JP2012020673A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトの改良により軽量化を可能としてもなお、耐久性および操縦安定性に優れた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ1は、一対のビード部2間でトロイド状に延びるカーカス5と、該カーカス5のクラウン部のタイヤ径方向外側に配置されたベルト6と、を備え、ベルト6は、タイヤ赤道面Sに対して15°〜75°の角度で傾斜して延びる傾斜コード7aのゴム被覆層である傾斜ベルト層7と、該傾斜ベルト層7に隣接して設けられ、タイヤ赤道面Sに対して0°〜5°の角度で延びる周方向コード8aのゴム被覆層である周方向ベルト層8と、を有し、周方向ベルト層8は、タイヤ幅方向でみてタイヤ赤道位置を含む中央部分P1と該中央部分を挟んで両側に位置する一対の側方部分P2とで構成され、周方向ベルト層8は、中央部分P1の引張剛性が側方部分P2の引張剛性よりも大であり、側方部分P2を構成する周方向コードを有機繊維コードとしたものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、カーカスのクラウン部のタイヤ径方向外側にベルトが配置された空気入りタイヤに関し、特に、軽量化を可能としつつも耐久性および操縦安定性に優れた空気入りタイヤに関する。
近年、自動車に対して軽量化による燃費の向上が図られており、これに伴って、タイヤに対してもその軽量化への要求が年々高まる傾向にある。タイヤの軽量化を達成するための一つの手段としては、スチールコード等の密度の大きい材料が使用されるベルトの簡略化があり、例えば、特許文献1、2では、タイヤ赤道に対して所定角度で傾斜して延びるコードが埋設された一層の傾斜ベルト層と、タイヤ赤道と実質平行に延びるコードが埋設された一層の周方向ベルト層との二層を重ね合わせてなるベルト構造が提案されている。
特開平4−78602号公報 特開平4−163212号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたタイヤでは、周方向ベルト層を構成するコードにスチールコードを使用しているが、スチールコードは圧縮、引張りの繰り返しによる疲労に弱く、特に周方向ベルト層は走行時に大きな圧縮および引張りの入力が負荷されるため、耐久性の面で改良の余地があった。また、特許文献2に記載されたタイヤのように、周方向ベルト層を構成するコードに有機繊維を使用すれば耐久性の問題は改善されるものの、有機繊維はスチールコードに比べて剛性が低いため、コーナリング時に十分なコーナリングフォースが得られず操縦安定性が悪化するという不具合がある。
それゆえ、この発明は、ベルトの改良により軽量化を可能としてもなお、耐久性および操縦安定性に優れた空気入りタイヤを提供することをその目的とする。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、この発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間にトロイド状に延在する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのタイヤ径方向外側に配置されたベルトと、を備える空気入りタイヤにおいて、上記ベルトは、タイヤ赤道面に対して15°〜75°の角度で傾斜して延びる傾斜コードのゴム被覆層である傾斜ベルト層と、該傾斜ベルト層に隣接して設けられ、タイヤ赤道面に対して0°〜5°の角度で延びる周方向コードのゴム被覆層である周方向ベルト層と、を有し、上記周方向ベルト層は、タイヤ幅方向でみてタイヤ赤道位置を含む中央部分と、該中央部分を挟んで両側に位置する一対の側方部分とで構成され、上記周方向ベルト層は、上記中央部分の引張剛性が上記側方部分の引張剛性よりも大であり、上記周方向ベルト層の側方部分を構成する周方向コードを有機繊維コードとしたことを特徴とするものである。ここで、周方向ベルト層における引張剛性は、周方向コード一本あたりの引張剛性に周方向ベルト層の単位幅(ここでは10mm)あたりの周方向コードの打込み本数を乗じた値にさらに周方向ベルト層の中央部分または側方部分のタイヤ幅方向寸法を乗じることで表すことができる。また、単位幅あたりの周方向コードの打込み本数は、空気入りタイヤをタイヤ幅方向に沿って切断したときのカット断面にて測定するものとする。
