JP2006193954A - 自動吐水制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 物体センサを用いた吐水制御装置において、手の進入、手洗い、手の退出などのユーザの動きに応じた的確な吐水制御を行なう。
【解決手段】 吐水していないときには、マイクロ波動体センサ22から、手10の進入を検知し易い第1方向へ第1電波ビーム23を発射する。第1電波ビーム23により手10の進入が検知されると吐水を開始し、同時に、手洗い中の散乱水34の動きを検知し易く且つ水栓21から自然に流れ出る水流30を検知しにくい第2方向へ第2電波ビーム31を発射する。この第2電波ビーム31で散乱水34の動きが検知されなくなると、吐水を停止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、洗面台やキッチン台などの水栓設備において、物体センサにより人体の手の動きを検知して、水栓の開閉を自動制御する自動吐水制御装置に関するものである。
洗面台などにおいて、設置された水栓を自動制御するために、電波又は超音波などの伝播波を用いて遠隔の物体の動きを検知する物体センサが利用される。物体センサが組み込まれている洗面台に手が進入すると、物体センサから発射されている伝播波が、進入した手に反射され、その反射波を物体センサが受信してドップラ信号のような動きに反応する信号を得ることにより、手の有無が検知される。例えば特許文献1に記載された自動吐水制御装置では、電波を用いた物体センサ(電波センサ)が用いられる。この電波センサは、洗面台の陶器曲面に着脱可能であり、そのため、今まで自動化されていなかった既存の洗面台において、その水栓を自動化することが可能である。
特開2003−64741号
しかし、特許文献1に記載の電波センサは、洗面台の適当箇所に固定され、そこから一定方向へ電波が発信される。洗面台へ手が進入する経路にできるだけ沿って電波を発信するように電波センサを配置することで、洗面台への手の進入が検知し易くなり、手の進入を的確に検知して吐水を開始することができる。しかし、そのように電波センサを配置すると、吐水開始後に手洗いが行われているとき、電波センサが手又は水の動きを検知することが難くなり、その結果、制御装置が、手洗い中であるにもかかわらず洗面台から手が引っ込められたと誤判断して吐水を停止する可能性がある。また、水栓から放物線に沿って落下する棒状水流を検知するように電波センサが配置された場合には、手洗いが終わって洗面台から手が引っ込められたにもかかわらず、電波センサは棒状水流の検知信号を出力し続け、その結果、制御装置が、手洗いが継続中と誤判断して吐水を停止しない可能性がある。
従って、本発明の目的は、物体センサを用いた自動吐水制御装置において、手の進入、手洗い、手の退出などのユーザの動きに応じた的確な吐水制御を行なうことにある。
本発明に従う、物体の有無を検知して水栓設備の吐水を制御する自動吐水制御装置は、異なる仰角方向へ発射される第1と第2の電波ビームを選択的に又は同時に発射することができ、上記第1及び第2の電波ビームの夫々の反射波を受信することで、上記反射波を反射した物体を検知して所定の検知信号を発する物体センサと、上記物体センサからの上記検知信号に応じた判断を行って吐水の開始、継続及び停止を行う制御手段と、を備え、上記制御手段は、吐水の停止中は上記第1の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を開始するか否かを判断し、吐水の開始後の吐水の継続中は上記第2の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を継続するか停止するかを判断する。
好適な実施形態では、上記制御手段は、上記物体センサを制御して、吐水の停止中は上記第1の電波ビームを発射させ、吐水の継続中は上記第2の電波ビームを発射させる。
好適な実施形態では、上記物体センサは、上記検知信号としてドップラ信号を出力するドップラセンサであり、上記第1の電波ビームの仰角方向は、上記第1の電波ビームが上記水栓設備へのユーザの手の進入経路と交差して上記手の進入が検知できるように選ばれている。上記第2の電波ビームの仰角方向は、上記第2の電波ビームが上記水栓設備での手洗い中に手からの散乱水と交差して上記散乱水の動きが検知できるように選ばれている。更に、上記第2の電波ビームの仰角方向は、上記水栓設備から吐出されて自然に放物線に沿って流れる水流と直角近傍の角度で交差するように選ばれている。
好適な実施形態では、上記制御手段は、吐水の継続中に上記第2の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を停止すると判断した場合、その後更に上記第1の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を停止すべきか再度判断する。
吐水の停止中、上記第1の電波ビームは所定の仰角範囲でスキャン動作をしてもよい。吐水の継続中、上記第2の電波ビームは所定の仰角範囲でスキャン動作をしても良いし、或いは、所定の水平角度範囲でスキャン動作をしても良い。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台における自動吐水制御装置の作用(とりわけ物体センサの作用)を説明するための洗面台の断面図である。図1(A)は、手が洗面台に進入する時の物体センサの作用を表す図である。図1(B)は、手が洗面台に進入したことを検知して吐水を開始する時の物体センサの作用を表す図である。図1(C)は、手洗いが行われている時の物体センサの作用を表す図である。図1(D)は、手が洗面台から退出する時の物体センサの作用を表す図である。
