JP2016183260A - 新規包接化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、新規の包接化合物に関し、さらには、当該包接化合物を硬化促進剤として含むエポキシ樹脂組成物に関する。
トランジスタ、IC、LSI等の半導体素子や電気部品の封止材として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及びその他の添加剤を含有するエポキシ樹脂組成物が用いられている。硬化剤や硬化促進剤としてアミン系化合物やイミダゾール系化合物等が用いられていたがエポキシ樹脂組成物の保存安定性に問題があり、その保存安定性を改善する目的で、イミダゾール系化合物やアミン系化合物をゲスト化合物とし、3,5−ジヒドロキシ安息香酸(以下、3,5−DHBAと略すことがある。)等をホストとする包接化合物を硬化促進剤として用いることが知られている(特許文献1参照)。具体的には、イミダゾール系化合物として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(以下、2P4MHZと略すことがある。)を用い、3,5−DHBAをホスト化合物とする包接化合物が知られている。
しかしながら、ゲスト化合物とホスト化合物の組成比(モル比)は、両者をモル比1:1で混合したにも関わらず、3:2であり、この組成比以外の包接化合物は知られていなかった。
本発明は、従来とは異なる組成比を有する2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールをゲスト化合物とし、ポリヒドロキシ安息香酸類をホスト化合物とする新規な包接化合物を提供することを課題とする。
本発明は、従来とは異なる組成比を有する2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールをゲスト化合物とし、ポリヒドロキシ安息香酸類をホスト化合物とする新規な包接化合物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールとポリヒドロキシ安息香酸類をモル比2:1で混合することにより、上記課題を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと式(I)
(式中、nは2又は3を表す。)で表されるポリヒドロキシ安息香酸から選ばれる少なくとも1種を含有し、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと前記式(I)で表されるポリヒドロキシ安息香酸のモル比が2:1である包接化合物、
[2]式(I)
(式中、nは2又は3を表す。)で表される化合物が、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸から選ばれる少なくとも1種である前記[1]に記載の包接化合物、
[3]下記(A)成分と(B)成分とを含有するエポキシ樹脂組成物
(A)エポキシ樹脂
(B)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと式(I)
(式中、nは2又は3を表す。)で表されるポリヒドロキシ安息香酸から選ばれる少なくとも1種を含有し、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと前記式(I)で表されるポリヒドロキシ安息香酸のモル比が2:1である包接化合物、
[4]下記(A)成分と(B)成分とを含有するエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物
(A)エポキシ樹脂
(B)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと式(I)
(式中、nは2又は3を表す。)で表されるポリヒドロキシ安息香酸から選ばれる少なくとも1種を含有し、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと前記式(I)で表されるポリヒドロキシ安息香酸のモル比が2:1である包接化合物、
に関する。
[1]2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと式(I)
[2]式(I)
[3]下記(A)成分と(B)成分とを含有するエポキシ樹脂組成物
(A)エポキシ樹脂
(B)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと式(I)
[4]下記(A)成分と(B)成分とを含有するエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物
(A)エポキシ樹脂
(B)2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールと式(I)
に関する。
本発明の包接化合物は、従来よりも優れた性能を有するエポキシ樹脂組成物を提供することができる。
本発明に用いられる下記式(I)
(式中、nは2又は3を表す。)で表わされる化合物として、具体的には、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,3,5−トリヒドロキシ安息香酸、2,3,6−トリヒドロキシ安息香酸、2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸等を例示することができる。これらのポリヒドロキシ安息香酸化合物は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ここで「包接化合物」とは、2種又は3種以上の分子が共有結合以外の結合により結合した化合物をいい、より好ましくは、2種又は3種以上の分子が共有結合以外の結合により結合した結晶性化合物をいう。包接する化合物をホスト化合物といい、包接される化合物をゲスト化合物という。また、塩もここでいう包接化合物に含まれる。また、溶媒等の第3成分を含んでいてもよい。
ここで「包接化合物」とは、2種又は3種以上の分子が共有結合以外の結合により結合した化合物をいい、より好ましくは、2種又は3種以上の分子が共有結合以外の結合により結合した結晶性化合物をいう。包接する化合物をホスト化合物といい、包接される化合物をゲスト化合物という。また、塩もここでいう包接化合物に含まれる。また、溶媒等の第3成分を含んでいてもよい。
