JP2006186167A - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源或いは信号ラインとGND電極の間に装着することにより、各ラインを通過する高周波成分をGND電極側に流すことができると共にエネルギーを損失させることができ、それによりGND電極からの新たなノイズ放射を抑制させることが可能な電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品は、基板と、該基板の上に形成された接地電極と、前記基板の側面に形成され前記接地電極に接続された接地端子電極及びライン端子電極と、前記接地電極の上に配置され、電極を兼ねる、厚みが100μm以上の金属板と、該金属板の上に形成された誘電体層と、該誘電体層の上に形成された、体積抵抗が0.1μΩm以上1Ωm以下の抵抗体からなる対向電極と、該対向電極と前記ライン端子電極とを接続するワイヤと、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源ラインにおいて高周波ノイズ除去、或いはデジタル回路等の信号ラインにおいて高周波成分を抑制するために用いる電子部品に係り、特にノイズ対策用のコンデンサに関する。
従来、特にデジタル機器の回路において、電源ラインの高周波ノイズ除去及び信号ラインの高周波成分を抑制するために、図9に示すように、各ラインにコンデンサの一方の電極を接続し、他方の電極を接地(GND)させて、ラインを通過する高周波成分をGND電極側へ短絡させることにより高周波成分を減衰させて、電源の高周波ノイズを低減させ、またデジタル信号の高周波成分を抑制させていた(例えば特許文献1を参照。)。これら高周波成分はマザーボード等における回路の配線パターンの状態により、マザーボード外の空間へ電磁波として放出され、放射ノイズとして周囲の電子機器に悪影響を与える場合があるため、上記の方法を用いて放射ノイズの抑制をする必要があった。
同様に高周波ノイズを低減させるためには、CRフィルタ(例えば特許文献2〜特許文献4を参照。)が用いられている。また、ノイズ対策を施した受動素子基板(例えば特許文献5を参照。)も用いられている。さらに、高周波ノイズを低減させるためのLCフィルタ用の薄膜コンデンサ(例えば特許文献6を参照。)も用いられている。また、コンデンサ、抵抗及びコンダクタを組み合わせた複合フィルタ(例えば特許文献7を参照。)も用いられている。
特開平7−161584号公報、図3 特開平5−275959号公報 実開平6−19314号公報 特開平10−97953号公報 特開2001−168534号公報 特開2003−124061号公報 特開2000−243909号公報
前記した高周波ノイズ及び高周波成分の除去を目的に、通常の手段として、ラインに対してコンデンサで接地(高周波接地)を行なうが、前記コンデンサ自体は損失系の部品として設計されていないため、実際の回路基板では確かに高周波成分をGND電極側に流すが、GND電極に流れた前記高周波成分が回路基板上のGND電極のパターン形状及び周囲の電気的条件によって放射されてしまう場合もあり、前記コンデンサはむしろ損失系であるほうが好ましい場合も生じている。
そこで、実際にコンデンサを損失系にする場合を仮定すると、従来の厚膜技術を用いたチップコンデンサで設計する場合においては、コンデンサを構成する誘電体を損失系にするか、或いは電極材料を抵抗系にするか、の選択がある。但し、誘電体材料を損失系とするとコンデンサ部品としては常に電流が対向電極間でリークしている状態となるので、電源ラインにおいては直流成分の電源電流も損失してしまうのであまり好ましくない。従って、電極材料を損失系とすることが好ましいと考えられる。
次に電極材料を損失系とする場合、必要とされる電極の抵抗は電流の流れる方向に対してある程度の抵抗が必用となると考えられる。また、回路における信号ラインのインピーダンスやノイズの状況等により抵抗値の設定をある程度変えることができることも必要と考えられる。
これに対して、厚膜技術による方法では電極材料と誘電体材料を同時に焼成してコンデンサを形成しているため、電極材料自体を誘電体の焼成収縮挙動を無視して選択することはできず、簡単に電極材料を変えることは困難である。
更に、電極材料の抵抗値の設定をある程度変化させることは更に困難である。
