JP5139762B2 - ランフラットタイヤ - Google Patents
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Description
(1)その表面がトレッド面をなすトレッド、
(2)このトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォール、
(3)このサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビード、
(4)上記トレッド及びサイドウォールに沿っており両ビードの間に架け渡されたカーカス、
(5)上記サイドウォールの軸方向内側に位置しており、その断面が略三日月形状である支持層
並びに
(6)外側ベルトプライ及び内側ベルトプライを含んでおりトレッドとカーカスとの間に位置するベルト
を備える。このタイヤは、互いに曲率半径が異なる複数の円弧からなる曲面を含むプロファイルを有する。外側ベルトプライは、並列する多数のコードとトッピングゴムとを有する。内側ベルトプライは、並列する多数のコードとトッピングゴムとを有する。外側ベルトプライの構成は、内側ベルトプライの構成とは異なっている。
T = N * ((0.125 * D / 2) / ρ)1/2 * 10−3 (I)
この数式(I)において、Nはコード10cm当たりの上撚り数を表し、Dはトータル繊度(dtex)を表し、ρはコード材料の比重(g/cm3)を表す。
外側コード58の構成 内側コード62の構成
第一対 2+2×0.23 2+1×0.25
第二対 1×4×0.27 2+1×0.25
第三対 1×4×0.27 2+2×0.23
第四対 2+1×0.25 2+2×0.23
第五対 2+1×0.25 1×4×0.27
第六対 2+2×0.23 1×4×0.27
構成が「1×4×0.27」のコードは、直径が0.27mmである4本のフィラメントからなる。このコードは、4本のフィラメントが撚られることで得られる。
0.05 < Y60/H ≦ 0.10 (1)
0.10 < Y75/H ≦ 0.2 (2)
0.2 < Y90/H ≦ 0.4 (3)
0.4 < Y100/H ≦ 0.7 (4)
このCTTプロファイルは、タイヤ2の諸性能に寄与する。このプロファイルでは、タイヤ2に正規荷重の80%が付加されたときの接地幅は、タイヤ2の最大幅Wの0.50倍以上0.65倍以下である。
T = N * ((0.125 * D / 2) / ρ)1/2 * 10−3 (I)
この数式(I)において、Nはコード10cm当たりの上撚り数を表し、Dはトータル繊度(dtex)を表し、ρはコード材料の比重(g/cm3)を表す。トータル繊度Dは、それぞれのヤーンの繊度の総和である。
初期歪み:10%
振幅:±2%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
図1から5に示された構造を備えたランフラットタイヤを得た。このタイヤは、最大厚みが9mmであり硬度が78である支持層を備えている。このタイヤのカーカスコードは、アラミド繊維からなる。このカーカスコードの撚り係数Tは、0.66である。このカーカスコードは、いわゆる「ハイツイスト構造」を有する。このカーカスコードのトータル繊度Dは、2200dtexである。このカーカスコードの10cm当たりの上撚り数Nは、68である。カーカスコードの密度は、50本/5cmである。このタイヤの外側ベルトプライは、下記表1に示されるタイプIIのコードを備える。このタイヤの内側ベルトプライは、下記表1に示されるタイプIのコードを備える。外側コードの傾斜角度θ1及び内側コードの傾斜角度θ2は、26°である。このタイヤは、CTTプロファイルを有している。このプロファイルは、インボリュート曲線に近似された多数の円弧からなる。中心点TCから点P90の間の円弧の数は、5である。このプロファイルでは、(Y60/H)は0.09であり、(Y75/H)は0.14であり、(Y90/H)は0.37であり、(Y100/H)は0.57である。このタイヤのサイズは、「245/40R18」である。
傾斜角度θ1及びθ2を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2及び3のタイヤを得た。
支持層の最大厚みを下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例4及び5のタイヤを得た。
外側ベルトプライにタイプIのコードを用い、内側ベルトプライにタイプIIのコードを用いた他は実施例1と同様にして、実施例6のタイヤを得た。外側ベルトプライに下記表1に示されるタイプIIIのコードを用い、内側ベルトプライにタイプIIのコードを用いた他は実施例1と同様にして、実施例6のタイヤを得た。
材質がレーヨン繊維であるカーカスコードを用いた他は実施例1と同様にして、実施例8のタイヤを得た。このカーカスコードの繊度は、1840dtex/2である。このカーカスコードの撚り係数Tは、0.59である。
下記表1に示される撚り係数Tを有するカーカスコードを用いた他は実施例1と同様にして、実施例9及び10のタイヤを得た。実施例9のカーカスコードの繊度は、1100dtex/2である。実施例10のカーカスコードの繊度は、1670dtex/2である。
CTTプロファイルではない通常のプロファイルを形成した他は実施例1と同様にして、実施例11のタイヤを得た。このタイヤでは、(Y60/H)は0.06であり、(Y75/H)は0.08であり、(Y90/H)は0.19であり、(Y100/H)は0.57である。
