JP2006198232A - 内視鏡用可撓管 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量化を図りながら、安定した性能を発揮することが可能な内視鏡用可撓管を提供する。
【解決手段】 内視鏡用可撓管26は、管状体32aと、この管状体32aの外側に配設された外皮36とを備えている。管状体32aは、例えばカーボンファイバー束を含有するプリプレグ材により形成され、壁面に多数の透孔40aを備えている。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば医療用や工業用に用いられる内視鏡の内視鏡用可撓管に関する。
例えば特許文献1には、内視鏡の挿入部の軸線に対して任意の方向の可撓性を有する内視鏡用可撓管が開示されている。この可撓管には、外皮の内側に薄肉の金属材製パイプが配設されている。この金属材製パイプには、多数の透孔がほぼ全域にわたって穿設されている。
このように金属材製パイプに透孔を形成すると、このパイプに曲げ力を加えたときに、この曲げ方向の内側に位置する透孔の縁部同士が近接し、外側に位置する透孔の縁部同士が離隔して両透孔の開口面積が変化する。このため、金属材製パイプを曲げることができる。なお、金属材製パイプには、透孔が形成されていない部位が存在するので、耐伸縮性や捩り方向の強度である弾発性は螺旋管を使用した場合に比べると向上している。
特許第3144050号公報
特許文献1に開示された内視鏡用可撓管に配設されているのは、金属材製パイプである。このため、この金属材製パイプが薄肉に形成されている場合でも、内視鏡用可撓管の長さを長くし、すなわち、金属材製パイプの長さを長くすると、そのパイプ自体の重量が比較的大きくなる。また、例えば酸性やアルカリ性の溶液が可撓管の外皮に浸入したときにこれらの薬剤により外皮が劣化して、その外皮が本来有する耐伸縮性や弾発性が得られなくなるおそれがある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、外皮が劣化してその外皮が本来有する耐伸縮性や弾発性といった機能を果たさなくなっても、安定した耐伸縮性や弾発性を発揮することが可能な軽量な内視鏡用可撓管を提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明に係る内視鏡用可撓管は、樹脂材にカーボンファイバー束を埋め込んだ状態で管状に成形され、その壁面に多数の透孔を有する管状体と、前記管状体の外側に配設された外皮とを備えている。
管状体にカーボンファイバー束を含有する材料を用いているので、所望の弾発性や曲げ強度を得るのに必要な肉厚を減らすことができるとともに、軽量化を図ることができる。また、管状体の厚さや透孔の大きさを変化させることによって、弾発性や曲げ強度を容易に変更することができる。そうすると、仮に外皮が劣化してその外皮が本来有する耐伸縮性や弾発性といった機能を果たさなくなっても、その代わりに、安定した耐伸縮性や弾発性を管状体によって発揮させることが可能な軽量な内視鏡用可撓管を提供することができる。
また、上記課題を解決するために、この発明に係る内視鏡用可撓管は、管状体と、この管状体の外側に配設された外皮とを備えている。そして、前記管状体は、カーボンファイバー束を含有するプリプレグ材で成形され、その壁面に多数の透孔を備えている。
管状体にカーボンファイバー束を含有するプリプレグ材を用いているので、所望の弾発性や曲げ強度を得るのに必要な肉厚を減らすことができるとともに、軽量化を図ることができる。また、管状体の厚さや透孔の大きさを変化させることによって、弾発性や曲げ強度を容易に変更することができる。そうすると、仮に外皮が劣化してその外皮が本来有する耐伸縮性や弾発性といった機能を果たさなくなっても、その代わりに、安定した耐伸縮性や弾発性を管状体によって発揮させることが可能な軽量な内視鏡用可撓管を提供することができる。
また、好ましくは、前記管状体と前記外皮との間には、素線または素線束が編みこまれて形成された網状管が配設されている。
また、好ましくは、前記ファイバー束の繊維方向は、1方向に揃えられている。
このため、管状体の弾発性や曲げ強度を容易に設定することができる。
また、好ましくは、前記透孔は、前記管状体の長手軸に対して少なくとも一部が規則的に形成され、前記カーボンファイバー束の繊維方向が、前記透孔のうち、規則的に形成された透孔の縁部の少なくとも一部に沿っている。
透孔の縁部にファイバー束の繊維方向を一致させることによって、透孔の縁部でファイバー束が切断されることが防止されるので、ファイバー束の切れ目を少なくすることができ、安定した強度を得ることができる。
