JP2006183705A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温時にNレンジからDレンジへ切り替えた際、ワンウエイクラッチのロック機能不良により発進不能になる事態を解消すること。
【解決手段】前進1速段で係合するローラ型ワンウエイクラッチFを用いた自動変速機であって、ワンウエイクラッチ部分の油温またはその油温に関連する温度を検出する温度検出手段106と、NレンジからDレンジへ切り替えられたことを検出する切替検出手段103とを備え、油温検出手段により検出された温度が所定値以下であって、かつ切替検出手段によってNレンジからDレンジへ切り替えられたことを検出したとき、ワンウエイクラッチFに機械的につながり、かつ前進1速段において係合する必要のない摩擦係合要素B2を、所定の解除条件が成立するまでの間係合させることで、発進を可能にする。
【選択図】 図5

Description

本発明は自動変速機の変速制御装置、特に中立レンジから前進レンジへの切替における制御装置に関するものである。
一般に車両用の自動変速機は、遊星歯車装置と複数の摩擦係合要素とを備えており、摩擦係合要素のいずれかを係合させることにより、入力軸を遊星歯車装置のいずれかの回転要素に結合させ、遊星歯車装置の他のいずれかの回転要素から出力軸に動力を伝達することにより、変速を行うことができる。
特許文献1には、ラビニヨウ型遊星歯車装置と、C1〜C3クラッチおよびB1,B2ブレーキよりなる摩擦係合要素と、ワンウエイクラッチとを備えた自動変速機が提案されている。前進レンジの1速段では、入力軸を一方のサンギヤに結合し、キャリアを固定するために、C2クラッチとワンウエイクラッチの両要素を係合させる必要がある。
ワンウエイクラッチには、スプラグ型とローラ型とが広く用いられているが、メカニカルロスの低減のためにはローラ型が適している。ワンウエイクラッチは油で潤滑されているが、ローラ型ワンウエイクラッチを採用した場合、低温時(例えば−20℃以下など)に高粘度となった潤滑油をローラが遮断できずにロック機能を失い、発進不能になることがある。
この対策として、ローラを押え付けているリターンスプリングの荷重を上げる方法がある。しかし、この方法では次のような問題が発生する。
1)空転時の引きずり抵抗が大きくなり、燃費に悪影響を及ぼす。
2)スペースの都合で所望の値までリターンスプリングの荷重を上げることができない場合、ローラ長の短縮でローラと内外輪との接触面圧を上げる対策が必要になるが、ワンウエイクラッチの耐久性が悪化する。
特許文献2には、中立レンジから前進レンジへの切替時に、ワンウエイクラッチに機械的につながる摩擦係合要素を予備係合させる変速制御装置が知られている。
この変速制御装置の場合、ワンウエイクラッチに機械的につながる摩擦係合要素を予備係合させることにより、ワンウエイクラッチがロック機能を失っても、発進不能になる問題を解消できる可能性がある。
しかし、この変速制御装置は、ワンウエイクラッチやプラネタリピニオンの回転振動を抑制する目的で摩擦係合要素を予備係合させるものであり、回転振動が解消する状態つまり発進段を確立する状態になれば、上記摩擦係合要素の予備係合を解除する。ところが、ワンウエイクラッチのロック機能は、ある程度油温が上昇しないと回復しないので、摩擦係合要素の予備係合を解除した途端に発進不能に陥ってしまう問題がある。
特開2004−116749号公報 特開平8−210486号公報
そこで、本発明の目的は、低温時に中立レンジから前進レンジへ切り替えた際、ワンウエイクラッチのロック機能不良により発進不能になる事態を解消できる自動変速機の変速制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、入力部材と出力部材との間に配設された動力伝達経路と、上記動力伝達経路を選択的に切替可能な複数の摩擦係合要素と、上記動力伝達経路のうち前進1速段において係合されるワンウエイクラッチとを有し、上記摩擦係合要素を選択的に係合させることにより前進段を構成する前進レンジと上記入出力部材間の動力伝達を遮断する中立レンジとに切替可能な自動変速機の変速制御装置において、上記ワンウエイクラッチはローラ型ワンウエイクラッチであり、上記ワンウエイクラッチ部分の油温またはその油温に関連する温度を検出する温度検出手段と、中立レンジから前進レンジへ切り替えられたことを検出する切替検出手段と、上記油温検出手段により検出された温度が所定値以下であって、かつ上記切替検出手段によって中立レンジから前進レンジへ切り替えられたことを検出したとき、上記ワンウエイクラッチに機械的につながり、かつ前進1速段において係合する必要のない摩擦係合要素を、所定の解除条件が成立するまでの間係合させる制御手段と、を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置を提供する。
