JP2005171564A - 吐水制御装置 - Google Patents

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陽一 村瀬
Toshio Oguro
利雄 小黒
Hiroyuki Tsuboi
宏之 坪井
Kengo Iwata
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Abstract

【課題】
電磁波センサを用いた吐水制御装置において、特定の小領域のみで人体を検知する。
【解決手段】
本発明では、水路の途中に設けられて水路の開閉を行う電磁弁と、電磁波を送信する送信アンテナと、前記送信アンテナから送信された電磁波が人体により反射する反射波を受信する受信アンテナと、受信アンテナからの受信信号により人体を検知する人体検知制御部と、前記人体検知制御部の信号により電磁弁の開閉を制御する電磁弁制御部とを備えた吐水制御装置であって、該吐水制御装置は、吐水口を含む吐水部と、吐水を受ける受水鉢を備えた洗浄装置に配置され、前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向の交点を、受水鉢の受水面を含む内壁に囲まれた領域と、受水鉢の周縁を底面とし該周縁から吐水口までを高さとする柱状領域とを合わせた領域内に設定する。
【選択図】
図1

Description

本発明は、電磁波を利用し人体の有無を検知して、それに基づき水の放出を制御する吐水制御装置に係り、特に人体の検知を確実に行うことに関する発明である。
従来の吐水制御装置は、人体の有無を検知する手段として、光電型赤外線センサを利用したものがある。人体が存在する場合、送信した赤外線が人体にて反射し、反射した赤外線を受信することで、人体の存在を検知し、吐水制御装置から吐水させるものである。しかし赤外線は光の反射を利用したものであり、赤外線を透過させる窓が汚れることにより検知精度が劣化したり、経年変化による赤外LEDの劣化で検知距離が短くなるといった問題があった。この対応として、赤外線の代わりに電磁波を利用する電磁波センサが提案されている。電磁波が物体内を透過できるという特性を利用し、図12に示すように、電磁波センサ37を受水鉢16内に隠蔽し、検知精度の向上を図ったものである。電磁波センサ37は、送信アンテナと受信アンテナが同一個所に設置されており、人体を検知する領域にあたる放射パターン38を有している。人体の検知は、送信アンテナ4から送信した電磁波が人体の手22に反射し、その反射された電磁波を受信アンテナ5で受信して、電磁波の受信強度や、送信する電磁波と受信した電磁波のビード信号を抽出してその強度等により、判定により実施している。
また、電磁波センサの送信アンテナと受信アンテナを対向して配置させ、送信アンテナから送信される電磁波が受信アンテナにて受信される強度の変化を利用して、人体の有無を判断するものがある。人体が存在しない場合においては、送信アンテナから送信される電磁波は、受信アンテナに直接的に受信され、ある一定の受信強度を得ることになる。一方、送信アンテナと受信アンテナの間に人体が存在する場合においては、人体が存在しない場合にくらべて、人体という障害物に電磁波の一部が遮断され、受信アンテナでの受信強度が小さくなる。この電磁波センサは、受信アンテナでの受信強度が小さくなるという変化によって、人体の存在を検知するものである。(例えば、特許文献1参照)
特開2003−64741号公報(第5−6頁、第2図)、(第6−6頁、第6図)
