JP2009299284A - 水栓装置 - Google Patents

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Masayuki Nagaishi
昌之 永石
Hiroyuki Tsuboi
宏之 坪井
Masami Tsujita
正実 辻田
Kensuke Murata
健介 村田
Shoichi Tachiki
翔一 立木
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Abstract

【課題】センサ部が設けられた受水部の上縁近傍において被検知体を検知させることができる水栓装置を提供する。
【解決手段】吐水部と、前記吐水部からの吐水流が着水する受水面と、前記受水面の周囲に設けられた側面と、前記側面の上縁に設けられた天面と、を有する受水部と、前記吐水部への水路を開閉するバルブと、前記受水部に設けられ、放射した電波の反射波によって被検知体に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を備え、前記センサ部の検知範囲は、前記センサ部から放射され複数の方向に向かう電波により前記側面および前記天面に形成されること、を特徴とする水栓装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、水栓装置に関し、より具体的には、手洗い場やトイレ、キッチンなどに設けられ、マイクロ波などを利用した電波センサを用いて吐水流の吐水、止水を制御する水栓装置に関する。
人の手や食器を吐水口に近づけたことを光電スイッチにより検知し、吐水を行う技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
また、マイクロ波などの送信波が被検知体に当たると反射波を生じる。この反射波を受信することにより人体などの被検知体を検知することができるので、これをセンサ部として水栓装置の吐水の自動制御に使用する技術も知られている。
例えば、人体を検知して吐水を自動制御する装置としては、人体や人の手を被検知体として、その被検知体からの反射電波の強度をもとに被検知体の有無を検知し、被検知体を検知した場合には吐水を行う装置が知られている。
また、電波のドップラー効果を利用して動体を検知し、外部機器の制御を行う技術が知られている(特許文献2を参照)。
実開昭61−75570号公報 特開2007−71658号公報
しかしながら、特許文献1(実開昭61−75570号公報)や特許文献2(特開2007−71658号公報)に開示された技術においては、赤外線光や電波が所定の指向性を持って放射されている。そのため、被検知体の検知範囲が限定されすぎて水栓装置の使い勝手が悪くなるおそれがある。
例えば、被検知体の検知範囲が限定されすぎると検知範囲が何処にあるのかを認識することが困難となる。また、水栓装置が公共施設などに設置されている場合には受水部が汚れていることが多い。そのため、限定された検知範囲の近傍が汚れている場合には、接触させずとも手などを検知範囲に近づけることに抵抗感が生ずる。
一方、被検知体の検知範囲をむやみに拡大しすぎると、誤検知をおこし意図しない吐水が行われるおそれがある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、センサ部が設けられた受水部の上縁近傍において被検知体を検知させることができる水栓装置を提供する。
本発明の一態様によれば、吐水部と、前記吐水部からの吐水流が着水する受水面と、前記受水面の周囲に設けられた側面と、前記側面の上縁に設けられた天面と、を有する受水部と、前記吐水部への水路を開閉するバルブと、前記受水部に設けられ、放射した電波の反射波によって被検知体に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を備え、前記センサ部の検知範囲は、前記センサ部から放射され複数の方向に向かう電波により前記側面および前記天面に形成されること、を特徴とする水栓装置が提供される。
本発明によれば、吐水部と、前記吐水部からの吐水流が着水する受水面と、前記受水面の周囲に設けられた側面と、前記側面の上縁に設けられた天面と、を有する受水部と、前記吐水部への水路を開閉するバルブと、前記受水部に設けられ、放射した電波の反射波によって被検知体に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を備え、前記センサ部の検知範囲は、前記センサ部から放射され複数の方向に向かう電波により前記側面および前記天面に形成されることにより、センサ部が設けられた受水部の上縁近傍において被検知体を検知させることができる水栓装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態に係る水栓装置を例示するための模式斜視図である。
