JPWO2019044181A1 - 濃度推定方法 - Google Patents

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Abstract

濃度推定方法は、情報処理装置が実行する、空間(10)内に拡散された物質(20)の濃度を推定する濃度推定方法であって、物質(20)の発生量と、物質(20)を移動させる気流の風向及び風速と、物質(20)の自己分解係数と、物質(20)の拡散係数と、空間(10)内の所定面に対する物質(20)の吸着放出係数と、空間(10)内の温度、湿度及び紫外線量の少なくとも1つとを入力データとして取得し、取得した入力データを用いて空間(10)内の物質(20)の濃度を算出する。

Description

本発明は、濃度推定方法に関する。
従来、大気中に拡散された汚染物質の濃度をシミュレーションにより推定する技術が知られている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特開2014−145736号公報 特開2007−122365号公報
しかしながら、上記従来技術では、推定の精度が低いという問題がある。
そこで、本発明は、物質の濃度を精度良く推定することができる濃度推定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る濃度推定方法は、情報処理装置が実行する、空間内に拡散された物質の濃度を推定する濃度推定方法であって、前記物質の発生量と、前記物質を移動させる気流の風向及び風速と、前記物質の自己分解係数と、前記物質の拡散係数と、前記空間内の所定面に対する前記物質の吸着放出係数と、前記空間内の温度、湿度及び紫外線量の少なくとも1つとを入力データとして取得し、取得した入力データを用いて前記空間内の前記物質の濃度を算出する。
また、本発明の一態様は、上記濃度推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。あるいは、当該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することもできる。
本発明によれば、物質の濃度を精度良く推定することができる。
図1は、実施の形態に係る濃度推定装置の機能構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態に係る濃度推定装置の推定対象となる空間と、当該空間に発生した物質の状態とを模式的に示す図である。 図3は、実施の形態に係る濃度推定装置の取得部の機能構成を示すブロック図である。 図4は、所定面に対する物質の吸着放出係数を説明するための所定面の断面図である。 図5は、所定面に対する物質の吸着放出係数を決定する際に用いる濃度差比率を説明するための所定面の断面図である。 図6は、吸着放出係数の温度依存性を示す図である。 図7は、実施の形態に係る濃度推定装置の動作を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態に係る濃度推定装置が出力する濃度の三次元分布図である。 図9は、比較例に係る対象位置における濃度の時間変化を示す図である。 図10は、実施例に係る対象位置における濃度の時間変化を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る濃度推定方法などについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
[概要]
まず、実施の形態に係る濃度推定装置の概要について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る濃度推定装置100の機能構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態に係る濃度推定装置100の推定対象となる空間10と、空間10に発生した物質20の状態とを模式的に示す図である。
空間10は、濃度推定装置100による濃度の推定対象となる空間である。空間10は、例えば、壁、窓及びドアなどで囲まれた1つの部屋である。図2に示すように、空間10には、物質20の発生源11が設けられている。また、空間10には、椅子12、棚13などの家具が配置されている。なお、発生源11、椅子12及び棚13などの配置及び個数などは一例に過ぎない。
物質20は、例えば、菌、細菌及びウイルスなどを除菌、除去又は浄化する浄化作用を有する物質である。具体的には、物質20は、薬剤である。より具体的には、物質20は、次亜塩素酸(HClO)である。あるいは、物質20は、オゾン(O)又はプラズマ処理された水(HO)などでもよい。物質20は、例えば、霧状の次亜塩素酸水などの液体であるが、気体又は微粒子状の固体でもよい。
