JP2011091210A - 保持具および雑音電流吸収具 - Google Patents

保持具および雑音電流吸収具 Download PDF

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Abstract

【課題】 収納物の移動を抑制することができる保持具および雑音電流吸収具を提供する。
【解決手段】 本実施形態の雑音電流吸収具1は、一対の収納部10a,10bと、2つの連結部20と、一対のフェライト30と、からなる。収納部10aは、上側の開口面からフェライト30が出し入れ可能となっている。この収納部10aを構成する壁面のうち、収納部10b側の壁面の一部は、上端部が左右方向に揺動するように変形する前後一対の屈曲壁11として形成されている。連結部20は、収納部10a,10bの外周面同士を連結するストレートな板状の部材であって、各収納部10a,10bの屈曲壁11に連結されている。上記構成の雑音電流吸収具1では、雑音電流吸収具1が閉じた状態において、屈曲壁11は、その上端部が収納部10a,10bの内側方向へ曲がる。
【選択図】図1

Description

本発明は、開口面を有する一対の収納部と、その一対の収納部の外周面同士を連結する連結部と、を備える保持具、および、その保持具を利用する雑音電流吸収具に関する。
従来、電線にながれる電流の雑音を吸収する方法として、電線の周囲を取り囲むように磁性体を外嵌させ、この磁性体により電線を流れる雑音電流を吸収する技術が知られている。
例えば、筒状体を軸方向に2分割してなる形状の一対の磁性体を、雑音電流吸収具における一対の収納部内にそれぞれ収納し、このように磁性体を収納させた一対の収納部をヒンジを介して開閉可能にした雑音電流吸収具がある(特許文献1参照)。このような雑音電流吸収具では、収納部に磁性体を収納し、筒状体の内部を電線が通過するように閉じると、2分割された磁性体の接合面が合わさることで磁気的に閉磁路となり、雑音吸収効果を得ることができる。
更に、雑音電流吸収具を開いた際に、収納部から磁性体が脱落することを防止するために、磁性体には溝を設け、収納部には、この溝と係合する突起を設けたものも知られている。
実公平5−37453号公報
収納部に収納される磁性体は、通常、焼結により製造される。磁性体は、焼結により縮んでそのサイズが小さくなるが、成形による密度のばらつき等により縮み方がばらつくことがあるため、焼結後のサイズを精度よく揃えて製造することが難しい。
磁性体が大きめに製造されると、収納部への挿入が困難になったり、係合突起と係合する際に磁性体が破損しまったりするため、それらの危険を回避するために、磁性体を収納部に対して若干小さめに製造する場合がある。
ところで、雑音電流吸収具を閉じて電線に取り付ける際、2分割された磁性体の接合面がずれて接合面積が小さくなると、雑音吸収効果が低下してしまう。
しかしながら、上述した理由で小さめに製造された磁性体は、収納部に収納すると、収納部の内壁と磁性体との間に大きな空隙が生じるために、磁性体が収納部内で動き、雑音電流吸収具を閉じたときに収納部のどこに位置しているかを制御することができない。その結果、雑音電流吸収具を閉じたとき磁性体の接合面のずれが大きくなりやすく、雑音吸収特性のばらつきが大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、収納物の移動を抑制することができる保持具および雑音電流吸収具を提供することである。
上述した問題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、開口面を有する一対の収納部と、前記一対の収納部の外周面同士を連結する連結部と、を備え、前記一対の収納部の開口面同士を合わせることで閉じた状態となり、前記開口面同士を離すことで開いた状態となるように構成された保持具であって、前記収納部を構成する壁面の一部は、変形可能な屈曲壁として構成されており、前記連結部は、前記屈曲壁に連結されている ことを特徴とする。
このように構成された保持具では、保持具が開いた状態から閉じた状態に遷移すると、連結部に押されて屈曲壁が変形し、収納部の内側方向に進入した状態となる。その結果、収納部に収納された収納物と、収納部の内壁と、の隙間が減少する。それにより、収納部に収納された収納物が移動可能な範囲を小さくすることができる。