自動変速機を中立レンジから前進レンジへ切り換えると、前進1速段において係合する必要のある摩擦係合要素(例えばC2クラッチ)を係合させる。さらに発進するには、遊星歯車装置の1要素(例えばキャリア)を固定するためにワンウエイクラッチを係合させる必要がある。しかし、ローラ型ワンウエイクラッチを採用した場合、低温時に高粘度となった潤滑油をローラが遮断できずにロック機能を失い、発進不能になることがある。
そこで、本発明では、ワンウエイクラッチ部分の油温またはその油温に関連する温度が所定値以下であって、中立レンジから前進レンジへ切り替えられたとき、ワンウエイクラッチに機械的につながり、かつ前進1速段において係合する必要のない摩擦係合要素を、所定の解除条件が成立するまでの間、係合させる。このような摩擦係合要素としては、例えばキャリアとケースとの間に設けられるB2ブレーキがある。このようにワンウエイクラッチの機能を本来は係合する必要のない摩擦係合要素で代用することで、確実に発進を行うことができる。
ワンウエイクラッチに機械的につながり、かつ前進1速段において係合する必要のない摩擦係合要素を長時間係合させ続けることは、常にエンジンブレーキが働いた状態となるので、ドライバビリティを悪化させる可能性がある。また、前進2速段以上に変速されると、上記摩擦係合要素の係合によりインターロック状態となる問題がある。
そこで、請求項2のように、摩擦係合要素を、前進1速段から高速段への変速時、および上記油温検出手段により検出された温度が所定値以上となったときのいずれかの条件を満足したとき、解除するのがよい。
前進1速段から高速段への変速時には、上記摩擦係合要素を解放することにより、インターロック状態を回避できる。また、油温が所定温度以上に上昇すれば、ワンウエイクラッチのロック機能は回復しているので、もはや本発明の制御を継続する必要がないからである。
本発明の温度検出手段は、ワンウエイクラッチ部分の油温だけでなく、この油温と相関関係にある温度を検出してもよい。例えば、自動変速機のオイルパン内の油温、外気温(またはエンジン吸気温度)、変速機ケースの温度、エンジン水温、エンジン油温などで代用することも可能である。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、中立レンジから前進レンジへの切替時で、低温のためワンウエイクラッチのロック機能が働かないとき、ワンウエイクラッチに機械的につながり、かつ前進1速段において係合する必要のない摩擦係合要素を係合させるようにしたので、発進不能になる状態を回避することができる。
また、ワンウエイクラッチのリターンスプリング荷重を上げる必要がないので、燃費に悪影響を及ぼしたり、ワンウエイクラッチの耐久性を低下させることがない。
以下に、本発明の実施の形態を、実施例を参照して説明する。
図1は本発明にかかる車両用の自動変速機の一例を示す。
この自動変速機は、トルクコンバータ1、トルクコンバータ1を介してエンジン動力が伝達される入力軸2、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2、ワンウエイクラッチF、ラビニヨウ型遊星歯車機構4、出力ギヤ5、出力軸7、差動装置8などを備えている。
遊星歯車機構4のフォワードサンギヤ4aと入力軸2とはC1クラッチを介して連結されており、リヤサンギヤ4bと入力軸2とはC2クラッチを介して連結されている。キャリヤ4cは中間軸3と連結され、中間軸3はC3クラッチを介して入力軸2と連結されている。また、キャリヤ4cはB2ブレーキとキャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容するワンウェイクラッチFとを介して変速機ケース6に連結されている。このワンウエイクラッチFはローラ型ワンウエイクラッチである。キャリヤ4cは2種類のピニオンギヤ4d,4eを支持しており、フォワードサンギヤ4aは軸長の長いロングピニオン4dと噛み合い、リヤサンギヤ4bは軸長の短いショートピニオン4eを介してロングピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン4dのみと噛み合うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合されている。出力ギヤ5は出力軸7を介して差動装置8と接続されている。
上記自動変速機は、クラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの作動によって図2のように前進4段、後退1段の変速段を実現している。図2において、●は油圧の作用状態を示している。なお、B2ブレーキは後退時、Lレンジの第1速時、および冷間時のN→D切替時に係合する。