物質20は、発生源11から空間10内に放出される。発生源11は、物質20を生成して放出する生成装置である。例えば、発生源11は、次亜塩素酸水生成装置であり、食塩水を電気分解することにより次亜塩素酸水を生成する。発生源11は、空間10内に向けて気流を形成する機能を有する。発生源11は、生成した次亜塩素酸水を気化させて、気流とともに次亜塩素酸を物質20として放出する。物質20は、気流に沿って空間10内に拡散される。
空間10内に存在する物質20は、物質20が有する特性及び空間10内の環境の少なくとも一方に応じて様々な影響を受ける。例えば、図2に示す物質20aは、自己分解により消滅する。物質20bは、空間10内を浮遊し拡散される。物質20cは、空間10の壁に対して吸着される。また、吸着された物質20cは、壁から放出される。物質20dは、紫外線により分解されて消滅する。
本実施の形態に係る濃度推定装置100は、情報処理装置であり、空間10内に拡散された物質20の濃度を推定する濃度推定方法を実行する。濃度推定装置100は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。
[構成]
以下では、濃度推定装置100の詳細な構成について、図2を適宜参照しながら、図1及び図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る濃度推定装置100の取得部110の機能構成を示すブロック図である。
図1に示すように、濃度推定装置100は、取得部110と、演算部120と、出力部130とを備える。濃度推定装置100は、環境情報及び物質情報を取得し、取得した情報に基づいてシミュレーションを行うことで、空間10内の所定位置における物質20の濃度を示す濃度情報を出力する。所定位置は、濃度推定の対象位置である。
対象位置は、空間10を三次元マトリクス状に分割した複数の部分空間の中から、濃度の推定対象となる位置として選択された1つの部分空間である。対象位置は、例えば三次元座標系で表される。なお、対象位置は、1つの部分空間に限らず、複数の部分空間でもよく、全ての部分空間、すなわち、空間10の全体であってもよい。この場合、濃度推定装置100は、空間10内の物質20の濃度の三次元分布を濃度情報として出力してもよい。
部分空間は、濃度推定シミュレーションにおける演算の単位(メッシュ)に相当する。複数の部分空間の大きさは、互いに異なっていてもよい。本実施の形態では、複数の部分空間は、例えば互いに同じ大きさの立方体状の空間である。部分空間の一辺の長さは、例えば80mmであるが、これに限らない。また、部分空間は、ソリッド(三次元)要素のものであれば、直方体状又は三角錐状などの空間であってもよい。部分空間の大きさは、空間10の大きさに基づいて定められてもよい。
図3に示すように、環境情報は、空間10内の温度、湿度及び紫外線量、並びに、空間10内に位置する部材の材質などを示す情報である。部材は、空間10を形成する壁材、天井材、床材若しくは窓材などの造営材、又は、空間10内に配置された椅子12、棚13若しくは発生源11などの障害物である。
物質情報は、空間10に発生する物質20に関する情報である。具体的には、物質情報は、物質20の発生量、並びに、物質20を移動させる気流の風向及び風速などを示す情報である。物質情報には、物質20の種類を示す情報が含まれてもよい。
取得部110は、環境情報及び物質情報を取得する。図3に示すように、取得部110は、受付部111と、決定部112と、記憶部113とを備える。
受付部111は、外部から環境情報及び物質情報を取得する。受付部111は、例えば、温湿度センサなどのセンサから出力される出力信号が入力される入力インタフェース、ユーザからの操作を受け付けるユーザインタフェース、及び、発生源11と通信を行う通信インタフェースなどで実現される。ユーザインタフェースは、例えば、タッチパネル又は物理的な操作ボタンなどである。あるいは、受付部111は、ユーザが操作するスマートフォンなどの端末装置と通信する通信インタフェースで実現されてもよい。
本実施の形態では、受付部111は、温湿度センサ又は温度センサから空間10内の温度を示す温度情報を取得する。温度情報は、具体的には、空間10内の気温、又は、空間10内に位置する部材の表面温度を示す。受付部111は、温湿度センサ又は湿度センサから空間10内の湿度を示す湿度情報を取得する。受付部111は、紫外線光量計から空間10内の紫外線量を示す紫外線情報を取得する。
なお、温湿度センサ及び紫外線光量計の少なくとも一方は、空間10内に複数設けられていてもよい。受付部111は、複数の温湿度センサ及び紫外線光量計から、空間10を構成する複数の部分空間の各々における温度情報、湿度情報及び紫外線情報を取得してもよい。
受付部111は、端末装置などから、空間10内に位置する部材の材質を示す材質情報を取得する。材質情報は、具体的には、部材の材質を部分空間毎に示す。材質情報は、例えば、空間10が形成された時に予め記憶部113に記憶されていてもよい。
