JP2006184601A - エンドレスベルトの駆動制御装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エンドレスベルト60、駆動ローラ63、駆動モータ302、右下ローラ66を備え、右下ローラ66にエンコーダ301を取り付け、単位時間あたりのエンコーダ301の角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、その制御目標値と同一となるように制御する。また、エンドレスベルト60の基準位置となるベルトマーク304と当該ベルトマーク304を検出するセンサ305とで、エンドレスベルト60の厚み変動で発生するエンコーダ301の検出角変位誤差を検出し、その検出結果から得られるエンコーダ301の検出角変位誤差からベルトマークでの位相と最大振幅を算出し、RAM602に格納する。
【選択図】 図3
Description
上記タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色のトナー画像を精度よく重ねることが色ズレの発生を防止するうえで重要である。そのためいずれの転写方式においても転写搬送ベルトの速度変動による色ずれを回避するために、転写ユニットの複数個から構成されている従動軸のうちのひとつにエンコーダを取り付け、エンコーダの回転速度変動に応じて駆動ローラの回転速度をフィードバック制御するのは有効な手段となっている。
具体的な演算としては、エンコーダが取り付けられている従動軸のローラ径をφ15.615とすると以下のようになる。
e(n)=θ0×q−θ1×ne 単位:rad
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期あたりの移動角度(=2π×V×10−3/l5.565π[rad])
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p[rad])
q:制御周期タイマのカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
ここで例えば制御周期1msでエンコーダの分解能を1回転当たり300パルスのものを使用し、転写搬送ベルトを162mm/sで動作するようにフィードバック制御をかけた場合を想定すると以下のようになる。
θ0=2π×162×10−3/l5.615π=0.0207487〔rad〕
θ1=2π/p=2π/300=0.0209439[rad]
以上の演算を制御周期毎に行うことで位置偏差を取得し、フィードバック制御を行う。
これは、ベルト駆動位置において、ベルト厚中央部で搬送速度が決定すると仮定した時、ベルト搬送速度Vは、
V=(R+B/2)×ω ・・・(1)
となる。(R:駆動ローラ半径 B:ベルト厚さ ω:駆動ローラ角速度)
しかし、ベルト厚さBが変動すると図20で示したベルト厚さ実効線の位置が変化する。これは、ベルト駆動実効半径が変化することであり、(1)式の(R+B/2)が変化するため、駆動ローラ角速度ωが一定でもベルト搬送速度が変化することが分かる。すなわち駆動ローラを角速度一定で回転させても、ベルト厚み変動があるとベルト搬送速度は変化する。
そのため、たとえベルトが一定速度で搬送されていても、ベルト厚さ変動により従動軸の回転角変位検出では、あたかもベルトが速度変動しているように検出されてしまう。このため、従来の従動軸フィードバック制御ではベルト厚さ変動を制御することができなかった。
815mm/(125mm/s×1ms)=6520回
また、1ポイント当たりのベルト厚みのデータサイズを16bit表現しようとすると、以下のように100Kbit以上のメモリが必要となる。
6520回×16bit=104320bit
更に、特許文献1では、ベルトの厚みプロファイルデータとして、ベルトの厚みそのものを計測する必要があり、そのための手段としてレーザ変位計で厚さを計測している。又計測したデータは、製品出荷時もしくはサービスマンにより操作パネル等の入力手段から入力するとしている。
しかしながら、数μmのベルトの厚み変動を計測するには、高精度の計測手段が必要となると共に、計測結果のデータ管理及びデータ量が多いため、入力ミスが発生する恐れがある。
請求項1に記載のエンドレスベルトの駆動制御装置では、エンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、当該駆動ローラを駆動する駆動モータと、エンドレスベルトに従動される複数の従動ローラとを有し、従動ローラのひとつにエンコーダを取り付け、単位時間あたりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値と同一となるように駆動手段を制御する駆動制御装置であって、エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと当該ベルトマークを検出するための検出手段と、エンドレスベルトの厚み変動で発生するエンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、前記検出手段から得られるエンコーダの検出角変位誤差からベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、前記算出結果を格納する不揮発性メモリと、前記不揮発性メモリに格納された値をもとに、ベルトマークからの距離に応じて補正データを算出する第二の手段と、前記補正データを格納する揮発性メモリと、を有し、前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御することを特徴とする。