また、好ましくは、前記ファイバー束の繊維方向は、前記管状体の長手軸に対して70度から90度の範囲にある。
透孔による作用とともに、ファイバー束の繊維方向に平行な状態に近い状態に曲げることができるなど、管状体の長手軸に対して直交する方向への高い可撓性を得ることができる。
また、好ましくは、前記カーボンファイバー束は、それぞれ異なる繊維方向を有する複数のカーボンファイバー束が編み込まれて形成されている。
ファイバー束の繊維方向を所望の方向に規定することによって、管状体の弾発性や曲げ強度を容易に設定することができる。
また、好ましくは、前記透孔は、前記管状体の長手軸に対して少なくとも一部が規則的に形成され、前記繊維方向の少なくとも一方は、前記透孔のうち、規則的に形成された透孔の縁部の少なくとも一部に沿って配設されている。
透孔の縁部にファイバー束の繊維方向を一致させることによって、透孔の縁部でファイバー束が切断されることが防止されるので、ファイバー束の切れ目を少なくすることができ、安定した強度を得ることができる。
また、好ましくは、前記繊維方向の少なくとも一方は、前記管状体の長手軸に対して70度から90度の範囲にある。
透孔による作用とともに、ファイバー束の繊維方向に平行な状態に近い状態に曲げることができるなど、管状体の長手軸に対して直交する方向への高い可撓性を得ることができる。
また、好ましくは、前記カーボンファイバー束は、それぞれ異なる繊維方向を有する複数のカーボンファイバー束が積層されて形成されている。
ファイバー束の繊維方向を所望の方向に規定することによって、管状体の弾発性や曲げ強度を容易に設定することができる。
また、好ましくは、前記透孔は、前記管状体の長手軸に対して所定の関係を持って形成され、前記繊維方向の少なくとも一方は、前記透孔のうち、所定の関係を持って形成された透孔の縁部の少なくとも一部に沿っている。
透孔の縁部にファイバー束の繊維方向を一致させることによって、透孔の縁部でファイバー束が切断されることが防止されるので、ファイバー束の切れ目を少なくすることができ、安定した強度を得ることができる。
また、好ましくは、前記所定の関係は、透孔が前記管状体の長手軸に沿って直列的に並設されている。
このため、透孔が所定の関係を持って形成された位置で、管状体はほぼ同じような可撓性を得ることができる。
また、好ましくは、前記繊維方向の少なくとも一方は、前記管状体の長手軸に対して70度から90度の範囲にある。
透孔による作用とともに、ファイバー束の繊維方向に平行な状態に近い状態に曲げることができるなど、管状体の長手軸に対して直交する方向への高い可撓性を得ることができる。
この発明によれば、外皮が劣化してその外皮が本来有する耐伸縮性や弾発性といった機能を果たさなくなっても、安定した耐伸縮性や弾発性を発揮することが可能な軽量な内視鏡用可撓管を提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
まず、第1の実施の形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。
図1に示すように、内視鏡10は、細長く可撓性を有する挿入部12と、この挿入部12の基端部に設けられた操作部14と、この操作部14から延出されたユニバーサルコード16とを備えている。このユニバーサルコード16は、可撓性を有する。
挿入部12は、先端硬質部22と、この先端硬質部22の基端部に連結され、所望の方向に湾曲可能な湾曲部24と、この湾曲部24の基端部に先端部が連結され、操作部14に基端部が連結された可撓管26とを備えている。
図2に示すように、可撓管26は、可撓性を有する管状体32aと、この管状体32aの外周を覆う網状管34と、この網状管34を覆う外皮36とを備えている。網状管34と外皮36とは、例えば接着剤により互いに対して取着されている。外皮36は、コート層(図示せず)をその外周面に備えている。
外皮36は、耐熱、耐磨耗性や耐薬品性に優れる熱可塑性エラストマーで形成されている。熱可塑性エラストマーには、ウレタン系、スチレン系、オレフィン系、エステル系やアミド系樹脂材等が用いられている。コート層は、耐薬品性や患者の体壁に対する滑り性に優れた素材で薄く形成されている。コート層には、例えばウレタン系樹脂材やフッ素樹脂材が用いられている。
網状管34は、例えば素線が束にされた素線束が編み込まれることによって管状に形成されている。網状管34は、ステンレス鋼線、ベリリウム銅線、リン青銅鋼線等の金属線や、高強度で耐熱性を有するアラミド繊維等で形成されている。
