JP2006183929A - クリーンユニット−プロセス装置融合システム、クリーンユニットシステム、クリーンユニット、連結クリーンユニット、ポータブルクリーンユニットおよびプロセス方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 クリーンな環境に維持することができるクリーンユニット10とプロセス装置1とを連結してクリーンユニット−プロセス装置融合システムを構成する。プロセス装置1は、蒸着装置、分子ビームエピタキシャル装置、イオンビームスパッタ装置等の真空装置や、有機金属気相成長装置、液相エピタキシャル装置等の薄膜成長装置、表面加工装置等である。クリーンユニット10は、アクティブ防塵フィルター16と循環ダクト15とにより構成される循環型フィルターによりクリーンな環境に維持する。
【選択図】 図1
Description
Surface Science 557(2004)pp.5-12
この発明が解決しようとする他の課題は、設置環境に依存せず、高清浄度を維持し、密閉構造を実現でき、機械的動作を含む磁気記録装置、光学記録装置、光磁気記録装置等の故障を防止することができるクリーンユニットシステムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、魚、肉、野菜、果物等の鮮度の低下や細菌の繁殖を防ぎ、腐敗を抑制することができ、含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置に用いて好適なクリーンユニットシステムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、高清浄度環境下でエアーシャワー処理を行うことで被処理対象物の脱ごみ処理を行うことができるクリーンユニットおよび連結クリーンユニットを提供することである。
この発明が解決しようとするさらなる課題は、高清浄度環境下で試料を保管することができ、外部環境に依存せず、いつでも、どこへでも持ち運びができ、物理的に独立した各融合プラットフォームの橋渡しを実現できるコンパクトなポータブルクリーンユニットおよび連結クリーンユニットを提供することである。
上記課題およびその他の課題は、添付図面を参照した本明細書の以下の記述により明らかとなるであろう。
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されていることを特徴とするクリーンユニット−プロセス装置融合システムである。
ここで、プロセス装置は、基本的にはどのようなものであってもよいが、例えば、蒸着装置、分子ビームエピタキシャル装置、イオンビームスパッタ装置等の真空装置や、有機金属気相成長装置、液相エピタキシャル装置等の薄膜成長装置、表面加工装置等である。また、場合によっては、このプロセス装置もクリーンユニットであってよい。
典型的には、クリーンユニットは循環型フィルターによりクリーンな環境に維持することができる。循環型フィルターは、典型的には、アクティブ防塵フィルターと循環ダクトとにより構成される。
循環型フィルター、ファンユニットおよび熱交換機を有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニット内に機械的動作を含む装置が収容されていることを特徴とするクリーンユニットシステムである。
ここで、機械的動作を含む装置は、基本的にはどのようなものであってもよいが、例えば、磁気記録装置、光学記録装置、光磁気記録装置等である。
第3の発明は、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
上記循環部位に化学物質除去用吸着塔が設置されていることを特徴とするものである。
第4の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、上記循環部位に化学物質除去用吸着塔が設置されているものであることを特徴とするものである。
第3および第4の発明におけるようにクリーンユニットの循環部位に化学物質除去用吸着塔を設置することで、クリーンな環境を維持すると同時に、密閉空間を実現することができ、含揮発性成分物質および部品の腐敗や劣化を防ぐことができる。化学物質除去用吸着塔としては、例えば交換可能カートリッジ式のものを使用することができ、発生源から発生する物質に合わせて着脱可能とする。例えば、化学物質除去用吸着塔として活性炭を用いたものを用いることができる。
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
エアーシャワー処理により被処理対象物の脱ごみ処理を行うことを特徴とするものである。
第6の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、エアーシャワー処理により被処理対象物の脱ごみ処理を行うものであることを特徴とするものである。