電磁波センサを吐水制御装置に用いる場合、下記の課題がある。吐水制御装置が人体を検知し吐水を行う制御を行う空間領域は、使用者が手を洗浄する場所であるため、受水鉢内及び吐水口付近の非常に狭い特定の領域である。使用者が意図して手を吐水口に差し出した場合のみ吐水を行う必要があり、例えば吐水制御装置の近傍を使用者が通過した場合などの状態では吐水を行わないことが必要である。また、送信電力Pt、送信アンテナ利得Gt、距離Rの場所にある散乱断面積σの物体から受信アンテナ有効開口面積Arのアンテナにて受信できる受信電力Prは、数1示すレーダ方程式により距離の4乗に反比例して減衰していくことが知られている。電磁波センサを人体の存在の判定は、距離の4乗に反比例する受信電力、または4乗に反比例する送信波と受信波によるビート信号の強度を、閾値を設け判定し、人体の有無を検知している。受信電力やビート信号の強度が閾値である一定レベル以上になった場合、吐水制御装置は人体が一定距離以内にに存在すると判断し、吐水を開始するという制御を行うこととなる。しかしながら、受水鉢の形状や厚みのバラツキ、電磁波センサの設置環境の変化要因によって受信電力やビード信号の強度は容易に変化してしまう。図13に電磁波センサ37で処理することができる受信電力またはビート信号の強度と、反射物である人体の位置の例を示す。閾値は一定であるから、閾値による人体が存在すると判定する距離は、上記変化要因によって変化することになる。つまり吐水制御装置は、判定距離の変化することにより、使用者が吐水制御装置の極めて近傍に手をかざさないと吐水が開始されないといった状態や、反対に、使用者が吐水制御装置の周りを通過しただけで吐水を開始したりする場合があり、適切な領域で動作させることができない恐れがある。
また、特許文献1に示されるように、電磁波センサの送信アンテナと受信アンテナを対向して配置させ、人体の有無を、人体が存在する場合に受信アンテナでの受信強度が、人体が存在しない場合に比べて、小さくなることにより判定しているものにおいては、電磁波センサが設置されている環境温度の変化による送信電力の変化や、電磁波センサの経年変化による変化により、受信電力の変化分では正確に判定できないという恐れがある。環境温度による送信電力の変化が発生する要因としては、電磁波センサの発振回路を構成する誘電体共振器や増幅デバイスなどの温度による特性変化があげられる。また、人体を最大感度にて判定するためには、電磁波センサの送信アンテナと受信アンテナは、一直線上に対向させなければならず、受水鉢に設置する際には、自由な位置に設置することができないため、意匠上の制限が加わるといった課題がある。
Figure 2005171564
上記課題を解決するために本発明によれば、水路の途中に設けられて水路の開閉を行う電磁弁と、電磁波を送信する送信アンテナと、前記送信アンテナから送信された電磁波が人体により反射する反射波を受信する受信アンテナと、受信アンテナからの受信信号により人体を検知する人体検知制御部と、前記人体検知制御部の信号により電磁弁の開閉を制御する電磁弁制御部とを備えた吐水制御装置であって、該吐水制御装置は、吐水口を含む吐水部と、吐水を受ける受水鉢を備えた洗浄装置に配置され、前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向の交点を、受水鉢の受水面を含む内壁に囲まれた領域と、受水鉢の周縁を底面とし該周縁から吐水口までを高さとする柱状領域とを合わせた領域内に設定したことを特徴とする吐水制御装置としている。
前記受信および送信アンテナの放射方向とは、受信および送信アンテナの放射パターンにおいて、最大放射強度を生じる方向を示す。また放射パターンとは、電磁界強度分布である、放射領域を規定している。
上記構成により、前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向の交点をもとに形成される重複した放射領域に反射物となる人体がある場合のみ、送信アンテナから放射された電磁波が人体にて反射し受信アンテナに受信されるため、人体の有無を確実に判定することが可能である。また、その重複した放射領域を吐水口からの吐水受ける受水鉢内の領域と受水鉢の周縁部から鉛直で吐水口までの高さに囲まれた領域に設定しているので、使用者が意図して受水鉢に手を差し出した場合のみ、吐水させることが可能である。前記受信アンテナは、反射物となる人体がある場合のみ電磁波が受信されるため、環境温度により送信電力の変化しても、受信される電磁波の有無のみ判定すればよく、精度の高い人体検知を行うことが可能である。さらに前記送信アンテナと前記受信アンテナは、放射方向の交点のみ人体検知を行う領域に設定すればよいため、任意の位置に配置することが可能である。送信アンテナおよび受信アンテナの設置の自由度が高いため、受水鉢の意匠性を向上させることが可能である。
