JP2006205822A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

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【課題】 所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができて乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができ、しかもこれを簡単で小型の構造により実現することができるウエビング巻取装置を得る。
【解決手段】 車両急減速時にロック部材18のウエビング引出方向の回転が阻止されると、トーションバー22によるエネルギ吸収が果たされる。さらにこの際には、ワイヤ56がスプール14の回転に伴って収容溝28と収容孔30の出口部分においてしごかれ、スプール14側面の収容溝28に沿って巻き取られながら、スプール14が回転する。したがって、トーションバー22の捩り荷重に加えてワイヤ56のしごき荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング16(乗員)に作用し、適切なエネルギー吸収が果たされる。しかも、当該ワイヤ32巻付け部分において装置がスプール軸線方向に大型化することがない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ウエビング巻取装置に係り、特にウエビングの引出しを阻止するときに、ウエビングの引出しを許容してエネルギーを吸収することができるウエビング巻取装置に関する。
ウエビング巻取装置では、ウエビングの引き出しを阻止する際に、ウエビングの引き出しを所定量許容して、エネルギーの吸収を図ることが行われている(所謂、フォースリミッタ機構)。このエネルギー吸収機構としては、例えば、スプールとこれと同軸的にトーションバーを配置した構成のものが一般的であるが、この種のウエビング巻取装置では、エネルギー吸収時のフォースリミッタ荷重(ウエビングに付加される荷重)はトーションバーの材料物性値及び寸法形状等に一義的に支配され、その作動開始から終了時点まで一定の値しか採ることができなかった。
そこで、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更して乗員の慣性エネルギーを更に好適に吸収することができるように、前記エネルギー吸収時においてウエビングの引出しに抗する更なる荷重を付与する荷重付与手段を備えたものが提案されている(一例として、特許文献1参照)。
前記特許文献に示されたウエビング巻取装置では、一端がスプールに連結されたトーションバーの他端部(エネルギー吸収時に回転が阻止される側の端部)にプレート体(回転部材)を一体に設けると共に、このプレート体にワイヤを係止した構成となっており、前記エネルギー吸収時にはスプールの回転によってワイヤをプレート体に巻き付けることで、更なる荷重を付与してエネルギー吸収するようになっている。
しかしながら、このような従来のウエビング巻取装置では、トーションバーの他端部に連結されたプレート体(回転部材)等の特別な部品やその配置スペースが不可欠であり、しかもこのプレート体にワイヤを巻き付ける構成であるため、装置がスプール軸線方向に大型化する欠点があった。またしかも、プレート体(すなわち、エネルギー吸収時に回転が阻止される部材)にワイヤを単に巻き付けるだけの構成であるため、当該プレート体とワイヤとの間に基本的には摺動摩擦抵抗が生じず(ワイヤ自体の屈曲抵抗しか生じず)、更なるエネルギー吸収荷重の設定の自由度が小さい(所謂、チューニングができ難い)欠点もあった。
特開2003−341473号公報
本発明は上記事実を考慮し、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができて乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができ、しかもこれを簡単で小型の構造により実現することができるウエビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に係る発明のウエビング巻取装置は、ウエビングが巻取り引出しされる筒状のスプールと、前記スプールの一端側に前記スプールと同軸的でかつ相対回転可能に設けられ、車両急減速時にはフレームに係合してウエビング引出方向回転が阻止されるロック部材と、一端が前記ロック部材に係止された状態で前記ロック部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置され、前記ロック部材のウエビング引出方向回転阻止状態では、前記スプールのウエビング引出方向回転に伴って前記スプールに巻き取られながら前記スプールの前記ロック部材に対する相対回転に抗する荷重を付与するワイヤと、を備えている。
なお、請求項1に記載したワイヤとは、容易に変形しない(例えば、自重や人力によっては変形しない)棒状の部材を含むものである。