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるポータブルクリーンユニットである。
第8の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるポータブルクリーンユニットであることを特徴とするものである。
第7および第8の発明におけるポータブルクリーンユニットは、典型的には試料の出し入れ口を有する。
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
プロセス中の被処理対象物の表面の面積ベクトルとマクロな風流ベクトルとの内積が0となるように構成されていることを特徴とするものである。
第10の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、プロセス中の被処理対象物の表面の面積ベクトルとマクロな風流ベクトルとの内積が0となるように構成されているものであることを特徴とするものである。
第9および第10の発明において、典型的には、循環型フィルターによるエアーの流れが水平方向に設定される。
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
所要時間τで被処理対象物の処理を行う場合に、被処理対象物の表面に入射する単位面積当たりのダスト微粒子の許容上限密度をn、上記表面に対するエアーの流れの速度をvとするとき、清浄度クラスN0 が
N0 <n/vτ
を満たすように設定されていることを特徴とするものである。
第12の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、所要時間τで被処理対象物の処理を行う場合に、被処理対象物の表面に入射する単位面積当たりのダスト微粒子の許容上限密度をn、上記表面に対するエアーの流れの速度をvとするとき、清浄度クラスN0 が
N0 <n/vτ
を満たすように設定されているものであることを特徴とするものである。
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
所要時間τで差し渡し長さLで貼り合わせを行う場合に、当該貼り合わせにおいてダスト微粒子の介在により無効化されるエリアの単位面積に対する比をS、上記循環型フィルターにより生じる上記エリアの面への垂直方向のエアーの流れの速度をvとするとき、粒径r0 のダスト微粒子に関する清浄度クラスN0 が
N0 <S/(2k2 πr0 2vτln(L/r0 )
ただし、k=3〜10程度の定数
を満たすように設定されていることを特徴とするものである。
第14の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、所要時間τで差し渡し長さLで貼り合わせを行う場合に、当該貼り合わせにおいてダスト微粒子の介在により無効化されるエリアの単位面積に対する比をS、上記循環型フィルターにより生じる上記エリアの面への垂直方向のエアーの流れの速度をvとするとき、粒径r0 のダスト微粒子に関する清浄度クラスN0 が
N0 <S/(2k2 πr0 2vτln(L/r0 )
ただし、k=3〜10程度の定数
を満たすように設定されているものであることを特徴とするものである。
第2〜第14の発明において、循環型フィルターは、典型的には、アクティブ防塵フィルターと循環ダクトとにより構成される。
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されているクリーンユニット−プロセス装置融合システムの上記プロセス装置で実行するプロセス方法であって、
プロセス中の被処理対象物の表面の面積ベクトルとマクロな風流ベクトルとの内積が0となるようにすることを特徴とするものである。
第16の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されているクリーンユニット−プロセス装置融合システムの上記プロセス装置で実行するプロセス方法であって、
所要時間τで被処理対象物の処理を行う場合に、被処理対象物の表面に入射する単位面積当たりのダスト微粒子の許容上限密度をn、上記表面に対するエアーの流れの速度をvとするとき、清浄度クラスN0 が
N0 <n/vτ
を満たすように設定することを特徴とするものである。
第17の発明は、
クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されているクリーンユニット−プロセス装置融合システムの上記プロセス装置で実行するプロセス方法であって、
所要時間τで差し渡し長さLで貼り合わせを行う場合に、当該貼り合わせにおいてダスト微粒子の介在により無効化されるエリアの単位面積に対する比をS、上記循環型フィルターにより生じる上記エリアの面への垂直方向のエアーの流れの速度をvとするとき、粒径r0 のダスト微粒子に関する清浄度クラスN0 が