第3成分を含有する場合には、第3成分は組成物全量に対して40モル%以下であることが好ましく、さらには10モル%以下が好ましく、特に、第3成分を含まないことが最も好ましい。
包接化合物の製造方法は、ポリヒドロキシ安息香酸化合物と、2P4MHZとを直接混合するか、あるいは溶媒中で混合することにより得ることができる。
ポリヒドロキシ安息香酸の溶液に、2P4MHZの溶液を添加する方法、2P4MHZの溶液に、ポリヒドロキシ安息香酸の溶液を添加する方法でも得ることができる。
用いるポリヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比は、1:2であるのが好ましい。
いずれの方法において用いる溶媒は特に制限はされないが、具体的には、メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル等の酢酸エステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等を例示することができる。
反応温度は、特に制限されないが、具体的には、室温から用いる溶媒の沸点の範囲の温度を例示することができる。
ポリヒドロキシ安息香酸の溶液に、2P4MHZの溶液を添加する方法、2P4MHZの溶液に、ポリヒドロキシ安息香酸の溶液を添加する方法でも得ることができる。
用いるポリヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比は、1:2であるのが好ましい。
いずれの方法において用いる溶媒は特に制限はされないが、具体的には、メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル等の酢酸エステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等を例示することができる。
反応温度は、特に制限されないが、具体的には、室温から用いる溶媒の沸点の範囲の温度を例示することができる。
得られる包接化合物の構造は、熱分析(TG及びDTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、X線回折パターン、固体NMRスペクトル等により確認できる。また、包接化合物の組成は、熱分析、1H−NMRスペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、元素分析等により確認することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂と、
(B)前記包接化合物
を含有する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂と、
(B)前記包接化合物
を含有する。
(A)成分のエポキシ樹脂としては、従来公知の各種ポリエポキシ化合物が使用でき、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジグリシジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパンジグリシジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンジグリシジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン
ジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールCジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロプロパンジグリシジルエーテル、1,3−ビス〔1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル〕ベンゼン、1,4−ビス〔1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル〕ベンゼン、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、フェノールノボラック型ビスエポキシ化合物等の芳香族系グリシジルエーテル化合物、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド等の脂環式ポリエポキシ化合物、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジメチルグリシジルフタレート、ジメチルグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジル−p−オキシベンゾエート、ジグリシジルシクロペンタン−1,3−ジカルボキシレート、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル化合物、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルトリブロモアニリン等のグリシジルアミン化合物、ジグリシジルヒダントイン、グリシジルグリシドオキシアルキルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物等を挙げることができる。
ジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールCジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロプロパンジグリシジルエーテル、1,3−ビス〔1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル〕ベンゼン、1,4−ビス〔1−(2,3−エポキシプロパキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロメチル〕ベンゼン、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、フェノールノボラック型ビスエポキシ化合物等の芳香族系グリシジルエーテル化合物、アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシド等の脂環式ポリエポキシ化合物、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジメチルグリシジルフタレート、ジメチルグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジル−p−オキシベンゾエート、ジグリシジルシクロペンタン−1,3−ジカルボキシレート、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル化合物、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルトリブロモアニリン等のグリシジルアミン化合物、ジグリシジルヒダントイン、グリシジルグリシドオキシアルキルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物等を挙げることができる。
