JP2006192836A - インサート成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インサート部品の溶融又は変形を確実に防ぐ。
【解決手段】インサート部品の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が高い特性をもつ第2樹脂13でインサート部品11をインサート成形すると、インサート部品11が溶融又は変形する。そこで、インサート部品11の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもち、かつ第2樹脂の流動温度よりも加熱変形温度が高い特性をもつ第1樹脂12をインサート部品11の接合面に固定する一次成形を行い、その後に、一次成形品の第1樹脂12の周りに、成形品の基材となる第2樹脂13を固定する二次成形を行うようにした。
【選択図】 図1

Description

インサート部品を金型内に設置し、その後に金型内に樹脂を射出して、インサート部品と樹脂とが一体になった成形品を製造するインサート成形品の製造方法に関する。
2種類以上の異材質を同時に成形する複合成形には、インサート部品を予め金型内に挿入しておき、その後に金型内に成形品の基材となる溶融樹脂を射出して、インサート部品と樹脂とを一体に固定したインサート成形品を製造するインサート成形が知られている。
インサート成形においては、溶融樹脂を金型に射出すると、インサート部品から離れたところにある溶融樹脂は、インサート部品の近傍にある溶融樹脂よりも冷却固化の速度が速いため、樹脂の収縮率に差が生じて、インサート部品の周りに応力が生じ易く、このようになるとインサート部品の周りにクラック(割れ)が発生することがある。
そこで、射出後にインサート部品と溶融樹脂との間に温度差が生じないように、予めインサート部品を熱しておく方法が知られている(特許文献1)。
特願平11−105076号公報
インサート部品としては、金属製に限らず、ゴム製や樹脂製、又は布、糸、木材、紙、ガラス製など、さらには、電線コード、コイル類、素子類などの電気部品など多様なものがある。しかしながら、インサート部品としては、射出時に溶融樹脂を金型内に流動させるときの流動温度よりも加熱変形温度が高い特性をもつ材質で作られているものに限られる。したがって、従来、インサート部品として、前記流動温度に対して加熱変形温度が同じか又はこれよりも低い特性をもつ材質のものを採用することはできなかった。
本発明では、射出時の溶融樹脂の熱に弱いインサート部品をインサート成形する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のインサート成形品の製造方法では、成形品の基材となる第1樹脂の溶融樹脂を射出時に金型内で流動させるときの流動温度に対して加熱変形温度が同じか、又は前記流動温度よりも加熱変形温度が低い特性をもつ材質で作られているインサート部品の接合面に、前記インサート部品の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもつ第2樹脂を一体成形して前記インサート部品を第2樹脂で所定位置に固定した一次成形品を作る一次成形工程と;前記一次成形品の周囲に前記第1樹脂を一体成形して前記一次成形品を第1樹脂で所定位置に固定したインサート成形品を作る二次成形工程とを備えたものである。第2樹脂は、第1樹脂の熱変形温度よりも流動温度が高い特性をもっている。また、第1樹脂と第2樹脂としては、色の異なる樹脂にすることで、装飾効果が向上する。
インサート部品の加熱変形温度が、第1樹脂の流動温度と同じか、又は第1樹脂の流動温度よりも僅かに低い場合には、前記インサート部品の周囲のうちの予め樹脂で固定する接触面の全面に第1樹脂を固定する成形を行うと、インサート部品が溶融又は変形してしまう。そこで、この場合には、前記接触面に、隣同士が接しないように複数に分割して第1樹脂を固定するようにしてもよい。第1樹脂を分割して固定すれば、インサート部品に対して第2樹脂の接触面積が少なくなるため、インサート部品の溶融又は変形を防ぐことができる。そして、前記第1樹脂の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもつ第2樹脂を、前記第1樹脂の射出に対して時間差をつけて射出して、前記一次成形品のうちの残りの接触面及び複数に分割した第1樹脂部の周りに第2樹脂を固定した二次形成品を作ってもよい。