N0 <S/(2k2 πr0 2vτln(L/r0 )
ただし、k=3〜10程度の定数
を満たすように設定することを特徴とするものである。
第15〜第17の発明において、典型的には、クリーンユニットは循環型フィルターによりクリーンな環境に維持することができる。循環型フィルターは、典型的には、アクティブ防塵フィルターと循環ダクトとにより構成される。また、この場合、典型的には、循環型フィルターによるエアーの流れが水平方向に設定される。
第1〜第17の発明において、必要に応じて、二以上のクリーンユニットを連結することができる。クリーンユニットの形状は種々の形状であってよく、必要に応じて選ばれるが、具体例を挙げると、直方体状または立方体状、直方体または立方体を変形した形状、球状、半球状、楕円体状、円筒状などであってよい。また、作業室の内部の大きさは、基本的には使用目的などに応じて設計により適宜決定するものであるが、例えば、オペレーターがグローブなどを用いて作業室の内部で各種の作業(プロセスの実行、クリーニングなどのメンテナンスの実施など)を行うことができるようにするためには、作業室内に外部から手を入れて作業空間のほぼ全体に届く大きさであることが望ましく、一般的には幅、高さ、奥行きとも1m以内に選ばれる。一方、作業室の大きさがあまりに小さすぎると、作業に支障を来すおそれがあるため、一般的には30cm程度以上に選ばれる。作業室内に外部から手を入れて作業を行う必要がない場合、例えば作業を自動化する場合、あるいはクリーンユニットを試料などを入れたまま携帯する場合などには、作業室の大きさをより小さくすることが可能である。
クリーンユニットは、板状のハードな部材により構成するほか、風船あるいはバルーン状のソフトな材料を用いて構成してもよい。
また、設置環境に依存せず、高清浄度を維持し、密閉構造を実現でき、機械的動作を含む磁気記録装置、光学記録装置、光磁気記録装置等の故障を防止することができるクリーンユニットシステムを実現することができる。
また、魚、肉、野菜、果物等の鮮度の低下や細菌の繁殖を防ぎ、腐敗を抑制することができ、含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置に用いて好適なクリーンユニットシステムを実現することでできる。
また、高清浄度環境下でエアーシャワー処理を行うことで被処理対象物の脱ごみ処理を行うことができるクリーンユニットを実現することができる。
また、高清浄度環境下に試料を保管することができ、外部環境に依存せず、いつでも、どこへでも持ち運びができ、物理的に独立した各融合プラットフォームの橋渡しを実現できるコンパクトなポータブルクリーンユニットを実現することができる。
図1はこの発明の第1の実施形態によるクリーンユニット−プロセス装置融合システムを示す。このクリーンユニット−プロセス装置融合システムは、プロセス装置1と、後述のトランスファーシリンダーによりこのプロセス装置1と連結されたクリーンユニット10とから構成されている。
プロセス装置1は、蒸着装置、分子ビームエピタキシャル装置、イオンビームスパッタ装置等の真空装置や、有機金属気相成長装置、液相エピタキシャル装置等の薄膜成長装置等である。
クリーンユニット10の作業室11の内部を例えばクラス0.1あるいはクラス1程度のクリーンな環境に維持しておく。この状態で、まず、試料搬入/搬出用のクリーユニット等を経由してクリーユニット10内に搬送された試料(例えば、半導体ウェハー)をトランスファーシリンダー18のアーム19により保持し、このアーム19をトランスファーシリンダー18により引き込み、ロードロック機構を介してプロセス装置1の真空室あるいは成長室内に導入する。そして、このプロセス装置1内で所定のプロセスを実行した後、再びロードロック機構を介してトランスファーシリンダー18のアーム19によりプロセス済みの試料をクリーユニット10内に戻し、試料搬入/搬出用のクリーユニット等を経由して外部に取り出す。
図3A〜Cに示すように、このクリーンユニット(以下「タイプA」という)は、六面体形状の箱状の作業室41を有する。この作業室41の両側面は互いに平行、上面および底面も互いに平行、両側面と上面、底面、前面および背面とは互いに直角であるが、前面は背面に対して非平行でその上部が背面に近づく向きに所定の角度、例えば70〜80°だけ傾斜している。作業室41の背面および両側面にそれぞれ、クリーンユニット間のコネクターおよび搬送路を兼用するトランスファーボックス42、43が着脱自在に設けられている。図3A〜Cには図示されていないが、これらのトランスファーボックス42、43が取り付けられている部分の作業室41の壁には開口部が設けられている。これらのトランスファーボックス42、43を用いて背面および側面の二方向から他のクリーンユニットを連結することができるようになっているとともに、これらのトランスファーボックス42、43を通して試料等の搬送を行うことができるようになっている。作業室41の前面の壁には二つの円形の開口部が設けられており、これらの開口部に一対の手作業用グローブ44が装着されている。そして、これらの手作業用グローブ44にオペレーターが両手を入れて作業室41内で必要な作業を行うことができるようになっている。作業室41の上面にはアクティブ防塵フィルター45およびファン46が取り付けられており、これらにより作業室41の内部を例えばクラス0.1あるいはクラス1程度の高清浄環境に維持することができるようになっている。このアクティブ防塵フィルター45としては、例えば、HEPAフィルターまたはULPAフィルターを用いることができる。
