JP2010133115A - 水栓装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は最適なタイミングで吐水を供給することが可能であり、且つ吐水口近傍で発生する吐水を使いたくない作業に対しての誤検知を低減することも可能な水栓装置を提供すること。
【解決手段】
吐水口と、放射した電波の反射波によって被検知体の移動に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記吐水口からの吐水を制御する制御部と、を備え、前記センサ部は、吐水口からの吐水を受水する受水部に設置され、前記制御部は、前記センサ部を設置した壁面近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行い、前記吐水口近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行わないことを特徴とする水栓装置が提供される。
【選択図】 図1
本発明は最適なタイミングで吐水を供給することが可能であり、且つ吐水口近傍で発生する吐水を使いたくない作業に対しての誤検知を低減することも可能な水栓装置を提供すること。
【解決手段】
吐水口と、放射した電波の反射波によって被検知体の移動に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記吐水口からの吐水を制御する制御部と、を備え、前記センサ部は、吐水口からの吐水を受水する受水部に設置され、前記制御部は、前記センサ部を設置した壁面近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行い、前記吐水口近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行わないことを特徴とする水栓装置が提供される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、被検知体の挿入に対して最適なタイミングで洗浄水を供給可能な吐水可能な水栓装置に関する。
従来、水栓装置において、被検知体の挿入に伴い吐水を開始する水栓装置があった。この水栓装置は、水栓装置に搭載されているセンサ部から所定の距離に到達したことを検知して吐水を行うものであり、一般的には吐水口近傍に被検知体を挿入することにより吐水を開始するものであった。
一般的には、センサ部を、例えば光の投受光により物体の有無を検知するセンサとして、被検知体がセンサ部から所定の距離に存在するか否かを検知する手法(特許文献1参照)や、光の投受光により距離を測定可能な測距センサとして、被検知体がセンサ部から所定の距離に到達したことを検知する手法により吐水を開始させる水栓装置があった。
特開2007−315041号
しかしながら、特許文献1のように吐水口近傍にセンサを設け、吐水口近傍にある被検知体の有無や距離を検知して吐水開始を判定する構成の場合には、吐水口近傍の情報を基に物体の判定を行うために、吐水口に手を出した瞬間に識別することが困難であるため、使用者が手を出した後に一定時間待つという行為が発生してしまう。また、センサの検知範囲に手を挿入できず待つ一定時間が長い場合には、使用者が水を出すように手を動かす、再度挿入する等の追加の動作が発生する可能性がある。更に、吐水口近傍を検知範囲とした場合に、受水部内部にて水が出て欲しくない作業(例えば、手洗いにおいて、石鹸を泡立てて手もみ洗いをしている時)の際にも、手がたまたま検知範囲に入った場合においては誤吐水が起こり、使用者が欲していない吐水が開始されてしまう等の誤検知が発生する可能性がある。
そこで、本発明においては、水栓装置から供給される吐水を使用者が欲するタイミングで供給可能であり、且つ使用者が吐水操作を容易に行なうことが可能な水栓装置を提供する。
前記目的達成のために、吐水口と、放射した電波の反射波によって被検知体の移動に関する情報を取得するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号に基づいて前記吐水口からの吐水を制御する制御部と、を備え、前記センサ部は、吐水口からの吐水を受水する受水部に設置され、前記制御部は、前記センサ部を設置した壁面近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行い、前記吐水口近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行わないことを特徴とする水栓装置が提供できる。
また、本発明の一態様によれば、前記センサ部は、前記受水部で吐水を受ける受水面方向に電波を放射し、前記制御部は、前記受水面近傍における被検知体の移動情報に基づき吐水の制御を行うことを特徴とする水栓装置を提供できる。
