JP6621047B2 - 対象物検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定方向に伝播波を送り出すことで使用者等の対象物の動き検出や存在検出の少なくとも一方を行う対象物検出装置に関する。
従来から、対象物検出としてのマイクロ波ドップラーセンサを用いて人体や尿流を検出し、便器内を洗浄する便器洗浄装置が知られている。マイクロ波ドップラーセンサは、マイクロ波を送信し、対象物によって反射したマイクロ波を受信することにより、対象物の動きを検出するものである。すなわち、マイクロ波ドップラーセンサは、センサから送信するマイクロ波の周波数と、センサから送信したマイクロ波が人体などの対象物によって反射してセンサにより受信される信号の周波数との差分信号からドップラー信号を生成する。
このドップラー信号は、対象物の動き(例えば、対象物の接近や対象物の離反)を表す信号であり、便器洗浄装置の判定部は、このドップラー信号から対象物の動きを検出して、便器内の洗浄を行う。
この種の便器洗浄装置は、赤外線によって人体検出などを行う便器洗浄装置に比べ、センサを便器内に配置することができる点で有効である。すなわち、マイクロ波が陶器を透過することが出来るという特性を利用して、マイクロ波ドップラーセンサを便器洗浄装置の裏側に隠蔽することができる(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上述したような便器洗浄装置は、家庭用トイレなどを除き、同一化粧室内に複数配置されることが多い。例えば、空港、駅、ホテル等の化粧室などである。しかし、上述したような便器洗浄装置が同一化粧室内に複数配置されると、隣接した便器洗浄装置のドップラーセンサ同士が影響しあい、電波干渉が発生し、人体や尿流の誤検出が起こる恐れがある。これは、制御対象が便器への給水ではなく、手洗い用の洗面器への給水になっても誤動作がおこってしまうことに変わりがない。
従来は、ドップラーセンサ同士が影響して誤動作することを抑制するために、ドップラーセンサから送信する電波を間欠的に送信し、さらにその送信周期をランダムにずらすことで、各ドップラーセンサ同士が電波を送信するタイミングが重なることで生じる電波干渉の影響を無視することができるレベルまで抑制する技術(例えば、特許文献2参照)や、送信する電波の周波数をランダムに切り替えることで、各ドップラーセンサ同士が送信する電波の周波数が重なることで生じる電波干渉の影響を無視することができるレベルまで抑制する技術(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
特開2005−330672号公報 特許第4258782号公報 特開2009−80073号公報
しかし、電波干渉の対策として開示されている上記の技術は、電波干渉が発生する確率を下げる手段である。したがって、電波干渉の影響を完全に排除することはできず、一定の確率で誤動作が必ず発生してしまうものであった。また、同一化粧室内に同時に配置される台数が多くなるほど電波干渉が発生する確率も増加し、誤動作が発生する頻度も増えてしまっている。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電波干渉の発生を確実に防止することができる対象物検出装置の提供を目的としている。
本発明に係る対象物検出装置は、検出対象物の動きまたは有無を検出する対象物検出装置であって、上記検出対象物を検出しようとする検出領域に送信波を送信する送信部と、上記検出領域の上記検出対象物によって反射された反射波を受信する受信部と、上記送信部によって送信される上記送信波と、上記受信部によって受信される上記反射波と、に基づいて検出信号を生成する検出信号生成部と、上記検出信号生成部によって生成される検出信号に基づいて、上記検出対象物の動きまたは有無を判定する判定部と、を備え、上記判定部は、外部からの操作指令に基づいて、上記送信部から送信される送信波の周波数を変更する周波数変更手段と、上記検出信号生成部によって生成される検出信号に基づいて、電波干渉の発生を判断する干渉発生判断手段と、上記干渉発生判断手段の検出状態を報知する報知部と、を備え、上記干渉発生判断手段は、上記判定部が上記検出対象物の特定の動作を判定すると実行され、上記干渉発生判断手段における電波干渉の発生の判断は、上記検出対象物の特定の動作を検出してから所定時間経過後に実行され、上記報知部の報知は、上記検出対象物の特定の動作が検出されてから上記干渉発生判断手段が電波干渉の発生を判断するまでの所定時間に行われる。
隣接した対象物検出装置同士が影響しあい、電波干渉が発生するのは、各対象物検出装置の送信部によって送信される送信波の周波数が一致した場合、もしくは極めて近い場合のみであり、各送信波の周波数を一定量ずらせば、電波干渉が発生することはない。そこで本発明では、この点に着目し、送信部から送信される送信波の周波数を変更する周波数変更手段と、電波干渉の発生を判断する干渉発生判断手段とを設けることにより、干渉発生判断手段によって電波干渉の状態を確認し、且つ周波数変更手段によって送信波の周波数を電波干渉が発生しない周波数に変更するため、各対象物検出装置同士の電波干渉の発生を確実に防止することができる。
また、この構成によれば、判定部が検出対象物の特定の動作を判定した場合に、干渉発生判断手段が実行されることにより、例えば施工者や管理者による特定の動作の検出によって干渉発生判断手段を実行するため、他の複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で電波干渉が発生したかどうかを判断することができる。
また、この構成によれば、干渉発生判断手段の検出状態を報知する報知部を備えることにより、例えば施工者や管理者に電波干渉発生の有無を報知するため、施工者や管理者は電波干渉の有無を容易に確認することができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記周波数変更手段による周波数の変更は、上記干渉発生判断手段における電波干渉発生の検出状態において実行される。
