JP4168446B2 - 小便器 - Google Patents

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Description

本発明は、小便器に関し、特に、自動洗浄機能を有する小便器に係わる。
現在、自動洗浄機能を有する小便器が広く普及している。これらの自動洗浄機能を有する小便器は、小便器に使用者が近づいたことをセンサで感知し、使用者が立ち去ると、自動的に洗浄水を吐水させ、小便器のボール部を洗浄するものである。使用者が近づいたことを検出するセンサの多くは、赤外線を使用したもので、小便器の正面上部から前方に赤外線を放射して使用者を検出している。また、特開2002−285626号公報(特許文献1)には、マイクロ波を利用したマイクロ波センサを使用した、自動洗浄機能つきの小便器が記載されている。
特開2002−285626号公報
しかしながら、赤外線センサを使用し、センサを小便器の正面上部に配置した小便器では、センサが目に付きやすいところに露出しているため、センサに煙草の火を押し付ける等の悪戯により、センサを壊されることがあるという問題がある。また、センサを小便器の正面上部に配置した小便器は、外観上好ましくないという問題もある。
一方、特開2002−285626号公報記載のマイクロ波センサを使用した小便器では、マイクロ波に便器を構成する陶器を透過する性質があるため、センサを小便器の内部に配置することができるという利点がある。このマイクロ波センサによって、小便器を使用する背の高い大人から背の低い子供まで、全ての使用者を検出しようとした場合、マイクロ波センサを小便器の上部に、斜め下方に向けてマイクロ波を放出するように配置する必要がある。しかしながら、マイクロ波センサを斜め下方に向けて取り付けた場合、小便器の下部に開口する排水口の封水から反射されたマイクロ波を、小便器の使用者から反射されたマイクロ波と誤って検出してしまい、自動洗浄機能が誤動作をするという問題がある。
従って、本発明は、小便器の使用者を確実に検知することができ、誤動作をすることがない自動洗浄機能を有する小便器を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、本発明の小便器は、尿流を受けるボール部を構成するボール部壁面と、このボール部の上端から前方に延びる上部壁面と、ボール部の底部に開口した排水口と、この排水口に連通するトラップ管路と、を有する小便器本体と、上部壁面の裏側に配置され、斜め下前方に向かって電波を放射し、この電波の反射波を受信する電波センサと、この電波センサが受信した検出信号に基づいて、ボール部を洗浄する洗浄水を制御する制御手段と、この制御手段の制御信号に従って、ボール部に洗浄水を吐水させる吐水手段と、を有し、電波センサは、放射した電波の一部がボール部壁面に吸収され、減衰されるように、放射する電波の10dBビーム幅の角度の方向の直線が、上部壁面の裏側と交わる第1の交点と、ボール部壁面の表面と交わる第2の交点の鉛直方向距離が100mm以下になると共に、電波の放射点が、ボール部壁面の表面よりも水平方向に2乃至28mm前方に位置するように位置決めされ、これにより、排水口における電波の電力を−10dBm以下としたことを特徴としている。
このように構成された本発明においては、上部壁面の裏側に配置された電波センサから放射された電波は、上部壁面を透過し、使用者等によって反射される。使用者等によって反射された電波は、電波センサによって受信され、電波センサは、受信した電波に基づいて検出信号を発生する。制御手段は、電波センサが発生した検出信号に基づいて、使用者が小便器に近づいたこと等を検知する。制御手段は、使用者が小便器に近づいたこと等を検知すると、吐水手段に制御信号を送って、吐水手段から洗浄水を吐水させ、ボール部を洗浄する。一方、電波センサは、放射された電波の一部が、ボール部壁面に吸収され、減衰されるように位置決めされており、これにより、排水口における電波の電力が−10dBm以下になる。また、電波センサから放射された電波がボール部壁面によって減衰されるので、電波の排水口付近における電力分布を十分に弱くすることができる。さらに、電波センサから放射された電波がボール部壁面によって減衰されるので、電波の排水口付近における電力分布を十分に弱くすることができる。このように、排水口における電波の電力を−10dBmとしたことにより、排水口に溜まっている封水によって反射される電波の電力を非常に小さくすることができる。