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記センサ部からの検知情報に基づいて被検知体の減速を検知すると、吐水の制御を行うことを特徴とする水栓装置を提供できる。
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記センサ部からの検知情報に基づいて被検知体の略静止を検知すると、吐水の制御を行うことを特徴とする水栓装置を提供できる。
また、本発明の一態様によれば、前記センサ部が設置された壁面近傍を報知する報知手段を設けたことを特徴とする水栓装置を提供できる。
本発明によれば、吐水口近傍ではない受水部の壁面近傍を検知するようにセンサ部を設置し、使用者が吐水口に対して被検知体を挿入する前にセンシングを行うことにより、吐水口に対して被検知体を挿入した際に、吐水を待つことなく最適なタイミングで吐水を供給することが可能となる。また、吐水口近傍での検知信号に対しては吐水を行わない構成により、吐水口近傍で発生する吐水を使いたくない作業に対しての誤検知を低減することも可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1に本発明の水栓装置に関する概略構成図を示す。図1は、吐水口1と、放射した電波の反射波によって被検知体の移動に関する情報を取得するセンサ部2と、前記センサ部2からの検知信号3に基づいて前記吐水口からの吐水を制御する制御部4とを備えた構成になっている。上記構成によって、センサ部2から被検知体の移動情報、例えばセンサ部2への接近や離遠動作、略静止の状態を検知信号3として出力し、検知信号を受けた制御部4にて被検知体の移動情報を判定し、制御部より吐水口に接続される給水配管5上に設けられたバルブ6に対して開閉動作を制御する開閉信号が送信される構成となっている。
本発明では上記構成に加えて、前記センサ部2は、吐水口からの吐水を受水する受水部7に設置され、前記制御部4は、前記センサ部2を設置した壁面近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行い、前記吐水口近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行わない構成としている。ここで、センサ部2を受水部7壁面に設置し、センサ部が設置された壁面近傍に吐水を行うために被検知体を検知する吐水検知範囲8を持ち、吐水検知範囲から吐水口までの間にバルブ6の開閉制御に関係しない検知禁止範囲9を持つことで、使用者が受水部7壁面近傍の吐水検知範囲8を操作することにより、制御部4は検知信号3を基にバルブ6に対して開閉信号によってバルブの開動作を指示することになる。その後、使用者が吐水検知範囲8から吐水口まで被検知体を移動させる必要があるため、検知禁止範囲9を被検知体が移動中に吐水口から吐水が供給されている。これにより、使用者は既に吐水されている吐水流に対して被検知体を挿入することで水栓装置を使用することが可能となる。以上のような吐水を行うことが可能な構成により、使用者は吐水口近傍に被検知体を差し出し、その後吐水流が出るのを待つことが無くなる為、吐水を待つことによる吐水の遅れを感じることなく水栓装置を使用することが可能となるため、使用者にとって最適な吐水タイミングを供給することが可能となる。
ここで、本実施例におけるセンサ部2は、電波の送受信に伴い被検知体の移動情報を入手可能な電波センサである。本実施例においては、10.5から10.55GHzや24.05から24.25GHzの周波数帯の電波を使用したドップラセンサにて説明を行うが、それ以外の周波数帯、例えばマイクロ波帯やミリ波帯の電波のように周波数が異なる場合においても同様の効果を得ることが可能である。また、ドップラセンサ以外の測距センサや、電波を一方向でなく他方向に送信可能なセンサにおいても、出力される検知信号3によって被検知体の移動情報を入手可能であっても同様の効果を得ることが可能である。さらに、本実施例における受水部7は、吐水口からの吐水を受水可能な構造であれば良い。例えば、台所においてはシンク、洗面台であれば洗面器のように、吐水口からの吐水を受水可能な形状であれば同様の効果を得ることが可能である。