(B)成分の包接化合物の50%粒子径は、特に限定されないが、通常約0.01〜80μm、好ましくは約0.01〜30μm、より好ましくは約0.1〜20μmの範囲である。平均粒子径が約80μmを超えるものは、封止時にその包接錯体粒子が半導体の配線間に入り込むことができなくなるため、好ましくない。
なお、50%粒子径は、粉体の集団を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる粒子径μmを表したものである。
なお、50%粒子径は、粉体の集団を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる粒子径μmを表したものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)成分及び(B)成分を含んでいればよく、また、(A)成分及び(B)成分に加えて(C)無機充填剤を含む、半導体固形封止用エポキシ樹脂組成物であってもよい。
(C)無機充填剤としては特に制限されないが、例えば、石英ガラス、火炎溶融することで得られる球状シリカ、ゾルゲル法などで製造される球状シリカ、結晶シリカ、アルミナ、タルク、窒化アンモニウム、窒化ケイ素、マグネシア、マグネシウムシリケート等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上を用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物において(B)成分は、硬化剤としても硬化促進剤としても使用されるが、(B)成分が硬化促進剤である場合には、硬化剤をさらに含んでいてもよい。硬化剤としては、エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応してエポキシ樹脂を硬化させる化合物であれば、特に制限はない。このような、硬化剤としては、従来のエポキシ樹脂の硬化剤として慣用されているものの中から任意のものを選択して使用できる。例えば、脂肪族アミン類、脂環式及び複素環式アミン類、芳香族アミン類、変性アミン類等のアミン系化合物、イミダゾール系化合物、イミダゾリン系化合物、アミド系化合物、エステル系化合物、フェノール系化合物、アルコール系化合物、チオール系化合物、エーテル系化合物、チオエーテル系化合物、尿素系化合物、チオ尿素系化合物、ルイス酸系化合物、リン系化合物、酸無水物系化合物、オニウム塩系化合物、活性珪素化合物−アルミニウム錯体等が挙げられる。
硬化剤、及び硬化促進剤としては、具体的に例えば以下の化合物が挙げられる。
脂肪族アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、アルキル−t−モノアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノヘキサノール等が挙げられる。
脂肪族アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、アルキル−t−モノアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノヘキサノール等が挙げられる。
脂環式及び複素環式アミン類としては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、N,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、N,N’−ジメチルピペラジン、1,8−ジアザビシクロ(4,5,0)ウンデセン−7等が挙げられる。
芳香族アミン類としては、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジルメチルアミン、ジメチルベンジルアミン、m−キシレンジアミン、ピリジン、ピコリン、α−メチルベンジルメチルアミン等が挙げられる。
変性アミン類としては、例えば、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン、ジシアンジアミド、グアニジン、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、アミンイミド、三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体等が挙げられる。
変性アミン類としては、例えば、エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン、ジシアンジアミド、グアニジン、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、アミンイミド、三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体等が挙げられる。
イミダゾール系化合物としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、3−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、5−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、3−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、5−エチルイミダゾール、1−n−プロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、1−イソプロピルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、1−n−ブチルイミダゾール、2−n−ブチルイミダゾール、1−イソブチルイミダゾール、2−イソブチルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,3−ジメチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩等が挙げられる。
