JP2006188925A - サッシの框体 - Google Patents

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Abstract

【課題】複合材から構成する場合と金属材のみから構成する場合の両方に用いることのできるサッシの框体を提供する。
【解決手段】上下框40、50及び左右の縦框60を方形状に框組みし、各框は金属框41の室内側に樹脂框42を配設可能とし、内端部でグレチャン4を介してガラス体3を固定するものであり、金属框41の室内面の見付方向外側に樹脂框の取付部46と室内面部48bを有するように突出した起立部48とを備え、金属框41の室内側突条44は先端部近傍に室外側に向かって突出する突片44aを有し、突片は先端がグレチャンに圧接すると共に、樹脂框の取付部47を構成し、縦框の上下端部には樹脂材からなり上下框の室内面部及び縦框の室内面部とそれぞれ略連続状となる室内面部を有する端部キャップを設け、端部キャップの室内面部と各框の室内面部により四周に渡る気密ラインを形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は框体内部にガラス体を納めてなるサッシの框体に関し、特に金属框のみでも構成でき金属框の室内側に樹脂框を設けて複合框としても構成できるサッシの框体に関する。
従来から、建物開口部に設けられる枠体内に納められるサッシの框体について、室外側が金属材からなり、室内側が樹脂材からなる複合材により構成したものが知られている。このような複合材を框体に用いることにより、框体の室内側露出面を樹脂材にて覆うことができるため、断熱性を高めることができると共に、室内側から見た意匠性を向上させることができる。特に、金属による冷たい感じをなくし、デザインの統一化も容易に図ることができる。このようなサッシの框体としては、例えば特許文献1、2に示すようなものがある。
特開平8−218739号公報 特開平10−317805号公報
これらのサッシの框体では、グレチャンを介してガラス体を内部に納めている。グレチャンは、サッシの框体の内側端部において室内外の両側から挟持され、ガラス体を保持する。また、サッシの気密性を確保するために、気密材等の何らかの気密構造が設けられている。
しかし、複合材から構成される従来のサッシの框体は、金属材と樹脂材の両方を配設した状態でしか構成することができなかった。すなわち、樹脂材を取り外して金属材のみでサッシの框体として用いることができなかった。例えば、特許文献1や特許文献2に記載されたサッシの框体では、グレチャンを室外側からは金属材で、室内側からは樹脂材で挟持するようにしているため、金属材のみではサッシの框体としてガラス体を納めることができない。
サッシを取付ける地域によっては、断熱性はそれほど必要とされない。この際には室内側意匠性向上のために複合材からなるサッシの框体を用いる場合と、コストを抑えるために金属材のみからなるサッシの框体を用いる場合とがあって、それぞれ別々に設計されたサッシの框体を用いていたので、コストアップの要因となっていた。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、複合材から構成する場合と金属材のみから構成する場合の両方に用いることのできるサッシの框体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るサッシの框体は、上下框及び左右の縦框を方形状に框組みしてなり、各框は金属框の室内側に樹脂框を配設可能としてなると共に、見付方向内端部でグレチャンを介してガラス体を固定するサッシの框体であって、
上記金属框は室内外面にそれぞれ上記グレチャンを挟持する突条を備えると共に、室内面の見付方向外側に上記樹脂框の取付部と長手方向略全長に渡って突出し室内面部を有する起立部とを備え、
室内側の上記突条は先端部近傍に室外側に向かって突出する突片を有し、該突片は先端が上記グレチャンに圧接すると共に、上記樹脂框の取付部を構成し、