次に、センサ部2の設置位置について記載する。センサ部2は受水部7壁面に設置され、受水部7壁面近傍を吐水検知範囲8とする構成となっているため、使用者が吐水検知範囲8内に被検知体を挿入するために、使用者の立ち位置から吐水口までの間の動線上以外に対して吐水操作を行う行為が発生すると、吐水を行うために使用者の操作に負荷が生じてしまう。そこで、センサ部2は、使用者が水栓装置を利用する位置から吐水口までの動線近傍に設けることが望ましい。例えば、図1や2のように受水部7の左側面に設置する場合は、台所における水栓装置で、受水部7の左側面に隣接する作業台から吐水操作を行う際に、センサ部2が設置されている壁面近傍の吐水検知範囲8を操作して、その後吐水口に被検知体を挿入することにより、吐水検知範囲8から吐水口近傍に移動中に吐水が開始されているため、吐水を待つことなく水栓装置を使用することが可能となる。また、作業台から吐水操作を行うために、被検知体を吐水口近傍に接近させるための身体の移動や重心移動を行うことなく吐水操作が可能なため、吐水操作における使用者の身体的な負荷を低減することも可能となる。
また、図3にセンサの設置場所における他の一例を示す。図3においては、センサ部2を吐水口と相対する場所に設置した水栓装置の概略構成図を示している。図3のセンサ部2の設置場所は、例えばパブリック施設にある洗面台のように、複数台の洗面台が連立して設置されている場所や、家庭に設置される洗面化粧台のように、吐水口に相対する場所で使用者が水栓装置を使用する場合に適した設置場所となっている。ここで、使用者は吐水口と相対する場所から使用するため、使用者の場所から吐水口までの被検知体の動線近傍にセンサ部2を設置すれば、使用者が手を伸ばす等の行為を行うことなく水栓装置の吐水操作を行なうことが可能となる。そこで、本実施例においては、センサ部2を水栓装置と相対する場所で、且つ受水部7内が吐水検知範囲8となるように電波の送受信を行う構成にしている。これにより、使用者が受水部7の受水面近傍に被検知体を挿入することでバルブ6が開動作を行い、吐水検知範囲8と吐水口の間の検知禁止範囲9を通過する間に吐水口から吐水が供給されるため、使用者は吐水を目標として被検知体を挿入することが可能となり、最適なタイミングで吐水を開始することが可能となる。
上記のように水栓装置を設置する場所や吐水口と使用者との位置関係に応じて、使用者から吐水口までの動線が変化するが、使用者から吐水口までの動線近傍で、且つ受水部7に吐水検知範囲8を有するようにセンサ部2を設置することで、上記のような最適なタイミング及び使用者の操作負荷の低減を実現することが可能となる。
上記のように水栓装置を設置する場所や吐水口と使用者との位置関係に応じて、使用者から吐水口までの動線が変化するが、使用者から吐水口までの動線近傍で、且つ受水部7に吐水検知範囲8を有するようにセンサ部2を設置することで、上記のような最適なタイミング及び使用者の操作負荷の低減を実現することが可能となる。
ここで、吐水検知範囲8は受水部7壁面近傍に設置するものであるが、受水部壁面のどの場所を吐水検知範囲にするか図面を用いて説明する。図4に受水部7で水を受ける面である受水面に吐水検知範囲8を設けた構成について示す。ここで受水面とは、吐水口からの水流を受け止めることが可能な領域であり、図4のような矩形状の受水部7においては、底面及び底面の四方に立設される側面が該当する。センサ部2の近傍の壁面に吐水検知範囲8を設ける構成となっているため、使用者から吐水口までの動線を考慮すると、より被検知体が移動する軌跡に近い場所にセンサ部2、すなわち吐水検知範囲8を設置することが使用者の操作における負荷を低減可能なため望ましい構成である。よって、図4においては、図3と同様の構成で、使用者の立ち位置に近く、且つ被検知体が通過する近傍である側壁上方に設置し、吐水検知範囲8を側壁上方に設置することで、使用者が被検知体を受水部7下方に挿入する負荷を低減することが可能となる。
次に、吐水検知範囲8を受水部7の外壁に設ける構成について図5に記載する。受水部7の外壁とは、吐水口からの水を受けることができず、受水部7の外観を形成する壁面を指す。ここで、受水部7外壁に吐水検知範囲8を有する場合には、センサ部2から受水部7外側に対して電波の送受信を行う構成にする必要がある。そこで、図5のようにセンサ部2を設置して電波の送受信を行うことにより、使用者が水栓装置に接近してくる動作を検知することが可能となるため、例えば制御部4で使用者が所定の距離に達したことを検知信号3の電圧値の変動で検知してバルブ6に開閉信号を送信する方法や、使用者が水栓装置に接近してきた際に発生する減速運動を速度又は周波数の変動で識別してバルブ6へ開閉信号を送信する方法がある。これにより、使用者の接近を検知して吐水が開始されるため、被検知体を挿入する前に吐水軌跡を使用者が確認することが可能となるため、使用者は最適なタイミングで水栓装置を使用することが可能となる。なお、本実施例のように、受水部7の外壁に吐水検知範囲8を設けるのに最適な場所としては、例えば手洗いのみを主とする水栓装置で、家庭のトイレ空間に設けられた手洗い用水栓装置などに適している。
