JP2006206731A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化剤及び/又は硬化促進剤をエポキシ樹脂と混合した場合に、硬化反応の制御において極めて重要な熱安定性が大幅に改善され、可使時間(エポキシ樹脂と硬化剤等を混合した時の1液安定性)が延長され、温和な条件下でも安定した硬化物が得られ、硬化物の着色度合いを抑えることができるエポキシ樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】エポキシ樹脂と、式(I)又は式(II)
Figure 2006206731

で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化剤をゲスト化合物とする包接化合物(a)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化剤及び/又は硬化促進剤をゲスト化合物とした包接化合物を用いたエポキシ樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂は、優れた耐薬品性、耐腐食性、機械特性、熱特性、種々の基材に対する優れた接着性、電気特性、環境を選ばない作業性等を特徴としており、接着剤、塗料、電気金属材料、複合材料等に広く用いられている。エポキシ樹脂中のエポキシ基は、歪みの大きい反応性にとんだ官能基であり、酸、塩基のいずれとも反応し、この高い反応性を利用してエポキシ樹脂を硬化し、3次元化する。エポキシ樹脂組成物は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシプレポリマーと硬化剤との組み合わせからなり、更に用途に応じて硬化促進剤、変成剤、充填剤等を添加することが多い。硬化した樹脂の性状は硬化剤によって大きく左右されることが知られており、これまで種々の硬化剤が工業用途に用いられている。エポキシ樹脂組成物は、その使用方法によって1液型と2液型とに大別することができ、前者の1液型は組成物そのものを加熱、加圧、放置する等して硬化させることのできるものである。一方2液型は、主剤と硬化剤もしくは硬化促進剤とを使用時に混合した後、この混合物を加熱、加圧、放置する等して硬化させることのできるものである。エポキシ樹脂組成物は通常2液型であり、この2液型は作業面から見ると手数がかかり非効率的であるものの、硬化物の強度、熱特性、電気特性等に於いて優れている面も多いため、電気部品や自動車、航空機分野において広く利用されている。しかしながら、前記2液型においては、(1)可使時間、即ち硬化させるために調製した組成物が使用できる状態を維持する時間が短く、調製により一部反応が始まり、系の粘度が上昇し、作業性が低下する、(2)配合ミスや調製の不完全さにより物性が低下するなどの問題があり、1液型の潜在性硬化剤及び硬化促進剤が望まれている。潜在性硬化剤及び硬化促進剤とは、樹脂に配合した硬化剤及び硬化促進剤が室温では安定であり、熱等の作用によって硬化反応を引き起こすものである。硬化反応の開始には、熱、光、圧力等の作用が考えられるが、熱が多く使われている。硬化剤及び硬化促進剤の安定化として、マイクロカプセルが使用されるが、機械強度が無く樹脂組成物を調整するためのブレンドに耐えられない等、安定性の点で問題があった。
また、硬化剤には、(1)エポキシ基と反応する事によって、硬化した樹脂中に必ず硬化剤分子が組み込まれる付加型硬化剤、(2)硬化剤分子が樹脂中に組み込まれることのなく触媒的にエポキシ基の開環を誘発し、オリゴマー間の重合付加反応を起こす重合型硬化剤、その他、(3)紫外線照射によって硬化を起こす光開始型硬化剤等がある。何れの方式を用いるにしても、一定の条件下で、より均一に、速やかに重合付加反応を行わせることが安定した硬化物を得る上で最も重要である。しかしながら、これら既存の硬化剤のみでは(1)樹脂粘度の増加に伴い硬化反応が途中で止まってしまう、(2)硬化反応に対する阻害要因が多い(3)硬化反応を完結させるためには過酷な条件を必要とする、(4)硬化反応を均一に行わせるためには大量の硬化剤を必要とする等の問題があり、穏和な条件下で均一に速やかに重合付加反応行わせることを可能ならしめる硬化促進剤が望まれている。硬化促進剤とは、エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤の硬化速度を進め、硬化反応を速やかに円滑にするためのものである。一級及び二級アミンのような付加型の硬化剤には、重合付加反応を促進する硬化促進剤としてアルコール又はフェノールが使用されるが、イミダゾールのような重合型の硬化剤ではオリゴマー間で進行するアニオン重合が阻害されるなど、汎用性の点で問題があった。
上記問題に鑑み、本出願人によって、硬化剤又は硬化促進剤をテトラキスフェノール系化合物で包接させることによって、硬化反応の制御において極めて重要な熱安定性が大幅に改善され、低温での硬化が可能になったことを報告した(特許文献1参照)。しかしながら、使用に際して第3成分を添加すると、硬化開始温度が下がったり、樹脂組成物を硬化させると着色する等の問題があった。
また、本出願人によって、テトラキスカルボン酸誘導体と、塗料・樹脂・接着剤用硬化剤及び硬化促進剤とを成分化合物とする分子化合物がエポキシ樹脂用硬化剤等の触媒として有用であることを報告した(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2には、具体的に硬化剤又は硬化促進剤を包接した例もなく、エポキシ樹脂と組み合わせた例もない。
特開平11−71449号公報 特開平2001−172225号公報
本発明の課題は、硬化剤及び/又は硬化促進剤をエポキシ樹脂と混合した場合に、硬化反応の制御において極めて重要な熱安定性が大幅に改善され、可使時間(エポキシ樹脂と硬化剤等を混合した時の1液安定性)が延長され、温和な条件下でも安定した硬化物が得られ、硬化物の着色度合いを抑えることができるエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、エポキシ樹脂用の硬化剤及び/又は硬化促進剤を特定のカルボン酸誘導体で包接することにより、特定のテトラキスフェノール系化合物で包接した場合に比べて、優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができ、しかも硬化物の着色度合いを抑えることができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)エポキシ樹脂と、式(I)又は式(II)