この構成によれば、周波数変更手段による周波数の変更は、干渉発生判断手段における電波干渉発生の検出状態において実行されることにより、電波干渉が発生した場合に周波数を変更するため、不用意に周波数を変更する必要がなくなる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記干渉発生判断手段における電波干渉の発生の判断は、上記周波数変更手段によって周波数が変更された後に自動的に実行される。
この構成によれば、周波数変更手段による周波数の変更が行われた後、自動的に干渉発生判断手段が実行されることにより、周波数を変更した後に電波干渉が発生しているかどうかを直ちに確認することができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記周波数変更手段は、上記判定部が上記検出対象物の特定の動作を判定すると実行される。
この構成によれば、判定部が検出対象物の特定の動作を判定した場合に、周波数変更手段が実行されることにより、例えば施工者や管理者による特定の動作の検出によって周波数を変更するため、他の複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で送信波の周波数を変更することができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記周波数変更手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を有し、上記送信部から送信される送信波の周波数は、上記乱数に基づいてランダムに設定される。
この構成によれば、送信部から送信される送信波の周波数を、乱数発生手段によって発生する乱数に基づいてランダムに設定されることにより、各対象物検出装置の送信波の周波数が一致する、もしくは極めて近い状態になる確率が低くなるため、複数の対象物検出装置同士における電波干渉の発生を防止することができる。また、自動的にランダムで周波数が設定されるので、例えば施工者や管理者が送信波の周波数を具体的に設定するような複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で送信波の周波数を変更することができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記対象物検出装置の起動時に、上記乱数発生手段によって発生した乱数に基づいて上記送信波の周波数がランダムに設定される。
この構成によれば、対象物検出装置の起動時に、乱数発生手段によって発生した乱数に基づいて送信波の周波数がランダムに設定されることにより、各対象物検出装置が初期の状態から、各対象物検出装置の送信波の周波数が一致する、もしくは極めて近い状態になる確率が低くなるため、複数の対象物検出装置同士における電波干渉の発生を未然に防止することができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、外部からの上記操作指令を上記周波数変更手段が受けつけると、上記乱数発生手段によって発生した乱数に基づいて上記送信波の周波数がランダムに設定される。
この構成によれば、外部からの操作指令を周波数変更手段が受けつけると、乱数発生手段によって発生した乱数に基づいて送信波の周波数がランダムに設定されることにより、各対象物検出装置の送信波の周波数が一致する、もしくは極めて近い状態になる確率が低くなり、施工者や管理者の意思で周波数を変更するため、複数の対象物検出装置同士における電波干渉の発生を防ぎ、複数の対象物検出装置同士において電波干渉が発生しない周波数への変更を確実に行うことができる。また、自動的にランダムで周波数が設定されるので、例えば施工者や管理者が送信波の周波数を具体的に設定するような複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で送信波の周波数を変更することができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記報知部からの報知は、音による報知である。
この構成によれば、音によって報知部から報知を行うことにより、例えば施工者や管理者は対象物検出装置から離れた場所にいながら電波干渉の有無を確認できるため、人体の影響を受けて干渉発生判断手段が誤検出するのを防ぐことができる。また、報知部を使用者が視認できないように隠蔽することができるため、意匠性の向上と、報知部に対する悪戯を防止することができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記報知部による報知は、上記干渉発生判断手段によって電波干渉の発生を判断してから所定時間で行われる。
この構成によれば、報知部からの報知は干渉発生判断手段によって電波干渉の発生を判断してから所定時間で行われることにより、エネルギーの消費を抑え、施工者や管理者が意図しないときに報知することを防ぐことができる。
本発明に係る対象物検出装置において、好ましくは、上記干渉発生判断手段における電波干渉の発生の判断は、上記対象物検出装置の起動時に自動的に実行される対象物検出装置。
この構成によれば、対象物検出装置をそれぞれ備えた連立する器具、例えば便器洗浄装置において、便器洗浄装置を施工したときの最初の通電時に電波干渉の発生を干渉発生判断手段が判断することができる。そのため、例えば施工者や管理者が、例えば施工者や管理者が、電波干渉が発生している便器洗浄装置の送信波の周波数のみを変える作業を行うだけでよく、施工者や管理者の負担を軽減することができる。