図2には、後述する第1〜第4ソレノイドバルブ(SOL1〜SOL4)22〜25の作動状態も示されている。○は通電状態、×は非通電状態、△は一時的な通電状態を示す。なお、この作動表は定常状態の作動を示している。
図3は上記自動変速機に用いられる油圧制御装置の一例を示す。
上記油圧制御装置は、オイルポンプ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ12、ソレノイドモジュレータバルブ13、シーケンスバルブ15、フェイルセーフバルブ16、B1圧制御バルブ17、C2圧制御バルブ18、C2ロックバルブ19、C3圧制御バルブ20、B2圧制御バルブ21、第1〜第4ソレノイドバルブ22〜25などで構成されている。
第1ソレノイドバルブ22はB1ブレーキ制御用であり、第2ソレノイドバルブ23はC2クラッチ制御用である。第3ソレノイドバルブ24はC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねている。その理由は、B2ブレーキはLレンジのエンジンブレーキ制御とRレンジと低温のDレンジ(1速)で使用されるので、Dレンジ(3,4速)で作動されるC3クラッチと干渉しないからである。また、第4ソレノイドバルブ25はLレンジ(1速)時、Rレンジの切換過渡時、および低温のDレンジ(1速)時にシーケンスバルブ15を切り換えるためのバルブである。上記のように、第1〜第3ソレノイドバルブ22〜24は微妙な油圧制御を行なうため、デューティ制御弁またはリニアソレノイドバルブを用い、第4ソレノイドバルブ25はON/OFF切換弁を用いるのが望ましい。ここでは、第1,第4ソレノイドバルブ22,25は常閉型、第2,第3ソレノイドバルブ23,24は常開型が用いられている。
ソレノイドバルブ22〜25は図4に示すコントローラ100によって制御される。
上記油圧制御バルブのうち、本発明の変速制御に関係のある、シーケンスバルブ15、B2圧制御バルブ21、第3ソレノイドバルブ24および第4ソレノイドバルブ25の働きについて、図4を参照しながら以下に説明する。その他の油圧制御バルブについては、特許文献1を参照されたい。
シーケンスバルブ15は、図4に示すように、スプリング15aによって左方へ付勢されたスプール15bを備えており、左端の信号ポート15cに入力される第4ソレノイドバルブ25の信号圧PS4によって右方へ切り替わる。つまり、スプール15bは、図面下側に示すようにLレンジ時、Rレンジへの切替過渡時、および低温時のDレンジへの切替時のみ右方へ切り替わるものである。ポート15dにはC2圧制御バルブ18からC2クラッチ圧PC2が入力され、ポート15eはC2クラッチと接続されている。ポート15fにはマニュアルバルブ12から前進時のライン圧PD が入力されている。ポート15iにはB2圧制御バルブ21からB2ブレーキ圧PB2が入力され、ポート15jはB2ブレーキと接続されている。ポート15kには後退時のライン圧PR が入力されている。
上記のような構成よりなるシーケンスバルブ15は、次のような複数の機能を有する。すなわち、第3ソレノイドバルブ24をC3クラッチとB2ブレーキの制御に兼用するため、B2圧制御バルブ21とC3圧制御バルブ20の油路を切り換える機能、B2ブレーキ圧を作用させる時にB1ブレーキ圧とC3クラッチ圧の元圧をドレーンさせてインタロックを防止する機能、後退レンジではマニュアルバルブ12からRレンジ圧PR を直接B2ブレーキへ供給し、LレンジではB2圧制御バルブ21を介して調圧した油圧をB2ブレーキへ供給する機能、低温状態(例えば−20℃以下)でのN→D切替時にB2ブレーキを係合させる機能などを有する。
B2圧制御バルブ21は、B2ブレーキ圧PB2を制御する調圧バルブであり、スプリング21aによって左方へ付勢されたスプール21bを備えている。左端ポート21cには第3ソレノイドバルブ24からLレンジ時およびRレンジ時に信号圧PS3が入力されている。また、ポート21eはシーケンスバルブ15のポート15iと接続され、Lレンジの1速時、Rレンジへの切換過渡時、および低温のDレンジ1速時にB2ブレーキへ油圧PB2を供給する役割を持つ。ポート21fにはライン圧PL が入力されており、スプリング21aを収容した右端ポート21gには出力圧PB2がフィードバックされている。
