JP2006171497A - メモリ性液晶パネル - Google Patents

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彰 勝呂
Masaya Kondo
近藤  真哉
Yuisuke Yano
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Abstract

【課題】低耐圧の液晶ドライバICによる低出力電圧の駆動方法においても、メモリ性液晶パネルにデータ表示を良好に行う。
【解決手段】走査電極には、ゼロと正または負の単一極性で構成される走査側電圧波形TPが印加され、かつ信号電極には、ゼロと走査側電圧波形と同極性の単一極性で構成される信号側電圧波形SGが印加され、リセット期間RSの第1の期間(R1)では走査電極に第1のリセットパルスが印加され、リセット期間RSの第2の期間(R2)では信号電極に第2のリセットパルスが印加され、第1のリセットパルスと第2のリセットパルスとは、パルス幅及びパルス電圧値が等しいことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メモリ性液晶パネルに関するものであり、特に液晶の2つの安定状態によるメモリ性効果を利用することで低電圧動作を可能とし、液晶パネルの消費電力を低減するような液晶パネルに関する。
最近注目されている電子書籍や電子新聞などにおいて、表示画面を頻繁に切り替えないような携帯情報端末の表示装置として、メモリ性を有する液晶が注目されている。メモリ性を有するということは、すなわち電圧が無印加時においても表示状態を維持することができる。この特徴を用いることで液晶表示装置の消費電力を低減することが可能になる。メモリ性を有する液晶パネルに用いられる液晶材料としては、強誘電性液晶、コレステリック液晶等が知られている。
ここで、従来の液晶パネルを駆動する方法について、メモリ液晶として強誘電性液晶を用いて説明する。図4は、一般的な液晶パネルの構成を示す断面図である。図4に示すように、液晶パネル40は、約2umの厚さの液晶層42を挟持した一対のガラス基板43a、43bと、これら2枚のガラス基板43a、43bを接着するシール剤47とで構成されている。ガラス基板43a、43bのそれぞれの対向面には、複数の画素をドットマトリクス状に配置するように透明電極(ITO)44a、44bが形成されており、その上に配向膜45a、45bが配置され、配向処理が成されている。
さらに、一方のガラス基板(以下、第1のガラス基板とする)43aの外側には、第1の偏光板41aが設置されている。他方のガラス基板(以下、第2のガラス基板とする)43bの外側には、第1の偏光板41aと偏光軸が90°異なるようにして第2の偏光板41bが設置されている。この第2の偏光板41bの外側には、反射板46が配置されている。また、第2の偏光板41bと反射板46の代わりに、偏光機能を備えた反射型偏光板を設置してもより。また、反射板46を半透過反射板として第2の偏光板41bの内側に配置してもよい。
次に、強誘電性液晶の電気光学効果について説明する。図3は強誘電性液晶の透過率と電圧の特性図である。強誘電性液晶は2つの安定状態を持ち、その2つの安定状態はある閾値を超えた電圧を印加することによって状態が切り替わり、印加電圧の極性によって第1の強誘電状態(ON状態)あるいは第2の強誘電状態(OFF状態)を選択することができる。すなわち初期(電圧無印加)時には、第1あるいは第2の強誘電状態で安定して存在するが、電圧がV1を超えてV2まで印加されると、第1の強誘電状態になる。その状態から印加電圧を徐々に下げても第1の強誘電状態を維持する。さらに電圧をV3からV4を超えて印加することで液晶分子は第2の強誘電状態に切り替わる。その状態から印加電圧を徐々に上げても第2の強誘電状態を維持する。この特性図で明らかなように強誘電性液晶を用いた液晶ディスプレイは、電圧が無印加時すなわち消費電力がゼロの時においても、その透過率、つまり表示状態を維持(メモリ性)できる。
