JP2006168395A - 二輪車用ラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】乗り心地が損なわれることなく、旋回性能及び操縦安定性が向上された自動二輪車用ラジアルタイヤ2の提供。
【解決手段】自動二輪車用ラジアルタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10及びベルト12を備えている。このベルト12は、カーカス10の半径方向外側にあり、第一ベルトプライ32、第二ベルトプライ34及び第三ベルトプライ36を備えている。タイヤ軸が含まれる断面におけるトレッド4の周長LTに対する第一ベルトプライ32の周長L1の比L1/LTは、0.30以上0.60以下である。第一ベルトプライ32に備えられている第一ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度は、70°以上90°以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動二輪車に装着される空気入りラジアルタイヤに関する。
走行性能が重視され、自動二輪車にはラジアルタイヤが使用されている。ラジアルタイヤは、トレッドの剛性が向上しているので直進性能に優れている。サイドウォールの剛性が低いので、このタイヤは旋回性能に劣る。
自動二輪車は、コーナリングフォースとキャンバースラストとによって旋回する。走行中にハンドルが切られると、タイヤの接地面で横変形が生じる。この横変形がもとに戻ろうとする反発力が、コーナリングフォースである。横変形が生じにくい、換言すると横剛性の高いタイヤほど、コーナリングフォースは大きくなる。コーナリングフォースが大きくなれば、操縦安定性は向上する。
キャンバースラストは、車両が倒れ込むことによって発生する。車両の倒れ込みは、キャンバー角で表される。十分なキャンバー角が確保できればキャンバースラストが大きくなるので、車両の旋回性能は向上する。このキャンバー角は、タイヤ剛性と相関している。タイヤ剛性が過大になると、タイヤの撓みは小さくなる。タイヤの撓みが小さくなるとタイヤ接地面の路面追従性が悪くなるので、キャンバー角は十分に確保できない。そのため旋回性能は、損なわれてしまう。一方、タイヤ剛性が過小であれば、タイヤの車両支持性は低下する。車両支持性が低下するとキャンバー角が十分に確保できないので、この場合も旋回性能は損なわれてしまう。したがって、十分なキャンバー角が確保され旋回性能が向上されるには、タイヤ剛性の最適化が必要となる。
走行性能が向上されるために、ベルト構造の最適化が実施されている。高速耐久性、旋回安定性及び路面把持力の向上された自動二輪車用空気入りラジアルタイヤが、特開平1−109106に開示されている。このタイヤでは、クロスベルトの半径方向内側にスパイラルベルトが配置され、クロスベルトの張力負担が軽減された結果、操縦安定性及び旋回性能が向上されている。
特開平1−109106公報
ラジアルタイヤには、カーカスの半径方向外側にベルトが備えられている。特にベルトに3枚以上のベルトプライが用いられるラジアルタイヤでは、タイヤ軸が含まれる断面における各ベルトプライの周長はほぼ同じ長さで構成されている。特にタイヤ軸が含まれる断面におけるトレッドの周長に対する第一ベルトプライの周長の比は、0.9から0.95にある。さらにベルトプライに備えられているベルトコードがタイヤ赤道面に対してなす角度は、17°から23°にある。そのため、このタイヤの剛性は、過大となる。タイヤ剛性が過大であると路面に存在するギャップでタイヤが跳ねるので、このタイヤは乗り心地に劣る。また、フルバンク時にタイヤが撓まないので、グリップ力は低下する。グリップ力が低下するので、このタイヤは旋回性能にも劣る。
タイヤ剛性の過大が防止されるために、ベルトプライが2枚とされる場合がある。この場合、トレッド面の剛性は低下してしまう。トレッド面の剛性が低下するので、ハンドリングは重くなる。さらに旋回時のコーナー立ち上がりにおいてタイヤがよれるので、ドライブ方向のトラクション性能は低下する。したがって、このタイヤは操縦安定性に劣る。
本発明の目的は、乗り心地が損なわれることなく、旋回性能及び操縦安定性が向上された自動二輪車用ラジアルタイヤの提供にある。
本発明に係る自動二輪車用ラジアルタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、このトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、このサイドウォールからさらに半径方向略内向きに延びる一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスと、トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトとを備えている。このカーカスは、カーカスプライを備えている。このビードは、コアを備えている。このカーカスプライは、軸方向内側から外側にこのコアの周りを巻かれている。このベルトは、第一ベルトプライ、第二ベルトプライ及び第三ベルトプライを備えている。この第一ベルトプライは、カーカスプライの半径方向外側にある。この第二ベルトプライは、第一ベルトプライの半径方向外側にある。この第三ベルトプライは、第二ベルトプライの半径方向外側にある。タイヤ軸が含まれる断面におけるトレッドの周長LTに対する第一ベルトプライの周長L1の比L1/LTは、0.30以上0.60以下である。