JP2006205821A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006205821A
JP2006205821A JP2005018455A JP2005018455A JP2006205821A JP 2006205821 A JP2006205821 A JP 2006205821A JP 2005018455 A JP2005018455 A JP 2005018455A JP 2005018455 A JP2005018455 A JP 2005018455A JP 2006205821 A JP2006205821 A JP 2006205821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spool
wire
webbing
lock member
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005018455A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tatsuma
篤 立間
Seiji Hori
誠司 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP2005018455A priority Critical patent/JP2006205821A/ja
Publication of JP2006205821A publication Critical patent/JP2006205821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更でき、エネルギー吸収が開始された直後の急激な上昇を抑えることができるウエビング巻取装置を得る。
【解決手段】ウエビング巻取装置には、ロック部材18とスプール14との間にはワイヤ32が掛け渡され、ワイヤ32の中間部分はスプール14の収容溝28内に収容され、ワイヤ32の先端部側は、スプール14の収容孔30に移動可能に挿入されている。スプール14の収容孔30は、開口縁が所定の曲率で湾曲して形成されており、ワイヤ32は、収容孔30の前記開口縁との間に所定の隙間S2を設けた状態で配置されている。エネルギー吸収が開始された直後には、ワイヤ32が引っ張られて当該隙間S2が無くなるまでの間は、ワイヤ32がしごかれない。さらに、当該隙間S2が無くなると、ワイヤ32は所謂緩やかにしごかれ始めるので、フォースリミッタ荷重が急激に上昇してしまうことがなくなる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ウエビング巻取装置に係り、特にウエビングの引出しを阻止するときに、ウエビングの引出しを許容してエネルギーを吸収することができるウエビング巻取装置に関する。
ウエビング巻取装置では、ウエビングの引き出しを阻止する際に、ウエビングの引き出しを所定量許容して、エネルギーの吸収を図ることが行われている(所謂、フォースリミッタ機構)。このエネルギー吸収機構としては、例えば、スプールとこれと同軸的にトーションバーを配置した構成のものが一般的であるが、この種のウエビング巻取装置では、エネルギー吸収時のフォースリミッタ荷重(ウエビングに付加される荷重)はトーションバーの材料物性値及び寸法形状等に一義的に支配され、その作動開始から終了時点まで一定の値しか採ることができなかった。
そこで、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更して乗員の慣性エネルギーを更に好適に吸収することができるように、前記エネルギー吸収時においてウエビングの引出しに抗する更なる荷重を付与する荷重付与手段を備えたものが提案されている(一例として、特許文献1参照)。
前記特許文献に示されたウエビング巻取装置では、一端がスプールに連結されたトーションバーの他端部(エネルギー吸収時に回転が阻止される側の端部)にプレート体(回転部材)を一体に設けると共に、このプレート体にワイヤを係止した構成となっており、前記エネルギー吸収時にはスプールの回転によってワイヤをプレート体に巻き付けることで、更なる荷重を付与してエネルギー吸収するようになっている。
しかしながら、このような従来のウエビング巻取装置では、スプールがロック部材に対して相対回転する際に、すなわち、前述のトーションバー等の捩り荷重に加えてワイヤのしごき荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング(乗員)に作用する際に、エネルギー吸収が開始された直後の(初期の)当該フォースリミッタ荷重が急激に上昇してしまう(所謂、大きなフォースリミッタ余荷重が発生する)欠点があり、このための対策が切望されていた。
特開2003−341473号公報
本発明は上記事実を考慮し、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができ、しかもエネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重の急激な上昇を抑えることができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができるウエビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に係る発明のウエビング巻取装置は、ウエビングが巻取り引出しされる筒状のスプールと、前記スプールの一端側に前記スプールと同軸的でかつ相対回転可能に設けられ、車両急減速時にはフレームに係合してウエビング引出方向回転が阻止されるロック部材と、一端が前記ロック部材に係止された状態で前記ロック部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置され、前記ロック部材のウエビング引出方向回転阻止状態では、前記スプールのウエビング引出方向回転に伴って前記スプールに巻き取られながら前記スプールの前記ロック部材に対する相対回転に抗する荷重を付与するワイヤと、を備えたウエビング巻取装置であって、前記スプールは、開口縁が湾曲して形成され前記ワイヤが収容された収容孔を有し、前記ワイヤは、前記収容孔の前記開口縁との間に隙間を設けた状態で配置されている、ことを特徴としている。