請求項1記載のウエビング巻取装置では、通常は、ウエビングの巻取り引出しが自由とされる。ここで、例えば、車両衝突時等の車両急減速時に所定の加速度(減速度)が検知されると、ロック部材のウエビング引出方向の回転が阻止される。このとき、例えば、ウエビング引張力がスプールを介してトーションバー等にウエビング引出し方向の回転力として作用し、当該トーションバー等によるエネルギ吸収が果たされる。
またさらに、スプールがロック部材に対して相対回転する際には、ワイヤがスプールの回転に伴ってスプール出口部(ロック部材とスプールとの間の掛け渡し部分)においてしごかれ、スプールに巻き取られながら(スプールの相対回転に抗する荷重を付与しながら)スプールが回転する。
したがって、前述のトーションバー等の捩り荷重に加えてワイヤのしごき荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング(乗員)に作用する。すなわち、トーションバー等の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ荷重よりも大きなフォースリミッタ荷重が得られ、ウエビング引出速度(スプール回転速度)を低く押さえて適切なエネルギー吸収が果たされる。
ここで、請求項1記載のウエビング巻取装置では、スプール自体にワイヤを巻き付ける構成であるため、従来の如くワイヤを巻き付けるための特別な部品やその配置スペースが不要であり、当該ワイヤ巻付け部分において装置がスプール軸線方向に大型化することがない。
またしかも、スプール(すなわち、エネルギー吸収時に回転する部材)にワイヤを巻き付ける構成であるため、当該スプールとワイヤとの間には摺動摩擦抵抗が生じる。このため、ワイヤ自体の屈曲抵抗のみならずスプールとの間の摺動摩擦抵抗をもエネルギー吸収荷重として利用(適用)することができ、更なるエネルギー吸収荷重の設定の自由度が大きくなる(所謂、チューニング等がし易くなる)。
このように、請求項1に係る発明のウエビング巻取装置では、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができて乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができ、しかもこれを簡単で小型の構造により実現することができる。
請求項2に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項1記載のウエビング巻取装置において、前記スプールの前記ロック部材側の端面には、前記ワイヤを収容する収容溝が形成され、前記ワイヤは前記収容溝に沿って巻き取られる、ことを特徴としている。
請求項2記載のウエビング巻取装置では、ワイヤを収容する収容溝を単にスプールに形成するだけで構成することができ、特別な巻取りスペースが不要でしかも他の部品の配置スペースを侵食することがない。
請求項3に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項1または請求項2記載のウエビング巻取装置において、前記スプールの前記ワイヤ巻取り部分に、前記ワイヤとの間で摺動摩擦抵抗を生じる摺動摩擦抵抗材を設けた、ことを特徴としている。
上記のウエビング巻取装置では、スプール(すなわち、エネルギー吸収時に回転する部材)にワイヤを巻き付ける構成であるため、当該スプールとワイヤとの間には摺動摩擦抵抗が生じ、ワイヤ自体の屈曲抵抗のみならずスプールとの間の摺動摩擦抵抗をもエネルギー吸収荷重として利用(適用)することができるが、この点、請求項3記載のウエビング巻取装置では、スプールのワイヤ巻取り部分に摺動摩擦抵抗材が設けられているため、当該摺動摩擦抵抗材の種類や設置範囲等を適宜に設定することで、スプールとの間の摺動摩擦抵抗を最適なものにすることができ、更なるエネルギー吸収荷重の設定の自由度が大きくなる(所謂、チューニング等がし易くなる)。
一例として、前記摺動摩擦抵抗材によって、摺動摩擦抵抗(エネルギー吸収荷重)を、ワイヤがスプール内から全量抜け出して全量巻き取られる直前において徐々に減少するように構成することが可能となる。
ここで、例えばエアバッグ装置を備えた車両においては、エアバッグと乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する荷重を減じることが可能で乗員の傷害をさらに軽減することができるが、前述の如きワイヤのしごきによる荷重付与の解除が瞬間的に行なわれると、仮に組付け誤差等に起因して、フォースリミッタ荷重が減少する以前にエアバッグが展開してしまう可能性がある。
これに対し、前述の如く構成すれば、ワイヤのしごきによる荷重の付与が全て解除される以前に仮に組付け誤差等に起因してエアバッグが展開してしても、フォースリミッタ荷重を減少させて乗員に作用する荷重を減じることができ乗員の傷害を一層確実に軽減することができる。