本発明によれば、各対象物検出装置同士が送信する電波が互いに影響しあうことで生じる電波干渉の発生を確実に防止する対象物検出装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るマイクロ波ドップラーセンサを備えた小便器洗浄装置が複数連立されている状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るマイクロ波ドップラーセンサを備えた小便器洗浄装置を表す概略側面図である。 本発明の一実施形態に係るアンテナ部と判定部の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るマイクロ波ドップラーセンサを備えた小便器洗浄装置が複数連立され、電波干渉が発生した様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係る初期設定処理の第一の動作を示す、フローチャートである。 本発明の一実施形態に係る初期設定処理の第二の動作を示す、フローチャートである。 本発明の一実施形態に係る初期設定処理の第三の動作を示す、フローチャートである。 本発明の一実施形態に係る周波数変更処理の動作を示す、フローチャートである。 本発明の一実施形態に係る初期振幅値設定処理の動作を示す、フローチャートである。 本発明の一実施形態に係る干渉発生判断処理の動作を示す、フローチャートである。 本発明の変形例に係る初期設定処理の動作を示す、フローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
<小便器洗浄装置の構成>
まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係るマイクロ波ドップラーセンサを備えた小便器洗浄装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロ波ドップラーセンサを備えた小便器洗浄装置が複数連立されている状態を示す図である。図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロ波ドップラーセンサを備えた小便器洗浄装置を表す概略側面図である。
なお、本実施形態のマイクロ波ドップラーセンサが、対象物検出装置としての機能を有する。
図1に示すように、本実施形態は、トイレブース(化粧室)内に小便器洗浄装置2を複数隣接させた場合に関して説明する。
図2に示すように、小便器洗浄装置2は、小便器10と、給水バルブ18と、アンテナ部200と、判定部300と、報知部400と、を備えている。アンテナ部200及び判定部300が、本発明に係るマイクロ波ドップラーセンサ、つまり対象物検出装置の実施形態に相当するものである。
小便器10は、使用者の尿を受けるボウル部12を有している。小便器10には、図示しない給水源からの洗浄水を供給するための給水路14と、使用者の尿または洗浄水を外部へ輸送するための排水路16とが接続されている。給水路14の途上には給水バルブ18が設けられている。給水バルブ18を開閉することにより、小便器10へ洗浄水を給水または止水する。
小便器10のボウル部12の上方には、給水路14からの洗浄水をボウル部12へと吐水する吐水部20が設けられている。ボウル部12の下方には、ボウル部12に吐水された洗浄水を一時的に貯留するトラップ部22が設けられている。トラップ部22に貯留された水は、排水路16側からボウル部12側に悪臭が侵入することを防止している。そして、トラップ部22に貯留された水は、吐水部20から吐水された洗浄水の水量に応じて、トラップ部22に連通する排水口24から排水路16へ適宜排出される。
アンテナ部200は、小便器10の上部背面側に配置されている。アンテナ部200は、マイクロ波あるいはミリ波などの高周波の電波を送信し、送信した電波の披検出対象物からの反射波を受信して、被検出対象物の動きまたは有無を検出し、その検出信号を出力するセンサである。アンテナ部200は、その検出領域202がボウル部12を含む斜め下前方に向くように、小便器10の上方背面側から電波を放射する。放射された電波は、小便器10の前方に立った人体4や人体4からの尿流6に反射され、この反射された電波(反射波)をアンテナ部200が受信するように構成される。これにより、使用者の存在及び使用者の使用状況の検出することができる。すなわち、小便器10に人体4が近づいてきたことや、小便器10から人体4が遠ざかったことの他、小便器10のボウル部12に尿が流れたこと(尿流6)を検出することができる。
なお、本実施形態では、小便器洗浄装置2にアンテナ部200を設置した例を示すが、小便器洗浄装置2に設置するだけではなく、例えば、手洗い器や大便器に設置してもよい。例えば、アンテナ部200を手洗い器に設置する場合には、使用者が手洗い器を使用する際の立ち位置を含む領域に、伝播波としてのマイクロ波を送信する。また、例えば、アンテナ部200を大便器に設置する場合には、使用者が大便器を立位使用する際の立ち位置及び着座使用する際の着座位置を含む領域に、伝播波としてのマイクロ波を送信する。
判定部300は、アンテナ部200から出力された検出信号(ドップラー信号)に基づいて、給水路14の途上に設けられた給水バルブ18を駆動させる。吐水部20と給水バルブ18とは、給水路14によって連結されている。給水バルブ18が開放されている場合には、洗浄水が給水路14の内部を通り、吐水部20からボウル部12へ吐水される。一方、給水バルブ18が閉止されている場合には、洗浄水が吐水部20から吐水されない。
報知部400について詳細は後述するが、報知部400は、トイレブース(化粧室)内に小便器洗浄装置2を複数隣接させて配置した場合において、小便器洗浄装置2同士の電波干渉の状態を、例えば施工者や管理者に報知する。報知部400からの報知は、音による報知である。
なお、報知部400からの報知は、例えば小便器10の外表面に表示部やLEDを設けて視覚的に報知する構成としてもよい。しかし、この構成であると新たに表示部やLEDを設ける必要があることと、例えば施工者や管理者が一つ一つ小便器洗浄装置2を確認しなければならないことから、報知部400からの報知は、音による報知が好ましい。
また、報知部400は、アンテナ部200や判定部300とは別体として構成しているが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、例えば、アンテナ部200や判定部300に報知部400が備えられるような形態でもよい。
<アンテナ部及び判定部の構成>