請求項2に記載のエンドレスベルトの駆動制御装置では、請求項1に記載のエンドレスベルトの駆動制御装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値を、揮発性メモリに展開するタイミングを、前記駆動制御装置の電源ON時もしくはエンドレスベルトの駆動開始時に実行することを特徴とする。
請求項3に記載のエンドレスベルトの駆動制御装置では、請求項1または請求項2に記載の駆動制御装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値から、SIN関数もしくは近似式を用いて、ベルトマークからの位置に応じた補正データを演算することを特徴とする。
請求項4に記載のエンドレスベルトの駆動制御装置では、請求項1から請求項3のいずれかに記載の駆動制御装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅値から、ベルトマークからの距離に応じて補正データを演算して揮発性メモリに格納する時に、その補正データを間引いて格納することを特徴とする。
請求項5に記載のエンドレスベルトの駆動制御装置では、請求項1から請求項4のいずれかに記載の駆動制御装置において、前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御する時に、駆動制御の開始時は、補正データをゼロから開始することを特徴とする。
請求項6に記載の画像形成装置では、記録部材を転写・搬送するエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、当該駆動ローラを駆動する駆動モータと、エンドレスベルトに従動される複数の従動ローラとを有し、従動ローラのひとつにエンコーダを取り付け、単位時間あたりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値と同一となるように駆動手段を制御することで、エンドレスベルトの速度制御を行う画像形成装置であって、エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと当該ベルトマークを検出するための検出手段と、エンドレスベルトの厚み変動で発生するエンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、前記検出手段から得られるエンコーダの検出角変位誤差からベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、前記算出結果を格納する不揮発性メモリと、前記不揮発性メモリに格納された値をもとに、ベルトマークからの距離に応じて補正データを算出する第二の手段と、前記補正データを格納する揮発性メモリと、を有し、前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御することを特徴とする。
請求項7に記載の画像形成装置では、請求項6に記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値を、揮発性メモリに展開するタイミングは、画像形成装置の電源ON時もしくはエンドレスベルトの駆動開始時に実行することを特徴とする。
請求項8に記載の画像形成装置では、請求項6または請求項7に記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値から、SIN関数もしくは近似式を用いて、ベルトマークからの位置に応じた補正データを演算することを特徴とする。
請求項9に記載の画像形成装置では、請求項6から請求項8のいずれかに記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅値から、ベルトマークからの距離に応じて補正データを演算して揮発性メモリに格納する時に、その補正データを間引いて格納することを特徴とする。
請求項10に記載の画像形成装置では、請求項6から請求項9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御する時に、駆動制御の開始時は、補正データをゼロから開始することを特徴とする。
請求項11に記載の画像形成装置では、請求項6または請求項7の記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納する位相・振幅の値は、操作パネルから入力されることを特徴とする。
請求項12に記載の画像形成装置では、請求項6から請求項11のいずれかに記載の画像形成装置において、画像形成装置が4連タンデムで構成されていることを特徴とする。
請求項13に記載の画像形成装置では、請求項6から請求項12のいずれかに記載の画像形成装置において、記録部材を転写・搬送するエンドレスベルトは、中間転写搬送ベルトもしくは直接転写搬送ベルトであることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、制御目標値に加算して駆動制御することで、ベルト厚みによる速度変動を安定化することが可能なエンドレスベルトの駆動制御装置を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、制御目標値に加算して駆動制御することで、ベルト厚みによる速度変動を安定化することが可能なエンドレスベルトの駆動制御装置を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、揮発性メモリのメモリ容量を削減することが可能なエンドレスベルトの駆動制御装置を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、データを間引いて揮発性メモリに格納するため、揮発性メモリのメモリ容量を削減することが可能なエンドレスベルトの駆動制御装置を提