このように、請求項3に係る発明のウエビング巻取装置では、簡単な構造により所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができる。
以上説明した如く、本発明に係るウエビング巻取装置は、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができて乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができ、しかもこれを簡単で小型の構造により実現することができるという優れた効果を有している。
図1には、本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置10の構成が斜視図にて示されており、図2には、ウエビング巻取装置10の構成が断面図にて示されている。
ウエビング巻取装置10は、フレーム12を備えている。フレーム12は略コ字型であり、対向する一対の脚片及び各脚片を連結する背片から成り、背片部において車体に固定されている。
フレーム12の対向する一対の脚片の間には、軸方向が脚片の対向方向とされた筒状のスプール14が設けられている。このスプール14にはウエビング16の一端が係止され、スプール14の回転により、ウエビング16がスプール14に対して巻取り引出し自在となる。
スプール14の筒内には、一端部(図2の左側端部)にロック部材18が配置されている。ロック部材18は、フレーム12の脚片開口部にスプール14と同軸的でかつ回転自在に支持されている。ロック部材18には、ロックプレート20が接続され、図示しない加速度センサが所定の加速度(減速度)を検知した場合にロックプレート20がフレーム12に噛込むことによりロック部材18の回転が阻止される構成となっている。
また、ロック部材18には、スプール14の筒内軸心部分に配置されたトーションバー22が連結されている。トーションバー22は、その一端部(図2の右側端部)に形成されたスプライン状の歯23が嵌合することでロック部材18に連結されており、ロック部材18が常にトーションバー22の一端部と一体に回転するように構成されている。
一方、トーションバー22の筒内他端部(図2の左側端部)は、スプライン状の歯24が嵌合することでスプール14と一体に連結されると共に、ネジ部材26によって軸線方向の抜け止めが成され、フレーム12の脚片開口部にスプール14と同軸的でかつ回転自在に支持されている。ネジ部材26の端部はフレーム12の脚片から外方へ突出しており、さらに、ぜんまいばね(図示省略)が連結されている。これにより、スプール14は常にウエビング16を巻取る方向に回転付勢されている。しかも、スプール14は、前述したトーションバー22の他端部が連結されることにより、ロック部材18とも連結されている。これにより、通常は、スプール14、トーションバー22、及びロック部材18は一体に回転するよう構成されている。
また、図3及び図4にも示す如く、スプール14のロック部材18側の端面には収容溝28が形成されており、また、スプール14の内部には収容溝28に連通する収容孔30が形成されている。さらに、ロック部材18とスプール14との間にはワイヤ32が掛け渡されている。
図5(A)及び図5(B)に示す如く、ワイヤ32はクランク状に屈曲して形成されており、その頭部34がロック部材18に設けられた係止孔36に係止されてロック部材18に一体に結合されている。また、ワイヤ32の中間部分はスプール14の収容溝28内に収容され、さらに、ワイヤ32の先端部側は、スプール14の収容孔30に移動可能に挿入されている。したがって、このワイヤ32は、前述の如くロック部材18のウエビング引出方向回転阻止状態では、スプール14のウエビング引出方向回転に伴ってスプール14の収容溝28(その内側側壁)に沿って巻き取られながら、スプール14のロック部材18に対する相対回転に抗する荷重を付与するようになっている。
次に本実施の形態の作用を説明する。
上記構成のウエビング巻取装置10では、スプール14とロック部材18とはトーションバー22によって連結されており、通常は、これらが一体に回転してウエビング16の引出し巻取りが自由とされる。
ここで、例えば、車両衝突時等の車両急減速時に所定の加速度(減速度)が検知されると、ロックプレート20がフレーム12に噛込み、ロック部材18のウエビング引出方向の回転が阻止される。このとき、ウエビング引張力がスプール14を介してトーションバー22にウエビング引出し方向の回転力として作用する。このため、トーションバー22が捩れ、ウエビング16(乗員)に作用する荷重を一定に保ちながら(一定のフォースリミッタ荷重が作用しながら)スプール14がロック部材18に対してウエビング引出方向へ回転されてウエビング16が引出され、トーションバー22によるエネルギ吸収が果たされる。
またさらに、トーションバー22が捩れてスプール14がロック部材18に対して相対回転する際には、ワイヤ32がスプール14の回転に伴って収容溝28と収容孔30の出口部分においてしごかれ、スプール14側面の収容溝28(その内側側壁)に沿って巻き取られながら(スプール14の相対回転に抗する荷重を付与しながら)スプール14が回転する。
