存在するラインを、発泡成形品の向きを特定するための標識として用いることができる。
(19)上記課題を解決する発泡成形品は、フレームと発泡樹脂部とを有し、前記発泡樹脂部は、第1面と、前記第1面と反対側の第2面と、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ側面とを有し、前記フレームの一部分は、前記発泡樹脂部に埋設され、前記フレームの他の部分は、前記発泡樹脂部の前記側面から突出部として突出し、前記突出部は、2つ有し、2つの前記突出部は、設定距離だけ離れて配列されて前記発泡樹脂部の前記側面から突出し、前記発泡樹脂部において前記側面における前記2つの突出部の周囲には、ラインが設けられ、前記発泡樹脂部において前記2つの突出部の間には、前記2つの突出部のそれぞれから延長するように2つの前記ラインが設けられる。この構成によれば、ラインを、発泡成形品の向きを特定するための標識として用いることができる。
(20)上記発泡成形品において、前記ラインとしての第1のラインに加え、第2のラインを備え、前記第2のラインは、前記2つの前記第1のラインそれぞれの端点を通過するように延びる。この構成によれば、ラインを、発泡成形品の向きを特定するための標識として用いることができる。
上記発泡成形品用金型は劣化し難い。
発泡成形品用金型装置の断面図。 発泡成形品用金型の断面図。 発泡成形品用金型の参考例の斜視図。 第1実施形態に係る発泡成形品用金型の斜視図。 図4のA−A線に沿う断面図。 図5のB−B線に沿う断面図。 第2実施形態に係る発泡成形品用金型について、閉鎖壁付近の断面図。 図7のC−C線に沿う断面図。 第3実施形態に係る発泡成形品用金型について、閉鎖壁付近の断面図。 図9のD−D線に沿う断面図。 第4実施形態に係る発泡成形品用金型について、閉鎖壁付近の断面図。 図11のE−E線に沿う断面図。 発泡成形品の斜視図。 突出部付近の拡大図。 その他の実施形態に係る発泡成形品用金型の断面図。 発泡成形品の斜視図。 その他の実施形態に係る発泡成形品用金型の凸型について、閉鎖壁付近の斜視図。
<第1実施形態>
図1及び図2を参照して、発泡成形品用金型装置1の一例について説明する。
発泡成形品用金型装置1は、成形材料として予備発泡ビーズを用いて、フレーム91を有する発泡成形品90(図13参照)を成形する。発泡成形品用金型装置1は、第1金型ユニット10と、第2金型ユニット20と、充填装置24とを備える。
第1金型ユニット10は、筐体11と、筐体11の開口部11aを封鎖するように設けられる凹型12(第1金型)と、加熱冷却装置13とを備える。筐体11と凹型12とにより内部空間SAが構成される。内部空間SAに、加熱冷却装置13が収容される。加熱冷却装置13は、蒸気または冷却水を流通させる流路として構成される。流路には、蒸気または冷却水を噴出される噴出孔が設けられている。凹型12は、噴出孔から出される蒸気及び冷却水により、加熱されたり、冷却されたりする。
第2金型ユニット20は、筐体21と、筐体21の開口部21aを封鎖するように設けられる凸型22(第2金型)と、加熱冷却装置23とを備える。筐体21と凸型22とにより内部空間SBが構成される。内部空間SBに、加熱冷却装置23が収容される。加熱冷却装置23は、蒸気または冷却水を流通させる流路として構成される。流路には、蒸気または冷却水を噴出される噴出孔が設けられている。凸型22は、噴出孔から出される蒸気及び冷却水により、加熱されたり、冷却されたりする。
凸型22と凹型12とは、発泡成形品用金型30の構成要素である。凸型22と凹型12との間には、発泡成形品90を成形するための成形空間SPが構成される。凹型12と凸型22との間には、成形空間SPと外部とを連通させる連通路12dが設けられる。
凸型22及び凹型12のいずれか一方または両金型は、一方の型が他方の型に対して相対移動するように、ユニット移動装置により支持されている。発泡成形品用金型30の状態として、発泡成形品90を成形するときの状態である型閉め状態と、型閉め状態における配置から凸型22と凹型12と互いに離間して両型の間に隙間CL(クラック)が設けられるクラッキング状態(図2参照)と、フレーム91の配置が可能であるように凸型22と凹型12とが離間する型開き状態とがある。
連通路12dにおける成形空間SP側の開口端12eは、発泡成形品用金型30が型閉め状態にあるとき凸型22の側壁22bにより閉鎖され、発泡成形品用金型30がクラッキング状態にあるとき、凸型22の相対移動により、開口する。クラッキング状態のときの、連通路12dにおける成形空間SP側の開口端12eにより形成される隙間CLの幅長(短手方向の長さ)は、予備発泡ビーズが抜け出ないような長さに設定される。
充填装置24は、搬送媒体(例えば空気)の流れに乗せて予備発泡ビーズを成形空間SPに送り出す本体24aと、予備発泡ビーズを成形空間SPに案内する搬送路24bとを備える。搬送路24bは、第1金型ユニット10の内部空間SAを通過するように配置される。
なお、本実施形態では、第1金型ユニット10に対して第2金型ユニット20(凸型22を含むユニット)が移動するものとして説明する。以降の説明(他の実施形態も同じ)において、第1金型ユニット10に対する第2金型ユニット20の相対移動に伴う、凸型22の移動方向を単に「凸型22の移動方向DT」という。そして、凸型22の移動方向DTにおいて、凸型22側とは、凸型22の主壁22aが存在する側を示し、凹型12側とは、凹型12の主壁12aが存在する側を示す。
発泡成形品用金型装置1を用いた発泡成形品90の製造方法について説明する。
図2に示されるように、発泡成形品用金型30はクラッキング状態に設定される。次に、この状態で、予備発泡ビーズが充填される。このとき、搬送媒体は連通路12dから排出される。予備発泡ビーズの充填後、発泡成形品用金型30は、型閉じ状態に設定されて、加熱冷却装置13,23から噴出される蒸気により加熱される。これにより、予備発泡ビーズは発泡及び融着する。その後、発泡成形品用金型30は、加熱冷却装置13,23から噴出される冷却水により冷却されて、型開きされる。そして、型開きされた発泡成形品用金型30から発泡成形品90が取り出される。
図3〜図6を参照して、発泡成形品用金型30について詳述する。