上記縦框の上下端部には樹脂材からなり上記上下框の起立部の室内面部及び上記縦框の起立部の室内面部とそれぞれ略連続状となる室内面部を有する端部キャップを設け、該端部キャップの室内面部と各框の室内面部により四周に渡る気密ラインを形成してなることを特徴として構成されている。
また、本発明に係るサッシの框体は、上記端部キャップは上記縦框の室内面部の端部が突き合わされるように配置されるコーナーカバー部を有してなることを特徴として構成されている。
さらに、本発明に係るサッシの框体は、上記端部キャップは上記縦框の室内面端部を覆うと共に固定する固定部を有してなることを特徴として構成されている。
さらにまた、本発明に係るサッシの框体は、上記端部キャップは上記上下框の樹脂框端部を隠す段部を見付方向内側端部に有してなることを特徴として構成されている。
そして、本発明に係るサッシの框体は、上記樹脂框は上記取付部に対して係合する係合部を備え、該係合部の端部は上記グレチャンに当接して連続状とされることを特徴として構成されている。
また、本発明に係るサッシの框体は、上記起立部は上記金属框の室内面から略垂直に立ち上がる立ち上がり片を備え、該立ち上がり片の内側部に上記樹脂框の外側取付部が形成されると共に、上記樹脂框は上記立ち上がり片の室内露出面を覆うことを特徴として構成されている。
本発明に係るサッシの框体によれば、金属框は室内外面にそれぞれグレチャンを挟持する突条と、樹脂框の取付部とを備え、金属框の起立部に形成された室内面部と縦框の上下端部に設けられる端部キャップに形成された室内面部により四周に渡る気密ラインを形成したことにより、金属框に室内外の突条や気密ラインが形成されているので、金属框のみでも框体として構成することができ、また一方金属框には樹脂框の取付部が形成されているので、樹脂框を取付けた複合框でも框体として構成することができて、両方の框体に共用することができる。また、室内側の突条は先端部近傍に室外側に向かって突出する突片を有し、突片は先端がグレチャンに圧接すると共に、樹脂框の取付部を構成することにより、金属框でグレチャンを押圧しつつ、樹脂框を容易に取付けることができる。さらに、気密ラインは框体の角部において、樹脂材からなる端部キャップに設けられた室内面部により形成されているので、框体の角部において室内側に向かって突出する金属部を排除することができ、安全性の高い框体とすることができる。
また、本発明に係るサッシの框体によれば、端部キャップは縦框の室内面部の端部が突き合わされるように配置されるコーナーカバー部を有してなることにより、端部キャップが金属からなる縦框の室内面部の端部に突き合わされることになり、框体の角部における金属材端部の露出を抑えてより安全性の高い框体とすることができる。
さらに、本発明に係るサッシの框体によれば、端部キャップは縦框の室内面端部を覆うと共に固定する固定部を有してなることにより、縦框の端部が室内側に露出しないようにすることができ、端部キャップと縦框の一体感を高くすることができる。
さらにまた、本発明に係るサッシの框体によれば、縦框の樹脂框は上下框の樹脂框端部を隠す段部を見付方向内側端部に有してなることにより、上下框の樹脂框端部は縦框により隠されるので、縦框と上下框の一体感を高くすることができる。
そして、本発明に係るサッシの框体によれば、樹脂框は取付部に対して係合する係合部を備え、係合部の端部はグレチャンに当接して連続状とされることにより、金属框によるグレチャンの固定部分の室内側露出部分を樹脂框により覆うことができるので、断熱性及び美観に優れたサッシの框体とすることができる。
また、本発明に係るサッシの框体によれば、起立部は金属框の室内面から略垂直に立ち上がる立ち上がり片を備え、立ち上がり片の内側部に樹脂框の外側取付部が形成されると共に、樹脂框は立ち上がり片の室内露出面を覆うことにより、樹脂框を立ち上がり片近傍に取付けて立ち上がり片の室内露出面を覆うので、気密ラインよりも内側の金属露出部分を樹脂框により覆うことができて、断熱性及び美観に優れたサッシの框体とすることができる。