また、図2は、水栓装置の構成を表すためのブロック図である。
図1、図2に示すように水栓装置1は、センサ部100と、制御部200と、吐水部30と、を備えている。
センサ部100は、高周波センサである。センサ部100は、マイクロ波あるいはミリ波などの高周波の電波を放射(送信)し、放射した電波の被検知体からの反射波を受信する。そして、被検知体に関する情報(被検知体の有無や状態)を含む反射波に基づいた検知信号を出力する。
制御部200は、吐水部30への水路を開閉するバルブ250を有する。後に詳述するように、制御部200は、センサ部100からケーブル150を介して入力された検知信号に基づいてバルブ250を駆動する。吐水部30とバルブ250とは、配水管10によって接続されている。バルブ250が開放されている場合には、水は配水管10の内部を通り、吐水部30が有する吐水口32から吐水される。一方、バルブ250が閉止されている場合には、水が吐水口32から吐水されることはない。なお、本願明細書において「水」という場合には、「湯」や「温水」をも含むものとする。また、配水管10の経路上に湯を生成する給湯器等を設置することもできる。そのようにすれば、制御部200から送信されるバルブ250を駆動するための信号に基づいて給湯器等を駆動することができるので、適温の湯を供給することが可能となる。
吐水口32の下方には吐水される水を受けるための受水部40が設けられている。受水部40は、吐水流34が着水する受水面41を有する。また、受水部40は、受水面41の周囲に設けられた左側面42と、後面43と、右側面44と、前面45と、を有する(以下、左側面42と、後面43と、右側面44と、前面45と、の少なくともいずれかを「側面」とも言う)。また、側面の上縁に連接して設けられた天面46をさらに有している。
なお、受水面41と、左側面42、後面43、右側面44、前面45などと、の境界は必ずしも明瞭である必要はない。例えば、受水面41と前面45との間が連続的な曲面により形成されていてもよい。また、受水面41と側面とは垂直の関係では無く、受水面41と側面とが識別可能な角度又は形状で形成されていてもよい。特に洗面器等においては、大部分が曲面で形成されているため、側面の識別が困難であるが、そのような形状の場合には、受水面41と異なる角度で形成され、且つ直接吐水を受けることが無い面を側面とすることができる。更に、受水面41は、水平面で形成されるものに限定されず、傾きを持って形成されたものでもよい。また側面はすべて深さ方向に対して同じ長さを有することなく、受水面41及び受水部40全体の形状に応じて変化してもよい。吐水口32から吐水された吐水流34は、矢印(流れ方向)302のように受水面41に対して斜め方向に着水する。但し、これだけに限られるわけではなく、例えば、受水面41に対して略垂直方向に着水してもよい。
センサ部100は、受水部40の上部であって側面の裏側に設けられている。そのため、受水部40の材質は、センサ部100からの電波が放射されやすいものであることが好ましい。例えば、樹脂や陶器などのように、比誘電率が低い材質(例えば、εr=2〜6近傍)とすることが好ましい。なお、そのため、受水部40の材質を金属として、少なくともセンサ部から放射した電波の一部が受水部を通過するように、受水部(側面と天面)の一部を比誘電率の低い材料(例えば樹脂や陶器など)からなる図示しない窓部を設けるようにしても良い。上記のような構成にすることで、金属で形成した受水部からも電波を送信することが可能となるため、受水部の材質に関わらず、本発明の効果を有する水栓装置を構成することが可能となる。
また、説明の便宜上、図1においてはセンサ部100を左側面42の裏側に設ける場合を例示したが、これに限定されるわけではない。例えば、センサ部100を任意の側面に設けることができる。
図3は、センサ部の設置領域を例示するための模式図である。なお、図3(a)は平面視において矩形の受水部40の場合を表し、図3(b)は平面視において曲線で形成された受水部40の場合を表している。
前述したように、センサ部100は任意の側面に設けることができる。この場合、図3に示すように、吐水部30を中心として吐水幅(吐水流34の最大幅)により画される領域L2以外の領域L1にセンサ部100を設けるようにすることが好ましい。そのようにすれば、手などの被検知体をセンサ部100に検知させた際に、吐水流34により手や袖口などが濡れてしまうことを抑制することができる。