また本発明の好ましい実施の形態によれば、請求項1の吐水制御装置において、前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向の交点を、受水鉢に貯めることが可能な水位の最大位置よりも上方に設置することを特徴としている。
上記構成により、送信アンテナと受信アンテナの交点は、受水鉢に貯められる最大水位よりも必ず上方に設置されることとなる。送信アンテナから放射される電磁波や人体により反射した電磁波は、受水鉢に貯められた水面との反射による減衰や、受水鉢に貯められた水面の揺らぎによる乱反射による拡散などを最小限に抑えることができる。送信アンテナより送信された電磁波は、何ら障害なく受信アンテナにて受信されることになるため、良好な状態で人体を検知することが可能である。
また本発明の好ましい実施の形態によれば、請求項1または請求項2に記載の吐水制御装置において、前記送信アンテナと前記受信アンテナは、受水鉢の裏面に設置するこを特徴としている。
上記構成により、受水鉢の裏面の壁を利用し、送信アンテナと受信アンテナを設置することが可能であるため、送信アンテナと受信アンテナを簡易に取り付けることが可能である。また水栓のハンドルをひねるなどして吐水させる手動の水栓を自動的な吐水制御装置に変更する場合、受水鉢裏の空洞に送信アンテナと受信アンテナを後付けで施工することができるため、電波センサを用いた吐水の自動化へと容易に変更することが可能である。
また本発明の好ましい実施の形態によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吐水制御装置において、前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向は、アンテナの向きを調節可能な方向調節機構部で設定することを特徴としている。
上記構成により、受水鉢に設置する電磁波センサの送信アンテナと受信アンテナによる放射方向を任意の方向に調整することが可能である。任意の形状の受水鉢に電磁波センサを設置する場合、電磁波センサの送信アンテナと受信アンテナは、放射領域を適切にする位置に設置することができないことがある。受水鉢の形状により、送信アンテナと受信アンテナがある位置に設置された場合でも、受信アンテナまたは送信アンテナの向きを調整することができるため、受信アンテナまたは送信アンテナの向きによる放射方向の交点を、人体により吐水制御装置を動作させる検知領域に設定することが可能である。これにより使用者は、確実に吐水制御装置を作動させ、手を洗浄することが可能である。
本発明の好ましい実施の形態によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吐水制御装置において、前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向は、アンテナの指向性を電気的に変化させる指向性可変手段で設定することを特徴としている。
上記構成により、受信アンテナまたは送信アンテナの向きを調整するスペースがない場合において、電気的に放射方向を変えることが可能である。また、受水鉢内に送信アンテナと受信アンテナを設置した後においても、内部の構造を変えることなく容易に検知領域を調整することが可能である。これにより使用者は、確実に吐水制御装置を作動させ、手を洗浄することが可能である。
本発明によれば、検知領域を事前に設定した小領域とすることができるので、人体の検知および吐水動作を確実に行うことが可能であるという効果がある。
本発明の実施例を、図面をもとに以下に説明する。
