JP2006164997A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を、一種類の遮光部材を用いて製造する。
【解決手段】 先の露光工程と後の露光工程において、オーバー露光及び/又はアンダー露光等の現象を生じさせることによって、一種類の遮光部材で複数の露光パターンを実現する。この現象を利用することによって、先の露光工程のときに形成されたトレンチを画定する側壁に対して、イオン注入領域を選択的に形成することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 先の露光工程と後の露光工程において、オーバー露光及び/又はアンダー露光等の現象を生じさせることによって、一種類の遮光部材で複数の露光パターンを実現する。この現象を利用することによって、先の露光工程のときに形成されたトレンチを画定する側壁に対して、イオン注入領域を選択的に形成することができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置の製造方法に関する。
高電圧電力をスイッチングする半導体スイッチング素子が形成されている高電位回路領域と、その半導体スイッチング素子のオン/オフを切換えるために低電位で作動する制御回路が形成されている低電位回路領域と、両者間を接続する回路(例えばレベルシフト回路)が形成されているインターフェイス回路領域を、一つの半導体基板に形成することがある。この場合、高電位回路領域を一巡するトレンチと、インターフェイス回路領域を一巡するトレンチを形成し、それらのトレンチに絶縁体を充填することによって、高電位回路領域とインターフェイス回路領域を絶縁分離し、インターフェイス回路領域と低電位回路領域を絶縁分離する構造が採用されることがある。
インターフェイス回路の一つにレベルシフト回路が知られており、横型の半導体スイッチング素子等によってレベルシフト回路を構成することが多い。すなわち、インターフェイス回路領域を一巡するトレンチによって周囲から絶縁分離されている島状の領域内に横型の半導体スイッチング素子を形成することがある。
この種の半導体装置の一例が特許文献1に記載されている。
特開平7−78833号公報
インターフェイス回路の一つにレベルシフト回路が知られており、横型の半導体スイッチング素子等によってレベルシフト回路を構成することが多い。すなわち、インターフェイス回路領域を一巡するトレンチによって周囲から絶縁分離されている島状の領域内に横型の半導体スイッチング素子を形成することがある。
この種の半導体装置の一例が特許文献1に記載されている。
図32に、特許文献1に記載されているインターフェイス回路の要部断面図を模式的に示す。
n−型のドリフト領域526を貫通してp+型半導体層522に達するとともに、インターフェイス回路領域573を一巡する絶縁分離用トレンチ532、534が形成されている。右側の絶縁分離用トレンチ534は、低電位回路領域527とインターフェイス回路領域573を絶縁分離する。左側の絶縁分離用トレンチ532は、高電位回路領域528とインターフェイス回路領域573を絶縁分離する。左側の絶縁分離用トレンチ532は、高電位回路領域528を一巡するトレンチの一部でもある。
島状のドリフト領域526とp+型半導体層522の間に、n+型の埋込み半導体領域523が形成されている。ドリフト領域526の表面側には、n+型のコレクタ領域572と、p型のベース領域574が形成されている。ベース領域574内には、p+型のベースコンタクト領域576と、n+型のエミッタ領域578が形成されている。コレクタ領域572はコレクタ電極Cと電気的に接触しており、ベースコンタクト領域576はベース電極Bと電気的に接触しており、エミッタ領域578はエミッタ電極Eと電気的に接触している。以上によって、横型のバイポーラトランジスタが構成されている。コレクタ電極Cは、図示しない導体を介して高電位回路領域528の半導体スイッチング素子群に接続され、エミッタ電極Eは、図示しない導体を介して低電位回路領域527の制御回路に接続されている。
n−型のドリフト領域526を貫通してp+型半導体層522に達するとともに、インターフェイス回路領域573を一巡する絶縁分離用トレンチ532、534が形成されている。右側の絶縁分離用トレンチ534は、低電位回路領域527とインターフェイス回路領域573を絶縁分離する。左側の絶縁分離用トレンチ532は、高電位回路領域528とインターフェイス回路領域573を絶縁分離する。左側の絶縁分離用トレンチ532は、高電位回路領域528を一巡するトレンチの一部でもある。
島状のドリフト領域526とp+型半導体層522の間に、n+型の埋込み半導体領域523が形成されている。ドリフト領域526の表面側には、n+型のコレクタ領域572と、p型のベース領域574が形成されている。ベース領域574内には、p+型のベースコンタクト領域576と、n+型のエミッタ領域578が形成されている。コレクタ領域572はコレクタ電極Cと電気的に接触しており、ベースコンタクト領域576はベース電極Bと電気的に接触しており、エミッタ領域578はエミッタ電極Eと電気的に接触している。以上によって、横型のバイポーラトランジスタが構成されている。コレクタ電極Cは、図示しない導体を介して高電位回路領域528の半導体スイッチング素子群に接続され、エミッタ電極Eは、図示しない導体を介して低電位回路領域527の制御回路に接続されている。
左側の絶縁分離用トレンチ532を画定する側壁、即ち、絶縁分離用トレンチ532に露出するドリフト領域526には、コレクタ領域572から埋込み半導体領域523に至るn+型のコレクタ拡散領域552(イオン注入領域の一例)が形成されている。コレクタ拡散領域552は、コレクタ領域572と埋込み半導体領域523を同電位に維持するためのものである。これにより、半導体装置がオンしたときに、埋込み半導体領域523を利用してドリフト領域526内の広い範囲に電流を流すことができ、バイポーラトランジスタの飽和電圧を低減することができる。