受付部111は、発生源11から、物質20の発生量を示す発生量情報を取得する。発生量情報は、例えば、単位時間当たりに発生源11から発生する物質20の濃度を、発生量として示す。受付部111は、発生源11が空間10内に供給する気流の風向及び風速を示す気流情報を取得する。気流情報は、発生源11の吹出口を基準位置として、気流の進行方向及び進行速度をそれぞれ、風向及び風速として示す。
受付部111は、さらに、ユーザが操作する端末装置などから、空間10の大きさ及び形状、並びに、空間10内に存在する椅子12などの障害物の大きさ、形状及び配置位置を示すジオメトリ情報を取得してもよい。受付部111は、さらに、物質20の種類を示す種類情報を取得してもよい。
決定部112は、受付部111によって取得された情報に基づいて、物質20の自己分解係数、物質20の拡散係数、及び、物質20の吸着放出係数を決定する。決定部112は、決定した自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数、並びに、受付部111によって取得された情報を、入力データとして演算部120に出力する。自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数の詳細については、後で説明する。
記憶部113は、図3に示すように、自己分解係数用の第1データベース114と、拡散係数用の第2データベース115と、吸着放出係数用の第3データベース116とを記憶している。記憶部113は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリなどの不揮発性メモリである。
演算部120は、空間10内に拡散する物質20のシミュレーションを行うことで、空間10内の物質20の濃度を算出する。演算部120は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。
具体的には、演算部120は、物質20の発生量と、物質20を移動させる気流の風向及び風速と、物質20の自己分解係数と、物質20の拡散係数と、空間10内の所定面に対する物質20の吸着放出係数と、空間10内の温度、湿度及び紫外線量の少なくとも1つとを入力データとして取得する。演算部120は、入力データを取得し、取得した入力データを用いて空間10内の物質20の濃度を算出する。
演算部120は、例えば、数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)に基づく解析(以下、CFD解析と記載)を行う。CFD解析は、例えば、RANS(Reynolds-Averaged Navier-Stokes equations)、DNS(Direct Numerical Simulation)、LES(Large Eddy Simulation)、又はDES(Detached Eddy Simulation)などのモデルに基づいて行われる。具体的には、演算部120は、物質20の種類と、物質20の発生量と、気流の風向及び風速と、物質20の自己分解係数と、物質20の拡散係数と、物質20の吸着放出係数と、空間10内の温度、湿度及び紫外線量とを入力データとしてCFD解析を行うことにより、空間10を構成する部分空間毎の濃度を算出する。具体的には、演算部120は、部分空間毎の濃度の三次元分布を生成する。より具体的には、演算部120は、空間10内の任意の位置の任意の時間における物質20の濃度を算出する。演算部120は、空間10内の濃度の経時的に変化する三次元分布を生成する。
例えば、物質20の発生量が多い程、各部分空間の濃度推定値が大きくなる。物質20の発生量が小さい程、各部分空間の濃度推定値が小さくなる。また、気流の風向に基づいて、例えば、発生源11の風下(具体的には発生源11から離れた位置)に位置する部分空間の濃度推定値は、発生源11の風上(具体的には発生源11に近い位置)に位置する部分空間の濃度推定値より小さくなる。また、風速が大きい場合には、発生源11から離れた位置の部分空間の濃度推定値が大きくなる。風速が小さい場合には、発生源11から離れた位置の部分空間の濃度推定値が小さくなる。自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数と濃度推定値との関係は、後で説明する。
出力部130は、演算部120によって算出された濃度を示す濃度情報を出力する。例えば、出力部130は、ディスプレイであり、濃度の三次元分布を示す画像データを表示する。あるいは、出力部130は、外部の表示装置に接続される出力インタフェースであってもよい。出力部130は、外部の表示装置に画像データを出力してもよい。
[パラメータ]
続いて、本実施の形態に係る濃度推定装置100の演算部120が入力データとして取得する、物質20の性質に関する3つのパラメータについて説明する。3つのパラメータは、物質20の自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数である。
