JP2006169211A - 炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを液相でエステル交換反応させる炭酸エステルの製造方法において、反応後に触媒の中和や触媒の除去などの煩雑な操作をすることなく目的物を蒸留分離することができ、また、高反応速度で目的物を生成させることができる、簡便かつ工業的に好適な炭酸エステルの製造方法の提供。
【解決手段】炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを温度感応型触媒の添加下に高温液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させて炭酸エステルを生成させ、触媒の除去操作をすることなく反応液を蒸留装置に供給する。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを液相でエステル交換反応させる炭酸エステルの製造方法に関する。更に詳しくは、対称炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを液相でエステル交換反応させて非対称炭酸ジアルキルを生成させる炭酸エステルの製造方法、及び、非対称炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを液相でエステル交換反応させて対称炭酸ジアルキルを生成させる炭酸エステルの製造方法に関する。
従来、炭酸エステルを製造する方法として、炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを触媒存在下に液相でエステル交換反応させて炭酸エステル(非対称炭酸ジアルキル、対称炭酸ジアルキル)を生成させる方法が知られており、例えば、金属アルコラート、アルカリ金属水酸化物等の強塩基(特許文献1)、アルカリ金属炭酸塩(特許文献2)、IIIB族元素の酸化物(特許文献3)などを触媒として用いる方法がある。
しかし、強塩基を用いる方法では、反応後に触媒を完全に失活させなければ、後工程で逆反応が起こったり副生物が生成するという問題がある。このため、中和処理のような煩雑な工程が余分に必要となり、それに伴って不要な塩が併産されるなどの問題も生じてくる。また、アルカリ金属炭酸塩を用いる方法では、大部分の触媒は濾過によって分離できることから反応後に中和処理等をする必要はないが、触媒とアルコールの種類によっては微量のアルカリ金属炭酸塩が溶解することがあり、その場合はこれを吸着剤等によって取り除かなければ強塩基を用いる場合と同様の問題が起こる。更に、IIIB族元素の酸化物を用いる方法でも、触媒とアルコールの種類によってはアルカリ金属炭酸塩を用いる場合と同様の問題が起こる。このように、従来の方法では工業的に改善すべき点がまだ残されていた。
特開平7−10811号公報 特開平6−166660号公報 特開平9−118652号公報
本発明は、炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを液相でエステル交換反応させる炭酸エステルの製造方法において、前記のような従来技術にある改善すべき点が解決された工業的に有利な炭酸エステルの製造方法を提供することを課題とする。即ち、本発明は、反応後に触媒の中和や触媒の除去などの煩雑な操作をすることなく目的物を蒸留分離することができ、また、高反応速度で目的物を生成させることができる、簡便かつ工業的に好適な炭酸エステルの製造方法を提供することを課題とする
本発明の課題は、以下の発明により解決される。
1.炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを温度感応型触媒の添加下に高温液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させて炭酸エステルを生成させることを特徴とする、炭酸エステルの製造方法。
2.対称炭酸ジアルキルとそのアルキル基とは異なるアルキル基を有する脂肪族アルコールを反応させて非対称炭酸ジアルキルを生成させる、前記第1の発明に記載の炭酸エステルの製造方法。
3.非対称炭酸ジアルキルとそのアルキル基の一方と同一のアルキル基を有する脂肪族アルコールを反応させて対称炭酸エステルを生成させる、前記第1の発明に記載の炭酸エステルの製造方法。
4.温度感応型触媒が前記エステル交換反応の反応温度範囲で活性であって生成物を蒸留分離する蒸留操作の温度範囲では不活性な触媒である、前記第1〜第3の発明のいずれかに記載の炭酸エステルの製造方法。
5.反応温度範囲が生成物を蒸留分離する蒸留操作の温度範囲より高温の領域である、前記第4の発明に記載の炭酸エステルの製造方法。
6.温度感応型触媒がアンモニア又はカルバモイル基含有化合物である、前記第4の発明に記載の炭酸エステルの製造方法。
7.カルバモイル基含有化合物が尿素又はカルバミン酸エステル又はカルバミン酸塩である、前記第6の発明に記載の炭酸エステルの製造方法。