発泡成形品用金型30は、フレーム91の一部分が発泡樹脂部95から突出する発泡成形品90(図13参照)を成形する。そして、発泡成形品用金型30は、上述したような製造方法、すなわち、予備発泡ビーズの充填後、凹型12及び凸型22の一方が他方に対して相対移動させることにより発泡成形品90を成形する製造方法に用いられ得る。
このような発泡成形品用金型30に関して、まず、本実施形態に係る発泡成形品用金型30と比較される、参考例の発泡成形品用金型500について説明する。
図3は、参考例の発泡成形品用金型500を模式的に示したものである。
発泡成形品用金型500は、凹型512と、凸型522と、後述の開口部545を閉鎖する閉鎖壁550とを備える。凸型522は、凹型512に嵌め込められる。凸型522の側壁522bは、凹型512の側壁512bに摺接する。凹型512には、側壁512bの端面から延びる挿通部513が設けられる。凹型512の挿通部513と凸型522の側壁522bとにより囲まれる部分(以下、「開口部545」)は、成形空間SPと外部とを連通させる。
フレーム591の突出部593は、凹型512に対して次のように配置される。すなわち、フレーム591の本体部は、成形空間SP内に配置され、フレーム591の突出部593は、開口部545から外部に露出するように、挿通部513の下端に設けられる台部514の底面515に配置される。クラッキング状態及び型閉め状態において、閉鎖壁550は、この突出部593を押圧するようにして開口部545を閉鎖する。閉鎖壁550は、付勢部材560(例えば、コイルばね)により付勢される。これにより、クラッキング状態と型閉じ状態との間で凸型522が移動する間にわたって、閉鎖壁550によって開口部545が閉鎖される。
参考例の発泡成形品用金型500では、フレーム591の突出部593が閉鎖壁550により押圧される。このため、次のような課題がある。フレーム591の突出部593が設計上の基準寸法から外れるように変形している場合(以下、フレーム591の変形の場合)、型閉じのとき、閉鎖壁550の一部分に押圧力が集中して、閉鎖壁550が劣化し、その劣化により部分的に欠けたり、変形したりするおそれがある。また、フレーム591の変形の場合、この突出部593が閉鎖壁550に押圧されることにより、フレーム591の本体部(突出部593以外のところ)が発泡成形品の発泡樹脂部の外形に対して当初の配置(設計上の基準配置)からずれたところに配置され、この結果、発泡成形品の強度が低下し得る。また、フレーム591の本体部が凹型512または凸型522に対してずれないように固定される場合では、フレーム591の突出部593が変形していると、フレーム591の突出部593が閉鎖壁550により押圧されることによりフレーム591全体が変形し、フレーム591全体が変形された状態のままで成形される。そうすると、発泡成形品内に応力が残存するようになる。
このように、フレーム591の突出部593の変形により、様々な問題が生じ得る。特に、突出部593が、凸型522の移動方向に屈曲するとき(図17参照)、このような問題が顕著になる。屈曲構造を有する突出部593は、製造上のばらつきが生じ易く、また、屈曲構造の形状を全く変形させずに突出部593を閉鎖壁550で押圧することは難しいからである。
図4、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る発泡成形品用金型30の一例を説明する。
ここでは、次の構造を有する発泡成形品90(図13参照)を成形する、発泡成形品用金型30について説明する。発泡成形品90は、金属製(例えば、鉄、銅、アルミニウム合金)または樹脂製(発泡樹脂部95よりも高剛性の樹脂)のフレーム91を有する。フレーム91は、本体部92と、本体部92から延びて発泡樹脂部95から突出する2つの突出部93とを有する。2つの突出部93は、設定距離だけ離れて配列され、先で繋がり、全体としてU字形を呈する。なお、2つの突出部93の「繋がり」とは、外形上の繋がりを示すものであり、一方の突出部93が他方の突出部93まで連続して延びたもの(例えば、金属製の棒が曲げられたもの。図13参照。)、接続による繋がり、単なる接触による繋がり等を含む概念である。
発泡成形品用金型30は、第1金型としての凹型12と、第2金型としての凸型22と、開口部45を閉鎖する閉鎖壁50とを備える。
凹型12は、主壁12aと、主壁12aを囲む側壁12bとを備える。凹型12には、上述の連通路12dが設けられる。
また、凹型12は、フレーム91の2つの突出部93が挿通する挿通部40が設けられている。挿通部40は、凹型12の側壁12bの端面12fから凹型12の下側(主壁12a側)に向かって延びる。すなわち、挿通部40は、側壁12bの一部分を切欠くように設けられている。挿通部40は、凸型22の移動方向DTに沿う一対の側面41と、一対の側面41の間に配置される底面42とを有する。挿通部40の底面42は、凸型22の移動方向DTにおいて、フレーム91の突出部93よりも凹型12側に配置される。
凸型22は、主壁22aと、主壁22aを囲む側壁22bとを備える。凸型22の側壁22bは、凹型12の側壁12bの内側に配置されてその側壁12bに摺接する。凸型22は、凹型12に対して相対移動する。
図4に示されるように、凹型12に凸型22が嵌まり込むとき、凹型12の挿通部40の一部分は、凸型22の側壁22bによって閉鎖され、これ以外の部分は開口する。すなわち、凹型12の挿通部40と凸型22の側壁22bとにより、開口部45(図5参照)が構成される。開口部45は、挿通部40の一対の側面41と底面42と凸型22の側壁22bの下面(すなわち、主壁22aの下面22dの端部)とにより囲まれる。フレーム91の2つの突出部93は、開口部45を通過して外部に出される(図5参照)。
閉鎖壁50は、開口部45の一部分を閉鎖する。これは、クラッキング状態において予備発泡ビーズを成形空間SPに充填するときに、開口部45から外部に予備発泡ビーズが漏れることを防ぐ、または漏れ量を抑制するためである。また、成形時において、開口部45から外部に発泡樹脂が流出することを抑制するためである。