なお、請求項1に記載したワイヤとは、容易に変形しない(例えば、自重や人力によっては変形しない)棒状の部材を含むものである。
請求項1記載のウエビング巻取装置では、通常は、ウエビングの巻取り引出しが自由とされる。ここで、例えば、車両衝突時等の車両急減速時に所定の加速度(減速度)が検知されると、ロック部材のウエビング引出方向の回転が阻止される。このとき、例えば、ウエビング引張力がスプールを介してトーションバー等にウエビング引出し方向の回転力として作用し、当該トーションバー等によるエネルギ吸収が果たされる。
またさらに、スプールがロック部材に対して相対回転する際には、ワイヤがスプールの回転に伴ってスプールの収容孔の開口縁(ロック部材とスプールとの間の掛け渡し部分)においてしごかれ、スプールに巻き取られながら(スプールの相対回転に抗する荷重を付与しながら)スプールが回転する。
したがって、前述のトーションバー等の捩り荷重に加えてワイヤのしごき荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング(乗員)に作用する。すなわち、トーションバー等の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ荷重よりも大きなフォースリミッタ荷重が得られ、ウエビング引出速度(スプール回転速度)を低く押さえて適切なエネルギー吸収が果たされる。
ここで、請求項1記載のウエビング巻取装置では、ワイヤはスプールの収容孔の開口縁との間に隙間を設けた状態で配置されているため、エネルギー吸収が開始された直後(初期)には、当該隙間が無くなるまでの間はワイヤがしごかれず、しかも、収容孔の開口縁は湾曲して形成されているため、当該隙間が無くなってエネルギー吸収が開始された初期には、ワイヤは所謂緩やかにしごかれ始める。したがって、エネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重が急激に上昇してしまうことがなくなる(所謂、大きなフォースリミッタ余荷重が発生しなくなる)。
このように、請求項1に係る発明のウエビング巻取装置では、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができ、しかもエネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重の急激な上昇を抑えることができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができる。
請求項2に係る発明のウエビング巻取装置は、ウエビングが巻取り引出しされる筒状のスプールと、前記スプールの一端側に前記スプールと同軸的でかつ相対回転可能に設けられ、車両急減速時にはフレームに係合してウエビング引出方向回転が阻止されるロック部材と、一端部が前記ロック部材に連結された状態で前記ロック部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置され、前記ロック部材のウエビング引出方向回転阻止状態では、前記スプールのウエビング引出方向回転に伴って前記スプールに巻き取られながら前記スプールの前記ロック部材に対する相対回転に抗する荷重を付与するワイヤと、を備えたウエビング巻取装置であって、前記ロック部材は、前記ワイヤの一端部を係止する係止孔を有し、前記ワイヤの一端部は、前記係止孔の内周壁との間に隙間を設けた状態で配置されている、ことを特徴としている。
なお、請求項2に記載したワイヤとは、容易に変形しない(例えば、自重や人力によっては変形しない)棒状の部材を含むものである。
請求項2記載のウエビング巻取装置では、通常は、ウエビングの巻取り引出しが自由とされる。ここで、例えば、車両衝突時等の車両急減速時に所定の加速度(減速度)が検知されると、ロック部材のウエビング引出方向の回転が阻止される。このとき、例えば、ウエビング引張力がスプールを介してトーションバー等にウエビング引出し方向の回転力として作用し、当該トーションバー等によるエネルギ吸収が果たされる。
またさらに、スプールがロック部材に対して相対回転する際には、ワイヤがスプールの回転に伴ってスプール出口部(ロック部材とスプールとの間の掛け渡し部分)においてしごかれ、スプールに巻き取られながら(スプールの相対回転に抗する荷重を付与しながら)スプールが回転する。
したがって、前述のトーションバー等の捩り荷重に加えてワイヤのしごき荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング(乗員)に作用する。すなわち、トーションバー等の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ荷重よりも大きなフォースリミッタ荷重が得られ、ウエビング引出速度(スプール回転速度)を低く押さえて適切なエネルギー吸収が果たされる。
ここで、請求項2記載のウエビング巻取装置では、ロック部材に連結されたワイヤの一端部が、ロック部材の係止孔に内周壁との間に隙間を設けた状態で配置されているため、エネルギー吸収が開始された直後(初期)には、当該隙間が無くなるまでの間は(ワイヤの一端部が実質的に完全にロック部材に結合状態となるまでの間は)ワイヤがしごかれない。したがって、エネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重が急激に上昇してしまうことがなくなる(所謂、大きなフォースリミッタ余荷重が発生しなくなる)。
