JP2009150123A - 水栓装置及びシステムキッチン - Google Patents

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Masayuki Nagaishi
昌之 永石
Hiromi Yano
裕美 矢野
Hiroyuki Tsuboi
宏之 坪井
Minoru Sato
稔 佐藤
Kinya Arita
欽也 有田
Masami Tsujita
正実 辻田
Shoichi Tachiki
翔一 立木
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Abstract

【課題】吐水流のみを検知したり、吐水の使用中に検知しなくなる等の誤検知を防止して、より精度良く止水しまたは吐水を継続することができる吐水装置及びこれを備えたシステムキッチンを提供する。
【解決手段】吐水部と、放射した電波の反射波によって被検知体に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記吐水部からの吐止水を制御する制御部と、を備え、前記センサ部は、前記吐水部から吐水される吐水流の流れ方向に対して略直交した方向から前記吐水流に対して前記電波を放射することを特徴とする吐水装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、吐水装置に関し、より具体的には、手洗い場やトイレ、キッチンなどに設けられ、マイクロ波などの電波センサを用いて吐止水を制御する吐水装置、及びこれを備えたシステムキッチンに関する。
人体を検知して自動的に吐水を制御する吐水装置としては、人体や人の手を被検知体として、その被検知体からの反射電波の強度をもとに被検知体の有無を検知し、被検知体を検知しなくなったら、止水をする吐水装置があった。
マイクロ波などの送信波が被検知体に当たると反射波あるいは透過波を生じる。この反射波あるいは透過波を受信することにより、人体などの被検知体を検知することができ、水栓装置などに使用される。
放射したマイクロ波の人体からの反射波を受信して、そのドップラー周波数信号のパワースペクトルを求め、そのピーク値と所定の閾値とを比較することにより、人体を検知する人体検知装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−80150号公報
しかし、被検知体(人体や人の手)からの反射マイクロ波に基づいて判断する場合、手を吐水流から抜き、人体が水栓装置から離れても、吐水流のみを被検知体として誤検知して、吐水が止まらないことがありうる。これは、マイクロ波などの電波を発信するセンサは、吐水流に対向して送信波を発信しており、且つこのセンサは速度を検知する機能を有していることが主な原因である。また、吐水の使用中に、人の手などからの反射強度が弱くなると止水してしまうこともありうる。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、誤検知を防止して、より精度良く止水しまたは吐水を継続することができる吐水装置及びこれを備えたシステムキッチンを提供する。
本発明の一態様によれば、吐水部と、放射した電波の反射波によって被検知体に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記吐水部からの吐止水を制御する制御部と、を備え、前記センサ部は、前記吐水部から吐水される吐水流の流れ方向に対して略直交した方向から前記吐水流に対して前記電波を放射することを特徴とする吐水装置が提供される。
本発明によれば、吐水流のみを検知したり、吐水の使用中に検知しなくなる等の誤検知を防止して、より精度良く止水しまたは吐水を継続することができる吐水装置及びこれを備えたシステムキッチンが提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる水栓装置を表す模式図である。
本実施形態の水栓装置は、センサ部100と、制御部200と、吐水部30と、受水部40と、を備えている。センサ部100は、マイクロ波あるいはミリ波などの高周波の電波を放射(送信)し、放射した電波の被検知体からの反射波を受信して、被検知体の有無を検知し、その検知信号を出力する高電波センサである。
制御部200は、バルブ250を有しており、後に詳述するように、センサ部100からケーブル150を通して出力された検知信号に基づいて、バルブ250を駆動させる。吐水部30とバルブ250とは、配水管10によって連結されている。バルブ250が開放されている場合には、水は配水管10の内部を通り、吐水部30が有する吐水口32から吐水される。一方、バルブ250が閉止されている場合には、水が吐水口32から吐水されることはない。なお、本願明細書において「水」という場合には、「湯」を含むものとする。また、配水管10の経路上に湯を生成する給湯器等を設置した場合においては、制御部200から送信されるバルブ250を駆動するための信号に基づいて給湯器等を駆動することにより、適温の湯を供給することも可能となる。