本発明の実施形態について図面に添って詳細に説明する。本実施形態のサッシの框体は、金属材に樹脂材を取付けた複合材の状態と、金属材のみの状態のいずれでも框として用いることができる。図1は複合材の状態のサッシの框体を用いた複合サッシの縦断面図、図2は図1の横断面図である。これら各図に示すように、本実施形態の複合サッシは、建物開口部に対して枠体1を取付け、この枠体1内に框体2を開閉自在に納めたものである。框体2は、正面から見た左右いずれかの上下部を軸として室内外方向に開閉するいわゆる縦辷り出し窓である。
まず、複合サッシを構成する枠体1について説明する。枠体1は、上枠10と下枠20及び左右の縦枠30、30を方形状に枠組みしてなるものである。各枠は金属枠の室内側に樹脂枠を配設してなるものであり、金属上枠11の室内側には樹脂上枠12が、金属下枠21の室内側には樹脂下枠22が、金属縦枠31の室内側には樹脂縦枠32が、それぞれ設けられる。
上枠10の室内外中間部の上面にはフィン部8が形成されており、これが建物躯体に当接し、ねじ止めまたはビス止めにより上枠10の固定がなされる。下枠20にも同様にフィン部8が形成され、また縦枠30にもフィン部8が形成されて、それぞれ下枠20及び縦枠30を建物躯体に対して固定する。
金属上枠11には框体2と対向する面に室外側気密材13を長手方向略全長に渡って設けている。また、樹脂上枠12には框体2と対向する面に室内側気密材14を長手方向略全長に渡って設けている。これら気密材13、14は後述するように框体2の気密ラインに当接し、サッシの気密性を確保する。下枠20にも同様に、金属下枠21に室外側気密材23が、樹脂下枠22に室内側気密材24が設けられ、また縦枠30にも金属縦枠31に室外側気密材33が、樹脂縦枠32に室内側気密材34が、それぞれ設けられる。
次に、枠体1内に納められる框体2について説明する。框体2は、上框40と下框50及び左右の縦框60、60を方形状に框組みしてなるものである。各框は室外側を金属材で構成し、その室内面を樹脂材にて覆っている。上框40は、金属材からなる金属上框41と樹脂材からなる樹脂上框42により構成され、下框50は、金属材からなる金属下框51と樹脂材からなる樹脂下框52により構成され、縦框60は、金属材からなる金属縦框61と樹脂材からなる樹脂縦框62により構成される。
各框を構成する金属材は、いずれもアルミの押出型材からなり、断面中空状に形成される。また樹脂材は、合成樹脂を押出成形等により形成したもので、略平板状とされてなるものである。樹脂材である樹脂上框42と樹脂下框52及び樹脂縦框62には、それぞれ係止部が形成されており、これを金属材に係合させることで樹脂材を金属材の室内面に取付けることができる。この構造については後で詳述する。
框体2の内部には、グレチャン4を介してガラス体3が納められている。グレチャン4は、ゴムからなり断面略コ字状に形成されるもので、ガラス体3の周縁部に四周に渡って取付けられる。グレチャンの両側面はそれぞれ框体2の見付方向内端部の室内外面にそれぞれ形成される突条により挟持固定される。
図3には、金属上框41と樹脂上框42の断面拡大図を示す。この図に示すように、金属上框41の見付方向内端部には、室外面に室外側突条43が、室内面に室内側突条44が、それぞれ形成されている。これら室外側突条43と室内側突条44及び金属上框41本体により、見付方向内側に向かって開口した溝部45が形成される。この溝部45にグレチャン4が納められ、さらにそれを介してガラス体3が納められる。
また、室内側突条44の先端部近傍には、室外側に向かって突出する突片44aが形成されており、突片44aの先端部がグレチャン4の側面に圧接し、グレチャン4を固定している。また、突片44aの根元部分は、樹脂上框42の下端部が係合する内側取付部47を形成している。
金属上框41の室内面には、長手方向略全長に渡って起立部48が形成されている。起立部48は、金属上框41から略垂直に立ち上がる立ち上がり片48aと、その先端が略L字状に形成されてなる気密ライン48bとからなっている。また、立ち上がり片48aの内側部には、樹脂上框42の上端部が係合する外側取付部46が形成されている。
起立部48の気密ライン48bは、金属上框41の室内面と平行な面からなり、上枠10の室内側気密材14と対向配置される。また、框体2を枠体1に対して閉じた状態において図1に示すように室内側気密材14に対して当接する。