図2は本発明に用いるビート信号を抽出するドップラ効果を利用したドップラ型電磁波センサ1の構成図である。誘電体共振器に一定の電圧を印加することで電磁波を生成させる発振回路2と、その発振回路2で生成した電磁波を送信アンテナ4側と受信アンテナ5側へと分岐させる分岐回路3と、分岐した電磁波を送信アンテナ4があり空間へと送信波6となる電磁波を送信する。送信された電磁波は検知物体7に反射することで反射波8となり、受信アンテナ5にて受信される。受信アンテナ5で受信された電磁波は、ショットキーバリヤダイオードを用いた検波回路9にてミキシングが行われる。その際の基準波形は分岐回路3で分岐したもう一方の電磁波である。検波回路9からの出力はドップラー信号や位相干渉波などの出力信号が得られる。人体検知制御部10では検波回路9の出力がある場合は検知信号を生成し、検波回路9からの出力がない場合は非検知信号を生成する。
また図3は本発明に用いる受信電力を検知する電力検知型電波センサ11の構成図である。誘電体共振器に一定の電圧を印加することで電磁波を生成させる発振回路2と、その発振回路2で生成された電磁波は、送信アンテナ4を通じて、空間へと送信波6となる電磁波にて送信される。送信された電磁波は検知物体7に反射することで反射波8となり、受信アンテナ5にて受信される。受信アンテナ5で受信された電磁波は、ショットキーバリヤダイオードを用いた検波回路9にて検波が行われる。人体検知制御部10では検波回路9の出力がある場合は検知信号を生成し、検波回路9からの出力がない場合は非検知信号を生成する。
本発明に用いる電磁波センサは、上記のようにドップラ型電磁波センサまたは、電力検知型電磁波センサを用いてもどちらでも実現可能である。ただしドップラ型電磁波センサを用いた場合には、検知物体の有無とドップラ信号の周波数により検知物体の移動速度を測定することが可能である。
図4は吐水制御装置12の構成図である。使用者が吐水制御装置12を使用しようと吐水部15の吐水口の近傍に手を差し出すと、ドップラ型電磁波センサ1または電力検知型電磁波センサ11から検知信号を電磁弁制御部13に送信する。それに基づき電磁弁制御13は電磁弁14を開き、吐水部15の吐水口より吐水が行われ、使用者は差し出した手を洗浄することが可能となる。また、使用者が吐水制御装置12の吐水部15の吐水口近傍から手を引き抜き立ち去ると、ドップラ型電磁波センサ1または電力検知型電磁波センサ11から非検知信号を電磁弁制御部13に送信する。それに基づき前回開いていた電磁弁14を閉じ、吐水部15の吐水口からの吐水は中断することとなる。
本発明の実施例を図1に示す。ドップラ型電磁波センサ1または電力検知型電磁波センサ11の送信アンテナ4と受信アンテナ5は、受水鉢16の受水面の裏面に設置している。前記送信アンテナ4は送信放射パターン17の放射特性を、前記受信アンテナ5は受信放射パターン18の放射特性をそれぞれ有している。また送信放射方向19は送信放射パターン17の最大放射方向を、受信放射方向20は受信放射パターン18の最大放射方向を示している。
図1に示す人体の手22がある場合は、送信アンテナ4から放射された送信波6は、人体の手22にて乱反射され、受信アンテナ5へ向かう反射波8となるものが発生する。反射波8は、ドップラ型電磁波センサ1または電力検知型電磁波11の受信アンテナ5で受信され、検波回路9にて検波され、人体検知制御部10は検知信号を生成する。ドップラ型電磁波センサ1または受信電力型センサ11からの検知信号により、前記電磁弁制御部13は、電磁弁14を開き、吐水部15から受水鉢16へと洗浄水を吐水することとなり、使用者は手を洗浄することが可能となる。
送信波が物体にて反射する場合、物体の境界面では電磁波の入射角と反射角は等しくなる状態で反射波となる。ただし人体の手22は複雑な曲面をもった物体であるため、ある方向からの入射する送信波は、単一の方向に反射するのではなく、複数の方向に乱反射されることとなる。従って送信アンテナ4から送信された送信波6は、送信アンテナ4と受信アンテナ5は、直接的な入射と反射の位置に無くても、人体の手22にて反射する反射波8を受信アンテナ5にて受信することが可能である。