右側の絶縁分離用トレンチ534を画定する側壁にはイオン注入領域が形成されていない。この部分にまでイオン注入領域が形成されていると、バイポーラトランジスタの耐圧が低下する等の悪影響が生じる。
図32に示す半導体装置は、インターフェイス回路領域573を一巡する絶縁分離用トレンチ532、534のうち、左側の絶縁分離用トレンチ532を画定する側壁にのみイオン注入領域が形成されており、右側の絶縁分離用トレンチ534を画定する側壁にはイオン注入領域が形成されていない半導体装置であることがわかる。
右側の絶縁分離用トレンチ534を画定する側壁にはイオン注入領域が形成されていない。この部分にまでイオン注入領域が形成されていると、バイポーラトランジスタの耐圧が低下する等の悪影響が生じる。
図32に示す半導体装置は、インターフェイス回路領域573を一巡する絶縁分離用トレンチ532、534のうち、左側の絶縁分離用トレンチ532を画定する側壁にのみイオン注入領域が形成されており、右側の絶縁分離用トレンチ534を画定する側壁にはイオン注入領域が形成されていない半導体装置であることがわかる。
トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域を必要とし、残部の側壁にはイオン注入領域を必要としない(あるいはあってはいけない)半導体装置の例は、図32の場合に限られない。
例えば、半導体層(上記の例ではインターフェイス回路領域573)の表面側の半導体領域(上記の例ではコレクタ領域572)と、裏面側の半導体領域(上記の例では埋込み半導体領域523)を同電位に維持する技術は、バイポーラトランジスタに限らず、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、ダイオード、サイリスタ等の各種の半導体装置でも利用される。また、埋込み半導体領域523に代えてSOI(Silicon On Insulator)基板が利用される場合でも、表面側半導体領域とSOI基板の埋込み絶縁層を接触させることによって、半導体装置がオフしたときに、埋込み絶縁層と半導体層の界面から半導体層内の広範囲に空乏層を伸ばすことができ、半導体装置の高耐圧化を図ることができる。半導体装置によっては、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオンを注入して格子欠陥を形成することが必要とされることがある。あるいは、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオンを注入してキャリアキラー領域を形成することが必要とされることもある。即ち、様々な半導体装置において、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成する技術が必要とされている。
例えば、半導体層(上記の例ではインターフェイス回路領域573)の表面側の半導体領域(上記の例ではコレクタ領域572)と、裏面側の半導体領域(上記の例では埋込み半導体領域523)を同電位に維持する技術は、バイポーラトランジスタに限らず、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、ダイオード、サイリスタ等の各種の半導体装置でも利用される。また、埋込み半導体領域523に代えてSOI(Silicon On Insulator)基板が利用される場合でも、表面側半導体領域とSOI基板の埋込み絶縁層を接触させることによって、半導体装置がオフしたときに、埋込み絶縁層と半導体層の界面から半導体層内の広範囲に空乏層を伸ばすことができ、半導体装置の高耐圧化を図ることができる。半導体装置によっては、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオンを注入して格子欠陥を形成することが必要とされることがある。あるいは、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオンを注入してキャリアキラー領域を形成することが必要とされることもある。即ち、様々な半導体装置において、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成する技術が必要とされている。
図32に例示した半導体装置、即ち、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域を形成する必要がある半導体装置を製造するために、種々の手法が開発されている。特許文献1では、左側のトレンチ532を画定する側壁にコレクタ拡散領域552を形成するのに先立って、右側のトレンチ534を画定する側壁に、例えばシリコン酸化膜等のコーティング材を予め形成しておくことによって、右側のトレンチ534を画定する側壁にイオンが注入されることを禁止する処理を実施する。具体的には、左右のトレンチ532、534を画定する側壁をコーティング材で被覆した後に、レチクルガラスマスクを用いて、左側のトレンチ532内のコーティング材を選択的に除去する工程を実施する。
しかしながら、この製造方法を採用すると、半導体基板にトレンチ532、534を形成する際に使用する第1のレチクルガラスマスクと、トレンチ532からはコーティング材を除去する一方トレンチ534からはコーティング材を除去しないように選択するための第2のレチクルガラスマスクを作成する必要がある。レチクルガラスマスクは高価であることから、特許文献1の製造技術では、製造コストが増大するという問題がある。
本発明では、トレンチ形成用の一種類の遮光部材だけで、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されており、残部にはイオン注入領域が形成されていない半導体装置を製造することができる方法を提供する。