そこで本発明の目的は、本発明の電子部品を電源或いは信号ラインとGND電極の間に装着することにより、各ラインを通過する高周波成分をGND電極側に流すことができると共にエネルギーを損失させることができ、それによりGND電極からの新たなノイズ放射を抑制させることが可能な電子部品を提供することである。ここで、金属板をコンデンサ電極の一方の電極と使用すると共にコンデンサの基板としても使用することで、安価な材料でコンデンサを形成することも目的とする。また、金属板をGND側にすることで、GND電極に接続するための寄生インダクタンスを小さくして、それに伴いコンデンサの自己共振周波数を高くして、高周波特性を向上させることも目的とする。さらに、金属板に誘電体層を形成する際に、熱ダメージを考慮することなく成膜温度を比較的自由に設定しうる構造とすることを目的とする。また、電極材料の抵抗値の設定をある程度変化させうる電子部品とすることも目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは、金属板をコンデンサの一方の電極として使用すると共にコンデンサの基板としても使用することとした。すなわち、本発明に係る電子部品は、基板と、該基板の上に形成された接地電極と、前記基板の側面に形成され前記接地電極に接続された接地端子電極及びライン端子電極と、前記接地電極の上に配置され、電極を兼ねる、厚みが100μm以上の金属板と、該金属板の上に形成された誘電体層と、該誘電体層の上に形成された、体積抵抗が0.1μΩm以上1Ωm以下の抵抗体からなる対向電極と、該対向電極と前記ライン端子電極とを接続するワイヤと、を有することを特徴とする。
前記誘電体層は、厚みが1μm以下であることが好ましい。誘電体層を薄くすることにより目的の容量を得ることができる。また、熱ストレスによる膨張収縮に追従しやすくなる。
前記対向電極は、厚みが1μm以下であり、且つ、ニッケル・クロム合金を主体とした金属材料からなることが好ましい。厚みを1μm以下とすることでパターニングが容易となり、また細かい配線も形成しやすい。よって、回路における信号ラインのインピーダンスやノイズの状況等により抵抗値の設定をある程度変えることができる。
前記誘電体層及び前記対向電極は、物理気相成長法(PVD法)又は化学気相成長法(CVD法)等の薄膜技術を用いて形成されていることが好ましい。電極材料の選定が容易となり、電極材料の抵抗値の設定をある程度変化させることが可能である。また、厚さが1μm以下であっても高品質の薄膜が形成される。
本発明に係る電子部品では、前記基板と前記金属板が、樹脂電極若しくは導電性接着剤によって接着されていることが好ましい。樹脂電極若しくは導電性接着剤によって接着されていることにより、コンデンサ素子のQをさらに低下させることができ、損失成分を向上させることができる。
本発明に係る電子部品では、一体の前記金属板上に、前記誘電体層及び前記対向電極を複数設けて複数のコンデンサを形成し、アレー化した場合が含まれる。アレー化により更なる高密度実装が可能となる。
本発明の電子部品を電源或いは信号ラインとGND電極の間に装着することにより、各ラインを通過する高周波成分をGND電極側に流すことができると共にエネルギーを損失させることができ、それによりGND電極からの新たなノイズ放射を抑制させることができる。ここで、金属板をコンデンサ電極の一方の電極として使用すると共にコンデンサの基板としても使用することで、安価な材料でコンデンサを形成することができる。また、金属板をGND側にすることで、GND電極に接続するための寄生インダクタンスを小さくして、それに伴いコンデンサの自己共振周波数を高くして、高周波特性を向上させることもできる。さらに金属板に誘電体層を形成する際に、熱ダメージを考慮することなく成膜温度を比較的自由に設定しうる構成である。また電極材料の抵抗値の設定をある程度変化させうる電子部品である。
以下、本発明に実施の形態を示して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。なお、図中、同一部材には同一符号を付している。