発明者が、周方向ベルト層および傾斜ベルト層を隣接配置してなるベルト構造の採用により軽量化を可能としたタイヤにつき、ベルトの耐久性および操縦安定性についての実験、検討を重ねた結果、次の知見を得ることができた。すなわち、周方向ベルト層において最も大きな圧縮力が繰り返し入力される部位は、周方向ベルト層の、コーナリング時の旋回方向外側に位置する端部であり、特に、タイヤの内圧管理を怠って低内圧で走行するような場合には周方向ベルト層の端部に非常に大きな圧縮力が入力されるため、周方向ベルト層において最も疲労により破壊され易くなる部位は周方向ベルト層の端部となる。一方、コーナリング時に発生する横力は、ベルトに比較的高い張力が作用するタイヤ赤道面近傍位置で最も大きくなるため、より大きなコーナリングフォースを発生させるためには、タイヤ赤道面近傍のベルト剛性を高めることが有効となる。
したがって、この発明の空気入りタイヤによれば、周方向ベルト層の中央部分の剛性を側方部分に比べて高めたことから、当該中央部分においては良好なコーナリングフォースを確保でき、また側方部分の周方向コードを有機繊維コードとしたことから該側方部分では疲労を低減することができ、ベルト構造の改良による軽量化を可能としつつも操縦安定性および耐久性を向上させることができる。
なお、この発明の空気入りタイヤにあっては、上記周方向ベルト層の中央部分を構成する周方向コードをスチールコードとすることが好ましい。
また、この発明の空気入りタイヤにあっては、上記中央部分のタイヤ幅方向寸法をWc、上記周方向ベルト層全体のタイヤ幅方向寸法をWtとしたとき、0.5≦Wc/Wt≦0.95を満たすことが好ましい。なお、中央部分のタイヤ幅方向寸法および周方向ベルト層全体のタイヤ幅方向寸法は、空気入りタイヤをタイヤ幅方向に沿って切断したときのカット断面にて測定するものとする。
さらに、この発明の空気入りタイヤにあっては、上記側方部分を構成する有機繊維コードは、アラミド、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートであることが好ましい。
しかも、この発明の空気入りタイヤにあっては、上記傾斜ベルト層は一層であることが好ましい。
この発明によれば、ベルトの改良により軽量化を可能としてもなお、耐久性および操縦安定性に優れた空気入りタイヤを提供することが可能となる。
この発明にしたがう実施形態の空気入りタイヤのタイヤ幅方向に沿った断面をタイヤの半部について示した断面図である。 図1の空気入りタイヤのカーカスプライのコードとベルトのコードの配置関係を説明するための概略図である。 この発明にしたがう他の実施形態の空気入りタイヤのタイヤ幅方向に沿った断面をタイヤの半部について示した断面図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施形態の空気入りタイヤ1は、一対のビード部2、各ビード部2からそれぞれタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部3、および前記サイドウォール部3間に跨って延びるトレッド部4にわたってトロイド状に延在するカーカス5と、該カーカス5のクラウン部のタイヤ径方向外側に配置されたベルト6と、を備える。
カーカス5は、少なくとも一枚、ここでは一枚のカーカスプライ5aから構成され、タイヤ赤道面Sに対して実質的に直交して延びる複数本のコード5aを互いに平行に配列してなる。カーカス5の各端部は、各ビード部2にそれぞれ埋設されたビードコア2aの周りにタイヤ幅方向の内側から外側に向かって折り返されている。カーカスプライ5aを構成するコード5aとしては、各種選択可能であり、例えばアラミド、ポリエチレン、ナイロン等の有機繊維のほか、ガラス繊維、スチール等を採用することができる。
ベルト6は、図2に示すように、タイヤ赤道面Sに対して鋭角側から計測して15°〜75°の角度αで傾斜して延びる複数本の傾斜コード7aのゴム被覆層である少なくとも一層、ここでは一層の傾斜ベルト層7と、該傾斜ベルト層7のタイヤ径方向外側に隣接して設けられ、タイヤ赤道面Sに対して0°〜5°の角度で延びる複数本の周方向コード8aのゴム被覆層である少なくとも一層、ここでは一層の周方向ベルト層8と、を有する。なお、周方向ベルト層8は傾斜ベルト層7のタイヤ径方向内側に隣接して配置してもよい。また、周方向ベルト層8の端部には図3に示すように折り返し部8bが形成されていてもよく、これは周方向コード8aをタイヤ周方向に螺旋状に巻回するのに伴ってその巻き始め時および巻き終わり時に形成されたるものであって、かかる折り返し部8aは有っても無くてもよい。
