JP2006169296A - プロピレン共重合体組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 臭気の問題がなく、透明性に優れるプロピレン共重合体組成物を提供する。
【解決手段】 (A)エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種の共重合モノマーを0.1〜5モル%含有し、メルトフローレート(230℃、18.13N荷重)が0.1〜35dg/分、かつ、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が4〜10で、共重合モノマーの持続性比(ρ)が1以下であるプロピレン共重合体100重量部に対して、(B)下記一般式(I):
で表わされる芳香族リン酸エステル金属塩0.01〜10重量部を配合してなるプロピレン共重合体組成物。
【化1】
(式中、R1は炭素原子数4〜8のアルキル基、R2は水素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基、R3は炭素原子数1〜4のアルキリデン基、Aは(n+x)価の金属、nは1〜3の整数、xは0〜2の整数を表す。)
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種の共重合モノマーを0.1〜5モル%含有し、メルトフローレート(230℃、18.13N荷重)が0.1〜35dg/分、かつ、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が4〜10で、共重合モノマーの持続性比(ρ)が1以下であるプロピレン共重合体100重量部に対して、(B)下記一般式(I):
で表わされる芳香族リン酸エステル金属塩0.01〜10重量部を配合してなるプロピレン共重合体組成物。
【化1】
(式中、R1は炭素原子数4〜8のアルキル基、R2は水素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基、R3は炭素原子数1〜4のアルキリデン基、Aは(n+x)価の金属、nは1〜3の整数、xは0〜2の整数を表す。)
【選択図】 なし
Description
本発明は、特定のプロピレン共重合体に芳香族リン酸エステル金属塩を添加してなる透明性に優れたプロピレン共重合体組成物に関する。
ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂といった結晶性合成樹脂は、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム、ジベンジリデンソルビトール類、芳香族リン酸エステル金属塩、ビシクロ[2.2.1]ヘプテン−1,2−カルボン酸金属塩、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1,2−カルボン酸金属塩などの造核剤を添加することで、透明性や力学特性が向上したり、結晶化速度が高くなることで成形サイクルが向上することが知られている。
本発明に用いられる芳香族リン酸エステル金属塩は、結晶性合成樹脂の結晶化温度、透明性及び力学特性を向上させる造核剤として広く用いられている。
特開昭58−1736号公報には、ポリオレフィン系樹脂100重量部に芳香族環状リン酸エステルの金属塩0.005〜5重量部を添加してなる透明性の改善された樹脂組成物が提案されている。(特許文献1参照。)
また、特開平5−156078号公報には、結晶性合成樹脂100重量部に芳香族環状リン酸エステルの金属塩0.01〜5重量部とアルカリ金属の脂肪酸塩0.01〜5重量部などを併用することで、これらが結晶性樹脂の物性改良効果の大きな造核剤として機能することが提案されている。(特許文献2参照。)
特開昭58−1736号公報には、ポリオレフィン系樹脂100重量部に芳香族環状リン酸エステルの金属塩0.005〜5重量部を添加してなる透明性の改善された樹脂組成物が提案されている。(特許文献1参照。)
また、特開平5−156078号公報には、結晶性合成樹脂100重量部に芳香族環状リン酸エステルの金属塩0.01〜5重量部とアルカリ金属の脂肪酸塩0.01〜5重量部などを併用することで、これらが結晶性樹脂の物性改良効果の大きな造核剤として機能することが提案されている。(特許文献2参照。)
一方、プロピレン共重合体は、その構造が非常に多様であり、触媒の種類、共重合形式、重合相、反応時間などによって、ポリプロピレンホモポリマー部とコポリマー部が殆ど化学結合せず両者の混合物であったり、実際にポリプロピレンホモポリマー部にコポリマー部が化学結合していたり、分子量分布、共重合モノマーの連鎖分布などが非常に異なっている。プロピレン共重合体は、上記のような特性を持つ結晶性樹脂であるので、ポリマー構造によって、あるプロピレン共重合体では造核剤が非常に効果を発揮したり、また別のプロピレン共重合体では発揮しにくかったりする場合がある。
従来、樹脂のモノマーシーケンスに関する研究も行われており、プロピレン共重合体等におけるブロック構造の持続性比(ρ)が、以下の式で定義されている。
ρ=Rran/R
(式中、Rはモノマー単位100個あたりに存在する連鎖の変わり目の数を、Rranは共重合モノマーが統計的にランダムに挿入されたときのRの値を表す。)
ρが1より大きくなるにつれて、ベルヌーイ分布よりブロック性が大きくなり、1より小さくなるにつれて交互性が高くなる。(非特許文献1参照。)