8.温度感応型触媒がアンモニアであって150℃以上の液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させる、前記第1〜第3の発明のいずれかに記載の炭酸エステルの製造方法。
9.温度感応型触媒が尿素であって200℃以上の液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させる、前記第1〜第3の発明のいずれかに記載の炭酸エステルの製造方法。
10.温度感応型触媒がカルバミン酸アルキルであって230℃以上の液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させる、前記第1〜第3の発明のいずれかに記載の炭酸エステルの製造方法。
11.反応終了後に反応液を蒸留装置に供給し、前記エステル交換反応の反応温度範囲より低温の領域で蒸留操作を行って生成物を蒸留分離する、前記第1〜第3の発明のいずれかに記載の炭酸エステルの製造方法。
12.反応終了後に触媒の除去操作をすることなく反応液を蒸留装置に供給する、前記第11の発明に記載の炭酸エステルの製造方法。
本発明により、炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを液相でエステル交換反応させる炭酸エステルの製造方法において、従来技術にある改善すべき点が解決された工業的に有利な炭酸エステルの製造方法を提供することができる。即ち、本発明によれば、温度感応型触媒を用いて高温領域で炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを液相でエステル交換反応させることによりエステル交換反応を効率よく進行させることができ、また、低温領域(エステル交換反応の反応温度より低い温度範囲)で蒸留操作を行うことにより触媒を存在させたままでエステル交換反応を実質的に進行させることなく目的物を蒸留分離できるので、高反応速度で目的物を生成させることが可能になると共に反応後に触媒の中和又は除去などの煩雑な操作をすることなく非対称炭酸ジアルキル等の炭酸エステルを得ることができる。本発明は、このように炭酸エステルを簡便かつ工業的に好適な方法で製造できるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において、炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールとのエステル交換反応は、以下の反応式で表すことができる。即ち、反応式(1)のように、対称炭酸ジアルキル[I]と脂肪族アルコールをエステル交換反応させて、炭酸エステルとして非対称炭酸ジアルキル[II]を生成させる反応と、反応式(2)のように、非対称炭酸エステル[II]と脂肪族アルコールをエステル交換反応させて、炭酸エステルとして対称炭酸ジアルキル[III]を生成させる反応で表される。
Figure 2006169211
反応式(1)において、炭酸ジアルキル[I]は、同一のアルキル基(R)を有する対称炭酸ジアルキルであることが好ましく、該炭酸ジアルキルと反応する脂肪族アルコールは、対称炭酸ジアルキルが有するアルキル基とは異なるアルキル基(R)を有する脂肪族一価アルコールであることが好ましい。生成する非対称炭酸ジアルキル[II]は異種のアルキル基(R、R)を有する。また、反応式(2)において、炭酸ジアルキル[II]はこの非対称炭酸ジアルキルであり、該炭酸ジアルキルと反応する脂肪族アルコールは、非対称炭酸ジアルキルのアルキル基の一方と同一のアルキル基(R)を有する反応式(1)におけると同一のものであることが好ましい。生成する対称炭酸ジアルキル[III]は同一のアルキル基(R)を有する。
前記反応式において、アルキル基(R、R)としては、直鎖状、分岐状、環状の各種アルキル基が挙げられ、炭素数は特に制限されるものではない。具体的には、例えば、直鎖状アルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基など、分岐状アルキル基として、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソアミル基、sec−アミル基、tert−アミル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基など、環状アルキル基として、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロドデシル基などをそれぞれ挙げることができる。本発明では、例えば、炭酸ジアルキル[I]として炭酸ジメチル、該炭酸ジアルキルと反応する脂肪族アルコールとしてエタノールが好ましく挙げられ、非対称炭酸ジアルキル[II]として炭酸メチルエチル、該炭酸ジアルキルと反応する脂肪族アルコールとしてエタノールが好ましく挙げられる。