まず、図1に示されている洗面台20の構造を説明する。
洗面台20は、図1に示すように、洗面ボール25と、洗面ボール25上に立設された自動水栓21とを備える。自動水栓21が開くと、自動水栓21からほぼ下方に向かって水流30が吐出される。また、洗面ボール25の壁の内部側面には、物体検知のためのマイクロ波センサ22が取り付けられている。マイクロ波センサ22は、図1(A)に示すように、洗面ボール25への手30の進入を検出するために、手10が進入する空間領域へ斜め上向きに電波ビーム23を発射する。マイクロ波センサ22が発射する電波ビーム23はある程度の広がりをもち、手10の進入が検知できるある程度広がった空間領域(以下、第1検知エリアという)28を、自動水栓21の正面の洗面ボール25の内部から上方にかけて形成する。そして、第1検知エリア28に手10が進入すると、マイクロ波センサ22から発射された電波ビーム23が手10に反射されて、反射された反射電波24をマイクロ波センサ22が受信する。マイクロ波センサ22は、発射される電波ビーム23の励振信号と受信された反射電波24の信号とに基づいて、両信号間の周波数差に等しい周波数をもつドップラ信号を生成し、そのドップラ信号を、後述する図3に示す制御部51へ送る。制御部51は、そのドップラ信号に基づいて、手10が第1検知エリア28に進入したか否かを判断し、存在すると判断したら、自動水栓21のバルブを開き、自動水栓21から水30が吐水される。
ここで、マイクロ波センサ22は、少なくとも2種類の異なる仰角方向へ電波ビームを発射することができる。一つ目の電波ビームは、既に説明した、図1(A)に示すような斜め上向きの電波ビーム23である。この斜め上向きの電波ビーム23は、図1(B)に示すように、手10が洗面ボール25に進入してくるか否かを検知するためのものであり、以下、第1電波ビームという。この第1電波ビーム23の発射仰角は、第1検知エリア28が手10の進入を的確に検知できる適切な空間になるように予め選定されている。即ち、手10の進入動作がドップラ信号により検出され易くするために、第1電波ビーム23の発射仰角は、手10が通常進入する経路と直角又は直角近傍の角度では交わらず、なるべく小さい角度で斜めに交わる角度(換言すれば、手10の進入の動きの中に、その発射角度の速度成分ができるだけ多く存在するような角度)に選ばれている。
マイクロ波センサ22から発射され得る二つ目の電波ビームは、図1(C)に示すように、横向き(ほぼ水平向き)の電波ビーム31である。横向きの電波ビーム31は、前述した第1電波ビーム23とは検知する対象が異なる。即ち、横向きの電波ビーム31の検知対象は、図1(C)に示すように、手洗い中に手30に当たって飛散し流れ落ちる飛散水34である。以下、この横向き電波ビーム31を、第2電波ビームという。図1(C)に示すように、第2電波ビーム31は、飛散水34が検知可能な第2検知エリア32を、手洗い中に手10が通常置かれる場所又はその場所の下方の場所に形成する。この第2検知エリア32において、飛散水34が的確に検知される。即ち、第2電波ビーム31は飛散水34で反射され、その反射電波33がマイクロ波センサ22に受信される。そして、手進入の検知の場合と同様、第2電波ビーム31とその反射電波33とのドップラ信号に基づき、飛散水34の有無が検知される。飛散水34を検知することで、手洗い中であるか否かが判断され、吐水を継続するべきか停止するべきかが判断されることになる。第2電波ビーム31は、このように手から飛散して流れ落ちる水に対して放射し、水栓21から吐水される整流水の軌跡と交差しないように設定しているために、洗浄中のみ発生する飛散水を検知することができ、洗浄終了のタイミングを迅速且つ確実に把握でき、止水制御することが可能である。本実施形態のように、水栓21から吐水する整流水の軌跡と電波ビームとの関係が、洗面ボール25の上方から見た際に略直交している場合には、整流水を避けて飛散水だけを検知できるように第2電波ビームの方向を設定することができる。従って、電波ビームの放射方向を設計する際は、第2の電波ビームが整流水には到達せずに飛散水だけに放射できるように設定するのが望ましい。洗面ボール25の形状や水栓21の位置関係によってやむを得ず整流水と電波ビームとが交差する場合には、両者のなす角度を直角又は直角近傍に設定すると、整流水に反射した信号が検知レベルより充分小さい信号に制限でき、手洗い終了タイミングを認識することが可能である。
マイクロ波センサ22は、第1電波ビーム23と第2電波ビーム31を選択的に発射することができる。そのためのマイクロ波センサ22の具体的な構成については後に説明する。
次に、図1(A)〜図1(D)を参照して、自動吐水制御装置の制御の流れを説明する。
図1(A)では、水栓21が閉じており、吐水は停止している。手10の進入はまだ行われてない。これを初期状態という。初期状態では、マイクロ波センサ22は、第1電波ビーム23を実質的に継続的に発射し続ける(周期的な間欠発射も含む)。
その後、図1(B)に示すように、第1検知エリア28内に手10が進入されてくると、その手10に第1電波ビーム23が反射され、反射電波24がマイクロ波センサ22に受信される。図3に示す制御部51が、上述したように第1電波ビーム23と反射電波24とのドップラ信号により、手10が進入したと判断するので、制御部51はバルブ50を開き、自動水栓21から吐水が開始される。