従来、樹脂のモノマーシーケンスに関する研究も行われており、プロピレン共重合体等におけるブロック構造の持続性比(ρ)が、以下の式で定義されている。
ρ=Rran/R
(式中、Rはモノマー単位100個あたりに存在する連鎖の変わり目の数を、Rranは共重合モノマーが統計的にランダムに挿入されたときのRの値を表す。)
ρが1より大きくなるにつれて、ベルヌーイ分布よりブロック性が大きくなり、1より小さくなるにつれて交互性が高くなる。(非特許文献1参照。)
プロピレン共重合体などのプロピレン系樹脂は耐熱性などに優れるものの透明性が低く、透明性の改良効果に優れるジベンジリデンソルビトール類は熱分解してアルデヒド臭気を生じるため、臭気の問題がなく、透明性に優れる造核剤入りプロピレン系樹脂組成物が望まれている。
臭気の問題がなく、透明性に優れるプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明者らは上記の現状に鑑み鋭意検討を行った結果、特定範囲の共重合モノマーの導入量、溶融特性、分子量分布、共重合における持続性比を有するプロピレン共重合体に、芳香族リン酸エステル金属塩を配合することで臭気の問題がなく、透明性にも特に優れるプロピレン共重合体組成物が得られることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明の第1は、(A)エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種の共重合モノマーを0.1〜5モル%含有し、JIS K7210におけるメルトフローレート(230℃、18.13N(1.85kgf)荷重)が0.1〜35dg/分、かつ、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が4〜10で、下記式:
ρ=Rran/R
(式中、Rはモノマー単位100個あたりに存在する連鎖の変わり目の数を、Rranは共重合モノマーが統計的にランダムに挿入されたときのRの値を表す。)
で表される共重合モノマーの持続性比(ρ)が1以下であるプロピレン共重合体100重量部に対して、
(B)下記一般式(I):
ρ=Rran/R
(式中、Rはモノマー単位100個あたりに存在する連鎖の変わり目の数を、Rranは共重合モノマーが統計的にランダムに挿入されたときのRの値を表す。)
で表される共重合モノマーの持続性比(ρ)が1以下であるプロピレン共重合体100重量部に対して、
(B)下記一般式(I):
(式中、R1は炭素原子数4〜8のアルキル基、R2は水素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基、R3は炭素原子数1〜4のアルキリデン基、Aは(n+x)価の金属、nは1〜3の整数、xは0〜2の整数を表す。)
で表わされる芳香族リン酸エステル金属塩0.01〜10重量部を配合してなるプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明の第2は、プロピレン共重合体100重量部に対して、炭素原子数8〜30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩0.01〜5重量部を配合してなる本発明の第1記載のプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明の第3は、共重合モノマーがエチレンである本発明の第1又は2記載のプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明の第4は、ρが0.99以下である本発明の第1〜3記載のプロピレン共重合体組成物を提供する。
で表わされる芳香族リン酸エステル金属塩0.01〜10重量部を配合してなるプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明の第2は、プロピレン共重合体100重量部に対して、炭素原子数8〜30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩0.01〜5重量部を配合してなる本発明の第1記載のプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明の第3は、共重合モノマーがエチレンである本発明の第1又は2記載のプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明の第4は、ρが0.99以下である本発明の第1〜3記載のプロピレン共重合体組成物を提供する。
本発明により、臭気の問題がなく、透明性にも特に優れるプロピレン共重合体組成物を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)プロピレン共重合体((A)成分)
本発明に係るプロピレン共重合体(A)に用いられる共重合モノマーは、エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種の共重合モノマーであり、α−オレフィンとしては好ましくは炭素数4〜10の直鎖状又は分岐状のものであり、具体的には、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1などが挙げられる。好ましいプロピレン共重合体としてはプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体などの2元系共重合体やプロピレン−エチレン−ブテン共重合体などの3元系共重合体などが挙げられる。
