JP2006188154A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、操縦安定性能及び高速耐久性能と、耐摩耗性能及び高速耐久性能とのいずれかを満足することができる。
【解決手段】 本発明は、トレッド部30からサイドウォール部20を通りビードコア40に至るカーカス50と、トレッド部30の下方域に備えられたベルト層60と、カーカス50とベルト層60との間にタイヤ周方向に螺旋巻きされた補強コード71からなる補強層70とを備えている。この補強層70は、タイヤ赤道に対して非対称なタイヤ幅方向の剛性を有している。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明は、トレッド部30からサイドウォール部20を通りビードコア40に至るカーカス50と、トレッド部30の下方域に備えられたベルト層60と、カーカス50とベルト層60との間にタイヤ周方向に螺旋巻きされた補強コード71からなる補強層70とを備えている。この補強層70は、タイヤ赤道に対して非対称なタイヤ幅方向の剛性を有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、トレッド部からサイドウォール部を通りビードコアに至るカーカスと、トレッド部の下方域に備えられたベルト層と、カーカスとベルト層との間にタイヤ周方向に螺旋巻きされた補強コードからなる補強層とを備える空気入りタイヤに関する。
従来からの空気入りタイヤは、1枚又は2枚のカーカスと、該カーカスの外側に備えられ、タイヤ周方向に対して互いに交叉するコードを備えるベルト層とを備えている。また、空気入りタイヤは、カーカス、ベルト層に加えて、タイヤ周方向に対して10°以下の補強コードをベルト層に巻き付けてなる構成を備えている。この補強コードが芳香族ポリアミドから構成されることにより、トレッド部の剛性が高まるため、高速時においてトレッド部がタイヤの外側に向けて丸状に形成されず、操縦安定性能又は高速耐久性能が保たれる。
一方、所定の扁平率よりも低い扁平率のタイヤに対して有機繊維からなる補強コードが備えられると、ベルト層の幅方向に変形などが生じる。そのことにより、螺旋巻きされた補強コードの幅方向(又はベルト層の幅方向)に対する張力分布が不均一となるため、トレッド部の接地形状が適切な形状ではなくなり、タイヤの耐摩耗性能及びハイドロプレーニング特性が低下することとなる。そのため、補強コードがベルト層上に備えられるのではなく、補強コードがベルト層とカーカスとの間に備えられる技術が提供されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。そのことにより、補強コードが備えられたことによるベルト層の変形などが抑制されるため、トレッド部の接地形状が適切な形状となる。
特開昭57−230059号公報
特開昭63−150216号公報
しかしながら、補強コードがベルト層とカーカスとの間に備えられることにより、トレッド部の接地形状が適切な形状となるものの、その補強コードの剛性が高められると、操縦安定性能が向上する一方で、トレッド部の接地形状の端部における柔軟性が低下し、サイドウォール部が滑り易くなるため、耐摩耗性能及び高速耐久性能が低下することがあった。これに対し、補強コードの剛性が低められると、高速時においてベルト層の剛性が低下してタイヤの横力も低下するため、操縦安定性能が低下し、更には高速時においてトレッド部がタイヤの外側に変形し易くなるため、高速耐久性能が低下することがあった。
そこで、本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、操縦安定性能及び高速耐久性能と、耐摩耗性能及び高速耐久性能とのいずれかを満足し得る空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、トレッド部からサイドウォール部を通りビードコアに至るカーカスと、トレッド部の下方域に備えられたベルト層と、カーカスとベルト層との間にタイヤ周方向に螺旋巻きされた補強コードからなる補強層とを備える空気入りタイヤであって、補強層がタイヤ赤道に対して非対称なタイヤ幅方向の剛性を有していることを特徴とする。
このような本発明によれば、タイヤ幅方向の一端において高速耐久性能及び耐摩耗性能が確保され得る剛性の補強コードが備えられ、タイヤ幅方向の他端においてその剛性よりも増加された補強コードが備えられることにより、高速時においてトレッド部がタイヤの外側に向けて変形し難くなり、トレッド部の接地形状が適切な形状に保持し続けるため、高速時においてもタイヤの横力が良好に保たれ、操縦安定性能及び高速耐久性能が良好に保たれる。一方、タイヤ幅方向の一端において高速耐久性能及び耐摩耗性能が確保され得る剛性の補強コードが備えられ、タイヤ幅方向の他端においてその剛性よりも減少された補強コードが備えられることにより、タイヤ幅方向の他端における柔軟性が向上してサイドウォール部が滑り難くなるため、耐摩耗性能及び高速耐久性能が良好に保たれる。このように、補強層がタイヤ赤道に対して非対称なタイヤ幅方向の剛性を有していることにより、操縦安定性能及び高速耐久性能と、耐摩耗性能及び高速耐久性能とのいずれかを満足することができる。