イミダゾリン系化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等が挙げられる。
アミド系化合物としては、例えば、ダイマー酸とポリアミンとの縮合により得られるポリアミド等が挙げられる。
エステル系化合物としては、例えば、カルボン酸のアリール及びチオアリールエステルのような活性カルボニル化合物等が挙げられる。
アミド系化合物としては、例えば、ダイマー酸とポリアミンとの縮合により得られるポリアミド等が挙げられる。
エステル系化合物としては、例えば、カルボン酸のアリール及びチオアリールエステルのような活性カルボニル化合物等が挙げられる。
フェノール系化合物、アルコール系化合物、チオール系化合物、エーテル系化合物、及びチオエーテル系化合物としては、例えば、フェノール樹脂硬化剤として、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノ−ル樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、これらの変性樹脂、例えばエポキシ化もしくはブチル化したノボラック型フェノール樹脂等、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型フェノール樹脂、多官能型フェノール樹脂等が挙げられる。また、ポリオール、ポリメルカプタン、ポリサルファイド、2−(ジメチルアミノメチルフェノール)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールのトリ−2−エチルヘキシル塩酸塩等が挙げられる。
尿素系化合物、チオ尿素系化合物、ルイス酸系化合物としては、例えば、ブチル化尿素、ブチル化メラミン、ブチル化チオ尿素、三フッ化ホウ素等が挙げられる。
尿素系化合物、チオ尿素系化合物、ルイス酸系化合物としては、例えば、ブチル化尿素、ブチル化メラミン、ブチル化チオ尿素、三フッ化ホウ素等が挙げられる。
リン系化合物としては、有機ホスフィン化合物、例えば、エチルホスフィン、ブチルホスフィン等のアルキルホスフィン、フェニルホスフィン等の第1ホスフィン;ジメチルホスフィン、ジプロピルホスフィン等のジアルキルホスフィン、ジフェニルホスフィン、メチルエチルホスフィン等の第2ホスフィン;トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の第3ホスフィン等が挙げられる。
酸無水物系化合物としては、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラメチレン無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水クロレンド酸、無水ピロメリット酸、ドデセニル無水コハク酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物等が挙げられる。
また、オニウム塩系化合物、及び活性珪素化合物−アルミニウム錯体としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリフェニルシラノール−アルミニウム錯体、トリフェニルメトキシシラン−アルミニウム錯体、シリルペルオキシド−アルミニウム錯体、トリフェニルシラノール−トリス(サリシルアルデヒダート)アルミニウム錯体等が挙げられる。
前記硬化剤としては、特にアミン系化合物、イミダゾール系化合物、フェノール系化合物を用いるのが好ましい。フェノール系化合物の中でもフェノール樹脂硬化剤を用いるのがより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物の製造方法は、前記の各成分及びその他の添加剤の所定量からなる混合物を、例えば、ニーダーやロール、押し出し成型機等を使用して、ゲル化の起こらない温度、時間で溶融、混練し、冷却後、粉砕し、再び成型することで製造することができる。またエポキシ樹脂組成物の製造方法は、加熱による溶融混練を省略してもよ
い。
製造されたエポキシ樹脂組成物は、その組成及び製造方法により固形であっても液状であってもよく、固形であることがより好ましい。固形として用いる場合には、エポキシ樹脂組成物全体に対して無機充填剤の含有量を70〜95%とすることが好ましい。
い。
製造されたエポキシ樹脂組成物は、その組成及び製造方法により固形であっても液状であってもよく、固形であることがより好ましい。固形として用いる場合には、エポキシ樹脂組成物全体に対して無機充填剤の含有量を70〜95%とすることが好ましい。
使用する包接化合物の量は、通常の硬化剤、硬化促進剤と同様な使用量でよく、硬化方法による。エポキシ基と反応する事によって、硬化した樹脂中に必ず硬化剤分子が組み込まれる付加型硬化剤の場合には、求められる樹脂の性質にもよるが、通常エポキシ基1モルに対して包接しているイミダゾール化合物(硬化剤及び/又は硬化促進剤)が0.3〜1.0モル程度になるよう包接化合物を使用する。また、硬化剤分子が樹脂中に組み込まれることなく触媒的にエポキシ基の開環を誘発し、オリゴマー間の重合付加反応を起こす重合型硬化剤や光開始型硬化剤の場合、また硬化促進剤として使用する場合などでは、エポキシ基1モルに対して包接化合物は1.0モル以下で十分である。これらの包接化合物は1種、又は2種以上を混合して使用できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、所望により、その他の添加剤を添加することができる。その他の添加剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤;重炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、天然シリカ、合成シリカ、溶融シリカ、カオリン、クレー、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ウォラスナイト、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、セピオライト、ゾノトライト等の充填剤;NBR、ポリブタジエン、クロロプレンゴム、シリコーン、架橋NBR、架橋BR、アクリル系、コアシェルアクリル、ウレタンゴム、ポリエステルエラストマー、官能基含有液状NBR、液状ポリブタジエン、液状ポリエステル、液状ポリサルファイド、変性シリコーン、ウレタンプレポリマー等のエラストマー変性剤;