このように、請求項2に係る発明のウエビング巻取装置では、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができ、しかもエネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重の急激な上昇を抑えることができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができる。
以上説明した如く、本発明に係るウエビング巻取装置は、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができ、しかもエネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重の急激な上昇を抑えることができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができるという優れた効果を有している。
図1には、本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置10の構成が斜視図にて示されており、図2には、ウエビング巻取装置10の構成が断面図にて示されている。
ウエビング巻取装置10は、フレーム12を備えている。フレーム12は略コ字型であり、対向する一対の脚片及び各脚片を連結する背片から成り、背片部において車体に固定されている。
フレーム12の対向する一対の脚片の間には、軸方向が脚片の対向方向とされた筒状のスプール14が設けられている。このスプール14にはウエビング16の一端が係止され、スプール14の回転により、ウエビング16がスプール14に対して巻取り引出し自在となる。
スプール14の筒内には、一端部(図2の左側端部)にロック部材18が配置されている。ロック部材18は、フレーム12の脚片開口部にスプール14と同軸的でかつ回転自在に支持されている。ロック部材18には、ロックプレート20が接続され、図示しない加速度センサが所定の加速度(減速度)を検知した場合にロックプレート20がフレーム12に噛込むことによりロック部材18の回転が阻止される構成となっている。
また、ロック部材18には、スプール14の筒内軸心部分に配置されたトーションバー22が連結されている。トーションバー22は、その一端部(図2の右側端部)に形成されたスプライン状の歯23が嵌合することでロック部材18に連結されており、ロック部材18が常にトーションバー22の一端部と一体に回転するように構成されている。
一方、トーションバー22の筒内他端部(図2の左側端部)は、スプライン状の歯24が嵌合することでスプール14と一体に連結されると共に、ネジ部材26によって軸線方向の抜け止めが成され、フレーム12の脚片開口部にスプール14と同軸的でかつ回転自在に支持されている。ネジ部材26の端部はフレーム12の脚片から外方へ突出しており、さらに、ぜんまいばね(図示省略)が連結されている。これにより、スプール14は常にウエビング16を巻取る方向に回転付勢されている。しかも、スプール14は、前述したトーションバー22の他端部が連結されることにより、ロック部材18とも連結されている。これにより、通常は、スプール14、トーションバー22、及びロック部材18は一体に回転するよう構成されている。
また、図3にも示す如く、スプール14のロック部材18側の端面には収容溝28が形成されており、また、スプール14の内部には収容溝28に連通する収容孔30が形成されている。さらに、ロック部材18とスプール14との間にはワイヤ32が掛け渡されている。
図4(A)及び図4(B)に示す如く、ワイヤ32はクランク状に屈曲して形成されており、その頭部34がロック部材18に設けられた係止孔36に係止されてロック部材18に結合されている。ここで、図5に示す如く、ワイヤ32の頭部34は、係止孔36の内周壁との間に所定の隙間S1を設けた状態で配置されている。
一方、ワイヤ32の中間部分はスプール14の収容溝28内に収容され、さらに、ワイヤ32の先端部側は、スプール14の収容孔30に移動可能に挿入されている。ここで、図6に示す如く、スプール14の収容孔30は、開口縁が所定の曲率で湾曲して形成されており、さらに、ワイヤ32は、収容孔30の前記開口縁との間に所定の隙間S2を設けた状態で配置されている。
これにより、このワイヤ32は、前述の如くロック部材18のウエビング引出方向回転阻止状態では、スプール14のウエビング引出方向回転に伴ってスプール14の収容溝28(その内側側壁)に沿って巻き取られながら、スプール14のロック部材18に対する相対回転に抗する荷重を付与するようになっている。
次に本実施の形態の作用を説明する。
上記構成のウエビング巻取装置10では、スプール14とロック部材18とはトーションバー22によって連結されており、通常は、これらが一体に回転してウエビング16の引出し巻取りが自由とされる。
ここで、例えば、車両衝突時等の車両急減速時に所定の加速度(減速度)が検知されると、ロックプレート20がフレーム12に噛込み、ロック部材18のウエビング引出方向の回転が阻止される。このとき、ウエビング引張力がスプール14を介してトーションバー22にウエビング引出し方向の回転力として作用する。このため、トーションバー22が捩れ、ウエビング16(乗員)に作用する荷重を一定に保ちながら(一定のフォースリミッタ荷重が作用しながら)スプール14がロック部材18に対してウエビング引出方向へ回転されてウエビング16が引出され、トーションバー22によるエネルギ吸収が果たされる。