従って、上記保持具であれば、保持具を閉じた状態において、収納物の移動を抑制することができる。
なお、上述した屈曲壁は、変形可能に構成されていれば、弾性変形であっても塑性変形であってもよいし、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、請求項2に記載の保持具ように構成することが考えられる。
請求項2に記載の保持具は、前記屈曲壁が、前記壁面の端部に繋がるように形成されている複数のスリットに挟まれた領域であることを特徴とする。
このように構成された保持具では、屈曲壁がスリットに挟まれた舌片状となるため、連結部などに押された場合に容易に変形できるようになる。
請求項3に記載の保持具は、請求項1または請求項2に記載の保持具において、前記屈曲壁から前記収納部の内側に向けて突出する突起部を備えることを特徴とする。
このように構成された保持具において、突起部は、収納部に収納された収納物と係合することにより、収納物が収納部から脱落してしまうことを抑制できる。
さらに、収納物を収納部に収納する際に突起部と収納物とが接触しても、突起部が屈曲壁に備えられていることから、屈曲壁が変形して、突起部と収納物とに加えられる圧力を低減することができるため、収納物や突起部が破損してしまうことを抑制できる。
また、例えば一対の収納部が離れるように力を加えるなどして、屈曲壁を外側に変形させると、屈曲壁に形成された突起部もそれに伴って外側に移動する。よって、収納物を収納部から取り外す際には、屈曲壁を外側に変形させて突起部を外側に移動させることで、突起部が収納物に接触し難くなり、容易に収納物を取り外すことができるようになる。
請求項4に記載の保持具は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保持具において、前記屈曲壁の変形方向は、当該屈曲壁が形成された収納部における当該屈曲壁と対向する壁面に向かう方向であることを特徴とする。
このように構成された保持具では、保持具を閉じると、屈曲壁は、当該屈曲壁が形成された収納部における当該屈曲壁と対向する壁面(以降、反対壁面ともいう)に向かって変形する。従って、保持具を閉じると、屈曲壁と反対壁面との隙間が小さくなり、収納物を反対壁面方向に寄せて保持することができる。なお、屈曲壁と反対壁面とで収納物を挟み込むように構成することで、さらに安定して収納物を保持することができる。
請求項5に記載の保持具は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の保持具において、前記一対の収納部の一方に設けられる係合部と、前記一対の収納部の他方に設けられる被係合部と、を備えるものであって、前記係合部と前記被係合部とが係合することで、前記閉じた状態を保持するように構成されており、前記係合部および前記被係合部が、前記屈曲壁と対向する壁面に形成されていることを特徴とする。
このように構成された保持具において、収納部の壁面のうち、係合部と被係合部とが形成されている領域(以降、係合領域ともいう)は、それらが係合すると、その係合により互いに歪み難くなるため、周囲の領域と比較して形状が安定する。
従って、保持具を閉じた状態において、屈曲壁と係合領域との間に配置される収納物が係合領域に接触しても壁面の形状が変化せず、安定して収納物を保持することができる。なお、屈曲壁と係合領域とで収納物を挟み込むように構成することで、さらに安定して収納物を保持することができる。
ところで、上記説明をした保持具は、様々な用途に用いることが考えられるが、特に、収納物として磁性体を選択し、磁性体を収納した雑音電流吸収具として用いると都合がよい。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された保持具と、環状体を軸方向に2分割してなる形状の一対の磁性体と、を備える雑音電流吸収具である。
この雑音電流吸収具は、前記一対の磁性体が、前記一対の収納部にそれぞれ収納され、前記一対の収納部が開いた状態では前記一対の磁性体が接合せず、前記一対の収納部が閉じた状態では前記一対の磁性体が接合して環状となるように構成されることを特徴とする。