ヘキサブロモシクロデカン、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビスフェノールA、トリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、デカブロモジフェニルオキサイド、ビス(ペンタブロモ)フェニルエタン、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ポリブロモフェニルインダン、臭素化ポリスチレン、テトラブロモビスフェノールAポリカーボネート、臭素化フェニレンエチレンオキシド、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、トリフェニルホスフェート、トリグレジルホスフェート、トリキシニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシリルジフェニルホスフェート、クレジルビス(ジ−2,6−キシレニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジクレシジル)ホスフェート、レゾルシノールビス(ジ−2,6−キシレニル)ホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモプロピル)ホスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロオキシエチル)アミノメチルホスホネート、陰イオン蓚酸処理水酸化アルミニウム、硝酸塩処理水酸化アルミニウム、高温熱水処理水酸化アルミニウム、錫酸表面処理水和金属化合物、ニッケル化合物表面処理水酸化マグネシウム、シリコーンポリマー表面処理水酸化マグネシ
ウム、プロコバイト、多層表面処理水和金属化合物、カチオンポリマー処理水酸化マグネシウム等の難燃剤;高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ナイロン6,6、ポリアセタール、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリスルホン等のエンジニアリングプラスチック;可塑剤;n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジエポキシド、フェノール、クレゾール、t−ブチルフェノール等の希釈剤;増量剤;補強剤;着色剤;増粘剤;高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸カルシウム等、例えば、カルナバワックスやポリエチレン系ワックス等の離型剤;等が挙げられる。これらの添加剤の配合量は、特に限定されず、本発明の効果が得られる限度において、配合量を適宜決定することができる。
ウム、プロコバイト、多層表面処理水和金属化合物、カチオンポリマー処理水酸化マグネシウム等の難燃剤;高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ナイロン6,6、ポリアセタール、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリスルホン等のエンジニアリングプラスチック;可塑剤;n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジエポキシド、フェノール、クレゾール、t−ブチルフェノール等の希釈剤;増量剤;補強剤;着色剤;増粘剤;高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸カルシウム等、例えば、カルナバワックスやポリエチレン系ワックス等の離型剤;等が挙げられる。これらの添加剤の配合量は、特に限定されず、本発明の効果が得られる限度において、配合量を適宜決定することができる。
さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物においては、エポキシ樹脂の他に、他の樹脂を含有していてもよい。他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。
以下に実施例を示すが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
3,5−ジヒドロキシ安息香酸2g(13mmol)、2P4MHZ 4.89g(26mmol)、および酢酸エチル60mlの混合溶液を3時間還流し、その後室温まで冷却し、析出した結晶をろ過、減圧乾燥して生成物6.84gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,5−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物A)である(収率99%)ことを確認した。図1A−図1Cにその測定結果を示す。
各スペクトルの測定条件は以下の通りである。(他の実施例においても同様である。)
3,5−ジヒドロキシ安息香酸2g(13mmol)、2P4MHZ 4.89g(26mmol)、および酢酸エチル60mlの混合溶液を3時間還流し、その後室温まで冷却し、析出した結晶をろ過、減圧乾燥して生成物6.84gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,5−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物A)である(収率99%)ことを確認した。図1A−図1Cにその測定結果を示す。
各スペクトルの測定条件は以下の通りである。(他の実施例においても同様である。)
[XRD]
装置:Ultima IV(リガク社製)
X線源:Cu 40kV/40mA
測定方法:集中法
フィルター:Kβフィルター
スキャン速度:5°/min.
装置:Ultima IV(リガク社製)
X線源:Cu 40kV/40mA
測定方法:集中法
フィルター:Kβフィルター
スキャン速度:5°/min.
[TG−DSC]
装置:TGA−DSC1(メトラー・トレド社製)
AL PAN シール
測定温度範囲:室温〜500℃
昇温速度:20℃/min.