作業室41の大きさは、その中に必要なプロセス装置等を収容することができ、かつ、オペレーターが手作業用グローブ44に両手を入れて作業室41内で必要な作業を行うことができる大きさに選ばれる。作業室41の寸法の具体例を挙げると、奥行きa=50〜70cm、幅b=70〜90cm、高さh=50〜100cmである。また、作業室41を構成する材料としては、好適には、外部から内部を見ることができるようにするため、透明材料、例えばアクリル樹脂板が用いられる。機械的補強のため、このアクリル樹脂板を金属枠に取り付けるようにしてもよい。トランスファーボックス42、43の寸法は例えば15〜20cmである。
含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置51の上部にファン52、防塵フィルター53および吸着塔54が設置されており、これらにより、含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置51の内部を例えばクラス0.1あるいはクラス1程度の高清浄環境に維持することができるとともに、揮発性成分、すなわち化学物質を吸着除去することができるようになっている。吸着塔含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置51は、例えば冷蔵庫である。含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置51の下方には分割貯蔵室55が設置されている。この分割貯蔵室55は、例えば野菜室である。含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置51の側面には、開閉式扉56が設置されている。この開閉式扉56により、含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置51に対する物質や材料の出し入れが可能となっている。吸着塔54には、目的に応じた化学物質吸着剤が設置され、例えば、生鮮食料品等の消臭および鮮度保持を可能とする、炭素60.9%、鉄17.2%、ケイ素7.4%、マグネシウム6.3%、バリウム3.4%、アルミニウム2.1%他を主成分とするエチレンガス吸着剤が設置される。
含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置61の奥上部にファン62および防塵フィルター63が設置されている。また、含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置61の奥側面には、吸着塔64が設置されている。含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置61は、例えば、ショーケースあるいはスーパーマーケットやコンビニエンスストアーの鮮度保持室である。この含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置61の前上部には、例えば横方向開閉式扉65が設置されている。この横方向開閉式扉65により、含揮発性成分内包密閉および貯蔵装置61に対する物質や材料の出し入れが可能となっている。吸着塔65には目的に応じた化学物質吸着剤が設置され、例えば、生鮮食料品等の消臭および鮮度保持を可能とする、炭素60.9%、鉄17.2%、ケイ素7.4%、マグネシウム6.3%、バリウム3.4%、アルミニウム2.1%他を主成分とするエチレンガス吸着剤が設置される。
このクリーンユニットは、第3の実施形態によるタイプAのクリーンユニットと同様な構成に加えて、作業室41の内部にハンディー送風機71を有する。そして、このハンディー送風機71によりエアーシャワー処理を行うことができるようになっている。
なお、吸着塔48は、必要に応じて省略してもよい。
まず、トランスファーボックス42、43のいずれかを経由して作業室41内に脱ごみ処理を行う装置、部品等の被処理対象物を導入した後、ハンディー送風機71によりエアーシャワー処理を行い、脱ごみ処理を行う。この後、脱ごみ処理を行った被処理対象物をトランスファーボックス42、43のいずれかを経由して作業室41の外部に搬出し、必要に応じてその後のプロセスを実行する。トランスファーボックス42、43を通すことができない大型の装置、部品等の被処理対象物72の脱ごみ処理を行う場合には、作業室41の例えば前面の壁を一旦取り外して被処理対象物72を内部に導入し、壁を元通りに取り付け、さらに作業室41内を高清浄度環境に維持した後、ハンディー送風機71によりエアーシャワー処理を行い、脱ごみ処理を行う。