しかしながら、この製造方法を採用すると、半導体基板にトレンチ532、534を形成する際に使用する第1のレチクルガラスマスクと、トレンチ532からはコーティング材を除去する一方トレンチ534からはコーティング材を除去しないように選択するための第2のレチクルガラスマスクを作成する必要がある。レチクルガラスマスクは高価であることから、特許文献1の製造技術では、製造コストが増大するという問題がある。
本発明では、トレンチ形成用の一種類の遮光部材だけで、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されており、残部にはイオン注入領域が形成されていない半導体装置を製造することができる方法を提供する。
本発明は、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造する方法に関するものであり、主要部を同じくする複数の製造方法を提案する。いずれの製造方法でも、トレンチ形成用の一種類の遮光部材さえ用意すればよく、イオン注入領域を形成する部分とイオン注入領域を形成しない部分を作り分けるための遮光部材を必要としない。なおここでいう遮光部材の枚数は、遮光パターンの数をいう。遮光パターンを異にする新たな遮光部材を用意するのには費用がかかるのに対し、同一遮光パターンの遮光部材を複数枚用意するのは安価で済み、実質的には一枚の遮光部材を用意するのと大差ないからである。
本発明の一つの製造方法は、半導体基板の表面に第1フォトレジスト膜を形成する工程と、イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されているのに対しイオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている遮光部材を通して第1フォトレジスト膜を過少または過剰に露光することによって幅広のパターンに沿って第1フォトレジスト膜を除去する工程と、その除去工程で第1フォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、トレンチを画定する側壁が露出する角度からイオンを注入する工程と、半導体基板の表面に第2フォトレジスト膜を形成する工程と、前記した露光工程で利用した遮光部材と同一のパターンの遮光部材を通して第2フォトレジスト膜を露光することによって幅広と幅狭のパターンに沿って第2フォトレジスト膜を除去する工程と、その除去工程で第2フォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程を備えている。ここでいう半導体基板の表面には絶縁層や保護層が形成されていることがある。
フォトレジスト膜は、ポジ型あるいはネガ型のいずれであってもよい。フォトレジスト膜がポジ型であれば、遮光部材にトレンチに対応する透光パターンを用意し、最初の露光工程では過少に露光する。フォトレジスト膜がネガ型であれば、遮光部材にトレンチに対応する遮光パターンを用意し、最初の露光工程では過大に露光する。
ポジ型のフォトレジスト膜を過少に露光すると、光量が不足するために、遮光部材の透光パターンの幅よりも幅が狭い範囲でしかフォトレジスト膜は化学反応しない。ポジ型のフォトレジスト膜では、化学反応したフォトレジスト膜が除去されるので、過少に露光すると、透光パターンの幅が広い部分ではフォトレジスト膜が除去されるのに対し、透光パターンの幅が狭い部分ではフォトレジスト膜が除去されない。この現象を活用することによって、幅広の透光パターンではフォトレジスト膜を除去する一方、幅狭の透光パターンではフォトレジスト膜が除去されない結果を得ることができる。
ネガ型のフォトレジスト膜を過大に露光すると、光量が過剰なために、遮光部材の遮光パターンの幅よりも幅が狭い範囲しか未露光の状態に維持できない。ネガ型のフォトレジスト膜では、未露光に維持されたフォトレジスト膜が除去されるので、過大に露光すると、遮光パターンの幅が広い部分ではフォトレジスト膜が除去されるのに対し、透光パターンの幅が狭い部分ではフォトレジスト膜が除去されない。この現象を活用することによって、幅広の遮光パターンではフォトレジスト膜を除去する一方、幅狭の遮光パターンではフォトレジスト膜が除去されない結果を得ることができる。
ポジ型であれネガ型であれ、フォトレジスト膜に予定されている光量で露光すれば、遮光部材のパターンがフォトレジスト膜に転写される。適正光量で露光することによって、幅広パターンと幅狭パターンの双方においてフォトレジスト膜を除去することもできる。
なお、下記の明細書ではポジ型のフォトレジスト膜を利用する場合の作用効果を説明するが、ネガ型であっても同様の作用効果を得られることは同業者であれば容易に理解することができるであろう。
フォトレジスト膜は、ポジ型あるいはネガ型のいずれであってもよい。フォトレジスト膜がポジ型であれば、遮光部材にトレンチに対応する透光パターンを用意し、最初の露光工程では過少に露光する。フォトレジスト膜がネガ型であれば、遮光部材にトレンチに対応する遮光パターンを用意し、最初の露光工程では過大に露光する。
ポジ型のフォトレジスト膜を過少に露光すると、光量が不足するために、遮光部材の透光パターンの幅よりも幅が狭い範囲でしかフォトレジスト膜は化学反応しない。ポジ型のフォトレジスト膜では、化学反応したフォトレジスト膜が除去されるので、過少に露光すると、透光パターンの幅が広い部分ではフォトレジスト膜が除去されるのに対し、透光パターンの幅が狭い部分ではフォトレジスト膜が除去されない。この現象を活用することによって、幅広の透光パターンではフォトレジスト膜を除去する一方、幅狭の透光パターンではフォトレジスト膜が除去されない結果を得ることができる。
ネガ型のフォトレジスト膜を過大に露光すると、光量が過剰なために、遮光部材の遮光パターンの幅よりも幅が狭い範囲しか未露光の状態に維持できない。ネガ型のフォトレジスト膜では、未露光に維持されたフォトレジスト膜が除去されるので、過大に露光すると、遮光パターンの幅が広い部分ではフォトレジスト膜が除去されるのに対し、透光パターンの幅が狭い部分ではフォトレジスト膜が除去されない。この現象を活用することによって、幅広の遮光パターンではフォトレジスト膜を除去する一方、幅狭の遮光パターンではフォトレジスト膜が除去されない結果を得ることができる。