従来の市販タイヤを、比較例1とした。このタイヤは、CTTプロファイルではない通常のプロファイルを備えている。このタイヤのカーカスコードでは、材質はレーヨン繊維であり、繊度は1840dtex/2であり、撚り係数Tは、0.59である。外側ベルトプライ及び内側ベルトプライは、タイプIIIのコードを有している。
外側ベルトプライ及び内側ベルトプライに、下記表2に示されるコードを用いた他は実施例1と同様にして、比較例2から4のタイヤを得た。
タイヤの質量を測定した。この結果が、比較例4が基準とされた指数として、下記の表1及び2に示されている。数値が小さいほど、好ましい。
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を230kPaとした。このタイヤを、38℃±3℃の温度下に34時間保持した。リムのバルブコアを抜き取って、タイヤの内部を大気と連通させた。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、4.14kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、80km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行距離を、測定した。この結果が、比較例4が基準とされた指数として、下記の表1及び2に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を230kPaとした。このタイヤを接地させて、5kNの荷重を負荷した。負荷によるタイヤの縦方向撓み量を測定し、上記荷重を上記撓み量で除して、縦バネ定数を測定した。この結果が、比較例4が基準とされた指数として、下記の表1及び2に示されている。数値が小さいほど好ましい。
「JIS D4230」の規格に準拠したプランジャー破壊試験を行い、破壊エネルギーを測定した。この結果が、比較例4が基準とされた指数として、下記の表1及び2に示されている。数値が大きいほど好ましい。
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を230kPaとした。このタイヤを、前側エンジン後輪駆動タイプであり、排気量が4300ccである乗用車に装着した。アスファルト舗装されかつ段差を有する路面、ベルジャン路面及びビッツマン路面にてこの乗用車を走行させ、ドライバーに乗り心地と操縦安定性とを評価させた。この結果が、比較例4が基準とされた指数として、下記の表1及び2に示されている。数値が大きいほど好ましい。
4・・・トレッド
10・・・サイドウォール
14・・・ビード
16・・・カーカス
18・・・支持層
20・・・ベルト
22・・・バンド
34・・・エイペックス
38・・・カーカスプライ
54・・・外側ベルトプライ
56・・・内側ベルトプライ
58・・・外側コード
60・・・トッピングゴム
62・・・内側コード
64・・・カーカスコード
68・・・ヤーン
Claims (7)
- その表面がトレッド面をなすトレッド、
このトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォール、
このサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビード、
上記トレッド及びサイドウォールに沿っており両ビードの間に架け渡されたカーカス、
上記サイドウォールの軸方向内側に位置しており、その断面が略三日月形状である支持層
並びに
外側ベルトプライ及び内側ベルトプライを含んでおりトレッドとカーカスとの間に位置するベルト
を備えており、
互いに曲率半径が異なる複数の円弧からなる曲面を含むプロファイルを有しており、
上記外側ベルトプライが、並列する多数のコードとトッピングゴムとを有しており、
上記内側ベルトプライが、並列する多数のコードとトッピングゴムとを有しており、
上記外側ベルトプライのコードの密度が上記内側ベルトプライのコードの密度よりも大きく、
上記外側ベルトプライのコードの直径が上記内側ベルトプライのコードの直径よりも大きいランフラットタイヤ。 - 上記外側ベルトプライのコード密度Eoと内側ベルトプライのコード密度Eiとの差(Eo−Ei)の絶対値が、5本/5cm以上である請求項1に記載のタイヤ。
- 上記外側ベルトプライのコードの直径Doと内側ベルトプライのコードの直径Diとの比(Do/Di)が、1.05/1.00以上である請求項1又は2に記載のタイヤ。
- 上記外側ベルトプライのコードの構成が、内側ベルトプライのコードの構成と異なっている請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
- 上記カーカスが並列する多数のカーカスコードとトッピングゴムとを有しており、このカーカスコードがアラミド繊維からなる請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。
- 上記カーカスコードが、アラミド繊維が下撚りされてなる複数のヤーンが上撚りされた構造を有しており、
このカーカスコードの、下記数式(I)によって算出される撚り係数Tが、0.5以上0.7以下である請求項5に記載のタイヤ。
T = N * ((0.125 * D / 2) / ρ)1/2 * 10−3 (I)
(この数式(I)において、Nはコード10cm当たりの上撚り数を表し、Dはトータル繊度(dtex)を表し、ρはコード材料の比重(g/cm3)を表す。) - 上記カーカスのトッピングゴムの複素弾性率E*が、5MPa以上13MPa以下である請求項5又は6に記載のタイヤ。
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