また、インサート部品の接触面に、複数の中空部が所定間隔離して作られるように、第1樹脂をインサート部品の周囲に分割して固定する方法を用いても、接触面積が少なくなるから、第1樹脂の溶融熱によりインサート部品を溶融又は変形することを防げるため、好適である。さらに、さらに、中空部に前記第1樹脂の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもつ第2樹脂を、前記第1樹脂の射出に対して時間差をつけて射出して、中空部を無くす成型法でもよい。
請求項1に記載の発明では、インサート部品の接合面に、インサート部品の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもち、かつ前記第1樹脂の流動温度よりも加熱変形温度が高い特性をもつ第2樹脂を固定する一次成形を行い、その一次成形品の第2樹脂の周りに、第1樹脂を固定する二次成形を行うようにしたから、インサート部品が溶融又は変形することを確実に防ぐことができる。
また、他の発明によれば、インサート部品の接合面に、インサート部品の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもつ樹脂を、複数に分割して固定するようにしたから、インサート部品と樹脂との接合面積が少なくなり、よってインサート部品が溶融又は変形することを確実に防ぐことができる。
[実施形態1]
図1に示すインサート成形品10は、インサート部品11、そのインサート部品11の周りに配される第1樹脂部12、及び、第1樹脂部12の周りに配される第2樹脂部13とを、異材質成形方法により一体的に成形した部品である。これら第1及び第2樹脂部12,13、並びにインサート部品11は、熱可塑性の特性をもつ材質となっている。
実際には、第2樹脂部13を構成し、成形品の基材となる第2樹脂でインサート部品11をインサート成形してインサート成形品10を成形するのが、コストが少なくてすむため好適である。しかしながら、インサート部品11は、射出時に溶融樹脂を金型内で流動させるときの第2樹脂の流動温度(A)よりも加熱変形温度(B)が低い特性をもつ材質で作られている。このため、従来、前記流動温度(A)がインサート部品11の加熱変形温度(B)よりも高い第2樹脂で、インサート部品11をインサート成形すると、インサート部品11が溶融又は変形してしまい、インサート部品11を正しい位置に固定することができなかった。
そこで、インサート部品11の加熱変形温度(B)よりも流動温度(A)が低い特性をもつ第1樹脂で第1樹脂部12を成形し、この第1樹脂によってインサート部品11を先にインサート成形(一次成形)し、その後に、そのインサート成形品(一次成形品)を、第2樹脂を用いて二次成形してインサート成形品10を成形するようにした。したがって、第1樹脂(一次射出樹脂)は、加熱変形温度(C)が第2樹脂(二次射出樹脂)の流動温度(A)よりも高い特性をもつ樹脂を用いることが必要である。
すなわち、第1樹脂としては、インサート部品11を第2樹脂に固定するための補助的に用いる材料であり、第1樹脂の流動温度(D)がインサート部品11の加熱変形温度(B)よりも低く、かつ、第1樹脂の加熱変形温度(C)が第2樹脂の流動温度(A)よりも高い特性をもつ材質のものを用いればよい。こうすれば、インサート部品11は、第2樹脂の流動温度(A)により変形又は溶融することなく守られる。なお、加熱変形温度は、加熱したときに所定の変形を示す温度である。また、第1樹脂の加熱変形温度(C)は、流動温度(D)よりも僅かに低い。
インサート成形品10は、図2に示すように、射出成形装置14により成形される。射出成形装置14には、固定盤15と可動盤16とが対向して配されている。固定盤15には、一次射出位置に一次キャビティ17が、また二次射出位置に二次キャビティ18がそれぞれ固定されている。また、固定盤15には、一次キャビティ17のゲートに、第1樹脂を溶融して射出する第1射出機19が、また、二次キャビティ18のゲートに第2樹脂を溶融して射出する第2射出機20がそれぞれ設けられている。