ポジ型であれネガ型であれ、フォトレジスト膜に予定されている光量で露光すれば、遮光部材のパターンがフォトレジスト膜に転写される。適正光量で露光することによって、幅広パターンと幅狭パターンの双方においてフォトレジスト膜を除去することもできる。
なお、下記の明細書ではポジ型のフォトレジスト膜を利用する場合の作用効果を説明するが、ネガ型であっても同様の作用効果を得られることは同業者であれば容易に理解することができるであろう。
上記の製造方法では、最初の露光工程において、ポジ型の場合には過少に露光し、ネガ型の場合には過大に露光する。この結果、幅広のパターンが形成されている部分ではフォトレジスト膜が除去される一方、幅狭のパターンが形成されている部分ではフォトレジスト膜が除去されない結果を得ることができる。
この結果、幅広パターン部でのみ半導体基板の表面を露出させることができる。この状態で異方性エッチングすることから、幅広パターン部でのみトレンチを形成することができる。
上記の製造方法では、この段階で形成されたトレンチ、即ち、幅広パターン部にのみ形成されたトレンチを画定する側壁にイオンを注入してイオン注入領域を形成する。
次に実施する後の露光工程では、最初の露光工程で利用した遮光部材と同一のパターンの遮光部材を利用する。別パターンの遮光部材を必要としない。2度目の露光工程では、ポジ型の場合には最初の露光工程より多い光量、例えば適正光量または過剰光量で露光する。ネガ型の場合には最初の露光工程より少ない光量、例えば適正光量または過少光量で露光する。これによって、最初の露光工程では転写されなかった幅狭なパターンまでもが第2フォトレジスト膜に転写され、幅狭パターン部でも第2フォトレジスト膜が除去され、半導体基板表面が露出する。この状態で異方性エッチングしてトレンチを形成する。幅狭なパターンに対応するトレンチが形成される。幅狭なパターンに対応して後で形成されるトレンチを画定する側壁にはイオンが注入されていない。幅狭なパターンに対応するトレンチを後で形成する際に、幅広なパターンに対応して先で形成しておいたトレンチを画定する側壁に形成されているイオン注入領域の一部が削除されることになるが、イオン注入領域の少なくとも一部は残存する。イオン注入領域が残存するように、後の露光工程の光量を調整しておけばよい。
以上の工程を経ることによって、最初の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されている一方において、後の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を製造することができる。1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる。
この結果、幅広パターン部でのみ半導体基板の表面を露出させることができる。この状態で異方性エッチングすることから、幅広パターン部でのみトレンチを形成することができる。
上記の製造方法では、この段階で形成されたトレンチ、即ち、幅広パターン部にのみ形成されたトレンチを画定する側壁にイオンを注入してイオン注入領域を形成する。
次に実施する後の露光工程では、最初の露光工程で利用した遮光部材と同一のパターンの遮光部材を利用する。別パターンの遮光部材を必要としない。2度目の露光工程では、ポジ型の場合には最初の露光工程より多い光量、例えば適正光量または過剰光量で露光する。ネガ型の場合には最初の露光工程より少ない光量、例えば適正光量または過少光量で露光する。これによって、最初の露光工程では転写されなかった幅狭なパターンまでもが第2フォトレジスト膜に転写され、幅狭パターン部でも第2フォトレジスト膜が除去され、半導体基板表面が露出する。この状態で異方性エッチングしてトレンチを形成する。幅狭なパターンに対応するトレンチが形成される。幅狭なパターンに対応して後で形成されるトレンチを画定する側壁にはイオンが注入されていない。幅狭なパターンに対応するトレンチを後で形成する際に、幅広なパターンに対応して先で形成しておいたトレンチを画定する側壁に形成されているイオン注入領域の一部が削除されることになるが、イオン注入領域の少なくとも一部は残存する。イオン注入領域が残存するように、後の露光工程の光量を調整しておけばよい。
以上の工程を経ることによって、最初の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されている一方において、後の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を製造することができる。1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる。
本発明の他の製造方法は、半導体基板の表面に第1フォトレジスト膜を形成する工程と、イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されているのに対しイオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている遮光部材を通して第1フォトレジスト膜を露光することによって幅広と幅狭のパターンに沿って第1フォトレジスト膜を除去する工程と、第1フォトレジスト膜の表面に第1フォトレジスト膜と反応して硬化する硬化前の物質を塗布する工程と、未硬化物質を除去することによって幅広に第1フォトレジスト膜が除去された部分において半導体基板の表面を露出させる工程と、露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、トレンチを画定する側壁が露出する角度からイオンを注入する工程と、半導体基板の表面に第2フォトレジスト膜を形成する工程と、前記した露光工程で利用した遮光部材と同一のパターンの遮光部材を通して第2フォトレジスト膜を露光することによって幅広と幅狭のパターンに沿って第2フォトレジスト膜を除去する工程と、その除去工程で第2フォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程を備えている。フォトレジスト膜は、ポジ型あるいはネガ型のいずれであってもよい。