樹脂上框42は、上部に金属上框41の外側取付部46に係合する外側係止部42aを有し、下部に金属上框41の内側取付部47に係合する内側係止部42bを有している。外側係止部42aは、金属上框41の外側取付部46に係合して固定されると共に、金属上框41の起立部48を構成する立ち上がり片48aの室内側露出面を覆う立ち上がり被覆部42cを有している。立ち上がり被覆部42cは、その先端が上枠10の室内側気密材14に当接し、起立部48において金属上框41が室内側に露出しないように連続的な被覆をなしている。
また、内側係止部42bは、金属上框41の内側取付部47に係合して固定されると共に、その端部がグレチャン4に当接することで、グレチャン4と樹脂上框42とを連続状とする。これにより、上述した起立部48における被覆と合わせて、金属上框41の室内側露出部分を全て樹脂上框42により連続的に被覆するので、断熱性及び美観に優れたサッシの框体とすることができる。
金属上框41は、室内外に突条43、44を備えてグレチャン4を挟持し、室内面に気密ライン48bを有していることから、框としての機能を全て有している。したがって、金属材のみでも框を構成することができる。一方で室内面に外側取付部46及び内側取付部47を備えていることにより、樹脂上框42を室内露出部が覆われるように取付けることができるので、複合材による框としても構成することができる。
下框50は、図1に示すように上框40を上下反転した構造を有している。すなわち、金属下框51の見付方向内端部には室外側突条53と室内側突条54が形成され、溝部55にグレチャン4を介してガラス体3を納める。また、室内側突条54には突片54aと内側取付部57が形成され、金属下框51の室内面には起立部58と外側取付部56が形成されて気密ライン58bが下枠20の室内側気密材24に当接する。
樹脂下框52は、下部に形成される外側係止部52aが金属下框51の外側取付部56に係止固定され、上部に形成される内側係止部52bが金属下框51の内側取付部57に係止固定される。このように、金属下框51も金属上框41と同様に框としての機能を全て備え、また樹脂下框52を取付けることもできるように構成されている。
縦框60も上框40や下框50と同様の構造を有している。金属縦框61の見付方向内端部には室外側突条63と室内側突条64が形成され、溝部65にグレチャン4を介してガラス体3を納める。また、室内側突条64には突片64aと内側取付部67が形成され、金属縦框61の室内面には起立部68と外側取付部66が形成されて気密ライン68bが縦枠30の室内側気密材34に当接する。樹脂縦框62は、外側係止部62aと内側係止部62bを有し、それぞれ金属縦框61の外側取付部66と内側取付部67に係止固定される。
次に、縦框60と下框50の連結について説明する。図4には、縦框60と下框50の組立斜視図を示す。金属下框51の端部は縦框60の溝部65に飲み込まれ、固定される。図4に示すように、金属下框51は、気密ライン58bを有する立ち上げ部58が金属縦框61の溝部65に挿入される部分について切り欠かれている。また、樹脂下框52はその端面を金属下框51の立ち上げ部58端面より僅かに縦框60側に配置している。それよりも縦框60側、すなわち金属縦框61の溝部65に挿入される部分は、金属下框51のみで構成している。
縦框60の端面には端部キャップ70が設けられる。端部キャップ70は樹脂材からなり、金属下框51の起立部58に形成された気密ライン58bと、金属縦框61の起立部68に形成された気密ライン68bとそれぞれ連続状となる室内面部71を有して構成される。また、端部キャップ70には、縦框60の気密ライン68bの端部が突き合わされるコーナーカバー部72が形成されている。
樹脂縦框62の内側係止部62bは、金属縦框61の突片64aに対して係合する部分が段差状に形成されて段部62dを構成しており、下框50を金属縦框61の溝部65に挿入した際、金属下框51に形成された気密ライン58bは端部キャップ70の室内面部71と連続状となり、樹脂下框52の端部は樹脂縦框62の段部62dに飲み込まれた状態となる。すなわち樹脂縦框62の端部は樹脂縦框62の段部62dにより室内側から隠されるように配置される。