Figure 2006206731
Figure 2006206731
[式(I)及び(II)中、Xは、(CH2)n(nは、0〜3の整数を表す。)、又は置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、R1〜R8及びR13〜R20は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ハロゲン原子、又はC1〜C6のアルコキシ基を表し、R9〜R12及びR21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C7〜C12のアラルキル基、又はアルカリ金属を表す。]で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化剤をゲスト化合物とする包接化合物(a)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関し、
(2)前記包接化合物(a)を、エポキシ樹脂のエポキシ環1モルに対して、0.001〜1.0モル含有することを特徴とする(1)記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、
(3)エポキシ樹脂と、式(I)又は式(II)
Figure 2006206731
Figure 2006206731
[式(I)及び(II)中、Xは、(CH2)n(nは、0〜3の整数を表す。)、又は置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、R1〜R8及びR13〜R20は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ハロゲン原子、又はC1〜C6のアルコキシ基を表し、R9〜R12及びR21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C7〜C12のアラルキル基、又はアルカリ金属を表す。]で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化促進剤をゲスト化合物とする包接化合物(b)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関し、
(4)前記包接化合物(b)を、エポキシ樹脂のエポキシ環1モルに対して、0.001〜1.0モル含有することを特徴とする(3)記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と硬化剤を共存させた状態での1液安定性に優れ、所定の温度で硬化が開始でき、かつ硬化物の着色度合いを抑えることができる優れたものである。
以下、本発明のエポキシ樹脂について、詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂は、(1)エポキシ樹脂、(2)前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化剤をゲスト化合物とする包接化合物(a)とを含有してなることを特徴とする。また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、(1)エポキシ樹脂、(2)前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化促進剤をゲスト化合物とする包接化合物(b)を含有してなることを特徴とする。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いるエポキシ樹脂としては、1分子中に少なくとも1個のエポキシ基を有するものであれば、特に制限されない。例えば、ビスフェノールA−エピクロルヒドリン樹脂、多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アクリルエポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる包接化合物(a)は、前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化剤をゲスト化合物とする包接化合物である。また、本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる包接化合物(b)は、前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化促進剤をゲスト化合物とする包接化合物である。
前記式(I)及び式(II)中、Xは、(CH2)n(nは、0〜3の整数を表す。)、 又は置換基を有していてもよい(p−フェニレン基、m−フェニレン基、o−フェニレン基等のフェニレン基)を表す。前記置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等のC1〜C6アルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基等のC2〜C6のアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のC1〜C6アルコキシ基を挙げることができる。
1〜R8及びR13〜R20は、それぞれ独立して、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等のC1〜C6のアルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基等のC2〜C6のアルケニル基;置換基を有していてもよいフェニル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;又はメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のC1〜C6のアルコキシ基;を表す。前記置換基を有していてもよいフェニル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等のC1〜C6アルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基等のC2〜C6のアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のC1〜C6アルコキシ基を挙げることができる。