このように構成された雑音電流吸収具では、上記請求項1から請求項5に記載した保持具と同様に、収納物である磁性体の移動を抑制しつつ保持することができる。つまり、収納部を閉じた際に磁性体の接合面のずれが大きくなり難くなるため、雑音吸収特性のばらつきを小さくすることができる。
さらに、雑音電流吸収具を閉じることで磁性体が環状となって磁気的に閉磁路となるため、その中を通る電線の雑音吸収効果を得ることができるようになる。
なお、上述した一対の磁性体は、接合して環状になるものであれば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、接合した状態で、軸方向の厚みの小さい環状となる形状であってもよいし、軸方向の厚みの大きい環状(即ち筒状)となる形状であってもよい。
雑音電流吸収具を示す斜視図 保持具(雑音電流吸収具からフェライトを除いた状態)を示す斜視図 屈曲壁とその周辺部を示す拡大斜視図 フェライトを示す斜視図 雑音電流吸収具を前後方向から見た断面図 屈曲壁と連結部を前後方向から見た断面図 比較例の雑音電流吸収具を前後方向から見た断面図 図8(A)が屈曲壁の設計例を説明するための上面図、(B)が同側面図 変形例の屈曲壁を示す図 変形例の屈曲壁を示す図 変形例の屈曲壁を示す図
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
本実施形態の雑音電流吸収具1は、図1に示すように、一対の収納部10a,10bと、それら収納部10a,10bを連結する2つの連結部20と、収納部10a,10bそれぞれに収納される一対のフェライト30と、からなるものであって、電線を伝わる雑音(ノイズ電流)の伝播を抑制するものである。なお、フェライト30が本発明における磁性体に相当する。
雑音電流吸収具1からフェライト30を取り外した状態を図2に示す。この図2に示す一対の収納部10a,10bと、連結部20と、からなる構成は合成樹脂により一体形成されている。なお、この構成が本発明における保持具に相当する。
収納部10aと10bとはその構成が類似しているので、まず一致する構成を収納部10aを用いて説明する。
収納部10aは、中空の円柱を軸方向に2分割した形状であって、上側に開口面を有しており、その開口面からフェライト30が出し入れ可能となっている。
この収納部10aを構成する壁面のうち、収納部10b側(図中右側)の壁面において、前後の端部付近の一部は、上端部が左右方向に揺動して変形する(以降、単に曲がる、ともいう)前後一対の屈曲壁11として形成されている。なお、以下の説明において、屈曲壁11の上端部とは、揺動する先端部のことを指す。
屈曲壁11周辺の拡大図を図3に示す。屈曲壁11は、収納部10aの壁面端部から下方向に延びるように形成された複数のスリット12に挟まれている。これにより、屈曲壁11は前後の壁面から部分的に独立した舌片となり、上端部の左右方向の揺動を容易に行うことができるようになる。
また、屈曲壁11には、収納部10aの内側(図中左側)に向けて突出する第1突起部13が形成されている。
説明を図2に戻る。収納部10aにおける屈曲壁11が形成された壁面の反対側(図中左側)の壁面には、収納部10aの内側(図中右側)に向けて突出する第2突起部14が形成されている。
収納部10aの底面には、フェライト30を上方向に付勢する付勢片15が、収納部10aの内側に突出するように形成されている。
次に、収納部10aと収納部10bとで相違する構成を説明する。
収納部10aにおける屈曲壁11と反対側(図中左側)の壁面には、収納部10aの外側(図中左側)に向けて突出する突起状の係合部16が前後2箇所に離れて形成されている。一方、収納部10bにおいては、屈曲壁11と反対側(図中右側)の壁面に、係合部16が挿入可能な貫通孔が形成されてなる被係合部17が前後2箇所に離れて形成されている。なお、これら係合部16および被係合部17は、それぞれ屈曲壁11と対向する壁面に設けられている。
また、収納部10a,10bの前後方向の端部は、複数の突起が形成された略半円形の切り欠き18a,18bが形成されている。
連結部20は、収納部10a,10bの外周面同士を連結するストレートな板状の部材であって、各収納部10a,10bの屈曲壁11に連結されている。なお、連結部20の左右方向の中央部分は、図3に示すように、他の部分よりも厚みの大きい凸部21として形成されており、連結部20が曲がるときには凸部21以外の場所が屈曲する。