可動盤16の上には、回転軸21を挟んだ両側に、同じ型となっている第1及び第2コア22,23がそれぞれ固定されている。可動盤16は、第1コア22を一次キャビティ17に、かつ第2コア23を二次キャビティ18に組み合わせる初期位置と、第1コア22を二次キャビティ18に、かつ第2コア23を一次キャビティ17に組み合わせる反転位置との二位置の間で、回転機構24により回転される。
同じ形状をしている第1及び第2コア22,23には、インサート部品11の凹部11aに入り込み、インサート部品11を位置決め保持するためのピン22a,23aがそれぞれ形成されており、また、可動盤16には、成形品を取り出すための押出しピン機構26,27がそれぞれ設けられている。
可動盤16は、一次及び二次キャビティ17,18に対して第1及び第2コア22,23の型締めをする型締め位置と、一次及び二次キャビティ17,18から第1及び第2コア22,23を離す型開き位置との間で、型締め機構28の作動により移動される。
一次キャビティ17には、第1又は第2コア22,23と組み合わせたときに、インサート部品11の周りに第1樹脂を射出成形して第1成形部品を作るための第1成形用空間部30が形成されており、また、二次キャビティ18には、第1又は第2コア22,23と組み合わせたときに、第1成形部品の周りに第2樹脂を射出成形してインサート成形品10を作るための第2成形用空間部31が形成されている。
成形は、まず、固定盤15を型開き位置に移動し、その後に、一次射出位置にある第1コア22のピン22aにインサート部品11をセットし、セット完了後に、図4に示すように,固定盤15を型締め位置に移動して、一次キャビティ17を第1コア22に組み合わせる。その後に、第1射出機19で第1樹脂を射出する。これにより、一次射出位置では、第1コア22と一次キャビティ17との組み合わせ金型内で、インサート部品11の周りに第1樹脂部12を固定した一次成形品32が成形される。その後、図5に示すように、可動盤16を型開き位置に移動する。このとき、インサート部品11がピン22a,23aに食い付いているため、一次キャビティ17よりも第1コア22との抵抗の方が大きく、よって、一次成形品32は、第1コア22に保持される。そして、型開き後に、図6に示すように、可動盤16を反転位置に回転させる。可動盤16を回転すると、一次射出位置では第1コア22が二次キャビティ18に、そして、二次射出位置には第2コア23が一次キャビティ17にそれぞれ組み合う位置に可動盤16が移動する。
その後は、図7に示すように、一次射出位置側の第2コア23にインサート部品11がセットされ、セット完了後に図8に示すように、可動盤16を型締め位置に移動する。そして、型締め完了後に、一次射出位置では第1射出機19により第1樹脂を充填し、また、これと同時に二次射出位置では第2射出機20により第2樹脂を充填をする。充填完了後にはそれぞれの金型で図示していない冷却機構により冷却をする。これにより、一次射出位置では第2コア23と一次キャビティ17との組み合わせ金型内で、一次成形品32が成形されるとともに、二次射出位置では、第1コア22と一次キャビティ18との組み合わせ金型内で、一次成形品32の周りに第2樹脂部13を固定したインサート成形品10が成形される。その後、図9に示すように、可動盤16を型開き位置に移動することで、一次射出位置では、第2コア23に一次成形品32が残される。他方、二次射出位置では、押出ピン機構26が作動して第1コア22からインサート成形品10が取り出される。
インサート成形品10が取り出された後には、図6から図9で説明した手順を繰り返すことで、初回以降は、第1及び第2射出機19,20により略同時に1ショットするごとに二次射出位置からインサート成形品10を取り出すことができる。そして、二次射出位置で第2コア23からインサート成形品10を取り出す時には、押出ピン機構27を作動させる。なお、第1樹脂と第2樹脂とを色の異なる樹脂にしてもよい。こうすると装飾効果が向上する。
[実施形態2]
実施形態2では、加熱変形温度(B)が第1樹脂の流動温度(A)と略同じか、又は流動温度(A)よりも僅かに低い特性をもつ材質で作ったインサート部品11を用いてインサート成形する場合について説明する。