またさらに、トーションバー22が捩れてスプール14がロック部材18に対して相対回転する際には、ワイヤ32がスプール14の回転に伴って収容溝28と収容孔30の連通部分(収容孔30の開口縁)においてしごかれ、スプール14側面の収容溝28(その内側側壁)に沿って巻き取られながら(スプール14の相対回転に抗する荷重を付与しながら)スプール14が回転する。
したがって、前述のトーションバー22の捩り荷重に加えてワイヤ32のしごき荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング16(乗員)に作用する。すなわち、トーションバー22の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ荷重よりも大きなフォースリミッタ荷重が得られ、ウエビング16引出速度(スプール14回転速度)を低く押さえて適切なエネルギ吸収が果たされる。
このときのウエビング引張力とスプール14の回転量とは、図9に示される関係となり、トーションバー22の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ荷重(図9のF1)より大きなフォースリミッタ荷重(図9のF2)が得られるため、ウエビング16引出速度(スプール14回転速度)を低く押さえて適切なエネルギ吸収が果たされる。
さらに、スプール14がロック部材18に対して所定量回転すると、ロック部材18とスプール14との間に掛け渡されたワイヤ32が全長に亘ってスプール14の収容孔30から抜き出されるため、このワイヤ32のしごきによる荷重の付与が解除される。このため、前述のトーションバー22の捩り荷重のみがフォースリミッタ荷重としてウエビング16(乗員)に作用する。すなわち、エネルギ吸収が開始された当初のフォースリミッタ荷重よりもフォースリミッタ荷重が減少する(図9の荷重F1)。
このように、本実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができる。すなわち、車両急減速の初期にはワイヤ32により荷重を付加して時間当りのエネルギ吸収量を大きくしてウエビング16の引出量(乗員の移動量)を抑え、所定のエネルギ吸収後は時間当りのエネルギ吸収量を小さくすることによって乗員への負荷を軽減することができるため、望ましい特性である。特に、エアバッグ装置を備えた車両においては、エアバッグと乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する荷重を減じることが可能で乗員の傷害をさらに軽減することができる。また、エアバッグ装置を備えない車両においても、ステアリングホイールやインストルメントパネル(ダッシュボード)等の車内物と乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する荷重を減じることが可能で乗員の傷害を軽減することができる。
さらにここで、本実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、スプール14自体にワイヤ32を巻き付ける構成であるため、すなわち、ワイヤ32を収容する収容溝28を単にスプール14に形成するだけの構成であり、従来の如くワイヤ32を巻き付けるための特別な部品やその配置スペースが不要であり、他の部品の配置スペースを侵食することがなく、当該ワイヤ32巻付け部分において装置がスプール軸線方向に大型化することがない。
またしかも、スプール14(すなわち、エネルギー吸収時に回転する部材)にワイヤ32を巻き付ける構成であるため、当該スプール14とワイヤ32との間には摺動摩擦抵抗が生じる。このため、ワイヤ32自体の屈曲抵抗のみならずスプール14との間の摺動摩擦抵抗をもエネルギー吸収荷重として利用(適用)することができ、更なるエネルギー吸収荷重の設定の自由度が大きくなる(所謂、チューニング等がし易くなる)。
またここで、本実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、ロック部材18に連結されたワイヤ32の頭部34が、ロック部材18の係止孔36に内周壁との間に隙間S1を設けた状態で配置されているため、エネルギー吸収が開始された直後(初期)には、図7に示す如くワイヤ32が引っ張られて当該隙間S1が無くなるまでの間は(ワイヤ32の頭部34が実質的に完全にロック部材18に結合状態となるまでの間は)、ワイヤ32がしごかれない。またしかも、ワイヤ32は、スプール14の収容孔30の開口縁との間に隙間S2を設けた状態で配置されているため、エネルギー吸収が開始された直後(初期)には、同様に、図8に示す如くワイヤ32が引っ張られて当該隙間S2が無くなるまでの間は(ワイヤ32が実質的に収容孔30の開口縁に当接するまでの間は)、ワイヤ32がしごかれない。さらに、収容孔30の開口縁は湾曲して形成されているため、当該隙間S2が無くなってエネルギー吸収が開始された初期には、ワイヤ32は所謂緩やかにしごかれ始める。
したがって、図9に二点鎖線にて示す如くエネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重が急激に上昇してしまうことがなくなり(所謂、大きなフォースリミッタ余荷重が発生しなくなり)、図9に実線にて示す如く、初期のフォースリミッタ荷重の急激な上昇を抑えることができる。
このように、本実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、所定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更することができ、しかもエネルギー吸収が開始された直後の(初期の)フォースリミッタ荷重の急激な上昇を抑えることができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収することができる。