本発明では、触媒として温度感応型触媒を用いて(温度感応型触媒の添加下で)エステル交換反応が行われる。ここで、温度感応型触媒は、炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを反応させて炭酸エステルを生成させるエステル交換反応の反応温度範囲で活性であってこの温度範囲より低温の領域である生成物を蒸留分離する蒸留操作の温度範囲では不活性な触媒であり、例えば、アンモニア、カルバモイル基含有化合物などが好ましく挙げられる。
アンモニアとしては、アンモニアガス、液安、アンモニア水(好ましくは28重量%アンモニア水)を用いることができ、所定量を原料(炭酸ジアルキル及び脂肪族アルコール)とは別個に反応器に供給(添加)してもよく、原料に添加して原料混合液として反応器に供給してもよい。また、カルバモイル基含有化合物としては、例えば、尿素、カルバミン酸エステル、カルバミン酸塩などが好ましく挙げられる。カルバミン酸エステルとしては、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル等のカルバミン酸アルキルが好ましく、このアルキル基は前記アルキル基(R、R)のいずれかと同一であればよい。カルバミン酸塩としては、カルバミン酸アンモニウム、カルバミン酸炭酸水素アンモニウムが好ましい。
本発明のエステル交換反応において、脂肪族アルコールの使用量は目的の炭酸エステルが効率よく得られる範囲であれば特に制限されないが、炭酸ジアルキル1モルに対して、0.1〜100モル、更には0.5〜20モルの範囲であることが好ましい。また、触媒の使用量は、炭酸ジアルキル1モルに対して、0.00001〜0.1モル、更には0.0001〜0.01モルの範囲であることが好ましい。
エステル交換反応の反応温度範囲は、温度感応型触媒が機能する温度範囲であってかつ反応相を高温液相又は超臨界相状態に維持できる温度範囲であればよい。即ち、反応温度範囲は、温度感応型触媒の機能から、生成物を蒸留分離する温度範囲より高温の(温度感応型触媒が機能する)領域でありかつ反応相を該高温領域で液相又は超臨界相状態に維持できる温度範囲である。例えば、触媒がアンモニアであれば、反応温度は150℃以上とされるが、好ましくは150〜400℃、更に好ましくは180〜400℃、特に好ましくは190〜320℃の範囲であり、触媒が尿素であれば、反応温度は200℃以上、好ましくは200〜400℃、更に好ましくは230〜320℃の範囲であり、触媒がカルバミン酸アルキル(特にカルバミン酸エチル)であれば、反応温度は230℃以上、好ましくは230〜400℃、更に好ましくは250〜320℃の範囲である。
また、反応圧力は、反応が液相又は超臨界相状態で行われるため、反応器内を高温液相又は超臨界相状態に維持して反応させることができる範囲であればよく、熱力学的状態図(例えば、AspenTech社製AspenPlusによる)を基に反応温度に応じて適宜定めることができるが、通常は100MPaG以下、好ましくは1〜50MPaG、更に好ましくは1〜30MPaGである。また、反応時間は特に長時間を要する必要はなく、通常は10分以内であればよく、触媒濃度又は反応温度を上げれば更に短時間であってもよい。反応器は高温下に液相又は超臨界相状態で反応を行うことができるものであれば特に制限されず、例えば、管型反応器(プラグフロー型反応器)、連続槽型反応器等の連続式反応器やバッチ式反応器が挙げられるが、中でも短時間に連続的に反応を行うことができるプラグフロー型反応器が好ましい。即ち、前記の原料混合液をプラグフロー型の反応器に連続的に供給して上記温度において液相又は超臨界相状態で反応を行うことが好ましい。
なお、反応溶媒は、後処理の容易さ及び製造コストの観点からすれば特に用いる必要はないが、必要に応じて用いることもできる。溶媒を用いる場合、溶媒は反応に影響を与えないものであればよく、例えば、脂肪族炭化水素(ヘキサン、へプタン、オクタン、シクロヘキサン等)が挙げられる。
反応終了後、非対称炭酸ジアルキル等の目的の炭酸エステルは、得られた反応液から触媒を分離することなくそのまま蒸留により分離することができる。即ち、本発明では、中和、水洗、通気等の触媒の除去操作を特に行うことなく、反応液をエステル交換反応の反応温度範囲より低い温度(工業的には蒸留操作の温度範囲が好ましい)に冷却して蒸留装置に供給し、該反応温度範囲より低温の領域(エステル交換反応が実質的に進行しない温度範囲)で蒸留操作を行って、低沸留分を留去した後に目的物を蒸留分離すればよい。蒸留操作の温度範囲は、例えば、触媒がアンモニアであれば130℃以下、尿素であれば180℃以下、カルバミン酸エチルであれば210℃以下であることが好ましい。蒸留は、常圧蒸留、減圧蒸留、加圧蒸留など、公知の手段及び装置で行うことができる。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、DMCは炭酸ジメチル、MECは炭酸メチルエチル、DECは炭酸ジエチル、EtOHはエタノールを表す。
〔実施例1〕