つぎに、図3を参照しながら、図2に示したアンテナ部200及び判定部300についてさらに説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るアンテナ部と判定部の構成を示すブロック図である。
<アンテナ部の構成>
図3に示すように、アンテナ部200は、送信部210と、受信部220と、検出信号生成部230と、を有する。送信部210は、検出対象物、例えば人体4や尿流6を検出しようとする検出領域202に送信波を送信する。送信部210から送信される送信波は、例えば高周波、マイクロ波、あるいはミリ波などの電波である。そして、検出領域202の検出対象物、例えば人体4や尿流6によって反射された反射波を受信部220が受信する。
なお、アンテナ部200を構成する送信波を送信する送信部210と、反射波を受信する受信部220とは、一体とした構成であってもよいし、別体としてアンテナ部200を構成してもよい。
送信部210から送信される送信波の一部と、受信部220が受信する反射波は、検出信号生成部230にそれぞれ入力される。検出信号生成部230は、入力された送信部210から送信される送信波の一部と、受信部220が受信する反射波と、に基づいて検出信号を生成する。そして、ドップラー効果が反映された検出信号が検出信号生成部230から判定部300へ出力される。つまり、検出信号生成部230は、送信波と反射波との周波数の差分をとり、ドップラー信号を出力する。検出信号生成部230から出力されたドップラー信号は、判定部300へ出力される。
検出信号生成部230から出力されたドップラー信号には、ドップラー効果に関する情報が含まれる。すなわち、人体4や尿流6などの検出対象物が移動すると、ドップラー効果によって反射波の波長がシフトする。ドップラー周波数ΔF(Hz)は、下記の式(1)により表すことができる。
Figure 0006621047
アンテナ部200に対して検出対象物が相対的に移動すると、式(1)で表されるように、その速度vに比例したドップラー周波数ΔFを含む出力信号を得ることができる。つまり、ドップラー周波数ΔFと移動体の速度vとの間には相関関係があり、このドップラー周波数ΔFを用いて、人体4や尿流6などの検出が行われる。
<判定部の構成>
図3に示す判定部300は、信号受信手段310と、人体検出手段320と、尿流検出手段330と、特定動作検出手段340と、干渉発生判断手段350と、周波数変更手段360と、を有する。
信号受信手段310は、検出信号生成部230から出力されるドップラー信号を受信する。そして、その信号を人体検出手段320、尿流検出手段330、特定動作検出手段340、干渉発生判断手段350に適宜送信する。
人体検出手段320は、人体周波数フィルタ322と、人体判定手段324とを有し、尿流検出手段330は、尿流周波数フィルタ332と、尿流判定手段334とを有し、特定動作検出手段340は、特定動作周波数フィルタ342と、特定動作判定手段344とを有する。
検出信号生成部230から出力されたドップラー信号は、信号受信手段310により受信された後、人体周波数フィルタ322、尿流周波数フィルタ332、特定動作周波数フィルタ342に出力される。このドップラー信号から人体4の接近に対応する周波数成分、尿流6に対応する周波数成分、後述する特定の動作に対応する周波数成分以外を、人体周波数フィルタ322、尿流周波数フィルタ332、特定動作周波数フィルタ342によりそれぞれ削除する。そして、人体4の接近に対応する人体検出周波数信号と、尿流6に対応する尿流検出周波数信号と、特定の動作に対応する特定動作検出周波数信号がそれぞれ抽出される。この際のフィルタリング周波数は、適宜変更することができる。
ここで、特定動作検出手段340によって検出される特定の動作とは、例えば施工者や管理者がアンテナ部200の検出領域202において、手の往復動作を行うことである。
なお、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、例えば、施工者や管理者が行う動作は、単に手をかざしたり、所定時間手をかざし続けたりするような形態でもよい。
人体周波数フィルタ322において、人体4の検出に不必要な周波数成分が取り除かれ、人体4の接近に対応する人体検出周波数が抽出されたドップラー信号(人体検出周波数信号)は、人体判定手段324に出力される。そして、人体判定手段324は、ドップラー信号の振幅と予め所定値に設定された閾値(基準値)とを比較することにより、使用者の存在及び使用状況の少なくとも一方の判定を行い、その判定結果に基づいて給水バルブ18を開閉する。また、その判定結果に基づいた信号を干渉発生判断手段350や周波数変更手段360に出力する。
また、尿流周波数フィルタ332において、尿流検出に不必要な周波数成分が取り除かれ、尿流6に対応する尿流検出周波数が抽出されたドップラー信号(尿流検出周波数信号)は、尿流判定手段334に出力される。そして、尿流判定手段334は、ドップラー信号の振幅と予め所定値に設定された閾値とを比較することにより、使用者の存在及び使用状況の少なくとも一方の判定を行い、その判定結果に基づいて給水バルブ18を開閉する。また、その判定結果に基づいた信号を干渉発生判断手段350や周波数変更手段360に出力する。
さらに、特定動作周波数フィルタ342において、特定の動作の検出に不必要な周波数成分が取り除かれ、特定の動作に対応する特定動作検出周波数が抽出されたドップラー信号(特定動作検出周波数信号)は、特定動作判定手段344に出力される。そして、特定動作判定手段344は、ドップラー信号の振幅と予め所定値に設定された閾値(基準値)とを比較する。これにより、特定の動作が行われたか否かの判定を行い、その判定結果に基づいた信号を干渉発生判断手段350や周波数変更手段360に出力する。
ここで、図4を参照しながら、小便器洗浄装置2が複数連立された状態において電波干渉が発生する場合を説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るマイクロ波ドップラーセンサを備えた小便器洗浄装置が複数連立され、電波干渉が発生した様子を示す図である。