本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置の全体構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプールに設けられた収容溝及びワイヤの構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のワイヤの構成を示し、(A)は平面図であり、(B)は正面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のロック部材に設けられた係止孔及びワイヤの頭部の構成を示し、セット時(通常時)における断面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプールに設けられた収容溝、収容孔及びワイヤの構成を示し、セット時(通常時)における断面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のロック部材に設けられた係止孔及びワイヤの頭部の構成を示し、フォースリミッタ時における図5に対応した断面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプールに設けられた収容溝、収容孔及びワイヤの構成を示し、フォースリミッタ時における図6に対応した断面図である。 本発明の実施の形態に係るウエビング巻取装置におけるウエビング引張力(フォースリミッタ荷重)とウエビング引出方向回転量との関係を示す線図である。
符号の説明
10 ウエビング巻取装置
14 スプール
16 ウエビング
18 ロック部材
22 トーションバー
28 収容溝
30 収容孔
32 ワイヤ

Claims (2)

  1. ウエビングが巻取り引出しされる筒状のスプールと、
    前記スプールの一端側に前記スプールと同軸的でかつ相対回転可能に設けられ、車両急減速時にはフレームに係合してウエビング引出方向回転が阻止されるロック部材と、
    一端が前記ロック部材に係止された状態で前記ロック部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置され、前記ロック部材のウエビング引出方向回転阻止状態では、前記スプールのウエビング引出方向回転に伴って前記スプールに巻き取られながら前記スプールの前記ロック部材に対する相対回転に抗する荷重を付与するワイヤと、
    を備えたウエビング巻取装置であって、
    前記スプールは、開口縁が湾曲して形成され前記ワイヤが収容された収容孔を有し、
    前記ワイヤは、前記収容孔の前記開口縁との間に隙間を設けた状態で配置されている、
    ことを特徴とするウエビング巻取装置。
  2. ウエビングが巻取り引出しされる筒状のスプールと、
    前記スプールの一端側に前記スプールと同軸的でかつ相対回転可能に設けられ、車両急減速時にはフレームに係合してウエビング引出方向回転が阻止されるロック部材と、
    一端部が前記ロック部材に連結された状態で前記ロック部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置され、前記ロック部材のウエビング引出方向回転阻止状態では、前記スプールのウエビング引出方向回転に伴って前記スプールに巻き取られながら前記スプールの前記ロック部材に対する相対回転に抗する荷重を付与するワイヤと、
    を備えたウエビング巻取装置であって、
    前記ロック部材は、前記ワイヤの一端部を係止する係止孔を有し、
    前記ワイヤの一端部は、前記係止孔の内周壁との間に隙間を設けた状態で配置されている、
    ことを特徴とするウエビング巻取装置。
JP2005018455A 2005-01-26 2005-01-26 ウエビング巻取装置 Pending JP2006205821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005018455A JP2006205821A (ja) 2005-01-26 2005-01-26 ウエビング巻取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005018455A JP2006205821A (ja) 2005-01-26 2005-01-26 ウエビング巻取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006205821A true JP2006205821A (ja) 2006-08-10

Family

ID=36963130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005018455A Pending JP2006205821A (ja) 2005-01-26 2005-01-26 ウエビング巻取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006205821A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009045987A (ja) * 2007-08-17 2009-03-05 Ashimori Ind Co Ltd シートベルト用リトラクター
EP2052920A2 (en) 2007-10-25 2009-04-29 Takata Corporation Seat belt retractor and seat belt apparatus having the same
JP2010100114A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Takata Corp シートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置