図3(A)ないし図3(C)に示す管状体32aは、例えばカーボンファイバー束などのファイバー束に樹脂材(マトリクス)が含浸された、または、樹脂材にファイバー束が埋め込まれた、例えばプリプレグ材52の積層体50(図4(A)および図4(B)参照)が筒状に形成されている。なお、プリプレグ材とは、カーボンファイバー束54に対し、例えば硬化剤を配合した樹脂材56を予備含浸させ、半硬化状態にしたものをいう。この実施の形態では、プリプレグ材のファイバー束の繊維方向は1方向に揃えられている。
この管状体32aは、例えばカーボンファイバー束に樹脂材を含浸させて形成したシート状のプリプレグ材が筒状に丸められたものが用いられていても良く、例えばリボン状に細長く形成されたプリプレグ材が筒状に巻回されたものが用いられていても良い。樹脂材には、耐薬品性等に優れたものが選択されて用いられている。例えば、耐酸性や耐アルカリ性を有する樹脂材を有するプリプレグ材を用いることによって、管状体32aの耐酸性や耐アルカリ性を向上させることができる。
管状体32aは、可撓管26の構造部材となるものであり、その可撓管26の形を保つ保形性や、可撓管26自体が潰れることを防止する耐潰性を十分に発揮することができる厚さに積層されている。この積層量は、プリプレグ材中のファイバー束の密度(図4(B)参照)や樹脂材の選択によって、適宜に変化させることができる。なお、この管状体32aの外径は例えば8.9mmであり、肉厚は0.2mmである。もちろん、このような値は適宜に変更可能である。
図3(A)および図3(B)に示すように、この管状体32aには、それぞれ管状体32aの内部と外部とを連通するように貫通した多数の透孔40aが形成されている。これら透孔40aは、管状体32aの軸方向に沿って所定の間隔ごとに同じ模様が繰り返されている。
透孔40aは、可撓管26を曲げる方向に力を加えたときに、容易に曲がるように長手方向と直交する方向に可撓性を持たせる。このため、図3(A)および図3(B)に示すように、透孔40aは、管状体32aの長手軸に平行な短軸の寸法に比較して、その短軸に直交する長軸の寸法が長い略菱形に形成されている。図3(B)に示すように、菱形の短軸は例えば5mmであり、長軸は8mmである。また、透孔40aは、管状体32aの長手軸に沿って並設され、その短軸の頂点間隔は管状体32aの長手方向に沿って3mmである。
図3(C)に示すように、透孔40aは、管状体32aの中心軸に対して対向した位置に形成されている。1つの透孔40aに対して周方向に隣接する透孔40aは、周方向に90度ずつずれた位置に形成され、かつ、長手方向に長軸間距離が4mm(=5mm/2+3mm/2)ずつずらされている。このため、図3(A)中の右側端部に示されているように、周方向に隣接する透孔40a同士は、それぞれの透孔40aの長軸に平行な位置を短軸の頂点に近づけると、その周方向において4つの空間が形成されている。したがって、管状体32aをどの方向に曲げたときにも、その曲がり易さや弾発性の度合いがほぼ一定となる。
なお、上述した周方向の4つの空間の大きさを変化させると、その周における曲がり易さや弾発性の度合いを変化させることができる。すなわち、管状体32aの長手方向に沿って透孔40aの位置を変化させることによって、その周における空間の割合を変化させることができるので、曲がり易さや弾発性を変化させることができる。もちろん、管状体32aの肉厚を変えることによっても曲がり易さや弾発性を変化させることができる。
ファイバー束の向き(繊維方向)は、略菱形の透孔40aの2対の4つの辺の縁部42a,42bのうち、対向する1対の辺の縁部42aに沿って揃えられている。このように、管状体32aを真直ぐに伸ばしたときの軸方向に対して透孔40aの略菱形の辺の縁部42aのファイバー束の繊維方向を管状体32aの長軸(中心軸)に対して規定することによって、管状体32aの弾発性を設定することができる。したがって、管状体32aの弾発性を容易に設定することができる。
また、管状体32aは、透孔40aの大きさが大きいほどその部分の可撓性が高く、曲げ易くなり、透孔40aの大きさが小さいほどその部分の可撓性が低く、曲げ難くなる。このため、透孔40aの大きさによって弾発性を設定することができる。さらに、管状体32aの内外表面積に対する透孔40aの大きさが大きいほど、その部分の可撓性が高くなり、曲げ易くなるなど、透孔40aが管状体に占める面積によって弾発性を設定することができる。
また、プリプレグ材の積層枚数を変化させることによって、弾発性を容易に変化させることができる。
また、管状体32aの中心に対して周方向を0度、90度、180度および270度の位置に規定した透孔40aの大きさや数量を変化させると、管状体32aの弾発性を容易に変化させることができる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことがいえる。