この場合、インサート部品11の周囲のうちの予め樹脂で固定するために決められた接合面全面に、第1樹脂を接合するように成形すると、インサート部品11と第1樹脂部との接合面積が大きくなるため、第1樹脂の溶融熱によってインサート部品11の全部が溶融又は変形するおそれがある。そこで、図10に示すように、インサート部品11の接合面全面のうちの一部に、複数に分割した第1樹脂部35〜38を接合するように第1樹脂を射出して一次成形し、その後に、インサート部品11の接合面全面のうちの残りの部分、及び第1樹脂部35〜38の周りに第2樹脂部39が接合するように、第2樹脂を射出して二次成形してインサート成形品40を成形する。
こうすると、一次成形時に、インサート部品11に対して複数に分割した第1樹脂部35〜38が接触面積を少なくして接合される。接触面積が少ないと、インサート部品11と第1樹脂部35〜38との接合面は互いに溶融するが、接触面積が少ないため、インサート部品11の全体が溶解や変形することはない。
なお、実施形態2で用いる第2樹脂(二次射出樹脂)としては、流動温度(D)がインサート部品11の加熱変形温度(B)と略同じか又は加熱変形温度(B)よりも僅か低く、かつ、第2樹脂の加熱変形温度(C)が第1樹脂(一次射出樹脂)の流動温度(A)と略同じか又は流動温度(A)よりも僅か高い特性をもつ樹脂とするのが望ましい。また、第2樹脂部39及び第1樹脂部35〜38としては、同じ特性又は材質のもの用いることができる。さらに、第1樹脂と第2樹脂としては、色の異なる材質ものを用いても良い。
[実施形態3]
第3実施形態では、第2実施例で説明したインサート成形品40を成形する別の例である。第2実施形態では、一次成形時に第1樹脂部35〜38を、二次成形時に第2樹脂部39を成形しているが、第3実施形態では、樹脂の成形する順番を入れ替えた例である。このようにしても、第2樹脂部39とインサート部品11との接合面積が少ないため、インサート部品11の溶融又は変形を防ぐことができる。すなわち、第3実施形態では、一次成形時に、第2樹脂を先に射出成形して図10に示す第2樹脂部39を成形し、次の二次成形時に第1樹脂を射出して一次成形品に第1樹脂部35〜38を固定してインサート成形品40として取り出すようにしたものである。
この場合、図11に示すように、一次成形時には、コア42とキャビティ44との間の成形品空間部のうちの第1樹脂部35〜38に相当する部分に、コア42に設けた可動の冷却コアブロック43を挿入して、冷却コアブロック43の先端で第1樹脂部35〜38に相当する部分が中空部となるようにしておいてから、キャビティ44に設けたゲート45から第1樹脂46を充填し、充填後に冷却する。その後に、図示していない冷却コアブロック移動機構を作動させて、図12に示すように、冷却コアブロック43を退避させ、冷却コアブロック43が退避位置に移動した後の中空部に、キャビティ44に設けた複数のゲート47〜50から第2樹脂51を充填し、その後に冷却を行えばよい。この例では、一次成形と二次成形とで同じ金型を使え、また、冷却コアブロックを移動させ、かつ、一次成形と二次成形との射出時間をズラすだけでよいので、二次成形時に金型を回転させるような複雑な機構を用いなくても良い。
[実施形態4]
インサート部品11の保持力に強度が強く求められ、かつ、加熱変形温度(B)が第1樹脂の流動温度(A)と同じか又は流動温度(A)よりも僅かに低い特性をもつインサート部品を用いる場合のインサート成形法としては、図13に示すように、インサート部品11の予め決められた接合面の一部に、複数に分割した中空部53〜56を所定間隔離して配し、かつインサート部品11の接合面全面のうちの中空部53〜56を除いた残りの接合面に、第1樹脂を射出して第1樹脂部57を接合し、その後に、第1樹脂部57の周りに第2樹脂を射出して第2樹脂部58を接合する二次成形をしてインサート成形品52を作る。このようにインサート部品11の周囲に複数の中空部を作って第1樹脂との接合面積を少なくすることで、インサート部品11の溶融又は変形を防ぐことができる。
この実施形態4で用いる第2樹脂としては、流動温度(D)が第1樹脂の加熱変形温度(E)よりも低い特性をもつ樹脂を用いるのが望ましい。また、第1樹脂と第2樹脂としては、色の異なるものを用いても良い。
図14には、インサート成形品52を成形する金型を示している。金型72は、第1実施形態で説明したと同じに一次射出位置と二次射出位置とにそれぞれ配した2組の金型59,60を用い、成形法は、2組の金型59,60に第1及び第2樹脂を同時に射出して二次射出位置からインサート成形品52を取り出す方法である。