N2流速:50mL/min
サンプル量:3mg
装置:TGA−DSC1(メトラー・トレド社製)
AL PAN シール
測定温度範囲:室温〜500℃
昇温速度:20℃/min.
N2流速:50mL/min
サンプル量:3mg
3,5−DHBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ233℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、195℃であった。また、3,5−DHBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ258℃、208℃であるのに対して、包接化合物は、186℃であった。
(実施例2)
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例1と同様に行い、結晶生成物5.42gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,5−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物A)である(収率79%)ことを確認した。
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例1と同様に行い、結晶生成物5.42gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,5−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物A)である(収率79%)ことを確認した。
(実施例3)
3,5−DHBAの代わりに3,4−ジヒドロキシ安息香酸(以下、3,4−DHBAと略すことがある。)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.59gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4−DHBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物B)である(収率96%)ことを確認した。図2A−図2Cにその測定結果を示す。
3,4−DHBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ202℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、191℃であった。また、3,4−DHBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ228℃、208℃であるのに対して、包接化合物は、185℃であった。
3,5−DHBAの代わりに3,4−ジヒドロキシ安息香酸(以下、3,4−DHBAと略すことがある。)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.59gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4−DHBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物B)である(収率96%)ことを確認した。図2A−図2Cにその測定結果を示す。
3,4−DHBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ202℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、191℃であった。また、3,4−DHBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ228℃、208℃であるのに対して、包接化合物は、185℃であった。
(実施例4)
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例3と同様に行い、結晶生成物5.88gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物B)である(収率85%)ことを確認した。
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例3と同様に行い、結晶生成物5.88gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物B)である(収率85%)ことを確認した。
(実施例5)
3,5−DHBAの代わりに2,4−ジヒドロキシ安息香酸(以下、2,4−DHBAと略すことがある。)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.67gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,4−DHBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物C)である(収率97%)ことを確認した。図3A−図3Cにその測定結果を示す。
2,4−DHBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ234℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、201℃であった。また、2,4−DHBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ225℃、208℃であるのに対して、包接化合物は、187℃であった。
3,5−DHBAの代わりに2,4−ジヒドロキシ安息香酸(以下、2,4−DHBAと略すことがある。)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.67gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,4−DHBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物C)である(収率97%)ことを確認した。図3A−図3Cにその測定結果を示す。
2,4−DHBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ234℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、201℃であった。また、2,4−DHBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ225℃、208℃であるのに対して、包接化合物は、187℃であった。
(実施例6)
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例4と同様に行い、結晶生成物6.03gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,4−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物C)である(収率88%)ことを確認した。
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例4と同様に行い、結晶生成物6.03gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,4−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物C)である(収率88%)ことを確認した。
(実施例7)
3,5−DHBAの代わりに2,6−ジヒドロキシ安息香酸(以下、2,6−DHBAと略すことがある。)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.51gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,6−DHBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物D)である(収率95%)ことを確認した。図4A−図4Cにその測定結果を示す。
2,6−DHBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ168、206℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、170℃であった。また、2,6−DHBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ180℃、208℃であるのに対して、包接化合物は、165℃であった。