[自己分解係数]
まず、物質20の自己分解係数について説明する。
自己分解係数は、物質20が自己分解される度合いを示すパラメータである。具体的には、自己分解係数は、以下の式(1)に示すアレニウスの式で定義される反応係数である。
Figure 2019044181
式(1)において、kは、物質20の自己分解係数(単位[/s])である。Aは、頻度因子である。Eは、活性化エネルギーである。Rは、気体定数である。Tは、空間10内の絶対温度である。ここで、A及びEは、物質20の種類に応じて定まる値である。
式(1)に示すように、自己分解係数kは、空間10内の温度に依存する。具体的には、空間10内の温度が低い程、自己分解係数kが小さくなり、物質20の自己分解が進みにくい。空間10内の温度が高い程、自己分解係数kが大きくなり、物質20の自己分解が進みやすくなる。
なお、自己分解係数kを算出するための頻度因子A、活性化エネルギーEなどは、以下の手順に沿って予め実測することで得られる。まず、例えば気温20℃、湿度50%に保った容積1mのアクリルボックスを用意し、内部に次亜塩素酸ガスを物質20として溜める。アクリルボックス内の次亜塩素酸ガスの濃度を初期状態から経時的に測定する。気温及び湿度の組み合わせを変更し、異なる条件下で同様の測定を行う。
次亜塩素酸の反応速度式[HClO]=[HClO]initial×e−ktから、自己分解係数kを算出する。なお、[HClO]initialは、次亜塩素酸ガスの初期状態の濃度を示している。[HClO]は、初期状態から時間tだけ経過した後の次亜塩素酸ガスの濃度を示している。
互いに異なる2つ以上の温度に対応する自己分解係数kを算出し、算出した自己分解係数kを用いてアレニウスプロットを行う。アレニウスプロットとは、横軸を1/T、縦軸をlnkとした二次元座標系に、算出した値を描画することである。アレニウスプロットの近似式に基づいて、傾き−E/R及び切片lnAが算出される。
本実施の形態では、決定部112は、空間10内の温度に基づいて自己分解係数kを決定する。具体的には、決定部112は、記憶部113に記憶された第1データベース114を参照することで、自己分解係数kを決定する。
第1データベース114は、自己分解係数kと温度との対応関係を示すデータベースである。具体的には、第1データベース114は、温度及び物質20の種類の組み合わせ毎に、上記式(1)に基づいて予め算出された自己分解係数kを示している。なお、物質20の種類が1つのみである場合には、第1データベース114は、温度毎に予め算出された自己分解係数kを示していてもよい。
なお、記憶部113には、第1データベース114の代わりに、上記式(1)が記憶されていてもよい。決定部112は、受付部111が取得した種類情報及び温度情報に基づいて、式(1)を用いて自己分解係数kを算出してもよい。
本実施の形態では、自己分解係数をシミュレーションの入力データとして用いることで、物質20の自己分解による濃度の減少をシミュレーション結果に反映させることができる。具体的には、自己分解係数が大きい程、濃度推定値は、自己分解係数を入力データとして用いない場合の濃度推定値よりも小さくなる。自己分解係数が小さい程、濃度推定値は、自己分解係数を入力データとして用いない場合の濃度推定値よりも大きくなる。いずれの場合も、自己分解係数を入力データとして用いることで、実測値に近い濃度を推定することができる。
[拡散係数]
次に、物質20の拡散係数について説明する。
拡散係数は、物質20が拡散される度合いを示すパラメータである。具体的には、拡散係数は、以下の式(2)に示すアインシュタイン・ストークスの式で定義される。
Figure 2019044181
式(2)において、Dは、物質20の拡散係数(単位[m/s])である。kは、ボルツマン定数である。Tは、空間10内の絶対温度である。Bは、物質20の移動度である。μは、物質20の粘性である。aは、物質20の分子半径である。ここで、μ及びaは、物質20の種類に応じて定まる値である。
式(2)に示すように、拡散係数Dは、空間10内の温度に依存する。具体的には、空間10内の温度が低い程、拡散係数が小さくなり、物質20が拡散されにくくなる。空間10内の温度が高い程、拡散係数が大きくなり、物質20が拡散されやすくなる。より具体的には、拡散係数Dは、空間10内の絶対温度Tに対して比例関係を有する。
本実施の形態では、決定部112は、空間10内の温度に基づいて拡散係数Dを決定する。具体的には、決定部112は、記憶部113に記憶された第2データベース115を参照することで、拡散係数Dを決定する。
第2データベース115は、拡散係数Dと温度との対応関係を示すデータベースである。具体的には、第2データベース115は、温度及び物質20の種類の組み合わせ毎に、上記式(2)に基づいて予め算出された拡散係数Dを示している。なお、物質20の種類が1つのみである場合には、第2データベース115は、温度毎に予め算出された拡散係数Dを示していてもよい。