このトレッドの周長LTに対する第二ベルトプライの周長L2の比L2/LTは、0.75以上0.85以下である。このトレッドの周長LTに対する第三ベルトプライの周長L3の比L3/LTは、0.80以上0.90以下である。第一ベルトプライは、第一ベルトコードを備えている。この第一ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度は、70°以上90°以下である。第二ベルトプライは、第二ベルトコードを備えている。この第二ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度は、15°以上30°以下である。第三ベルトプライは、第三ベルトコードを備えている。この第三ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度は、15°以上30°以下である。トレッド赤道面までの半径方向高さで示されるタイヤ高さH0に対する第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1の比H1/H0は、0.60以上0.80以下である。タイヤ高さH0に対する第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2の比H2/H0は、0.40以上0.60である。タイヤ高さH0に対する第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3の比H3/H0は、0.30以上0.50以下である。タイヤ高さH0に対するトレッド端Teまでの半径方向高さHTの比HT/H0は、0.30以上0.50以下である。タイヤ高さH0に対するカーカスプライの巻上げ端までの半径方向高さHCの比HC/H0は、0.25以上0.45以下である。
好ましくは、このタイヤにおける上記タイヤ高さH0は上記第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1よりも大きい。この第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1は、上記第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2よりも大きい。この第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2は、上記トレッド端Teまでの半径方向高さHTよりも大きい。このトレッド端Teまでの半径方向高さHTは、上記第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3よりも大きい。さらにこの第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3は、上記カーカスプライの巻上げ端までの半径方向高さHCよりも大きい。
本発明に係る自動二輪車用ラジアルタイヤは、トレッドの剛性が適度に保たれているので、乗り心地を損なうことなく操縦安定性に優れている。このタイヤは適度に撓むので、旋回性能に優れている。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ2の一部が示された断面図である。この図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、インナーライナー14及びチェーファー16を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプの空気入りタイヤ2である。なお、実線BBLは、ビードベースラインを表す。
トレッド4は架橋ゴムからなり、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面18を形成する。トレッド面18には、溝は存在していない。トレッド面18が、溝を備えてもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6から半径方向略内向きに延びている。ビード8は、コア20と、このコア20から半径方向外向きに延びるエイペックス22とを備えている。コア20はリング状であり、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス22は、半径方向外向きに先細りであるテーパ状であり、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ24からなる。カーカスプライ24は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ24は、軸方向内側から外側に向かってコア20の周りを巻かれている。このカーカスプライ24は、本体26、巻上げ部28及び巻上げ端30を備えている。
図示されていないが、カーカスプライ24は、カーカスコードとトッピングゴムとからなる。カーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は75°から90°である。換言すれば、このタイヤ2はラジアルタイヤである。カーカスコードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、レーヨン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。このベルト12は、第一ベルトプライ32、第二ベルトプライ34及び第三ベルトプライ36からなる。第一ベルトプライ32、第二ベルトプライ34及び第三ベルトプライ36のそれぞれは、端部38、40、42を備えている。