9〜R12及びR21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等のC1〜C6のアルキル基;ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基等のC2〜C6のアルケニル基;ベンジル基、フェネチル基等のC7〜C12のアラルキル基;又はナトリウム、カリウム等のアルカリ金属を表す。
これらの前記式(I)及び式(II)で表されるカルボン酸誘導体は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、硬化剤又は硬化促進剤の化学的安定化、不揮発化、徐放化、粉末化等の性能の点から、特にXが単結合である化合物が好ましい。
前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体としては、例えば、テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタン、テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンテトラメチルエステル、テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンテトラエチルエステル、テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンテトラ−n−プロピルエステル、テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンテトラベンジルエステル、テトラキス(3,5−ジメチル−4−カルボキシフェニル)エタン、テトラキス(3,5−ジメチル−4−カルボキシフェニル)エタンテトラメチルエステル、テトラキス(3,5−ジメチル−4−カルボキシフェニル)エタンテトラエチルエステル、テトラキス(3,5−ジメチル−4−カルボキシフェニル)エタンテトラ−n−プロピルエステル、テトラキス(3,5−ジメチル−4−カルボキシフェニル)エタンテトラベンジルエステル、テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンテトラナトリウム塩、テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンテトラカリウム塩、テトラキス(3−カルボキシフェニル)エタン、テトラキス(3−カルボキシフェニル)エタンテトラメチルエステル、テトラキス(3−カルボキシ−4,5−ジメチルフェニル)エタン、テトラキス(3−カルボキシフェニル)エタンテトラエチルエステル、テトラキス(3−カルボキシフェニル)エタンテトラ−n−プロピルエステル、テトラキス(3−カルボキシフェニル)エタンテトラベンジルエステル、テトラキス(3−カルボキシ−4,5−ジメチルフェニル)エタン、テトラキス(3−カルボキシ−4,5−ジメチルフェニル)エタンテトラメチルエステル、テトラキス(3−カルボキシ−4,5−ジメチルフェニル)エタンテトラエチルエステル、テトラキス(3−カルボキシ−4,5−ジメチルフェニル)エタンテトラ−n−プロピルエステル、テトラキス(3,5−ジメチル−4−カルボキシフェニル)エタンテトラベンジルエステル、テトラキス(3−カルボキシフェニル)エタンテトラナトリウム塩、テトラキス(3−カルボキシフェニル)エタンテトラカリウム塩等を挙げることができる。
硬化剤としては、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応してエポキシ樹脂を硬化させる化合物であれば、特に制限はない。また、硬化促進剤としては、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応してエポキシ樹脂を硬化させる化合物の硬化速度を進める化合物であれば、特に制限はない。このような、硬化剤、及び硬化促進剤としては、従来のエポキシ樹脂の硬化剤、及び硬化促進剤として慣用されているものの中から任意のものを選択して使用できる。例えば、アミン系化合物、イミダゾール系化合物、イミダゾリン系化合物、アミド系化合物、エステル系化合物、フェノール系化合物、アルコール系化合物、チオール系化合物、エーテル系化合物、チオエーテル系化合物、尿素系化合物、チオ尿素系化合物、ルイス酸系化合物、リン系化合物、酸無水物系化合物、オニウム塩系化合物、活性珪素化合物−アルミニウム錯体等が挙げられる。
アミン系化合物としては、例えば、脂肪族アミン類、脂環式及び複素環式アミン類、芳香族アミン類、変性アミン類等が挙げられる。
脂肪族アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、アルキル−t−モノアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、ジメチルアミノヘキサノール等が挙げられる。
脂環式及び複素環式アミン類としては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、N,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、N,N’−ジメチルピペラジン、1,8−ジアザビシクロ(4,5,0)ウンデセン−7等が挙げられる。
芳香族アミン類としては、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジルメチルアミン、ジメチルベンジルアミン、m−キシレンジアミン、ピリジン、ピコリン等が挙げられる。
変性アミン類としては、例えば、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン、ジシアンジアミド、グアニジン、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、アミンイミド、三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体等が挙げられる。
イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル−)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4−イミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト等が挙げられる。
イミダゾリン系化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等が挙げられる。
アミド系化合物としては、例えば、ダイマー酸とポリアミンとの縮合により得られるポリアミド等が挙げられる。
エステル系化合物としては、例えば、カルボン酸のアリール及びチオアリールエステルのような活性カルボニル化合物等が挙げられる。
フェノール系化合物、アルコール系化合物、チオール系化合物、エーテル系化合物、及びチオエーテル系化合物としては、例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ポリオール、ポリメルカプタン、ポリサルファイド、2−(ジメチルアミノメチルフェノール)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールのトリ−2−エチルヘキシル塩酸塩等が挙げられる。
尿素系化合物、チオ尿素系化合物、ルイス酸系化合物としては、例えば、ブチル化尿素、ブチル化メラミン、ブチル化チオ尿素、三フッ化ホウ素等が挙げられる。
リン系化合物としては、有機ホスフィン化合物、例えば、エチルホスフィン、ブチルホスフィン等のアルキルホスフィン、フェニルホスフィン等の第1ホスフィン;ジメチルホスフィン、ジプロピルホスフィン等のジアルキルホスフィン、ジフェニルホスフィン、メチルエチルホスフィン等の第2ホスフィン;トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン等の第3ホスフィン;等が挙げられる。
酸無水物系化合物としては、例えば、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラメチレン無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水クロレンド酸、無水ピロメリット酸、ドデセニル無水コハク酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物等が挙げられる。
また、オニウム塩系化合物、及び活性珪素化合物−アルミニウム錯体としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリフェニルシラノール−アルミニウム錯体、トリフェニルメトキシシラン−アルミニウム錯体、シリルペルオキシド−アルミニウム錯体、トリフェニルシラノール−トリス(サリシルアルデヒダート)アルミニウム錯体等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる包接化合物(a)、及び包接化合物(b)の製造方法は、前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体と、硬化剤又は硬化促進剤とを直接混合するか、あるいは溶媒中で混合することにより得ることができる。また、低沸点の物質あるいは蒸気圧の高い物質の場合は、前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体にこれらの物質の蒸気を作用させることにより目的とする包接化合物を得ることができる。また、前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体に対して、二種類以上の硬化剤及び/又は硬化促進剤を反応させることにより、三成分以上の多成分からなる包接化合物を得ることもできる。さらに、前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体と、ある硬化剤又は硬化促進剤との包接化合物をまず生成させ、この包接化合物と、別の硬化剤又は硬化促進剤とを上記のような方法で反応させることにより目的とする包接化合物を得ることができる。
得られる包接化合物の構造は、熱分析(TG及びDTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、X線回折パターン、固体NMRスペクトル等により確認できる。また、包接化合物の組成は、熱分析、1H−NMRスペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、元素分析等により確認することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる包接化合物の50%体積平均粒子径は、特に限定されないが、通常約0.01〜80μm、好ましくは約0.01〜10μm、より好ましくは約0.1〜4μmの範囲である。体積平均粒子径が約0.01μm未満の包接化合物を製造することはそれ自体の生産性が悪くなるため好ましくない。一方、体積平均粒子径が約80μmを越えるものは低温硬化性、塗膜外観等が悪くなるので好ましくない。
なお、50%体積平均粒子径は、粉体の集団の体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる粒子径μmを表したものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物の製造方法は、エポキシ樹脂、並びに包接化合物(a)及び/又は包接化合物(b)、所望により、硬化剤及び/又は硬化促進剤、及びその他の添加剤の所定量からなる混合物を、例えば、ニーダーや押出し機等を使用して、増粘、ゲル化の起こらない温度、時間条件で溶融、混練し、冷却後、粉砕し、分級機にかけることにより製造することができる。
