JP2006198238A - 車椅子の制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 着座する際に、確実に車輪の回動を防止することで、安心して着座することができる車椅子の制動装置を提供する。
【解決手段】 着座すると座部4の可動座部9を下降させ、可動座部9から離れると可動座部9を元の位置に復帰させるアブソーバ18と、可動座部9の下降に応じて引張コイルバネ21が伸長することで遅延させて伝達する伝達遅延部19と、伝達遅延部19から可動座部9の下降が伝達されると車輪3の制動が解除される車輪制動部20とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、座部に着座すると車輪の制動が解除され、座部から離れると車輪の制動が作動する車椅子の制動装置に関する。
車椅子には、手動で作動する制動装置が装着されている。しかし、移乗する際に制動装置を作動させるのを忘れると、利用者が着座しようとしたときに、車椅子が後方に移動してしまい、利用者が転倒して骨折やけがをしてしまう危険がある。
このような危険な状態を防止するために、座部に着座すると車輪の制動が解除され、座部から離れると車輪の制動が作動する従来の車椅子の制動装置が特許文献1,2に記載されている。
特許文献1に記載の車椅子用自動ブレーキ装置は、座部に着座すると座部の下部に設けた駆動レバーが下がり、駆動レバーの作動により駆動レバーの一端に取り付けたワイヤを介してワイヤの他端に取り付けたブレーキ板を引っ張り、制動を解除するものである。
特許文献2に記載の車椅子は、着座すると一定の範囲で下降し、離れると元の位置に復帰する座部の後方にL字金具が取り付けられ、このL字金具にはワイヤが接続され、ワイヤにはブレーキが接続されており、座部が下がるとワイヤが緩められ、ブレーキ部の制動を解除するように作動する。
特開平10−85267号公報 特開2004−16406号公報
特許文献1,2に記載の従来の車椅子の制動装置は、いずれも座部に着座すると、座部の下降にワイヤが連動してブレーキ板やブレーキ部の制動を制御するものである。
利用者が着座するときは、臀部を下斜め後方に下げながら体重を座部に預けるように座るので、座部の下降に連動するように制動を解除させる従来の車椅子の制動装置では、着座している最中に徐々に制動が解除されることになる。制動が徐々に解除されると、着座した勢いで車輪とブレーキ板やブレーキ部とが摺動しながら車輪が回動してしまい、車椅子が少し後方へ移動するおそれがある。そうなると車椅子が移動しないと思っている利用者は、驚いたり姿勢が崩れたりする。
車椅子を利用している人は、病院などに入院している患者や、身体が不自由な老人や、身体障害者などが多いので、食事を終えたときや、排泄を済ませたときなど、着座する度に細心の注意を払うのは精神的に重大な負担となる。
そこで本発明は、着座する際に、確実に車輪の回動を防止することで、安心して着座することができる車椅子の制動装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の車椅子の制動装置は、着座すると座部を下降させ、前記座部から離れると前記座部を元の位置に復帰させる座部位置調整部と、前記座部の下降に応じて伸長することで遅延させて伝達する伝達遅延部と、前記伝達遅延部から前記座部の下降が伝達されると前記車輪の制動が解除される車輪制動部とを備えた。
座部位置調整部が、着座すると座部を下降させ、座部から離れると座部を元の位置に復帰させる。つまり座部が下降することで、利用者が座部に着座しようとすることがわかる。利用者が座部に着座すると座部調整部が座部を下降させるが、伝達遅延部が座部の下降に応じて伸長するので、その座部の下降が車輪制動部へ遅延して伝達される。遅延して車輪制動部へ伝達された座部の下降により、利用者の着座から遅れて制動が解除されるので、利用者が座部に座る姿勢となるまで、車輪の制動を維持することができる。
前記座部位置調整部は、着座したときに前記座部を下降させる速度より、離れたときに前記座部を元の位置に復帰させる速度が早いアブソーバとするのが望ましい。利用者が着座する際には、車輪制動部の制動の解除は遅い方がよいが、利用者が立ち上がるときは座部に荷重がかからなくなる瞬間から車輪制動部の制動が作動するのが、車椅子の後退が防止でき、利用者の安心感が更に高まるので望ましい。従って、座部位置調整部を、着座したときに座部を下降させる速度より、離れて座部を元の位置に復帰させる速度が早いアブソーバとすることで、着座するときの制動の解除のタイミングよりも、立ち上がって離れるときに着座が復帰することで、車輪制動部の制動が作動し始めるタイミングを早いものとすることができるので望ましい。