受水部40は、吐水流34が着水する受水面41を有する。また、受水部40は、受水面41の周囲に設けられた左側面42と、後面43と、右側面44と、前面45と、をさらに有する(以下、左側面42と、後面43と、右側面44と、前面45と、の少なくともいずれかを「側面」とも言う)。なお、受水面41と、左側面42や後面43、右側面44、前面45などと、の境界は必ずしも明瞭である必要はない。例えば、受水面41と前面45との間が連続的な曲面により形成されていてもよい。また、受水面41と側面とは垂直の関係では無く、受水面41と側面とが識別可能な角度又は形状で形成されていてもよい。特に洗面器等においては、大部分が曲面で形成されているため、側面の識別が困難であるが、そのような形状の場合は、受水面41と異なる角度で形成され、且つ直接吐水を受けることが無い面を側面とするものである。更に、受水面41は、水平面で形成されるものに限定されず、傾きを持って形成されたものでも良い。また側面は全て深さ方向に対して同じ長さを有することなく、受水面41及び受水部40全体の形状に応じて変化しても良い。吐水口32から吐水された吐水流34は、矢印(流れ方向)302のように受水面41に対して斜め方向に着水する。但し、これだけに限られるわけではなく、例えば、受水面41に対して略垂直方向に着水してもよい。
センサ部100は、受水部40の左側面42の裏側に設けられている。このセンサ部100は、矢印(最大指向方向)300のように、吐水流34の流れ方向302に対して略直交する方向から吐水流34に対して電波を放射する。放射された電波は吐水流34に反射され、センサ部100は、この反射された電波(反射波)を受信する。さらに、センサ部100は、この反射波を被検知体の情報として制御部200に送信する。上記のような方向で電波を送信することにより、吐水流34の流れ方向302に対して略並行する方向に電波を送信することにはならないため、吐水流34のみから得られるドップラー信号(センサ部100からの検知信号)は非常に小さな信号となる。そのため、吐水の乱れを検知して吐水の継続/停止を判断する判定手段を用いた場合においては、吐水を使用していない場合(吐水流34のみの場合)と、吐水を使用している場合(手洗い等をしている場合)と、では検知信号の振幅値が大きく異なるため、明確に区別することができる。したがって、吐水を使用していない場合(吐水流34のみの場合)においても吐水を継続してしまうといった誤検知を防止することが可能となる。
なお、センサ部100は左側面42の裏側に設けられているため、センサ部100からの電波が吐水流34の方向へ放射されやすいように、受水部40の材質は、例えば樹脂や陶器などのように、比誘電率が低い材質(例えば、εr=2〜6近傍)であることが好ましい。ただし、受水部の材質が金属であっても、少なくともセンサ部100の前面を覆う部分に非誘電率の低い材料である樹脂や陶器などからなる図示しない窓部などを設けてもよい。
ここで、センサ部100および制御部200の詳細について、図面を参照しつつ説明する。
図2及び図3は、センサ部と制御部との2つの具体例を例示するブロック図である。
センサ部100には、アンテナ112、送信部114、受信部116、ミキサ部118が設けられている。送信部114に接続されたアンテナ112からは、高周波、マイクロ波あるいはミリ波などの10kHz〜100GHzの周波数帯の電波が放射される。具体的には、アンテナ112からは、例えば10.525GHzの周波数を有する送信波T1が放射される。人体などの被検知体からの反射波または透過波T2は、アンテナ112を経由して受信部116に入力される。ここで、アンテナは、図2に表したように送信側と受信側とを共通としてもよく、または、図3に表したように、送信部114にはアンテナ112aを接続し、受信部116にはアンテナ112bを接続してもよい。上記のような送受信形態を電波を用いて行うことにより、光電センサ(赤外線センサ)等のように非常に狭い指向性を持ったセンサでは検知困難な歯ブラシ等の面積の小さなものや、黒色のフライパンや、金属鍋のように光を吸収又は全反射する器具に関しても検知可能となる。そのため、水栓装置近傍にて電波を用いることにより、形状や色、材質に関係なく検知を行うことが可能となり、被検知体の検知精度を向上させることが可能となる。
送信波の一部と受信波とは、ミキサ部118にそれぞれ入力されて合成され、ドップラー効果が反映された出力信号が出力される。ミキサ部118から出力された検出信号は、制御部200に出力される。制御部200には、フィルタ210、周波数検出部220、判定部230、記憶手段240、バルブ250が設けられている。ミキサ部118から出力された検出信号は、まずフィルタ210において高周波数成分が取り除かれる。この際のフィルタリング周波数は、本発明の水栓装置が適用される場所に応じて変更することが望ましい。例えばキッチンのように、包丁などの調理器具を持って吐水の操作を行う場合には、人の動きが通常の動きよりも速くなる可能性があるため200Hz近傍に設定することができる。また、例えば洗面空間のように人の動きがさほど速く無い場合には、100Hzとすることができる。ただし、本実施形態において、フィルタ210は必ずしも設けなくてもよい。
ミキサ部118から出力された検出信号は、周波数の低いベースラインに周波数の高い信号が重畳した波形を有する。高周波数成分には、ドップラー効果に関する情報が含まれる。すなわち、人体などの被検知体が移動すると、ドップラー効果によって反射波の波長がシフトする。ドップラー周波数ΔF(Hz)は、下記の式(1)により表すことができる。

ΔF=Fs−Fb=2×Fs×v/c ・・・式(1)

但し、Fs:送信周波数(Hz)
Fb:反射周波数(Hz)
v:物体の移動速度(m/s)
c:光速(=300×10m/s)

センサ部100に対して被検知体が相対的に移動すると、式(1)で表されるように、その速度vに比例した周波数ΔFを含む出力信号を得ることができる。出力信号は周波数スペクトラムを有し、スペクトラムのピークに対応するピーク周波数と移動体の速度vとの間には相関関係がある。従って、ドップラー周波数ΔFを測定することにより速度vを求めることができる。なお、日本においては、人体を検知する目的には10.50〜10.55GHzまたは24.05〜24.25GHzの周波数や、微弱な送信波を用いることが可能な周波数帯の電波が使用できる。