この場合、図4に示すように、例えば、吐水部30と対峙する側面である前面45の裏側にセンサ部100を設けるようにすることができる。特に、一方向のみから使用される洗面器のようなものの場合には、吐水部30と対峙する側にセンサ部100を設けるようにすることが好ましい。
吐水部30と対峙する側面(前面45)にセンサ部100を設けるようにすれば、水栓装置1の近くにいる使用者が水栓装置1を使用する際に手などの被検知体を差し出しやすい。また、使用者が手を差し出す場所を迷わずに洗浄を行うことも可能となる。
また、図1に示すように吐水部30と対峙する側面以外の側面である左側面42または右側面44の裏側にセンサ部100を設けるようにすることができる。このような構成は、特にキッチンのように多方向から水栓装置1を使用する場合に適している。
吐水部30と対峙する側面以外の左側面42または右側面44にセンサ部100を設けるようにすれば、吐水操作の簡略化を図ることができる。例えば、左側面42または右側面44の側から水栓装置1を使用する場合においては、立ち位置から吐水部30までの手の動線上に検知範囲が設けられることになる。そのため、吐水操作を行うためだけに手を動かす必要がなくなり、動線上における手の移動だけで吐水をさせることが可能となる。
また、吐水部30と対峙する位置から水栓装置1を使用する場合においても、対峙する側面(前面45)側から左右方向の側面(左側面42、右側面44)に設けられたセンサ部100を目視又は認識することが容易となる。そのため、光電センサのように検知位置が不明確となり吐水操作を行うための検知位置が何処にあるのかを迷うということも低減させることができる。
なお、センサ部100からの電波の放射方向や検知範囲に関しては後述する。
また、検知範囲に手(被検知体)が入ったことを図示しない報知部(例えば、警報ブザーやランプなど)によって使用者に知らせることで、五感による識別ができるようにすることもできる。そのようにすれば、吐水操作を行うための検知位置が何処にあるのかを明確にすることができるので、操作のための動作を更に容易にすることができる。
図5は、センサ部を例示するためのブロック図である。
センサ部100には、アンテナ112、送信部114、受信部116、ミキサ部118が設けられている。送信部114に接続されたアンテナ112からは、高周波、マイクロ波あるはミリ波などの10kHz〜100GHzの周波数帯の電波が放射される。具体的には、アンテナ112からは、例えば10.525GHzの周波数を有する送信波T1が放射される。人体などの被検知体からの反射波または透過波T2は、アンテナ112を経由して受信部116に入力される。ここで、アンテナは、図5(a)に表したように送信側と受信側とを共通としてもよく、または、図5(b)に表したように、送信部114にはアンテナ112aを接続し、受信部116にはアンテナ112bを接続してもよい。
送信波の一部と受信波とは、ミキサ部118にそれぞれ入力されて合成され、例えばドップラー効果が反映された検知信号(反射信号)が出力される。ミキサ部118から出力された検知信号は、制御部200に向けて出力される。
また、図1、図2に示すように、制御部200には、フィルタ部210、判定部230、バルブ制御部240、バルブ250が設けられている。フィルタ部210は、センサ部100からの検知信号を所定の周波数帯域に分別する。判定部230は、周波数帯域に分別された検知信号に基づいて吐水部からの吐水の可否を判定する。バルブ制御部240は、判定部230からの信号に基づいてバルブ250の開閉を制御する。バルブ250は、吐水部30への水路を開閉する。
ここで、制御部200についてさらに説明をする。
図6は、制御部を例示するためのブロック図である。
図6に示すように、制御部200には、フィルタ部210、判定部230、バルブ制御部240、バルブ250が設けられている。また、フィルタ部210には、フィルタ210a、フィルタ210bが設けられている。フィルタ210aは、例えば、所定の周波数帯域の検知信号を通過させるフィルタとすることができる。また、フィルタ210bはフィルタ210aの周波数帯域よりも高い周波数帯域の検知信号を通過させるフィルタとすることができる。
ミキサ部118から出力された検知信号は、周波数の低いベースラインに周波数の高い信号が重畳した波形を有する。この高い周波数成分には、ドップラー効果に関する情報が含まれている。そのため、フィルタ部210においてドップラー効果に関する情報を含む高い周波数成分(ドップラー周波数信号)をも取り出すようにしている。