一次射出位置には第1キャビティ61が、また二次射出位置には第2キャビティ62がそれぞれ配され、これら第1及び第2キャビティ61,62は、固定盤63に固定されている。可動盤64には、第1及び第2コア65,66が固定されている。第1及び第2コア65,66には、インサート部品11を固定するピン65a,66a、及び、冷却コアブロック67をそれぞれ設けた同じ型となっている。冷却コアブロック67は、第1及び第2キャビティ61,62と第1及び第2コア65,66との組み合わせによる作られる第1及び第2成型品のうちの前記中空部53〜56に相当する部分に各先端が入り込んでいる。これらの冷却コアブロック67は、第1及び第2コア65,66にそれぞれ固定されており、各冷却コアブロック67には第1及び第2コア65,66の内部配した冷却管68,69が挿通されている。
成形は、まず、固定盤63を型開き位置に移動し、その後に、一次射出位置にある第1コア65のピン65aにインサート部品11をセットし、セット完了後に、可動盤64を型締め位置に移動して、第1キャビティ61を第1コア65に組み合わせる。その後に、図示していない第1射出機で第1樹脂70を射出する。これにより、図15に示すように、一次射出位置の金型59では、インサート部品11の周りに第1樹脂70を固定した一次成形品が成形される。この射出後には、冷却管68に冷却水が流されて冷却コアブロック67を介して金型59が冷却される。
一方、二次射出位置の金型60には、先に作られた一次成形品の周りに第2樹脂71が、先の射出と同時に、図示していない第2射出機20により充填される。充填完了後には冷却管69に冷却水を流して冷却コアブロック67を介して金型60を冷却する。金型60からインサート成形品52を取り出した後には、可動盤64を反転位置に回転して前述したと同じ作業を繰り返す。これにより、一次射出位置の金型59内で、インサート部品11の接合面に複数の中空部53〜56と第1樹脂部57を交互に接合した一次成形品が成形されるとともに、二次射出位置の金型60内では、一次成形品の周囲に第2樹脂部58を固定したインサート成形品52が成形される。このインサート成形品52うちの冷却コアブロック67が入り込んだスペースが中空部53〜56となる。
[実施形態5]
実施形態5では、加熱変形温度(B)が、第1樹脂の流動温度(A)よりも大幅に低い特性をもつ材質で作られたインサート部品11を用いてインサート成形する場合の例である。この場合、実施形態4で説明した中空部53〜56に、二次成形時に第2樹脂を射出して中空部53〜56を無くしたインサート成形品に成形することで、インサート部品11の溶解又は変形を防ぐことができる。
図16に示すように、インサート成形品75は、インサート部品11の予め決めた接合面のうちの一部に、複数に分割して接合する分割第2樹脂部77〜80が固定され、インサート部品11の接合面のうちの残りの他部、及び分割第2樹脂部77〜80の周りには第1樹脂部76が固定されている。また、第1樹脂部76の周りには、外周第2樹脂部81が固定されている。第1樹脂部76は、一次成形時に第1樹脂(一次成形樹脂)により射出されて成形される。そして、分割第2樹脂部77〜80と外周第2樹脂部81とは、二次成形時に第2樹脂(二次成形樹脂)により同時に射出して成形される。このようにインサート部品11の周囲に複数ある中空部を埋めるとインサート部品11の固定強度が向上する。
この場合、第2樹脂としては、加熱変形温度(C)が第1樹脂の流動温度(A)と同じか、又は流動温度(A)よりも低く、かつインサート部品11の加熱変形温度(B)と同じか、又は加熱変形温度(B)よりも低い特性をもつものを用いることができる。なお、第1及び第2樹脂としては、色の異なるものを用いても良い。
図17には、第5実施形態で説明したインサート成形品75を成形する金型を示している。金型は、第1実施形態で説明したと同じに一次射出位置と二次射出位置とにそれぞれ配した2組の金型82,83を用い、成形法は、2組の金型82,83に第1及び第2樹脂を同時に射出してインサート成形品75を得る方法である。