なお、記憶部113には、第2データベース115の代わりに、上記式(2)が記憶されていてもよい。決定部112は、受付部111が取得した種類情報及び温度情報に基づいて、式(2)を用いて拡散係数Dを算出してもよい。
本実施の形態では、拡散係数をシミュレーションの入力データとして用いることで、物質20の拡散による濃度の変化をシミュレーション結果に反映させることができる。具体的には、拡散係数が大きい程、物質20が広がりやすくなる。このため、例えば、発生源11より離れた位置での物質20の濃度推定値は、拡散係数を入力データとして用いない場合の濃度推定値よりも大きくなる。また、拡散係数が小さい程、物質20が広がりにくくなる。このため、例えば、発生源11より離れた位置での物質20の濃度推定値は、拡散係数を入力データとして用いない場合の濃度推定値よりも小さくなる。いずれの場合も、拡散係数を入力データとして用いることで、実測値に近い濃度を推定することができる。
[吸着放出係数]
次に、物質20の吸着放出係数について説明する。
図4は、所定面30に対する物質20の吸着放出係数を説明するための所定面30の断面図である。所定面30は、空間10を形成する壁材などの造営材、又は、空間10内に位置する発生源11などの障害物の壁面である。
図4に示すように、所定面30の近傍に位置する物質20は、所定時間の経過後に、物質20xのように所定面30に吸着される場合と、物質20yのように吸着されずに所定面30の近傍に位置したままの場合とがある。
吸着放出係数は、物質20の所定面30に対する吸着及び放出の度合いを示すパラメータである。吸着放出係数は、物質20が所定面30に対して単位時間あたりに近付く距離として定められる。具体的には、吸着放出係数は、以下の式(3)に示す吸着量を表す式に基づいて定義される。
Figure 2019044181
式(3)において、hは、物質20の吸着放出係数(単位[m/s])である。吸着放出係数が正の値である場合、物質20が所定面30に吸着することを意味する。吸着放出係数が負の値である場合、物質20が所定面30から放出されることを意味する。吸着放出係数の絶対値が大きい程、吸着量又は放出量が大きい。吸着放出係数の絶対値が小さい程、吸着量又は放出量が小さい。
Fは、物質20の吸着量(単位[m/s])である。ΔCは、物質20の濃度差比率である。Aは、図4に示す所定面30の面積(単位[m])である。
物質20の吸着には、物理的な吸着と化学的な吸着とが含まれる。物理的な吸着は、例えば、所定面30の表面に設けられている微小な細孔又は凹凸に物質20が捕捉されることである。物理的な吸着は、例えば、以下の式(4)に示すBETの吸着等温式に基づいて定められる。
Figure 2019044181
式(4)において、pは、物質20の飽和蒸気圧である。pは、物質20の蒸気圧である。vは、飽和吸着量である。vは、吸着量である。cは、以下の式(5)で表される。
Figure 2019044181
式(5)において、cは、定数である。Rは、気体定数である。Tは、絶対温度である。Eは、所定面30の表面に対する物質20の吸着熱である。Eは、物質20の凝縮熱である。ここで、E及びEは、物質20の種類に応じて定まる値である。
また、化学的な吸着は、例えば、所定面30に付着した微小な水分などとイオン結合などの化学結合により物質20が捕捉されることである。化学的な吸着における吸着量は、所定面30の表面温度、又は、所定面30の近傍の気温に依存する。
本実施の形態では、吸着放出係数hは、物理的な吸着及び化学的な吸着などの吸着要因を総合してマクロ的な係数として決定される。具体的には、図4に示す面積Aの所定面30の端部間の濃度差に基づいて物質20の移動距離を換算することで、吸着放出係数hが定められる。具体的には、濃度の実測値に基づいて式(3)を用いて、吸着放出係数hが定められる。
図5は、所定面30に対する物質20の吸着放出係数hを決定する際に用いる濃度差比率ΔCを説明するための所定面30の断面図である。図5に示すように、所定面30の近傍の空間を第1区域と第2区域とに仮想的に定義する。
第1区域は、所定面30に面した区域である。第2区域は、第1区域より所定面30から離れた区域であり、第1区域と一面を共有している。第1区域及び第2区域は、例えば、互いに同じ大きさの直方体状の空間である。第1区域の幅wは、吸着放出係数h×解析時間より小さく、例えば、1mm以下である。
このとき、濃度差比率ΔCは、以下の式(6)で表される。
Figure 2019044181
式(6)において、C1t及びC2tはそれぞれ、時刻tにおける第1区域及び第2区域の各々の物質20の濃度である。式(3)及び(6)より、第2区域の濃度C2tが大きい程、所定面30への吸着量が多いことが分かる。