小便器洗浄装置2が複数連立された状態においては、図4に示すように、隣り合うアンテナ部200同士から送信される電波の周波数が互いに一致した場合、もしくは電波の周波数が極めて近い場合に、隣り合うアンテナ部200同士が互いに影響しあう。そして、電波干渉が発生し、人体4や尿流6の誤検出を発生する恐れがある。そこで、本実施形態では、隣り合うアンテナ部200同士から送信される電波の周波数が一定量離れている状態で使用すれば電波干渉が発生しないことに着目し、送信部210から送信される電波の周波数を干渉が発生しない周波数へ設定することとしている。引き続いて、その具体的な手法について説明する。
図3にもどって、干渉発生判断手段350は、人体検出手段320や尿流検出手段330によって人体4や尿流6が検出領域202内に存在しない状態であると判定された場合において、信号受信手段310を介して検出信号生成部230から送信される検出信号に基づいて電波干渉の発生を判断する、干渉発生判断処理を実施するものである。つまり、干渉発生判断手段350は、信号受信手段310から入力された信号の振幅値と、閾値とを比較し、電波干渉が発生しているかどうかを判断する。この閾値は電波干渉により人体4や尿流6を誤って検出するかどうかを判定する為のものであり、人体4や尿流6の検出閾値と同じ値でも良いし、人体4や尿流6の検出閾値よりも小さく、暗ノイズで起こりえる値よりも大きな値に設定しても良い。
また、干渉発生判断手段350の検出状態を報知部400によって報知する。干渉発生判断手段350において電波干渉が発生していると判断されると、報知部400から音による報知が行われる。報知部400からの報知は、干渉発生判断手段350によって電波干渉の発生を判断してから所定時間で行われる。
なお、干渉発生判断手段350において電波干渉が発生していない場合においても、報知部400から音による報知を行ってもよい。この場合において、例えば、電波干渉が発生しているときの音を断続する音による報知とし、電波干渉が発生していないときの音を連続する音による報知としてもよい。また、例えば、電波干渉が発生しているときの報知の音と、電波干渉が発生していないときの報知の音とで、音の高さを分けてもよい。
周波数変更手段360は、乱数を発生させる乱数発生手段362を有する。周波数変更手段360は、乱数発生手段362によって発生させた乱数に基づいて送信部210から送信される周波数をランダムに設定する、周波数変更処理を実施するものである。
<動作>
以上のように構成されたマイクロ波ドップラーセンサにおいて、初期設定処理の動作を、図5〜図7のフローチャートを用いて具体的に説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る初期設定処理の第一の動作を示す、フローチャートである。図6は、本発明の一実施形態に係る初期設定処理の第二の動作を示す、フローチャートである。図7は、本発明の一実施形態に係る初期設定処理の第三の動作を示す、フローチャートである。
はじめに、初期設定処理の第一の動作を、図5を用いて説明する。図5に示すように、初期設定処理の第一の動作は、全体としてステップS1からなる処理が行われる。
まず、マイクロ波ドップラーセンサを起動すると同時に、初期設定処理が開始される。初期設定処理が開始されると、ステップS1に進み、周波数変更手段360による周波数変更処理が行われる。周波数変更処理が行われると、アンテナ部200の送信部210から送信される送信波の周波数が変更され、初期設定処理が終了する。この周波数変更処理は、後述する図8におけるステップS31〜S32からなる処理である。
つぎに、初期設定処理の第二の動作を、図6を用いて説明する。図6に示すように、初期設定処理の第二の動作は、全体としてステップS11〜S15からなる処理が行われる。
まず、マイクロ波ドップラーセンサを起動すると同時に、初期設定処理が開始される。初期設定処理が開始されると、ステップS11が行われる。ステップS11において、初期振幅値設定処理が行われると、ステップS12に進む。この初期振幅値設定処理は、後述する図9におけるステップS41〜S42からなる処理である。
つづいて、ステップS12において、判定部300の特定動作検出手段340によって特定の動作が検出された場合は、ステップS13へ進む。一方、判定部300の特定動作検出手段340によって特定の動作が検出されない場合は、ステップS12の処理を繰り返し行う。
なお、判定部300の特定動作検出手段340によって特定の動作が検出された場合において、所定時間経過後にステップS13の干渉発生判断処理に進むようにしてもよい。このような構成とすることで、例えば施工者や管理者が、その所定時間の間にマイクロ波ドップラーセンサの検出領域202外へ出ることができる。そのため、人体4の影響を受けて干渉発生判断手段350が誤検出するのを防ぐことができる。
また、判定部300の特定動作検出手段340によって特定の動作が検出されてから干渉発生判断処理が実施されるまでの所定時間、報知部400から報知を行ってもよい。これにより、特定の動作を行った者、例えば施工者や管理者に対してマイクロ波ドップラーセンサの検出領域202外へ出るように注意喚起を行うことができる。
つづいて、ステップS13において、信号受信手段310を介して検出信号生成部230から送信される検出信号に基づいて電波干渉の発生を判断する干渉発生判断処理が行われる。この干渉発生判断処理は、後述する図10におけるステップS51〜S55からなる処理である。干渉発生判断処理が終了するとステップS14へ進む。
つづいて、ステップS14において、ステップS13の干渉発生判断処理で電波干渉が発生していると判断された場合は、ステップS15へ進む。一方、干渉発生判断処理において、電波干渉が発生していないと判断される場合は、初期設定処理が終了する。
つづいて、ステップS15において、送信部210から送信される送信波の周波数を変更する周波数変更処理が行われる。この周波数変更処理は、後述する図8におけるステップS31〜S32からなる処理である。周波数変更処理が終了すると、再びステップS13へ進む。つまり、言い換えると周波数変更手段360によって周波数が変更された後に自動的に干渉発生判断手段350による電波干渉の発生の判断が行われる。