閉鎖壁50は、凸型22の移動方向DTに沿う方向に移動可能に凸型22に取り付けられる。そして、閉鎖壁50は、凸型22の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の少なくとも一部分を閉鎖する。
閉鎖壁50において成形空間SP側の面52は、実質的に、凸型22の側壁22bの外面22cと面一になっていることが好ましい。閉鎖壁50の端面51の角にはC面53が施されるのが好ましい。閉鎖壁50は、支持部60により移動可能に支持される。
支持部60は、凸型22の側壁22bの外面側に設けられ、凸型22の移動方向DTに沿うように延びる。支持部60は、挿通部40に挿通する。支持部60の端面66は、挿通部40の底面42に対向する。支持部60において閉鎖壁50を挟むように配置される一対の側面61(外側の側面61)は、挿通部40の一対の側面41にそれぞれ摺接する。
支持部60は、支持本体部62と、閉鎖壁50を挟むように支持する一対の支持壁63とを有する。一対の支持壁63と支持本体部62とは、閉鎖壁50を案内する案内溝64を構成する。案内溝64は、凸型22の移動方向DTに沿って延びる。案内溝64には、閉鎖壁50が、凸型22の移動方向DTに沿って移動可能に挿入されている。案内溝64の内部には、閉鎖壁50を付勢する付勢部材65(例えば、コイルばね)が配置されており、閉鎖壁50は、付勢部材65により凸型22から凹型12に向かう方向に付勢される。閉鎖壁50の側面54は支持壁63の内面(案内溝64を構成する面)に摺接する。閉鎖壁50の端面51は、挿通部40の底面42に接触する。そして、閉鎖壁50は、付勢部材65の付勢力により、発泡成形品用金型30がクラッキング状態から型閉じ状態までの所定の状態にある間、挿通部40の底面42を押圧し続ける。
また、支持部60の端面66は、フレーム91の突出部93が突出するところに配置される。支持部60の端面66には、案内溝64の案内溝端64aと、フレーム91の突出部93が配置される配置部67とが設けられる。配置部67は、案内溝端64aの周囲に配置される。また、配置部67には、フレーム91の突出部93を吸着する吸着部68が設けられる。吸着部68は、フレーム91が強磁性体(鉄等)で構成されている場合には、例えば、磁石により構成される。
図6を参照して、開口部45における、閉鎖壁50と、フレーム91の突出部93との関係を説明する。
開口部45は、挿通部40の一対の側面41と底面42と凸型22の側壁22bの下面(すなわち、主壁22aの下面22dの端部)とにより囲まれる。
支持部60は、挿通部40に挿通して開口部45の一部分を閉鎖する。また、閉鎖壁50は、上述したように、開口部45のうち、凸型22の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の部分を閉鎖する。そして、凸型22の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域ARには、フレーム91の突出部93が配置されるため、この領域ARにおいて残りの部分SRは、閉鎖されずに開口する。
以上の構成の発泡成形品用金型30は次の作用を有する。クラッキング状態から型閉め状態までの間にわたって閉鎖壁50は、挿通部40の底面42を押圧して、開口部45を閉鎖する。また、クラッキング状態から型閉め状態までの間にわたって、凸型22の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域ARの少なくとも一部は開口する。このため、フレーム91の突出部93には、押圧力が加わらない。
本実施形態の効果を説明する。
(1)閉鎖壁50は、凸型22(第2金型)の移動方向DTに沿う方向に移動可能であり、開口部45において、凸型22の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の少なくとも一部分を閉鎖する。このため、開口部45は、閉鎖壁50で閉鎖される。そして、閉鎖壁50は、凸型22の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の少なくとも一部分を閉鎖するように構成されているため、フレーム91の突出部93は、閉鎖壁50により押圧されない。このため、フレーム91が押圧されることで生じ得る、発泡成形品用金型30の劣化が抑制される。特に、閉鎖壁50の劣化が抑制される。
(2)上記発泡成形品用金型30において、閉鎖壁50は、その端面51が凹型12の挿通部40の底面42を押すように付勢される。
この構成によれば、凸型22が相対移動する所定移動範囲において、閉鎖壁50の端面51が挿通部40の底面42を押圧するため、所定移動範囲にわたって開口部45の少なくとも一部分が閉鎖され続けられる。
(3)上記発泡成形品用金型30は、閉鎖壁50を支持する支持部60を有する。支持部60の一対の側面61は、挿通部40の一対の側面41にそれぞれ摺接する。この構成によれば、挿通部40の側面41と支持部60の側面61との間に隙間がない。このため、開口部45から漏れる発泡樹脂がこの隙間に入ることが抑制される。これによって、発泡成形品用金型30に付着する樹脂ばりを抑制できる。
(4)上記発泡成形品用金型30において、支持部60の端面66には、フレーム91の突出部93が配置される配置部67が設けられる。この構成によれば、フレーム91の突出部93が位置決めされる。突出部93以外の部分のみでフレーム91が支持される場合に比べて、フレーム91の突出部93の位置ずれが抑制される。
(5)上記発泡成形品用金型30において、支持部60における配置部67は、フレーム91の突出部93を吸着する吸着部68を有する。この構成によれば、発泡樹脂部95におけるフレーム91の突出部93の位置ずれが抑制される。なお、フレーム91が強磁性体以外の物質で構成される場合は、吸着部68は、例えば、減圧装置に接続される吸引孔として構成される。
<第2実施形態>
図7及び図8を参照して、本実施形態に係る発泡成形品用金型130について説明する。図7は、本実施形態に係る発泡成形品用金型130において、図4のA−A線に相当する線に沿う断面図である。