上記の半導体装置の製造方法では、最初の露光工程の結果、第1フォトレジスト膜が幅広に除去される部分と幅狭に除去される部分が作り分けられる。この状態で第1フォトレジスト膜と反応して硬化する物質が塗布される。第1フォトレジスト膜が幅狭に除去された部分では、塗布された物質の全部が第1フォトレジスト膜と反応して硬化する。一方、第1フォトレジスト膜が幅広に除去された部分では、除去領域の中心側に塗布された物質が第1フォトレジスト膜から遠く隔たっており、第1フォトレジスト膜と反応しないで未硬化の状態に残される。未反応で未硬化の物質を除去すると、幅広パターン部では半導体基板の表面が露出し、幅狭パターン部では半導体基板の表面が露出しない状態を得ることができる。幅狭パターン部では、幅狭に第1フォトレジスト膜が除去された部分が硬化物質で充填されているために半導体基板の表面が露出しない状態を得ることができる。
本製造方法では、この状態で異方性エッチングすることから、幅広パターン部でのみトレンチを形成することができる。その状態でイオン注入することから、幅広パターン部でのみ形成されたトレンチを画定する側壁にイオンを注入することができる。
次に実施する後の露光工程では、最初の露光工程で利用した遮光部材と同一のパターンの遮光部材を利用する。別パターンの遮光部材を必要としない。2度目の露光工程を実施すると、幅広パターンと幅狭パターンの双方において第2フォトレジスト膜が除去される。この状態で異方性エッチングすることから、幅狭パターン部にもトレンチが形成される。イオン注入工程を実施した後に、幅狭パターンに沿ったトレンチを形成することができる。
なお、幅狭パターンに沿ったトレンチの形成段階では、幅広パターンに沿ったトレンチがすでに形成されている。異方性エッチングすると、先に形成しておいたイオン注入領域がエッチングされることはない。なおイオン注入領域が残存する限り、イオン注入領域の一部がエッチングされてもかまわない。
以上の工程を経ることによって、最初の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されている一方において、後の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を製造することができる。1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる
本製造方法では、この状態で異方性エッチングすることから、幅広パターン部でのみトレンチを形成することができる。その状態でイオン注入することから、幅広パターン部でのみ形成されたトレンチを画定する側壁にイオンを注入することができる。
次に実施する後の露光工程では、最初の露光工程で利用した遮光部材と同一のパターンの遮光部材を利用する。別パターンの遮光部材を必要としない。2度目の露光工程を実施すると、幅広パターンと幅狭パターンの双方において第2フォトレジスト膜が除去される。この状態で異方性エッチングすることから、幅狭パターン部にもトレンチが形成される。イオン注入工程を実施した後に、幅狭パターンに沿ったトレンチを形成することができる。
なお、幅狭パターンに沿ったトレンチの形成段階では、幅広パターンに沿ったトレンチがすでに形成されている。異方性エッチングすると、先に形成しておいたイオン注入領域がエッチングされることはない。なおイオン注入領域が残存する限り、イオン注入領域の一部がエッチングされてもかまわない。
以上の工程を経ることによって、最初の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されている一方において、後の露光工程によって形成されたトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を製造することができる。1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる
本発明のさらに別の製造方法は、半導体基板の表面にフォトレジスト膜を形成する工程と、イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されているのに対しイオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている遮光部材を通してフォトレジスト膜を露光することによって幅広と幅狭のパターンに沿ってフォトレジスト膜を除去する工程と、その除去工程でフォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、その後に熱酸化することによって幅狭トレンチ内を酸化領域で充填するとともに幅広トレンチ内には空隙を残す工程と、エッチバックすることによって幅狭トレンチ内では酸化領域を残存させるとともに幅広トレンチ内の酸化領域を除去する工程と、トレンチを画定する側壁が露出する角度からイオンを注入する工程を備えている。フォトレジスト膜は、ポジ型あるいはネガ型のいずれであってもよい。
この半導体装置の製造方法は、熱酸化することによって幅狭トレンチ内を酸化領域で充填することと、エッチバックすることによって幅広トレンチから酸化領域を除去することを特徴とする。エッチバックのために、例えばウェットエッチングの処理方法を好適に採用することができる。
熱酸化して得られる酸化領域は厚みが膨張する。幅狭トレンチと幅広トレンチが存在する状態で熱酸化すると、膨張した酸化領域によって幅狭トレンチが塞がれ、幅広トレンチ内には空隙が残った状態を得ることができる。この状態でエッチバックすると、空隙が残っている幅広トレンチでは酸化領域が除去されてトレンチを画定する側壁にイオン注入可能な状態が得られる一方、酸化領域によって塞がれている幅狭トレンチでは酸化領域が除去されず、トレンチを画定する側壁にイオンを注入することができない状態が得られる。本方法ではこの状態でイオン注入することから、幅広トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成される一方、幅狭トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されていない状態を得ることができる。