この第6の実施形態によるクリーンユニットによれば、オフィス等の通常の環境下で各種の装置、部品等の脱ごみ処理を簡便に行うことができる。
このクリーンユニットは、第3の実施形態によるタイプAのクリーンユニットと同様な構成に加えて、作業室41の内側上部に送風機81を有する。そして、この送風機81によりエアーシャワー処理を行うことができるようになっている。
なお、吸着塔48は、必要に応じて省略してもよい。
まず、トランスファーボックス42、43のいずれかを経由して作業室41内に脱ごみ処理を行う装置、部品等の被処理対象物を導入した後、ハンディー送風機71によりエアーシャワー処理を行い、脱ごみ処理を行う。この後、脱ごみ処理を行った被処理対象物をトランスファーボックス42、43のいずれかを経由して作業室41の外部に搬出し、必要に応じてその後のプロセスを実行する。トランスファーボックス42、43を通すことができない大型の装置、部品等の被処理対象物72の脱ごみ処理を行う場合には、作業室41の例えば前面の壁を一旦取り外して被処理対象物72を内部に導入し、壁を元通りに取り付け、さらに作業室41内を高清浄度環境に維持した後、ハンディー送風機71によりエアーシャワー処理を行い、脱ごみ処理を行う。
この第7の実施形態によるクリーンユニットによれば、オフィス等の通常の環境下で各種の装置、部品等の脱ごみ処理を簡便に行うことができる。
このクリーンユニットにおいては、保管室を兼用する作業室91の一側面に、試料取出口であるトランスファーボックス92が設置されている。試料はこのトランスファーボックス92を経由することで作業室91の内部に搬送され、保管される。作業室91の上部に、ファン93およびアクティブ防塵フィルター94が設置されている。アクティブ防塵フィルター94としては、例えば、小型のHEPAフィルターまたはULPAフィルターを用いることができる。そして、これらにより作業室91の内部を例えばクラス0.1あるいはクラス1程度のクリーンな環境に維持することができるようになっている。作業室91では矢印で示すようにエアーが循環するようになっている。作業室91の前面の壁には一つの円形の開口部が設けられており、この開口部に手作業用グローブ95が装着されている。そして、この手作業用グローブ95にオペレーターが手を入れて作業室91内の搬送作業を行うことができるようになっている。
作業室91の大きさは、その中に入れる試料等の大きさにもよるが、例えば、数10cm角程度またはそれ以下である。
各クリーンユニット121〜128で行われる作業は例えば次のとおりである。まず、クリーンユニット121は保管ユニットで、試料保管庫(例えば、基板を収納したウエハーカセット130)が設置され、連結に使用されていない右側面のトランスファーボックス129は試料投入口、同じく連結に使用されていない背面のトランスファーボックス129は非常時試料取出口である。クリーンユニット122は化学ユニットで、化学前処理システム131が設置され、化学前処理が行われる。クリーンユニット123はレジストプロセスユニットで、スピンコータ132および現像装置133が設置され、レジストのコーティングや現像が行われる。クリーンユニット124はリソグラフィーユニットで、露光装置134が設置され、連結に使用されていない右側面のトランスファーボックス128は非常時試料取出口である。クリーンユニット125は成長/メタライゼーションユニットで、電気化学装置135およびマイクロリアクターシステム136が設置され、連結に使用されていない右側面のトランスファーボックス128は非常時試料取出口である。クリーンユニット126はエッチングユニットで、エッチング装置137が設置されている。このクリーンユニット126の背面のトランスファーボックス129は、中継ボックス138を介して、クリーンユニット123の背面のトランスファーボックス129と連結されている。クリーンユニット127はアセンブリユニットで、顕微鏡139およびプローバー140が設置されている。クリーンユニット128は走査プローブ顕微鏡(SPM)観察ユニットで、卓上STM141および卓上AFM142が設置され、連結に使用されていない右側面のトランスファーボックス129は試料取出口、同じく連結に使用されていない背面のトランスファーボックス129は非常時試料取出口である。クリーンユニット123のスピンコータ132、クリーンユニット124の露光装置134、クリーンユニット125の電気化学装置135およびマイクロリアクターシステム136、クリーンユニット126のエッチング装置137、クリーンユニット127のプローバー140などは電源143に接続されていて電源が供給されるようになっている。また、クリーンユニット125の電気化学装置135は信号ケーブル144により電気化学装置制御器145と接続されており、この電気化学装置制御器145により制御されるようになっている。さらに、クリーンユニット127の顕微鏡139、クリーンユニット128の卓上STM141および卓上AFM142による観察画像は、液晶モニター146に映し出すことができるようになっている。