ここで、人体などの被検知体が移動すると、ドップラー効果によって反射波の波長がシフトする。ドップラー周波数ΔF(Hz)は、下記の式(1)により表すことができる。

ΔF=Fs−Fb=2×Fs×v/c ・・・式(1)

但し、Fs:送信周波数(Hz)
Fb:反射周波数(Hz)
v:物体の移動速度(m/s)
c:光速(=300×10m/s)

センサ部100に対して被検知体が相対的に移動すると、式(1)で表されるように、その速度vに比例した周波数ΔFを含む検知信号が得られる。検知信号は周波数スペクトラムを有し、スペクトラムのピークに対応するピーク周波数と移動体の速度vとの間には相関関係がある。そのため、センサ部100(ミキサ部118)から出力された検知信号の高い周波数成分をフィルタ210a、フィルタ210bを介することで所定の周波数帯域に分割し、ドップラー周波数ΔFを測定するようにすれば、速度vを求めることができる。また、各周波数帯域の移り変わりなどを見れば速度の変化(減速/加速)を知ることができる。そして、例えば、判定部230において水栓装置を使用するための検知動作を行っていると判定された場合には、バルブ制御部240によりバルブ250を開放して吐水を行うようにすることができる。なお、日本においては、人体を検知する目的には10.50〜10.55GHzまたは24.05〜24.25GHzの周波数が使用できる。
また、説明の便宜上、検知信号を2つの周波数帯域に分割する場合を例示したが、これに限定されるわけではない。例えば、検知信号を3つ以上の周波数帯域に分割することもできる。そのようにすれば、被検知体の動作状況の解析をさらに詳細に行うことができる。
また、例えば、直流成分(0Hz)を含む低い周波数帯域の検知信号を通過させるフィルタをフィルタ部210に設けるようにすれば、被検知体が略静止したことを検知することもできる。この場合、直流成分(0Hz)を含む低い周波数帯域の検知信号としては、例えば、直流成分(0Hz)と0Hzを超え3Hz以下の周波数成分(0Hz近傍;0Hz以上、10Hz以下の周波数成分)を含む検知信号を例示することができる。ここで、略静止とは、静止状態のみならず静止しようとしている人体の僅かな揺らぎなどをも含んだ状態を言う。
また、フィルタをハードウエアまたはソフトウエアにより構成させることができる。 フィルタをハードウエアにより構成させたものとしては、例えば抵抗器(R)とキャパシタ(C)を構成要素として備えたものを例示することができる。そして、例えば、センサ部100からの検知信号に対して抵抗器(R)、キャパシタ(C)で構成したハイパスフィルタ、及びローパスフィルタを組み合わせることで、必要な周波数帯を分別及び抽出するフィルタを構成することが可能である。ハードウエアによりフィルタを構成した場合には、安価で簡易的な構成のフィルタを得ることが可能となる。ただし、各電子部品(抵抗器(R)、キャパシタ(C))の抵抗値や容量値のバラツキの影響を受けて設定した周波数に変動が生じるおそれがあるので、より厳密な周波数設定をすることが困難となる場合もある。
フィルタをソフトウエアにより構成したものとしては、例えばマイクロコンピュータを用いた演算処理によってフィルタリングを行うディジタルフィルタを例示することができる。ディジタルフィルタを用いるようにすれば、フィルタリングする周波数を厳密に設定することができる。そのため、細かい周波数区分を行うことができるので、使用者の動作を的確に判断するのに適しているといえる。ただし、マイクロコンピュータのような演算素子を用いたフィルタリングのため、フィルタの数が多くなると演算時間が長くなる場合もある。この場合、演算時間が長くなると、バルブ250の開閉時間が遅くなるなどの問題が発生するおそれがある。また、直流(DC)や直流(DC)近傍の周波数に対してフィルタリングを行うことが出来ないなどの問題もある。
そのため、ハードウエアまたはソフトウエアにより構成されたフィルタを適宜選択するようにするか、両者を組み合わせることでフィルタ部を構成するようにしてもよい。
次に、センサ部100から放射される電波の放射方向、検知範囲に関して説明する。
図7は、センサ部の検知範囲を例示するための模式図である。なお、図7(a)は比較例に係る場合を表し、図7(b)、(c)は本実施の形態に係る場合を表している。