つぎに、初期設定処理の第三の動作を、図7を用いて説明する。図7に示すように、初期設定処理の第三の動作は、全体としてステップS21〜S24からなる処理が行われる。
まず、マイクロ波ドップラーセンサを起動すると同時に、初期設定処理が開始される。初期設定処理が開始されると、ステップS21が行われる。ステップS21において、初期振幅値設定処理が行われると、ステップS22に進む。この初期振幅値設定処理は、後述する図9におけるステップS41〜S42からなる処理である。
つづいて、ステップ22において、判定部300の特定動作検出手段340によって特定の動作が検出された場合は、ステップS23へ進む。言い換えると、外部からの操作指令(特定の動作)に基づいて、送信部210から送信される送信波の周波数を変更する。一方、判定部300の特定動作検出手段340によって特定の動作が検出されない場合は、ステップS22の処理を繰り返し行う。
つづいて、ステップS23において、送信部210から送信される送信波の周波数を変更する周波数変更処理が行われる。この周波数変更処理は、後述する図8におけるステップS31〜S32からなる処理である。周波数変更処理が終了すると、ステップS24に進む。つまり、言い換えると周波数変更手段350によって周波数が変更された後に自動的に干渉発生判断手段340による電波干渉の発生の判断が行われる。
つづいて、ステップS24において、信号受信手段310を介して検出信号生成部230から送信される検出信号に基づいて電波干渉の発生を判断する干渉発生判断処理が行われる。この干渉発生判断処理は、後述する図10におけるステップS51〜S55からなる処理である。干渉発生判断処理が終了すると、初期設定が終了する。
なお、初期設定処理の第一の動作、第二の動作、第三の動作は、三つの動作のうち一つの動作だけを行うようにしてもよいし、二つ以上の動作を行うようにしてもよい。
ここで、第二の動作と第三の動作の二つの動作を行うようにする場合、第二の動作におけるステップS12の特定の動作の検出と、第三の動作におけるステップS22の特定の動作の検出とは、明確に区別させる。例えば、初期設定処理の第二の動作におけるステップS12の特定の動作の検出は、施工者や管理者の手の往復動作とし、初期設定処理の第三の動作におけるステップS22の特定の動作の検出は、施工者や管理者が所定時間手をかざす動作としてもよい。
つぎに、周波数変更処理の動作を、図8のフローチャートを用いて具体的に説明する。図8は、本発明の一実施形態に係る周波数変更処理の動作を示す、フローチャートである。図8に示すように、周波数変更処理の動作は、全体としてステップS31〜S32からなる処理が行われる。
まず、ステップS31において、周波数変更手段360の乱数発生手段362によって乱数Rを発生させ、ステップS32へ進む。
つづいて、ステップS32において、周波数fo(例えば、マイクロ波ならば24(GHz))と、ステップS31で発生した乱数Rと定数αとの積と、を加算した値を周波数faとする。そして、送信部210から送信される送信波の周波数を周波数faに変更すると、周波数変更処理が終了する。
なお、この際の周波数fo及び定数αは適宜変更することができる。
つぎに、初期振幅値設定処理の動作を、図9のフローチャートを用いて具体的に説明する。図9は、本発明の一実施形態に係る初期振幅値設定処理の動作を示す、フローチャートである。初期振幅値設定処理の動作は、全体としてステップS41〜S42からなる処理が行われる。なお、この処理は初期設定処理の開始と同時に行われてもよい。
まず、ステップS41において、信号受信手段310を介して検出信号生成部230から送信される検出信号の振幅値Sを得て、ステップS42に進む。
つづいて、ステップS42において、ステップS41で得られた振幅値Sを、初期振幅値Soとして設定する。
つぎに、干渉発生判断処理の動作を、図10のフローチャートを用いて具体的に説明する。図10は、本発明の一実施形態に係る干渉発生判断処理の動作を示す、フローチャートである。干渉発生判断処理の動作は、全体としてステップS51〜S55からなる処理が行われる。
まず、ステップS51において、信号受信手段310を介して検出信号生成部230から送信される検出信号の振幅値Saが、初期振幅値Soよりも大きいか否かを干渉発生判断手段350が判定する。そして、振幅値Saが初期振幅値Soよりも大きいという条件を満たさない場合は、ステップS52に進む。一方、振幅値Saが初期振幅値Soよりも大きいという条件を満たす場合は、ステップS51を繰り返す。
ここで、振幅値Saが初期振幅値Soよりも大きいということは、言い換えると、初期振幅値設定処理のときと比べて、人体4や尿流6が検出されていることになる。そのため、振幅値Saが初期振幅値Soよりも大きい場合は、マイクロ波ドップラーセンサの検出領域202内に実際に人体4や尿流6が存在している。つまり、ステップS51では、振幅値Saと初期振幅値Soとを比較することにより、実際にマイクロ波ドップラーセンサの検出領域202内に人体4や尿流6が存在しているか否かを判定している。
なお、振幅値Saが初期振幅値Soよりも大きいという条件を満たす場合に、報知部400から報知を行ってもよい。このような構成とすることで、例えば施工者や管理者に対して、マイクロ波ドップラーセンサの検出領域202内から出るように注意喚起を行うことができる。
また、ステップS51の条件において、初期振幅値Soと振幅値Saの大小関係でなく、初期振幅値Soを基準として一定の範囲を設定し、その範囲内に振幅値Saがおさまっているか否かで判定してもよい。
つづいて、ステップS52において、信号受信手段310を介して検出信号生成部230から送信される検出信号の振幅値Saが、閾値よりも大きいか否かを干渉発生判断手段350が判定する。そして、振幅値Saが閾値よりも大きいという条件を満たさない場合はステップS53へ、振幅値Saが閾値よりも大きいという条件を満たす場合はステップS54へ進む。