フェライト30は、図4に示すように、軸方向に長さを有する環状体(即ち、筒状体)を軸方向に2分割してなる形状を有している。フェライト30の中央部には、断面半円形の電線挿通溝31が軸方向(図中前後方向)に沿って形成されており、その両側には接合面32が形成されている。
また、フェライト30の左右両外側面には、軸方向(図中前後方向)に沿って、上述した第1突起部13および第2突起部14と係合する係合溝33が形成されている。
なお、収納部10a,10bにはフェライト30として同じものが収納される。
上述した構成を有する雑音電流吸収具1を前後方向からみた側面断面図を図5(A),(B)に示す。
この雑音電流吸収具1は、図5(A)に示すように、開口面同士を離すことで開いた状態となって、フェライト30の出し入れが可能となる。また、フェライト30の係合溝33に第1突起部13と第2突起部14とが係合しており、フェライト30が容易に収納部10a,10bから抜け落ちることを抑制している。なお、この状態ではフェライト30同士は接合しておらず、環状体を形成していない。
一方、図5(B)に示すように、収納部10a,10bの開口面同士を合わせることで閉じた状態となって、収納するフェライト30の出し入れが不能となる。このとき、係合部16と被係合部17とは係合しており、それにより雑音電流吸収具1が閉じた状態が維持される。
また、この雑音電流吸収具1が閉じた状態において、フェライト30は、接合面32同士が接合して環状体を形成する。この環状体の貫通孔、即ち2つの電線挿通溝31に囲まれた領域が、電線を挿通するための挿通孔40となる。なお、フェライト30は付勢片15により各収納部10a,10bの開口面方向に付勢されているため、フェライト30同士は確実に接合する。
また、収納部10a,10bの切り欠き18a,18bは、フェライト30の電線挿通溝31に沿った位置となっているため、雑音電流吸収具1を閉じても挿通孔40が塞がれることはない。
(2)発明の作用および効果
上記構成の雑音電流吸収具1では、雑音電流吸収具1が閉じた状態において、屈曲壁11は、その上端部が収納部10a,10bの内側方向へ曲がる。
この作用を、屈曲壁11および連結部20を前後方向から見た側面図である図6(A),(B)に基づいて説明する。図6(A)において、左側の屈曲壁11Lを基準として考えると、雑音電流吸収具1を閉じるとき、右側の屈曲壁11Rは矢印X方向に移動して、上下を逆にして屈曲壁11Lの上方に移動する。
ここで、連結部20は、屈曲壁11L,11Rの主たる面と連結しているため、雑音電流吸収具1が開いている状態から閉じた状態へ遷移すると、屈曲壁11Rの移動に合わせて連結部20は折れ曲がることとなる。このとき、連結部20は折れ曲がった部分が元に戻ろうとする弾性力が生じる。
ここで仮に、屈曲壁11L,11Rが、その上端部が揺動して変形しない構成であれば、図6(A)の破線のように、連結部20のみが折れ曲がった状態となるが、屈曲壁11L,11Rは変形可能であるため、図6(B)に示すように、連結部20の折れ曲がり量が小さくなるように屈曲壁11L,11Rの上端部が矢印Y方向に折れ曲がって変形する。
このように、雑音電流吸収具1を閉じると、図5(B)に示すように、屈曲壁11の上端部は折れ曲がって収納部10a,10bの内側方向(屈曲壁11と対向する壁面方向)に進入する。その結果、収納部10a,10bの壁面と、フェライト30と、の隙間が小さくなり、フェライト30は屈曲壁11に押されて収納部10a,10bの左側壁面に沿った位置となる。
従って、フェライト30は上記左側壁面に沿った位置にて保持されるため、一対のフェライト30がずれて接合することが抑制されるので、一対のフェライト30の接合面32における接合する面積が一定値付近で安定する。その結果、その接合する面積が雑音電流吸収具1を閉じる度に変動することによる雑音吸収特性のばらつきを小さくすることができる。
なお、収納部10a,10bの壁面と、フェライト30との間の隙間を完全に無くさなくとも、屈曲壁11にてその隙間を小さくすることにより、フェライト30の移動範囲を減少させることができるため、その接合面のずれが小さくなり、雑音吸収特性のばらつきを小さくすることができる。