図2は強誘電性液晶をマトリクス型の画素(例えば4×4)に形成したときの液晶パネルの平面図である。図2に示すようなマトリクス型の液晶パネルは、通常、時分割駆動方法によって表示を行っている。すなわち、走査電極群COM〜COM4を1ライン毎に例えばCOM1、COM2、・・・へと、走査電極駆動回路(図示せず)から走査側電圧波形として電圧が順次印加され、それに同期した信号側電圧波形が、同様に信号電極駆動回路(図示せず)から信号電極群SEG1〜SEG4へと並列に印加される。なお、信号側
電圧は画素に表示される内容に応じた信号波形が出力する。
このとき、ON状態のときに白表示、OFF状態のときに黒表示になるように、液晶パネルの外側に配置した一対の偏光板(図示しない)については、それぞれの吸収軸がクロスニコルになるように配置する。
次に、このような図2に示す強誘電性液晶パネルの1行1列の画素Pix(1,1)を白表示、2行1列の画素Pix(2,1)を黒表示とする駆動方法について図5を用いて説明する。図5は、一般的な強誘電性液晶パネルを駆動するための走査側電圧波形と信号側電圧波形、および画素に印加する合成電圧波形と強誘電性液晶の透過率曲線を示したものである。
リセット期間RSでは、全ての走査電極に走査側電圧波形TP1、TP2で示すようなリセット電圧±VRTの双極性パルスが印加される。同時に、全ての信号電極に信号側電圧波形SG1で示すような信号電圧±VDの双極性パルスが印加される。走査側電極波形と信号側電極波形との合成電圧波形をTS(1,1)に示すが、合成電圧波形におけるリセット期間RSの後半部では、リセット電圧と信号電圧の差分の電圧−(VRT+VD)が全ての画素に印加され、全ての画素は、図3の閾値電圧V4を超え、強誘電性液晶は第2の強誘電状態となり、図5のTV(1,1)に示すような透過率変化を示し、黒表示となる。
選択期間SE1では、走査電極COM1に、図5のTP1に示すような選択電圧±VSの双極性パルスが印加され、信号電極SEG1に、SG1に示すような信号電圧±VDの双極性パルスが印加される。これにより、TS(1,1)に示すように、選択期間SE1の後半部では、選択電圧と信号電圧の差分の電圧+(VS+VD)が画素Pix(1,1)に印加され、図3の閾値電圧V2を超え、第1の強誘電状態となり、図5のTV(1,1)に示すような透過率変化を示し、白表示となる。
保持期間HOL1では、走査電極COM1に、図5のTP1に示すような電圧ゼロが印加され、信号電極SEG1に表示内容に応じた図5のSG1に示すような信号電圧±VDの双極性パルスが印加される。図中四角で示したパルスは、+VD、−VDによって構成される任意のパルス列である。例えば、一方の表示内容では、リセット電圧と同様に、+VD、−VDの順に印加され、他方の表示内容では、−VD、+VDの順に印加される。合成電圧波形TS(1,1)で示す通り、保持期間HOL1では、信号側電圧波形SG1がそのまま反映され、±VDの電圧がPix(1,1)に印加されるが図3の閾値電圧V3を超えないので、図5のTV(1,1)に示すように選択期間SE1で決定された透過率を維持し、白表示が持続される。
一方、選択期間SE2では、走査電極COM2に、図5のTP2に示すような選択電圧±VSの双極性パルスが印加され、信号電極SEG1に、図5のSG1に示すような信号電圧±VDの双極性パルスが印加される。これにより、図5のTS(2,1)に示すように選択期間SE2の後半部では、選択電圧と信号電圧の差分の電圧+(VS−VD)が画素Pix(2,1)に印加されるが、図3の閾値電圧V1を超えないので、図5のTV(2,1)に示すように、リセット期間RSで決定された透過率を維持し、黒表示が持続される。