3,5−DHBAの代わりに2,6−ジヒドロキシ安息香酸(以下、2,6−DHBAと略すことがある。)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.51gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,6−DHBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物D)である(収率95%)ことを確認した。図4A−図4Cにその測定結果を示す。
2,6−DHBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ168、206℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、170℃であった。また、2,6−DHBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ180℃、208℃であるのに対して、包接化合物は、165℃であった。
(実施例8)
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例4と同様に行い、結晶生成物3.72gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,6−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物D)である(収率54%)ことを確認した。
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例4と同様に行い、結晶生成物3.72gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、2,6−ジヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物D)である(収率54%)ことを確認した。
(実施例9)
3,5−DHBAの代わりに3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(以下、3,4,5−THBAと略すことがある。)を用い、2P4MHZ4.43g(24mmol)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.2gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4、5−THBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物E)である(収率96%)ことを確認した。図5A−図5Cにその測定結果を示す。
3,4,5−THBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ264℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、183℃であった。また、3,4,5−THBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ256℃、206℃であるのに対して、包接化合物は、176℃であった。
3,5−DHBAの代わりに3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(以下、3,4,5−THBAと略すことがある。)を用い、2P4MHZ4.43g(24mmol)を用いる以外、実施例1と同様に行い、結晶生成物6.2gを得た。得られた生成物は、1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4、5−THBAと2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物E)である(収率96%)ことを確認した。図5A−図5Cにその測定結果を示す。
3,4,5−THBAと2P4MHZの吸熱ピークトップがそれぞれ264℃と212℃であるのに対して、包接化合物は、183℃であった。また、3,4,5−THBAと2P4MHZの重量減少開始温度は、それぞれ256℃、206℃であるのに対して、包接化合物は、176℃であった。
(実施例10)
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例4と同様に行い、結晶生成物4.8gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物E)である(収率75%)ことを確認した。
溶媒を酢酸エチルからメタノール40mlに変える以外は実施例4と同様に行い、結晶生成物4.8gを得た。1H−NMR、TG−DSC及びXRDにて、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸と2P4MHZのモル比が1:2である包接化合物(包接化合物E)である(収率75%)ことを確認した。
(実施例11)
エポキシ樹脂(商品名:エポトート(登録商標)YD−128、東邦化成(株)製)2.5g、2P4MHZ換算で0.1g(4phr相当)となるように包接化合物A0.1409gを添加した。25℃で10分間混練することにより、エポキシ樹脂組成物Aを得た。
エポキシ樹脂(商品名:エポトート(登録商標)YD−128、東邦化成(株)製)2.5g、2P4MHZ換算で0.1g(4phr相当)となるように包接化合物A0.1409gを添加した。25℃で10分間混練することにより、エポキシ樹脂組成物Aを得た。
(実施例12)−(実施例15)
包接化合物Aの代わりに包接化合物B、C、またはDを用いる以外、実施例11と同様に調製して、エポキシ樹脂組成物B(実施例12)及びC(実施例13)およびD(実施例14)を得た。
包接化合物Aの代わりに包接化合物E0.1452gを用いる以外、実施例11と同様に調製して、エポキシ樹脂組成物D(実施例15)を得た。
包接化合物Aの代わりに包接化合物B、C、またはDを用いる以外、実施例11と同様に調製して、エポキシ樹脂組成物B(実施例12)及びC(実施例13)およびD(実施例14)を得た。
包接化合物Aの代わりに包接化合物E0.1452gを用いる以外、実施例11と同様に調製して、エポキシ樹脂組成物D(実施例15)を得た。
(エポキシ樹脂組成物A〜EのDSC測定)DSC測定装置(DSC1、メトラー・トレド社製)を用い、アルミ容器内に約9mgのエポキシ樹脂組成物A〜Eを量り取り、窒
素パージ下(窒素の流速50mL/分)130℃でエポキシ樹脂組成物の硬化反応に基づく発熱を測定した。横軸に時間軸を採った測定結果を図6A−図6Eに示す。
素パージ下(窒素の流速50mL/分)130℃でエポキシ樹脂組成物の硬化反応に基づく発熱を測定した。横軸に時間軸を採った測定結果を図6A−図6Eに示す。
図6A−図6Eに示す通り、各包接化合物の発熱ピークトップ時間は、包接されていない2P4MHZの発熱ピークトップ時間よりも長く、包接することによって熱的安定性が向上していることが解った。
Claims (4)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015064382A JP2016183260A (ja) | 2015-03-26 | 2015-03-26 | 新規包接化合物 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
CN114031750A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-02-11 | 山东天茂新材料科技股份有限公司 | 一种低温薄涂型酚醛胺固化剂及其制备方法 |
-
2015
- 2015-03-26 JP JP2015064382A patent/JP2016183260A/ja active Pending
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CN114031750A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-02-11 | 山东天茂新材料科技股份有限公司 | 一种低温薄涂型酚醛胺固化剂及其制备方法 |
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