また、送信放射方向と受信放射方向の交点21は、図5に示すように、受水鉢16の受水面を含む内壁に囲まれた領域、すなわち、受水鉢16の水を受ける凹状領域(A)24と、受水鉢16の周縁を底面とし該底面から吐水口23までを高さとする柱状領域(B)25とを合わせた領域内に設定している。受水鉢16において、吐水部15より吐水された水が外部に飛水しないよう、受水鉢内に向かって傾斜を始める部位である縁部を受水鉢16の開口周縁とする。縁部は、図5の場合には、受水鉢16の凹状領域と平面領域の境界部であり、また平面領域がない場合には、受水鉢16の開口角度が水平となる部位とする。このような両領域内に送信放射方向と受信放射方向の交点21を設定することにより、両領域に人体の手22が存在する場合、つまり、使用者が意図して受水鉢16に手を差し出した場合のみ、吐水させることが可能である。
一方、使用者が手の洗浄を終了し、人体の手22を吐水部15から離す場合や、洗面器が使用されていない場合は、送信アンテナ4から放射された送信波6は、何も反射する物体や人体が無いため、受信アンテナ5にて検出されることがない。この場合、前記ドップラ型電磁波センサ1または電力検知型電磁波センサ11では、検波回路9に反射波8の入力が無いため、人体検知制御部10は非検知信号を生成する。ドップラ型電磁波センサ1または受信電力型センサ11からの非検知信号により、前記電磁弁制御部13は、電磁弁14を閉じたままの状態となり、また電磁弁14を閉じた状態を継続することとなる。以上の動作により、使用者が手の洗浄を終了し手を離す場合には吐水が停止し、また洗面器が使用されていない場合には、吐水されない状態が継続されることとなる。
また、図6に示すように、送信放射方向19と受信放射方向20の交点21は、受水鉢16に貯めることが可能な水位の最大位置より上方に設置している。受水鉢16には排水穴26をふさぎ吐水され続けた場合にも、受水鉢16の外に水が洩れないよう、受水鉢16の一部にオーバーフロー穴35が設けられいる。これにより受水鉢16にはオーバーフロー穴35の水位(最大水位)まで水が貯められることとなる。交点21を最大水位より上方に設けることにより、ドップラ型電磁波センサ1および電力検知型電磁波センサ11から送信され人体に反射し受信される電磁波は、受水鉢16に貯められる水との干渉の低減を図ることが可能である。この干渉とは、水面と電磁波の反射による電磁波エネルギーの減少や、水面のゆらぎによる乱反射などである。
電磁波と水面との干渉を低減させることにより、受信アンテナ4に受信される反射波のエネルギーの減衰を最小に抑えることができ、人体検知の処理に関わる信号を最大にすることが可能である。また、水面のゆらぎによる乱反射が無いことにより、電磁波の雑音成分を最小にすることができ、人体検知を良好に実施することが可能となる。
図7に示すように、送信アンテナ4と受信アンテナ5は、受水鉢16の裏面に設置している。受水鉢16には、吐水部15を固定するための穴部があり、吐水部15と受水鉢16とは、ナットなどの固定器具にて固定されている。固定するためには、レンチなどの工具にて実施しているが、前記工具を挿入するための空間が受水鉢16には予め設けてある。送信アンテナ4と受信アンテナ5は、元々存在する作業用の空間を利用して設置する。
前記空間を利用して送信アンテナ4と受信アンテナ5を設置することにより、既存の空間を利用できることから送信アンテナ4と受信アンテナ5は容易に設置することが可能である。受水鉢を含む洗面ユニットを、リフォームという目的から、水栓ハンドルなどをひねるなどして吐水させる手動の水栓から、自動的に吐水を行う吐水制御装置に変更する場合、手動の水栓の変更とともに送信アンテナ4と受信アンテナ5を、その空間を利用して取り付けることが可能である。電磁波センサを用いた吐水の自動化は、水栓の交換と同時で簡易に施工することがが可能である。
図8に示すように、キッチンのシンクのように受水鉢16がステンレスなどの金属製の場合には、電磁波センサから放射される電磁波は金属面を透過することができない。このような場合には、送信アンテナ4および受信アンテナ5は、金属部の無い壁面の裏側に設置している。送信アンテナ4の送信放射方向19と受信アンテナ5の受信放射方向20の交点21は、受水鉢16の受水面を含む内壁に囲まれた領域と、受水鉢16の周縁を底面とし該周縁から吐水口23までを高さとする柱状領域とを合わせた領域内に設定されるよう、送信放射方向19と受信放射方向20を調整している。