保持期間HOL2では、走査電極COM2に、図5のTP2に示すような電圧ゼロが印加され、信号電極SEG1には、図5のSG1に示すような表示内容に応じた信号電圧±VDの双極性パルスが印加される。合成電圧波形TS(2,1)で示す通り、保持期間HOL2では、信号側電圧波形SEG1がそのまま反映され、±VDの電圧がPix(2,
1)に印加されるが図3の閾値電圧V1を超えないので、図5のTV(2,1)に示すようなリセット期間RSで決定された透過率を維持し、黒表示が持続される。
このように従来の駆動方法では、双極性のリセットパルスと双極性の選択パルスと保持パルスからなり、駆動電圧は7レベル値(ゼロ、±VS、±VD、±VRT)を必要としていた。さらに双極性パルスであるため、ピーク−ピーク値(図5の−VRTから+VRTにあたる)は液晶が反応する電圧の2倍必要であった。
このように従来は、メモリ性液晶を駆動するためには、多値のパルス電圧が必要とされ、走査側電圧波形を出力する走査電極駆動回路(ドライバIC)の負担を軽減するため、走査電極駆動回路(ドライバIC)とは別に、独立した電圧変換手段を備え、液晶へ印加する駆動電圧を変動可能にする方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示されているメモリ性液晶素子は液晶材料にコレステリック液晶やカイラルネマティック液晶を使用し、縦方向に三層の表示層が重なった構造が採用されている液晶パネルである。
特開2001−42812号公報
メモリ性の動作モードを有する強誘電性液晶を用いて、走査電極と信号電極とを備えたマトリクス型の液晶パネルを作製し、線順次駆動方法によって強誘電性液晶にデータ表示を行う場合、走査側電圧波形には、多値の電圧(理想は5種類の電圧)が必要であり、信号側電圧波形にも、多値の電圧(理想は5種類の電圧)が必要であった。このため、多値の電圧発生手段の回路は、構成の複雑化による部品点数の増加や実装面積の拡大といった問題点が判明した。
さらに、走査側電圧波形の双極性パルスのピーク−ピーク値は液晶が反応する電圧の2倍必要となった。このため、走査側電圧波形を出力するドライバICは高耐圧プロセスで製作する必要があり、チップサイズの大型化による高コストといった問題点も生じた。
上述した課題を解決し目的を達成するために本発明は以下の構成を採用する。対向面に各々走査電極と信号電極を有する一対の基板間に、少なくとも2つの安定状態を持つメモリ性液晶を挟持し、画素を備えるメモリ性液晶パネルにおいて、走査電極には、ゼロと正または負の単一極性で構成される走査側電圧波形が印加され、かつ信号電極には、ゼロと前記走査側電圧波形と同極性の単一極性で構成される信号側電圧波形が印加され、走査側電圧波形と信号側電圧波形には、画素におけるメモリ性液晶を第1の安定状態にするリセット期間と、メモリ性液晶を第1の安定状態あるいは第2の安定状態にする選択期間とメモリ性液晶の状態を維持する保持期間を備え、リセット期間は少なくとも2つの期間からなり、リセット期間の第1の期間では走査電極に第1のリセットパルスが印加され、リセット期間の第2の期間では信号電極に第2のリセットパルスが印加され、リセット期間における第1のリセットパルスと第2のリセットパルスとは、パルス幅及びパルス電圧値が等しいことを特徴とする。
さらに、選択期間は少なくとも2つの期間からなり、選択期間の第1の期間では走査電極に第1の選択パルスと信号電極に前記画素の表示データに応じた第1の信号パルスが印加され、選択期間の第2の期間では走査電極に第2の選択パルスと信号電極に画素の表示データに応じた第2の信号パルスが印加され、選択期間における第1の選択パルスの電圧はゼロであり、第2の選択パルスの電圧は第1のリセットパルスあるいは第2のリセット