センサ部100は、その電波の最大指向方向300と、吐水口32からの吐水流34の流れ方向302とが略直交するように、左側面42の裏側に設置されている。但し、電波の最大指向方向300と、吐水流34の流れ方向302と、が略直交していればよく、センサ部100が吐水流34の流れ方向302に対して略直交して設置される必要はない。よって、センサ部100と側面とが並行には設置されておらず、電波を側面に対して斜め方向に放射する形式や、センサ部100と側面とが並行には設置されず、センサ部100から放射される電波がセンサ部100の送信部に対して斜め方向に放射される方式でも、吐水流34と電波とが略直交するようであれば同様の効果を有することが可能となる。なお、センサ部100の指向方向範囲は、本発明の水栓装置を適用する場所に応じて変化させることが可能である。例えば、周囲に外乱の多いパブリックスペースの洗面器においては、近接する洗面器からの情報を得ないようにするために狭指向性にするのが望ましい。
一方、制御部200は、吐水口32から吐水される吐水流34の乱れをセンサ部100からの検知信号に基づいて検知し、吐水流34の乱れが所定の範囲内になると、吐水口32からの吐水を停止させる。すなわち、判定部230は、記憶手段240に格納された所定の閾値と、検知信号と、を比較し、その結果に基づいてバルブ250を開閉する。
図4は、本実施形態のセンサ部が吐水流のみを検知している状態を表す右断面模式図である。
また、図5は、本実施形態のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。なお、図5に表したグラフ図の縦軸は、センサ部が出力した電圧値(V)を表しており、横軸は、センサ部の検知時間(s)を表している。
センサ部100は、前述したように、左側面42の裏側に設けられ、吐水流34の流れ方向302に対して略直交する方向から吐水流34に対して電波を放射する。さらに、センサ部100は、電波の送信方向に対して相対的に移動する被検知体の速度vに比例した周波数ΔFを含む出力信号を得る。そのため、左側面42の裏側に設けられたセンサ部100は、電波と略直交する吐水流34のみを検知する場合には、吐水流34の流れ運動の速度vに比例した周波数ΔFをほとんど出力することが出来ないため、流れ運動に対する電圧感度が小さくなる。したがって、図5に表した出力信号のように、本実施形態のセンサ部100が検知する吐水流34のみの出力信号は、電圧値の変化(振幅)が小さい。
また、センサ部100は、受水部40の上方部に設けられている。そのため、吐水流34が受水面41に着水したときに生ずる水跳ね35を、センサ部100が検知してしまうことはない。したがって、吐水流34のみの信号が大きく乱れることは無く、センサ部100が検知する出力信号は、電圧値の変化がより小さい。更に、受水面41に対して物体を置いた場合のように、物体の影響によって吐水の状態を検知できない又は検知感度が低下するような状況においても、センサ部100を上方に設置することにより受水面41に対して置かれた物体の影響を少なくすることが可能となる。そのため、センサ部100の検知精度を低下させるような状況を回避することが可能となる。
図6は、本実施形態のセンサが吐水流の乱れを検知している状態を表す右断面模式図である。
また、図7は、本実施形態のセンサが吐水流の乱れを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。なお、図7に表したグラフ図の縦/横軸は、図5に表したグラフ図の縦/横軸とそれぞれ同じである。
図6に表した状態は、例えば、使用者が手352を洗っている状態や皿などの洗浄物を洗っている状態である。このような状態においては、吐水流34は手352や洗浄物に衝突した後、乱れた水の塊や水滴36となって受水面41に着水する。このとき、それぞれの乱れた水の塊や水滴36は、様々な方向や速度をもってセンサ部100の側方を通過し、受水面41に着水する。そのため、センサ部100から放射された電波の送信方向に対して相対的な移動が発生するため、センサ部100は、乱れた水の塊や水滴36を吐水流34の乱れとして検知する。したがって、図7に表したように、本実施形態のセンサ部100が検知する吐水流34の乱れの出力信号は、電圧値の変化が大きい。
そこで、本実施形態にかかる水栓装置にように、センサ部100を左側面42あるいは右側面44の裏側に設け、吐水流34の流れ方向302に対して略直交する方向から吐水流34に対して電波を放射すると、吐水流34のみを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、吐水流34の乱れを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、の差異が大きくなり、吐水流34の状況の識別を容易に行うことができる。
また、センサ部100を上方に設置することにより、吐水流34が受水面41に着水したときに生ずる水跳ね35を、センサ部100が検知してしまうこともないため、水跳ねによる検知信号を吐水流34の乱れを検知した場合の出力信号の電圧値と区別することが可能となる。そのため、吐水流34のみの状況における吐水の継続を中断することが可能となり、誤検知の防止及び不要な洗浄水の消費を防ぐことが可能となる。
次に、比較例にかかる水栓装置について図面を参照しつつ説明する。
図8は、比較例のセンサ部が吐水流のみを検知している状態を表す右断面模式図である。