上記発明においては補強コードは、タイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に密に備えられてもよい。補強コードの撚り数は、タイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に少なくなってもよい。補強コードの幅は、タイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に広くなってもよい。この場合には、補強コードは、タイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に密に備えられ、補強コードの撚り数がタイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に少なくされ、又は補強コードの幅がタイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に広くされることにより、補強層がタイヤ赤道に対して非対称なタイヤ幅方向の剛性を有しており、補強コードの剛性がタイヤ幅方向の一端から他端に向けて増加又は減少されることとなるため、操縦安定性能及び高速耐久性能、又は耐摩耗性能及び高速耐久性能のいずれかを満足することができる。
本発明によれば、高速時において操縦安定性能及び高速耐久性能と、耐摩耗性能及び高速耐久性能とのいずれかを満足することができる。
本実施形態に係る空気入りタイヤ10について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ10の断面を示す図である。図1に示すように、空気入りタイヤ10は、少なくともタイヤ周方向に延びる複数の主溝31によって区画された複数のブロック32を備えるトレッド部30と、トレッド部30からサイドウォール部20を通りビードコア40に至るカーカス50と、タイヤ周方向に対して小角度に配置されたコードを複数備えているベルト層60a,60bと、カーカス50とベルト層60bとの間にタイヤ周方向に螺旋巻きされた補強コード71からなる補強層70とを備えている。
図2は、補強層70の構造及びその周辺構造の例を示す図である。図2に示すように、補強層70は、補強層70の一端70aから他端70bに向けてタイヤ赤道(CL)に対して非対称な剛性を有している。具体的には、補強層70の一端70aから他端70bに向けて剛性が徐々に高くなるように、補強コード71の撚り数は、補強層70の一端70aから他端70bに向けて少なくなっている。
図3は、補強層70の構造及びその周辺構造の他の例を示す図である。図3に示すように、補強コード71は、補強層70の一端70aから他端70bに向けて徐々に密に備えられてもよい。具体的には、補強層70の一端70aから他端70bに向けて剛性が徐々に高くなるように、補強コード71は、補強層70の一端70aから他端70bに向けて徐々に密に備えられている。
図4は、補強層70の構造及びその周辺構造の他の例を示す図である。図4に示すように、補強コード71の幅は、補強層70の一端70aから他端70bに向けて徐々に広くなってもよい。具体的には、補強層70の一端70aから他端70bに向けて剛性が徐々に高くなるように、補強コード71の幅は、補強層70の一端70aから他端70bに向けて徐々に広くなっている。
このような本発明によれば、補強層70の一端70aにおいて高速耐久性能及び耐摩耗性能が確保され得る剛性の補強コード71が備えられ、補強層70の他端70bにおいてその剛性よりも増加された補強コード71が備えられることにより、高速時においてトレッド部30がタイヤの外側に向けて変形し難くなり、トレッド部30の接地形状が適切な形状に保持し続けるため、高速時においてもタイヤの横力が良好に保たれて、操縦安定性能及び高速耐久性能が良好に保たれる。一方、補強層70の一端70aにおいて高速耐久性能及び耐摩耗性能が確保され得る剛性の補強コード71が備えられ、補強層70の他端70bにおいてその剛性よりも減少された補強コード71が備えられることにより、タイヤ幅方向の他端における柔軟性が向上してサイドウォール部20が滑り難くなるため、耐摩耗性能及び高速耐久性能が良好に保たれる。このように、補強層70がタイヤ赤道に対して非対称なタイヤ幅方向の剛性を有していることにより、操縦安定性能及び高速耐久性能と、耐摩耗性能及び高速耐久性能とのいずれかを満足することができる。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの実施例について、以下詳細に説明する。本実施例では、235/45ZR17のタイヤが8Jのリムに組み付けられ、規定内圧2.4kgf/cm2が充填されている。また、規定最大負荷(650kgf)の70%である450kgの質量が平板上に負荷され、タイヤの回転速度が50km/h、タイヤの進行方向とタイヤの回転面とのずれが1°である条件下でタイヤの横力(旋回性能)が測定された。また、上記タイヤを2500ccの後輪駆動の車両に装着させ、2名のテストドライバーにより車両を60〜120km/hの範囲で直進走行、レーンチェンジ走行などささせて、操縦安定性能と摩耗量(耐摩耗性能)とを測定した。さらに、操縦安定性能を行った後のタイヤを分解し、分解されたタイヤのベルト層の端部に生じている亀裂の長さ(耐久性能)を測定した。なお、旋回性能能、操縦安定性能、耐摩耗性能及び耐久性能は、従来例1の指数を100とする指数で示されている。
図5は、旋回性能能、操縦安定性能、耐摩耗性能及び耐久性能の実験結果を示す図である。また図6は、タイヤ幅方向に対する補強コードの剛性分布を示す図である。ここで、図5に示す従来例1では、ベルト層とカーカスとの間に補強層が備えられている(図1参照)。従来例2では、補強層の全幅の剛性が、従来例1の補強層の全幅の剛性よりも10%増加されている。従来例3では、補強層の全幅の剛性が、従来例1の補強層の全幅の剛性よりも10%減少されている。
図6に示すように、実施例1では、補強層の他端70bにおける補強コードの剛性は、補強層の一端70aにおける補強コードの剛性よりも高くなっており、補強層の他端70bにおける補強コードの打ち込み密度は、補強層の一端70aにおける補強コードの打ち込み密度よりも10%高くなっている。