パルスと同じ極性で、かつ第1の安定状態または第2の安定状態へ転移する閾値以上であることを特徴とする。
また保持期間では、走査電極に印加されるパルスが、2値の電圧値をもつ保持パルスを備えていることを特徴とする。この2値の電圧値とは、第2の選択パルスの電圧値をVSとすると、(2/3)VSの電圧値と(1/3)VSの電圧値であることを特徴とする。
また2つの安定状態のうち、一方の安定状態における表示では、第2の選択パルスをVSとすると、選択期間における第1の信号パルスの電圧値もVSであり、かつ第2の信号パルスの電圧値はゼロであり、また他方の安定状態では、第2の選択パルスの電圧値をVSとすると、選択期間における第1の信号パルスの電圧値は、(1/3)VSであり、第2の信号パルスの電圧値は(2/3)VSであることを特徴とする。
本発明によれば、双極性パルスの出力を不要とし、液晶が反応する程度の電圧値を出力する走査電極側ドライバICと信号電極側ドライバICとを採用することがきるので、ICの耐圧を低く設定でき、小型化、低コストが実現できる。
また、正電圧(あるいは負電圧)出力のみのドライバICとすることで、走査電極側と信号電極側と同一仕様とすることが可能である。さらに、駆動電圧のレベル値を低減し、電源用の昇圧回路を容易に作製できる。なお、両電極の印加電圧波形は、各々ドライバICの入力波形で制御可能である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるメモリ性液晶パネルの実施の形態を詳細に説明する。本発明のメモリ性液晶としては、強誘電性液晶、コレステリック液晶などを採用することができる。
本実施例ではメモリ性液晶パネルに強誘電性液晶を用いた。本実施例では先に説明した図2の電極構成および図4の液晶パネル構成を採用し、印加電圧と液晶パネルの透過率の関係は図3の特性を示した。以下、本発明の液晶パネルの具体的な駆動方法について図1、図2、図6および図7を用いて説明する。
図2に示す強誘電性液晶パネルの1行1列の画素Pix(1,1)を白、2行1列の画素Pix(2,1)を黒に表示する場合を示す。ここで、走査側電圧波形と信号側電圧波形の基準電位VMはゼロとする。
図1には、図2の走査電極COM1、走査電極COM2に印加される走査側電圧波形をTP1、TP2として示し、また、図2の信号電極SEG1に印加される信号側電圧波形をSG1として示した。走査側電圧波形TP1と信号側電圧波形SG1の合成である合成電圧波形がTS(1,1)であり、画素Pix(1,1)に印加される電圧波形である。同様に、走査側電圧波形TP2と信号側電圧波形SG1の合成である合成電圧波形がTS(2,1)となり、画素Pix(2,1)に印加される電圧波形である。合成電圧波形TS(1,1)および合成電圧波形TS(2,1)が印加された時の画素Pix(1,1)および画素Pix(2,1)の透過率は、それぞれTV(1,1)およびTV(2,1)で示されている。
図6は図1の走査側電圧波形TP1を拡大して示した図である。また図7は図1の信号側電極波形SG1を拡大して示した図である。以下、図1、図6および図7を用いて説明す
る。全ての走査電極に電圧が印加される時間を1フレームとし、1フレーム内には、強誘電性液晶を2つの安定状態のうち、一方の安定状態とするリセット期間RSを設ける。このリセット期間RSを2つの期間に分け、前半部を第1の期間(R1)とし、この第1の期間(R1)において、全ての走査電極には、走査側電圧波形TP1に示すように電圧+VSの第1のリセットパルスを印加している。また、リセット期間RSの後半部を第2の期間(R2)とし、この第2の期間(R2)においては、全ての走査電極に電圧ゼロを印加する。