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、制御開始時の制御目標値の過渡変動を防止することが可能なエンドレスベルトの駆動制御装置を提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、制御目標値に加算して駆動制御することで、ベルト厚みによる速度変動を安定化することが可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項7記載の発明によれば、制御目標値に加算して駆動制御することで、ベルト厚みによる速度変動を安定化することが可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項8記載の発明によれば、揮発性メモリのメモリ容量を削減することが可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項9記載の発明によれば、データを間引いて揮発性メモリに格納するため、揮発性メモリのメモリ容量を削減することが可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項10記載の発明によれば、制御開始時の制御目標値の過渡変動を防止することが可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項11記載の発明によれば、操作パネルから入力操作により、操作性の向上を図ることが可能となる。
請求項12記載の発明によれば、4連タンデムで構成された画像形成装置に本発明を適用することが可能となる。
請求項13記載の発明によれば、中間転写搬送ベルトおよび直接転写搬送ベルトを使用した画像形成装置に本発明を適用することが可能となる。
図1は、本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1Y、1M、1C、1K(以下、各符号の添字Y、M、C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す)が、転写紙100の移動方向(図中の矢印Aに沿ってベルト60が走行する方向)における上流側から順に配置されている。このトナー像形成部1Y、1M、1C、1Kはそれぞれ、像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと、現像ユニットとを備えている。また、各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの配置は、各感光体ドラムの回転軸が平行になるように且つ転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
上記光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にレーザ光を走査しながら照射する。
上記入り口ローラ61と静電吸着ローラ80は一体的に、入り口ローラブラケット90に支持され、軸91を回動中心として、図2の状態から時計方向に回動可能である。揺動ブラケット93に設けた穴95と、入り口ローラブラケット90に固植されたピン92が係合しており、前記揺動ブラケット93の回動と連動して回動する。これらのブラケット90、93の時計方向の回動により、バイアス印加部材67Y、67M、67Cとその近傍に配置されるバックアップローラ68は感光体11Y,11M,11Cから離され、入り口ローラ61と吸着ローラ80も下方に移動する。ブラックのみの画像の形成時に、感光体11Y,11M,11Cと転写搬送ベルト60の接触を避けることが可能となっている。
駆動ローラ63に巻きつけられた転写搬送ベルト60の外周面には、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着したトナー等の異物が除去される。
これは前述したように、転写駆動モータ302を一定速度で駆動した時に、転写搬送ベルト60が理想的に速度変動なく搬送されていても、ベルトの厚い部分が従動軸に巻き付いていると、ベルトの従動実効半径が増加して、一定時間あたりの従動軸の回転角変位量は低下する。これは、ベルト搬送速度低下として検出される。また、ベルトの薄い部分が巻き付いていると、従動軸の回転角変位量は増加して、ベルト搬送速度の増加として検出される。
前記のように転写駆動モータ302を一定速度で駆動した時のエンコーダの出力結果から制御パラメータを生成するので、実機でも制御パラメータを生成することが可能であるため、ベルトの厚みを計測するための計測装置が必要なく非常に安価で構成することが可能となる。
図5において、エンコーダ301の目標角変位Ref(n)とエンコーダ301の検出角変位P(n−1)との差e(n)は、制御コントローラ部501に入力される。この制御コントローラ部501は、高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ502と、比例要素(ゲインKp)503とで構成されている。制御コントローラ部501では、転写駆動モータ302の駆動に用いる標準駆動パルス周波数に対する補正量が求められ、演算部504に与えられる。演算部504では、一定の標準駆動パルス周波数Refp_cに上記補正量が加えられ、駆動パルス周波数f(n)が決定される。
また、目標角変位Ref(n)には、転写搬送ベルト60の厚さ変動で生じる検出角変位誤差を加算した制御目標値が生成され、この制御目標値とエンコーダ301の検出角変位P(n−1)との差e(n)をとることで、差分の変位量の演算を行う。なお、転写搬送ベルト60の厚さ変動で生じる検出角変位誤差の加算は、転写搬送ベルト60の回転によって検出されるマークセンサ出力のタイミングに応じて、周期的に繰り返されるように加算される。