本方法によると、幅広トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されている一方において、幅狭トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を製造することができる。1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる
熱酸化して得られる酸化領域は厚みが膨張する。幅狭トレンチと幅広トレンチが存在する状態で熱酸化すると、膨張した酸化領域によって幅狭トレンチが塞がれ、幅広トレンチ内には空隙が残った状態を得ることができる。この状態でエッチバックすると、空隙が残っている幅広トレンチでは酸化領域が除去されてトレンチを画定する側壁にイオン注入可能な状態が得られる一方、酸化領域によって塞がれている幅狭トレンチでは酸化領域が除去されず、トレンチを画定する側壁にイオンを注入することができない状態が得られる。本方法ではこの状態でイオン注入することから、幅広トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成される一方、幅狭トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されていない状態を得ることができる。
本方法によると、幅広トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されている一方において、幅狭トレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を製造することができる。1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる
本発明のさらに別の製造方法は、半導体基板の表面に遮蔽層を形成する工程と、遮蔽層の表面にフォトレジスト膜を形成する工程と、イオン注入領域を形成するトレンチに対応して連続して伸びるパターンが形成されているのに対しイオン注入領域を形成しないトレンチに対応して微細なパターンが分散配置されている遮光部材を通してフォトレジスト膜を露光することによって連続して伸びるパターンと分散配置されているパターンに従ってフォトレジスト膜を除去する工程と、その除去工程でフォトレジスト膜が除去されることによって露出した遮蔽層の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、連続して伸びるトレンチでは半導体基板の側壁が露出するとともに分散配置されているトレンチでは半導体基板の側壁が遮蔽される角度からイオンを注入する工程を備えている。上記の遮蔽層は、注入されるイオンを遮蔽するものであり、例えば酸化シリコン層等を利用することができる。
上記の製造方法の一つの特徴は、イオン注入領域を形成するトレンチに対応して連続して伸びるパターン(ポジ型の場合には透光パターンであり、ネガ型の場合には遮光パターン)が形成されているのに対し、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して微細なパターンが分散配置されている遮光部材を利用することである。
上記の遮光部材を利用することによって、側壁にイオン注入領域を形成するトレンチは連続して伸びる形状に形成され、側壁にイオン注入領域を形成しないトレンチはその断面が微細なものとなる。側壁にイオン注入領域を形成しないトレンチでは、細い井戸状のトレンチが分散して形成されたトレンチ群となる。
半導体基板の表面に一定の厚みを持つ遮蔽層が形成されており、トレンチの開口幅が異なっていると、イオンを斜め方向から注入するときに、幅広トレンチではイオン注入方向に対して側壁が露出されるのに対し、微細なトレンチではイオン注入方向に対して側壁が遮蔽される角度範囲が存在する。この角度範囲を利用すると、連続して伸びるトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成され、分散配置されているトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を得ることができる。
イオンを斜めに注入する工程では、半導体基板を回転させながら注入してもよく、あるいは、平面視したときのトレンチの長手方向とイオン注入方向の関係を固定しておいてもよい。半導体層を回転させながらイオンを注入する場合でも、微細トレンチが分散して形成されているので、イオン注入方向に対して微細トレンチの見かけ上の幅が所定以上に大きくなることもない。微細トレンチを画定する側壁にイオン注入領域が形成されてしまう事態を確実に防止することができる。
上記の製造方法を採用すると、1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して連続して伸びるパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して微細なパターンが分散配置されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる。
熱処理をすると、分散して形成される微細トレンチの側壁に熱酸化膜が形成され、隣接する微細トレンチの側壁に形成される熱酸化膜同士が連続することになる。熱酸化膜によって取囲んで周囲から絶縁分離することができる。
上記の遮光部材を利用することによって、側壁にイオン注入領域を形成するトレンチは連続して伸びる形状に形成され、側壁にイオン注入領域を形成しないトレンチはその断面が微細なものとなる。側壁にイオン注入領域を形成しないトレンチでは、細い井戸状のトレンチが分散して形成されたトレンチ群となる。