図6は、吸着放出係数hの温度依存性を示す図である。図6において、横軸は温度であり、縦軸は吸着放出係数hである。図6に示すように、温度が高くなる程、吸着放出係数hが小さくなり、物質20の所定面30への吸着が起こりにくい。温度が低くなる程、吸着放出係数hが大きくなり、物質20の所定面30への吸着が起こりやすい。吸着放出係数と温度とは、略線形の関係を有する。
本実施の形態では、決定部112は、所定面30の材質、形状、温度及び湿度の少なくとも1つに基づいて吸着放出係数hを決定する。具体的には、決定部112は、記憶部113に記憶された第3データベース116を参照することで、吸着放出係数hを決定する。
第3データベース116は、吸着放出係数hと温度との対応関係を示すデータベースである。具体的には、第3データベース116は、所定面30の材質、形状、温度及び湿度、並びに、物質20の種類の組み合わせ毎に、図6などに示す関係に基づいて予め定められた吸着放出係数hを示している。なお、物質20の種類が1つのみである場合には、第3データベース116は、所定面30の材質、形状、温度及び湿度の組み合わせ毎に予め決定された吸着放出係数hを示していてもよい。
なお、メモリ資源を節約するため、第3データベース116には、全通りの組み合わせに対応する吸着放出係数hを示すのではなく、一部の組み合わせに対応する吸着放出係数hを示していてもよい。
例えば、第3データベース116には、温度が20℃、湿度が50%RHである場合に、材質A、材質B及び材質Cの各々の吸着放出係数は、0.0006m/s、0.0011m/s及び0.02m/sであることが示されていてもよい。決定部112は、所定面30の形状、温度及び湿度については、各々と吸着放出係数との対応関係を表す関数に基づいて、第3データベース116から読み出した値を補正することで、入力データに応じた吸着放出係数を算出してもよい。あるいは、決定部112は、第3データベース116に格納された値を利用した補間処理によって、入力データに応じた吸着放出係数を算出してもよい。
例えば、吸着放出係数と温度とは、図6で示すように略線形の関係を有する。具体的には、温度が高くなる程、吸着放出係数hが小さくなり、物質20の所定面30への吸着が起こりにくい。温度が低くなる程、吸着放出係数hが大きくなり、物質20の所定面30への吸着が起こりやすい。
また、湿度が高くなる程、所定面30の表面水分量が増加し、物質20が捕捉されやすくなるため、マクロ的に吸着放出係数hが大きくなる。つまり、湿度が高くなる程、物質20の所定面30への吸着が起こりやすい、又は、放出が起こりにくい。湿度が低くなる程、所定面30の表面水分量が減少し、物質20が捕捉されにくくなるため、マクロ的に吸着放出係数hが小さくなる。つまり、湿度が低くなる程、物質20の所定面30への吸着が起こりにくい、又は、放出が起きやすくなる。
また、所定面30の表面が荒れた形状である程、具体的には、所定面30の表面粗さが大きい程、吸着放出係数hが大きくなり、物質20の所定面30への吸着が起こりやすい。所定面30の表面粗さが小さい程、吸着放出係数hが小さくなり、物質20の所定面30への吸着が起こりにくい。
本実施の形態では、吸着放出係数をシミュレーションの入力データとして用いることで、物質20の所定面30への吸着による濃度の減少をシミュレーション結果に反映させることができる。具体的には、吸着放出係数が大きい程、濃度推定値は、吸着放出係数を入力データとして用いない場合の濃度推定値よりも小さくなる。吸着放出係数が小さい程、濃度推定値は、吸着放出係数を入力データとして用いない場合の濃度推定値よりも大きくなる。いずれの場合も、吸着放出係数を入力データとして用いることで、実測値に近い濃度を推定することができる。
[動作]
続いて、本実施の形態に係る濃度推定装置100の動作、すなわち、濃度推定方法について、図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態に係る濃度推定装置100の動作を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、取得部110が入力データを取得する(S10)。具体的には、取得部110の受付部111が、空間10に設けられた温湿度センサ及び紫外線光量計から温度情報、湿度情報及び紫外線情報を取得する。受付部111は、さらに、発生源11から物質20の種類情報及び気流情報を取得する。受付部111は、空間10のジオメトリ情報及び材質情報を取得する。決定部112は、受付部111によって取得された温度情報に基づいて、自己分解係数k及び拡散係数Dを決定する。決定部112は、さらに、温度情報、湿度情報及び材質情報に基づいて、吸着放出係数hを決定する。
次に、演算部120は、空間10の対象位置における物質20の濃度を算出する(S20)。具体的には、演算部120は、取得された温度情報、湿度情報、紫外線情報、ジオメトリ情報及び材質情報、並びに、決定された自己分解係数k、拡散係数D及び吸着放出係数hを入力データとして取得する。演算部120は、取得した入力データに基づいてCFD解析を行うことで、部分空間毎の濃度を算出する。