また、リセット期間RSの第1の期間(R1)において、全ての信号電極には、信号側電圧波形SG1に示すように、電圧ゼロを印加し、リセット期間の第2の期間(R2)においては、全ての信号電極に電圧+VSの第2のリセットパルスを印加する。このように、第1のリセットパルスと第2のリセットパルスはパルス幅、パルス電圧値とも等しく設定されている。
よって、リセット期間(RS)における、画素Pix(1,1)と画素Pix(2,1)に印加される合成波形波形はTS(1,1)、TS(2,1)のようになる。リセット期間(RS)の第1の期間(R1)では、全ての画素に印加される電圧値は第1のリセットパルスの+VSとなり、図3の閾値電圧V2を超えて、透過率は透過率TV(1,1)および透過率TV(2,1)に示すように、一旦は透過率が上昇して白表示となる。しかし、リセット期間(RS)の第2の期間(R2)で、第2のリセットパルスの電圧値−VSが全ての画素に印加されるため、強誘電性液晶は図3の閾値電圧V4を超え、第2の強誘電状態、すなわち黒表示がすぐに実行される。
リセット期間の次には、強誘電性液晶を2つの安定状態のうち、どちらかの安定状態に選択するための選択期間を設けている。走査側電極波形TP1の選択期間をSE1と示し、走査側電圧波形TP2の選択期間をSE2とした。選択期間においても2つの期間に分け、前半部を第1の期間(S1)とし、後半部を第2の期間(S2)とした。
画素Pix(1,1)を白に表示するために、選択期間SE1の第1の期間(S1)において、走査側電圧波形TP1では電圧ゼロの第1の選択パルスを印加し、選択期間SE1の第2の期間(S2)においては、電圧値+VSの第2の選択パルスが印加される。この第2の選択パルスは、リセット期間(RS)で印加された第1のリセットパルスまたは第2のリセットパルスと同極性で、かつ閾値以上の値である。また信号側電圧波形SG1では、選択期間SE1の第1の期間(S1)において、電圧値+VSの第1の信号パルスが印加され、第2の期間(S2)では、電圧値ゼロの第2の信号パルスが印加される。これにより画素Pix(1,1)に印加される合成電圧波形はTS(1,1)となり、選択期間SE1の第1の期間(S1)において、電圧値−VSが印加され、強誘電性液晶は図3の閾値電圧V4を超え、一旦は第2の強誘電状態、すなわち黒表示となるが、すぐに第2の期間(S2)において、電圧値+VSが印加され、図3の閾値電圧V2を超え、強誘電性液晶は第1の強誘電状態すなわち白表示を実行する。よって、第1の強誘電状態を実行したときには、第2の選択パルスと第1の信号パルスの電圧値はVSとなり、等しく設定されている。
選択期間の次には、強誘電性液晶の状態を維持するための保持期間を設けている。図1および図6では各走査側電極波形で示した保持期間の長さが大きく異なって図示されているが、実際ではリセット期間(RS)および選択期間に比べて保持期間を充分長く設定しているため、リセット期間(RS)の表示は認識されず、保持期間で維持された透過率が、画素の表示として認識され、それぞれの走査電極においても、ほぼ同時間の表示が行われることになる。
走査側電極波形TP1における保持期間(HOL1)では、2値の保持パルスが印加されている。2値の保持パルスのうち1つは、第2の選択パルスの電圧値VSにおける(2/3)の電圧値を持ち、もう1つの電圧値は第2の選択パルスの電圧値VSにおける(1/3)の電圧値である。
よって、合成電圧波形TS(1,1)に示すように、保持期間(HOL1)で画素Pix(1,1)に印加されるパルス電圧値は、+(1/3)VSあるいは−(1/3)VSとなり、図3の閾値V3を超えず、第1の強誘電状態すなわち白表示を維持することになる。