本発明の小便器によれば、排水口に溜まっている封水によって反射される電波の電力を非常に小さくすることができるので、封水からの電波の反射による洗浄作用の誤動作を防止することができる。
また、本発明において、好ましくは、電波センサは、その電波の放射方向が、鉛直方向に対して14乃至30゜傾斜するように位置決めされている。
このように構成された本発明においては、電波の排水口付近における電力分布を十分に弱くしながら、使用者等の検知に必要な領域に十分な強さの電波を分布させることができる。
また、本発明において、好ましくは、電波センサは、その放射する電波の10dBビーム幅が54乃至160゜である。
このように構成された本発明においては、電波の排水口付近における電力分布を十分に弱くしながら、使用者等の検知に必要な領域に十分な強さの電波を分布させることができる。
また、本発明において、好ましくは、さらに、小便器本体の壁面に取り付けられ、電波センサが放射した電波を反射する反射板を有する。
このように構成された本発明においては、電波の排水口付近における電力分布を強くすることなく、使用者等の検知に必要な領域において電波の分布が十分に強くなるように、電波の分布を調整することができる。
本発明の小便器によれば、自動洗浄機能の誤動作を回避しながら、小便器の使用者を確実に検知することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態の小便器を説明する。
まず、図1乃至図7を参照して、本発明の第1実施形態の小便器を説明する。図1は本発明の第1実施形態の小便器の半断面正面図を示し、図2は側面図、図3は上面図を示す。また、図4は本実施形態の小便器の側面断面図を示し、図5は小便器のセンサ取り付け部の拡大断面図を示す。
図1乃至図5に示すように、本発明の第1実施形態の小便器1は、ボール部2と、このボール部2を構成するボール部壁面4と、このボール部壁面4の周囲を取り囲む外側壁面5と、ボール部壁面4の上端から前方にほぼ水平方向に延びる上部壁面6と、ボール部2の底部に配置された排水口8と、この排水口8に連通するトラップ管路10と、このトラップ管路10末端の、排水配管(図示せず)に連結される出口管12と、を有する。また、小便器1は、上部壁面6の裏側に配置された電波センサ14と、この電波センサ14が検出した電波に基づいて、小便器1の洗浄作用を制御する制御手段であるコントローラ16と、このコントローラ16からの制御信号に従って、ボール部2に洗浄水を吐水させる吐水手段である電磁弁18と、を有する。
ボール部2は、尿流を受けるように、ボール部壁面4によって構成されている。ボール部壁面4は、図4に示すように、その上部はほぼ鉛直に向けられ、下方で次第に前方に向かって湾曲し、低部はすり鉢状になっており、その先端はボール部2のリップ部2aを形成する。
外側壁面5は、ボール部壁面4の外周に、ボール部壁面4と連続して形成され、小便器1の外側の壁面を形成している。
上部壁面6は、ボール部壁面4の上端から前方にほぼ水平方向に延び、その先端は外側壁面5に続いている。本実施形態においては、上部壁面6は、水平面に対して約4.5゜傾斜している。
排水口8は、ボール部2の底部に開口しており、概ねU字型のトラップ管路10に続いている。小便器1の使用において、トラップ管路10には、高さL1まで封水が溜まっている。
出口管12は、トラップ管路10の後部に連通し、ほぼ水平方向に後方に延びている。小便器1を設置する際には、出口管12は、小便器1を設置する壁面(図示せず)に設けられた排水配管(図示せず)に、パッキン(図示せず)を介して接続される。
本実施形態において、ボール部壁面4、外側壁面5、上部壁面6、排水口8、トラップ管路10、及び、出口管12は、小便器本体を構成する。
電波センサ14は、平面状の基板上に形成された回路パターンによって構成されている。図5に示すように、電波センサ14は、上部壁面6の裏側に前方斜め下に向けて配置され、基板面にほぼ直交する方向に電波を放射する。本実施形態においては、電波センサ14は、上部壁面6の裏側の面に対する電波センサ14の基板面の角度αが約20゜、水平面に対する電波センサ14の基板面の角度が約24.5゜になるように配置されている。好ましくは、角度αが約9.5゜乃至約25.5゜になるように電波センサ14を配置する。また、本実施形態において、電波センサ14は、約10.525GHzのマイクロ波を放出する。また、電波センサ14を、約24.15GHzのマイクロ波を放出するように構成することもできる。電波センサ14の詳細な構成については後述する。