縦框60は、下框50を挿入する部分について、室外側突条63及び室内側突条64のグレチャン4及びガラス体3を挟持する先端部を切り欠いている。また、金属縦框61及び樹脂縦框62の下端部は、端部キャップ70の固定部74に挿入され、金属縦框61のうち気密ライン68bについてはコーナーカバー部72に配置される。
図5には、端部キャップ70の斜視図を示す。端部キャップ70は、金属縦框61の端面に対して挿入自在となるように、金属縦框61の断面形状に略適合する挿入部73を有している。また、端部キャップ70の縦框端面側の室内面には、室内面部71が形成されている。さらに、その裏面側は挿入部73と縦框60の厚さ分だけ離隔しており、したがって、室内面部71の裏面側は樹脂縦框62の端部を隠すと共に固定するように納めることのできる固定部74となっている。そして、室内面部71の外側において縦框60の気密ライン68b端部と突き合わされる部分には、上述のコーナーカバー部72が形成されている。
図6には、縦框60と下框50の連結部分の斜視図を示している。この図に示すように、金属下框51の端部は縦框60の溝部65に飲み込まれた状態となって固定されている。また、樹脂下框52の端部は樹脂縦框62の段部62dに納められている。
縦框60の端部に設けられる端部キャップ70は、室内面部71が金属下框51の起立部58に形成された気密ライン58bと、金属縦框61の起立部68に形成された気密ライン68bとそれぞれ連続状となっている。
縦框60と上框40の連結部分にも同様に端部キャップ70が設けられ、その室内面部71が縦框60の気密ライン68bと上框40の気密ライン48bとそれぞれ連続状とされる。したがって、各框の気密ラインと端部キャップ70の室内面部71によって、框体2に四周に渡って略連続な気密ラインを形成することができる。この框体2の四周に渡る気密ラインは、上述のように枠体1に四周に渡って略連続状に設けられた室内側気密材に当接し、四周に渡っての水密性及び気密性を確保する。
このように、框の連結部分となる框体2の角部に端部キャップ70を設けてそれにより框体2の角部の気密ラインを構成することにより、框体2の角部において室内側に向かって突出する金属の立ち上がり片を排除することができ、安全性の高い框体2とすることができる。また、端部キャップ70には、縦框60の気密ライン68bの端部が突き合わされるコーナーカバー部72を形成しているので、金属からなる縦框60の立ち上がり片68の端面を露出させず、より安全性の高い框体2とすることができる。
次に、框体2を金属材のみから構成する金属サッシの場合について説明する。図7には金属サッシの縦断面図を、図8には金属サッシの横断面図をそれぞれ示す。まず、枠体1については、上枠10と下枠20及び左右の縦枠30、30を方形状に枠組みしてなり、各枠は上枠10は金属上枠11のみからなり、下枠20は金属下枠21のみからなり、また縦枠30は金属縦枠31のみからなっている。そして、上枠10には室外側気密材13と室内側気密材14が、下枠20には室外側気密材23と室内側気密材24が、縦枠30には室外側気密材33と室内側気密材34が、それぞれ複合サッシの場合と同位置に設けられる。
框体2は、複合サッシの場合の框体2から樹脂框を取り外したものである。すなわち、框体2を構成する上框40と下框50及び縦框60は、複合サッシの框体2のものと同一である。上述のように金属上框41と金属下框51及び金属縦框61は、いずれも室内外の突条によりグレチャン4を挟持し、しかも四周に渡って気密ラインを形成しているから、金属材のみでも内部にガラス体3を納め水密性及び気密性を確保した框体2として使用することができる。