前記車輪制動部は、前記車輪に当接したときに、前記車輪とともに回動する回動部と、前記車輪に沿って前記回動部の前後に設けられ、前記回動部の回動方向に応じて、一方が下降して前記車輪を押圧し、他方が上昇するように前記回動部に連動金具でそれぞれ連結された1組の押圧部と、前記押圧部の上昇を抑止する抑止部とを備えるのが望ましい。回動部は車輪に当接した状態で、車椅子が前方または後方へ移動すると車輪が回動するので回動部も回動する。回動部が回動すると、連動金具で1組の押圧部が回動部に連結されているので、押圧部の一方が下降して車輪に押圧するとともに、他方が上昇する。押圧部の他方が上昇すると、この上昇を抑止する抑止部を設けているので、抑止部以上には他方の押圧部は上昇しない。従って、車輪の回動とともに回動部が回動しようとすると、抑止部に上昇を抑止された他方の押圧部を支点として、一方の押圧部が車輪に押圧される力が大きくなるので制動力が増大する。
本発明によれば次の効果を奏する。
(1)着座すると座部を下降させ、座部から離れると座部を元の位置に復帰させる座部位置調整部と、座部の下降に応じて伸長することで遅延させて伝達する伝達遅延部と、伝達遅延部から座部の下降が伝達されると車輪の制動が解除される車輪制動部とを備えたことで、利用者が座部に座る姿勢となるまで、車輪制動部により車輪の制動を維持することができるので、安心して着座することができる。よって、不要な注意を払う必要がないので、快適な車椅子での生活を送ることができる。
(2)座部位置調整部は、着座したときに前記座部を下降させる速度より、離れたときに座部を元の位置に復帰させる速度が早いアブソーバとすることで、更に利用者の安心感を増大させることができる。
(3)前記車輪制動部は、車輪に当接したときに、車輪ともに回動する回動部と、車輪に沿って回動部の前後に設けられ、回動部の回動方向に応じて、一方が下降して車輪を押圧し、他方が上昇するように回動部に連動金具でそれぞれ連結された1組の押圧部と、押圧部の上昇を抑止する抑止部とを備えたえたことにより、車輪の回動とともに回動部が回動しようとすると、抑止部に上昇を抑止された他方の押圧部を支点として、一方の押圧部が車輪に押圧される力が大きくなるので、制動力が増大する。従って、後方に移動しようとする力が大きければ大きい程、車椅子を停止させた状態に維持することできる。よって、体重の重い利用者が勢いにまかせて着座しようとしても、確実に車椅子の車輪の回動を抑止させて停止状態とすることができる。また、回動部の前後に車輪を制動する押圧部を設けているので、車椅子が後方へ移動することだけでなく、前方へも移動することを防止することができるので、安心感を更に増大させることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る車椅子の制動装置について、図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る車椅子の側面図である。図2は本発明の実施の形態に係る車椅子の背面図である。図3は、本発明の実施の形態に係る車椅子の制動装置を説明する図である。図4は、本発明の実施の形態に係る車椅子の制動装置の車輪制動部を説明する図である。
図1および図2に示すように、車椅子1は、骨組みとなるフレーム2と、フレーム2の両側に設けられた車輪3と、フレーム2の着座する部分に設けられた座部4と、着座したときに肘掛けとなる手摺り5と、着座したときに利用者の背中を保持する背もたれ6とを備えている。
図3に示すように座部4は、フレーム2に固定して取り付けられた固定座部7と、固定座部5に蝶番8を介して取り付けられた可動座部9とから構成される。固定座部7は、利用者が着座したときに大腿部を担持する前固定座部10と、断面略コ字状に形成され、開口を上方へ向けて前固定座部10に接続された後固定座部11とで形成されている。可動座部9は、利用者が着座したときに臀部を担持する。可動座部9は、後固定座部11の底部に取り付けられたアブソーバ18により位置が調整され、可動座部9の前部分が下向きの傾斜面となるようにしている。また、可動座部9の後端の中央部には、後述する伝達遅延部19と接続するL字金具9aが設けられている。