次に、出力部130は、算出された濃度を出力する(S30)。出力部130は、例えば、図8に示す濃度の三次元分布図を表示してもよい。
図8は、本実施の形態に係る濃度推定装置100が出力する濃度の三次元分布図である。図8では、ドットの密度差によって濃度差を表現している。
三次元分布図は、例えば、色又は輝度の濃淡によって濃度の高低を表す三次元ヒートマップである。なお、出力部130は、任意の平面で切り出した濃度の二次元分布図を出力してもよい。あるいは、出力部130は、例えば、任意の位置の濃度の時間変化を示すグラフを表示してもよい。
[効果など]
続いて、本実施の形態に係る濃度推定方法による効果について、実施例と比較例とを比較した比較結果に基づいて説明する。
以下に示す表1は、比較例に係るCFD解析の入力データの一例である。
Figure 2019044181
以下に示す表2は、実施例に係るCFD解析の入力データの一例である。
Figure 2019044181
上記表1と表2とを比較して分かるように、比較例では、自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数を入力データとして用いていない。比較例では、自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数の各々の値を0とした点を除いて、その他の条件は、実施例と同じである。
図9は、比較例に係る対象位置における濃度の時間変化を示す図である。図10は、実施例に係る対象位置における濃度の時間変化を示す図である。図9及び図10の各々において、横軸は時間であり、縦軸は物質20の濃度である。また、各図において、実線は、演算部120が行った濃度推定シミュレーションの結果を示している。四角のプロットは、対象位置において実測した濃度を示している。
図9に示すように、自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数を入力データとして用いていない比較例では、時間が経過するにつれて、実測値とシミュレーション結果とが乖離している。一方で、自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数を入力データとして用いた実施例では、時間が経過するにつれて、実測値とシミュレーション結果とがほとんど乖離していないことが分かる。実施例によれば、対象位置における物質20の濃度を精度良く推定することができている。
具体的には、自己分解係数を入力データとして用いることで、物質20の自己分解による濃度の減少がシミュレーション結果に反映されている。また、拡散係数を入力データとして用いることで、物質20の拡散による濃度の変化がシミュレーション結果に反映されている。さらに、吸着放出係数を入力データとして用いることで、所定面30に吸着された分の濃度の減少がシミュレーション結果に反映されている。
このように、本実施の形態に係る濃度推定方法は、情報処理装置が実行する、空間10内に拡散された物質20の濃度を推定する濃度推定方法である。濃度推定方法では、物質20の発生量と、物質20を移動させる気流の風向及び風速と、物質20の自己分解係数と、物質20の拡散係数と、空間10内の所定面30に対する物質20の吸着放出係数と、空間10内の温度、湿度及び紫外線量の少なくとも1つとを入力データとして取得する。濃度推定方法では、取得した入力データを用いて空間10内の物質20の濃度を算出する。また、本実施の形態では、濃度推定方法を情報処理装置に実行させるためのプログラムとして実現することもできる。
これにより、自己分解係数、拡散係数及び吸着放出係数を入力データとして用いるので、物質20の濃度を精度良く推定することができる。本実施の形態に係る濃度推定方法によれば、物質20の濃度の実測値を必要とせずに、空間10内に拡散する物質20の濃度を精度良く推定することができる。
また、例えば、濃度推定方法では、さらに、空間10内の温度に基づいて自己分解係数を決定する。入力データの取得では、決定した自己分解係数を取得する。
これにより、自己分解係数の温度依存性を考慮に入れてシミュレーションを行うので、物質20の濃度を精度良く推定することができる。
また、例えば、濃度推定方法では、さらに、空間10内の温度に基づいて拡散係数を決定する。入力データの取得では、決定した拡散係数を取得する。
これにより、拡散係数の温度依存性を考慮に入れてシミュレーションを行うので、物質20の濃度を精度良く推定することができる。
また、例えば、濃度推定方法では、さらに、所定面30の材質、形状、温度及び湿度の少なくとも1つに基づいて吸着放出係数を決定する。入力データの取得では、決定した吸着放出係数を取得する。
これにより、吸着放出係数の温度依存性を考慮に入れてシミュレーションを行うので、物質20の濃度を精度良く推定することができる。
(その他)