半導体基板の表面に一定の厚みを持つ遮蔽層が形成されており、トレンチの開口幅が異なっていると、イオンを斜め方向から注入するときに、幅広トレンチではイオン注入方向に対して側壁が露出されるのに対し、微細なトレンチではイオン注入方向に対して側壁が遮蔽される角度範囲が存在する。この角度範囲を利用すると、連続して伸びるトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成され、分散配置されているトレンチを画定する側壁にはイオン注入領域が形成されない半導体装置を得ることができる。
イオンを斜めに注入する工程では、半導体基板を回転させながら注入してもよく、あるいは、平面視したときのトレンチの長手方向とイオン注入方向の関係を固定しておいてもよい。半導体層を回転させながらイオンを注入する場合でも、微細トレンチが分散して形成されているので、イオン注入方向に対して微細トレンチの見かけ上の幅が所定以上に大きくなることもない。微細トレンチを画定する側壁にイオン注入領域が形成されてしまう事態を確実に防止することができる。
上記の製造方法を採用すると、1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。イオン注入領域を形成するトレンチに対応して連続して伸びるパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して微細なパターンが分散配置されている1種類の遮光部材を用意しておけばよい。
なお、上記工程を実施した後に、必要に応じて熱処理工程を実施してよい。熱処理工程を実施すると、注入されたイオンを拡散させることができるので、不純物が拡散した半導体領域を得ることができる。
熱処理をすると、分散して形成される微細トレンチの側壁に熱酸化膜が形成され、隣接する微細トレンチの側壁に形成される熱酸化膜同士が連続することになる。熱酸化膜によって取囲んで周囲から絶縁分離することができる。
半導体基板の表面に立てた法線とイオン注入方向の成す角をθとし、イオン注入方向を半導体基板の表面に正射影した射影線とトレンチの長手方向の成す角をφとし、トレンチの深さをDtrenchとし、遮蔽層の厚みをTmaskとし、連続トレンチの幅をWwideとし、分散して形成されるトレンチの径をWnarrowとしたときに、
Wwide/cos(90°-φ)>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
Wnarrow/cos(90°-φ)<Tmask/tan(90°−θ)
の関係式を満たしていることが好ましい。
平面視したときに、イオン注入方向とトレンチの長手方向が直交している場合には、φ=90°であり、cos(90°-φ)=1であるので、上記式は、
Wwide>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
Wnarrow<Tmask/tan(90°−θ)
と単純化される。
なお、上記の各記号は、後述する実施例で用いられる記号と一致している。後述する実施例を参照すると上記式を理解する助けとなるであろう。
前者の式は連続トレンチを画定する側壁の底部まで、イオン注入方向に露出される関係を示している。具体的には、前者の式の左辺は、注入イオンに対する連続トレンチの見かけ上の幅であり、右辺はトレンチの底部にまでイオンが届くために必要な最小のトレンチ幅を示している。したがって、前者の式の関係を満たしていると、連続トレンチの底部にまでイオンを注入することができる。後者の式は、微細トレンチを画定する半導体の側壁が、遮蔽層によってイオン注入方向から遮蔽される関係を示している。具体的には、後者の式の左辺は、注入イオンに対する微細トレンチの見かけ上の径であり、右辺は注入イオンが遮蔽層よりも深くまでは到達しない微細トレンチの径を示している。したがって、後者の式の関係を満たしていると、注入イオンは遮蔽層によって遮蔽され、微細トレンチを画定する半導体層の側壁まで届くことができない。上記式の両者を満たす角度範囲で斜めイオン注入を実施すると、イオン注入領域の作り分けを正確に実施することができる。
Wwide/cos(90°-φ)>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
Wnarrow/cos(90°-φ)<Tmask/tan(90°−θ)
の関係式を満たしていることが好ましい。
平面視したときに、イオン注入方向とトレンチの長手方向が直交している場合には、φ=90°であり、cos(90°-φ)=1であるので、上記式は、
Wwide>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
Wnarrow<Tmask/tan(90°−θ)
と単純化される。
なお、上記の各記号は、後述する実施例で用いられる記号と一致している。後述する実施例を参照すると上記式を理解する助けとなるであろう。
前者の式は連続トレンチを画定する側壁の底部まで、イオン注入方向に露出される関係を示している。具体的には、前者の式の左辺は、注入イオンに対する連続トレンチの見かけ上の幅であり、右辺はトレンチの底部にまでイオンが届くために必要な最小のトレンチ幅を示している。したがって、前者の式の関係を満たしていると、連続トレンチの底部にまでイオンを注入することができる。後者の式は、微細トレンチを画定する半導体の側壁が、遮蔽層によってイオン注入方向から遮蔽される関係を示している。具体的には、後者の式の左辺は、注入イオンに対する微細トレンチの見かけ上の径であり、右辺は注入イオンが遮蔽層よりも深くまでは到達しない微細トレンチの径を示している。したがって、後者の式の関係を満たしていると、注入イオンは遮蔽層によって遮蔽され、微細トレンチを画定する半導体層の側壁まで届くことができない。上記式の両者を満たす角度範囲で斜めイオン注入を実施すると、イオン注入領域の作り分けを正確に実施することができる。