上記CPU601は外部装置610から入力される画像データの受信及び制御コマンドの送受信制御をはじめ、本画像形成装置全体の制御を行っている。また、ワーク用として用いるRAM601及びプログラムを格納するROM603、IO制御部604は、バスを介して相互に接続され、CPU601からの指示によりデータのリードライト処理及び各負荷を駆動するモータ・クラッチ・ソレノイド、センサなど各種の動作を実行する。
エンコーダ301の出力信号は、検出IO部608に入力される。検出IO部608は、エンコーダ305の出力パルスを処理してデジタル数値に変換する。また、この検出IO部608では、エンコーダ305の出力パルスを計数するカウンタを備えている。そして、このカウンタのカウントした数値に、あらかじめ定められたパルス数対角変位の変換定数をかけて右下ローラ軸の角変位に対応するデジタル数値に変換する。このディスクの角変位に対応するデジタル数値の信号は、バスを介してCPU601に送られる。
上記転写モータ駆動I/F部606は、上記CPU601から送られてきた駆動周波数の指令信号に基づいて、当該駆動周波数を有するパルス状の制御信号を生成する。
また、RAM602はROM603に格納されているプログラムを実行する際のワークエリアとして使用される機能の他に、事前に計測しておいた転写搬送ベルト60の厚さ変動に対応した、ベルトマーク304からのベルト一周分の検出角変位誤差データが格納される。
そのため制御周期毎の検出角変位誤差データを、不揮発性メモリに格納しておく必要がなく、上記位相・振幅パラメータのみでベルト厚みによる検出角変位誤差データを生成するため、揮発性メモリのみのエリアだけ用意すれば制御可能となる。ベルト厚みによる検出角変位誤差データの生成は、電源ON時もしくは転写モータ起動時に以下の演算式によって生成される。
Δθ[rad]:従動軸の回転角速度変動値〔=b×sin(2×π×ft+τ)〕
まず、エンコーダパルスカウンタ1のカウント値は、エンコーダパルスのA相出力の立ち上りエッジによりインクリメントされる。また、本制御の制御周期は1msであり、制御周期タイマによるCPU601への割込みがかかるごとに制御周期タイマカウンタのカウント値がインクリメントされる。タイマのスタートは、駆動モータのスルーアップおよびセトリング終了後に初めてエンコーダパルスの立ち上りエッジが検出された時点で行われ、かつ制御周期タイマカウンタのカウント値をRESETする。
また、エンコーダパルスカウンタ2はエンコーダパルスカウンタ1と同様に、エンコーダパルスのA相出力の立ち上りエッジによりインクリメントされ、ベルトマーク検知センサ305が入力された時の最初のエンコーダパルスの立ち上がりエッジでRESETされる。そのため、エンコーダパルスカウンタ2は、実質的にベルトマークからの移動距離をカウントしていて、この値に応じてベルト一周分の制御目標プロファイルのデータが格納されるRAM602の参照アドレスを切り替える。
各カウント値をもとに、次に示すように位置偏差の演算を行う。
ここで、
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期1[ms]あたりの移動角度(=2π×V×10−3/lπ [rad])
Δθ[rad]:従動軸の回転角速度変動値〔=b×sin(2×π×ft+τ)〕(テーブル参照値)
Δθ0[rad]:駆動モータ起動後の最初に取得するΔθ値
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p [rad])
q:制御周期タイマのカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
l:右下ローラ径〔mm〕
b:ベルト厚みで変動する振幅〔rad〕
τ:ベルト厚み変動のベルトマークでの位相〔rad〕
f:ベルト厚み変動の周期〔Hz〕
l=15.515+0.1=15.615[mm]
となる。
また、本実施例ではエンコーダの分解能pは、1回転当たり300パルスのものとする。
また、本実施例では、駆動モータ起動後の最初に取得するΔθ値をΔθ0とし、算定式“(Δθ―Δθ0)”で Δθから駆動モータ起動後の最初に取得したΔθ0を減算することで、図25のようにフィードバック制御開始時の急激な速度変動を緩和させている。なお、Δθ0は、転写モータ回転中は同じ値を使用し、転写モータ起動ごとに更新される。
フィルタタイプ:Butterworth IIR ローパスフィルタ
サンプリング周波数:1KHz(=制御周期と等しい)
パスバンドリップル(Rp):0.01dB
ストップバンド端減衰量(Rs):2dB
パスバンド端周波数(Fp):50Hz
ストップバンド端周波数(Fs):100Hz
(n):現在のサンプリング
(n−1):1つ前のサンプリング
(n−2):2つ前のサンプリング
以下のプログラム演算をフィードバック実行中に制御タイマ割込みがかかるたびに行うこととする。
u1(n)=a11×u1(n−1)+a21×u1(n−2)+e(n)×ISF
e1(n)=b01×u1(n)+b11×u1(n−1)+b21×u1(n−2)
u1(n+2)=u1(n+1)
u1(n+1)=u1(n)
u2(n)=a12×u2(n−1)+a22×u2(n−2)+e1(n)
e’(n)= b02×u2(n)+b12×u2(n−1)+b22×u2(n−2)
u2(n−2)=u2(n−1)
u2(n−1)=u2(n)
次に、制御対象に対する制御量を求める。
制御ブロック図において、まず位置コントローラとしてPID制御を考えると、
F(S)=G(S)×E’(S)=Kp×E’(S)+Ki×E’(S)/S+Kd×S×E’(S)
(ただし、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲイン、 Kd:微分ゲイン)