つづいて、ステップS53では、現在設定している周波数では電波干渉が発生していないと判断し、干渉発生判断処理を終了する。
つづいて、ステップS54では、現在設定している周波数では電波干渉が発生していると判断しステップS55へ進む。
つづいて、ステップS55では、報知部400から音の報知を行って、干渉発生判断処理を終了する。このとき、報知部400からの報知は、ステップS54の処理が行われてから所定時間で行われる。
<作用・効果>
上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、送信部210から送信される送信波の周波数を変更する周波数変更手段360と、電波干渉の発生を判断する干渉発生判断手段350とを、マイクロ波ドップラーセンサに設ける。これにより、干渉発生判断手段350によって電波干渉の状態を確認し、且つ周波数変更手段360によって送信部210から送信される送信波の周波数を電波干渉が発生しない周波数に変更する。そのため、各マイクロ波ドップラーセンサ同士の電波干渉の発生を確実に防止することができる。
また、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、干渉発生判断手段350は、判定部300が例えば施工者や管理者による特定の動作を判定すると実行される。そのため、他の複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で電波干渉が発生したかどうかを判断することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、周波数変更手段360による周波数の変更は、干渉発生判断手段350における電波干渉発生の検出状態において実行される。そのため、電波干渉が発生した場合に送信部210から送信される送信波の周波数を変更するので、不用意に周波数を変更する必要がなくなる。
また、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、干渉発生判断手段350における電波干渉の発生の判断は、周波数変更手段360によって周波数が変更された後に自動的に実行される。そのため、周波数を変更した後に電波干渉が発生しているかどうかを直ちに確認することができる。加えて、例えば施工者や管理者が再び特定の動作を行わなくても、干渉発生判断手段350による電波干渉発生の判断を実行することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、周波数変更手段360は、判定部300が例えば施工者や管理者の特定の動作を判定すると実行される。そのため、例えば施工者や管理者による特定の動作の検出によって周波数が変更されるので、他の複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で送信波の周波数を変更することができる。
また、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、周波数変更手段360は乱数を発生させる乱数発生手段362を有しており、送信部210から送信される送信波の周波数は、乱数発生手段362によって発生した乱数に基づいてランダムに設定される。そのため、各マイクロ波ドップラーセンサの送信波の周波数が一致する、もしくは極めて近い状態になる確率が低くなるので、複数のマイクロ波ドップラーセンサ同士における電波干渉の発生を防止することができる。加えて、自動的にランダムで周波数が設定されるので、例えば施工者や管理者が送信波の周波数を具体的に設定するような複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で送信波の周波数を変更することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、マイクロ波ドップラーセンサの起動時に、乱数発生手段362によって発生した乱数に基づいて、送信部210から送信される送信波の周波数がランダムに設定される。これにより、各マイクロ波ドップラーセンサが初期の状態から、各マイクロ波ドップラーセンサの送信波の周波数が一致する、もしくは極めて近い状態になる確率が低くなる。そのため、複数のマイクロ波ドップラーセンサ同士における電波干渉の発生を未然に防止することができる。
また、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、例えば施工者や管理者の特定の動作を周波数変更手段360が受けつけると、乱数発生手段362によって発生した乱数に基づいて送信部210から送信される送信波の周波数がランダムに設定される。そのため、各マイクロ波ドップラーセンサの送信波の周波数が一致する、もしくは極めて近い状態になる確率が低くなり、複数のマイクロ波ドップラーセンサ同士における電波干渉の発生を防ぐことができる。さらに、施工者や管理者の意思で周波数を変更することで、複数のマイクロ波ドップラーセンサ同士において電波干渉が発生しない周波数への変更を確実に行うことができる。また、自動的にランダムで周波数が設定されるので、例えば施工者や管理者が送信波の周波数を具体的に設定するような複雑な構成を用いることなく、簡単な構成で送信波の周波数を変更することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、マイクロ波ドップラーセンサは、干渉発生判断手段350の検出状態を報知する報知部400を備えている。これにより、例えば施工者や管理者に電波干渉発生の有無を報知することができる。その結果、施工者や管理者は電波干渉の有無を容易に確認することができる。