管状体32aにカーボンファイバー束を含有したプリプレグ材を用いたので、非常に軽量であり、かつ、高弾発性化を図ることができるとともに、曲げ強度を向上させることができる。また、管状体32aにカーボンファイバー束を含有したプリプレグ材を用いたので、管状体32aの弾発性や曲げ強度の設定に大きく幅を持たせることができる。すなわち、管状体32aは、同一の肉厚であっても弾発性調整域や曲げ強度調整域を広く取ることができる。
したがって、酸性溶液やアルカリ性溶液によって外皮36が劣化してその外皮36が本来有する耐伸縮性や弾発性といった機能を果たさなくなっても、可撓性を有する管状体32aによって安定した耐伸縮性や弾発性を発揮させることができる。したがって、外皮36が劣化しても、安定した耐伸縮性や弾発性を発揮させることが可能な内視鏡用可撓管26を提供することができる。
特に、管状体32aに対して耐酸性や耐アルカリ性などの耐薬品性を有する樹脂材を有するプリプレグ材を用いることによって、管状体32aの耐薬品性を向上させることができる。したがって、このような管状体32aを用いると、さらに安定した耐伸縮性や弾発性を発揮させることが可能な内視鏡用可撓管26を提供することができる。
なお、この実施の形態の管状体32aには、ファイバー束の軸方向を1方向に揃えたプリプレグ材を用いることについて説明したが、プリプレグ材のファイバー束の繊維方向を変えて積層した管状体や、ファイバー束を編み込んだプリプレグ材を積層した管状体を用いることもできる。この場合、ファイバー束の軸方向が異なる方向にあるので、管状体32aの強度を薄肉化を図りながら高弾発性化を図るとともに、曲げ強度を向上させるように設定することができる。
また、この実施の形態ではカーボンファイバー束を用いることについて説明したが、例えばガラスファイバー束を用いても良い。
また、この実施の形態では、管状体32aと外皮36との間に網状管34を配設した状態について説明したが、網状管34は必ずしも必要なものではない。このように内視鏡用可撓管26から網状管34を除去すると、可撓管26の小径化を図ることができるとともに、軽量化を図ることができる。すなわち、内視鏡10の挿入部12の小径化および軽量化を図ることができる。
次に、第2の実施の形態について図5および図6を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材や同じ機能を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図5に示すように、この実施の形態に係る可撓管26は、可撓性を有する管状体32bと、この管状体32bの外周を覆う網状管34と、この網状管34を覆う外皮36とを備えている。
図6(A)ないし図6(C)に示す管状体32bは、例えばカーボンファイバー束などのファイバー束に樹脂材(マトリクス)が含浸されたプリプレグ材の積層体が筒状に形成されている。プリプレグ材のファイバー束の繊維方向は、互いに対してそれぞれ平行である。すなわち、この管状体32bを形成するカーボンファイバー束の繊維方向は、例えば1方向に揃えられている。
この管状体32bは、例えばシート状のプリプレグ材が筒状に形成されたものが用いられていても良く、例えばリボン状に細長く形成されたプリプレグ材が筒状に巻回されたものが用いられていても良い。樹脂材には、耐薬品性等に優れたものが選択されて用いられている。
管状体32bは、可撓管26の構造部材となるものであり、その可撓管26の形を保つ保形性や、可撓管26自体が潰れることを防止する耐潰性を十分に発揮することができる厚さに積層されている。この積層量は、プリプレグ材中のファイバー束の密度や樹脂材の選択によって、適宜に変化させることができる。なお、この管状体32bの外径は例えば8.9mmであり、肉厚は0.2mmである。
図6(A)および図6(B)に示すように、この管状体32bには、それぞれ管状体32bの内部と外部とを連通するように貫通した多数の透孔40bが形成されている。これら透孔40bは、管状体32bの軸方向に沿って所定の間隔ごとに同じ模様が繰り返されている。
透孔40bは、可撓管26を曲げる方向に力を加えたときに、容易に曲がるように長手方向と直交する方向に可撓性を持たせる。このため、図6(A)および図6(B)に示すように、透孔40bは、管状体32bの適当な位置の円周のうち、略半分が除去されている。この除去された位置の形状は、球体の回転軸の両極を結んでその球体の外表面を細く切断したような形状を備えている。