内径0.5mm、長さ4.5mのSUS製チューブ状反応管(容積0.88mL)を恒温槽内に設置し、反応温度(反応管に備えた熱電対でモニターする)が200℃になるように恒温槽の温度を制御した。次いで、恒温槽外の反応管出口に接続した圧力調整弁で反応圧力を20MPaGに制御して反応管内を液相状態に維持し、DMCとEtOHとアンモニアの原料混合液(DMC:EtOH:NH(モル比)=1:1:0.0047)を0.1mL/minの速度でポンプにより反応管に送液した。このとき、200℃の一定温度領域における反応液の滞留時間は約5分であり、図1に示した熱力学状態図より反応管内は液相状態であった。なお、原料混合液は、DMCとEtOHの混合液にアンモニアを溶解させることにより調製した。
圧力調整弁より排出された反応液を捕集してガスクロマトグラフィーにより分析したところ、生成した炭酸エステルの組成は、DMC53.5モル%、MEC42.7モル%、DEC3.9モル%であった。
〔実施例2〕
反応圧力を10MPaGに変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。なお、図1より反応管内は液相状態であった。生成した炭酸エステルの組成は、DMC58.1モル%、MEC39.0モル%、DEC3.0モル%であった。
〔比較例1〕
反応温度を130℃に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、エステル交換反応は進行していなかった。
〔実施例3〕
反応温度を250℃に変えて反応管内を液相状態に維持した以外は、実施例1と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC42.3モル%、MEC47.9モル%、DEC9.8モル%であった。
〔実施例4〕
反応圧力を10MPaGに変えて反応管内を液相状態に維持した以外は、実施例3と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC42.7モル%、MEC48.3モル%、DEC9.0モル%であった。
〔実施例5〕
反応圧力を5MPaGに変えて反応管内を気相状態とした以外は、実施例3と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC50.7モル%、MEC44.5モル%、DEC4.8モル%であった。
〔比較例2〕
反応圧力を4MPaGに変えた以外は、実施例3と同様に反応を行った。なお、図1より反応管内は気相状態であった。生成した炭酸エステルの組成は、DMC94.1モル%、MEC5.8モル%、DEC0.1モル%であった。
〔実施例6〕
反応温度を270℃に変えて反応管内を超臨界相状態に維持した以外は、実施例1と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC41.7モル%、MEC48.6モル%、DEC9.7モル%であった。
〔実施例7〕
反応圧力を10MPaGに変えて反応管内を超臨界相状態に維持した以外は、実施例6と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC46.0モル%、MEC47.5モル%、DEC6.4モル%であった。
〔実施例8〕
反応圧力を8MPaGに変えて反応管内を超臨界相状態に維持した以外は、実施例6と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC54.0モル%、MEC42.0モル%、DEC4.0モル%であった。
〔比較例3〕
反応圧力を5MPaGに変えて反応管内を気相状態とした以外は、実施例6と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC91.0モル%、MEC8.8モル%、DEC0.1モル%であった。実施例1〜8及び比較例1,2の結果を表1に示す。
Figure 2006169211
〔実施例9〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=1:1:0.00095に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC56.0モル%、MEC40.6モル%、DEC3.4モル%であった。
〔実施例10〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=1:1:0.0028に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC45.5モル%、MEC47.9モル%、DEC6.6モル%であった。
〔実施例11〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=1:1:0.0095に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC41.1モル%、MEC49.7モル%、DEC9.3モル%であった。