図1に本実施形態に係る電子部品の基本構成を示した分解斜視図を示す。図2に本実施形態に係る電子部品の概観図を示す。本実施形態に係る電子部品100は、基板4と、基板4の上に形成された接地電極5aと、基板4の側面に形成され接地電極5aに接続された接地端子電極4b及びライン端子電極4aと、接地電極5aの上に配置され、電極を兼ねる、厚みが100μm以上の金属板1と、金属板1の上に形成された誘電体層2と、誘電体層2の上に形成された、体積抵抗が0.1μΩm以上1Ωm以下の抵抗体からなる対向電極3と、対向電極3とライン端子電極4aとを接続するワイヤ6と、を有する。金属板1と対向電極3に誘電体層2が挟まれた構造を有し、その挟まれた箇所においてコンデンサ素子が形成される。
金属板1としては、その材料に関しては限定する必要はないが、導電性の面から銅又はニッケルが好ましい。銀であっても良い。またこれらを主成分として含む合金であっても良い。銅又は銀についてはその表面にニッケルが被覆されたものであっても良い。一般的に薄膜のコンデンサではSiウエハや薄膜用ガラス基板が使用されるが、基板の部材としては金属板の方が安価である。金属板1の厚みは100μm以上とする。好ましくは200〜5000μm、より好ましくは500〜3000μmである。金属板1の厚みが100μm未満であると、金属板を基板として誘電体層2を形成する際に歪みが生じやすい。なお、金属板を用いることにより、誘電体層2の成膜温度に対して充分な耐熱性を有することから、結晶性の良好な誘電体層とすることが可能となる。なお、本実施形態に係る電子部品100において、金属板1はコンデンサの一方の電極と誘電体層2の基板を兼ねている。
誘電体層2は、金属板1の上に形成されている。誘電体材料については限定されたものではなく、積層方向で対向する電極間を絶縁できる誘電体層であれば良く、有機材料又は無機材料であっても良い。誘電体の材料としては、例えばSiOを主体とした材料が考えられる。また、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、フォルステライト(2MgO・SiO)、ステアタイト(MgO・SiO)、ムライト(3Al・2SiO)、ベリリア(BeO)、ジルコニア(ZrO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化シリコン(Si)、炭化シリコン(SiC)が例示できる。コンデンサ容量取得を更に優先する場合は、Ba、Sr、Ti系金属酸化物を中心とした誘電体材料を利用することも可能である。例えば、BaTiO、(BaCa1−x)TiO、(BaSr1−x)TiO、PbTiO、Pb(ZrTi1−x等のペロブスカイト構造を持った(強)誘電体材料がある。さらにPb(Mg1/3Ni2/3)O等に代表される複合ペロブスカイトリラクサー型強誘電体材料や、BiTi12、SrBiTa等に代表されるビスマス層状化合物、(SrBa1−x)Nb、PbNb等に代表されるタングステンブロンズ型強誘電体材料が用いられる。この中でも、(BaSr1−x)TiO、BaTiOやPZT等のペロブスカイト構造を持った強誘電体材料が、誘電率が高く比較的低温での合成が容易であるため好ましい。
また、誘電体層2の薄さにより目的の容量を得ようとする場合は、スパッタリング法などのPVD法、又は、CVD法などの薄膜技術を用いて形成された誘電体層とすることが好ましい。この際、上述したように基板である金属板1が成膜温度に対して耐熱性があるため、例えば、800℃に加熱して誘電体層2を安定的に成膜させることが可能である。
誘電体層2は、より小面積の電極で目的の容量を得ようとする観点から厚みが1μm以下、好ましくは20〜500nm、より好ましくは、30〜250nmとすると良い。20nm未満の場合では誘電体の結晶性が悪く比誘電率が小さくなる場合があり、また、リークの可能性もある。また、誘電体層の厚みを1μm以下とすることで、熱膨張収縮に対する金属板1への追従性が向上する。さらに、誘電体層2に必要に応じてパターニングを形成しても良い。誘電体層2をエッチング等の手法によりパターニングする場合、厚さが薄いことにより、細線のパターニングも可能となる。
誘電体層2は、単層であっても良いが、積層化してその各層間に内部電極を設けて、積層型コンデンサとなるように形成しても良い。なお、各内部電極の導通はスルーホールを設けて接続することで行なっても良い。このとき、内部電極は、銅、銀等の金属導体をスパッタリング等のPVD法により薄膜電極とすることが好ましい。