上記ポート21dは、前進走行時にはドレーンされている。また、Dレンジ走行時(常温時)には、左端ポート21cに入力される第3ソレノイドバルブ24の信号圧PS3もドレーンされているので、スプール21bは図4の下側に示すように左端位置にある。そのため、B2ブレーキへの油圧PB2もドレーンされる。左端ポート21cに第3ソレノイドバルブ24から信号圧PS3が入力されると、スプール21bは図4の上側に示す位置に保持され、その出力圧PB2は信号圧PS3に比例しかつライン圧PL より低めの油圧に調圧される。
Dレンジの1速段では、図2に示すようにワンウエイクラッチFが係合することで、遊星歯車装置4のキャリア4cをケース6に対して固定している。このとき、B2ブレーキは解放されている。ところが、低温時(例えば−20℃)ではワンウエイクラッチFを潤滑している油の粘度が上昇し、ワンウエイクラッチFがロック機能を失い、発進不能になることがある。このような現象は、特にローラ型ワンウエイクラッチで発生する。
そこで、低温時の発進不能に対する対策として、本発明では、低温時のDレンジの1速段でB2ブレーキを係合させ、キャリア4cをケース6に対して固定することで、ワンウエイクラッチFを代用している。
B2ブレーキを長時間係合させ続けることは、いわばエンジンブレーキが掛かった状態を継続することになるので、次のような条件を満足した時にB2ブレーキを解放する。
a)Dレンジの2速以上に変速されたとき
2速以上であれば、ワンウエイクラッチFを係合する必要がなくなるし、2速以上でB2ブレーキを係合させ続けると、他の係合要素と干渉してインターロック状態となるからである。
b)油温検出手段により検出された温度が所定値以上となったとき
後述するように、油温センサ106により自動変速機の油温を検出しているが、その油温が所定値(例えば−10℃)以上になれば、ワンウエイクラッチFがロック機能を回復すると考えられるので、B2ブレーキを解除する。
なお、ワンウエイクラッチFの油温やそれに関連する温度を検出できない場合には、時間によってワンウエイクラッチFの油温を推定することも可能である。例えば、エンジンを始動して所定時間を経過すれば、自動変速機の内部に潤滑油が行き渡り、ワンウエイクラッチFの周囲の温度も上昇するので、ワンウエイクラッチFがロック機能を回復すると推定される。そこで、ワンウエイクラッチFの油温が上昇する時間を予測して、B2ブレーキを解除してもよい。
コントローラ100には、図4に示すようにエンジン回転数センサ101、タービン回転数センサ102、シフト位置センサ103、スロットル開度センサ104、車速センサ105、自動変速機の油温センサ106などから各種信号が入力され、予め設定されたプログラムにしたがって第1〜第4ソレノイドバルブ22〜25を制御している。なお、油温センサ106は、主にワンウエイクラッチFの油温に関連する温度を検出するためであるが、これに代えて、エンジン水温センサやエンジン油温センサ、さらにはワンウエイクラッチF付近の温度を検出する格別な温度センサを用いることも可能である。
図5はN→D切替時における本発明の制御方法の一例を示す。
制御がスタートすると、シフトレバーがNレンジからDレンジへ切り替えられたか否かを判定する(ステップS1)。切り替えられた場合には、常開バルブである第2ソレノイドバルブ23がOFF状態であるため、C2クラッチに油圧が供給される(ステップS2)。同時に、常開バルブである第3ソレノイドバルブ23がONになり、B2ブレーキ圧は立ち上がらない(ステップS3)。次に、自動変速機の油温が一定値(例えば−20℃)以下であるか否かを判定する(ステップS4)。油温が一定値以上、つまりワンウエイクラッチFがロック機能を失わない程度の温度であると判定された場合には、以下の冷間変速制御を実施することなく、通常の変速制御(ステップS12)に移行する。
一方、油温が一定値以下であると判定された場合には、ワンウエイクラッチFがロック機能を失っている可能性があるので、N→Dへの切替から所定時間経過したかどうかを判定する(ステップS5)。この所定時間とは、例えばC2クラッチ圧が係合状態となる油圧まで上昇する時間に基づいて設定される。所定時間が経過したと判定されれば、次に第3ソレノイドバルブ24にOFF信号を出力するとともに(ステップS6)、第4ソレノイドバルブ25にON信号を出力する(ステップS7)。第3ソレノイドバルブ24は常開バルブであるから、OFF信号が入力されることでB2圧制御バルブ21からB2ブレーキ圧PB2が出力される。そして、第4ソレノイドバルブ25がONしてシーケンスバルブ15が図4の右側へ切り替わることによって、B2ブレーキ圧PB2がB2ブレーキへ供給される。なお、これと同時にライン圧PD がシーケンスバルブ15のポート15f,15eを介して直接C2クラッチへ供給されるが、この時点では既にC2クラッチは係合状態にあるため、ショックは発生しない。B2ブレーキが係合することにより、たとえワンウエイクラッチFがロック機能を失っていても、発進不能になる事態を回避できる。