以上のように、金属上框41と金属下框51及び金属縦框61は、いずれも室内外の突条によりグレチャン4を挟持し、しかも四周に渡って気密ラインを形成しているから、金属材のみからでも框体2を構成することができる。その一方で室内面には樹脂材の取付部を備えているから、金属材と樹脂材を組み合わせた複合材により框体2を構成することもできる。したがって、必要に応じて金属材のみからなる場合と複合材からなる場合とを使い分けることができて、これら2種類のサッシの框体に共用することができるから、部品の共用化によるコストダウンを図ることができる。また、グレチャン4を上框は44、43、下框は53、54、縦框では63、64の金属製突条で狭持する構造としているため、金属材と樹脂材を組み合わせた複合材による框体2の防火仕様においてCRゴムあるいはSRゴム等の高価な材料の使用を必須とせず、安価な防火塩化ビニルの使用を可能とした。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。例えば、本実施形態では枠体1に室外側気密材13、23、33と室内側気密材14、24、34をそれぞれ四周に渡って設けて枠体1と框体2の間で二重の気密をなしているが、室内側の気密については枠体1に気密材を取付ける溝を形成しておき、気密材は必要に応じて取付けるようにしてもよい。すなわち、室外側気密材だけで枠体1と框体2の気密をなすこともできる。この場合、二重に気密するときに比べて気密性能は悪くなるが、コストを下げることができる。
本実施形態における複合サッシの縦断面図である。 本実施形態における複合サッシの横断面図である。 上框の拡大断面図である。 下框と縦框の連結部分の組立斜視図である。 端部キャップの斜視図である。 下框と縦框の連結部分の斜視図である。 金属サッシの縦断面図である。 金属サッシの横断面図である。
符号の説明
1 枠体
2 框体
3 ガラス体
4 グレチャン
10 上枠
20 下枠
30 縦枠
40 上框
41 金属上框
42 樹脂上框
43 室外側突条
44 室内側突条
44a 突片
45 溝部
46 外側取付部
47 内側取付部
48 起立部
48a 立ち上がり片
48b 気密ライン
50 下框
60 縦框
70 端部キャップ

Claims (6)

  1. 上下框及び左右の縦框を方形状に框組みしてなり、各框は金属框の室内側に樹脂框を配設可能としてなると共に、見付方向内端部でグレチャンを介してガラス体を固定するサッシの框体であって、
    上記金属框は室内外面にそれぞれ上記グレチャンを挟持する突条を備えると共に、室内面の見付方向外側に上記樹脂框の取付部と長手方向略全長に渡って突出し室内面部を有する起立部とを備え、
    室内側の上記突条は先端部近傍に室外側に向かって突出する突片を有し、該突片は先端が上記グレチャンに圧接すると共に、上記樹脂框の取付部を構成し、
    上記縦框の上下端部には樹脂材からなり上記上下框の起立部の室内面部及び上記縦框の起立部の室内面部とそれぞれ略連続状となる室内面部を有する端部キャップを設け、該端部キャップの室内面部と各框の室内面部により四周に渡る気密ラインを形成してなることを特徴とするサッシの框体。
  2. 上記端部キャップは上記縦框の室内面部の端部が突き合わされるように配置されるコーナーカバー部を有してなることを特徴とする請求項1記載のサッシの框体。
  3. 上記端部キャップは上記縦框の室内面端部を覆うと共に固定する固定部を有してなることを特徴とする請求項1または2記載のサッシの框体。
  4. 上記縦框の樹脂框は上記上下框の樹脂框端部を隠す段部を見付方向内側端部に有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のサッシの框体。
  5. 上記樹脂框は上記取付部に対して係合する係合部を備え、該係合部の端部は上記グレチャンに当接して連続状とされることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のサッシの框体。
  6. 上記起立部は上記金属框の室内面から略垂直に立ち上がる立ち上がり片を備え、該立ち上がり片の内側部に上記樹脂框の外側取付部が形成されると共に、上記樹脂框は上記立ち上がり片の室内露出面を覆うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のサッシの框体。
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