更に、吐水検知範囲8を受水部7の縁に設ける構成について図6に示す。ここで受水部7の縁とは、前記受水面や受水部7外壁とは異なる面で、受水部7の最上方の面や辺となる。図6において、受水部7の縁近傍に吐水検知範囲8を形成するために、センサ部2から放射する電波を受水部上方に対して送信するものとする。この構成により、吐水口に対して被検知体を挿入する際に、受水部7縁上を通過するため、使用者は吐水検知範囲8に対して操作を行うための動作を大きく行うことなく操作が可能である。また、制御部4は、受水部7の縁近傍に設けられた吐水検知範囲8にて被検知体を検知したことにより、バルブ6に対して開動作を行うようにするため、受水部7の縁から吐水口近傍まで被検知体が移動するまでに吐水軌跡を使用者が目視することが可能で、被検知体を容易に吐水へ挿入可能なため、使用者が吐水を待つことなく水栓装置を使用することが可能となる。
ここで、本発明において、吐水検知範囲8は、吐水口との間に検知禁止範囲9を有するように設けられているため、吐水口近傍に被検知体を挿入することを検知して吐水を行うのではなく、使用者が明らかに吐水検知範囲8に対して操作を行うことを検知してバルブ6を開動作させるものである。ここで、吐水口近傍においては、水栓装置を使用して作業する際に、被検知体となる物体を動かしたり、また吐水口近傍で静止させたりする行為が頻繁に行われる。その際に、使用者が吐水を行いたくない場合においても、水栓装置が吐水口近傍に吐水検知範囲を有する場合には、使用者の意思とは反して吐水を開始してしまう可能性がある。そのために、例えば手洗い作業の際に、吐水口近傍で石鹸を用いて手をこすり洗いしている最中に吐水が開始してしまうといった不具合が発生する可能性があった。本発明のように、洗浄中に使用者が利用しない受水部の壁面近傍に吐水検知範囲を持たせることにより、一般的に行われる水栓装置の使用において、吐水検知範囲に被検知体が挿入してしまい、誤って吐水を行う不具合を低減することが可能となる。更に、使用者が意思を持って吐水操作を行うことが可能であり、且つ吐水口近傍に被検知体が到達する前に吐水を行なうことが可能な構成なため、使用者に対して最適な吐水タイミングを供給することも可能となる。
ここでは、吐水検知範囲8内において、被検知体のどのような動きを検知するかについて詳細に記載する。
まず、吐水検知範囲8において、減速を検知することでバルブ6を開動作させることについて示す。本発明において、吐水検知範囲8は受水部7壁面近傍に設置されており、操作として吐水検知範囲8に被検知体を挿入するため、センサ部2に対して被検知体の接近のため等速運動又は加速運動が検知され、受水部7壁面への衝突を避けるための減速運動が発生する。本実施例においては、上記で発生する減速運動を用いてバルブ6の開動作の判定を行うものである。ここで、減速を検知する方法としては、例えばセンサ部2からの検知信号3の周波数変動を確認する方法がある。そこで、制御部4には、図7のようにセンサ部2からの検知信号3を所定の周波数帯毎に分別するバンドパスフィルタのようなフィルタ部11を設ける。本実施例のように減速を判定するためには、少なくとも2つ以上の周波数帯が異なるフィルタ部11を設け、高い周波数帯のフィルタ部で検知信号3の出力を確認し、その後低い周波数帯のフィルタ部で検知信号の出力を確認したら、制御部4に設けられた判定部12にて被検知体が減速していると判定し、バルブ6に対して開動作を指示するものである。また異なる周波数帯のフィルタ部を多数設けることで、被検知体がどのような動きを行っているかを把握することが可能であり、吐水検知範囲8に対して操作するための減速か、それ以外の操作によって発生したかを判定部12にて判別することが可能となる。
まず、吐水検知範囲8において、減速を検知することでバルブ6を開動作させることについて示す。本発明において、吐水検知範囲8は受水部7壁面近傍に設置されており、操作として吐水検知範囲8に被検知体を挿入するため、センサ部2に対して被検知体の接近のため等速運動又は加速運動が検知され、受水部7壁面への衝突を避けるための減速運動が発生する。本実施例においては、上記で発生する減速運動を用いてバルブ6の開動作の判定を行うものである。ここで、減速を検知する方法としては、例えばセンサ部2からの検知信号3の周波数変動を確認する方法がある。そこで、制御部4には、図7のようにセンサ部2からの検知信号3を所定の周波数帯毎に分別するバンドパスフィルタのようなフィルタ部11を設ける。本実施例のように減速を判定するためには、少なくとも2つ以上の周波数帯が異なるフィルタ部11を設け、高い周波数帯のフィルタ部で検知信号3の出力を確認し、その後低い周波数帯のフィルタ部で検知信号の出力を確認したら、制御部4に設けられた判定部12にて被検知体が減速していると判定し、バルブ6に対して開動作を指示するものである。また異なる周波数帯のフィルタ部を多数設けることで、被検知体がどのような動きを行っているかを把握することが可能であり、吐水検知範囲8に対して操作するための減速か、それ以外の操作によって発生したかを判定部12にて判別することが可能となる。