対向電極3は、誘電体層2上に形成されている。対向電極3は抵抗体膜からなることが好ましい。この抵抗体膜は金属板1よりも体積抵抗が大きい導体より形成されていることが好ましく、体積抵抗が0.1μΩm以上1Ωm以下の金属皮膜の抵抗体からなることが好ましい。回路における信号ラインのインピーダンスやノイズの状況等により抵抗値の設定をある程度変えることができる。対向電極3となる抵抗体膜の材料としては、体積抵抗が上記範囲にあればいずれの材料でも良いが、例えばニッケル・クロム合金を主体とすることが好ましい。ニッケル・クロム合金としては、組成がNi:60〜90%、Cr:10〜30%、Fe:0〜10%のものがある。しかし、特に高抵抗である必要がある場合はRu、Lo等の金属酸化物を主体とした抵抗体とすることも可能である。対向電極3を抵抗体で形成する理由は、コンデンサ素子において、電極材料を損失系とするためである。尚、抵抗体膜に対してエッチング等により細かなパターングを行なうためには、金属材料の方が、ウエット及びドライによるエッチング材料の選択幅が広いため、より好ましい。また、対向電極の抵抗値自体は、抵抗体膜の厚さや対向電極の幅、長さによって適宜調整する。
対向電極3は、まず誘電体層2の上に抵抗体膜を成膜し、その後、必要に応じて、不図示のパターニングを行なっても良い。パターニングはフォトリソグラフ等の細かい配線が作製可能な手法により行なうことが好ましい。抵抗体パターンは、蛇行形の他、渦巻き形状であっても良い。
対向電極3となる抵抗体膜は、誘電体層2と同様に、スパッタリング法や真空蒸着法などのPVD法又はCVD法などの薄膜技術を用いて形成されていることが好ましい。導体ペーストにより抵抗体膜を作製する場合よりも薄く且つ高品質にできるため、抵抗値の制御が容易であり、且つ、パターニングも容易となる。電極材料の選定が容易となり、電極材料の抵抗値の設定をある程度変化させることが可能である。
さらに、抵抗体膜からなる対向電極3の保護のために対向電極3の表面にさらに保護膜(図1では不図示)を形成しても良い。保護膜としては、例えば、シリカ膜、窒化珪素膜などをPVD法又はCVD法などの薄膜技術を用いて形成することができる。また、ポリイミド等の樹脂であっても良い。
本実施形態に係る電子部品100は、一般的搭載部品として実装しやすいように、さらに表面に接地電極5aが形成された基板4を備えている。
本実施形態に係る電子部品100では、基板4は、電子部品100をマザーボード等の回路基板に搭載する際の、金属板1とマザーボード(不図示)の間を接続するためのインターポーザを兼ねている。
図1又は図2で示すように、金属板1、誘電体層2及び対向電極3とからなるコンデンサ素子11は、樹脂電極、導電性接着剤又は半田等を使用して、金属板1の底面と基板(インターポーザ)4の接地電極5aとを電気的に接続・固定される。さらにコンデンサ素子の対向電極3は、基板4のライン電極5bとワイヤボンディング6等の導通手段を用いて接続されている。金属板1をGND側にしたことにより、接地電極5aに接続するための寄生インダクタンスが小さくなり、それに伴いコンデンサ素子の自己共振周波数が高くなり、高周波特性が向上する。
ここで金属板1、誘電体層2及び対向電極3とからなるコンデンサ素子11と基板4の接続に樹脂電極若しくは導電性接着剤を使用することにより、更に本実施形態に係る電子部品のコンデンサ素子のQを低下させることができ、電極材料側の損失成分を向上させることができる。樹脂電極としては、例えば、ポリオレフィン又はポリエステル樹脂、ウレタン等の樹脂に導電性カーボンブラックや金属フィラーを配合したものが使用できる。また、導電性接着剤としては、例えば、樹脂をベースに金属やカーボンを配合したペースト状の導電性樹脂であり、ベースの樹脂はエポキシ、ウレタン、アクリルなどとし、導電性粒子としては、金、銀、ニッケル、カーボンなどとしたものがある。
これにより金属板1、誘電体層2及び対向電極3とからなるコンデンサ素子11は基板4に接続される。更に好ましくはコンデンサ素子の周囲を樹脂等でモールドすることにより通常部品として使用することができる。モールド材料としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、低融点ガラス封着剤がある。