一般的には図7(a)に示すように、センサ部150の正面に検知範囲110が限定的に形成されるように、センサ部にアンテナを設けて放射される電波に所定の指向性を与えるようにしている。このようなある特定の範囲を検知するために指向性を狭く設定した検知範囲110が形成される場合、検知範囲110が限定されすぎて水栓装置1の使い勝手が悪くなるおそれがある。例えば、検知範囲110が限定されすぎると検知範囲110が狭いために、検知範囲に被検知体を進入させることが困難となってしまう。また、水栓装置1が公共施設などに設置されている場合には受水部40が汚れていることが多いため、限定された検知範囲110の近傍が汚れている場合には、接触させずとも手などを検知範囲110に近づけることに抵抗感が生ずる。
一方、検知範囲110をむやみに拡大しすぎると、誤検知をおこし意図しない吐水が行われるおそれがある。
本発明者の得た知見によれば、検知範囲が受水部40の上縁近傍、すなわち側面および天面の双方に形成されるように拡大させれば、誤検知を抑制しつつ水栓装置1の使い勝手を向上させることができる。
図7(b)は、受水部40の上縁近傍(側面および天面)に形成された検知範囲120を例示したものである。図7(b)に示すように、検知範囲120は、受水部40の上部に設けられたセンサ部100の正面のみならず、受水部40の上縁に設けられた天面46の一部にも接するように形成されている。すなわち、検知範囲120が受水部40の上縁近傍(側面および天面)に形成されている。
図7(c)は、受水部40の上縁近傍(側面および天面)に形成された検知範囲120aを例示したものである。図7(c)に示すように、検知範囲120aは、受水部40の上部に設けられたセンサ部100の正面のみならず、受水部40の上縁に設けられた天面46の一部にも接するように形成されている。すなわち、検知範囲120が受水部40の上縁近傍(側面および天面)に形成されている。
なお、図7(b)は、指向性を有する複数の電波(指向性の比較的狭い複数の電波)を複数の方向に向かわせることで受水部40の上縁近傍(側面および天面)に検知範囲120を形成させる場合を表している。また、図7(c)は、電波の拡がりを利用して(指向性の比較的広い電波を用いて)受水部40の上縁近傍(側面および天面)に検知範囲120aを形成させる場合を表している。すなわち、図7(c)は、センサ部100aから放射された1つの電波が複数の方向に向かう場合(指向性の比較的広い電波の場合)を例示したものである。
このように、センサ部から放射され複数の方向に向かう電波により受水部の上縁近傍(側面および前記天面)に検知範囲が形成されるようにすれば、例えば図7(b)や(c)のように電波を放射することで、受水部側面に手をかざす等の動作をすることなく、天面近傍を通過する被検知体の検知信号に基づいてバルブを開閉することも可能となる。そのため、被検知体が洗浄水が供給される場所に到達する前に、吐水が供給されている状態になるため、吐水が遅れることにより使用者が誤検知したと思い、検知範囲を探すために被検知体を動かす等の動作を低減することが出来る。また、被検知体を挿入する場所が吐水により明確になるため、容易に洗浄作業等の水を使う動作を行うことが可能となる。また、図7(b)のように電波を放射することで、天面の検知範囲を通過する被検知体を検知した後に、側面の検知範囲を通過する被検知体を検知することが可能となる。そして、これらの検知範囲を用いてバルブの開閉制御を行うようにすれば、2つの検知範囲を通過したものに対してのみバルブの開閉を行うことが可能となる。そのため、偶然に一方の検知範囲に物体が進入することにより発生するバルブの開閉を抑制することが可能となるため、誤検知を防止することが可能となる。この際、複数の方向に指向性を持った電波を放射しているが、指向性を持った電波の強度に応じて出力される検知信号の電圧値が変化するため、どの方向の電波に対する検知信号かを識別することが可能となる。
図8は、センサ部からの電波の放射方向を例示するための模式図である。なお、図8(a)は比較例に係る場合を表し、図8(b)は本実施の形態に係る場合を表している。 一般的には図8(a)に示すように、センサ部150の正面に検知範囲101が限定的に形成されるように、センサ部にアンテナを設けて放射される電波に所定の指向性を与えるようにしている。
このようなある特定の範囲を検知するために指向性を狭く設定した検知範囲101が形成される場合、検知範囲101が限定されすぎて水栓装置の使い勝手が悪くなるおそれがある。例えば、検知範囲101が限定されすぎると検知範囲101が狭いために、検知範囲に被検知体を進入させることが困難となってしまう。