コントローラ16は、電波センサ14によって検出された信号に基づいて、ボール部2に洗浄水を吐出させるタイミング、吐水量を決定し、制御信号を発生する。コントローラ16は、マイクロプロセッサ、メモリ等で構成することができる。
電磁弁18は、ボール部壁面4の裏側上部に配置され、コントローラ16から送られた制御信号に応じて、所定のタイミングで、所定時間、ボール部2に洗浄水を吐水させるように構成されている。
図6は、電波センサ14の平面図を示す。図6に示すように、電波センサ14は、ガラスエポキシ材料製の基板20と、この基板20上に形成された回路パターンである給電ライン22と、この給電ライン22の先端に形成された4つのアンテナ24と、を有する。さらに、電波センサ14は、基板20上に構成された発振回路、検波回路(図示せず)を有する。電波センサ14は、給電ライン22に所定周波数の電圧を印加することによって電波を放射するように構成されている。なお、図6において、紙面と平行な平面内にX軸及びY軸を、紙面に直交する方向にZ軸を定義している。
図7は、図6に示す電波センサ14が放射する電波の指向性を示す図であり、電波センサ14が各方向に放射する電力の大きさを表している。図7(a)はXZ平面上に表した指向性のグラフであり、(b)はYZ平面で表した指向性のグラフである。なお、本明細書において、電波の放射点とは、指向性のグラフの原点を意味し、電波の放射方向とは、図6及び図7におけるZ軸の方向を意味するものとする。本実施形態においては、電波センサ14は、XZ平面が、小便器1の中心を通り小便器1を設置する壁面と直交する鉛直平面と重なるように配置されている。また、本実施形態においては、図5に示すように、電波センサ14は、ボール部壁面4の表面から電波の放射点までの水平距離Dが約18mmになるように配置されている。好ましくは、水平距離Dが約2mm乃至約28mmになるように電波センサ14を配置する。さらに、本実施形態においては、電波センサ14は、電波の放射方向と鉛直軸線との為す角βが約24.5゜になるように配置されている。好ましくは、角βが、約14゜乃至約30゜になるように電波センサ14を配置する。
また、図7(a)に示すように、XZ平面においては、放射される電波の電力は0゜の方向で最も大きくなっている。電波の電力は、この0゜の方向から離れるに従って次第に小さくなり、約35゜及び約−35゜の方向で0゜の方向の電力よりも約10dB電力が低くなっている。このように、本明細書においては、指向性のグラフにおける最大電力に対して、電力が10dB低くなる方向を、10dBビーム幅の角度の方向と呼んでいる。また、本明細書においては、指向性のグラフにおける最大電力に対して、電力が10dB低くなる第1の方向φ1と、電力が10dB低くなる第2の方向φ2の間の角度γを、10dBビーム幅と呼んでいる。従って、本実施形態においては、10dBビーム幅の角度の方向は、Z軸に対して約35゜又は約−35゜傾斜した方向であり、10dBビーム幅は、約70゜である。
本実施形態において、電波センサ14は、10dBビーム幅の角度の方向の直線が、上部壁面6の裏面と交わる第1の交点Aと、ボール部壁面4の表面と交わる第2の交点Bとの間の鉛直方向距離Hが約73mmとなるように配置されている。好ましくは、鉛直方向距離Hが約100mm以下になるように電波センサ14を配置する。
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第1実施形態の小便器1の作用を説明する。
まず、本実施形態の小便器1は、待機状態において、電波センサ14から電波を放射している。本実施形態の小便器1で使用している電波は、陶器の壁面を透過しやすいため、電波センサ14から放射された電波の多くは、上部壁面6を透過し、小便器1の前方斜め下方に向かって分布する。