図1および図2に示すように、また車椅子1は、フレーム2の背面側に突出して設けられた把持部12に取り付けられた把持レバー13を把持するか、またはフレーム2の左側に配置された棒状レバー14を利用者が前方へ倒すと、ブレーキ板15が車輪3を押圧して制動する手動制動装置16を備えている。更に、車椅子1には、座部4に着座すると車輪3への制動が解除され、座部4から離れると車輪3への制動が作動する自動制動装置17が設けられている。
ここで、本発明の実施の形態に係る車椅子の制動装置である自動制動装置17を、更に図3および図4を参照しながら詳細に説明する。
図3に示すように、自動制動装置17は、後固定座部11の底部に取り付けられた座部調整部であるアブソーバ18と、可動座部9の下降の伝達を遅延させる伝達遅延部19と、伝達遅延部19からの可動座部9の下降の伝達により車輪3の制動を作動する車輪制動部20とを備えている。
アブソーバ18は、収縮したときに、可動座部9が水平となるようにストロークを考慮して後固定座部11の底部に取り付けられている。アブソーバ18は、利用者が着座したときに収縮して、離れたときに伸長して可動座部9を元の位置へ復帰させる必要があるので、等価質量は、利用者が体重の軽い子供から体重の重い大人までを考慮すれば、その種類は適宜選択することができる。また、アブソーバ18は、着座したときに収縮して可動座部9を下降させる速度より、離れたときに伸長して可動座部9を元の位置に復帰させる速度の方が早いものが望ましく、瞬時に伸長して可動座部9を元の位置に復帰させるのが更に望ましい。例えば、不二ラテックス社製のソフトアブソーバFK−1210が使用できる。
伝達遅延部19は、引張コイルバネ21と、上下動リンク22と、上下動リンク22に接続された水平リンク23と、水平リンク23の両端にそれぞれ接続されたシーソーリンク24とを備えている。また水平リンク23には、押し下げることで後述する車輪制動部20の制動を解除するために、握り部25が設けられている。介護者は、利用者が着座していないときに車椅子1を搬送する必要があるときには、この握り部25を押し下げて車椅子1を搬送する。
引張コイルバネ21は、一端に設けられたフック21aを、L字金具9aの先部に設けられた貫通孔に、挿通させて接続されている。また他端に設けられたフック21bを、上下動リンク22の下端部に設けられた貫通孔に挿通させて接続されている。可動座部9がアブソーバ18により押し上げられている状態では、引張コイルバネ21には、応力が加わっていない状態である。この引張コイルバネ21は、L字金具9aが下降して伸長することで、可動座部9の下降の伝達を遅延させることができれば、ゴムなどの弾性部材を使用することができる。
上下動リンク22は、上端部にシーソーリンク24に回動可能にリンクピンを介して接続されている。またシーソーリンク24の他端は車輪制動部20と接続されている。またシーソーリンク24の中央部には貫通孔が設けられ、車輪制動部20のケーシング32に取り付けられた保持部(図示せず)にリンクピンで回動可能に保持されている。
図4に示すように、車輪制動部20は、それぞれの両車輪3側に設けられ、シーソーリンク24に回動可能に一端が接続された作動リンク26と、作動リンク26の動作を案内するスライドブッシュ27と、作動リンク26が挿通した状態で取り付けられた圧縮コイルバネ28と、作動リンク26の他端に回動可能に接続された回動部29と、回動部29に連動金具30を介在させて接続された押圧部31と、スライドブッシュ27を固定するとともに車輪制動部20全体をフレーム2に固定するためのケーシング32と、ケーシング32の下側部分を覆うように取り付けられたカバー33とを備えている。
圧縮コイルバネ28は、スライドブッシュ27と、作動リンク26の先部に設けられたバネ座26aとの間に設けられ、作動リンク26を車輪3側に付勢する。
ケーシング32には、一方の押圧部31が上昇をしたときに、その上昇を抑止する抑止部34が、ケーシング32の前後の下端に設けられている。連動金具30の前後には、引張コイルバネ35がそれぞれ設けられ、作動リンク26に引っ張り状態で接続されている。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る車椅子の制動装置の使用状態を図1から図4を参照しながら説明する。まず、利用者が座部4から離れたときの状態を説明する。