また、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、報知部400からの報知は、音によって行われる。これにより、例えば施工者や管理者はマイクロ波ドップラーセンサから離れた場所にいながら電波干渉の有無を確認できるため、人体4の影響を受けて干渉発生判断手段350が誤検出するのを防ぐことができる。また、報知部400を使用者が視認できないように隠蔽することができるため、意匠性の向上と、報知部400に対する悪戯を防止することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態によるマイクロ波ドップラーセンサ(対象物検出装置)及びそれを備えた小便器洗浄装置2によれば、報知部400による報知は、干渉発生判断手段350によって電波干渉の発生を判断してから所定時間で行われる。そのため、マイクロ波ドップラーセンサのエネルギーの消費を抑え、施工者や管理者が意図しないときに報知することを防ぐことができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではない。
図11を参照しながら、変形例における初期設定処理について説明する。図11は、本発明の変形例に係る初期設定処理の動作を示す、フローチャートである。
図11に示すように、変形例における初期設定処理は、全体としてステップS61〜S64からなる処理が行われる。
まず、マイクロ波ドップラーセンサを起動すると初期設定処理が開始され、ステップS61が行われる。ステップS61において、初期振幅値設定処理が行われると、ステップS62に進む。
つづいて、ステップS62において、ステップS61の初期振幅値設定処理が終了すると自動的に干渉発生判断処理であるステップS62へ進む。ステップS62以降の動作は、本発明の一実施形態と同様である。
このように、マイクロ波ドップラーセンサを起動して初期設定処理が開始され、初期振幅値設定処理が行われた後、自動的に干渉発生処理が行われるため、マイクロ波ドップラーセンサをそれぞれ備えた小便器洗浄装置2において、小便器洗浄装置2を施工したときの最初の通電時に電波干渉の発生を干渉発生判断手段350が判断することができる。そのため、例えば施工者や管理者が、電波干渉が発生している小便器洗浄装置2の送信波の周波数のみを変える作業を行うだけでよく、施工者や管理者の負担を軽減することができる。
2 小便器洗浄装置
4 人体
6 尿流
10 小便器
12 ボウル部
14 給水路
16 排水路
18 給水バルブ
20 吐水部
22 トラップ部
24 排水口
200 アンテナ部 (マイクロ波ドップラーセンサ)
202 検出領域
210 送信部
220 受信部
230 検出信号生成部
300 判定部 (マイクロ波ドップラーセンサ)
310 信号受信手段
320 人体検出手段
322 人体周波数フィルタ
324 人体判定手段
330 尿流検出手段
332 尿流周波数フィルタ
334 尿流判定手段
340 特定動作検出手段
342 特定動作周波数フィルタ
344 特定動作判定手段
350 干渉発生判断手段
360 周波数変更手段
362 乱数発生手段
400 報知部

Claims (9)

  1. 検出対象物の動きまたは有無を検出する対象物検出装置であって、
    上記検出対象物を検出しようとする検出領域に送信波を送信する送信部と、
    上記検出領域の上記検出対象物によって反射された反射波を受信する受信部と、
    上記送信部によって送信される上記送信波と、上記受信部によって受信される上記反射波と、に基づいて検出信号を生成する検出信号生成部と、
    上記検出信号生成部によって生成される検出信号に基づいて、上記検出対象物の動きまたは有無を判定する判定部と、を備え、
    上記判定部は、外部からの操作指令に基づいて、上記送信部から送信される送信波の周波数を変更する周波数変更手段と、
    上記検出信号生成部によって生成される検出信号に基づいて、電波干渉の発生を判断する干渉発生判断手段と、
    上記干渉発生判断手段の検出状態を報知する報知部と、を備え
    上記干渉発生判断手段は、上記判定部が上記検出対象物の特定の動作を判定すると実行され、
    上記干渉発生判断手段における電波干渉の発生の判断は、上記検出対象物の特定の動作を検出してから所定時間経過後に実行され、
    上記報知部の報知は、上記検出対象物の特定の動作が検出されてから上記干渉発生判断手段が電波干渉の発生を判断するまでの所定時間に行われる
    ことを特徴とする
    対象物検出装置。
  2. 上記干渉発生判断手段における電波干渉の発生の判断は、上記周波数変更手段によって周波数が変更された後に自動的に実行される
    請求項1に記載の対象物検出装置。
  3. 上記周波数変更手段は、上記判定部が上記検出対象物の特定の動作を判定すると実行される
    請求項1または請求項2に記載の対象物検出装置。
  4. 上記周波数変更手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を有し、
    上記送信部から送信される送信波の周波数は、上記乱数に基づいてランダムに設定される
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の対象物検出装置。
  5. 上記対象物検出装置の起動時に、上記乱数発生手段によって発生した乱数に基づいて上記送信波の周波数がランダムに設定される
    請求項に記載の対象物検出装置。
  6. 外部からの上記操作指令を上記周波数変更手段が受けつけると、上記乱数発生手段によって発生した乱数に基づいて上記送信波の周波数がランダムに設定される
    請求項または請求項に記載の対象物検出装置。
  7. 上記報知部からの報知は、音による報知である
    請求項に記載の対象物検出装置。
  8. 上記報知部による報知は、上記干渉発生判断手段によって電波干渉の発生を判断してから所定時間で行われる
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の対象物検出装置。
  9. 上記干渉発生判断手段における電波干渉の発生の判断は、上記対象物検出装置の起動時に自動的に実行される
    請求項乃至のいずれか1項に記載の対象物検出装置。
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