このようなベルト構造を採用することにより、周方向ベルト層8による良好な箍効果に加えて、周方向ベルト層8および傾斜ベルト層7でなす交錯層による良好な引張、圧縮、せん断剛性を発揮させて、タイヤの破壊強度への寄与度が比較的小さい傾斜ベルト層7の簡略化、すなわち傾斜ベルト層7を構成する傾斜コード7aの打込み本数の削減等を行うことが可能となって、ベルトを構成するコード角度の適正化を行っていないスチールコードからなるベルトに比べてタイヤの軽量化を図ることが可能となる。なお、タイヤ赤道面Sに対する傾斜コード7aの角度αが15°未満の場合には、傾斜コード7aと周方向ベルト層8の周方向コード8aとが平行に近づいて十分な層間せん断剛性が得られなくなるおそれがあり、当該角度αが75°を超えると傾斜コード7aとカーカスプライ5aを構成するコード5aとの間でいわゆるパンタグラフ効果が低下し、層間せん断剛性が低下するおそれがある。また、周方向ベルト8の周方向コード8aを0°〜5°とする理由は、広幅のコードゴム被覆層を一巻きする場合は0°、狭幅リボンのコードゴム被覆層を螺旋巻回する場合のコード角度を考慮して5°以下としたことによる。
そして、周方向ベルト層8は、タイヤ幅方向でみてタイヤ赤道位置を含む中央部分P1と該中央位置P1を挟んで両側に位置する一対の側方部分P2とで構成され、周方向ベルト層8は、中央部分P1の引張剛性が側方部分P2の引張剛性よりも大である。周方向ベルト層8の中央部分P1、側方部分P2の各引張剛性は、周方向コード8a一本あたりの引張剛性(単位:N)に、周方向ベルト層8の単位幅(ここでは10mm)あたりの周方向コード8aの打込み本数を乗じた値にさらに中央部分P1または側方部分P2のタイヤ幅方向寸法を乗じることで表すことができる。なお、周方向ベルト層8の引張剛性の算出にあたって、上述した周方向ベルト層8の幅方向端部に形成された折り返し部8bは考慮しないものとする。
ここでは、周方向ベルト層8の中央部分P1および側方部分P2において、各単位幅あたりの周方向コード8a(以下、中央部分P1の周方向コードを符号8a’で示し、側方部分P2の周方向コードを符号8a’’で示す。)の打込み本数は同等としつつも、中央部分P1の周方向コード8a’と側方部分P2の周方向コード8a’’との材質を互いに異ならせることで、周方向ベルト層8の中央部分P1の引張剛性を周方向ベルト層8の側方部分P2の引張剛性よりも大とする。具体的には、中央部分P1の周方向コード8a’をスチールコード(図1、3にて白色で示す)で構成するとともに、側方部分P2の周方向コード8a’’を有機繊維コード(図1、3にて黒色で示す)で構成する。有機繊維コードの材質は種々選択可能であり、例えばアラミド、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートとすることができる。
なお、傾斜ベルト層7を構成する傾斜コード7aの材質は特に限定されず、アラミド、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の有機繊維のほか、ガラス繊維、スチール等各種材料から選択することができる。
次いで、この発明にしたがう空気入りタイヤの作用について説明する。周方向ベルト層8において最も大きな圧縮力が繰り返し入力される部位は、周方向ベルト層8の、コーナリング時の旋回方向外側に位置する端部であり、特に、タイヤの内圧管理を怠って低内圧で走行するような場合には非常に大きな圧縮力が入力されるため、周方向ベルト層8において最も疲労により破壊され易くなる部位は周方向ベルト層8の端部となる一方、コーナリング時に発生する横力は、ベルト6に比較的高い張力が作用するタイヤ赤道面S近傍位置で最も大きくなるため、より大きなコーナリングフォースを発生させるためには、タイヤ赤道面S近傍のベルト剛性を高めることが有効となるところ、この空気入りタイヤ1によれば、周方向ベルト層8の中央部分P1の剛性を側方部分P2に比べて高め、かつ側方部分P2を有機繊維コードで構成したことから、当該中央部分P1においては良好なコーナリングフォースを確保し、側方部分P2では疲労を低減することができ、ベルト構造の改良による軽量化を可能としつつも操縦安定性および耐久性を向上させることができる。