利用者が、座部4から離れていると、可動座部9には利用者の体重が加わっていないので、アブソーバ18により可動座部9は元の位置に復帰して、前部を下向きとした傾斜面となった状態である。
この状態では、引張コイルバネ21には、応力が加えられていないため、圧縮コイルバネ28が作動リンク26の先部に設けられたバネ座26aを車輪3の方向への付勢しているので、シーソーリンク24の作動リンク26側が下側となり、上下動リンク22が上側となる。従って、車輪制動部20の回動部29が車輪3に押圧された状態となる。押圧部31は、連動金具30に設けられた引張コイルバネ21により、均等に引っ張られているので、車輪3から離間した状態が保たれる。
次に、利用者が座部4に着座するときの状態を説明する。利用者は、膝を折り曲げながら臀部を可動座部9に載せることで、アブソーバ18に体重が加わる。
アブソーバ18は、可動座部9に利用者の体重が加わることで、ゆっくり収縮する。この時点では、回動部29は車輪3に当接した状態であり、押圧部31は車輪3とは離間した状態なので、後方へ僅かに移動するが、回動部29が車輪3の回動とともに、回動することで連動金具30の後側に設けられた押圧部31が下降し、車輪3を押圧して車輪を制動する。従って、車椅子の後方への移動は、回動部29が回動する範囲に抑止することができ、その範囲も数mmの範囲なので、利用者が気付くものではない。
更に車椅子1全体が後方へ移動しようとすると、車輪3が更に回動しようとするが、車輪3を押圧している押圧部31の反対側となる前側の押圧部31が抑止部34に上昇が抑止されるので、抑止部34に上昇を抑止された押圧部31を支点として、車輪3を制動している押圧部31が車輪3に押圧される力が大きくなるので制動力が増大する。つまり、後方に移動しようとする力が大きければ大きい程、車椅子1を停止させた状態に維持できる。
利用者が着座することで可動座部9が下降するが、この可動座部9の下降によりL字金具9aの先部が下降するので、引張コイルバネ21が下側へ引っ張られ伸長する。従って、可動座部9の下降は、その下降量が遅延して上下動リンク22へ伝達される。
遅延して伝達される可動座部9の下降は、上下動リンク22を引っ張って下降させることで、シーソーリンク24の上下動リンク22側を押し下げる応力となる。従って、シーソーリンク24の車輪制動部20側は、作動リンク26とともに上昇しようとする応力となる。作動リンク26は圧縮コイルバネ28がバネ座26aを付勢することで車輪3側へ押しつけられているので、作動リンク26を上昇させようとする応力が所定の範囲内であるときには、作動リンク26は上昇しないため回動部29は車輪3から離間しない。
利用者がしっかり着座する程度に、可動座部9の下降が更に進行することで、引張コイルバネ21が更に伸長すると、作動リンク26を上昇させようとする所定の範囲を超える応力が加わる。そうすると作動リンク26の上昇を抑止していた圧縮コイルバネ28が縮小することで、作動リンク26が上昇して回動部29とともに車輪3を押圧していた後側の押圧部31が車輪3から離間する。
このように、可動座部9の下降を伝達遅延部19の引張コイルバネ21が伸長して、車輪制動部20へ伝達することで、利用者の着座から遅れて制動が解除されるので、利用者が可動座部9に座る姿勢となるまで、車輪3の制動を維持することができる。
回動部29および押圧部31が車輪3から離間すると、押圧部31は引張コイルバネ35の引張力により車輪3から離間した状態が維持されるので、利用者が着座した状態で、押圧部31が車輪3に当接して走行が阻害されることがない。
本実施の形態では、着座すると下降させ、離れると元の位置に復帰させる可動座部9を、座部4の後側半分程度の面積となるようにした。これは、利用者が、まず前固定座部10に臀部を当接させ、臀部を摺動させながら可動座部9側へ移動して、徐々に可動座部9を下降させれば、車輪3の制動が維持された状態で、利用者の体重は全て前固定座部10に加わり、そして可動座部9へ移動することで、車輪3の制動が解除されることになるので、より安全に車椅子1へ移乗することが可能となるからである。この可動座部9の広さは適宜決めることができるが、座部を1枚の平板で形成して可動座部として機能させてもよい。