この第8の実施形態によれば、いつでも、どこへでも持ち運びができ、物理的に独立した各融合プラットフォーム間の橋渡しができるポータブルな小型のクリーンユニットを提供することができる。また、このクリーンユニットは、密閉構造であるため、設置環境に依存せず、清浄度が低いオフィス環境等の通常の環境に設置しても内部の高清浄度環境を維持することができる。
まず、図11に示すように、プロセス装置302において、真空装置、薄膜成長装置、不活性ガス雰囲気下のプリンティング装置、あるいは真空表面加工装置により、図示省略した基板上に薄膜を成長し、これらを加工して薄片312にする。
次に、図12に示すように、薄片312を表面研磨装置308内に搬送し、この表面研磨装置308内で薄片312の表面を研磨し、表面を平坦化する。
二つの薄片間に活性分子層等の第3の層を挿入する場合は、この第3の層の挿入は、この段階終了後、蒸着、プリンティング、単分子吸着等の手法で行う。以下においては、この場合について説明する。
次に、図15に示すように、引き続いてクリーンユニット301内において、薄片312の表面に物理吸着された不活性原子または分子313の上に、予め準備しておいたもう一片の薄片314を圧着し、貼り合わせる。この圧着時には、HEPAフィルター等のアクティブ防塵フィルター304を動作させ、後述の高清浄度プロセスを適用する。
次に、図18に示すように、この薄片312、314が圧着された二層構造をチップ化プロセス装置310に搬入し、チップ化を行う。
今、クリーンユニット301において、アクティブ防塵フィルター45のみ設け、循環ダクト305を設けない場合、すなわちエアーを循環させない場合を考える。このとき、クリーンユニット301の作業室内のダスト密度n(t)は、防塵フィルターの風量をV、作業室の体積をV0 、内面積をS、単位面積・単位時間当たりのダスト微粒子の脱離レートをσ、設置環境のダスト密度をN0 、防塵フィルターのダスト捕集率をγとして
f(r)=A/r3
とおける。したがって、清浄度クラスNo (粒径ro に関する)は
また、上式からSはAに比例するが、Aは
A=2r0 2 N0
であるから、図10の粒径r対ダスト微粒子数N(r)の両対数プロットにおいて、各清浄度クラスに対応する各々の直線に対し、(ダスト微粒子量は半径の逆2乗に比例して増加するが、ダスト微粒子により無効化される面積は半径の2乗で減少するので、両効果が相殺し)一定値をとる。したがって、貼り合わせおいてより細かいダスト微粒子を問題にする場合も、Sの増加は高々ln(1/r)の依存性でしか増加しない。
No (r)vτ
で与えられるから、これが、被処理対象物に対する単位面積当たりのダスト微粒子数の許容上限密度nより小さくなるようにするためには、
n〜106 /m3 ×1m/min.×100s
〜106 /m2
=102 /cm2
となり、1cm2 当たり1個以下にするには、US209Dクラス10の2桁上、すなわちクラス0.1程度の清浄度にする必要があることがわかる。上記のダスト密度n(t)の解析に基づくクリーンシステム301は図10に示すようにこれを満足している。
図19および図20に則して改めて説明すると、次のとおりである。図19に示すように、ベクトルVは、HEPAフィルター等による風、重力および熱対流の効果の結果としてのネット(正味)の流れである。dS・V>0またはdS・V<0の場合、試料表面へのダスト微粒子のタッチダウンは、ブラウン運動成分が小さいので、このVによる寄与が支配的になる。
図20では、ベクトルVはHEPAフィルター等による風、重力および熱対流の効果の結果としてのネット(正味)の流れであることは図19の場合と同じであるが、このVを試料に平行になるようにセットした場合の試料表面へのダスト微粒子のタッチダウンは、ブラウン運動成分のみになる。上述のように、この量は極めて小さい。
まず、この太陽電池の構成について説明する。
図21A、BおよびCはこの太陽電池を示す。ここで、図21Aは表面図、図21Bは裏面図、図21Cは側面図である。図21A、BおよびCに示すように、この太陽電池は、アノード電極1151とカソード電極1152とが、間にp型半導体層とn型半導体層とからなるpn接合1153をはさんで渦巻き状に形成されたもので、全体として薄い円板の形状を有する。これらのp型半導体層およびn型半導体層は無機半導体でも有機半導体でもよい。符号1155はカソード電極1152の取り出し電極を示す。