そこで、複数の方向に電波を向かわせることで受水部40の上縁近傍に検知範囲120を形成させるようにしている。例えば、図8(b)に示すように、センサ部100の正面方向に向かう電波101と、電波101の方向と交差する方向に向かう電波102とが形成されるようにしている。なお、図8(b)に図示した場合は、電波101の方向と略直行する方向に電波102を向かわせているが両者がなす角度は適宜変更することができる。例えば、受水部40の形状や設置場所などによって適宜変更することができる。また、電波の向かう方向は2方向に限定されるわけではなく3方向以上であってもよい。図8(b)に例示をするものによれば、図7(b)に例示をしたような検知範囲を形成させることができる。なお、図示は省略するが、1つの電波であっても指向性の比較的広い電波を用いることで図7(c)に例示をしたような検知範囲を形成させるようにしてもよい。
すなわち、複数の方向に電波を向かわせることで少なくとも受水部40の上縁近傍に検知範囲が形成されるようにすればよい。
図9は、複数の方向に電波を向かわせることに関して例示をするための模式図である。 図9に示すように、センサ部100の放射面には2分岐された導波管103が設けられている。そのため、センサ部100から放射された電波は導波管103の分岐部分で2分岐され所望の方向に放射されることになる。このような導波管を用いるものとすれば、容易に複数の方向に電波を向かわせることができる。
図10は、複数の方向に電波を向かわせることに関する他の実施形態を例示をするための模式図である。なお、図10(a)はアンテナ部を表し、図10(b)は放射された電波の様子を表している。
センサ部100に複数のアンテナを有するアンテナ部を設けるようにすれば、複数のアンテナから複数の方向に向けて電波を放射することができる。
図10(a)に示すように、アンテナ部130はアンテナ130a、130bを有している。アンテナ130a、130bは、いわゆるパッチアンテナ方式のアンテナである。そして、例えば、アンテナ130aからはセンサ部100の正面方向に向けて電波101を放射するようにしている。また、アンテナ130bからは電波101の放射方向と交差する方向に向けて電波102を放射するようにしている。
このように、パッチアンテナ方式のアンテナを用いて電波を複数の方向に向けて放射するようにすれば、センサ部100の小型化が可能となる。そのため、センサ部100の設置場所に関する制約を少なくすることができる。
この場合、給電素子を複数設けたパッチアンテナ方式のアンテナにおいては、各給電素子に入力する電波の位相をずらすことで、電波を分割するようにして複数の方向に向けて放射させることができる。また、各電波の量に関しても位相差によって調整することができる。そのため、電波を出す方向や、どの方向により強く電波を出すのかなどを容易に設計することができる。
図10(b)はこのようにして放射された電波の様子を表している。なお、図10(b)においては、色のトーンが暗いほど放射された電波の強度が強いことを表している。
図11は、複数の方向に電波を向かわせることに関する他の実施形態を例示をするための模式図である。
本実施の形態においては、電波の反射波102aを利用して複数の方向に電波を向かわせるようにしている。そして、複数の方向に向かう電波により受水部40の上縁近傍に検知範囲を形成させるようにしている。すなわち、強い電波を放射させたい方向には強い電波101aを放射させ、受水部40を透過した透過波101aにより検知可能としているが、それ以外の方向に対しては強い電波の反射波102aを利用することで検知範囲を広げるようにしている。
前述したように、水栓装置1にセンサ部100を設ける場合には、電波が放射される方向に比誘電率の低い材料(例えば、陶器や樹脂等)からなる受水部40(図1に示したものでは左側面42)や図示しない窓部などが設けられる。
この場合、反射波102aの反射量は、電波101aの最大指向方向に対する受水部40などの傾き(電波の放射方向に設けられる物質40aの傾き)によって決定される。
そのため、図11に例示をしたものの場合には、電波の放射方向に設けられる物質40aに対して角度θをもってセンサ部100を設けるようにしている。ここで、本発明者の得た知見によれば、角度θを5°以上、40°以下とすれば、電波を強く放射させたい方向への送信量を大幅に低減することなく、他方向に対しても所望の強さの反射波102aを送信することが可能となる。
ここで、複数の方向に電波を向かわせるためにセンサ部に特別な機能を付加すれば、反射や損失が大きくなるためアンテナから放射される電波量が低減してしまうおそれがある。そのため、電波の放射強度が弱くなり、強い電波を放射したい方向に対して電波を放射することが出来なくなるおそれがある。