〔比較例4〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=1:1:0に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC99.6モル%、MEC0.3モル%、DEC0モル%であった。実施例9〜11,4及び比較例4の結果を表2にまとめて示す。
Figure 2006169211
〔実施例12〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=0.6:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC53.7モル%、MEC42.0モル%、DEC4.3モル%であった。
〔実施例13〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=2:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC34.7モル%、MEC53.5モル%、DEC11.7モル%であった。
〔実施例14〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=3:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC35.1モル%、MEC53.4モル%、DEC11.5モル%であった。実施例12〜14及び4の結果を表3にまとめて示す。
Figure 2006169211
〔実施例15〕
原料混合液の組成をDMC:EtOH:NH(モル比)=1:1:0.004に変えた以外は、実施例3と同様に反応を行った。但し、原料混合液は、DMCとEtOHの混合液に28重量%アンモニア水を添加することにより調製した。生成した炭酸エステルの組成は、DMC40.5モル%、MEC49.7モル%、DEC9.8モル%であった。
〔実施例16〕
反応温度を300℃に変えて反応管内を超臨界相状態に維持した以外は、実施例15と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC41.3モル%、MEC50.5モル%、DEC8.3モル%であった。
〔実施例17〕
アンモニアを尿素に変え、原料混合液の組成をDMC:EtOH:NHCONH(モル比)=1:1:0.0023に変えた以外は、実施例3と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC41.8モル%、MEC49.1モル%、DEC9.1モル%であった。
〔実施例18〕
反応温度を300℃に変えて反応管内を超臨界相状態に維持した以外は、実施例17と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC41.7モル%、MEC50.3モル%、DEC8.0モル%であった。
〔比較例5〕
反応温度を180℃に変えた以外は、実施例17と同様に反応を行った。その結果、エステル交換反応は進行していなかった。
〔実施例19〕
アンモニアをカルバミン酸エチルに変え、原料混合液の組成をDMC:EtOH:NHCOOEt(モル比)=1:1:0.004とした以外は、実施例7と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC59.5モル%、MEC37.9モル%、DEC2.7モル%であった。
〔実施例20〕
反応温度を300℃に変えて反応管内を超臨界相状態に維持した以外は、実施例19と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC55.3モル%、MEC41.3モル%、DEC3.3モル%であった。
〔比較例6〕
反応温度を210℃に変えた以外は、実施例19と同様に反応を行った。その結果、エステル交換反応は進行していなかった。実施例15〜20及び比較例5〜6の結果を表4に示す。
Figure 2006169211
〔実施例21〕
脂肪族アルコールをn−プロパノールに変え、原料混合液の組成をDMC:ROH:NH(モル比)=1:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC50.9モル%、MRC41.9モル%、DRC7.3モル%であった。但し、この場合、MRCは炭酸メチル(n−プロピル)、DRCは炭酸ジ(n−プロピル)を表す。
〔実施例22〕
脂肪族アルコールをiso−プロパノールに変え、原料混合液の組成をDMC:ROH:NH(モル比)=1:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC47.2モル%、MRC46.0モル%、DRC6.8モル%であった。但し、この場合、MRCは炭酸メチル(iso−プロピル)、DRCは炭酸ジ(iso−プロピル)を表す。
〔実施例23〕
脂肪族アルコールをn−ブタノールに変え、原料混合液の組成をDMC:ROH:NH(モル比)=1:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。得られた反応液の組成は、DMC57.7モル%、MRC39.9モル%、DRC2.4モル%であった。但し、この場合、MRCは炭酸メチル(n−ブチル)、DRCは炭酸ジ(n−ブチル)を表す。