また、図9は、本比較例のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。なお、図9に表したグラフ図の縦/横軸は、図5に表したグラフ図の縦/横軸とそれぞれ同じである。
本比較例のセンサ部100は、受水部40の前面45の裏側に設けられている。このセンサ部100は、矢印300のように、吐水流34の流れ方向302に対向する方向、すなわち略並行する方向から吐水流34に対して電波を放射する。その他の構造については、図1を参照しつつ説明した水栓装置と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
本比較例の水栓装置においては、センサ部100は略並行する方向から吐水流34に対して電波を放射するため、吐水流34のみを検知する場合であっても吐水流の相対速度に対する信号が検出されてしまうため、吐水流に対しての感度が高くなり、吐水流34の速度や状況が出力信号の電圧値及び周期に現れてしまう。そのため、図9に表したグラフ図のように、センサ部100が検知する吐水流34のみの出力信号は、図5に表したグラフ図と比較すると、電圧値の変化がより大きい。
一方、使用者が手を洗っている状態や皿などの洗浄物を洗っている状態においては、前述したように、センサ部100は水滴36を吐水流34の乱れとして検知する。このとき、水滴36はあらゆる方向の速度をもってセンサ部100の側方を飛散するため、センサ部100の設置場所、すなわちセンサ部100から放射される電波の進行方向と吐水流34との関係には依存せず、センサ部100が検知する吐水流34の乱れの出力信号は、図7に表した出力信号とほぼ同様となる。
そのため、吐水流34のみを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、吐水流34の乱れを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、の差異は小さく、吐水流34の状況の識別を容易に行うことはできないので、吐水流34を止めたい時に吐水が継続する等の誤検知が発生することになる。
図10は、他の比較例のセンサ部が吐水流のみを検知している状態を表す右断面模式図である。
また、図11は、本比較例のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。なお、図11に表したグラフ図の縦/横軸は、図5に表したグラフ図の縦/横軸とそれぞれ同じである。
本比較例のセンサ部100は、受水部40の左側面42の裏側に設けられ、且つ受水部40の下方部に設けられている。そのため、センサ部100は、吐水流34の流れ方向302に対して略直交する方向から吐水流34に対して電波を放射する。なお、その他の構造については、図1を参照しつつ説明した水栓装置と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
本比較例のセンサ部100は、受水部40の下方部に設けられているため、吐水流34が受水面41に着水したときに生ずる水跳ね35を、センサ部100が検知してしまう。受水面41への着水時に生じる水跳ねは、吐水が受水面41に衝突する角度によって進行方向は決まるが、方向に依存せずに四方に飛散する水滴36も多く発生するために、センサ部100を下方部に設置すると、水跳ねの影響を大きく受けてしまう。そのため、吐水流34のみの信号が大きく乱れ、センサ部100が検知する出力信号は、図11に表したグラフ図のように、電圧値の変化が大きい。
一方、使用者が手を洗っている状態や皿などの洗浄物を洗っている状態においては、センサが本比較例のように受水部40の下方部に設けられている場合であっても、センサ部100が検知する吐水流34の乱れの出力信号は、図7に表した出力信号とほぼ同様となる。
そのため、図8に表した比較例と同様に、吐水流34のみを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、吐水流34の乱れを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、の差異は小さく、吐水流34の状況の識別を容易に行うことはできない。したがって、吐水流34を止めたい時に吐水が継続する等の誤検知が発生することになる。
更に、センサ部100を下方部に設置すると、受水面41に物体が置かれた場合には、置かれた物体によって電波が反射、減衰又は屈折等が発生するために、吐水流34の状態を検知することが困難になり、誤検知が発生する可能性が高くなってしまう。よって、センサ部100の高さ方向の設置場所に関しては、受水面41に対して、より高い位置に設置することが望ましい。但し、本発明の水栓装置を適用する場所に応じて、高さの設定を変更することも可能である。例えば、公共施設の洗面器においては、受水面に置かれる物体は大きなものは少ないので、センサ部を設置する受水面からの高さはさほど高くなくとも、置かれる物体の影響は少ない。また、キッチンにおいては、調理器具や食器を受水面に置くため、受水面近傍にはセンサ部と吐水流との間に障害物が多くなってしまうので、センサ部を受水面から高い位置に設置することにより、吐水流の状態を確実に検知することが可能となる。
以上のように、センサ部100からの電波の放射方向と吐水流34との関係に、更に受水面41からの高さ方向の設定を行うことにより、吐水流34のみの検知信号と吐水流34の乱れた状態の検知信号との識別を更に容易にすることが可能となる。そのため、誤検知等を低減することが出来る水栓装置を提供することが可能となる。
次に、吐水流のみの状況と、吐水流の乱れの状況と、を識別する方法について図面を参照しつつ説明する。