次に、小便器1に使用者が近づくと、電波センサ14から放射された電波は、使用者に当たって反射される。使用者に当たって反射された電波の一部は、電波センサ14に戻り、電波センサ14によって受信される。電波を放射し、反射波を受信した電波センサ14は、放射した電波と受信した電波の干渉波を検出信号として、コントローラ16に送る。電波センサ14から送られる検出信号の周波数は、電波を反射した物体の移動速度に比例する。従って、電波を反射した物体の移動速度が速いときは検出信号の周波数が高くなり、移動速度が遅いときは、検出信号の周波数が低くなる。使用者が歩いて小便器1に近づいた場合、検出信号には、約10乃至約40Hzの周波数成分が多く含まれるようになる。コントローラ16は、約10乃至約40Hzの周波数成分を多く含む検出信号が入力されると、使用者が小便器1に近づいたと認識する。使用者が小便器1に近づいたことを認識すると、コントローラ16は、電磁弁18に制御信号を送り、所定量の洗浄水をボール部2に吐水させて前洗浄を行う。また、使用者が小便器1の前に立ち止まると、検出信号に含まれる約10乃至約40Hzの周波数成分は少なくなる。
次に、使用者が小便器1のボール部2に放尿すると、電波は尿流によって反射されて、電波センサ14に受信される。電波が尿流に当たって反射された場合、検出信号には、約100乃至約180Hzの周波数成分が多く含まれるようになる。コントローラ16は、約100乃至約180Hzの周波数成分を多く含む検出信号が入力されている間、使用者が小便器1に放尿していると認識する。次いで、使用者の放尿が終わると検出信号に含まれる約100乃至約180Hzの周波数成分は少なくなる。コントローラ16は、約100乃至約180Hzの周波数成分を多く含む検出信号が入力されていた時間の長さに基づいて、吐水させるべき洗浄水の量を決定する。
次に、放尿を済ませた使用者が小便器1の前から立ち去るとき、検出信号には、再び約10乃至約40Hzの周波数成分が多く含まれるようになる。コントローラ16は、約10乃至約40Hzの周波数成分を多く含む検出信号が再び入力されると、使用者が小便器1から立ち去ったと認識する。コントローラ16は、使用者が小便器1から立ち去ったことを認識すると、電磁弁18に制御信号を送り、先に決定した量の洗浄水をボール部2に吐水させる。
このように作用する小便器1において、問題となるのは、電波センサ14による使用者及び尿流の検出精度である。まず、小便器1の使用者を検出するためには、電波センサ14は、小便器1の前方に向けて十分な電力の電波を放射する必要がある。また、尿流を検出するには、電波センサ14は、図2に斜線で示す点P1、P2、P3で囲まれた領域にも十分な電力の電波を放射する必要がある。
一方、ボール部2の底部には、封水が溜まった排水口8が配置されており、この封水も電波を反射する。従って、電波センサ14が、排水口8付近にも大きな電力の電波を放射した場合、電波は排水口8の揺動する封水面によって反射され、この反射波が電波センサ14によって受信される。封水面によって反射された電波を受信すると、電波センサ14は、約10乃至約40Hzの周波数成分を多く含む検出信号を出力する。これにより、コントローラ16が、封水面の揺動を、使用者が近づいたことと誤認識する恐れがある。特に、排水口8はその機能上、ボール部2のすり鉢状形状の奥まった位置に配置する必要があるので、ボール部壁面4に反射された電波は排水口8付近に集まりやすい傾向がある。
図8は、本実施形態による小便器1に取り付けられた電波センサ14から放射された電波の電力分布を示すグラフである。図8に示すように、電波の電力の大きさは等電力線で示され、電波の電力が大きい領域が、電波センサ14から斜め下方に広がっていることがわかる。これにより、小便器1の使用者及び尿流を確実に検出することができる。さらに、図8の電力分布では、排水口8付近の電力が非常に小さくなっているのがわかる。このため、本実施形態の小便器1では、排水口8の封水面の揺動を、コントローラ16が使用者と誤認識して、誤動作することがない。本実施形態においては、電波センサから放射される電波の電力が10dBm(ミリワットデシベル)のとき排水口8付近における電波の電力は、−27dBmである。好ましくは、排水口8付近における電波の電力分布を−10dBm以下、さらに好ましくは、電波の電力分布を−20dBm以下とする。
なお、小便器のサイズが小さい場合や、給電ライン22の先端に接続するアンテナの数を多くすることによって電波の指向角度を狭くし、検知距離を伸ばした電波センサを使用した場合には、電波センサが放射する電波の電力を抑制することができる。このような場合には、排水口8付近における電波の電力分布が、電波センサから放射される電波の電力よりも−20dBm以上小さい値になるように電波センサを設置するのがよい。さらに好ましくは、排水口8付近における電波の電力分布が、電波センサから放射される電波の電力よりも−30dBm以上小さい値になるようにする。