吐水の開始とほぼ同時に、制御部51はマイクロ波センサ22を制御して、発射される電波ビームを第1電波ビーム23から第2電波ビーム31に切り替える。第1検知エリア28が消え、第2検知エリア32が洗面ボール25内に形成される。その後、手洗いが終了したと判断されるまで、マイクロ波センサ22は第2電波ビーム31は実質的に継続的に発射し続け(周期的な間欠発射も含む)、吐水が継続されることになる。
吐水開始後、図1(C)に示すように、手洗いが行われている間、手10から飛散水34が落下し続ける。第2電波ビーム31は、飛散水34で反射され、その反射電波33がマイクロ波センサ22に受信される。図3に示す制御部51が、上述したように第2電波ビーム23と反射電波33とのドップラ信号により、飛散水34が存在するつまり手洗いが継続していると判断するので、制御部51はバルブ50を開いたままにし、自動水栓21からの吐水が継続される。手洗いが終了すると、自動水栓21から吐出される水は、所謂整流水となって落下するため、上記ドップラ信号の振幅は、小さくなる。よって、上述した大きな振幅のドップラ信号が得られた後、小さな振幅のドップラ信号が検出されると、制御部51は、電波ビームを第2電波ビーム31から第1電波ビーム23に切替えると共に、電磁弁(バルブ50)をオフにすることにより、上記吐水動作を停止する。
その後、手洗いが終わって手10が図1(D)で示す第2検知エリア32から退出するときには、第1電波ビーム23と第2検知エリア32から退出する手10からの反射電波24とにより得られたドップラ信号の振幅は、かなり大きな値になることがある。その場合、バルブ50をオフにした時点から所定時間が経過するまでの間は、制御部51が上記ドップラ信号に基づく判断処理を行わない、所謂マスク処理を実施することにより、手10の第2検知エリア32からの退出動作を無視した方が良い。そして、次に、進入されてくる手10への準備をする。これで、自動吐水制御装置の状態は図1(A)に示した初期状態に戻る。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の断面図である。
図2に示すように、本実施形態では、マイクロ波センサ22は、洗面台120の略水平面に取付固定されている略くの字形状のマイクロ波センサ固定部品26の取付部に、取付固定されている。マイクロ波センサ22は、陶器、即ち、洗面ボール25の裏面に直接取り付けることも可能であるが、ボール面の平坦度合のばらつきや出来上がり角度のばらつきにより、センサ設置面が安定しない。そのため、マイクロ波センサ22からの電波ビームの放射角度を正確に設定するには、断面が略くの字形状のマイクロ波センサ固定部品26を、図示のように、洗面台120の略水平面に取付固定し、その後に該固定部品26にマイクロ波センサ22を取付固定する必要がある。
そこで、本実施形態では、マイクロ波センサ固定部品26を用いて、マイクロ波センサ22を設置することとした。
図3は、この自動吐水制御装置の電気回路部分の構成を示す。
図3に示すように、前述したマイクロ波センサ22は、マイクロ波アンテナ52と、このマイクロ波アンテナ52を励振して電波ビームを発射させるとともに受信された反射電波の信号からドップラ信号を発生するドライバ回路53を有する。ドライバ回路53は、また、マイクロ波アンテナ52を操作して、前述した第1電波ビーム23と第2電波ビーム31のいずれを発射するか切り替えを行う機能も持つ。ドライバ回路53は制御部51と接続される。制御部51は、ドライバ回路53からドップラ信号を入力し、ドップラ信号に基づいて手の進入や手洗いの継続などを判断し、この判断結果に応じて、既に説明したように水栓のバルブ50の開閉を行ったり、第1電波ビーム23と第2電波ビーム31の切り替え指示をドライバ回路53に与えたりする。
図4は、本発明の第1の実施形態に係るドップラ信号の発生原理を示すブロック図である。
図4において、発振回路54で生成された電磁波は、分岐回路55を通じて送信アンテナ57側と、検波回路56側とに分岐され、送信アンテナ57側に伝送された電磁波は、送信波として送信アンテナ57から空間に放射される。ここで、送信アンテナ57、及び受信アンテナ58は、図3のマイクロ波アンテナ52を示す。この送信波がドップラセンサ60側に向かって速度Vで移動中の手61に当って反射波になると、該反射波は、ドップラセンサ60側に向かって伝播し、受信アンテナ58によって受信される。受信アンテナ58によって受信された反射波、即ち、電磁波は、分岐回路55を通じて検波回路56に出力され、検波回路56において、上記分岐された送信波の一部を基準波形として、該送信波の一部とミキシングされる。検波回路56からの出力は、下記の(1)式に示すように、物体、即ち、手61の移動速度Vに比例した周波数成分を持つ信号であり、該信号は、物体、即ち、手61とドップラセンサ60との間の距離が近くなるほど大きな振幅変化を得ることができる。
δF=│F−F│=2×Fs×v/c (c>>vのとき)・・・(1)
上記(1)式において、δFはドップラ周波数であり、Fは送信波の周波数であり、Fは受信波の周波数であり、Vは物体(即ち、手61)の移動速度であり、cは光速(300×1016m/s)である。
図5は、本発明の第1の実施形態に係るマイクロ波センサ22の具体的な構成例を表す回路図である。
図5に示すように、マイクロ波センサ22において、マイクロ波アンテナ52は、パッチアンテナ80と移相器81とを有する。ドライバ回路53は、発振回路82と検波回路83とを備える。
ドライバ回路53において、発振回路82はマイクロ波電力を発生してこれをマイクロ波アンテナ52に供給する。検波回路83はドップラ信号24を検波し、これを図2に示す制御部51へ送る。