本実施の形態によれば、反射波を利用して受水部40の上縁近傍に検知範囲を形成させるようにしているため、センサ部に特別な機能を付加する必要がない。そのため、損失を抑制することができる。また、センサ部に特別な機能を付加する必要がないので、センサ部の汎用性を高めることができる。そのため、1種類のセンサ部で各種の水栓装置や種々の設置現場に対応することができる。また、水栓装置1を設置する際に、設置環境に合わせた調整が可能となる。
また、図9〜図11において例示をしたように、複数方向へ電波を向かわせるようにすれば、検知の種類を分割することが可能となる。例えば、図8(b)において、電波102により形成される検知範囲を吐水用とし、電波101により形成される検知範囲を止水用とすることが可能となる。そのため、各検知範囲に対する検知精度の向上、及び誤検知の防止を行うことが容易となる。
また、検知の種類を分割することができるので、1つのセンサ部で操作系を分割することが可能となる。例えば、図8(b)において、電波102により形成される検知範囲を通過した被検知体(例えば、手など)を検知することで吐水の開始をすることができる。一方、電波101により形成される検知範囲を通過する吐水流34を検知することで吐水/止水の判定を行うことができる。また、電波101により形成される検知範囲に被検知体(例えば、手など)を挿入することで吐水の開始をすることができる。
本発明の実施の形態に係る水栓装置を例示するための模式斜視図である。 水栓装置の構成を表すためのブロック図である。 センサ部の設置領域を例示するための模式図である。 センサ部の設置領域を例示するための模式図である。 センサ部を例示するためのブロック図である。 制御部を例示するためのブロック図である。 センサ部の検知範囲を例示するための模式図である。 センサ部からの電波の放射方向を例示するための模式図である。 複数の方向に電波を向かわせることに関して例示をするための模式図である。 複数の方向に電波を向かわせることに関する他の実施形態を例示をするための模式図である。 複数の方向に電波を向かわせることに関する他の実施形態を例示をするための模式図である。
符号の説明
1 水栓装置、10 配水管、30 吐水部、32 吐水口、40 受水部、41 受水面、42 左側面、43 後面、44 右側面、45 前面、100 センサ部、101 電波、、101a 電波102 電波、102a 反射波、103 導波管、110 検知範囲、120 検知範囲、130 アンテナ部、130a アンテナ、130b アンテナ、200 制御部、210 フィルタ部、210a フィルタ、210b フィルタ、230 判定部、240 バルブ制御部、250 バルブ、θ 角度

Claims (4)

  1. 吐水部と、
    前記吐水部からの吐水流が着水する受水面と、前記受水面の周囲に設けられた側面と、前記側面の上縁に設けられた天面と、を有する受水部と、
    前記吐水部への水路を開閉するバルブと、
    前記受水部に設けられ、放射した電波の反射波によって被検知体に関する情報を取得するセンサ部と、
    前記センサ部からの検知信号に基づいて前記バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、
    を備え、
    前記センサ部の検知範囲は、前記センサ部から放射され複数の方向に向かう電波により前記側面および前記天面に形成されること、を特徴とする水栓装置。
  2. 前記検知範囲は、前記センサ部から放射される複数の指向性を有する電波によって形成されること、を特徴とする請求項1記載の水栓装置。
  3. 前記検知範囲は、前記センサ部から放射され受水部を透過した透過波と、前記受水部において反射した反射波と、によって形成されること、を特徴とする請求項1記載の水栓装置。
  4. 前記センサ部は、前記側面の裏側であって、前記吐水部を中心として吐水幅により画される領域以外の領域に設けられること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の水栓装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013057200A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Toto Ltd 自動水栓装置
JP2016044434A (ja) * 2014-08-21 2016-04-04 Toto株式会社 吐水装置

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