発泡成形品用金型130は、フレーム91の一部分が発泡樹脂部95から突出する発泡成形品90(図13参照)を成形するための金型である点で、第1実施形態に係る発泡成形品用金型30と同じ用途を有する。本実施形態に係る発泡成形品用金型130と第1実施形態に係る発泡成形品用金型30と相違する点は、フレーム91の2つの突出部93を挿通させる開口部145を閉鎖する閉鎖構造にある。以下、この相違点について説明する。
第1実施形態では、フレーム91の突出部93は、閉鎖壁50を支持する支持部60の配置部67に配置されるが、本実施形態では、凹型112の挿通部140の底面142に配置される。
図8に示されるように、凹型112に凸型122が嵌り込むとき(すなわち、クラッキング状態、型閉じ状態、または、クラッキング状態から型閉じ状態までの途中の状態)、凹型112の挿通部140の一部分は、凸型122の側壁122bによって閉鎖され、これ以外の部分は開口する。具体的には、凹型112の挿通部140と凸型122の側壁122bとにより、開口部145が構成される。開口部145は、挿通部140の一対の側面141と底面142と凸型122の側壁122bの下面(すなわち主壁122aの下面122dの端部)とにより囲まれる。フレーム91の2つの突出部93は、開口部145を通過して外部に出される(図7参照)。
開口部145は、閉鎖壁150により閉鎖される。支持部160は、第1実施形態と同様に凸型122に設けられる。支持部160内には、閉鎖壁150を付勢する付勢部材165が収容される。
凹型112には、フレーム91の突出部93を配置するための台部114が設けられている。台部114は、凹型112の側壁112bにおいて挿通部140の周囲から突出するように設けられる。台部114は、挿通部140の底面142から延長する延長面142xを有する。
また、台部114の延長面142xは、フレーム91の突出部93が突出するところに配置される。台部114の延長面142xには、閉鎖壁150の端面151が当接する当接部142aと、フレーム91の突出部93が配置される配置部142bとが設けられる。また、延長面142xには、フレーム91の突出部93を吸着する吸着部168が設けられる。吸着部168は、フレーム91が強磁性体(鉄等)で構成されている場合には、例えば、磁石により構成される。
図8を参照して、開口部145における、閉鎖壁150と、フレーム91の突出部93との関係を説明する。
開口部145は、挿通部140の一対の側面141と底面142と側壁122bの下面(すなわち、主壁122aの下面122dの端部)とにより囲まれる。
支持部160は、挿通部140に挿通して、開口部145の一部分を閉鎖する。また、閉鎖壁150は、開口部145のうち、凸型122の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の部分を閉鎖する。そして、凸型122の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域ARには、フレーム91の突出部93が配置されるため、この領域ARにおいて残りの部分SRは、閉鎖されずに開口する。
本実施形態の効果を説明する。
本実施形態に係る発泡成形品用金型130は、第1実施形態と同様の構成に基づいて、上記(1)〜(3)に準じた効果を有する。
また、凹型112は台部114を有する。台部114は、挿通部140の底面142を延長した面である延長面142xを有する。この延長面142xには、閉鎖壁150の端面151が当接する当接部142aと、フレーム91の突出部93が配置される配置部142bとが設けられる。この構成によれば、台部114の延長面142xにある配置部142bにフレーム91の突出部93が配置されることにより、フレーム91の突出部93が位置決めされる。このため、突出部93以外の部分のみでフレーム91が支持される場合に比べて、フレーム91の突出部93の位置ずれが抑制される。
<第3実施形態>
図9及び図10を参照して、本実施形態に係る発泡成形品用金型230について説明する。図9は、本実施形態に係る発泡成形品用金型230において、図4のA−A線に相当する線に沿う断面図である。
発泡成形品用金型230は、フレーム91の一部分が発泡樹脂部95から突出する発泡成形品90(図13参照)を成形するための金型である点で、第1実施形態に係る発泡成形品用金型30と同じ用途を有する。本実施形態に係る発泡成形品用金型230と第1実施形態に係る発泡成形品用金型30と相違する点は、フレーム91の2つの突出部93を挿通させる開口部245を閉鎖する閉鎖構造にある。以下、この相違点について説明する。
第1実施形態では、閉鎖壁50を支持する支持部60は、凸型22に設けられている。これに対して、本実施形態では、閉鎖壁250を支持する支持部260は、凹型212に設けられる。
凹型212は、フレーム91の突出部93が挿通する挿通部240が設けられている。挿通部240の底面242(後述の支持部260の端面と同じ位置にある。)は、凸型222の移動方向DTにおいて、フレーム91の突出部93よりも凹型212側に配置される。
凸型222には、凹型212の挿通部240の底面242に対向する対向壁214が設けられている。対向壁214は、挿通部240の底面242に対向する対向部214aと、この対向部214aと凸型222の側壁222bとを接続する接続部214bとを有する(図9参照)。対向壁214は、挿通部240に挿通する。対向壁214の対向面215は、挿通部240の底面242に対向する。対向壁214の一対の側面216は、挿通部240の一対の側面241にそれぞれ摺接する(図10参照)。
図10に示されるように、凹型212に凸型222が嵌り込むとき、凹型212の挿通部240の一部分は、凸型222の側壁222bによって閉鎖され、これ以外の部分は開口する。具体的には、凹型212の挿通部240と凸型222の対向壁214とにより、開口部245が構成される。開口部245は、挿通部240の一対の側面241と底面242と凸型222の側壁222bに設けられる対向壁214とにより囲まれる。フレーム91の2つの突出部93は、開口部245を通過して外部に出される(図9参照)。
閉鎖壁250は、開口部245の一部分を閉鎖する。
具体的には、閉鎖壁250は、凸型222の移動方向DTに沿う方向に移動可能に凹型212に取り付けられる。そして、閉鎖壁250は、凸型22の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の少なくとも一部分を閉鎖する。閉鎖壁250は、支持部260により移動可能に支持される。