図12は、本実施形態のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号と閾値との関係を表すグラフ図である。
また、図13は、本実施形態のセンサが吐水流の乱れを検知した場合の出力信号と閾値との関係を表すグラフ図である。
なお、図12および13に表したグラフ図の縦/横軸は、図5に表したグラフ図の縦/横軸とそれぞれ同じである。
ここでは、図12と図13との出力信号の波形を比較し、例えば破線に表したように、上の閾値(第1の閾値)を3.0(V)と設定し、下の閾値(第2の閾値)を2.0(V)と設定する。本実施形態の水栓装置においては、吐水流34の乱れを検知した場合の出力信号の電圧値の変化(振幅)の方が、吐水流34のみを検知した場合の出力信号の電圧値の変化(振幅)よりも大きいため、上の閾値と、下の閾値と、の間に電圧値の変化が略収束すると、判定部230は、吐水流34のみの状況であると判断することができる。この判定部230の判断に基づいて、制御部200はバルブ250を閉止させて止水を行う。
しかしながら、吐水流34のみの場合であっても、図12に表した出力信号のように、瞬間的に上の閾値または下の閾値を超えて、その後、上の閾値と、下の閾値と、の間に電圧値の変化が略収束する場合がある。そのため、閾値に対して、出力信号の波形がどのような軌道を示したかを誤検知防止として盛り込む必要がある。
例えば、出力信号の電圧値が、上の閾値または下の閾値を複数回超えた状態が継続し、その後、上の閾値と、下の閾値と、の間に電圧値の変化が所定の時間だけ略収束した場合のみ止水を行う。
または、例えば、出力信号を全波、または半波整流を行った後に、ピークホールド回路を通過させて、その電圧値の最大値が、上の閾値と、下の閾値と、の間に収束することを検出する。
さらに、例えば、所定時間内における電圧値の最大値によって、誤検知の可能性を低減させる。
これらの少なくともいずれかの誤検知防止として盛り込むことで、閾値に対しての止水の制御をより精度良く行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の水栓装置によれば、センサ部100は、左側面42の裏側に設けられ、吐水流34の流れ方向302に対して略直交する方向から吐水流34に対して電波を放射する。そのため、吐水流34のみを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、吐水流34の乱れを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、の差異が大きくなり、吐水流34の状況の識別を容易に行うことができる。したがって、より精度良く止水しまたは吐水を継続することができる。
また、上記では吐水流34のみの状況と、吐水流34の乱れの状況と、の識別を電圧値や時間、回数等で判断をしたが、他の方法としては周波数を用いた識別も可能である。吐水流34のみの場合には、吐水の形状が整流、又はシャワーの場合においても一定の水圧で特定の方向に対して吐水されているため、吐水流34に対して略直交方向から検知を行うと、ある特定の周波数帯の信号が出力される。これに対して、吐水流34の乱れの場合、被検知体に衝突した吐水が様々な方向に対して非周期的に飛散するため、得られる信号が様々な周波数帯で出力されることになる。よって、センサ部100からの検知信号をフィルタで分別し、各周波数帯の信号で吐水流34のみの状況と吐水流34の乱れの状況とを比較することによって、容易に識別が可能となる。
なお、本発明のフィルタは、センサ部100からの検知信号を設定したフィルタリング周波数にて信号を分別し、前述したようにノイズのような高周波信号は検知に使用しないように除去または不使用状態にすることも可能となる。フィルタで分別した1つ又は複数の周波数帯の信号によって、より精度良く識別が可能となり、水栓装置における誤検知を防止することが可能となる。
本発明のフィルタは、フィルタリング周波数にて分別することが可能な構成であるため、例えばセンサ部100からの検知信号に対して抵抗、キャパシタで構成したハイパスフィルタ、及びローパスフィルタを組み合わせることで、必要な周波数帯を分別及び抽出するフィルタを構成することが可能である。また、センサ部100からの信号をCPUを用いて、デジタルフィルタにて信号処理を行い、各周波数帯における信号を抽出する方法や、CPUを用いてFFT(高速フーリエ変換)を用いて、センサ部100からの検知信号(時間−電圧関係)を周波数毎のスペクトラム(周波数−出力強度)に変換して、スペクトラムの出力傾向に応じて分別を行う方法等もある。
次に、本実施形態にかかる水栓装置を備えたシステムキッチンについて図面を参照しつつ説明する。
図14は、本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンを表す模式図である。
また、図15は、本実施形態にかかるシステムキッチンを上方から眺めた模式図である。
本実施形態にかかるシステムキッチンは、図1〜3を参照しつつ説明した水栓装置と、調理スペース(調理カウンター)60と、加熱調理器70と、を備えている。調理スペース60は、シンク(受水部)40と、加熱調理器70と、の間に設けられている。但し、調理スペース60と、加熱調理器70と、はシンク40の右側方に延在していてもよい。その場合であっても、調理スペース60は、シンク40と、加熱調理器70と、の間に設けられる。センサ部100は、シンク40のうちの調理スペース60に隣接した側面の裏、すなわちシンク40の左側面42の裏に設けられている。