(A)プロピレン共重合体((A)成分)
本発明に係るプロピレン共重合体(A)に用いられる共重合モノマーは、エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種の共重合モノマーであり、α−オレフィンとしては好ましくは炭素数4〜10の直鎖状又は分岐状のものであり、具体的には、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1などが挙げられる。好ましいプロピレン共重合体としてはプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体などの2元系共重合体やプロピレン−エチレン−ブテン共重合体などの3元系共重合体などが挙げられる。
プロピレン共重合体(A)中の共重合モノマーの含有率は0.1〜5モル%、好ましくは0.5〜5モル%である。共重合モノマーの含有率が上記範囲未満では共重合体としての特性が得られず、上記範囲より多すぎると一般式(I)の化合物による透明性改善効果が小さい。
また、プロピレン共重合体(A)は、JIS K7210によるメルトフローレート(230℃、18.13N(1.85kgf)荷重で測定。MFRと略す。)が0.1〜35dg/分(即ち、0.1〜35g/10分)、好ましくは0.5〜25であり、特に好ましくは3〜10である。メルトフローレートが上記範囲未満では加工生産性が低く、上記範囲より多すぎると一般式(I)の化合物による透明性改善効果が小さい。
また、プロピレン共重合体(A)は、分子量分布を示す重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が4〜10、好ましくは4〜6、特に好ましくは4〜5である。Mw/Mnが上記範囲より小さいと一般式(I)の化合物による透明性改善効果が小さく、大き過ぎると共重合モノマー含有量の高い低分子量成分が多く含まれるようになり、これにより透明性が低下する。
また、プロピレン共重合体(A)は、前記式で表される共重合モノマーの持続性比(ρ)が1以下、好ましくは0.99以下である。持続性比(ρ)が1より大き過ぎると、芳香族リン酸エステル金属塩(B)による透明性改善効果が小さい。
(B)芳香族リン酸エステル金属塩((B)成分)
本発明に係る芳香族リン酸エステル金属塩(B)は、造核剤であり、前記一般式(I)で表されるものである。
一般式(I)におけるR1で表されるアルキル基としては、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、イソオクチル、第三オクチルなどが挙げられる。
本発明に係る芳香族リン酸エステル金属塩(B)は、造核剤であり、前記一般式(I)で表されるものである。
一般式(I)におけるR1で表されるアルキル基としては、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、イソオクチル、第三オクチルなどが挙げられる。
一般式(I)におけるR2で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第三ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、へプチル、オクチル、イソオクチル、第三オクチルなどが挙げられる。
一般式(I)におけるR3で表されるアルキリデン基としては、例えば、メチレン、エチリデン、プロピリデン、イソプロピリデン、ブチリデン、イソブチリデンなどが挙げられる。
芳香族リン酸エステル金属塩(B)は、常温で固体であり、平均粒径、平均アスペクト比およびかさ比重、結晶構造などの物理的な特性や、塩素含有率、結晶水の有無などの化学的な特性は限定されないが、平均粒径は10μm以下、特に5μm以下、平均アスペクト比は10以下、特に5以下、かさ比重は0.1以上、塩素含有率は100ppm以下、特に30ppm以下の範囲のものが好ましい。
平均粒径が大きすぎると、得られる樹脂組成物の力学特性があまり向上せず、フィルムや薄いシート状に成形した場合には、外観不良や強度低下の原因となる。平均粒径が小さいと得られる樹脂組成物の力学特性は向上するが粉塵の発生など取り扱いが困難になるので、(B)成分は、顆粒化やマスターバッチ化して使用することが好ましい。
平均アスペクト比が大きいと、得られる成形品の力学特性が方向により異なるなどの好ましくない現象が起きる。
かさ比重が小さいと、自動軽量が困難であったり、流動性が低く、成形加工機への供給速度が一定しにくいなど粉体として取り扱い性が悪くなる。
また、塩素含有量が多くなると得られる樹脂組成物が着色する。
平均粒径が大きすぎると、得られる樹脂組成物の力学特性があまり向上せず、フィルムや薄いシート状に成形した場合には、外観不良や強度低下の原因となる。平均粒径が小さいと得られる樹脂組成物の力学特性は向上するが粉塵の発生など取り扱いが困難になるので、(B)成分は、顆粒化やマスターバッチ化して使用することが好ましい。
平均アスペクト比が大きいと、得られる成形品の力学特性が方向により異なるなどの好ましくない現象が起きる。
かさ比重が小さいと、自動軽量が困難であったり、流動性が低く、成形加工機への供給速度が一定しにくいなど粉体として取り扱い性が悪くなる。
また、塩素含有量が多くなると得られる樹脂組成物が着色する。