画素Pix(2,1)を黒に表示するためには、選択期間SE2の前半部に設定された第1の期間において、走査側電圧波形TP2では電圧ゼロの第1の選択パルスを印加し、選択期間SE2の後半部に設定された第2の期間では、電圧値+VSの第2の選択パルスを印加した。つまり走査側電圧波形TP1の選択期間SE1と同様の電圧波形が印加されている。よって、選択期間SE2においても、第2の選択パルスは、リセット期間(RS)で印加された第1のリセットパルスまたは第2のリセットパルスと同極性で、かつ閾値以上の値である。また信号側電圧波形SG1では、選択期間SE2の第1の期間(S1)において、電圧値+(1/3)VSの第1の信号パルスが印加され、第2の期間(S2)では、電圧値+(2/3)VSの第2の信号パルスが印加される。これにより画素Pix(2,1)に印加される合成電圧波形はTS(2,1)となり、選択期間SE2の第1の期間(S1)において、電圧値−(1/3)VSが印加され、続く第2の期間(S2)では、電圧値+(1/3)VSが画素Pix(2,1)に印加されることとなるが、選択期間SE2では、図3の閾値V1を超えず、第2の強誘電状態すなわち黒表示を維持する。よって、第2の強誘電状態を実行したときには、第2の選択パルスをVSとすると、第1の信号パルスは(1/3)VSとなり、第2の信号パルスは(2/3)VSと設定されている。
走査側電極波形TP2における保持期間HOL2では、2値の保持パルスが印加されている。2値の保持パルスのうち1つは、第2の選択パルスの電圧値VSにおける(2/3)の電圧値を持ち、もう1つの電圧値は第2の選択パルスの電圧値VSにおける(1/3)の電圧値である。
よって、合成電圧波形TS(2,1)に示すように、保持期間(HOL2)で画素Pix(2,1)に印加されるパルス電圧値は、+(1/3)VSあるいは−(1/3)VSとなり、図3の閾値V1を超えず、第2の強誘電状態すなわち黒表示を維持することになる。
このような駆動波形を実行することによって、合成電圧波形に注目すると、1フレーム内で、正極性と負極正の値が等しくなり、良好な交流化駆動を実行することができる。特に本発明では、走査電極および信号電極に単一極性で構成される電圧波形を用いていながらも、リセット期間内、選択期間内、保持期間内のそれぞれで交流化が実行されている。なお、本実施例は走査電極および信号電極に対して、正側電圧による駆動方法を記述しているが、0Vを対称にした負側電圧による駆動方法も容易に実現できる。
また、回路での貫通電流削減や、液晶表示でのクロストーク低減のために各電圧印加の切り替わり時に0Vを挿入した駆動方法でもよい。
なお、透過率波形TV(1,1)やTV(2,1)は上述した波形を強誘電性液晶パネルに印加したときの光学特性をフォトディテクタ等で検出したときのものである。
このように、リセット期間における信号電極からのパルス電圧と選択期間における走査電極からのパルス電圧との組み合わせによって任意の画素に任意の色(白あるいは黒)を表示することが可能になり、同時に交流化駆動を行うことができる。そのため、各電極の電圧印加に液晶駆動用ドライバICを用いる場合、正電圧(あるいは負電圧)の一方の極性電圧で各ドライバICを動作できる。したがって、各ドライバICの耐圧は低く抑えることができ、さらにICのチップサイズを小さくすることができる。また、走査電極駆動ICと信号電極駆動ICの構成も同一にでき、効率化を図ることができる。さらに、パルス用電圧は全て同極性であるので、各電圧を発生する昇圧回路も容易に作製でき、システム全体の消費電力も低減することができる。
また、リセット期間、選択期間、保持期間の全ての期間において、強誘電性液晶に印加する電圧は正側と負側とで時間平均が等しくできるので、直流電圧印加による液晶の劣化も生じない。
以上のように、本発明にかかるメモリ性液晶パネルは、携帯情報端末の表示媒体に有用であり、特に電子ブックや電子辞書など電池で駆動したときにも長時間使い続ける必要がある端末に適している。また、画面書き換えが行われていないので、画面ちらつきのない良好な表示が実現できる。