マイクロ波アンテナ52において、パッチアンテナ80は、平面基板の表面に二次元配列された複数の薄膜状のアンテナ電極70、70、…を有する。図示の例では、2×2マトリックス状に配列された4枚のアンテナ電極70、70、…があり、そのうち、互いに横方向に配列された2枚のアンテナ電極70、70同士がペア(以下、アンテナペアという)を形成する。よって、2つのアンテナペア71A、71Bがあり、この2つのアンテナペア71A、71Bは縦方向に配列される。ペアとなる2枚のアンテナ電極70、70は、同じ給電ラインを通じてマイクロ波電力を供給され、その励振方向は配列方向(図中横方向)と直交する方向(図中縦方向)である。
移相器81は、上述した2つのアンテナペア71A、71Bに供給される2本のマイクロ波電力の位相を相互間でシフトさせるための回路である。図中上側のアンテナペア71Aの給電ラインに結合された第1移相部72Aと、下側のアンテナペア71Bの給電ラインに結合された第2移相部72Bとを備える。第1移相部72Aは、長さの異なる複数本(例えば2本)の線路73、74を有し、線路切替スイッチ75により、これら線路73、74のうちのいずれか一本が選択されて、上側のアンテナペア71Aの給電ラインに組み込まれる。第2移相部72Bも、長さの異なる複数本(例えば2本)の線路76、77を有する。そのうち短い方の線路76は第1移相部72Aの短い方の線路73と同じ長さであるが、長い方の線路77は、第1移相部72Aの長い方の線路74より更に長い。線路切替スイッチ78により、これら線路76、77のうちのいずれか一本が選択されて、下側のアンテナペア71Bの給電ラインに組み込まれる。線路切替スイッチ75、78の切り替えは、図3に示した制御部51が行う。
線路切替スイッチ75、78により上側のアンテナペア71Aと下側のアンテナペア71Bの給電ラインにそれぞれ進入する線路73、74、76、77を適宜に選択することで、その上下の給電ラインの相互間の長さの違いが4通りに切り替わるから、上側のアンテナペア71Aと下側のアンテナペア71Bにそれぞれ給電されるマイクロ波電力の相互間の位相差が4通りに切り替わる。その結果、これら上下のアンテナペア71A、71Bの全体としてのパッチアンテナ80から発射される電波ビームの発射方向が上下に4通りに切り替わる。
例えば、線路73と76が選択されたときには、上側と下側の位相が同一であるため、電波ビームの発射方向はアンテナ平面に直角である。線路74と76が選択されたときには、上側の位相が或る量だけ遅れるので、電波ビームの発射方向はその位相差に応じた角度だけ上側に傾く。線路74と77が選択されたときには、下側の位相が或る量だけ遅れるので、電波ビームの発射方向はその位相差に応じた角度だけ下側に傾く。線路73と77が選択されたときには、下側の位相が更に大きい量だけ遅れるので、電波ビームの発射方向は更に大きい角度だけ下側に傾く。従って、図1に示した第1電波ビーム23を発射するときには、例えば線路74と76が選択され、また、第2電波ビーム31を発射するときには、例えば線路73と77が選択されるようになっている。
図6は、図1(A)、(C)、(D)の過程、及び洗面ボール25内に手10が存在しない状態での制御部51に入力されるドップラ信号の実際の具体的な波形例を示す。
図6に示すドップラ信号波形90のうち、波形部分90Aは、図1(A)に示すように手10が洗面ボール25に進入してくるときに第1電波ビーム23と手10からの反射電波24とにより得られたドップラ信号の波形である。この波形部分90Aが検出されると、制御部51がビーム切替信号91Aを出力することにより、ビームを第1電波ビーム23から第2電波ビーム31に切替えると共に、電磁弁(バルブ50)をオンすることにより、上記吐水動作を開始する。上記吐水動作の開始に際しては、上記ドップラ信号の振幅が、例えば1.0V以上あることが必要である。次に、波形部分90Bは、図1(C)に示すように、手10を洗浄するため手10に水をかけているときに第2電波ビーム31と手10より落下する飛散水34からの反射電波33とにより得られたドップラ信号の波形である。飛散水34、即ち、手10から落下する水の振舞は、自動水栓21から単に落下する水流30のそれよりも大きな空間を占める。よって、上記ドップラ信号の振幅は、例えば2.0V以上と大きな値になる。
換言すれば、洗面ボール25に進入する手10が検知されたことにより、上記ビーム切替信号91Aが出力されて第1電波ビーム23から第2電波ビーム31に切替えられ、その後に例えば振幅が2.0V以上のドップラ信号が得られれば、手洗中であるとして、自動水栓21からの吐水が継続される。
次に、波形部分90Cは、手10の洗浄を止めた瞬間の、第2電波ビーム31と自動水栓21から手10に当って落下する水流からの反射電波とにより得られたドップラ信号の波形である。手洗いを止めることにより、自動水栓21から吐出される水は、所謂整流水となって落下するため、上記ドップラ信号の振幅は、例えば1.2V以下と小さくなる。よって、上述した2.0V以上の大きな振幅のドップラ信号が得られた後、1.2V以下の小さな振幅のドップラ信号、即ち、波形部分90Cが検出されると、制御部51がビーム切替信号91Bを出力することにより、ビームを第2電波ビーム31から第1電波ビーム23に切替えると共に、電磁弁(バルブ50)をオフにすることにより、上記吐水動作を停止する。