実施例2では、補強層の一端70aにおける補強コードの剛性は、補強層の他端70bにおける補強コードの剛性よりも高くなっており、補強層の一端70aにおける補強コードの打ち込み密度は、補強層の他端70bにおける補強コードの打ち込み密度よりも10%高くなっている。
実施例3では、補強層の他端70bにおける補強コードの剛性は、補強層の一端70aにおける補強コードの剛性よりも高くなっており、補強層の他端70bにおける補強コードの撚り数は、補強層の一端70aにおける補強コードの撚り数よりも10%少なくなっている。
実施例4では、補強層の一端70aにおける補強コードの剛性は、補強層の他端70bにおける補強コードの剛性よりも高くなっており、補強層の一端70aにおける補強コードの撚り数は、補強層の他端70bにおける補強コードの撚り数よりも10%少なくなっている。
実施例5では、補強層の他端70bにおける補強コードの剛性は、補強層の一端70aにおける補強コードの剛性よりも高くなっており、補強層の他端70bにおける補強コードの幅は、補強層の一端70aにおける補強コードの幅よりも10%広くなっている。
図6に示す実施例1,3,5に示すように、補強層の一端70aにおいて耐久性能及び耐摩耗性能が確保され得る剛性の補強コードが備えられ、補強層の他端70bにおいてその剛性よりも増加された補強コードが備えられることにより、高速時においてトレッド部がタイヤの外側に向けて変形し難くなり、トレッド部の接地形状が適切な形状に保持し続けるため、高速時においてもタイヤの横力が良好に保たれて、旋回性能、操縦安定性能及び耐久性能が良好に保たれていることが分かる。
また、図6に示す実施例2,4に示すように、補強層の一端70aにおいて耐久性能及び耐摩耗性能が確保され得る剛性の補強コード71が備えられ、補強層の他端70bにおいてその剛性よりも減少された補強コードが備えられることにより、タイヤ幅方向の他端における柔軟性が向上してサイドウォール部が滑り難くなるため、耐摩耗性能及び耐久性能が良好に保たれていることが分かる。
10…空気入りタイヤ、20…サイドウォール部、30…トレッド部、40…ビードコア、50…カーカス、60…ベルト層、70…補強層
Claims (4)
- トレッド部からサイドウォール部を通りビードコアに至るカーカスと、前記トレッド部の下方域に備えられたベルト層と、前記カーカスと前記ベルト層との間にタイヤ周方向に螺旋巻きされた補強コードからなる補強層とを備える空気入りタイヤであって、
前記補強層は、タイヤ赤道に対して非対称なタイヤ幅方向の剛性を有していることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記補強コードは、タイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に密に備えられることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強コードの撚り数は、タイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に少なくなることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強コードの幅は、タイヤ幅方向の一端から他端に向けて徐々に広くなることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005001811A JP2006188154A (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | 空気入りタイヤ |
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JP2005001811A JP2006188154A (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
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JP2006188154A true JP2006188154A (ja) | 2006-07-20 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2005001811A Pending JP2006188154A (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | 空気入りタイヤ |
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JP (1) | JP2006188154A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015058788A (ja) * | 2013-09-18 | 2015-03-30 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP2015074371A (ja) * | 2013-10-10 | 2015-04-20 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
2005
- 2005-01-06 JP JP2005001811A patent/JP2006188154A/ja active Pending
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