インターポーザとなる基板4は、セラミック基板やガラスセラミック基板であっても良いが、樹脂基板であることが好ましい。樹脂製のマザーボードとのマッチングが良く、熱ストレスの影響も少なくなる。樹脂基板としては、その材料について制限はないが、ある程度剛性を有するのもが好ましく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、ポリイミド樹脂がより好ましい。樹脂基板の厚みは、特に制限はないが、例えば0.2〜0.8mmである。なお、樹脂基板とすることで加工性が優れる。インターポーザ基板とするために、例えば、図1に示すように、接地電極5aと導通する側部の接地端子電極4bやライン電極5bと導通する側部のライン端子電極4aのような、インターポーザとなる基板4の側面部に外部接続用電極を有することが好ましい。なお、基板4の底面部に外部接続用電極を有していても良い。基板4の表面に接地電極5aやライン電極5bの形成、或いはライン端子電極4aや接地端子電極4bの形成は、例えばメッキ法により行なう。
本実施形態に係る電子部品100では、電源或いは信号ラインと接地電極の間に装着することにより、低周波域では信号ライン、すなわち対向電極3に電流が流れ、高周波域ではコンデンサを介して接地電極5aに電流が流れる。したがって、各ラインを通過する高周波成分を接地電極側に流すことができると共に、本実施形態に係る電子部品を通過する際にエネルギーを損失させることができ、それにより接地電極からの新たなノイズ放射を抑制させる。
本実施形態に係る電子部品では、更なる高密度実装をするために、一体の金属板上に、誘電体層及び対向電極を複数設けて複数のコンデンサを形成し、アレー化することが好ましい。図3は本実施形態に係る電子部品をアレー化したとき、電子部品の構成の一部である、金属板、誘電体層、対抗電極及び保護膜の構成を説明するための分解斜視図である。図4は、図3における概観図である。図3又は図4で示すように、金属板1、誘電体層2及び対向電極3とからなるコンデンサ素子12は、本実施形態に係る電子部品100に相当するコンデンサ素子11を一つの素子単位として、一個の基板の中に複数集積(アレー化)した構造としたものである。基本的には1個のコンデンサ素子の場合と同様な構成となっている。通常、デジタル回路における各ICとの通信に際し、複数のI/O線路により接続される場合が多々あり、現状の電源ラインのノイズ対策用のコンデンサにおいてもこのようなアレー品が存在する。本実施形態に係る電子部品200では、個々の素子に対して、金属板1を共通化させて基板の両端にライン端子電極を出す形態とした。図3は金属板1上に8個のコンデンサ素子を形成した構造を示している。金属基板1と誘電体層2は共通として、対向電極3を8つの対向電極パターン3a〜3hに分割することで、8個のコンデンサ素子が形成されている。更に、本構成では最上層に抵抗体膜を保護するための保護膜7が形成されている。このとき保護膜7には、パターニングにより抵抗体膜の一部を取り除くことで(取り除き部分7aとする)対向電極3の表面を露出させている。この対向電極3が露出した箇所をワイヤボンディング用の電極として使用する。また、この露出部(ライン電極)にはワイヤボンディングに適するように金等の材料を予めメッキ等で付着させておくことが好ましい。図4は金属板1上にコンデンサ素子が8素子形成されており、各コンデンサ素子は接地電極となる金属板1を共通電極としたコンデンサとなっており、各抵抗体膜の面積によりコンデンサ容量値が決定される。尚、各コンデンサは必ずしも全て同一容量である必要はない。使用目的に応じて各コンデンサ容量値が決められるべきである。
図5及び図6は、本実施形態に係るアレー化した電子部品を示す概略図であって、コンデンサ素子12とインターポーザとなる基板4との接続の状況を説明した図である。樹脂電極、導電性接着剤又は半田等を使用して金属板1の底面と基板4の接地電極5aとを電気的に接続・固定する。そして、コンデンサ素子12の対向電極(抵抗体薄膜)の露出部と基板4のライン電極5b1とをワイヤボンディング6a等の導通手段を用いて接続する。他の対向電極(抵抗体薄膜)の露出部と他のライン電極5bについても同様にそれぞれワイヤボンディング等の導通手段を用いて接続する。このとき、例えば金線によるワイヤボンディングを行なう際は、ボンディングされる電極側に対して予め金メッキ等の処理を施しておくことが好ましい。以上によりコンデンサ素子12は基板4に接続される。更に好ましくはコンデンサ素子12の周囲を樹脂等でモールドすることにより通常部品として使用することができる。図7はその状況を示した図であり、例えばエポキシ樹脂により樹脂封着10されている。これにより通常の表面実装部品としてチップマウンタ等により搭載することができる。