次に、波形部分90Dは、手洗いが終わって手10が図1(D)で示す第2検知エリア32から退出するときに、第1電波ビーム23と第2検知エリア32から退出する手10からの反射電波24とにより得られたドップラ信号の波形である。この場合、上記ドップラ信号の振幅は、図示のように、かなり大きな値になるが、バルブ50をオフにした時点から所定時間、例えば0.7秒が経過するまでの間は、制御部51が上記ドップラ信号に基づく判断処理を行わない、所謂マスク処理を実施することにより、手10の第2検知エリア32からの退出動作を無視する。
次に、波形部分90Eは、新たな手洗いに伴う手や、水の検知動作に備える場合のドップラ信号の出力波形であり、上述した波形部分90Aと符合している。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る手洗いによって落下する水を検知したときのドップラ信号の波形と、自動水栓21からそのまま落下する水(所謂整流水)を検知したときのドップラ信号の波形とを比較対照した図である。
図7(A)は、手から散乱して飛散する飛散水を検知したときのドップラ信号の波形図であり、図7(B)は、自動水栓21からそのまま落下する水(所謂整流水)を検知したときのドップラ信号の波形図である。両者を比較すれば、振幅の大きさに明確な相違があるので、制御部51は、図7(A)で示したドップラ信号を入力した後、図7(B)で示したドップラ信号を入力することにより、手洗いが終了したことにより、落下する水が飛散水から所謂整流水に変わったことを判別することができる。
図8は、図1(A)〜(D)の過程における制御部51の制御動作を示すフローチャートである。
ステップS10からS13までは、図1(A)〜(B)に示した手10の進入を検知して吐水を開始するまでの制御フローである。制御部51はまず、判断用の閾値として所定の手進入検知用の閾値をセットする(S10)。そして、制御部51は、マイクロ波センサ22から手進入検知用の上向きの第1電波ビーム23が発射されるよう、マイクロ波センサ22の電波放射方向を手モードにセットする(例えば、図5に示した線路74と76を選択する)(S11)。そして、制御部51は、マイクロ波センサ22から入力されるドップラ信号の振幅を上記手進入検知用閾値と比較することで、手10の進入があったか否か判断する(S12)。ステップS12は、手10の進入が検知されるまで、短い周期で周期的に繰り返される(つまり、継続的に実行される)。そして、手10の進入が検知されたら(例えば、ドップラ信号の振幅が所定時間継続して上記手進入検知用閾値を上回ったら)、制御部51はバルブ50を開ける(S13)。
ステップS14からS17までは、図1(B)〜(D)に示すように吐水を開始してから水を止めるまでの制御フローである。制御部51は、まず、判断用の閾値として所定の飛散水検知用の閾値をセットする(S14)。そして、制御部51は、マイクロ波センサ22から飛散水検知用の横向きの第2電波ビーム31が発射されるよう、マイクロ波センサ22の電波放射方向を水モードにセットする(例えば、図3に示した線路73と77を選択する)(S15)。そして、制御部51は、マイクロ波センサ22から入力されるドップラ信号の振幅を上記飛散水検知用閾値と比較することで、手洗いが継続しているか否かをチェックする(S16)。ステップS16は、手洗いが終了したと判断されるまで、短い周期で周期的に繰り返される(つまり、継続的に実行される)。そして、手洗いが終了したと判断されたならば(例えば、ドップラ信号の振幅が所定時間継続して上記飛散水検知用閾値を下回ったら)、制御部51は、バルブ50を閉める(S17)。そして、制御は再びステップS10に戻る。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台における自動吐水制御装置の作用(とりわけ物体センサの作用)を説明するための洗面台の断面図である。図9(A)は、手が洗面台に進入してくる時の自動吐水制御装置の作用を示す。図9(B)は、手の進入が検知されて吐水が開始される時の自動吐水制御装置の作用を示す。図9(C)は、手洗いが継続している時の自動吐水制御装置の作用を示す。図9(D)は、手が洗面台から退出する時の自動吐水制御装置の作用を示す。
図9では、図1と対比し易いように、図1と同種の要素には同一の参照符号が付されている。図9に示す洗面台120は、図1に示した洗面台20とは、洗面ボール25の形状や水栓21の配置や吐水方向などが異なっている。そのため、洗面台120への手10の進入方向や、水栓21から吐出される水流30の放物線経路なども、図1のそれとは自ずと異なり、それに合わせて、マイクロ波センサ22の配置や第1、2電波ビーム23、31の発射方向なども、図1のそれとは異なる。
即ち、洗面ボール25は、図1のそれより浅く開いた形状を有しており、その洗面ボール25の壁の高い位置に水栓21が吐出口を斜め上に向けて埋め込まれ、その吐出口から水流30が斜め上に吐出されて典型的な放物線に沿って、洗面ボール25の中央付近に落下するようになっている。そのため、手10は洗面ボール25の壁に沿うように緩い斜め下向き又は水平に近い方向で水栓21の下方位置に向かって進入してくることが多い。そして、手洗いの位置は、水流30の放物線の頂上の近くであることが多い。このことが踏まえられて、マイクロ波センサ22は、水栓21の下方の洗面ボール25の底に近い位置に配置され、第1電波ビーム23は、この底付近の低い位置から、ちょうど手10の進入経路に対向するように斜め上向きに小さい仰角で発射される。これにより、手10の進入を的確に検知できる。多くの場合、手10の進入経路は第1検知エリア28内に入る。また、第2電波ビーム31は、水流30の放物線の頂上付近にて水流30と直角に近い角度で交差するように、斜め上向きに大きい仰角で発射される。多くの場合、第2検知エリア32内で手洗い又は水の飛散が行われる。これにより、手洗いの継続が的確に検知できる。このように、洗面台の構造に応じて、マイクロ波センサの最適な位置や電波ビームの最適な発射方向が異なる。