このような構成により、キッチンのシンクのように受水鉢16の材質が電磁波を透過しない金属などの材質であっても、人体やその他キッチンで洗浄したい物体を検知し、吐水部15より吐水を行うことが可能である。なお、送信アンテナ4と受信アンテナ5は、前述の図8や図9に示したような設置位置に設ければ、最大の検知精度にて人体検知することが可能であるので更なる効果が得られる。
図9に送信アンテナ4からの送信放射方向19と受信アンテナ5からの受信放射方向20を調整するための、機構的な調整機構の例を示す。送信アンテナ4または受信アンテナ5はリング状支持部29にピン30を締め込むことで固定されている。放射方向を変える場合は、送信アンテナを回転させた状態でピンを固定すれば、固定した方向に調整可能である。図8の場合は送信アンテナ4または受信アンテナ5を縦方向の回転させることにより、放射方向を上下方向に調整することが可能である。リング状支持部29を送信アンテナ4または受信アンテナ5の横方向にピンを設けているが、ピン30を縦方向に設ければ、送信アンテナ4または受信アンテナ5を横方向に回転させることにより、放射方向を左右方向に調整することが可能である。さらに、リング状支持部29を2つ用いることで、送信アンテナ4または受信アンテナ5を上下左右方向に回転させることができ、放射方向を任意の方向に調整することが可能である。また、送信アンテナまたは受信アンテナを受水鉢などに固定する際には、送信アンテナまたは受信アンテナと受水鉢の間に、目的の放射方向になるようスペーサを挿入して固定することでも、放射方向の調整を行うことが可能である。その際に使用するスペーサは、発砲樹脂などの低損失の材質を用いれば、スペーサによる電磁波のエネルギー損失を最小限に抑制することが可能である。
上記構成により、受水鉢に設置する電磁波センサの送信アンテナと受信アンテナによる放射方向を任意の方向に調整することが可能である。任意の形状の受水鉢に電磁波センサを設置する場合、受水鉢の空きスペースの形状が異なることから、送信アンテナと受信アンテナは、人体検知を行い吐水を行いたい人体検知領域に合うよう送信アンテナと受信アンテナの方向を調整し、放射方向の交点を前記人体の検知領域に設置することができないことがある。前記場合においても、受信アンテナまたは送信アンテナの向きを調整することができるため、受信アンテナまたは送信アンテナの向きによる放射方向の交点を、人体により吐水制御装置を動作させる人体の検知領域に設定することが可能である。これにより使用者は、確実に吐水制御装置を作動させ、手を洗浄することが可能である。
また図10に送信アンテナ4と受信アンテナ5からの送信放射方向19と受信放射方向20を調整するための、電気的な調整機構部を示す。送信アンテナ4または受信アンテナ5は、アレーアンテナ33となっており、それぞれのアンテナには位相の異なる電磁波を送信もしくは受信できるよう移相器34を設けている。目的の検知領域になるよう、送信放射方向19や受信放射方向を調整する際には、移相器34の位相量を調整することで実現可能である。
アレーアンテナ33の構造としては、図11に示すように、平面基板35上に形成したパッチアンテナ36によるものが挙げられる。平面基板35上にエッチング加工により複数のアンテナを形成したもので、容易に製造することが可能である。またアンテナのアレー化も集積化させることが可能であるため、アンテナのサイズを小さくすることができ、受水鉢16などへの設置も容易に行うことが可能である。
上記構成により、受信アンテナまたは送信アンテナの向きを調整するスペースがない場合においても、電気的に放射方向を変えることが可能である。また、電磁波センサを用いた手洗器を複数設置したり、その他電波センサを用いた小便器や大便器また洗浄便座などの機器が複数存在するようなオフィスや公共施設のようなトイレブースにおいて、吐水制御装置は、他の機器から放射される電磁波を受信アンテナが受信し、人体が存在しないのに吐水を開始するといった誤動作する恐れがある。送信アンテナと受信アンテナの方向が電気的な調整機構部による変更できることにより、吐水制御装置を設置する環境に起因する吐水制御装置の誤動作を、設置する現場にて誤動作のない適切な位置に検知領域を設定することが可能である。これらの調整作業は、送信アンテナまたは受信アンテナを受水鉢に設置し、入水鉢をトイレブースに取り付けた後においても、調整可能であるため、設置する現場にても簡易に実施することが可能である。これにより使用者は、確実に吐水制御装置を作動させ、手を洗浄することが可能である。