次に、利用者が立ち上がったときの状態を説明する。利用者が立ち上がるときは、手摺り5に手を掛けて腕を伸ばすようにして腰を上げて、座部4から臀部を浮かせる。座部4から臀部が離間することで、収縮していたアブソーバ18が瞬時に伸長して可動座部9を元の位置に復帰させる。可動座部9が瞬時に上昇することで、伸長していた引張コイルバネ21は、引張力が加わらなくなるので収縮する。そして上下動リンク22、水平リンク23、シーソーリンク24と順次、引張力が加われなくなったことが伝達される。作動リンク26には車輪3の方向へバネ座26aを付勢している圧縮コイルバネ28が設けられているので、作動リンク26が押し下げられ回動部29を車輪3に当接させる。
このように、アブソーバ18が、収縮して可動座部9を下降させる速度より、離れたときに伸長して元の位置に復帰させる速度が早いものを使用しているので、利用者が立ち上がるときに可動座部9に荷重がかからなくなる瞬間から車輪3への制動を作動させることができる。従って、利用者が、手摺り5に手を掛け、体重を手摺り5に加えて臀部を浮かせた状態としても、瞬時に車輪3への制動が作動するので、車椅子1の後退が防止でき、利用者の安心感が更に高まる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上下動リンク22、水平リンク23およびシーソーリンク24の代わりにワイヤで引張コイルバネ21からの可動座部9の下降を伝達するようにすることもできる。
また、車輪制動部を、車輪3のリムを両側からネジリバネの付勢力より狭持することで制動する自転車などに用いられるブレーキ装置とすることも可能である。この場合には、可動座部9の下降を引張コイルバネ21を介してブレーキ装置に伝達させ、引っ張ることでブレーキアームが開くようにブレーキ装置を構成すれば可能である。また、可動座部9の下降を引張コイルバネ21を介した後に、押す力に変換すれば、自転車などに用いられるブレーキ装置を変更することなく使用することができる。
本発明は、着座する際に、確実に車輪の回動を防止することで、安心して着座することができるので、足が不自由な利用者が使用する車椅子に好適である。
本発明の実施の形態に係る車椅子の側面図である。 本発明の実施の形態に係る車椅子の背面図である。 本発明の実施の形態に係る車椅子の制動装置を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る車椅子の制動装置の車輪制動部を説明する図である。
符号の説明
1 車椅子
2 フレーム
3 車輪
4 座部
5 手摺り
6 背もたれ
7 固定座部
8 蝶番
9 可動座部
9a L字金具
10 前固定座部
11 後固定座部
12 把持部
13 把持レバー
14 棒状レバー
15 ブレーキ板
16 手動制動装置
17 自動制動装置
18 アブソーバ
19 伝達遅延部
20 車輪制動部
21 引張コイルバネ
21a,21b フック
22 上下動リンク
23 水平リンク
24 シーソーリンク
25 握り部
26 作動リンク
26a バネ座
27 スライドブッシュ
28 圧縮コイルバネ
29 回動部
30 連動金具
31 押圧部
32 ケーシング
33 カバー
34 抑止部
35 引張コイルバネ

Claims (3)

  1. 着座すると座部を下降させ、前記座部から離れると前記座部を元の位置に復帰させる座部位置調整部と、
    前記座部の下降に応じて伸長することで遅延させて伝達する伝達遅延部と、
    前記伝達遅延部から前記座部の下降が伝達されると車輪の制動が解除される車輪制動部とを備えたことを特徴とする車椅子の制動装置。
  2. 前記座部位置調整部は、着座したときに前記座部を下降させる速度より、離れたときに前記座部を元の位置に復帰させる速度の方が早いアブソーバであることを特徴とする請求項1記載の車椅子の制動装置。
  3. 前記車輪制動部は、
    前記車輪に当接したときに、前記車輪とともに回動する回動部と、
    前記車輪に沿って前記回動部の前後に設けられ、前記回動部の回動方向に応じて、一方が下降して前記車輪を押圧し、他方が上昇するように前記回動部に連動金具でそれぞれ連結された1組の押圧部と、
    前記押圧部の上昇を抑止する抑止部とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の車椅子の制動装置。
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