なお、吐水中は、電波ビームの放射角度は、斜め上向きのみに設定される。斜め下向きにも電波ビームの放射角度を設定すると、マイクロ波センサ22が洗面ボールの底面を流れる水を検知して、ドップラ信号を出力し続ける虞があるからである。
また、図9において、符号26は、マイクロ波センサ固定部品である。マイクロ波センサ22は陶器、即ち、洗面ボール25の裏面に直接取り付けることも可能であるが、ボール面の平坦度合のばらつきや出来上がり角度のばらつきにより、センサ設置面が安定しない。そのため、電波ビームの放射角度を正確に設定するには、断面が略くの字形状のマイクロ波センサ固定部品26を、図示のように洗面台120の略水平面に取付固定し、その後に該固定部品26にマイクロ波センサ22を取付固定する必要がある。
以上の相違点を除き、自動吐水制御装置の他の構成や制御方法などについては、図3〜図7を参照して説明したものと実質的に同じである。
図10は、図8に示した制御フローの変形例を示す。
図10の制御フローにおいて、ステップS10からS17までは、図8のステップS10からS17と等しいが、ステップS17の後、さらにステップS20からS23が行われる。ステップS20からS23は、手洗い終了後に手10が洗面ボール25から退出したか否かを判断して、手洗いの終了(つまり、吐水を停止すべきか否かを)を再確認する処理である。即ち、制御部51は、ステップS17でバルブ50を閉めた後、判断用の閾値として所定の手退出検知用の閾値をセットする(S20)。手退出検知用の閾値は、手進入検知用の閾値と同じ値でもよい。そして、制御部51は、マイクロ波センサ22の電波放射方向を再び手モードにセットして、マイクロ波センサ22から第1電波ビーム23が発射されるようにする(S21)。そして、制御部51は、マイクロ波センサ22から入力されるドップラ信号の振幅を上記手退出検知用閾値と比較することで、手10の退出があったか否か判断する(S22)。手10の退出が検知されない場合、制御はステップS13に戻り、再びバルブ50が開けられる。一方、手10の退出が検知されたならば、制御部51は、所定時間だけ待機する(S23)。この待機により、手洗い後の水きりやその他の進入とは異なる手10の動作を間違って進入として検知してしまうことが回避される。その後、制御は再び、S10に戻り、次の手10の進入が検知できる状態になる。
さて上述した2つの実施形態では、手の進入や飛散水などの検知対象の違いに応じて電波ビームを方向の違う2通りに切り替えている。しかし、本発明に従う吐水制御装置では、それ以外の方法で電波ビームの方法を制御するようにしてもよい。図8は、電波ビームの向きの制御方法の幾つかのバリエーションを模式的に示す。
図11において、「(A)吐水開始」、「(B)吐水継続」、「(C)退出検知」は、図8、図10に示した制御フローにおいて同名称を付した過程にそれぞれ対応している。
図11に示す制御方法1は、上述した2つの実施形態の制御方法であり、「(A)吐水開始」の過程では、所定の第1方向に指向した第1電波ビーム23が発射され、「(B)吐水継続」の過程では所定の第2方向に指向した第2電波ビームが発射され、「(C)退出検知」の過程では再び第1電波ビーム23が発射される。
制御方法2では、(A)吐水開始時では、電波ビーム23の向き131が横向きであり、(B)吐水継続時では、「(B)吐水継続」の過程において、第1電波ビーム23と第2電波ビームが周期的に繰り返し交互に発射される。つまり、電波ビームの発射方向が第1方向と第2方向に交互に繰り返し切り替えられる(換言すれば、電波ビームが第1方向から第2方向までの仰角範囲を繰り返しスキャンされる)。これにより、手から落下する飛散水の検知エリアが広がり、手洗い継続の検知の信頼性が向上する。また、手洗い以外の水利用動作、例えば、容器に水を入れる動作が行われている場合、容器に入った水の水面の動きなども検知し易くなるので、水使用中に誤って吐水を止めてしまうケースが減る。
制御方法3では、「(C)退出検知」の過程で、電波ビームの方向が或る仰角範囲で複数方向(例えば3方向以上)に繰り返し切り替えられる(つまり、スキャンされる)。これにより、手の退出方向のバラつきがかなりあっても検知できるので、手の退出の検知の信頼性が向上し、手の水きり動作などの誤検知を防ぐ機能も向上する。
制御方法4では、「(C)退出検知」の過程だけでなく「(A)吐水開始」の過程でも、電波ビーム23が或る仰角範囲をスキャンする。これにより、手の進入方向のバラつきがかなりあっても検知できるので、手の進入の検知の信頼性も向上する。
制御方法5では、「(B)吐水継続」の過程において、電波ビームが或る水平方向の角度範囲でスキャンされる。これにより、飛散水の検知エリアが水平方向に広がるので、水手洗い中の手の位置や飛散水の量や位置や方向や変動しても、手洗い動作の検知の信頼性が向上する。
制御方法6は、上述した制御方法1の変形例として位置付けられるもので、「(A)吐水開始時」では、電波ビーム23の向き131が横向きであり、「(B)吐水継続時」では、電波ビーム23の向き131が上向きとなり、「(C)退出検知」の過程で、再び電波ビーム23の向き131が横向きになる。この制御方法6は、陶器、即ち、洗面ボール25の形状に応じて利用可能である。