支持部260は、凹型212の側壁212bの外面側に設けられ、凸型222の移動方向DTに沿うように延びる。
支持部260は、支持本体部262と、閉鎖壁250を挟むように支持する一対の支持壁263とを有する。一対の支持壁263と支持本体部262とは、閉鎖壁250を案内する案内溝264を構成する。案内溝264は、凸型222の移動方向DTに沿って延びる。案内溝264には、閉鎖壁250が、凸型222の移動方向DTに沿って移動可能に挿入されている。案内溝264の内部には、閉鎖壁250を付勢する付勢部材265(例えば、コイルばね)が配置されており、閉鎖壁250は、付勢部材265により凹型212から凸型222に向かう方向に付勢される。閉鎖壁250の端面251は、対向壁214の対向面215に接触する。そして、閉鎖壁250は、付勢部材265の付勢力により、発泡成形品用金型30がクラッキング状態から型閉じ状態までの所定の状態にある間、対向壁214の対向面215を押圧し続ける。
また、対向壁214の対向面215は、フレーム91の突出部93が突出するところに配置される。対向壁214の対向面215には、閉鎖壁250の端面251が当接する当接部215aと、フレーム91の突出部93が配置される配置部215bとが設けられる。配置部215bは、当接部215aの周囲に配置される。また、対向面215には、フレーム91の突出部93を吸着する吸着部268が設けられる。吸着部268は、フレーム91が強磁性体(鉄等)で構成されている場合には、例えば、磁石により構成される。
図10を参照して、開口部245における、閉鎖壁250と、フレーム91の突出部93との関係を説明する。
開口部245は、挿通部240の一対の側面241と底面242と凸型222の側壁222bに設けられる対向壁214とにより囲まれる。
対向壁214は、挿通部240に挿通する。また、閉鎖壁50は、上述したように、開口部245のうち、凸型222の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の部分を閉鎖する。そして、凸型222の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域ARには、フレーム91の突出部93が配置されるため、この領域ARにおいて残りの部分SRは、閉鎖されずに開口する。
本実施形態の効果を説明する。
本実施形態に係る発泡成形品用金型230は、第1実施形態と同様の構成に基づいて、第1実施形態に示した(1)に準じた効果を有し、更に、以下の効果を有する。
(1)上記発泡成形品用金型230において、凸型222(第2金型)は、挿通部240の底面242に対向する対向壁214を有する。閉鎖壁250は、凹型212に設けられ、閉鎖壁250の端面251が対向壁214の対向面215を押すように付勢される。この構成によれば、凹型212に対して凸型222が相対移動する所定移動範囲において、閉鎖壁250の端面251が対向壁214の対向面215を押圧するため、所定移動範囲にわたって開口部245の少なくとも一部分が閉鎖される。
(2)上記発泡成形品用金型230において、対向壁214は、挿通部240に挿通し、対向壁214の一対の側面216は、挿通部240の一対の側面241にそれぞれ摺接する。この構成によれば、挿通部240に対向壁214が挿通するとき、挿通部240の側面241と対向壁214の側面216との間に隙間がない。このため、開口部245から漏れる樹脂がこの隙間に入ることが抑制される。これによって、発泡成形品用金型230に付着する樹脂ばりを抑制できる。
(3)上記発泡成形品用金型230において、対向壁214の対向面215には、閉鎖壁250の端面251が当接する当接部215aと、フレーム91の突出部93が配置される配置部215bとが設けられる。
この構成によれば、対向壁214の対向面215にある配置部215bにフレーム91の突出部93が配置されることにより、フレーム91の突出部93が位置決めされる。また、突出部93以外の部分のみでフレーム91が支持される場合に比べて、フレーム91の突出部93の位置ずれが抑制される。
(4)上記発泡成形品用金型230において、対向壁214の対向面215における配置部215bは、フレーム91の突出部93を吸着する吸着部268を有する。この構成によれば、発泡樹脂部95におけるフレーム91の突出部93の位置ずれが抑制される。
<第4実施形態>
図11及び図12を参照して、本実施形態に係る発泡成形品用金型330について説明する。図11は、本実施形態に係る発泡成形品用金型330において、図4のA−A線に相当する線に沿う断面図である。
発泡成形品用金型330は、第3実施形態に係る発泡成形品用金型30の一部分を変更したものである。発泡成形品用金型330は、フレーム91の一部分が発泡樹脂部95から突出する発泡成形品90(図13参照)を成形するための金型である点で、第3実施形態に係る発泡成形品用金型230と同じ用途を有する。本実施形態に係る発泡成形品用金型330と第3実施形態に係る発泡成形品用金型230と相違する点は、フレーム91の2つの突出部93を挿通させる開口部345を閉鎖する閉鎖構造にある。以下、この相違点について説明する。
第3実施形態では、フレーム91の突出部93は、挿通部240の底面242に対向する対向壁214の配置部215bに配置される。これに対して、本実施形態では、フレーム91の突出部93は、閉鎖壁350を支持する支持部360に配置される。
図12に示されるように、凹型312に凸型322が嵌り込むとき、凹型312の挿通部340の一部分は、凸型322の側壁322bによって閉鎖され、これ以外の部分は開口する。具体的には、凹型312の挿通部340と凸型322の対向壁314(後述参照)とにより、開口部345が構成される。開口部345は、挿通部340の一対の側面341と底面342と凸型322の側壁322bの対向壁314の下面とにより囲まれる。フレーム91の2つの突出部93は、開口部345を通過して外部に出される(図11参照)。
開口部345は、支持部360により支持される閉鎖壁350により閉鎖される。支持部360は、第3実施形態と同様に凹型312に設けられる。支持部360内には、閉鎖壁350を付勢する付勢部材365が収容される。