一次射出位置には第1キャビティ84が、また二次射出位置には第2キャビティ85がそれぞれ配され、これら第1及び第2キャビティ84,85は、固定盤87に固定されている。可動盤88には、第1及び第2コア89,90が固定されている。第1及び第2コア89,90には、インサート部品11を固定するピン89a、及び、可動の冷却コアブロック91がそれぞれ設けられており、同じ型となっている。冷却コアブロック91は、前記分割第2樹脂部77〜80に相当する部分に各先端が入り込んでいる。この冷却コアブロック91は、第1及び第2コア89,90にそれぞれ可動自在に設けられており、二次成形前に二次射出位置の金型83内から退避位置にする。なお、冷却コアブロック91としては、熱伝導性の高い材質のものを用いるか、又は冷却管により強制冷却する構造などを付与したものを用いるのが望ましい。
成形は、まず、可動盤88を型開き位置に移動し、その後に、一次射出位置にある第1コア89のピン89aにインサート部品11をセットし、セット完了後に、可動盤88を型締め位置に移動して、第1キャビティ84を第1コア89に組み合わせる。その後に、一次射出位置にある冷却コアブロック91を挿入位置に移動して各先端を第1キャビティ84の内部に挿入し、その後に図示していない第1射出機で第1樹脂93を充填する。これにより、図18に示すように、一次射出位置の金型82には、インサート部品11の周りに、複数に分割した第1樹脂93を固定した一次成形品が成形される。この射出後には、冷却が行われる。
一方、二次射出位置の金型83では、冷却コアブロック91を退避位置に移動し、その後に、先に作られた一次成形品の周り、及びに冷却コアブロック91が退避したスペースに第2樹脂94を、先の射出と同時に、図示していない第2射出機により充填する。充填完了後には冷却をする。冷却後には、可動盤88を型開き位置に移動し、その後に、金型83からインサート成形品75を取り出す。その後は、可動盤88を反転位置に回転してから、前述したと同じ作業を繰り返す。これにより、一次射出位置の金型82では一次成形品が成形されるとともに、二次射出位置の金型83では一次成形品に、分割第2樹脂部77〜80及び外周第2樹脂部81を固定したインサート成形品75が成形される。このインサート成形品75うちの冷却コアブロック91が入り込んだスペースが分割第2樹脂部77〜80となる。
以上説明した各実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。
本発明を用いた第1実施形態のインサート成形法により成形した成形品の外観を示す斜視図である。 図1で説明したインサート成形品を成形する金型の概略を示す説明図である。 図2で説明した金型の型開き状態を示す説明図である。 図3で説明した金型を型締めし、その後に一次射出位置にある金型に第1樹脂を充填した状態を示す説明図である。 図4で説明した金型の型開き状態を示す説明図である。 図5で説明した金型のうちの可動盤を反転して一次成形品を二次射出位置に移動した状態を示す説明図である。 図6で説明した金型の型開き状態を示した説明図である。 図7で説明した金型の型締めした後に第1及び第2樹脂を充填した状態を示す説明図である。 図8で説明した金型を開いて二次射出位置の金型からインサート成形品を取り出した状態を示す説明図である。 第2実施形態のインサート成形法で作った成形品の外観を示す斜視図である。 第3実施形態で説明した成形品を作る金型を示す説明図であり、冷却コアブロックを金型内に挿入して第1樹脂を充填した状態を示している。 図11で説明した金型の冷却コアブロックを退避位置に移動した後に第2樹脂を充填した状態を示した説明図である。 第4実施形態のインサート成形法で作った成形品の外観を示す斜視図である。 図13で説明した成形品を作る金型を示す説明図である。 図14で説明した金型の一次射出位置で一次成形品を、二次射出位置で二次成形品を作る状態を示す説明図である。 第5実施形態のインサート成形法で作った成形品の外観を示す斜視図である。 図16で説明した成形品を作る金型を示す説明図である。 図17で説明した金型の一次射出位置で一次成形品を、二次射出位置で二次成形品を作る状態を示す説明図である。
符号の説明
10,40,52,75 インサート成形品
11 インサート部品
12,35〜38,57,76 第1樹脂部
13,39,58 第2樹脂部
17,61,84 第1キャビディ
18,62,85 第2キャビティ
19 第1射出機
20 第2射出機
22,65,89 第1コア
23,66,90 第2コア
42 コア
43,67,91 冷却コアブロック
44 キャビティ
68,69 冷却管
77〜80 分割第2樹脂部
81 外周第2樹脂部