更に、制御部4にある判定部12において検知信号3の電圧値の変動を識別することにより、吐水検知範囲8に設定したい範囲への被検知体の進入を判断することが可能となる。電波センサであるセンサ部2は、被検知体が接近することにより大きな電圧値を有する検知信号3を出力することとなる。よって、大きな電圧値を出力する検知信号3は、被検知体がセンサ部2、すなわち吐水検知範囲8に近い場所に存在することになる。よって、所定の閾値を設定し、閾値に対して大きな検知信号3が出力された場合には、吐水検知範囲8に進入したことになる。この検知信号の電圧値とフィルタ部11による周波数変動の組み合わせで、被検知体の吐水検知範囲8への進入且つ減速を確実に検知することが可能となる。また、複数のフィルタ部を用いた場合においても、フィルタ部11における周波数変動と検知信号3の電圧値を用いることで、被検知体の動きをより詳細に判断することが可能となるため、吐水検知範囲8に対して減速を行った動作に対してのみバルブ6の開動作を行なうことが可能となる。
次に、吐水検知範囲8において、略静止を検知することでバルブ6を開動作させることについて示す。略静止とは、被検知体が停止する、又は揺らぎ等によって非常に低い周波数の検知信号3がセンサ部2より出力される状態を指すものである。本実施例においては、フィルタ部11により抽出された0から10Hzまでの動きを略静止状態の動きとしている。ここで、本発明では、吐水検知範囲8が受水部7壁面近傍に設置されており、操作として吐水検知範囲に被検知体を挿入するため、センサ部2に対して被検知体の接近のため等速運動又は加速運動が検知され、受水部7壁面への衝突を避けるための減速運動が検知され、その後、吐水口への被検知体の移動を行うための方向転換時に一旦停止して吐水口方向に被検知体を移動させる。本実施例においては、この一旦停止する動作を行う際に発生する略静止状態を検知してバルブ6の開動作を行うものである。
一旦停止する動作を含む略静止状態を検知する方法としては、フィルタ部11において、センサ部2からの検知信号3より所定の周波数帯の信号を抽出して判断する方法がある。略静止状態は、上述したように揺らぎ等の非常に低い周波数帯の信号を出力する動きとなるため、フィルタ部11を0から10Hz程度に設定することで、使用者や使用者が持っている被検知体の略静止状態を検知することができる。また、センサ部2近傍の吐水検知範囲8で被検知体を検知するために、略静止状態のフィルタ部11を通過した検知信号3の電圧値を用いて判断する方法があり、判定部12にて設定された任意の電圧閾値に対して、フィルタ部11を通過した検知信号3が超えたか否かによって、吐水検知範囲での検知か否かの判定を行なうことが可能となる。また、受水部7の受水面に水滴や水膜が発生した場合においても、センサ部2からの電波の広がる面積に対する被検知体の大きさによって出力される電圧値が異なるため、比較的面積の小さい水滴や水膜が受水面に付着した場合においても、被検知体との面積差により検知信号3の電圧差が生じるため識別することが可能となる
更に、被検知体によって発生した略静止状態と、それ以外の動作や事象とを判別する方法として、略静止状態を示す検知信号3が出力される時間によって判断することが可能となる。例えば、受水面を伝う水滴がセンサ部2の直前を通過した場合、センサ部からの電波の放射方向によっては瞬間的に静止した状態の検知信号3を出力してしまう。しかし、略静止状態の検知信号3を出力する時間は非常に僅かであるため、被検知体を吐水検知範囲8に近づけた場合に発生する略静止状態の検知信号3の出力時間よりも短い時間しか出力されない。よって、略静止状態の検知信号3を、予め設定された時間出力されない場合には、判定部12にて吐水検知範囲8に対する操作とは判断しないことにより、水滴や、それ以外の動作によって発生する僅かな略静止状態の検知信号3をキャンセル可能とすることができ、吐水検知範囲8における検知精度を向上させることが可能となる。
このように、被検知体の略静止状態を検知することで、使用者が吐水操作を行うことを判定する方法により、受水部7近傍で発生する非検知体や、それ以外の物体の動きに対して吐水を行うことなく、また時間や電圧を用いて略静止している状態を判断することにより、水滴やそれ以外の物体による遠方での略静止状態や、瞬間的に発生する略静止状態をも判断することが可能となるため、吐水検知範囲8における被検知体による略静止状態に対してのみ吐水を行なうことが可能となる。これにより、使用者が意図しないタイミングで吐水を行うことを抑制でき、最適なタイミングで使用者に対して吐水を行なうことが可能となる。