また、上記実施形態の雑音電流吸収具1では、雑音電流吸収具1を閉じた際に屈曲壁11が変形する方向の壁面に、係合部16および被係合部17が形成されている。係合部16と被係合部17とが形成されている領域(以降、係合領域ともいう)は、それらが係合すると、その係合により互いに歪み難くなるため、周囲の領域と比較して形状が安定する。
従って、雑音電流吸収具1を閉じた状態において、屈曲壁11と係合領域との間に配置されるフェライト30が係合領域に接触しても壁面の形状が変化せず、安定してフェライト30を保持することができる。
また、上記実施形態の雑音電流吸収具1では、上述したように、屈曲壁11が変形することにより、連結部20の折れ曲がり量が小さくなる。その結果、連結部20に対する負荷を軽減することができるため、連結部20の破損を抑制することができる。
また、フェライト30を収納部10a,10bに挿入していくと、第1突起部13および第2突起部14は、係合溝33に係合する前にフェライト30によって一旦外側に押し出される。このとき、上記実施形態の雑音電流吸収具1では、第1突起部13が屈曲壁11に取り付けられていることから、屈曲壁11が収納部10a,10bの外側に変形する。
これにより、フェライト30を収納部10a,10bに挿入する際に第1突起部13からフェライト30に加えられる圧力を低減することができ、挿入時にフェライト30が破損してしまうことを抑制できる。
また、フェライト30を収納部10a,10bから取り外す際には、収納部10a,10bが離れるように力を加えて屈曲壁11を外側に変形させることで、第1突起部13は外側に移動してフェライト30に接触し難くなるため、容易にフェライト30を取り外すことができる。
なお、比較例として、屈曲壁11が存在しない(変形する領域のない)構成の雑音電流吸収具の断面図を図7に記載する。この雑音電流吸収具では、フェライト30が収納部10a,10bに収納された状態で左右方向に移動可能な空隙が大きいため、雑音電流吸収具を閉じたときにフェライト30の左右方向の位置一定にならず、接合面積が一定の値にならずばらつくことになる結果、雑音吸収特性のばらつきが大きくなってしまう。
(3)屈曲壁および連結部の設計方針
上記実施形態の雑音電流吸収具1では、雑音電流吸収具1を閉じる際に、連結部20および屈曲壁11が曲がるように構成されている。しかしながら、屈曲壁11が連結部20と比較して曲がり難く構成されていると、連結部20のみが曲がって屈曲壁11が曲がらず、上述したずれ抑制の効果が充分に得られない可能性がある。
そこで、屈曲壁11が充分に曲がるようになるための屈曲壁11と連結部20との構造を検討する。
連結部11と、連結部20と、の関係は、片持ちはりが垂直に接合されているものと見ることができる。雑音電流吸収具1を閉じた状態とするとき、屈曲壁11と連結部20とのどちらが先に曲がり始めるかは、ばね定数を比較することで確認できる。ばね定数が大きい方がバネとしては硬いので、ばね定数の小さい方が先に撓み始める。
ばね定数kは、
k=Ebt3/4L3
(E:縦弾性係数(ヤング率)、b:板巾、t:板厚、L:長さ)
で表すことができる。
このうち、縦弾性係数Eは材料固有の定数であるため、屈曲壁11と連結部20とが同じ材料を用いて製造される場合は実質的に以下に示すk´の値の大小を比較すればよい。
k´=bt3/4L3
ここで、屈曲壁11におけるk´の値を連結部20のk´の値より小さくなるように設計することで、屈曲壁11が先に曲がるため、確実に屈曲壁11を曲げることができるようになる。
具体例を挙げて説明する。図8(A)は、屈曲壁11および連結部20を上方から見た図であり、図8(B)は前後方向から見た図である。図8(A)に示すように、本実施形態において屈曲壁11と連結部20の板巾は同じである。また、連結部20における凸部21は、肉厚が厚いため剛体とみなし、それ以外の部分を屈曲領域(長さL)の対象とする。
ここで、連結部20の板巾b1を5[mm],板厚t1を0.5[mm],長さL1を0.65[mm]とすると、k´=0.57となる。
一方、屈曲壁11の板巾b2を5[mm],板厚t2を1.2[mm],長さL2を1.85[mm]とすると、k´=0.34となる。
よって、上記条件であれば、屈曲壁11のk´が連結部20のk´よりも小さいので、雑音電流吸収具1を閉じたときに屈曲壁11の方が先に撓み始めるため、確実に本発明の効果を得ることができる。
(4)変形例