凸型322には、凹型312の挿通部340の底面342に対向する対向壁314が設けられている。対向壁314は、凸型322の移動方向DTに沿って延びる。対向壁314において閉鎖壁350に対向する対向面315は、主壁322aの下面322dよりも凹型312側に配置される。対向壁314は、挿通部340に挿通する。対向壁314の対向面315は、挿通部340の底面342に対向し、閉鎖壁350の端面351が押し当てられる。対向壁314の一対の側面316は、挿通部340の一対の側面341にそれぞれ摺接する。
また、支持部360の端面366は、フレーム91の突出部93が突出するところに配置される。支持部360の端面366(本実施形態では、挿通部340の底面342と同じ。)には、案内溝364の案内溝端364aと、フレーム91の突出部93が配置される配置部367とが設けられる。配置部367は、案内溝端364aの周囲に配置される。また、配置部367には、フレーム91の突出部93を吸着する吸着部368が設けられる。吸着部368は、フレーム91が強磁性体(鉄等)で構成されている場合には、例えば、磁石により構成される。
図12を参照して、開口部345における、閉鎖壁350と、フレーム91の突出部93との関係を説明する。
開口部345は、挿通部340の一対の側面341と底面342と側壁322bの対向壁314の下面とにより囲まれる。
対向壁314は、挿通部340に挿通する。また、閉鎖壁350は、開口部345のうち、凸型322の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の部分を閉鎖する。そして、凸型322の移動方向DTでフレーム91の突出部93の前後にわたる領域ARには、フレーム91の突出部93が配置されるため、この領域ARにおいて残りの部分SRは、閉鎖されずに開口する。
本実施形態の効果を説明する。
本実施形態に係る発泡成形品用金型330は、第3実施形態と同様の構成に基づいて、上記(1)及び(2)に準じた効果を有し、更に以下の効果を有する。
凹型312は、閉鎖壁350を移動可能に支持する支持部360を有する。支持部360の端面366は、案内溝364の案内溝端364aと、フレーム91の突出部93が配置される配置部367とが設けられる。
この構成によれば、支持部360の端面366にある配置部367にフレーム91の突出部93が配置されることにより、フレーム91の突出部93が位置決めされる。突出部93以外の部分のみでフレーム91が支持される場合に比べて、フレーム91の突出部93の位置ずれが抑制される。
<第5実施形態>
図13及び図14を参照して、上述の発泡成形品用金型30により成形される発泡成形品90について説明する。
発泡成形品90は、フレーム91と、発泡樹脂部95とを有する。フレーム91の一部分である本体部92は、発泡樹脂部95に埋設される。フレーム91の一部分である2つの突出部93は、発泡樹脂部95から突出する。2つの突出部93は、設定距離だけ離れるように配列されている。フレーム91は、金属(例えば、鉄、銅、アルミニウム合金)または、発泡樹脂部95よりも高剛性の樹脂で構成される。発泡樹脂部95は、第1面95aと、第2面95bと、第1面95aと第2面95bとを繋ぐ側面95cとを有する。フレーム91の突出部93は側面95cから突出する。ここで、第1面95aから第2面95bに向かう方向またはその逆の方向を第1方向DAといい、側面95cに沿う方向であって第1方向DAに交差する方向(第1方向DAに直交する方向)を第2方向DBと定義する。
第1実施形態に係る発泡成形品用金型30によれば、閉鎖壁50は、フレーム91の突出部93の前後にわたる領域AR以外の部分を閉鎖する。閉鎖壁50の端面51は、2つの突出部93の間を通って、凹型12の挿通部40の底面42に接触する。このため、閉鎖壁50と凹型12とにより構成されるラインは、次のように構成される。ラインは、2つの第1のライン96aと、1つの第2のライン96bと、2つの第3のライン96cとを含む。
図14に、第1のライン96a、第2のライン96b、及び第3のライン96cを示す。
2つの第1のライン96aは、閉鎖壁50の側面54に対応する線であり、2つの突出部93の間に配置される。また、2つの第1のライン96aともに、突出部93から第1方向DAに沿って同じ方向に延びる。例えば、第1のラインは、2つの突出部93の並びの方向に垂直な方向に延びる。
第2のライン96bは、金型(凸型、凹型)によるパーティングラインであるか、または、閉鎖壁50の端面51に対応する線である。この第2のライン96bは、突出部93から第1方向DAに交差する第2方向DBに延び、かつ第1のライン96aの端点を通過するように延びる。すなわち、第1のライン96aと第2のライン96bとはT字に交差する。また、第2のライン96bは、2つの突出部93の並びの方向に垂直な方向に、2つの突出部93の中心点を結ぶ中心線CNLから所定距離だけずれたところに配置される。すなわち、第2のライン96bは、側面95cにおける突出部93が突出する部分から、その側面95cと第2面95b(または第1面95a)との境界線95dまでの間に設けられる。
第3のライン96cは金型によるパーティングラインである。第3のライン96cは、凹型12の挿通部40の側面41に対応する線であり、突出部93の並び方向において突出部93の外側に配置されかつ2つの突出部93それぞれから第1方向DAに沿って延びる。
なお、2つの突出部93の根元には、樹脂ばりの痕跡97が存在する。痕跡97は、第1のライン96aと第3のライン96cとの間に存在する。樹脂ばりの痕跡97の位置は、上記第1〜第4実施形態で示された発泡成形品用金型30,130,230,330で成形される何れの発泡成形品90でも同じように存在する。