ここで、調理中においては、包丁や野菜、食器などに付着している汚れを落とすために、洗い動作を行うことがある。このような洗い動作は、2種類の洗い動作に分けることができる。一方は、汚れの少ないものを洗う動作であり、これを「簡単洗い」と呼ぶことにする。他方は、汚れの落ち難いものを洗う動作であって、これを「丁寧洗い」と呼ぶことにする。
「簡単洗い」は、主にすすぎ洗いを行う動作であり、具体的には、包丁、まな板、あるいは汚れの少ない野菜などを洗う動作である。洗浄時間は短く、例えば約2秒程度である。また、簡略的な洗い動作であるため、調理スペース60の前に立ちつつ、吐水部30の方向に向かって野菜などを差し出して洗うことができると便利である。すなわち、調理スペース60から斜め方向に野菜などを差し出して洗うことができると便利である。
これに対して、「丁寧洗い」は、主にこすり洗いを行う動作であり、具体的には泥汚れ、油汚れ、あるいは肉や魚の「ヌメリ」などを洗う動作である。洗浄時間は、「簡単洗い」よりも長く、例えば約10秒以上である。また、汚れの落ち難いものを洗う動作であるため、シンク40および吐水部30の正面に立って魚などを差し出して洗うことが多い。
本発明者は、調理中における「簡単洗い」と「丁寧洗い」との頻度を調査している。その調査結果によれば、「丁寧洗い」よりも「簡単洗い」の方が、頻度が多いことが分かった。したがって、「簡単洗い」の頻度の多さと、動作の性質と、を考慮すると、洗浄動作を開始する前に行う吐水開始操作を簡略化し、手の動作量を低減すると共に、吐止水を自動化することによって発生するセンサ部での誤検知を低減することは好ましい。
そこで、次に説明するように、センサ部100は、シンク40の上方部に設けられ、使用者の手の動作や吐水流などを検知している。
図16は、センサ部の電波の最大指向方向を説明する模式図である。
図16に表したセンサ部100は、設置された場所から吐水流34の方向に対して電波を放射している。すなわち、センサ部100は、所定の指向方向範囲Aをもって最大指向方向300の方向に電波を放射している。電波の最大指向方向300と、吐水口32からの吐水流34の流れ方向302と、は略直交している。吐水流34の方向に対して最大指向方向を向けることで、吐水流34のみの状況と、吐水流34の乱れの状況と、を識別することが可能となる。また、調理スペース60に隣接した側面にセンサ部100を設置することにより、調理スペース60から吐水流34までの手、又は調理器具の移動を検出することが可能となる。そのため、吐止水を制御可能なレバーやスイッチ等を操作するために調理スペース60から手を移動させる必要は無く、吐水が出るポイントに手を移動させることによって吐水が可能となる。したがって、吐水の動作負荷を低減することが可能となる。
なお、吐水流34及び手を検出するためのセンサ部100から放射する電波の指向性及び検出方法としては、後に詳述するように、例えば電波の指向方向を2方向に分別し、一方を調理スペース60からの手や調理器具を検出しやすいように受水部40の上方に対して電波を放射し、もう一方を吐水流34に対して略直行に放射する方式がある。さらに、センサ部100からの電波の指向を広く設定し、吐水流34に対して略直交に放射すると共に、指向の広さで受水部40の上方まで電波が伝播する広指向性送信方式がある。これに対して、図16に表した検出方法は、電波を狭指向にして、吐水の際には使用者がセンサ部100の近傍に手をかざす、または近づける等の吐水を行う動作をセンサ部100で検出し、且つ吐水流34に対して略直交方向に電波を放射する方式である。
上記のように様々な方式があるが、受水部40の形状や、吐水部30の位置等によって方式を変更することが望ましい。なお、その際には、センサ部100から送信される電波が、吐水流34に対して略直交方向に放射されることが必須であり、この構成を行うことで、吐水流34を容易に判断することが可能となる。そのため、誤検知無く吐止水を行うことが可能な水栓装置を提供出来る。
最大指向方向300の方向に放射された電波は、調理スペース60から吐水部30へ向かう使用者の手や洗浄物に反射され、センサ部100は、この反射された電波を受信する。さらに、センサ部100は、この反射波を被検知体の情報として制御部200に送信する。制御部200は、センサ部100から受信した検知信号に基づいて、バルブ250を開放して吐水を行う。すなわち、手や洗浄物をセンサ部100の近傍に近づけると、吐水させることができる。
一方、最大指向方向300に放射された電波は、吐水流34に反射され、センサ部100は、この反射された電波を受信する。さらに、センサ部100は、この反射波を被検知体の情報として制御部200に送信する。制御部200は、吐水流34のみを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、吐水流34の乱れを検知した場合の出力信号の電圧値の変化と、の差異を判断して、吐水流34のみであることを判断した場合には、バルブ250を閉止させて止水を行う。すなわち、吐水流34の乱れがなくなった(吐水流34のみになった)ことをセンサ部100が検知すると、止水する。
図17は、他のセンサ部の電波の最大指向方向を説明する模式図である。
図17に表したセンサ部100は、最大指向方向300の方向に加え、さらに斜め上方の方向、すなわち最大指向方向304の方向に電波を放射する。また、所定の指向方向範囲Bをもって斜め上方の方向に電波を放射する。最大指向方向304の方向に放射された電波は、調理スペース60から吐水部30へ向かう使用者の手や洗浄物に反射され、センサ部100は、この反射された電波を受信する。次に、図16を参照しつつ説明した動作と同様にして、制御部200はバルブ250を開放して吐水を行う。