使用する包接化合物の量は、包接するアミン系,イミダゾール系等の通常の硬化剤、硬化促進剤と同様な使用量でよく、硬化方法による。エポキシ基と反応する事によって、硬化した樹脂中に必ず硬化剤分子が組み込まれる付加型硬化剤の場合には、求められる樹脂の性質にもよるが、通常エポキシ基1モルに対して包接している硬化剤が0.3〜1.0モル程度になるよう包接化合物を使用する。また、硬化剤分子が樹脂中に組み込まれることなく触媒的にエポキシ基の開環を誘発し、オリゴマー間の重合付加反応を起こす重合型硬化剤や光開始型硬化剤の場合、また硬化促進剤として使用する場合などでは、エポキシ基1モルに対して包接化合物は1.0モル以下で十分である。特に本発明では前記式(I)又は式(II)で表されるカルボン酸誘導体を用いた包接化合物を用いることにより、微量でも十分であり、0.001〜1.0モル、さらには0.001〜0.1モルの使用量でよい。これらの包接化合物は1種、又は2種以上を混合して使用できる。
本発明のエポキシ樹脂と、包接化合物(a)とを含有するエポキシ樹脂組成物においては、硬化促進剤をさらに含有していてもよく、本発明のエポキシ樹脂と、包接化合物(b)とを含有するエポキシ樹脂組成物においては、硬化剤をさらに含有していてもよい。
ここで用いる硬化剤及び硬化促進剤は、前記硬化剤及び硬化促進剤として列記したものと同様のものを使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、所望により、その他の添加剤を添加することができる。その他の添加剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤;重炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、天然シリカ、合成シリカ、カオリン、クレー、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ウォラスナイト、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、セピオライト、ゾノトライト等の充填剤;NBR、ポリブタジエン、クロロプレンゴム、シリコーン、架橋NBR、架橋BR、アクリル系、コアシェルアクリル、ウレタンゴム、ポリエステルエラストマー、官能基含有液状NBR、液状ポリブタジエン、液状ポリエステル、液状ポリサルファイド、変性シリコーン、ウレタンプレポリマー等のエラストマー変性剤;
ヘキサブロモシクロデカン、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビスフェノールA、トリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、デカブロモジフェニルオキサイド、ビス(ペンタブロモ)フェニルエタン、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ポリブロモフェニルインダン、臭素化ポリスチレン、テトラブロモビスフェノールAポリカーボネート、臭素化フェニレンエチレンオキシド、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、トリフェニルホスフェート、トリグレジルホスフェート、トリキシニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシリルジフェニルホスフェート、クレジルビス(ジ−2,6−キシレニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジクレシジル)ホスフェート、レゾルシノールビス(ジ−2,6−キシレニル)ホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモプロピル)ホスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロオキシエチル)アミノメチルホスホネート、陰イオン蓚酸処理水酸化アルミニウム、硝酸塩処理水酸化アルミニウム、高温熱水処理水酸化アルミニウム、錫酸表面処理水和金属化合物、ニッケル化合物表面処理水酸化マグネシウム、シリコーンポリマー表面処理水酸化マグネシウム、プロコバイト、多層表面処理水和金属化合物、カチオンポリマー処理水酸化マグネシウム等の難燃剤;高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ナイロン6,6、ポリアセタール、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリスルホン等のエンジニアリングプラスチック系;可塑剤;反応性希釈剤;増量剤;補強剤;着色剤;増粘剤;離型剤;等が挙げられる。これらの添加剤の配合量は、特に限定されず、本発明の効果が得られる限度において、配合量を適宜決定することができる。
さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物においては、エポキシ樹脂の他に、他の樹脂を含有していてもよい。他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、粉体塗料、電着塗料、防食塗料、缶用塗料、半導体封止剤、半導体マウント、電気絶縁樹脂、プリント配線基板、高圧用フィルムコンデンサ、抵抗器、チョークコイル、エポキシ接着剤、各種電装部品(自動車用電子部品、二輪車用電子部品)、土木建築(コンクリート接着剤、結合剤、ライニング剤、目地剤、防水剤)、舗装用結合材、舗装用接着剤、鋼構造接着剤、鋼構造結合材、鋼構造ライニング材等に使用することができる。
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)包接化合物Aの製造
1,1,2,2−テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタン1.28g(2.5mmol)をエチルアルコール800mlに加熱溶解した後、2−エチル−4−メチルイミダゾール1.10g(10mmol)をエチルアルコール1.10gと混合して添加し室温で24時間放置した。析出した結晶を濾取し、40℃下で1時間ロータリー真空ポンプを用いて減圧乾燥し、1,1,2,2−テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンと、2−エチル−4−メチルイミダゾールとの組成比率1:3(モル比)から成る包接化合物Aを得た。包接化合物であることは熱分析(TG/DTA)、1H−NMR及びX線回折パターンにより確認した。またX線回折パターンから明らかに結晶性であることを確認した。包接化合物Aは、2−エチル−4−メチルイミダゾールをおよそ180℃〜300℃の範囲で放出した。