まず、ローラに、例えば所定幅の薄い平坦なテープ状の樹脂製ベースフィルムを巻き付けておき、この樹脂製ベースフィルムの一方の面に、必要に応じて蒸着マスク等を用いて複数の蒸着源等から複数種類のn型半導体を別々に蒸発させてバンドギャップが互いに異なるn型半導体層を形成し、次に必要に応じて蒸着マスク等を用いて別の複数の蒸着源等から複数種類のp型半導体を別々に蒸発させてp型半導体層を形成し、次に別の蒸着源等から蒸着マスクを用いてアノード電極用の金属を蒸発させてアノード電極1151−1〜1151−nを形成し、次に別の蒸着源等から絶縁材料を蒸発させて絶縁膜1193を形成した後、別の蒸着源等からカソード電極用の金属を蒸発させてカソード電極1152を形成した後、この蒸着膜付き樹脂製ベースフィルムをローラ状の取り出し電極1155で巻き取っていく。
蒸着等によって形成される上記の各層が渦巻き状に形成される際に樹脂製ベースフィルムが巻き込まれないようにするため、巻き込まれる直前にこの樹脂製ベースフィルムの裏面に高温に加熱されたローラを押し付けたり、この裏面に光を照射したりすることにより樹脂製ベースフィルムを剥離する。
この第10の実施形態によれば、例えば従来のアモルファスSi太陽電池では太陽光スペクトルのうち光子エネルギーが1.12eVより小さい波長の光は利用することができないのに対し、Egk領域の設計により、太陽光スペクトルの全部または主要部の光を光電変換に利用することができ、光電変換効率が極めて高い太陽電池を高い歩留まりで製造することができる。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値、材料、形状、配置などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じて、これらと異なる数値、材料、形状、配置などを用いてもよい。
具体的には、例えば、この発明は、密閉環境を有するものには基本的には全て適用可能であり、例えば、密閉車両・自動車における有害ガス、粉塵、NOx 等の除去に適用して極めて有効である。また、この際、完全に密閉でない場合も、外部空気の取り込みがあってもその量が、このクリーンユニットの浄化システムにより生成される風量に比べて小さければ十分機能することは言うまでもない。
Claims (24)
- クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されていることを特徴とするクリーンユニット−プロセス装置融合システム。
- 上記プロセス装置は真空装置、薄膜成長装置または表面加工装置であることを特徴とする請求項1記載のクリーンユニット−プロセス装置融合システム。
- 上記クリーンユニットは循環型フィルターによりクリーンな環境に維持することができることを特徴とする請求項1記載のクリーンユニット−プロセス装置融合システム。
- 循環型フィルター、ファンユニットおよび熱交換機を有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニット内に機械的動作を含む装置が収容されていることを特徴とするクリーンユニットシステム。
- 上記機械的動作を含む装置は磁気記録装置、光学記録装置または光磁気記録装置であることを特徴とする請求項4記載のクリーンユニットシステム。
- 循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
上記循環部位に化学物質除去用吸着塔が設置されていることを特徴とするクリーンユニット。 - クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、上記循環部位に化学物質除去用吸着塔が設置されているものであることを特徴とする連結クリーンユニット。 - 循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
エアーシャワー処理により被処理対象物の脱ごみ処理を行うことを特徴とするクリーンユニット。 - クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、エアーシャワー処理により被処理対象物の脱ごみ処理を行うものであることを特徴とする連結クリーンユニット。 - 循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるポータブルクリーンユニット。
- 試料の出し入れ口を有することを特徴とする請求項10記載のポータブルクリーンユニット。
- クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるポータブルクリーンユニットであることを特徴とする連結クリーンユニット。 - 循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
プロセス中の被処理対象物の表面の面積ベクトルとマクロな風流ベクトルとの内積が0となるように構成されていることを特徴とするクリーンユニット。 - 上記循環型フィルターによるエアーの流れが水平方向に設定されていることを特徴とする請求項13記載のクリーンユニット。
- クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、プロセス中の被処理対象物の表面の面積ベクトルとマクロな風流ベクトルとの内積が0となるように構成されているものであることを特徴とする連結クリーンユニット。 - 循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
所要時間τで被処理対象物の処理を行う場合に、被処理対象物の表面に入射する単位面積当たりのダスト微粒子の許容上限密度をn、上記表面に対するエアーの流れの速度をvとするとき、清浄度クラスN0 が
N0 <n/vτ
を満たすように設定されていることを特徴とするクリーンユニット。 - クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、所要時間τで被処理対象物の処理を行う場合に、被処理対象物の表面に入射する単位面積当たりのダスト微粒子の許容上限密度をn、上記表面に対するエアーの流れの速度をvとするとき、清浄度クラスN0 が
N0 <n/vτ
を満たすように設定されているものであることを特徴とする連結クリーンユニット。 - 循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、
所要時間τで差し渡し長さLで貼り合わせを行う場合に、当該貼り合わせにおいてダスト微粒子の介在により無効化されるエリアの単位面積に対する比をS、上記循環型フィルターにより生じる上記エリアの面への垂直方向のエアーの流れの速度をvとするとき、粒径r0 のダスト微粒子に関する清浄度クラスN0 が
N0 <S/(2k2 πr0 2vτln(L/r0 )
ただし、k=3〜10程度の定数
を満たすように設定されていることを特徴とするクリーンユニット。 - クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットが複数連結された連結クリーンユニットにおいて、
少なくとも一つのクリーンユニットが、
循環型フィルターを有し、クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットであって、所要時間τで差し渡し長さLで貼り合わせを行う場合に、当該貼り合わせにおいてダスト微粒子の介在により無効化されるエリアの単位面積に対する比をS、上記循環型フィルターにより生じる上記エリアの面への垂直方向のエアーの流れの速度をvとするとき、粒径r0 のダスト微粒子に関する清浄度クラスN0 が
N0 <S/(2k2 πr0 2vτln(L/r0 )
ただし、k=3〜10程度の定数
を満たすように設定されているものであることを特徴とする連結クリーンユニット。 - クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されているクリーンユニット−プロセス装置融合システムの上記プロセス装置で実行するプロセス方法であって、
プロセス中の被処理対象物の表面の面積ベクトルとマクロな風流ベクトルとの内積が0となるようにすることを特徴とするプロセス方法。 - クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されているクリーンユニット−プロセス装置融合システムの上記プロセス装置で実行するプロセス方法であって、
所要時間τで被処理対象物の処理を行う場合に、被処理対象物の表面に入射する単位面積当たりのダスト微粒子の許容上限密度をn、上記表面に対するエアーの流れの速度をvとするとき、清浄度クラスN0 が
N0 <n/vτ
を満たすように設定することを特徴とするプロセス方法。 - クリーンな環境に維持することができるクリーンユニットとプロセス装置とが連結されているクリーンユニット−プロセス装置融合システムの上記プロセス装置で実行するプロセス方法であって、
所要時間τで差し渡し長さLで貼り合わせを行う場合に、当該貼り合わせにおいてダスト微粒子の介在により無効化されるエリアの単位面積に対する比をS、上記循環型フィルターにより生じる上記エリアの面への垂直方向のエアーの流れの速度をvとするとき、粒径r0 のダスト微粒子に関する清浄度クラスN0 が
N0 <S/(2k2 πr0 2vτln(L/r0 )
ただし、k=3〜10程度の定数
を満たすように設定することを特徴とするプロセス方法。 - 上記クリーンユニットは循環型フィルターによりクリーンな環境に維持することができることを特徴とする請求項20〜22のいずれか一項記載のプロセス方法。
- 上記循環型フィルターによるエアーの流れが水平方向に設定されていることを特徴とする請求項23記載のプロセス方法。
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