第1のライン96aの配置は、発泡成形品90の向きを定めるための標識となり得る。例えば、発泡成形品90が対称構造を有するとき、その外形構造だけでは、その向きを見極めることが難しい。第1のライン96aは、第2のライン96bに対してT字に交差して所定方向に延びるため、第1のライン96aの配置に基づいて発泡成形品90の向きを定義することができる。作業者は、その定義に基づいて、発泡成形品90の向きを簡単に見極めることができる。発泡成形品90の向きの設定により、発泡成形品90を車両等に取り付けるとき、発泡成形品90を常に同じ向きにすることができる。例えば、発泡樹脂部95に埋設されるフレーム91の本体部92に非対称構造があるとき、発泡成形品90を所定の向き(例えば、重心が下方に配置される向き)で車両等に取り付けられ得る。このような場合、作業者は、第1のライン96aの配置を確認して、適切な向きで発泡成形品90の設置が可能となる。
同様に第2のライン96bの配置は、発泡成形品90の向きを定めるための標識となり得る。第2のライン96bは、2つの突出部93の中心点を結ぶ中心線CNLに対して、2つの突出部93の並びの方向に垂直な方向にずれて配置されているため、第2のライン96bの配置に基づいて発泡成形品90の向きを定義することができる。作業者は、その定義に基づいて、発泡成形品90の向きを簡単に見極めることができる。
なお、第1のライン96aと第2のライン96bとの構成は、上記に示した各種金型によるいずれの発泡成形品90においても同様に表れる。
<その他の実施形態>
・第1実施形態では、フレーム91の本体部92を支持する構造は示されていないが、フレーム91の本体部92は、凸型22または凹型12のいずれかに設けられるリブ19、または付勢部材で付勢されるリブ19により支持される。また、凸型22が凹型12に対して相対移動することから、フレーム91の本体部92とフレーム91の突出部93とは、同じ型で支持されることが好ましい。これにより、凸型22の相対移動に伴ってフレーム91が移動することが抑制される。
図15に示される金型は、第1実施形態に係る発泡成形品用金型30の変形例であり、この発泡成形品用金型30Xは、フレーム91の本体部92を支持する支持構造を有する。この例では、フレーム91の本体部92は、凸型22の主壁22aから突出するリブ19により支持される。すなわち、フレーム91の本体部92とフレーム91の突出部93とは、同じ型で支持される。このリブ19には、フレーム91の本体部92を吸着する吸着部69が設けられる。吸着部69は、第1実施形態に示された吸着部68と同様の構造を有する。フレーム91を支持する支持手段の全てが吸着による支持構造であるとき、フレーム91には、成形時に、金型から押圧力を受けないため、成形時にフレーム91が変形することが抑制される。これにより、成形時にフレーム91が変形することに基づいて生じる、フレーム91と発泡樹脂部95との間の残留応力を小さくできる。
図16は、発泡成形品用金型30Xにより成形された発泡成形品100である。発泡成形品100は、フレーム101と、発泡樹脂部105とを有する。発泡樹脂部105には、リブ19の抜け孔である凹部109が存在する。発泡成形品用金型30Xは、フレーム101の本体部102とフレーム101の突出部103とを同じ型で支持する構造を有することから、フレーム101において、リブ19に支持される面部101aと、支持部60で支持される面部101bとは同じ側にある。このため、発泡成形品100においては、リブ19に対応する凹部109と樹脂ばりの痕跡107とは、フレーム101に対して互いに反対側にある。
・各実施形態で用いられるフレーム91の突出部93の形状は、直線的に延びるものでも、平面構造を有するものでも、折れ曲がるものでもよい。突出部93の根元から先の部分が、凸型22の移動方向DTに向かって折れ曲がっているとき、突出部93の折れ曲がり部分の形状寸法(例えば、折曲りの角度)が製造上でばらつき易い。このような寸法ばらつきがある場合、従来金型のように突出部93を挟持することにより発泡樹脂漏れを止める方法を採用すると、参考例に示した問題(閉鎖壁550の劣化、フレーム591が変形した状態での成形、応力残存。)が顕著になる。この点、各実施形態に示される金型では、突出部93に力が加わらず、上述問題が顕著に軽減される。このため、折曲り構造の突出部93を有するフレーム91を成形する場合、特に、顕著な効果を奏する。
図17は、折曲り構造の突出部193を有するフレーム191について、その突出部193を支持する支持部460の構造を示す斜視図である。この斜視図は、第1実施形態の支持部60の変形例であり、凹型12から凸型22に向く視点から凸型22を見たときの図である。
支持部460は、閉鎖壁450と、フレーム191の突出部193が配置される配置部467とを有する。配置部467は、突出部193の形状に沿う段部または溝として構成される。閉鎖壁450は、支持部460において配置部467以外の部分から突出する。製造ばらつきに起因して、突出部193における折曲り部の角度にばらつきがあるとき、突出部193と支持部460の配置部467との間に隙間が生じ得るが、配置部467の溝構造により、凸型22の移動方向DTに交差する方向には位置決めされる。そして、型閉めのとき、突出部193には力が加えられないため、フレーム191の変形が抑制される。
各実施形態では、フレーム91が2つの突出部93を有する場合を例に説明したが、突出部93の形態はこれに限定されない。1つの突出部93を有するフレーム91についても、各実施形態に示した技術が適用され得る。
1…発泡成形品用金型装置、10…第1金型ユニット、11…筐体、11a…開口部、12…凹型、12a…主壁、12b…側壁、12d…連通路、12e…開口端、12f…端面、13…加熱冷却装置、19…リブ、20…第2金型ユニット、21…筐体、21a…開口部、22…凸型、22a…主壁、22b…側壁、22c…外面、23…加熱冷却装置、24…充填装置、24a…本体、24b…搬送路、30…発泡成形品用金型、30X…発泡成形品用金型、40…挿通部、41…側面、42…底面、45…開口部、50…閉鎖壁、51…端面、52…面、53…C面、54…側面、60…支持部、61…側面、62…支持本体部、63…支持壁、64…案内溝、64a…案内溝端、65…付勢部材、66…端面、67…配置部、68…吸着部、69…吸着部、90…発泡成形品、91…フレーム、92…本体部、93…突出部、95…発泡樹脂部、95a…第1面、95b…第2面、95c…側面、95d…境界線、96a…第1のライン、96b…第2のライン、96c…第3のライン、97…痕跡、100…発泡成形品、101…フレーム、101a…面部、101b…面部、102…本体部、103…突出部、105…発泡樹脂部、107…痕跡、109…凹部、112…凹型、112b…側壁、114…台部、122…凸型、122b…側壁、130…発泡成形品用金型、140…挿通部、141…側面、142…底面、142a…当接部、142b…配置部、142x…延長面、145…開口部、150…閉鎖壁、151…端面、160…支持部、165…付勢部材、168…吸着部、191…フレーム、193…突出部、212…凹型、212b…側壁、214…対向壁、214a…対向部、214b…接続部、215…対向面、215a…当接部、215b…配置部、216…側面、222…凸型、222b…側壁、230…発泡成形品用金型、240…挿通部、241…側面、242…底面、245…開口部、250…閉鎖壁、251…端面、260…支持部、262…支持本体部、263…支持壁、264…案内溝、265…付勢部材、268…吸着部、312…凹型、314…対向壁、315…対向面、316…側面、322…凸型、322a…主壁、322b…側壁、322d…下面、330…発泡成形品用金型、340…挿通部、341…側面、342…底面、345…開口部、350…閉鎖壁、351…端面、360…支持部、364…案内溝、364a…案内溝端、365…付勢部材、366…端面、367…配置部、368…吸着部、450…閉鎖壁、460…支持部、467…配置部、500…発泡成形品用金型、512…凹型、512b…側壁、513…挿通部、514…台部、515…底面、522…凸型、522b…側壁、545…開口部、550…閉鎖壁、560…付勢部材、591…フレーム、593…突出部、AR…領域、SR…残りの部分、SP…成形空間、SA…内部空間、SB…内部空間、DT…移動方向、CL…隙間、CNL…中心線。

Claims (9)

  1. フレームと発泡樹脂部とを有して前記フレームの一部分が前記発泡樹脂部に埋設され前記フレームの他の部分が前記発泡樹脂部から突出する発泡成形品を成形するための、発泡成形品用金型であって、
    前記フレームにおいて前記発泡樹脂部から突出する部分である突出部が挿通する挿通部を有する第1金型と、
    前記第1金型に対して相対移動可能であり、前記第1金型との間に成形空間を構成する第2金型と、
    前記第1金型の前記挿通部により構成されて前記成形空間と外部とを連通させる開口部において、前記開口部の一部分を閉鎖する閉鎖壁とを備え、
    前記閉鎖壁は、前記第1金型に対する前記第2金型の相対移動の移動方向に沿う方向に移動可能であり、前記開口部において、前記第1金型と前記閉鎖壁とによってまたは前記第2金型と前記閉鎖壁とによって前記フレームの前記突出部が挟まれないように前記第2金型の前記移動方向で前記フレームの突出部の前後にわたる領域以外の少なくとも一部分を閉鎖する
    発泡成形品用金型。
  2. フレームと発泡樹脂部とを有して前記フレームの一部分が前記発泡樹脂部に埋設され前記フレームの他の部分が前記発泡樹脂部から突出する発泡成形品を成形するための、発泡成形品用金型であって、
    前記フレームにおいて前記発泡樹脂部から突出する部分である突出部が挿通する挿通部を有する第1金型と、
    前記第1金型に対して相対移動可能であり、前記第1金型との間に成形空間を構成する第2金型と、
    前記第1金型の前記挿通部により構成されて前記成形空間と外部とを連通させる開口部において、前記開口部の一部分を閉鎖する閉鎖壁とを備え、
    前記閉鎖壁は、前記第1金型に対する前記第2金型の相対移動の移動方向に沿う方向に移動可能であり、前記開口部において、前記第2金型の前記移動方向で前記フレームの突出部の前後にわたる領域以外の少なくとも一部分を閉鎖する
    発泡成形品用金型。
  3. 前記閉鎖壁は、前記第2金型に設けられ、前記第1金型に向かって付勢される
    請求項1または2に記載の発泡成形品用金型。
  4. 前記第1金型の前記挿通部は、前記第2金型の前記移動方向に沿うように延びる一対の側面と、前記一対の側面の間にある底面とを有し、
    前記閉鎖壁は、前記閉鎖壁の端面が前記挿通部の底面を押すように付勢される
    請求項3に記載の発泡成形品用金型。
  5. 前記閉鎖壁は、前記第1金型に設けられ、前記第2金型に向かって付勢される
    請求項1または2に記載の発泡成形品用金型。
  6. 前記第1金型の前記挿通部は、前記第2金型の前記移動方向に沿うように延びる一対の側面と、前記一対の側面の間にある底面とを有し、
    前記第2金型は、前記挿通部の前記底面に対向する対向壁を有し、
    前記閉鎖壁は、前記閉鎖壁の端面が前記対向壁の対向面を押すように付勢される
    請求項5に記載の発泡成形品用金型。
  7. 前記対向壁は、前記挿通部に挿通し、
    前記対向壁の一対の側面は、前記挿通部の一対の側面にそれぞれ摺接する
    請求項6に記載の発泡成形品用金型。
  8. フレームと発泡樹脂部とを有し、
    前記発泡樹脂部は、第1面と、前記第1面と反対側の第2面と、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ側面とを有し、
    前記フレームの一部分は、前記発泡樹脂部に埋設され、前記フレームの他の部分は、前記発泡樹脂部の前記側面から突出部として突出し、
    前記発泡樹脂部から2つの突出部が突出し、2つの前記突出部は、設定距離だけ離れて配列されて前記発泡樹脂部の前記側面から突出し、
    前記発泡樹脂部において前記側面における前記2つの突出部の周囲には、ラインが設けられ、
    前記発泡樹脂部において前記2つの突出部の間には、前記2つの突出部のそれぞれから延長するように2つの前記ラインが設けられ、2つの前記ラインは前記2つの突出部の並びの方向に垂直な方向に延び、かつ、2つの前記ラインともに同じ方向に延びる
    発泡成形品。
  9. 前記ラインとしての第1のラインに加え、第2のラインを備え、
    前記第2のラインは、前記2つの前記第1のラインそれぞれの端点を通過するように延びる
    請求項8に記載の発泡成形品。
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