発進を開始した後、2速以上への変速指令が出力されたか否かを判定し(ステップS8)、変速指令が出力された場合には、油温に関係なく第3ソレノイドバルブ24をONするとともに(ステップS10)、第4ソレノイドバルブ25をOFFし(ステップS11)、B2ブレーキ圧を解放する。すなわち、冷間変速制御を中止し、通常の変速制御(ステップS12)へ移行する。また、1速状態を維持している場合でも、油温が一定値以上になった場合(ステップS9)には、冷間変速制御を中止し(ステップS10,11)、通常の変速制御(ステップ12)へ移行する。
図6は、冷間時におけるN→D切替制御のタイムチャート図である。
時刻t1 でN→Dへの変速指令が出力されると、C2クラッチ圧が立ち上がると同時に、第3ソレノイドバルブがONされる。C2クラッチ圧が係合終了状態の油圧まで立ち上がる時刻t2 で、第4ソレノイドバルブ25がONされ、B2ブレーキ圧が上昇し、発進が可能になる。なお、時刻t2 は、C2クラッチ圧が係合終了状態の油圧まで立ち上がる時間を予測して設定する方法のほか、C2クラッチ圧を検出するスイッチなどを用いて判断してもよい。
B2ブレーキ圧が上昇して発進可能状態となった後、時刻t3 で油温が所定温度以上となったとき、あるいは2速以上へ変速指令が出されたとき、第3ソレノイドバルブ24をON、第4ソレノイドバルブ25をOFFすることにより、B2ブレーキ圧を解放し、通常の変速状態へ戻す。
本発明は上記実施例に限定されるものではない。
上記実施例では、冷間時のN→D切替時に、C2クラッチ圧を先に立ち上げ、ほぼ係合状態になった後でシーケンスバルブ15を切り替え、遅れてB2ブレーキ圧を立ち上げたが、その理由は、先にシーケンスバルブ15を切り替えると、C2クラッチに直接ライン圧PD が供給されるため、ショックが発生するからである。もし、シーケンスバルブ15を用いずに、C2クラッチ圧とB2ブレーキ圧を独自に制御できる油圧制御装置を備えている場合には、B2ブレーキ圧を先に立ち上げてもよいし、C2クラッチ圧とB2ブレーキ圧を同時に立ち上げてもよい。
また、シーケンスバルブ15を用いずに、B1ブレーキ圧とB2ブレーキ圧を独自に制御できる構成としてもよい。この場合には、冷間時の1速段から高速段への変速時にB1ブレーキとB2ブレーキのクラッチツウクラッチを円滑に実施できる。
本発明における車両用自動変速機の一例の概略機構図である。 図1の自動変速機の各係合要素およびソレノイドバルブの作動表である。 図1に示す自動変速機の油圧制御装置の全体回路図である。 図3の油圧制御装置におけるシーケンスバルブおよびB2圧制御バルブの回路図である。 本発明における中立レンジから前進レンジへの低温切替制御のフローチャート図である。 本発明における低温時のタイムチャート図である。
符号の説明
C2 クラッチ(発進時に係合必要な係合要素)
B2 ブレーキ(発進時に係合不要な係合要素)
15 シーケンスバルブ
21 B2圧制御バルブ
24 第3ソレノイドバルブ
25 第4ソレノイドバルブ
100 コントローラ
103 シフト位置センサ
106 油温センサ

Claims (2)

  1. 入力部材と出力部材との間に配設された動力伝達経路と、上記動力伝達経路を選択的に切替可能な複数の摩擦係合要素と、上記動力伝達経路のうち前進1速段において係合されるワンウエイクラッチとを有し、上記摩擦係合要素を選択的に係合させることにより前進段を構成する前進レンジと上記入出力部材間の動力伝達を遮断する中立レンジとに切替可能な自動変速機の変速制御装置において、
    上記ワンウエイクラッチはローラ型ワンウエイクラッチであり、
    上記ワンウエイクラッチ部分の油温またはその油温に関連する温度を検出する温度検出手段と、
    中立レンジから前進レンジへ切り替えられたことを検出する切替検出手段と、
    上記油温検出手段により検出された温度が所定値以下であって、かつ上記切替検出手段によって中立レンジから前進レンジへ切り替えられたことを検出したとき、上記ワンウエイクラッチに機械的につながり、かつ前進1速段において係合する必要のない摩擦係合要素を、所定の解除条件が成立するまでの間係合させる制御手段と、を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 上記摩擦係合要素は、前進1速段から高速段への変速時、および上記油温検出手段により検出された温度が所定値以上となったときのいずれかの条件を満足したとき、解除されることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置。
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