また、この実施形態の空気入りタイヤ1によれば、周方向ベルト層8の中央部分P1を構成する周方向コード8a’をスチールコードとしたところ、スチールコードは、有機繊維コードと比べて、強度および弾性率が非常に大きく、しかも有機繊維コードが引張り方向にしかほとんど強度と剛性をもたないのに対し、スチールコードは引張方向のみならず、曲げ、せん断、および圧縮方向に強度と剛性を有しているため、中央部分P1に配置することで箍効果およびコーナリングフォースを確実に高めることができる。一方、周方向ベルト層8の側方部分P2を構成する周方向コード8a’’を有機繊維コードとしたことにより、側方部分P2に繰り返し入力される圧縮および引張に対して耐疲労性を確実に高めることができる。また、このようにすることで、周方向ベルト層8の全幅にわたって、すなわち中央部分P1と側方部分P2とで各コード8a’、8a’’の打込み間隔(打ち込み本数)を均一にした場合にも中央部分P1の引張剛性を側方部分P2の引張剛性に比べて大とすることができる。
なお、一般に空気入りタイヤでは、コーナリング時にベルトに入力される圧縮力はベルト端からタイヤ幅方向内側に向かうに連れて大きく減少するので、剛性の大きい中央部分P1は周方向ベルトのタイヤ幅方向長さの少なくとも10%あればよく、特には、側方部分P2のタイヤ幅方向寸法は小さくして剛性の大きい中央部分P1を十分に確保すべく50%以上とすることが好ましい。すなわち周方向ベルト層8の中央部分P1のタイヤ幅方向寸法をWc、周方向ベルト層8全体のタイヤ幅方向寸法をWtとしたとき、Wc/Wt≧0.5とすることが好ましい。しかし、側方部分P2のタイヤ幅方向寸法が小さくなりすぎると、コーナリング時の圧縮入力が中央部分P1にも及び、中央部分P1に疲労が生じるおそれがあるため、Wc/Wt≦0.95とすることが好ましい。よって、好ましい形態では、0.5≦Wc/Wt≦0.95である。
また、周方向ベルト層8において、中央部分P1と側方部分P2との境界b1、b2はそれぞれ、トレッド部4に形成した周方向溝4aの直下とすることが好ましく、これによれば、中央部分P1と側方部分P2との剛性差が走行性能に与える影響を小さくすることができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができるものである。例えば、軽量化よりも走行性能を重視する場合には、周方向ベルト層8および傾斜ベルト層7を有するベルト6のタイヤ径方向外側に、例えば有機繊維コードからなる補強層(図示省略)をさらに配置してもよい。また、周方向ベルト層8の中央部分P1の引張剛性を側方部分P2のそれよりも大とするにあたっては、材質を相互に異ならせるのに代えてあるいはこれとともに、周方向コード8aの打込み数を変えてもよい。例えば、周方向コード8a’および8a’’を共に有機繊維コードとしつつ、中央部分P1では周方向ベルト層8を構成するベルトプライを二層とする一方、側方部分P2ではベルトプライを一層としてもよい。または、中央部分P1では周方向コード8a’を密に配置する一方、側方部分P2では周方向コード8a’’を疎に配置してもよい。あるいは、周方向コードの太さを変えたり、有機繊維コードの種類を変えたりしてもよい。
次に、この発明の効果を確認するために、この発明にそれぞれしたがう実施例1〜10の空気入りタイヤ、および従来技術にそれぞれしたがう従来例1、2の空気入りタイヤを試作し、以下の試験により性能評価(操縦安定性および耐久性)を行ったので説明する。なお、これらの空気入りタイヤはいずれもタイヤサイズが225/45R17であるラジアルタイヤである。
実施例1〜10の空気入りタイヤはいずれも、図1、2に示すベルト構造を備えるものであり、各空気入りタイヤにおけるベルト構造の詳細は、表1に示すとおりである。なお、実施例1〜10の空気入りタイヤにおいて、カーカスは一枚のカーカスプライからなり、このカーカスプライは撚り構造が1670dtex/2であるポリエチレンからなるコードをタイヤ赤道面に対し90°の方向に配列してなるものである。また、傾斜ベルト層を構成する傾斜コードはスチールコードからなり、タイヤ赤道面に対する傾斜角度はいずれものタイヤとも30°とした。また、表1中、「Wc」は周方向ベルト層の中央部分のタイヤ幅方向寸法を指し、「Wt」は周方向ベルト層全体のタイヤ幅方向寸法を指すものとする。