これと同時に、または前後して、センサ部100は、電波の最大指向方向300と、吐水口32からの吐水流34の流れ方向302と、が略直交するように電波を放射する。また、所定の指定方向範囲Aをもって吐水流34に電波を放射する。最大指向方向300に放射された電波は、吐水流34に反射され、センサ部100は、この反射された電波を受信する。次に、図16を参照しつつ説明した動作と同様にして、制御部200はバルブ250を閉止させて止水を行う。
図18は、さらに他のセンサ部の電波の最大指向方向を説明する模式図である。
図18に表したセンサ部100は、所定時間毎に、最大指向方向304と、最大指向方向300と、の方向に切り換えて電波を放射する。したがって、より広い指向方向範囲Cをもって斜め上方から吐水流34にかかる方向に電波を放射する。なお、最大指向方向300に放射される電波は、前述したように、吐水口32からの吐水流34の流れ方向302と略直交する。
最大指向方向304の方向に放射された電波は、調理スペース60から吐水部30へ向かう使用者の手や洗浄物に反射され、センサ部100は、この反射された電波を受信する。次に、図16を参照しつつ説明した動作と同様にして、制御部200はバルブ250を開放して吐水を行う。一方、最大指向方向304から切り換えられて放射された最大指向方向300の電波は、吐水流34に反射され、センサ部100は、この反射された電波を受信する。次に、図16を参照しつつ説明した動作と同様にして、制御部200はバルブ250を閉止させて止水を行う。
このように、本実施形態にかかるシステムキッチンは、調理スペース60から吐水部30へ向かう使用者の手や洗浄物を検知して吐水を行い、一方、吐水流34の状況を検知して止水を行う。このとき、調理スペース60から吐水部30へ向かう使用者の手や洗浄物の動きは遅いため、手や洗浄物に反射された電波には数Hz帯域の周波数が多く含まれる。一方、吐水流34の流れは速いため、吐水流34に反射された電波には数百Hz帯域の周波数が多く含まれる。したがって、周波数のフィルタリングを行うことで、手や洗浄物の動作と、吐水流34の動作と、を識別することができるため、誤検知を防止することができ、確実に吐水と止水との動作を行うことができる。
図19は、手の動作範囲とセンサ部との位置関係を説明する上面模式図である。
また、図20は、洗浄領域を説明する右断面模式図である。
本発明者は、システムキッチンを使用する頻度が多い成人女性の水平作業域を調査している。図19に表した円弧状の二点鎖線80は、成人女性の使用者350が右肘を曲げて楽に作業することのできる手の動作範囲を表している。すなわち、使用者350は、この円弧状の二点鎖線80と、システムキッチンの前方端95と、で囲まれた領域(以下、「作業領域」という)81において調理作業を行う頻度が高い。二点鎖線80の半径は、使用者350の肘を略中心として例えば約30cm程度である。また、吐水部30の吐水口32から吐水された水の軌跡と、調理スペース60の上面を延長した面と、が交差する領域(以下、「洗浄領域」という)82が生ずる。
このとき、作業領域81の外縁の後方端83と、洗浄領域82の外縁の後方端85と、を直線87で結ぶことができる。さらに、作業領域81の外縁と前方端95との交点84と、洗浄領域82の外縁の前方端86と、を直線88で結ぶことができる。本実施形態にかかるシステムキッチンにおいては、直線87と直線88との間の移動領域であって電波を放射可能な位置にセンサ部100を設置することが好ましい。
つまり、作業領域81から洗浄領域82へ野菜などの洗浄物を差し出す動作の途中に、センサ部100から送信された電波にて検出可能な検出範囲が存在することになる。また、センサ部100は、シンク40の上方部に設けられているため、調理スペース60の前に立っている使用者350は、センサ部100への手や洗浄物のアプローチが容易となる。したがって、吐水を開始する際の使用者の手の動作量を低減させ、吐水に関する操作性を向上させることができる。
さらに、前述したように、センサ部100は、放射された電波の最大指向方向300と、吐水流34の流れ方向302と、が略直交するように、左側面42の裏に設けられているため、吐水流34のみの状況と吐水流34の乱れの状況とを容易に識別することが可能となる。そのため、止水のための検知が容易となる。また、センサ部100は、シンク40の上方部に設けられているため、受水面41における水跳ね35の影響を受けにくい。そのため、システムキッチンでの調理作業における吐止水の検知精度を向上させることができる。
次に、本実施形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
図21は、本実施形態の変形例にかかるシステムキッチンを表す模式図である。
本変形例のシステムキッチンは、調理スペース60と、左側面42と、が操作面46を介して接続されている。操作面46は、左側面42の上方部に設けられ、調理スペース60から受水面41に向かう方向に傾斜している。センサ部100は、操作面46に設けられている。その他の構造および動作は、図14〜20を参照しつつ説明したシステムキッチンと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
操作面46は、受水面41に向かう方向に傾斜しているため、操作面46およびセンサ部100の表面に付着した水や汚れなどは、シンク40に流れやすい。したがって、操作面46やセンサ部100、あるいはその近傍の調理スペース60をより清潔に保つことができる。また、センサ部100は傾斜した操作面46に設けられているため、調理スペース60の前に立っている使用者350は、センサ部100の位置を確認しやすい。したがって、調理スペース60から手や調理器具をかざすタッチレススイッチのような使用方法においてはセンサ部100へのアプローチがより容易となる。