JP2018176855A (ja) * 2017-04-05 2018-11-15 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001301563A (ja) * 2000-04-24 2001-10-31 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2002059809A (ja) * 2000-08-15 2002-02-26 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2004276742A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Nsk Autoliv Co Ltd シートベルト巻取装置及びその巻き取り方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001301563A (ja) * 2000-04-24 2001-10-31 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2002059809A (ja) * 2000-08-15 2002-02-26 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2004276742A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Nsk Autoliv Co Ltd シートベルト巻取装置及びその巻き取り方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009045987A (ja) * 2007-08-17 2009-03-05 Ashimori Ind Co Ltd シートベルト用リトラクター
EP2052920A2 (en) 2007-10-25 2009-04-29 Takata Corporation Seat belt retractor and seat belt apparatus having the same
JP2009101957A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Takata Corp シートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置
EP2052920A3 (en) * 2007-10-25 2010-05-05 Takata Corporation Seat belt retractor and seat belt apparatus having the same
JP2010100114A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Takata Corp シートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置
JP2018176855A (ja) * 2017-04-05 2018-11-15 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6969022B2 (en) Seat belt retractor
JP5557367B2 (ja) シートベルト装置
KR20040102101A (ko) 좌석 벨트 리트랙터
JP5196278B2 (ja) シートベルト装置
KR100590990B1 (ko) 좌석 벨트 리트랙터
JP5014313B2 (ja) シートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置
JP2006205821A (ja) ウエビング巻取装置
JP2006341711A (ja) シートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置
JP2001301563A (ja) ウエビング巻取装置
JP2006205822A (ja) ウエビング巻取装置
US6698678B2 (en) Webbing retractor and method of retracting webbing
JP5203881B2 (ja) ウエビング巻取装置
KR100614734B1 (ko) 좌석 벨트 리트랙터
JP2001253316A (ja) ウェビング巻取装置
JP2009184520A (ja) ウエビング巻取装置
JP2001354111A (ja) ウエビング巻取装置
JP4602778B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP5133843B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP2001260810A (ja) ウェビング巻取装置
JP2018162043A (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置
JP4278832B2 (ja) ウエビング巻取装置
JP7151475B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JP2000043677A (ja) シートベルトリトラクタ
JP2001260811A (ja) ウェビング巻取装置及び車両
KR100371544B1 (ko) 자동차용 시트 벨트의 프리텐션너 구조

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100928