ところで、電波ビームの発射方向を変えるためのマイクロ波センサの構造として、上述した実施形態では、図5に示したように異なるアンテナ電極の給電線路の長さを相対的に変えるという方法が採用された。しかし、他の方法も採用可能である。例えば、図5に示されたペアとなる2つのアンテナ電極70、70の内の一方のアンテナ電極の所定点を、例えば基板内に形成したスルーホールとそのスルーホールに結合されたスイッチを用いて、接地したり接地しなかったりという切り替えを行うようにすることで、ペアとなる2つのアンテナ電極70、70の間で位相差が発生して、ペアとなる2つのアンテナ電極70、70の配列方向(図5の場合の左右方向)に電波ビームを傾けたり傾けなかったりという方向変化が可能である。或いは、給電されるアンテナ電極70の近傍に、1以上の無給電の電極を設け、この無給電電極の所定点を、例えば上記したと同様の方法で、接地したり接地しなかったりという切り替えを行うようにすることで、給電されるアンテナ電極70と無給電電極との配列方向に電波ビームを傾けたり傾けなかったりという方向変化が可能である。さらに、図5に示したようなアンテナペアをもっと多くマトリックス状に配置して、それらの間の位相差を変化させることで、上下左右や斜めなど多くの方向へ電波ビームを傾けさせることができる。さらに、設置方向の異なる複数のマイクロ波アンテナを設けて切り替えて動作させたり、1つのマイクロ波アンテナの方向を機械的な回転機構で変化させるという方法も採用可能である。
また、図11で説明したような電波ビームの方向をスキャンさせる方法に代えて、アンテナ電極を二次共振モードで励振することにより、異なる方向にスプリットした2つの電波ビームを同じアンテナ電極から同時に発射させる方法を採用することもできる。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の断面図である。
本実施形態では、マイクロ波センサ101が、符号102、103で示すように、電波ビームを同時に2方向に放射可能に構成されている。そして、マイクロ波センサ101が、電波ビーム102により洗面ボール104に進入する手105を検知した場合、又は電波ビーム103により自動水栓106から落下する水を検知した場合に、制御部が、自動水栓106からの吐水を開始又は継続させる制御を行うようにしている。
図13は、本発明の第3の実施形態に係るマイクロ波センサ101が備えるアンテナの構成を示す斜視図である。
上記アンテナは、1つのアンテナで、スキャンすること無しに複数の固定放射方向(放射パターン)を持つ態様のもので、図13に示すように、矩形平板状の基板107と、所定距離を隔てて基板107上に配置されている2個のパッチアンテナ108、109と、基板107上に配置されている2つの給電ラインA、Bと、を備える。基板107を構成する材質としては、例えば所定の比誘電率と、所定の誘電正接と、所定の厚みを有するガラスエポキシ材が用いられる。パッチアンテナ108とパッチアンテナ109との間の距離は、例えばλ/2に、また、給電ラインAの長さと給電ラインBの長さとの差は、例えばλ/2(パッチアンテナ108、109間の位相差を例えば180degに設定するため)に、夫々設定されている。
図14、及び図15は、図13で示した構成のアンテナから放射される電波ビームの放射パターンを示す説明図である。
即ち、図14は、図15においてφ=90°に設定したときの、即ち、図15で示したyz面での、図13で示したアンテナから放射される電波ビームの放射パターンを示している。2つの放射パターンのうちの一方は、中心から時計方向に略25°ずれた位置にあり、他方は、中心から反時計方向に略25°ずれた位置にある。
図16は、本発明の第4の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の平面図、図17は、本発明の第4の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の斜視図である。
本実施形態では、図16、及び図17を参照して明らかなように、洗面台には、洗面ボールに替えて略矩形状の箱型のシンク111が用いられている。本実施形態では、シンク111の側面に取付固定されたマイクロ波センサ112から放射される電波ビームの放射方向と、自動水栓113から吐出され、落下する水、即ち、整流水の移動方向とが、シンク111の上方から見ても略直交するように設定されている。これにより、整流水に当たって反射することでマイクロ波センサ112から出力されるドップラ信号の信号レベルを最小にすることが可能である。
マイクロ波センサ112については、既述のように、シンク111の裏面に直接取り付けることも可能であるが、シンク面の平坦度合のばらつきや出来上がり角度のばらつきにより、センサ設置面が安定しない。そのため、電波ビームの放射角度を正確に設定するには、例えば既述のような断面が略くの字形状のマイクロ波センサ固定部品を、シンク111の略水平面に取付固定し、その後に該固定部品にマイクロ波センサ112を取付固定する必要がある。