本発明における吐水制御装置と受水鉢の鳥瞰図 本発明で用いるドップラ型電磁波センサの機能構成図 本発明で用いる電力検知型電磁波センサの機能構成図 本発明で用いる吐水制御装置の機能構成図 本発明における送信電力方向と受信電力方向の交点の位置1 本発明における送信電力方向と受信電力方向の交点の位置2 本発明における送信アンテナおよび受信アンテナの設置位置1 本発明における送信アンテナおよび受信アンテナの設置位置2 本発明における送信アンテナおよび受信アンテナの放射方向の機械的な調整機構 本発明における送信アンテナおよび受信アンテナの放射方向の電気的な調整機構 本発明における送信アンテナおよび受信アンテナのアンテナ構成図 従来の電磁波センサを用いた吐水制御装置と受水鉢の鳥瞰図 従来の電磁波センサを用いた場合の、受信電力およびビート信号強度と人体判定距離との相関図
符号の説明
1…ドップラ型電磁波センサ
2…発振回路
3…分岐回路
4…送信アンテナ
5…受信アンテナ
6…送信波
7…検知物体
8…反射波
9…検波回路
10…人体検知制御部
11…電力検知型電磁波センサ
12…吐水制御装置
13…電磁弁制御部
14…電磁弁
15…吐水部
16…受水鉢
17…送信放射パターン
18…受信放射パターン
19…送信放射方向
20…受信放射方向
21…交点
22…人体の手
23…吐水口
24…領域(A)
25…領域(B)
26…排水穴
27…吐水部取り付け位置
28…鉛直線
29…リング状支持部
30…ピン
31…送信アンテナの放射パターン
32…受信アンテナの放射パターン
33…アレーアンテナ
34…移相器
35…平面基板
36…パッチアンテナ
37…電波センサ
38…オーバーフロー穴、

Claims (5)

  1. 水路の途中に設けられて水路の開閉を行う電磁弁と、電磁波を送信する送信アンテナと、前記送信アンテナから送信された電磁波が人体により反射する反射波を受信する受信アンテナと、受信アンテナからの受信信号により人体を検知する人体検知制御部と、前記人体検知制御部の信号により電磁弁の開閉を制御する電磁弁制御部とを備えた吐水制御装置であって、該吐水制御装置は、吐水口を含む吐水部と、吐水を受ける受水鉢とを備えた洗浄装置に配置され、前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向の交点を、受水鉢の受水面を含む内壁に囲まれた領域と、受水鉢の周縁を底面とし該底面から吐水口までを高さとする柱状領域とを合わせた領域内に設定したことを特徴とする吐水制御装置。
  2. 前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向の交点を、受水鉢に貯めることが可能な水位の最大位置よりも上方に設定することを特徴とする請求項1記載の吐水制御装置。
  3. 前記送信アンテナと前記受信アンテナは、受水鉢の裏面に設置するこを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吐水制御装置。
  4. 前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向は、アンテナの向きを調節可能な方向調節機構部で設定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吐水制御装置。
  5. 前記送信アンテナの放射方向と前記受信アンテナの放射方向は、アンテナの指向性を電気的に変化させる指向性可変手段で設定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吐水制御装置。
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