上記特定の範囲内に物理的特性を有するように製造するには、従来公知の方法で合成した芳香族リン酸エステル金属塩(B)を、高速回転式衝撃粉砕機、自生粉砕機、ボールミル、ジェット粉砕機や、ヘンシェルミキサー、ニーダなどの装置を用いて粉砕することで製造できる。また、化学的特性を制御することは、洗浄工程を繰り返すなどの精製工程により可能である。
一般式(I)で表わされる芳香族リン酸エステル金属塩(B)としては、より具体的には以下のNo.1〜6の化合物などが挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物によりなんら制限を受けるものではない。
(C)脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩((C)成分)
本発明のプロピレン共重合体組成物には、炭素原子数8〜30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩(C)を、さらに配合してもよい。
上記炭素原子数8〜30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸としては、オクチル酸、ノニル酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラルリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。
上記アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
成分(A)100重量部に対する(C)成分の配合比率は、5重量部未満、好ましくは0.01〜3重量部である。上記範囲内で(C)成分を併用することにより、成分(B)の分散性が改善されるなどして樹脂組成物の透明性が向上する。
本発明のプロピレン共重合体組成物には、炭素原子数8〜30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩(C)を、さらに配合してもよい。
上記炭素原子数8〜30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸としては、オクチル酸、ノニル酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラルリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。
上記アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
成分(A)100重量部に対する(C)成分の配合比率は、5重量部未満、好ましくは0.01〜3重量部である。上記範囲内で(C)成分を併用することにより、成分(B)の分散性が改善されるなどして樹脂組成物の透明性が向上する。
本発明のプロピレン共重合体組成物には、必要に応じてフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ヒドロキシアミン系酸化防止剤などの酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、他の造核剤を併用することが好ましい。これら添加剤の樹脂への配合は、個別に行っても、造核剤成分と一緒に顆粒化やマスターバッチ化したものを配合してもよい。併用する配合物は安定化効果などの主たる効果の他、本発明の臭気や透明性に優れる効果を損なわないことなども考慮して選択する。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕などが挙げられ、成分(A)100重量部に対して、0.001〜10重量部、より好ましくは、0.05〜5重量部が用いられる。
上記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイトなどが挙げられる。
チオエーテル系酸化防止剤としては、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類およびペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
他の造核剤としては、アルミニウム−p−tert−ブチルベンゾエート、リチウム−p−tert−ブチルベンゾエート等の安息香酸類の金属塩;ジベンジリデンソルビトール、ビス(4−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(4−エチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(ジメチルベンジリデン)ソルビトール等のベンジリデンソルビトール類;グリセリン亜鉛等の金属アルコラート類;グルタミン酸亜鉛等のアミノ酸金属塩;ビシクロヘプタンジカルボン酸またはその塩などのビシクロ構造を有する脂肪族二塩基酸およびその金属塩などが挙げられる。
これらの添加剤は、それぞれ、成分(A)100重量部に対して、0.001〜10重量部、より好ましくは、0.05〜5重量部が用いられる。
これらの添加剤は、それぞれ、成分(A)100重量部に対して、0.001〜10重量部、より好ましくは、0.05〜5重量部が用いられる。
また、本発明の組成物は必要に応じてハイドロタルサイト類やカルシウムステアレート、マグネシウムステアレートなどのアルカリ土類金属の脂肪酸塩、難燃剤、重金属不活性化剤、帯電防止剤、充填剤、エチレンビスステアリルアミドやエルカ酸アミドなどの滑剤などを配合してもよい。