従来例1、2の空気入りタイヤはいずれも、周方向ベルト層以外の構成は実施例1〜10のタイヤとほぼ同じであり、周方向ベルト層の構成は表1に示すとおりである。
操縦安定性の試験は、上記供試タイヤをJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYEAR BOOKに規定する適用リム、ここではサイズ7.5J×17のリムにリム組みして、内圧230kPaを適用し、排気量2500ccの日本国産FR車に装着し、熟練したテストドライバーが所定のテストコースにて、時速150kmのレーンチェンジ、時速80kmでの限界旋回、時速50kmからの加速を含む走行を実施して、満点を10点とするフィーリング評価により行った。評価結果を表1に示す。数値は大きいほど操縦安定性が良好であることを示し、特に6.0点以上を合格レベルとした。
耐久性の試験は、上記供試タイヤを上記リムにリム組みし、内圧80kPaを適用した状態にて、直径1.7mの鉄板表面をもつドラム試験機でタイヤの側方(左右)に0.8Gの横力を交互に付与して50km負荷走行させ、走行後、各供試タイヤを解剖し、破断した周方向コードの本数を数えることにより行った。評価結果を表1に示す。なお、表1中に示す耐久性の数値は、従来例1の空気入りタイヤの破断した周方向コードの本数を100とした指数比で表したものであり、数値が小さいほど耐久性に優れることを意味する。
Figure 2012020673
この試験結果からも明らかなように、周方向ベルト層において中央部分の引張剛性を側方部分のそれよりも大とし、周方向ベルト層の側方部分の周方向コードを有機繊維コードとすることで、操縦安定性と耐久性の両立を図ることが可能となる。特に、Wc/Wtを0.5〜0.95の範囲内とすることにより、操縦安定性と耐久性の両立を高次元で実現することが可能であることが分かる。
かくして、この発明によって、ベルトの改良により軽量化を可能としてもなお、耐久性および操縦安定性に優れた空気入りタイヤを提供することが可能となった。
1 空気入りタイヤ
2 ビード部
2a ビードコア
3 サイドウォール部
4 トレッド部
4a 周方向溝
5 カーカス
6 ベルト
7 周方向ベルト層
7a 周方向コード
8 傾斜ベルト層
8a 傾斜コード
P1 周方向ベルト層の中央部分
P2 周方向ベルト層の側方部分

Claims (5)

  1. 一対のビード部間にトロイド状に延在する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスのタイヤ径方向外側に配置されたベルトと、を備える空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルトは、タイヤ赤道面に対して15°〜75°の角度で傾斜して延びる傾斜コードのゴム被覆層である傾斜ベルト層と、該傾斜ベルト層に隣接して設けられ、タイヤ赤道面に対して0°〜5°の角度で延びる周方向コードのゴム被覆層である周方向ベルト層と、を有し、
    前記周方向ベルト層は、タイヤ幅方向でみてタイヤ赤道位置を含む中央部分と、該中央部分を挟んで両側に位置する一対の側方部分とで構成され、前記周方向ベルト層は、前記中央部分の引張剛性が前記側方部分の引張剛性よりも大であり、
    前記周方向ベルト層の側方部分を構成する周方向コードを有機繊維コードとしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記周方向ベルト層の中央部分を構成する周方向コードをスチールコードとした、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記中央部分のタイヤ幅方向寸法をWc、前記周方向ベルト層全体のタイヤ幅方向寸法をWtとしたとき、0.5≦Wc/Wt≦0.95を満たす、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記側方部分を構成する有機繊維コードは、アラミド、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記傾斜ベルト層は一層である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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