以上説明したように、本実施形態のシステムキッチンによれば、作業領域81から洗浄領域82へ野菜などの洗浄物を差し出す動作の途中、若しくは前記移動領域に、センサ部100が存在することになる。そのため、吐水を開始する際の使用者の手の動作量を低減させ、吐水に関する操作性を向上させることができる。一方、センサ部100は、放射された電波の最大指向方向300と、吐水流34の流れ方向302と、が略直交するように、左側面42の裏に設けられているため、止水のための検知が容易となる。そのため、システムキッチンでの調理作業における吐止水の検知精度を向上させることができる。さらに、手をセンサ部100の近傍に近づけると吐水させることができ、一方、吐水流34の乱れがなくなった(吐水流34のみになった)ことを検知すると止水させることができるため、吐止水に関する操作性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、水栓装置や受水部などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などやセンサ部100の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態にかかる水栓装置を表す模式図である。 センサ部と制御部との具体例を例示するブロック図である。 センサ部と制御部との具体例を例示するブロック図である。 本実施形態のセンサ部が吐水流のみを検知している状態を表す右断面模式図である。 本実施形態のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。 本実施形態のセンサが吐水流の乱れを検知している状態を表す右断面模式図である。 本実施形態のセンサが吐水流の乱れを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。 比較例のセンサ部が吐水流のみを検知している状態を表す右断面模式図である。 本比較例のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。 他の比較例のセンサ部が吐水流のみを検知している状態を表す右断面模式図である。 本比較例のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号を表すグラフ図である。 本実施形態のセンサ部が吐水流のみを検知した場合の出力信号と閾値との関係を表すグラフ図である。 本実施形態のセンサが吐水流の乱れを検知した場合の出力信号と閾値との関係を表すグラフ図である。 本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンを表す模式図である。 本実施形態にかかるシステムキッチンを上方から眺めた模式図である。 センサ部の電波の最大指向方向を説明する模式図である。 他のセンサ部の電波の最大指向方向を説明する模式図である。 さらに他のセンサ部の電波の最大指向方向を説明する模式図である。 手の動作範囲とセンサ部との位置関係を説明する上面模式図である。 洗浄領域を説明する右断面模式図である。 本実施形態の具体例にかかるシステムキッチンを表す模式図である。
符号の説明
10 配水管、 30 吐水部、 32 吐水口、 34 吐水流、 35 水跳ね、 36 水滴、 40 受水部(シンク)、 41 受水面、 42 左側面、 43 後面、 44 右側面、 45 前面、 46 操作面、 60 調理スペース、 70 加熱調理器、 80 二点鎖線、 81 作業領域、 82 洗浄領域、 83 後方端、 84 交点、 85 後方端、 86 前方端、 87、88 直線、 95 前方端、 100 センサ部、 112、112a、112b アンテナ、 114 送信部、 116 受信部、 118 ミキサ部、 150 ケーブル、 200 制御部、 210 フィルタ、 220 周波数検出部、 230 判定部、 240 記憶手段、 250 バルブ、 300 最大指向方向(矢印)、 302 流れ方向(矢印)、 304 最大指向方向、 350 使用者、 352 手

Claims (4)

  1. 吐水部と、
    放射した電波の反射波によって被検知体に関する情報を取得するセンサ部と、
    前記センサ部からの検知信号に基づいて前記吐水部からの吐止水を制御する制御部と、
    を備え、
    前記センサ部は、前記吐水部から吐水される吐水流の流れ方向に対して略直交した方向から前記吐水流に対して前記電波を放射することを特徴とする吐水装置。
  2. 前記制御部は、前記吐水部から吐水しているだけの時の前記吐水流の状態から得られた信号に基づいて前記吐水部からの吐止水を制御することを特徴とする請求項1記載の吐水装置。
  3. 前記制御部は、前記反射波の検知信号が第1の閾値を下回ると前記吐水部からの吐水を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の吐水装置。
  4. 前記吐水流を受ける受水面と、前記受水部の周囲に立設された側面と、を有する受水部をさらに備え、
    前記センサ部は、前記側面の裏側に設置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の吐水装置。
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