ハイドロタルサイト類としては、下記一般式:
ZnpMgqAlrCO3(OH)(2p+2q+3r-2)・nHO
(式中、pは0≦p≦4、qは2≦q≦6、rは1≦r≦3、nは0≦n≦20の整数を表す。)
で表される化合物やその炭酸アニオンの一部を過塩素酸アニオンなどで置換した化合物が用いられる。
ZnpMgqAlrCO3(OH)(2p+2q+3r-2)・nHO
(式中、pは0≦p≦4、qは2≦q≦6、rは1≦r≦3、nは0≦n≦20の整数を表す。)
で表される化合物やその炭酸アニオンの一部を過塩素酸アニオンなどで置換した化合物が用いられる。
難燃剤としては、デカブロモジフェニルエーテルやテトラブロモビスフェノールAなどのハロゲン系難燃剤、トリフェニルホスフェイト、レゾルシノールやビスフェノールAなどの多価フェノールとフェノールや2,6−キシレノールなどの1価フェノールの縮合リン酸エステル;赤燐、リン酸メラミンなどの無機リン化合物;メラミンシアヌレートなどの含窒素難燃剤;水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの無機系難燃剤;酸化アンチモンや酸化ジルコニウムなどの難燃助剤;ポリテトラフルオロエチレンなどのドリップ防止剤などが用いられる。
重金属不活性化剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンズアミド−N−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イルやドデカンジオイックアシッドビス[2−(2−ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジド]などが挙げられる。
本発明のプロピレン共重合体組成物は、建築資材、農業用資材、自動車部品、包装用資材、雑貨、玩具、家電製品、医療器具など種々の用途に用いることができる。特に高度の透明性を有するので、輸液バッグ、シリンジ、薬液充填シリンジなどの医療用途やフィルムなどに好適に用いられる。
本発明のプロピレン共重合体組成物を用いると、厚み1mmのシート状に成形した試験片をISO 294−3に基づいて霞度(%)を測定し、透明性を評価すると、霞度が良好なものが得られる。
また、造核剤による透明性の改善率を100−(霞度/造核剤未添加の霞度)として評価すると、改善率が向上されることが判る。
また、アルデヒドなどの臭気については、ペレット10gをガラス瓶に入れて栓をし、100℃オーブンで24時間加熱後、開栓して、臭気について10人の官能試験を実施した場合に、60%以上の人が、好ましくは80%以上の人が、さらに好ましくは全員が、ペレットからの臭気が感じられないものが得られる。
また、造核剤による透明性の改善率を100−(霞度/造核剤未添加の霞度)として評価すると、改善率が向上されることが判る。
また、アルデヒドなどの臭気については、ペレット10gをガラス瓶に入れて栓をし、100℃オーブンで24時間加熱後、開栓して、臭気について10人の官能試験を実施した場合に、60%以上の人が、好ましくは80%以上の人が、さらに好ましくは全員が、ペレットからの臭気が感じられないものが得られる。
(実施例)
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。しかし、本発明は以下の実施例によりなんら制限されるものではない。
以下の3種類のプロピレン共重合体を用いた。
なお、共重合モノマー含有率は赤外またはNMR測定により、MFR(230℃、18.13N(1.85kgf)荷重)はJIS K7210により、MnおよびMwはGPCにより、ρは日本電子製EX−400型FT−NMRを用い、試料をオルトジクロルベンゼン(ODCB)/重水素化ベンゼン(C6D6)=4/1の混合溶媒中に濃度10重量%で溶解したものを、130℃で、積算回数1万回、で測定して求めた。
ポリマーA:MFR8dg/分、Mw300,000、Mw/Mn=4.7、エチレン含有率3.2モル%、ρ=0.97
ポリマーB:MFR12dg/分、Mw277,000、Mw/Mn5.5、エチレン含有率3.4モル%、ρ=0.98
ポリマーC:MFR36dg/分、Mw196,000、Mw/Mn3.7、エチレン含有率5.3モル%、ρ=1.10
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。しかし、本発明は以下の実施例によりなんら制限されるものではない。
以下の3種類のプロピレン共重合体を用いた。
なお、共重合モノマー含有率は赤外またはNMR測定により、MFR(230℃、18.13N(1.85kgf)荷重)はJIS K7210により、MnおよびMwはGPCにより、ρは日本電子製EX−400型FT−NMRを用い、試料をオルトジクロルベンゼン(ODCB)/重水素化ベンゼン(C6D6)=4/1の混合溶媒中に濃度10重量%で溶解したものを、130℃で、積算回数1万回、で測定して求めた。
ポリマーA:MFR8dg/分、Mw300,000、Mw/Mn=4.7、エチレン含有率3.2モル%、ρ=0.97
ポリマーB:MFR12dg/分、Mw277,000、Mw/Mn5.5、エチレン含有率3.4モル%、ρ=0.98
ポリマーC:MFR36dg/分、Mw196,000、Mw/Mn3.7、エチレン含有率5.3モル%、ρ=1.10
(実施例1−1〜1−3)