本発明のメモリ性液晶における駆動波形と光学応答と関係を示す特性図である。 液晶パネルをマトリクス型の画素(例えば4×4)に形成したときの電極配置を示した平面図である。 強誘電性液晶における印加電圧と透過率との関係を示す特性図である。 本発明の液晶表示パネルの構成を示す断面図である。 従来のメモリ性液晶における駆動波形と光学応答と関係を示す特性図である。 走査側電極波形を示した図である。 信号側電圧波形を示した図である。
符号の説明
TP1 1行目の走査電極における走査側電圧波形
TP2 2行目の走査電極における走査側電圧波形
SG1 1列目の信号電極における信号側電圧波形
TS(1,1) 1行1列の画素に印加する合成電圧波形
TS(2,1) 2行1列の画素に印加する合成電圧波形
TV(1,1) 1行1列の画素の透過率特性波形
TV(2,1) 2行1列の画素に透過率特性波形
40 液晶パネル
41a、41b 偏光板
42 液晶層
43a、43b ガラス基板
44a、44b 透明電極
45a、45b 配向膜
46 反射板
47 シール剤

Claims (5)

  1. 対向面に各々走査電極と信号電極を有する一対の基板間に、少なくとも2つの安定状態を持つメモリ性液晶を挟持し、画素を備えるメモリ性液晶パネルにおいて、
    前記走査電極には、ゼロと正または負の単一極性で構成される走査側電圧波形が印加され、かつ前記信号電極には、ゼロと前記走査側電圧波形と同極性の単一極性で構成される信号側電圧波形が印加され、
    前記走査側電圧波形と前記信号側電圧波形には、前記画素における前記メモリ性液晶を2つの安定状態のうち、一方の安定状態にするリセット期間と、前記メモリ性液晶を一方の安定状態あるいは他方の安定状態にする選択期間と、前記メモリ性液晶の状態を維持する保持期間を備え、
    前記リセット期間は少なくとも2つの期間からなり、前記リセット期間の第1の期間では前記走査電極に第1のリセットパルスが印加され、前記リセット期間の第2の期間では前記信号電極に第2のリセットパルスが印加され、
    前記リセット期間における前記第1のリセットパルスと前記第2のリセットパルスとは、パルス幅及びパルス電圧値が等しいことを特徴とするメモリ性液晶パネル。
  2. 前記選択期間は少なくとも2つの期間からなり、前記選択期間の第1の期間では前記走査電極に第1の選択パルスと前記信号電極に前記画素の表示データに応じた第1の信号パルスが印加され、前記選択期間の第2の期間では前記走査電極に第2の選択パルスと前記信号電極に前記画素の表示データに応じた第2の信号パルスが印加され、
    前記選択期間における前記第1の選択パルスの電圧はゼロであり、前記第2の選択パルスの電圧は前記第1のリセットパルスあるいは前記第2のリセットパルスと同じ極性で、かつ一方の安定状態または他方の安定状態へ転移する閾値以上であることを特徴とする請求項1記載のメモリ性液晶パネル。
  3. 前記保持期間では、前記走査電極に印加されるパルスが、2値の電圧値をもつ保持パルスを備えていることを特徴とする請求項1に記載のメモリ性液晶パネル。
  4. 前記2値の電圧値とは、前記第2の選択パルスの電圧値をVSとすると、(2/3)VSの電圧値と(1/3)VSの電圧値であることを特徴とする請求項3に記載のメモリ性液晶パネル。
  5. 前記2つの安定状態のうち、一方の安定状態における表示では、前記第2の選択パルスをVSとすると、前記選択期間における前記第1の信号パルスの電圧値もVSであり、かつ前記第2の信号パルスの電圧値はゼロであり、
    また他方の安定状態では、前記選択期間における前記第1の信号パルスの電圧値は、(1/3)VSであり、前記第2の信号パルスの電圧値は(2/3)VSであることを特徴とする請求項2記載のメモリ性液晶パネル。
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