インナーライナー14は、カーカス10の内周面に接合されている。インナーライナー14は、架橋ゴムからなる。インナーライナー14には、空気透過性の少ないゴムが用いられている。インナーライナー14は、タイヤ2の内圧を保持する役割を果たす。
チェーファー16は、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー16がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。チェーファー16は、通常は布とこの布に含浸したゴムとからなる。ゴム単体からなるチェーファー16が用いられてもよい。
図1において、矢印線LTは、赤道面CLが中心とされ左右対称に配置されているトレッド端Teが結ばれるトレッド面18の周長を表している。矢印線L1は、第一ベルトプライ32の周長を表している。矢印線L2は、第二ベルトプライ34の周長を表している。矢印線L3は、第三ベルトプライ36の周長を表している。
このタイヤ2は、特に第一ベルトプライ32の周長L1が第二ベルトプライ34の周長L2及び第二ベルトプライ34の周長L3よりも短い構成を有している。第一ベルトプライ32の周長L1が第二ベルトプライ34の周長L2及び第三ベルトプライ36の周長L3と同等の長さであれば、タイヤ剛性は過大となってしまう。タイヤ剛性が過大であればタイヤ2のギャップ吸収性が低下するので、乗り心地は悪くなる。さらにこの場合、タイヤ2の撓みも小さくなる。タイヤ2の撓みが小さくなるとグリップ力が低下するので、旋回性能も損なわれてしまう。第一ベルトプライ32の周長L1が第二ベルトプライ34の周長L2及び第三ベルトプライ36の周長L3よりも短くなりすぎると、トレッド面18の剛性は過小となる。トレッド面18の剛性が過小となると、ハンドリングが重くなる上に旋回時にタイヤ2がよれてしまう。その結果、操縦安定性及び旋回性能が損なわれてしまう。
このトレッド4の周長LTに対する第一ベルトプライ32の周長L1の比L1/LTは、0.30以上0.60以下である。このL1/LTが大きいほどトレッド面18の剛性が上がるので、操縦安定性は向上する。この観点から、このL1/LTは0.40以上であるのが好ましい。このL1/LTが小さいほど、トレッド面18の剛性は低下する。トレッド面18における剛性が低下するので、乗り心地は向上する。これに加えて、車両旋回時に適度な撓みが発生するので、タイヤグリップ力は上がる。旋回時のタイヤグリップ力が上がるので、旋回性能は向上する。この観点から、このL1/LTは0.50以下であるのが好ましい。
このトレッド4の周長LTに対する第二ベルトプライ34の周長L2の比L2/LTは、0.75以上0.85以下である。このL2/LTが大きいほどトレッド4の剛性が上がるので、操縦安定性は向上する。この観点から、このL2/LTは0.78以上であるのが好ましい。このL1/LTが小さいほど、軸方向外側に位置するトレッド面18の剛性は低下する。軸方向外側に位置するトレッド面18の剛性が低下するので、車両旋回時に適度な撓みが発生する。その結果、旋回時のタイヤグリップ力は上がる。旋回時のタイヤグリップ力が上がるので、旋回性能は向上する。この観点から、このL2/LTは0.82以下であるのが好ましい。
このトレッド4の周長LTに対する第三ベルトプライ36の周長L3の比L3/LTは、0.80以上0.90以下である。このL3/LTが大きいほどトレッド面18の剛性が上がるので、操縦安定性は向上する。この観点から、このL3/LTは0.83以上であるのが好ましい。このL3/LTが小さいほど、軸方向外側に位置するトレッド面18の剛性は低下する。軸方向外側に位置するトレッド面18の剛性が低下するので、車両旋回時に適度な撓みが発生する。その結果、旋回時のタイヤグリップ力は上がる。旋回時のタイヤグリップ力が上がるので、旋回性能は向上する。この観点から、このL3/LTは0.87以下であるのが好ましい。
前述したように、ベルト12は、第一ベルトプライ32、第二ベルトプライ34及び第三ベルトプライ36を備えている。第一ベルトプライ32は、第一ベルトコードと第一トッピングゴムとからなる。第一ベルトコードは、赤道面に対して傾斜している。第一ベルトコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、70°以上90°以下である。この角度が大きいほど、トレッド面18の剛性は低下する。トレッド面18の剛性が低下するとギャップ吸収性が向上するので、乗り心地は向上する。この観点から、この角度は75°以上であるのが好ましい。一方、この角度が小さいほどトレッド面18の剛性が上昇するので、操縦安定性は向上する。この観点から、この角度は85°以下であるのが好ましい。この第一ベルトプライ32に備えられているベルトコードの材質は有機繊維であるのが好ましい。好ましい有機繊維として、レーヨン繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維及びポリエチレンナフタレート繊維が例示される。その中でも特に、レーヨン繊維が好ましい。