隣接する透孔40bの中心の位置の円周同士の間隔は、約1.5mmである。このような透孔40bは、隣接する透孔40bに対して90度ずらされた位置に形成されたり、180度ずらされた位置に形成されたりしている。このようにして、例えば4つを一纏めにした透孔40bが管状体32bの長手方向に沿って繰り返し形成されている。このため、図6(A)中の右側端部に示されているように、周方向に隣接する透孔40b同士は、4つの透孔40bを一纏めにして0度、90度、180度および270度の位置に4つの空間が形成されている。なお、一般的には隣接する透孔40b同士が管状体32bの中心軸に対して同じ角度に配置されることはないが、位置によっては存在していることも好適である。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことがいえる。第1の実施の形態で説明した効果については説明を省略する。
管状体32bをどの方向に曲げたときにも、その曲がり易さや弾発性の度合いがほぼ一定となる。なお、上述した4つの空間の大きさを変化させると、その周における曲がり易さや弾発性の度合いを変化させることができる。すなわち、管状体32bの長手方向に沿って透孔40bの位置を変化させることによって、その周における空間の割合を変化させることができるので、曲がり易さや弾発性を変化させることができる。もちろん、肉厚を変えることによっても曲がり易さや弾発性を変化させることができる。
透孔40bの2つの縁部44a,44bのうち、一方の縁部に沿ってプリプレグ材のファイバー束の向き(繊維方向)が揃えられている。このときのファイバー束の向きは、管状体32bを真直ぐに伸ばしたときの軸方向に対して70度から90度程度に傾斜されていることが好ましい。このように、管状体32bを真直ぐに伸ばしたときの軸方向(長軸(中心軸))に対して透孔40bの一方の縁部44bにファイバー束の繊維方向を規定することによって、弾発性を設定することができる。したがって、弾発性を容易に設定することができる。
なお、プリプレグ材は、ファイバー束の繊維方向が1方向に揃えられたものを必ずしも用いる必要はない。例えば図6(D)に拡大表示されているように、2方向のファイバー束が編み込まれたプリプレグ材を用いることも好適である。この場合、透孔40bの縁部44a,44bの方向から外れる方向にそれぞれの繊維方向を有するファイバー束を配置したり、一方のファイバー束の繊維方向を透孔40bの縁部44bに沿って配置したりして、厚さを変えることなく弾発性を変化させることができる。この場合、一般には後者の方が硬質となる。すなわち、可撓性が低くなる。また、プリプレグ材は、ファイバー束を編みこんだものを用いることは必ずしも必要ではなく、ファイバー束の繊維方向を異なる方向に配置して積層したものを用いることもできる。
また、管状体32bは、透孔40bの大きさが大きいほどその部分の可撓性が高く、曲げ易くなり、透孔40bの大きさが小さいほどその部分の可撓性が低く、曲げ難くなる。このため、透孔40bの大きさによって弾発性を設定することができる。さらに、管状体32bの内外表面積に対する透孔40bの大きさが大きいほど、その部分の可撓性が高くなり、曲げ易くなるなど、透孔40bが管状体に占める面積によって弾発性を設定することができる。
なお、上述した第1および第2の実施の形態では、内視鏡10の挿入部12の可撓管26について説明したが、例えばユニバーサルコード16についても同様に使用可能である。
また、第1の実施の形態では略菱形の透孔40a(図3参照)について説明し、第2の実施の形態では管状体32bの適当な位置の円周のうち、略半分が除去されたような形状を有する透孔40b(図5参照)について説明した。透孔の形状は、好ましくは管状体の円周方向に長軸を有するものであれば、上述したものに限ることはない。
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
[付記]
(付記項1) マトリクスに強化繊維束を含有して成形され、壁面に多数の透孔を有する管状体と、
前記管状体の外側に配設された外皮と
を具備することを特徴とする内視鏡用可撓管。
(付記項2) 管状体と、この管状体の外側に配設された外皮とを有する内視鏡可撓管において、
前記管状体は、強化繊維束を含有するプリプレグ材で管状体に形成され、
前記管状体は、多数の透孔を有することを特徴とする内視鏡用可撓管。
(付記項3) 前記強化繊維束は、カーボンファイバー束を含むことを特徴とする付記項1もしくは付記項2に記載の内視鏡用可撓管。
(付記項4) 前記強化繊維束は、ガラスファイバー束を含むことを特徴とする付記項1もしくは付記項2に記載の内視鏡用可撓管。