なお、図17において、符号114は制御部であり、符号115はバルブである。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で構成の追加や削除、変更等を行うことができる。例えば、図示のフローチャートは、発明の理解及び実施を損なわないように、処理の流れを端的に示したものに過ぎないから、当業者であれば、ステップの入れ替えや削除、変更等を容易に行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台における自動吐水制御装置の作用を説明するための洗面台の断面図。 本発明の第1の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の断面図。 この自動吐水制御装置の電気回路部分の構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態に係るドップラ信号の発生原理を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態に係るマイクロ波センサの具体的な構成例を表す回路図。 図1(A)、(C)、(D)の過程、及び洗面ボール内に手が存在しない状態での制御部に入力されるドップラ信号の実際の具体的な波形例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る手洗いによって落下する水を検知したときのドップラ信号の波形と、自動水栓からそのまま落下する水を検知したときのドップラ信号の波形とを比較対照した図。 図1(A)〜(D)の過程における制御部の制御動作を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台における自動吐水制御装置の作用を説明するための洗面台の断面図。 図8に示した制御フローの変形例を示す図。 電波ビームの向きの制御方法の幾つかのバリエーションを示す模式図。 本発明の第3の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の断面図。 本発明の第3の実施形態に係るマイクロ波センサが備えるアンテナの構成を示す斜視図。 図13で示した構成のアンテナから放射される電波ビームの放射パターンを示す説明図。 図13で示した構成のアンテナから放射される電波ビームの放射パターンを示す説明図。 本発明の第4の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の平面図。 本発明の第4の実施形態に係る自動吐水制御装置を備えた洗面台の斜視図。
符号の説明
10…手、 20、120…洗面台、 21…自動水栓、 22…マイクロ波センサ、 23…第1電波ビーム、 24…反射電波、 25…洗面ボール、 28…第1検知エリア、 31…第2電波ビーム、 32…第1検知エリア、 33…反射電波、 50…バルブ、 51…制御部、 52…マイクロ波アンテナ、 53…ドライバ回路

Claims (8)

  1. 物体の有無を検知して水栓設備の吐水を制御する自動吐水制御装置において、
    異なる仰角方向へ発射される第1と第2の電波ビームを選択的に又は同時に発射することができ、前記第1及び第2の電波ビームの夫々の反射波を受信することで、前記反射波を反射した物体を検知して所定の検知信号を発する物体センサと、
    前記物体センサからの前記検知信号に応じた判断を行って吐水の開始、継続及び停止を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、吐水の停止中は前記第1の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を開始するか否かを判断し、吐水の開始後の吐水の継続中は前記第2の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を継続するか停止するかを判断する自動吐水制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記物体センサを制御して、吐水の停止中は前記第1の電波ビームを発射させ、吐水の継続中は前記第2の電波ビームを発射させる請求項1記載の自動吐水制御装置。
  3. 前記物体センサは、前記検知信号としてドップラ信号を出力するドップラセンサであり、
    前記第1の電波ビームの仰角方向は、前記第1の電波ビームが前記水栓設備へのユーザの手の進入経路と交差して前記手の進入が検知できるように選ばれており、
    前記第2の電波ビームの仰角方向は、前記第2の電波ビームが前記水栓設備での手洗い中に手からの散乱水と交差して前記散乱水の動きが検知できるように選ばれている請求項1記載の自動吐水制御装置。
  4. 前記第2の電波ビームの仰角方向は、前記水栓設備から吐出されて自然に放物線に沿って流れる水流と直角近傍の角度で交差するように選ばれている請求項3記載の自動吐水制御装置。
  5. 前記制御手段は、吐水の継続中に前記第2の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を停止すると判断した場合、その後さらに前記第1の電波ビームに基づく検知信号に応じて吐水を停止すべきか再度判断する請求項1記載の自動吐水制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記物体センサを制御して、吐水の停止中は前記第1の電波ビームを所定の仰角範囲でスキャンさせる請求項2記載の自動吐水制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記物体センサを制御して、吐水の継続中は前記第2の電波ビームを所定の仰角範囲でスキャンさせる請求項2記載の自動吐水制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記物体センサを制御して、吐水の継続中は前記第1の電波ビームを所定の水平角度範囲でスキャンさせる請求項2記載の自動吐水制御装置。
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