G(S)=F(S)/E’(S)=Kp+Ki/S+Kd×S………式(1)
ここで、式(1)を双一次変換(S=(2/T)×(1−Z-1)/(1+Z-1))を行うと、次式を得る。
G(Z)=(b0+b1×Z-1+b2×Z-2)/(1−a1×Z-1−a2×Z-2)…式(2)
(ただし、a1=0、a2=1、b0=Kp+T×Ki/2+2×Kd/T、b1=T×Ki−4×Kd/T、b2=−Kp+T×Ki/2+2×Kd/T)
(n):現在のサンプリング
(n-1):1つ前のサンプリング
(n-2):2つ前のサンプリング
w(n)=a1 ×w(n−1)+a2×w(n−2)+e’(n)………式(3)
f(n)=b0×w(n)+b1×w(n−1)+b2×w(n−2)………式(4)
a1=0
a2=1
b0=Kp
b1=0
b2=−Kp
w(n)=w(n−2)+e’(n)
f(n)=Kp×w(n)−Kp×w(n−2)
∴ f(n)=Kp×e’(n)……式(5)
f0(n)=6105[Hz]
である。よって、転写駆動モータに設定するパルス周波数は、最終的に以下の式により計算する。
f’(n)=f(n)+f0(n)=Kp×e’(n)+6105[Hz]・・・式(6)
まず、スルーアップ&セトリング後の最初のパルス入力かどうかを判定し(STEP1)、YESならば、エンコーダパルスカウンタ1をゼロクリアし(STEP2)、制御周期カウンタをゼロクリアし(STEP3)、制御周期タイマによる割込みを許可し(STEP4)、制御周期タイマをスタートし(STEP5)、RETURNする。また、STEP1の判定でNOであった場合、エンコーダパルスカウンタをインクリメントし(STEP6)、RETURNする。
まず、エンコーダパルスが入力した時に、ベルトマーク検知センサ305の状態を判定し(STEP1)、YESならばエンコーダパルスカウンタ2をゼロクリアする(STEP2)。又、STEP1の判定でNOであった場合、エンコーダパルスカウンタ2をインクリメントし(STEP3)、RETURNする。
まず、制御周期タイマカウンタをインクリメントし(STEP1)、次いでエンコーダパルスカウント値:neを取得する(STEP2)。更にテーブルデータを参照してΔθの値を取得し(STEP3)、テーブル参照アドレスをインクリメントする(STEP4)。これらの値を用いて、位置偏差演算を行い(STEP5)、得られた位置偏差に対しフィルタ演算を行い(STEP6)、フィルタ演算の結果をもとに制御量の演算(比例演算)を行い(STEP7)、実際にステッピングモータの駆動パルスの周波数を変更し(STEP8)、RETURNする。
また、本実施例では転写搬送ベルト60で印字用紙を搬送し、印字用紙上で感光体ドラム11からのトナーを4色転写する直接転写に適用したが、転写搬送ベルト60上に4色のトナーを転写し、4色重ね合わせ後に印字用紙に転写する中間転写でも適用可能である。
本実施例では露光光源としてはレーザ光としているがこれに限ったものではなく、例えばLEDアレイ等でも良い。
2 光書込ユニット
給紙カセット
5 レジストローラ対
6 転写ユニット
7 定着ユニット
8 排紙トレイ
9Y、9M、9C、9K 転写バイアス電源
11Y、11M、11C、11K 感光体ドラム
60 転写搬送ベルト
61 入り口ローラ
62 出口ローラ
63 転写駆動ローラ
64 ローラ
65 テンションローラ
65a 電源
66 右下ローラ
67,68 支持ローラ
67Y、67M、67C、67K 転写バイアス印加部材
68 バックアップローラ
69 押圧部材
80 静電吸着ローラ
85 クリーニング装置
90 入り口ローラブラケット
91,99 軸
92 ピン
93 揺動ブラケット
94 回動軸
95 穴
96 カム
97 カム軸
98 出口ブラケット
100 転写紙
301 エンコーダ
302 転写駆動モータ
303 タイミングベルト
304 ベルトマーク
305 ベルトマーク検知センサ
401 ディスク
402 発光素子
403 受光素子
404,405 圧入ブッシュ
501 制御コントローラ部
502 ローパスフィルタ
503 比例要素
504 演算部
601 CPU
602 RAM
603 ROM
604 IO制御部
606 転写モータ駆動I/F部
607 ドライバ
608 検出IO部
609 検出IO部
610 外部装置
B 第1の排紙方向
C 第2の排紙方向
G 切換ガイド
MF 手差しトレイ
TC トナー補給容器
Claims (13)
- エンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、当該駆動ローラを駆動する駆動モータと、エンドレスベルトに従動される複数の従動ローラとを有し、従動ローラのひとつにエンコーダを取り付け、単位時間あたりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値と同一となるように駆動手段を制御する駆動制御装置であって、
エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと当該ベルトマークを検出するための検出手段と、
エンドレスベルトの厚み変動で発生するエンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、
前記検出手段から得られるエンコーダの検出角変位誤差からベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、
前記算出結果を格納する不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリに格納された値をもとに、ベルトマークからの距離に応じて補正データを算出する第二の手段と、
前記補正データを格納する揮発性メモリと、を有し、