したがって、前述のトーションバー22の捩り荷重に加えてワイヤ32のしごき荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング16(乗員)に作用する。すなわち、トーションバー22の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ荷重よりも大きなフォースリミッタ荷重が得られ、ウエビング16引出速度(スプール14回転速度)を低く押さえて適切なエネルギ吸収が果たされる。
このときのウエビング引張力とスプール14の回転量とは、図6(A)に示される関係となり、トーションバー22の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ荷重(図6(A)のF1)より大きなフォースリミッタ荷重(図6(A)のF2)が得られるため、ウエビング16引出速度(スプール14回転速度)を低く押さえて適切なエネルギ吸収が果たされる。
さらに、スプール14がロック部材18に対して所定量回転すると、ロック部材18とスプール14との間に掛け渡されたワイヤ32が全長に亘ってスプール14の収容孔30から抜き出されるため、このワイヤ32のしごきによる荷重の付与が解除される。このため、前述のトーションバー22の捩り荷重のみがフォースリミッタ荷重としてウエビング16(乗員)に作用する。すなわち、エネルギ吸収が開始された当初のフォースリミッタ荷重よりもフォースリミッタ荷重が減少する(図6(A)の荷重F1)。
このように、本実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができる。すなわち、車両急減速の初期にはワイヤ32により荷重を付加して時間当りのエネルギ吸収量を大きくしてウエビング16の引出量(乗員の移動量)を抑え、所定のエネルギ吸収後は時間当りのエネルギ吸収量を小さくすることによって乗員への負荷を軽減することができるため、望ましい特性である。特に、エアバッグ装置を備えた車両においては、エアバッグと乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する荷重を減じることが可能で乗員の傷害をさらに軽減することができる。また、エアバッグ装置を備えない車両においても、ステアリングホイールやインストルメントパネル(ダッシュボード)等の車内物と乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する荷重を減じることが可能で乗員の傷害を軽減することができる。
さらにここで、本実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、スプール14自体にワイヤ32を巻き付ける構成であるため、すなわち、ワイヤ32を収容する収容溝28を単にスプール14に形成するだけの構成であり、従来の如くワイヤ32を巻き付けるための特別な部品やその配置スペースが不要であり、他の部品の配置スペースを侵食することがなく、当該ワイヤ32巻付け部分において装置がスプール軸線方向に大型化することがない。
またしかも、スプール14(すなわち、エネルギー吸収時に回転する部材)にワイヤ32を巻き付ける構成であるため、当該スプール14とワイヤ32との間には摺動摩擦抵抗が生じる。このため、ワイヤ32自体の屈曲抵抗のみならずスプール14との間の摺動摩擦抵抗をもエネルギー吸収荷重として利用(適用)することができ、更なるエネルギー吸収荷重の設定の自由度が大きくなる(所謂、チューニング等がし易くなる)。
このように、本実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができて乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができ、しかもこれを簡単で小型の構造により実現することができる。
なお、前述した実施の形態に係るウエビング巻取装置10においては、スプール14の端面にワイヤ32を収容する収容溝28を形成しこの収容溝28に沿ってワイヤ32を巻き取る構成としたが、図7に示す如く、当該収容溝28の内周面(ワイヤ32巻取り部分の側壁)に、ワイヤ32との間で摺動摩擦抵抗を生じる摺動摩擦抵抗材38を設けた構成とすることができる。
すなわち、上記のウエビング巻取装置10では、スプール14(すなわち、エネルギー吸収時に回転する部材)にワイヤ32を巻き付ける構成であるため、当該スプール14とワイヤ32との間には摺動摩擦抵抗が生じ、ワイヤ32自体の屈曲抵抗のみならずスプール14との間の摺動摩擦抵抗をもエネルギー吸収荷重として利用(適用)することができるが、この点、前述の如く摺動摩擦抵抗材38を設けた構成とすれば、当該摺動摩擦抵抗材38の種類や設置範囲等を適宜に設定することで、スプール14との間の摺動摩擦抵抗を最適なものにすることができ、更なるエネルギー吸収荷重の設定の自由度が大きくなる(所謂、チューニング等がし易くなる)。