第二ベルトプライ34は、第二ベルトコードと第二トッピングゴムとを備えている。第三ベルトプライ36は、第三ベルトコードと第三トッピングゴムとを備えている。第二ベルトコード及び第三ベルトコードが赤道面に対してなす角度は、逆である。さらにこの角度の絶対値は、15°以上30°以下である。この傾斜角度が大きいほど、トレッド面18の剛性は低くなる。この観点から、この角度は、17°以上であるのが好ましい。この傾斜角度が小さいほど、トレッド面18の剛性は高くなる。この観点から、この傾斜角度は、27°以下であるのが好ましい。この第二ベルトコード及び第三ベルトコードは、有機繊維であるのが好ましい。好ましい有機繊維として、アラミド繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維及びポリエチレンナフタレート繊維が例示される。その中でも特に、アラミド繊維が好ましい。
図1中の両矢印線H0は、タイヤ高さを表している。このタイヤ高さH0は、ビードベースラインBBLが基準線とされたトレッド4のセンターまでの半径方向距離である。同様に両矢印線H1は、第一ベルトプライ32の端部38までの半径方向高さを表している。両矢印線H2は、第二ベルトプライ34の端部40までの半径方向高さを表している。両矢印線H3は、第三ベルトプライ36の端部42までの半径方向高さを表している。両矢印線HTは、トレッド端Teまでの半径方向高さを表している。両矢印線HCは、カーカスプライ24の巻上げ端30までの半径方向高さを表している。
このタイヤ2において、タイヤ高さH0は第一ベルトプライ32の端部38までの半径方向高さH1よりも大きい。第一ベルトプライ32の端部38までの半径方向高さH1は、第二ベルトプライ34の端部40までの半径方向高さH2よりも大きい。第二ベルトプライ34の端部40までの半径方向高さH2は、トレッド端Teまでの半径方向高さHTよりも大きい。トレッド端Teまでの半径方向高さHTは、第三ベルトプライ36の端部42までの半径方向高さH3よりも大きい。さらに第三ベルトプライ36の端部42までの半径方向高さH3は、カーカスプライ24の巻上げ端30までの半径方向高さHCよりも大きい。
H0に対するH1の高さ比H1/H0は、0.60以上0.80以下である。H1/H0が大きいほど、第一ベルトプライ32の周長L1は小さくなる。第一ベルトプライ32の周長L1が小さくなるので、軸方向外側に位置するトレッド4の剛性は下がる。軸方向外側に位置するトレッド4の剛性が下がるので、車両旋回時にトレッド面18は適度に撓む。したがって旋回性能が向上する。この観点から、H1/H0は0.65以上であるのが好ましい。その一方で、H1/H0が小さいほど、第一ベルトプライ32の周長L1は大きくなる。その結果、トレッド4全体の剛性が大きくなる。トレッド4の剛性が大きくなるので操縦安定性は向上する。この観点から、H1/H0は0.75以下であるのが好ましい。
H0に対するH2の高さ比H2/H0は、0.40以上0.60以下である。H2/H0が大きいほど、第二ベルトプライ34の周長L2は小さくなる。したがって、軸方向外側に位置するトレッド4の剛性は下がる。軸方向外側に位置するトレッド4の剛性が下がるので、車両旋回時にトレッド面18は適度に撓む。その結果、旋回性能は向上する。この観点から、H2/H0は0.45以上であるのが好ましい。その一方で、H2/H0が小さいほど、第二ベルトプライ34の周長L2は大きくなる。その結果、軸方向外側におけるトレッド4の剛性は大きくなる。軸方向外側に位置するトレッド4の剛性が大きくなるので、操縦安定性は向上する。この観点から、H2/H0は0.55以下であるのが好ましい。
H0に対するH3の高さ比H3/H0は、0.30以上0.50以下である。H3/H0が大きいほど、第三ベルトプライ36の周長L3は小さくなる。したがって、軸方向外側に位置するトレッド4の剛性は下がる。軸方向外側に位置するトレッド4の剛性が下がるので、車両旋回時にトレッド面18は適度に撓む。その結果、旋回性能は向上する。この観点から、H3/H0は0.35以上であるのが好ましい。その一方で、H3/H0が小さいほど、第三ベルトプライ36の周長L3は大きくなる。その結果、軸方向外側に位置するトレッド4の剛性は大きくなる。軸方向外側におけるトレッド4の剛性が大きくなるので、操縦安定性は向上する。この観点から、H3/H0は0.45以下であるのが好ましい。
H0に対するHTの高さ比HT/H0は、0.30以上0.50以下である。HT/H0が大きいほど、トレッド面18の曲率半径は大きくなる。トレッド面18の曲率半径が大きくなると直進走行性は向上する。この観点から、HT/H0は0.35以上であるのが好ましい。その一方で、HT/H0が小さいほど、トレッド面18の曲率半径は小さくなる。トレッド面18の曲率半径が小さくなると、走行時の軽快性は向上する。この観点から、HT/H0は0.45以下であるのが好ましい。
H0に対するHCの高さ比HC/H0は、0.25以上0.45以下である。HC/H0が大きいほどカーカスプライ24の巻上げ部28が大きくなるので、サイドウォール6の剛性は上がる。サイドウォール6の剛性が上がるので、操縦安定性は向上する。この観点から、HC/H0は0.30以上であるのが好ましい。その一方で、HC/H0が小さいほどカーカスプライ24の巻上げ部28が小さくなるので、サイドウォール6の剛性は下がる。サイドウォール6の剛性が下がるので、車両旋回時にタイヤ2は適度に撓む。車両旋回時にタイヤ2が適度に撓むので、旋回性能は向上する。この観点から、HC/H0は0.40以下であるのが好ましい。