また、本発明によれば、受水部7に電波の送受信を行うセンサ部2を設ける構成になっているが、電波センサは、物体の材質によってはセンサ部を隠蔽した状態で電波の送受信が可能である。本実施例においては、電波センサであるセンサ部2を隠蔽した状態における水栓装置に構成について示す。センサ部2を隠蔽した場合には、受水部7の表面にセンサ部が露出していないため、センサ部2近傍に設定している吐水検知範囲8を使用者が認識することが困難となる。そこで、吐水検知範囲8が受水部7壁面のどの場所にあるかを使用者に報知するための報知手段を設けている。報知手段は、吐水検知範囲8を示すものであるため、センサ部2近傍に設置するのが望ましい。報知手段の一例としては、受水部7壁面上にシールや塗装のようにマーキングを行い、マーキングである報知手段に対して使用者が操作を行うような構成にするのが望ましい。その際、吐水検知範囲8でどのような動作を検知するかによって報知手段の表示方法を変化させると、更に吐水検知範囲8における検知精度を向上させることが可能となる。また、他の一例としては、報知手段をLEDのように光の点灯や消灯によって報知する方法もある。このような構成の場合には、吐水検知範囲8での検知が可能な場合には、報知手段を点灯させて使用者が目視可能な状態にしておき、水栓装置が使用中、又は掃除やメンテナンスを行う際に使用ができない場合には報知手段を消灯させるような制御を制御部4で行うことにより、水栓装置の状況によって使用者に報知することが可能となるため、単に使用者に吐水検知範囲8を報知するだけでなく、水栓装置の使用の可否も報知することが可能となるため、使用者が誤って使えない状況の水栓装置を使用する状況を回避することが可能となる。更に、水栓装置が何らかの理由により使用できない状況になった場合に、この報知手段の点灯/消灯の組み合わせにより外部へ報知することで、水栓装置がどのような状況になっているかを容易に判断することが可能となるため、メンテナンス等を容易に行なうことが可能となる。
上記のような構成により、吐水口に被検知体が到達する前に、吐水口より洗浄水を供給可能となるため、使用者が吐水が行われるのを待つ、吐水が出ないため検知範囲を探す等の動作を低減することが可能となり、最適なタイミングで使用者に対して吐水を供給することが可能となる。また、吐水検知範囲8を設け、吐水検知範囲に対して吐水操作を行った後に、検知禁止範囲9を通過して吐水口に到達するような構成により、被検知体を吐水口に移動する最中に吐水が開始され、使用者が被検知体を挿入する場所を容易に認識することが可能となるため、吐水検知範囲8を探す等の動作を無くして、水栓装置を利用することが可能となる。
1:吐水口、2:センサ部、3:検知信号、4:制御部、5:給水配管、6:バルブ、7:受水部、8:吐水検知範囲、9:検知禁止範囲、10:スパウト、11:フィルタ部、12:判定部、13:電波の放射方向
Claims (5)
- 吐水口と、
放射した電波の反射波によって被検知体の移動に関する情報を取得するセンサ部と、
前記センサ部からの検知信号に基づいて前記吐水口からの吐水を制御する制御部と、
を備え、
前記センサ部は、吐水口からの吐水を受水する受水部に設置され、
前記制御部は、前記センサ部を設置した壁面近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行い、
前記吐水口近傍における被検知体の移動情報に基づいて前記吐水口からの吐水の制御を行わないことを特徴とする水栓装置。 - 前記センサ部は、前記受水部で吐水を受ける受水面方向に電波を放射し、
前記制御部は、前記受水面近傍における被検知体の移動情報に基づき吐水の制御を行うことを特徴とする請求項1記載の水栓装置。 - 前記制御部は、前記センサ部からの検知情報に基づいて被検知体の減速を検知すると、吐水の制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の水栓装置。
- 前記制御部は、前記センサ部からの検知情報に基づいて被検知体の略静止を検知すると、吐水の制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の水栓装置。
- 前記センサ部が設置された壁面近傍を報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の水栓装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 2008-12-03 JP JP2008308446A patent/JP2010133115A/ja active Pending
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