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、各収納部10a,10bにおいて屈曲壁11がそれぞれ2箇所に存在し、2つの連結部20によりそれらの屈曲壁11を連結する構成を例示した。しかしながら、屈曲壁11および連結部20は上述した構成に限定されない。
具体例を、雑音電流吸収具を上方からみた上面図である図9(A)〜(C)に基づいて説明する。例えば、図9(A)に示すように、収納部10a,10bはそれぞれ屈曲壁11aを1つ備えており、1つの連結部20aにてその屈曲壁11aを連結する構成であってもよいし、図9(B)に示すように、1つの屈曲壁11bに対して連結部20bが複数設けられる構成であってもよい。また、図9(C)に示すように、屈曲壁11cはスリット12を介して隣接する構成であってもよい。
また、上記実施形態においては、連結部20はストレートな板状である構成を例示したが、連結部20の構成は上述した構成に限定されない。例えば、ストレート形状でなく、R形状に形成されていてもよい。
また、図10(A)に示す屈曲壁11dのように、切り欠き41を形成して、屈曲壁11dの板巾が局所的に小さくなるように構成されていてもよいし、図10(B)に示す屈曲壁eように、切り欠き42を形成して、屈曲壁11eの板厚が局所的に小さくなるように構成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、連結部20を折曲げたときの反力で屈曲壁11を押す構成を例示したが、図11(A),(B)に示すように、連結部20dの中央に凸部21よりも突出量の大きい押し出し部22を形成し、雑音電流吸収具1を閉じたときに、その押し出し部22が屈曲壁11を押すことで、屈曲壁11が変形するように構成してもよい。
1…雑音電流吸収具、10a,10b…収納部、11…屈曲壁、12…スリット、13…第1突起部、14…第2突起部、15…付勢片、16…係合部、17…被係合部、18…切り欠き、20…連結部、21…凸部、22…押し出し部、30…フェライト、31…電線挿通溝、32…接合面、33…係合溝、40…挿通孔、41,42…切り欠き

Claims (6)

  1. 開口面を有する一対の収納部と、
    前記一対の収納部の外周面同士を連結する連結部と、を備え、
    前記一対の収納部の開口面同士を合わせることで閉じた状態となり、前記開口面同士を離すことで開いた状態となるように構成された保持具であって、
    前記収納部を構成する壁面の一部は、変形可能な屈曲壁として構成されており、
    前記連結部は、前記屈曲壁に連結されている
    ことを特徴とする保持具。
  2. 前記屈曲壁は、前記壁面の端部に繋がるように形成されている複数のスリットに挟まれた領域である
    ことを特徴とする請求項1に記載の保持具。
  3. 前記屈曲壁から前記収納部の内側に向けて突出する突起部を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の保持具。
  4. 前記屈曲壁の変形方向は、当該屈曲壁が形成された収納部における当該屈曲壁と対向する壁面に向かう方向である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保持具。
  5. 前記一対の収納部の一方に設けられる係合部と、
    前記一対の収納部の他方に設けられる被係合部と、を備え、
    前記係合部と前記被係合部とが係合することで、前記閉じた状態を保持するように構成されており、
    前記係合部および前記被係合部は、前記屈曲壁と対向する壁面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の保持具。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された保持具と、
    環状体を軸方向に2分割してなる形状の一対の磁性体と、を備える雑音電流吸収具であって、
    前記一対の磁性体は、前記一対の収納部にそれぞれ収納され、
    前記一対の収納部が開いた状態では前記一対の磁性体が接合せず、前記一対の収納部が閉じた状態では前記一対の磁性体が接合して環状となるように構成される
    ことを特徴とする雑音電流吸収具。
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