なお、前記した抵抗値とコンデンサ容量値については任意に設計が可能であり、抑制したい高周波成分・帯域にあわせて設計することができる。
図8は、抵抗体膜の材料についてCu(体積抵抗1.69×10−2μΩm)又はNi・Cr合金(体積抵抗1.33μΩm)を使用したときのコンデンサ(約160pF)のインピーダンスの周波数特性を比較したグラフである。図8のグラフより、1GHz以下の周波数帯においてはほとんど同一のインピーダンス特性であることがわかる。これに対して、1GHz以上の帯域おいて、Ni・Cr合金を用いて抵抗体膜とした方が、Cuを用いて抵抗体膜とした方よりも、インピーダンスは高めになっていることがわかる。これは電極材料の抵抗によるためであって、Ni・Cr合金がコンデンサのQダンプとして機能していることが示されている。
実際に、1GHzにおいて、Cuを用いて抵抗体膜としたコンデンサのQは約14に対し、Ni・Cr合金を用いて抵抗体膜としたコンデンサのQは約3.7となっていた。これにより、抑制したい周波数帯に対しては、Ni・Cr合金を用いて抵抗体膜としたコンデンサの方がCuを用いて抵抗体膜としたコンデンサよりも効果的にエネルギーを損失させることができることがわかった。
本実施形態に係る電子部品の基本構成を示した分解斜視図を示す。 本実施形態に係る電子部品の概観図を示す。 本実施形態に係る電子部品をアレー化したときの金属板、誘電体層、対抗電極及び保護膜の構成を説明するための分解斜視図である。 図3における概観図である。 本実施形態に係るアレー化した電子部品の分解斜視図である。 本実施形態に係るアレー化した電子部品の概観図を示す。 本実施形態に係る電子部品の周囲を樹脂等でモールドした例の概観図である。 本実施形態に係る電子部品のインピーダンスの変化を示すグラフであり、対向電極をニッケル−クロム合金とした場合と、銅とした場合の比較図である。 各ラインにコンデンサの一方の電極を接続し、他方の電極を接地(GND)させた従来例の等価回路図である。
符号の説明
1,金属板
2,誘電体層
3,対向電極
3a〜3h,対向電極パターン
4,基板(インターポーザ基板)
4a,4a1〜4a8,ライン端子電極
4b,4b1,4b2,接地端子電極
5,インターポーザ基板の電極
5a,接地電極
5b,ライン電極
6,6a,6b,ワイヤボンディング
7,保護膜
7a,保護膜の取り除き部分(抵抗体膜が露出される箇所)
10,樹脂封着
11,12,コンデンサ素子
100,200,電子部品

Claims (6)

  1. 基板と、
    該基板の上に形成された接地電極と、
    前記基板の側面に形成され前記接地電極に接続された接地端子電極及びライン端子電極と、
    前記接地電極の上に配置され、電極を兼ねる、厚みが100μm以上の金属板と、
    該金属板の上に形成された誘電体層と、
    該誘電体層の上に形成された、体積抵抗が0.1μΩm以上1Ωm以下の抵抗体からなる対向電極と、
    該対向電極と前記ライン端子電極とを接続するワイヤと、
    を有することを特徴とする電子部品。
  2. 前記誘電体層は、厚みが1μm以下であることを特徴とする請求項1記載の電子部品。
  3. 前記対向電極は、厚みが1μm以下であり、且つ、ニッケル・クロム合金を主体とした金属材料からなることを特徴とする請求項1又は2記載の電子部品。
  4. 前記誘電体層及び前記対向電極は、物理気相成長法又は化学気相成長法等の薄膜技術を用いて形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電子部品。
  5. 前記基板と前記金属板が、樹脂電極若しくは導電性接着剤によって接着されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の電子部品。
  6. 一体の前記金属板上に、前記誘電体層及び前記対向電極を複数設けて複数のコンデンサを形成し、アレー化したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の電子部品。
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