Claims (9)

  1. 成形品の基材となる第1樹脂と、射出時に前記第1樹脂の溶融樹脂を金型内で流動させるときの流動温度と加熱変形温度が同じか、又は前記流動温度よりも加熱変形温度が低い特性をもつ材質で作られているインサート部品とを一体成形するインサート成形品の製造方法において、
    前記インサート部品の周囲のうちの予め樹脂で固定することが決められている接合面に、前記インサート部品の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもち、かつ前記第1樹脂の流動温度よりも加熱変形温度が高い特性をもつ第2樹脂を一体成形して前記インサート部品を第2樹脂で所定位置に固定した一次成形品を作る一次成形工程と、
    前記一次成形品の周囲に前記第1樹脂を一体成形して前記一次成形品を第1樹脂で所定位置に固定したインサート成形品を作る二次成形工程と、からなるインサート成形品の製造方法。
  2. 前記第1樹脂と第2樹脂とは色が異なる材質の樹脂となっていることを特徴とする請求項1に記載のインサート成形品の製造方法。
  3. 一次射出位置と二次射出位置とに一次成型用の金型と二次成形用の金型とをそれぞれ設け、各金型を構成する一方のキャビティをそれぞれ固定型に固定し、他方の共通のコアをそれぞれ可動型に設け、一次射出位置にあるコアに前記インサート部品を挿入した後に、そのコアと一次射出位置にあるキャビティとの間に前記第2樹脂を一次射出して一次成形を行うとともに、前記可動型を移動して一次射出位置で成形した一次成形品をコアとともに二次射出位置に移送し、そのコアと二次射出位置にあるキャビティとの間に、前記一次射出と略同時に前記第1樹脂を二次射出してインサート成形品を作ることを特徴とする請求項1又は2記載のインサート成形品の製造方法。
  4. 第1樹脂と、加熱変形温度が射出時に前記第1樹脂を金型内で流動させるときの流動温度と同じか、又は前記加熱変形温度が前記第1樹脂の流動温度よりも僅かに低い特性をもつ材質で作られているインサート部品とを一体成形するインサート成形品の製造方法において、
    前記インサート部品の周囲のうちの予め樹脂で固定する接触面に、前記第1樹脂を、隣同士が接しないように複数に分割して固定する成形を行うことを特徴とするインサート成型品の製造方法。
  5. 少なくとも前記インサート部品の接触面のうちの複数に分割して固定した第1樹脂の隙間に、前記第1樹脂の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもつ第2樹脂を、前記第1樹脂の射出に対して時間差をつけて射出して二次形成することを特徴とする請求項4に記載のインサート成形品の製造方法。
  6. 金型内に出入り自在の冷却コアブロックを挿入位置にして、前記金型内で、前記複数に分割した第1樹脂を前記接触面に固定する部分を塞いでおいてから前記第2樹脂を一次射出し、その後に、冷却コアブロックを金型外の退避位置に移動することで生じる中空部に前記第1樹脂を二次射出することを特徴とする請求項6記載のインサート成形品の製造方法。
  7. 第1樹脂と、加熱変形温度が射出時に前記第1樹脂を金型内で流動させるときの流動温度と同じか、又は前記第1樹脂の流動温度よりも低い特性をもつ材質で作られているインサート部品とを一体成形するインサート成形品の製造方法において、
    前記インサート部品の周囲のうちの予め樹脂で固定する接触面に、複数の中空部が所定の間隔離して接するように前記第1樹脂を固定する成形を行うことを特徴とするインサート成型品の製造方法。
  8. 少なくとも前記中空部に、前記第1樹脂の加熱変形温度よりも射出時に金型内で流動させるときの流動温度が低い特性をもつ第2樹脂を、前記第1樹脂の射出に対して時間差をつけて射出して二次形成品を作ることを特徴とする請求項7に記載のインサート成形品の製造方法。
  9. 金型内に出入り自在の冷却コアブロックを挿入位置にして、前記金型内で、前記複数に分割した中空部に相当する部分を塞いでおいてから前記第1樹脂を一次射出し、その後に、冷却コアブロックを金型外の退避位置に移動して退避した後の中空部に前記第2樹脂を二次射出することを特徴とする請求項8記載のインサート成形品の製造方法。
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