前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御することを特徴とするエンドレスベルトの駆動制御装置。 - 請求項1に記載の駆動制御装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値を、揮発性メモリに展開するタイミングを、前記駆動制御装置の電源ON時もしくはエンドレスベルトの駆動開始時に実行することを特徴とするエンドレスベルトの駆動制御装置。
- 請求項1または請求項2に記載の駆動制御装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値から、SIN関数もしくは近似式を用いて、ベルトマークからの位置に応じた補正データを演算することを特徴とするエンドレスベルトの駆動制御装置。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の駆動制御装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅値から、ベルトマークからの距離に応じて補正データを演算して揮発性メモリに格納する時に、その補正データを間引いて格納することを特徴とするエンドレスベルトの駆動制御装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の駆動制御装置において、前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御する時に、駆動制御の開始時は、補正データをゼロから開始することを特徴とするエンドレスベルトの駆動制御装置。
- 記録部材を転写・搬送するエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、当該駆動ローラを駆動する駆動モータと、エンドレスベルトに従動される複数の従動ローラとを有し、従動ローラのひとつにエンコーダを取り付け、単位時間あたりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、該制御目標値と同一となるように駆動手段を制御することで、エンドレスベルトの速度制御を行う画像形成装置であって、
エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと当該ベルトマークを検出するための検出手段と、
エンドレスベルトの厚み変動で発生するエンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、
前記検出手段から得られるエンコーダの検出角変位誤差からベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、
前記算出結果を格納する不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリに格納された値をもとに、ベルトマークからの距離に応じて補正データを算出する第二の手段と、
前記補正データを格納する揮発性メモリと、を有し、
前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6に記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値を、揮発性メモリに展開するタイミングは、画像形成装置の電源ON時もしくはエンドレスベルトの駆動開始時に実行することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6または請求項7に記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅の値から、SIN関数もしくは近似式を用いて、ベルトマークからの位置に応じた補正データを演算することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6から請求項8のいずれかに記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納されている位相・振幅値から、ベルトマークからの距離に応じて補正データを演算して揮発性メモリに格納する時に、その補正データを間引いて格納することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6から請求項9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記エンドレスベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている補正データを参照し、前記制御目標値に加算して駆動制御する時に、駆動制御の開始時は、補正データをゼロから開始することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6または請求項7の記載の画像形成装置において、前記不揮発性メモリに格納する位相・振幅の値は、操作パネルから入力されることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6から請求項11のいずれかに記載の画像形成装置において、画像形成装置が4連タンデムで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6から請求項12のいずれかに記載の画像形成装置において、記録部材を転写・搬送するエンドレスベルトは、中間転写搬送ベルトもしくは直接転写搬送ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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