図9は、比較例として、電波センサ14を、図8に示す本実施形態よりも15mm前方に配置した場合の電力分布を示すグラフである。この比較例では、電波センサ14の10dBビーム幅の角度の方向の直線が、上部壁面6の裏面と交わる第1の交点Aと、ボール部壁面4の表面と交わる第2の交点Bとの間の鉛直方向距離Hは約124mmとなる。図9に示すように、この比較例では、排水口8付近の電力が図8に示す本実施形態よりも非常に大きくなっていることがわかる。このため、小便器本体の、この比較例の位置に電波センサ14を取り付けたとすれば、排水口の封水面の揺動が誤認識され、誤動作が発生する可能性が高い。
このように、本実施形態の小便器1では、排水口8付近の電波の電力分布が小さくなり、比較例では、排水口8付近の電力分布が大きくなっている。これは、本実施形態の小便器1では、電波センサ14をボール部壁面4の近くに配置したことにより、放射された電波の一部が、ボール部壁面4の内部に侵入し、ボール部壁面4の内部で減衰されたため、ボール部壁面4の表面に沿った電力分布が小さくなったためと考えられる。また、電波センサ14から放射される電波の電力分布は、電波センサ14の取り付け位置、角度、放射される電波の指向性等の影響を受けるが、本発明の発明者は、排水口8付近の電力分布に最も大きく影響する要素は、放射されるマイクロの10dBビーム幅の角度の方向の直線と、ボール部壁面4の位置関係であることを突き止めた。即ち、10dBビーム幅の角度の方向の直線が、上部壁面6の裏面と交わる第1の交点Aと、ボール部壁面4の表面と交わる第2の交点Bとの間の鉛直方向距離Hが100mm以下の場合には、ボール部壁面4の内部で十分に電波が吸収され、排水口8付近の電力分布を小さくすることができる。
本発明の第1実施形態による小便器では、小便器の使用者及び尿流を検出するために必要な領域に十分な電力で電波を分布させると同時に、排水口付近の電力分布を小さくすることができるので、使用者及び尿流を確実に検出しながら誤動作を防止することができる。
上述した第1実施形態では、電波センサは、図7に示すように、単一指向性の電力分布を有していたが、変形例として、様々な指向性の電波を放射する電波センサを使用することができる。図10は、その指向性の一例を示す図である。まず、電波センサは、小便器の中心を通る鉛直平面内において、図10(a)に示すような指向性を有する電波を放射するものでもよい。図10(a)に示す指向性グラフでは、電力の大きさが極大値をとる方向がV1、V2の2つ存在する。このような場合には、電力が最大となるV1方向の電力の大きさよりも電力が10dB低くなる方向R1、R2を10dBビーム幅の角度の方向とし、方向R1が所定の位置で、ボール部壁面と交差するように電波センサを配置すればよい。
或いは、図10(b)に示す指向性グラフでは、電力の大きさが極大値をとる方向がV3、V4の2つ存在し、夫々の電力の極大値が同程度の大きさである。この場合には、10dBビーム幅の角度の方向は、R3からR6まで4つ存在する。このような場合には、方向V3、V4の外側にある方向R3又はR6が、所定の位置で、上部壁面及びボール部壁面と交差するように電波センサを配置すればよい。
このような、2つ以上の極大値をもった指向性を有する電波センサを使用した場合には、排水口付近に分布する電波の電力を低く抑えながら、広い範囲に電波を分布させることができる。
このように、2つ以上の極大値をもった指向性を利用して、小便器に近づく使用者と排泄される尿にそれぞれ選択的に電波を対応させると、尿流を確実に検知できる状態を保持したまま、使用者の接近を検知する領域の電力分布と排水口付近における電力分布の差を−30dBよりも大きくすることができ、感度が上がるため、電波センサの出力を低く設定することが可能になるので、高精度の検知を行いながら、電波センサの消費電力を抑制することができる。
次に、図11を参照して、本発明の第2実施形態の小便器を説明する。図11は、本実施形態の小便器の側面断面図である。本発明の第2実施形態の小便器は、水洗便器本体に電波を反射するための反射手段を取り付けた点が、本発明の第1実施形態とは異なる。従って、ここでは、第2実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、本発明の第2実施形態の小便器30は、ボール部2と、ボール部壁面4と、外側壁面5と、上部壁面6と、排水口8と、トラップ管路10と、出口管12と、を有する。また、小便器30は、電波センサ14と、コントローラ16と、電磁弁18と、を有する。さらに、ボール部壁面4の裏側には、反射手段である反射板32が取り付けられている。なお、本実施形態において、ボール部壁面4、外側壁面5、上部壁面6、排水口8、トラップ管路10、及び、出口管12は、小便器本体を構成する。