タイヤ2各部の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2のサイズに相当する各規定におけるリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2のサイズに相当する各規格における内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。タイヤ2のサイズが規格にない場合、タイヤ2各部の寸法及び角度は、実使用リム及び実使用内圧で測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成が備えられ、表1に示された仕様の自動二輪車用ラジアルタイヤを得た。このタイヤサイズは、195/65R420である。カーカスには、1枚のカーカスプライを用いた。このカーカスプライに用いられているコード材質は、レーヨン繊維である。その繊度は、1840dtexである。このコードがタイヤの赤道面に対してなす角度は、90°である。ベルトには第一ベルトプライ、第二ベルトプライ及び第三ベルトプライを用いた。タイヤ軸が含まれる断面におけるトレッドの周長LTに対する第一ベルトプライの周長L1の比L1/LTは、0.40である。トレッドの周長LTに対する第二ベルトプライの周長L2の比L2/LTは、0.80である。トレッドの周長LTに対する第三ベルトプライの周長L3の比L3/LTは、0.85である。第一ベルトプライに用いられているコード材質はレーヨン繊維であり、その繊度は、1840dtexである。このコードがタイヤの赤道面に対してなす角度は、80°である。第二ベルトプライ及び第三ベルトプライに用いられているコード材質はアラミド繊維であり、その繊度は1670dtexである。このコードがタイヤの赤道面に対してなす角度は、26°である。タイヤ高さH0に対する第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1の比H1/H0は、0.70である。このH0に対する第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2の比H2/H0は、0.50である。このH0に対する第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3の比H3/H0は、0.40である。
[比較例1]
表2に示された仕様以外は実施例1と同様にして、自動二輪車用ラジアルタイヤを得た。なお、比較例1は、市販されている従来のタイヤに相当する。
[比較例7及び実施例5から7]
タイヤ軸が含まれる断面におけるトレッドの周長LTに対する第一ベルトプライの周長L1の比L1/LTと、タイヤ高さH0に対する第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1の比H1/H0とを下記表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、自動二輪車用ラジアルタイヤを得た。
[比較例4]
第一ベルトプライを用いなかった他は実施例1と同様にして、自動二輪車用ラジアルタイヤを得た。
[比較例3及び8並びに実施例3から4及び8から9]
タイヤ軸が含まれる断面におけるトレッドの周長LTに対する第二ベルトプライの周長L2の比L2/LTと、トレッドの周長LTに対する第三ベルトプライの周長L3の比L3/LTと、タイヤ高さH0に対する第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2の比H2/H0と、タイヤ高さH0に対する第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3の比H3/H0とを下記表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、自動二輪車用ラジアルタイヤを得た。
[比較例2及び実施例2と10]
第一ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度を下記表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、自動二輪車用ラジアルタイヤを得た。
[ギャップ吸収性評価]
排気量が1000cmである全日本ロードレース用の自動二輪車の後輪に、試作タイヤが装着された。リムは6.25×16.5、タイヤ空気内圧は190kPaとした。なお、この前輪には、市販されている従来のタイヤが装着されている。この前輪のタイヤサイズは、125/80R420である。サーキットコースで、時速80km/h旋回時と時速250km/h直進時における10×10mmギャップ通過走行が実施され、ライダーが5.0点を満点としたギャップ吸収性に関する官能評価を行った。この数値が大きいほど、良好であることが示される。この結果が、下記の表1に示されている。
[トラクション評価]
排気量が1000cmである全日本ロードレース用の自動二輪車の後輪に、試作タイヤが装着された。リムは6.25×16.5、タイヤ空気内圧は190kPaとした。なお、この前輪には、市販されている従来のタイヤが装着されている。この前輪のタイヤサイズは、125/80R420である。サーキットコースで、時速100km/h旋回走行と時速250km/h直進走行が実施され、ライダーが5.0点を満点としたトラクションに関する官能評価を行った。この数値が大きいほど、良好であることが示される。この結果が、下記の表1に示されている。
Figure 2006168395