以上、本発明に係る濃度推定方法について、上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、温度、湿度及び紫外線量の少なくとも1つは固定値であってもよい。例えば、取得部110は、温度情報を取得し、湿度情報及び紫外線情報を取得しなくてもよい。あるいは、取得部110は、湿度情報を取得し、温度情報及び紫外線情報を取得しなくてもよい。また、取得部110は、紫外線情報を取得し、温度情報及び湿度情報を取得しなくてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、物質20が薬剤である例について示したが、これに限らない。物質20は、汚染物質でもよく、あるいは、臭気物質又は芳香物質でもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、発生源11が気流を生成したが、これに限らない。例えば、空間10内に気流を生成する送風機が設けられていてもよい。取得部110は、送風機から気流情報を取得してもよい。
また、上記実施の形態で説明した装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間で無線通信が行われる場合、無線通信の方式(通信規格)は、例えば、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又は、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信である。あるいは、無線通信の方式(通信規格)は、インターネットなどの広域通信ネットワークを介した通信でもよい。また、装置間においては、無線通信に代えて、有線通信が行われてもよい。有線通信は、具体的には、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)又は有線LANを用いた通信などである。
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよく、あるいは、複数の処理が並行して実行されてもよい。
例えば、上記実施の形態において説明した処理は、単一の装置(システム)を用いて集中処理することによって実現してもよく、又は、複数の装置を用いて分散処理することによって実現してもよい。また、上記プログラムを実行するプロセッサは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、あるいは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサなどのプログラム実行部が、HDD又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、制御部などの構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)などが含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。あるいは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
10 空間
20、20a、20b、20c、20d、20x、20y 物質
30 所定面
100 濃度推定装置(情報処理装置)

Claims (5)

  1. 情報処理装置が実行する、空間内に拡散された物質の濃度を推定する濃度推定方法であって、
    前記物質の発生量と、
    前記物質を移動させる気流の風向及び風速と、
    前記物質の自己分解係数と、
    前記物質の拡散係数と、
    前記空間内の所定面に対する前記物質の吸着放出係数と、
    前記空間内の温度、湿度及び紫外線量の少なくとも1つとを入力データとして取得し、取得した入力データを用いて前記空間内の前記物質の濃度を算出する
    濃度推定方法。
  2. さらに、前記空間内の温度に基づいて前記自己分解係数を決定し、
    前記入力データの取得では、決定した自己分解係数を取得する
    請求項1に記載の濃度推定方法。
  3. さらに、前記空間内の温度に基づいて前記拡散係数を決定し、
    前記入力データの取得では、決定した拡散係数を取得する
    請求項1又は2に記載の濃度推定方法。
  4. さらに、前記所定面の材質、形状、温度及び湿度の少なくとも1つに基づいて前記吸着放出係数を決定し、
    前記入力データの取得では、決定した吸着放出係数を取得する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の濃度推定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の濃度推定方法を前記情報処理装置に実行させるためのプログラム。
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