反射板32は、ボール部壁面4の裏側に取り付けられ、電波センサ14から放射された電波を反射するように構成されている。反射板32により電波を反射させることによって、電波の電力分布を変化させることができる。これにより、検出感度を上昇させたい領域の電力分布を大きくし、検出感度が高いと誤動作をする可能性の高い領域の電力分布を小さくする。
このように、反射板を利用することによって、使用者が近づいたことを検知するための領域と、排水口付近の電力分布の差が−30dBよりも大きくなり、感度が上がるため、電波センサの出力を低く設定することができるので、高精度の検知を行いながら、電波センサの消費電力を抑制することができる。
本実施形態においては、反射板32は、アルミニウム製の板で構成されている。また、反射板32をアルミニウム以外の他の金属、又は、電波を反射する任意の材料で構成することができる。
また、反射板32は、小便器本体の他の部分に取り付けることもできる。例えば、図11に一点鎖線で示すように、外側壁面5の上部裏側の符号34の位置に反射板を取り付けてもよいし、小便器本体の背面の符号36の位置に反射板を取り付けてもよい。さらに、反射板は、小便器本体の任意の位置に取り付けることができ、反射板を複数取り付けることもできる。
本発明の第2実施形態の小便器によれば、反射板を使用して、電波の分布を所望の分布に変化させることができる。
本発明の第1実施形態の小便器の半断面正面図である。 本発明の第1実施形態の小便器の側面図である。 本発明の第1実施形態の小便器の上面図である。 本発明の第1実施形態の小便器の側面断面である。 本発明の第1実施形態の小便器のセンサ取り付け部の拡大断面図である。 電波センサの平面図である。 電波センサが放射する電波の指向性を示す図である。 本発明の第1実施形態による小便器に取り付けられた電波センサから放射された電波の電力分布を示すグラフである。 比較例として、電波センサを、図8に示す場合よりも15mm前方に配置した場合の電力分布を示すグラフである。 電波センサが放射する電波の指向性の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態の小便器の側面断面である。
符号の説明
1 本発明の第1実施形態の小便器
2 ボール部
4 ボール部壁面
6 上部壁面
8 排水口
10 トラップ管路
12 出口管
14 電波センサ
16 コントローラ
18 電磁弁
20 基板
22 給電ライン
24 アンテナ
30 本発明の第2実施形態の小便器
32 反射板

Claims (4)

  1. 尿流を受けるボール部を構成するボール部壁面と、このボール部の上端から前方に延びる上部壁面と、上記ボール部の底部に開口した排水口と、この排水口に連通するトラップ管路と、を有する小便器本体と、
    上記上部壁面の裏側に配置され、斜め下前方に向かって電波を放射し、この電波の反射波を受信する電波センサと、
    この電波センサが受信した検出信号に基づいて、上記ボール部を洗浄する洗浄水を制御する制御手段と、
    この制御手段の制御信号に従って、上記ボール部に洗浄水を吐水させる吐水手段と、を有し、
    上記電波センサは、放射した電波の一部が上記ボール部壁面に吸収され、減衰されるように、放射する電波の10dBビーム幅の角度の方向の直線が、上記上部壁面の裏側と交わる第1の交点と、上記ボール部壁面の表面と交わる第2の交点の鉛直方向距離が100mm以下になると共に、電波の放射点が、上記ボール部壁面の表面よりも水平方向に2乃至28mm前方に位置するように位置決めされ、これにより、上記排水口における電波の電力を−10dBm以下としたことを特徴とする小便器。
  2. 上記電波センサは、その電波の放射方向が、鉛直方向に対して14乃至30゜傾斜するように位置決めされている請求項記載の小便器。
  3. 上記電波センサは、その放射する電波の10dBビーム幅が54乃至160゜である請求項1又は2記載の小便器。
  4. さらに、上記小便器本体の壁面に取り付けられ、上記電波センサが放射した電波を反射する反射板を有する請求項1又は2記載の小便器。
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