Figure 2006168395
表1及び表2に示されるように、実施例の自動二輪車用ラジアルタイヤでは、乗り心地が損なわれることなく、走行性能の向上が確認された。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係る自動二輪車用ラジアルタイヤは、種々の車両に装着されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
符号の説明
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・インナーライナー
16・・・チェーファー
18・・・トレッド面
20・・・コア
22・・・エイペックス
24・・・カーカスプライ
26・・・本体
28・・・巻上げ部
30・・・巻上げ端
32・・・第一ベルトプライ
34・・・第二ベルトプライ
36・・・第三ベルトプライ
38、40、42・・・端部

Claims (2)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、このトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、このサイドウォールからさらに半径方向略内向きに延びる一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスと、トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトとを備えており、
    このカーカスが、カーカスプライを備えており、
    このビードが、コアを備えており、
    このカーカスプライが、軸方向内側から外側にこのコアの周りを巻かれており、
    このベルトが、第一ベルトプライ、第二ベルトプライ及び第三ベルトプライを備えており、
    この第一ベルトプライがカーカスプライの半径方向外側にあり、この第二ベルトプライが第一ベルトプライの半径方向外側にあり、この第三ベルトプライが第二ベルトプライの半径方向外側にあり、
    タイヤ軸が含まれる断面におけるトレッドの周長LTに対する第一ベルトプライの周長L1の比L1/LTが0.30以上0.60以下であり、このトレッドの周長LTに対する第二ベルトプライの周長L2の比L2/LTが0.75以上0.85以下であり、このトレッドの周長LTに対する第三ベルトプライの周長L3の比L3/LTが0.80以上0.90以下であり、
    第一ベルトプライが第一ベルトコードを備えており、この第一ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度が70°以上90°以下であり、
    第二ベルトプライが第二ベルトコードを備えており、この第二ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度が15°以上30°以下であり、
    第三ベルトプライが第三ベルトコードを備えており、この第三ベルトコードのタイヤ赤道面に対してなす角度が15°以上30°以下であり、
    トレッド赤道面までの半径方向高さで示されるタイヤ高さH0に対する第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1の比H1/H0が0.60以上0.80以下であり、このタイヤ高さH0に対する第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2の比H2/H0が0.40以上0.60以下であり、このタイヤ高さH0に対する第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3の比H3/H0が0.30以上0.50以下であり、このタイヤ高さH0に対するトレッド端Teまでの半径方向高さHTの比HT/H0が0.30以上0.50以下であり、このタイヤ高さH0に対するカーカスプライの巻上げ端までの半径方向高さHCの比HC/H0が0.25以上0.45以下である自動二輪車用のラジアルタイヤ。
  2. 上記タイヤ高さH0が上記第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1よりも大きく、この第一ベルトプライの端までの半径方向高さH1が上記第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2よりも大きく、この第二ベルトプライの端までの半径方向高さH2が上記トレッド端Teまでの半径方向高さHTよりも大きく、このトレッド端Teまでの半径方向高さHTが上記第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3よりも大きく、さらにこの第三ベルトプライの端までの半径方向高さH3が上記カーカスプライの巻上げ端までの半径方向高さHCよりも大きい請求項1に記載のタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013141884A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd 自動二輪車用タイヤ
JP2016196252A (ja) * 2015-04-06 2016-11-24 住友ゴム工業株式会社 二輪自動車用空気入りタイヤ

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