(実施例1)エポキシ樹脂組成物Aの製造
エポキシ樹脂(商品名:エポトートYD−128、東邦化成(株)製)100重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール換算で4重量部の包接化合物Aを添加した。25℃で10分間混練することにより、エポキシ樹脂組成物Aを得た。
(比較例1)エポキシ樹脂組成物Bの製造
1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと、2−エチル−4−メチルイミダゾールとの組成比率1:2(モル比)から成る包接化合物を包接化合物Bとする。
実施例1で2−エチル−4−メチルイミダゾール換算で4重量部の包接化合物Aの代わりに、2−エチル−4−メチルイミダゾール換算で4重量部の包接化合物Bを用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物Bを得た。
(比較例2)エポキシ樹脂組成物Cの製造
実施例1で2−エチル−4−メチルイミダゾール換算で4重量部の包接化合物Aの代わりに、2−エチル−4−メチルイミダゾール4重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物Cを得た。
(比較例3)エポキシ樹脂組成物Dの製造
実施例1で2−エチル−4−メチルイミダゾール換算で4重量部の包接化合物Aの代わりに、1,1,2,2−テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタン6.3重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール4重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物Dを得た。
(エポキシ樹脂組成物A〜DのDSC測定)
実施例1、及び比較例1〜3で得られたエポキシ樹脂組成物A〜Dの一部をそれぞれ採取し、示差走査熱量計(DSC、理学電機(株)製、Thermoplus TG−8230)を使用して、30ミリリットル/分の窒素気流下、昇温速度10℃/分の条件でエポキシ樹脂組成物の硬化反応に基づく発熱を測定した。
エポキシ樹脂組成物A〜DのそれぞれのDSCチャートを図7〜図10に示す。図中、横軸は測定温度(℃)、縦軸は発熱量(Heat Flow/mW)をそれぞれ示す。
エポキシ樹脂組成物A〜Dのそれぞれの硬化開始温度、反応熱のピーク、硬化終了温度、及び吸熱ピークの状態を表1に示す。
Figure 2006206731
エポキシ樹脂組成物A及びBの硬化後の着色度合いを目視観察すると、エポキシ樹脂組成物Bの方が、着色していることが認められた。
1,1,2,2−テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンの熱分析(TG−DTA)チャートを示す図である。 2−エチル−4−メチルイミダゾールの熱分析(TG−DTA)チャートを示す図である。 包接化合物Aの熱分析(TG−DTA)チャートを示す図である。 1,1,2,2−テトラキス(4−カルボキシフェニル)エタンの粉末X線回折パターンを示す図である。 包接化合物Aの粉末X線回折パターンを示す図である。 包接化合物Aの1H−NMRスペクトルを示す図である。 エポキシ樹脂組成物AのDSCチャートを示す図である。 エポキシ樹脂組成物BのDSCチャートを示す図である。 エポキシ樹脂組成物CのDSCチャートを示す図である。 エポキシ樹脂組成物DのDSCチャートを示す図である。

Claims (4)

  1. エポキシ樹脂と、式(I)又は式(II)
    Figure 2006206731
    Figure 2006206731
    [式(I)及び(II)中、Xは、(CH2)n(nは、0〜3の整数を表す。)、又は置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、R1〜R8及びR13〜R20は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ハロゲン原子、又はC1〜C6のアルコキシ基を表し、R9〜R12及びR21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C7〜C12のアラルキル基、又はアルカリ金属を表す。]で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化剤をゲスト化合物とする包接化合物(a)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記包接化合物(a)を、エポキシ樹脂のエポキシ環1モルに対して、0.001〜1.0モル含有することを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. エポキシ樹脂と、式(I)又は式(II)
    Figure 2006206731
    Figure 2006206731
    [式(I)及び(II)中、Xは、(CH2)n(nは、0〜3の整数を表す。)、又は置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、R1〜R8及びR13〜R20は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ハロゲン原子、又はC1〜C6のアルコキシ基を表し、R9〜R12及びR21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C7〜C12のアラルキル基、又はアルカリ金属を表す。]で表されるカルボン酸誘導体をホスト化合物とし、硬化促進剤をゲスト化合物とする包接化合物(b)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記包接化合物(b)を、エポキシ樹脂のエポキシ環1モルに対して、0.001〜1.0モル含有することを特徴とする請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
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