これにより、例えば、前記摺動摩擦抵抗材38によって、ワイヤ32のしごきによる荷重が大きくなるような設定としたり小さくなるような設定とすることができ、フォースリミッタ荷重(図6(A)のF2)の大きさを任意に設定することができる。
また、例えば、前記摺動摩擦抵抗材38によって、摺動摩擦抵抗(エネルギー吸収荷重)を、ワイヤ32がスプール14(収容孔30)内から全量抜け出して全量巻き取られる直前において徐々に減少するように構成することが可能となる。
ここで、例えばエアバッグ装置を備えた車両においては、エアバッグと乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する荷重を減じることが可能で乗員の傷害をさらに軽減することができるが、図6(B)に示す如く、前述の如きワイヤ32のしごきによる荷重付与の解除が瞬間的に行なわれると(A点)、仮に組付け誤差等に起因して、フォースリミッタ荷重が減少する以前にエアバッグが展開してしまう可能性がある。
これに対し、前述の如く構成すれば、ワイヤ32のしごきにより付与される荷重は、図6(A)に示す如く、ワイヤ32がスプール14の収容孔30内から全量抜け出す直前において徐々に減少されるため、ワイヤ32のしごきによる荷重の付与が全て解除される以前に(A点以前に)仮に組付け誤差等に起因してエアバッグが展開してしても、フォースリミッタ荷重は少なくとも図6(A)のF2よりは小さくなっており、乗員に作用する荷重を減じて乗員の傷害を一層確実に軽減することができる。
本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置の全体構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプールに設けられた収容溝及びワイヤの構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプールに設けられた収容溝、収容孔及びワイヤの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のワイヤの構成を示し、(A)は平面図であり、(B)は正面図である。 (A)は本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置におけるウエビング引張力(フォースリミッタ荷重)とウエビング引出方向回転量との関係を示す線図であり、(B)は比較例を示す線図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプールの変形例を示す図3に対応した側面図である。
符号の説明
10 ウエビング巻取装置
14 スプール
16 ウエビング
18 ロック部材
22 トーションバー
28 収容溝
30 収容孔
32 ワイヤ
38 摺動摩擦抵抗材

Claims (3)

  1. ウエビングが巻取り引出しされる筒状のスプールと、
    前記スプールの一端側に前記スプールと同軸的でかつ相対回転可能に設けられ、車両急減速時にはフレームに係合してウエビング引出方向回転が阻止されるロック部材と、
    一端が前記ロック部材に係止された状態で前記ロック部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置され、前記ロック部材のウエビング引出方向回転阻止状態では、前記スプールのウエビング引出方向回転に伴って前記スプールに巻き取られながら前記スプールの前記ロック部材に対する相対回転に抗する荷重を付与するワイヤと、
    を備えたウエビング巻取装置。
  2. 前記スプールの前記ロック部材側の端面には、前記ワイヤを収容する収容溝が形成され、前記ワイヤは前記収容溝に沿って巻き取られる、
    ことを特徴とする請求項1記載のウエビング巻取装置。
  3. 前記スプールの前記ワイヤ巻取り部分に、前記ワイヤとの間で摺動摩擦抵抗を生じる摺動摩擦抵抗材を設けた、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のウエビング巻取装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008056231A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Tk Holdings Inc シートベルト装置
JP2010100158A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2010143393A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置

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