(付記項5) 前記強化繊維束は、カーボンファイバー束およびガラスファイバー束を含むことを特徴とする付記項1もしくは付記項2に記載の内視鏡用可撓管。
第1の実施の形態に係る内視鏡を示す概略的な斜視図。 第1の実施の形態に係る内視鏡における可撓管の構成を示す概略図。 第1の実施の形態に係る内視鏡における可撓管の管状体を示し、(A)は管状体の概略的な斜視図、(B)は管状体の側面図、(C)は(A)および(B)中の矢印3B方向から見た状態を示す概略図。 (A)はシート状のプリプレグ材を積層する状態を示す概略図、(B)は(A)中の矢印4B方向からプリプレグ材を見た状態を示す概略図。 第2の実施の形態に係る内視鏡における可撓管の構成を示す概略図。 第1の実施の形態に係る内視鏡における可撓管の管状体を示し、(A)は管状体の概略的な斜視図、(B)は管状体の側面図および管状体の一部の拡大図、(C)は(A)および(B)中の矢印6C方向から見た状態を示す概略図、(D)は(B)中の一部を抜き出して拡大した状態を示し、繊維の編まれ方とその編まれ方を用いたときの撓み性を示す概略図。
符号の説明
26…可撓管、32a…管状体、34…網状管、36…外皮、40a…透孔

Claims (13)

  1. 樹脂材にカーボンファイバー束を埋め込んだ状態で管状に成形され、その壁面に多数の透孔を有する管状体と、
    前記管状体の外側に配設された外皮と
    を具備することを特徴とする内視鏡用可撓管。
  2. 管状体と、この管状体の外側に配設された外皮とを有する内視鏡可撓管において、
    前記管状体は、カーボンファイバー束を含有するプリプレグ材で成形され、その壁面に多数の透孔を有することを特徴とする内視鏡用可撓管。
  3. 前記管状体と前記外皮との間には、素線または素線束が編みこまれて形成された網状管が配設されていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の内視鏡用可撓管。
  4. 前記カーボンファイバー束の繊維方向は、1方向に揃えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の内視鏡用可撓管。
  5. 前記透孔は、前記管状体の長手軸に対して少なくとも一部が規則的に形成され、
    前記カーボンファイバー束の繊維方向が、前記透孔のうち、規則的に形成された透孔の縁部の少なくとも一部に沿っていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1に記載の内視鏡用可撓管。
  6. 前記カーボンファイバー束の繊維方向は、前記管状体の長手軸に対して70度から90度の範囲にあることを特徴とする請求項4もしくは請求項5に記載の内視鏡用可撓管。
  7. 前記カーボンファイバー束は、異なる繊維方向を有する複数のカーボンファイバー束が編み込まれて形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の内視鏡用可撓管。
  8. 前記透孔は、前記管状体の長手軸に対して少なくとも一部が規則的に形成され、
    前記繊維方向の少なくとも一方は、前記透孔のうち、規則的に形成された透孔の縁部の少なくとも一部に沿って配設されていることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡用可撓管。
  9. 前記繊維方向の少なくとも一方は、前記管状体の長手軸に対して70度から90度の範囲にあることを特徴とする請求項7もしくは請求項8に記載の内視鏡用可撓管。
  10. 前記カーボンファイバー束は、異なる繊維方向を有する複数のカーボンファイバー束が積層されて形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の内視鏡用可撓管。
  11. 前記透孔は、前記管状体の長手軸に対して所定の関係を持って形成され、
    前記繊維方向の少なくとも一方は、前記透孔のうち、所定の関係を持って形成された透孔の縁部の少なくとも一部に沿っていることを特徴とする請求項10に記載の内視鏡用可撓管。
  12. 前記所定の関係は、前記透孔が前記管状体の長手軸に沿って直列的に並設されていることを特徴とする請求項11に記載の内視鏡用可撓管。
  13. 前記繊維方向の少なくとも一方は、前記管状体の長手軸に対して70度から90度の範囲にあることを特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれか1に記載の内視鏡用可撓管。
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