〔実施例24〕
脂肪族アルコールをsec−ブタノールに変え、原料混合液の組成をDMC:ROH:NH(モル比)=1:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC48.2モル%、MRC47.8モル%、DRC4.0モル%であった。但し、この場合、MRCは炭酸メチル(sec−ブチル)、DRCは炭酸ジ(sec−ブチル)を表す。
〔実施例25〕
脂肪族アルコールをn−オクタノールに変え、原料混合液の組成をDMC:ROH:NH(モル比)=1:1:0.0047に変えた以外は、実施例4と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC53.0モル%、MRC42.6モル%、DRC4.4モル%であった。但し、この場合、MRCは炭酸メチル(n−オクチル)、DRCは炭酸ジ(n−オクチル)を表す。実施例21〜25の結果を表5に示す。
Figure 2006169211
〔実施例26〕
原料混合液の送液を調節して反応液の滞留時間を約1分とした以外は、実施例16と同様に反応を行った。生成した炭酸エステルの組成は、DMC57.1モル%、MEC39.1モル%、DEC3.8モル%であった。得られた反応液85.6gをそのまま室温まで冷却して(この過程で反応液の組成は変化しなかった)理論段数50段の蒸留塔に供給し、圧力200torr、塔底温度76〜88℃、塔頂温度68〜73℃で蒸留操作(バッチ式)を行って、MEC20.9gを得た(蒸留収率84%)。なお、上記反応液の一部を別途100℃で2時間加熱処理しても液組成に変化はなかった。
〔実施例26〕
実施例17及び19で得られた反応液をそれぞれ実施例27におけると同様に冷却して(この過程で反応液の組成は変化しなかった)蒸留操作を行ったところ、同様の収率で炭酸メチルエチルを得ることができた。
炭酸メチルエチル等の非対称炭酸ジアルキルは、リチウムイオン二次電池用電解液、溶剤、ファインケミカルズ製造原料として有用な化合物である。
AspenTech社製AspenPlusによる、DMC(27.0重量%)−MEC(38.4重量%)−DEC(8.6重量%)−MeOH(12.2重量%)−EtOH(13.2重量%)系の熱力学状態図(P−T曲線)を表す。なお、炭酸エステルの組成は、DMC40.4モル%、MEC49.8モル%、DEC9.8モル%である。

Claims (12)

  1. 炭酸ジアルキルと脂肪族アルコールを温度感応型触媒の添加下に高温液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させて炭酸エステルを生成させることを特徴とする、炭酸エステルの製造方法。
  2. 対称炭酸ジアルキルとそのアルキル基とは異なるアルキル基を有する脂肪族アルコールを反応させて非対称炭酸ジアルキルを生成させる、請求項1記載の炭酸エステルの製造方法。
  3. 非対称炭酸ジアルキルとそのアルキル基の一方と同一のアルキル基を有する脂肪族アルコールを反応させて対称炭酸ジアルキルを生成させる、請求項1記載の炭酸エステルの製造方法。
  4. 温度感応型触媒が前記エステル交換反応の反応温度範囲で活性であって生成物を蒸留分離する蒸留操作の温度範囲では不活性な触媒である、請求項1〜3のいずれか記載の炭酸エステルの製造方法。
  5. 反応温度範囲が生成物を蒸留分離する蒸留操作の温度範囲より高温の領域である、請求項4記載の炭酸エステルの製造方法。
  6. 温度感応型触媒がアンモニア又はカルバモイル基含有化合物である、請求項4記載の炭酸エステルの製造方法。
  7. カルバモイル基含有化合物が尿素又はカルバミン酸エステル又はカルバミン酸塩である、請求項6記載の炭酸エステルの製造方法。
  8. 温度感応型触媒がアンモニアであって150℃以上の液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させる、請求項1〜3のいずれか記載の炭酸エステルの製造方法。
  9. 温度感応型触媒が尿素であって200℃以上の液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させる、請求項1〜3のいずれか記載の炭酸エステルの製造方法。
  10. 温度感応型触媒がカルバミン酸アルキルであって230℃以上の液相又は超臨界相状態でエステル交換反応させる、請求項1〜3のいずれか記載の炭酸エステルの製造方法。
  11. 反応終了後に反応液を蒸留装置に供給し、前記エステル交換反応の反応温度範囲より低温の領域で蒸留操作を行って生成物を蒸留分離する、請求項1〜3のいずれか記載の炭酸エステルの製造方法。
  12. 反応終了後に触媒の除去操作をすることなく反応液を蒸留装置に供給する、請求項11記載の炭酸エステルの製造方法。
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