プロピレン共重合体(表1参照)100質量部、カルシウムステアレート0.1質量部、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン0.1質量部、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト0.1質量部、造核剤(表1参照、造核剤と造核助剤の混合物を含む)をヘンシェルミキサーでブレンドし、240℃で押出して、ペレットとした。
このペレットを200℃、金型温度50℃で射出成形して厚み1mmのシート状の試験片を作成し、試験片を用いて前記霞度(%)とその改善率を求めた。結果を表1に示す。
また、ペレット10gをガラス瓶に入れて栓をし、100℃オーブンで24時間加熱後、開栓して、臭気について10人の官能試験を実施したがいずれの場合もペレットからの臭気は無かった。
プロピレン共重合体(表1参照)100質量部、カルシウムステアレート0.1質量部、テトラキス〔3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル〕メタン0.1質量部、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト0.1質量部、造核剤(表1参照、造核剤と造核助剤の混合物を含む)をヘンシェルミキサーでブレンドし、240℃で押出して、ペレットとした。
このペレットを200℃、金型温度50℃で射出成形して厚み1mmのシート状の試験片を作成し、試験片を用いて前記霞度(%)とその改善率を求めた。結果を表1に示す。
また、ペレット10gをガラス瓶に入れて栓をし、100℃オーブンで24時間加熱後、開栓して、臭気について10人の官能試験を実施したがいずれの場合もペレットからの臭気は無かった。
(比較例1−1〜1−2)
プロピレン共重合体と造核剤を表1のようにした以外は、実施例1−1と同様に行った。結果を表1に示す。
また、ペレットの発生臭気について、実施例1−1と同様に行ったところ、臭気は殆どなかった。
プロピレン共重合体と造核剤を表1のようにした以外は、実施例1−1と同様に行った。結果を表1に示す。
また、ペレットの発生臭気について、実施例1−1と同様に行ったところ、臭気は殆どなかった。
(比較例1−3〜1−5)
霞度の改善率の基準とするために、プロピレン共重合体のみを用いて、実施例1−1と同様に行った。結果を表1に示す。
なお、以上で用いた造核剤は、実施例1-1と比較例1-1では化合物No.1と12−ヒドロキシステアリン酸リチウム(12HOSt・Liと略す)の予混合物であり、実施例1-2、実施例1-3と比較例1-2では化合物No.3とミリスチン酸リチウム(Ms・Liと略す)の予混合物である。
霞度の改善率の基準とするために、プロピレン共重合体のみを用いて、実施例1−1と同様に行った。結果を表1に示す。
なお、以上で用いた造核剤は、実施例1-1と比較例1-1では化合物No.1と12−ヒドロキシステアリン酸リチウム(12HOSt・Liと略す)の予混合物であり、実施例1-2、実施例1-3と比較例1-2では化合物No.3とミリスチン酸リチウム(Ms・Liと略す)の予混合物である。
Claims (4)
- (A)エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種の共重合モノマーを0.1〜5モル%含有し、JIS K7210によるメルトフローレート(230℃、18.13N(1.85kgf)荷重)が0.1〜35dg/分、かつ、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が4〜10で、下記式:
ρ=Rran/R
(式中、Rはモノマー単位100個あたりに存在する連鎖の変わり目の数を、Rranは共重合モノマーが統計的にランダムに挿入されたときのRの値を表す。)
で表される共重合モノマーの持続性比(ρ)が1以下であるプロピレン共重合体100重量部に対して、
(B)下記一般式(I):
で表わされる芳香族リン酸エステル金属塩0.01〜10重量部を配合してなるプロピレン共重合体組成物。 - プロピレン共重合体100重量部に対して、(C)炭素原子数8〜30の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩0.01〜5重量部を配合してなる請求項1記載のプロピレン共重合体組成物。
- 共重合モノマーがエチレンである請求項1又は2記載のプロピレン共重合体組成物。
- ρが0.99以下である請求項1〜3記載のプロピレン共重合体組成物。
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JP2020079351A (ja) * | 2018-11-13 | 2020-05-28 | サンアロマー株式会社 | 高透明シート成形用ポリプロピレン組成物 |
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-
2004
- 2004-12-13 JP JP2004360442A patent/JP2006169296A/ja active Pending
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JP2020079351A (ja) * | 2018-11-13 | 2020-05-28 | サンアロマー株式会社 | 高透明シート成形用ポリプロピレン組成物 |
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