本発明によると、1種類の遮光部材を利用して、トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造することができる。パターンを異にする2種類以上の遮光部材を用意する必要がなく、半導体装置の製造コストを低減することができる。
最初に実施例の主要な特徴を列記する。
(形態1) 第1製造方法において、ポジ型の第1フォトレジスト膜とポジ型の第2フォトレジスト膜を用いる。
(形態2) 形態1において、最初の露光工程ではアンダー露光に調整し、後の露光工程では適正またはオーバー露光に調整する。
(形態3) 形態2において、後の露光工程ではオーバー露光に調整する。
(形態4) 形態1において、後の露光工程後に実施するトレンチ形成工程によっては、イオン注入領域が除去されない。
(形態5) 第2製造方法において、反応物質は水溶性である。
(形態6) 第3製造方法において、エッチバックにはウェットエッチング等が好適である。
(形態7) 第4製造方法において、微細トレンチを角柱状あるいは円柱状に形成する。円柱の場合、あらゆるイオン注入角度に対して見かけ上の開口幅が変化しないので、より好ましい。
(形態8) 形態7において、連続トレンチと微細トレンチの分散配置パターンを平面視したときに、多角形の各辺を形成するように形成されているのが好ましい。この場合、その多角形の内側が島状領域となる。
(形態1) 第1製造方法において、ポジ型の第1フォトレジスト膜とポジ型の第2フォトレジスト膜を用いる。
(形態2) 形態1において、最初の露光工程ではアンダー露光に調整し、後の露光工程では適正またはオーバー露光に調整する。
(形態3) 形態2において、後の露光工程ではオーバー露光に調整する。
(形態4) 形態1において、後の露光工程後に実施するトレンチ形成工程によっては、イオン注入領域が除去されない。
(形態5) 第2製造方法において、反応物質は水溶性である。
(形態6) 第3製造方法において、エッチバックにはウェットエッチング等が好適である。
(形態7) 第4製造方法において、微細トレンチを角柱状あるいは円柱状に形成する。円柱の場合、あらゆるイオン注入角度に対して見かけ上の開口幅が変化しないので、より好ましい。
(形態8) 形態7において、連続トレンチと微細トレンチの分散配置パターンを平面視したときに、多角形の各辺を形成するように形成されているのが好ましい。この場合、その多角形の内側が島状領域となる。
図1に、nチャネル型のLDMOS(Lateral Diffused MOS)の要部断面図を模式的に示す。このLDMOSはSOI基板を利用して形成されている。このLDMOSは、高電位回路領域27と低電位回路領域28の両者間をインターフェイスするレベルシフト回路の一例である。このLDMOSは、絶縁分離用トレンチ32、34で挟まれた島状領域内に形成されている。図示左側の幅広な絶縁分離用トレンチ32の外側の領域には、低電圧で作動する低電位回路領域28(図示省略されている)が形成されている。図示右側の幅狭な絶縁分離用トレンチ34の外側の領域には、高電圧で作動する高電位回路領域27(図示省略されている)が形成されている。なお、以下に示す実施例では、シリコンを主成分とする半導体が用いられている例を示しているが、他の半導体材料を用いても同様の作用効果を得られることに留意されたい。
図示22は、p+型の半導体層であり、このp+型半導体層22上に酸化シリコンからなる埋込み絶縁層24が形成されている。なお、p+型半導体層22は、n型であってもよい。
埋込み絶縁層24上にn−型の半導体層が形成されており、このn−型半導体層のうち絶縁分離用トレンチ32、34で挟まれた島状領域内にドリフト領域26が形成されている。このドリフト領域26の表面側にp−型のボディ領域42が形成されている。ボディ領域42内に、p+型のボディコンタクト領域46とn+型のソース領域44が形成されている。n+型のソース領域44はボディ領域42によってドリフト領域26から隔てられている。ボディコンタクト領域46とソース領域44は、いずれもソース電極Sに接続されている。ソース領域44とドリフト領域26を隔てているボディ領域42に、ゲート絶縁膜62を介してゲート電極Gが対向している。
ドリフト領域26の表面側であってドリフト領域26によってボディ領域42から隔てられた位置にn+型のドレイン領域48が形成されている。このドレイン領域48はドレイン電極Dに接続されている。ゲート電極Gとドレイン電極Dの間のドリフト領域26の表面にLOCOS酸化膜64が形成されており、表面部の電界を緩和している。
図示22は、p+型の半導体層であり、このp+型半導体層22上に酸化シリコンからなる埋込み絶縁層24が形成されている。なお、p+型半導体層22は、n型であってもよい。
埋込み絶縁層24上にn−型の半導体層が形成されており、このn−型半導体層のうち絶縁分離用トレンチ32、34で挟まれた島状領域内にドリフト領域26が形成されている。このドリフト領域26の表面側にp−型のボディ領域42が形成されている。ボディ領域42内に、p+型のボディコンタクト領域46とn+型のソース領域44が形成されている。n+型のソース領域44はボディ領域42によってドリフト領域26から隔てられている。ボディコンタクト領域46とソース領域44は、いずれもソース電極Sに接続されている。ソース領域44とドリフト領域26を隔てているボディ領域42に、ゲート絶縁膜62を介してゲート電極Gが対向している。
ドリフト領域26の表面側であってドリフト領域26によってボディ領域42から隔てられた位置にn+型のドレイン領域48が形成されている。このドレイン領域48はドレイン電極Dに接続されている。ゲート電極Gとドレイン電極Dの間のドリフト領域26の表面にLOCOS酸化膜64が形成されており、表面部の電界を緩和している。
絶縁分離用トレンチ32、34には、例えば酸化シリコンからなる絶縁体が充填されている。この絶縁分離用トレンチ32、34はトレンチ幅が異なっており、紙面左側のトレンチ幅は広く、紙面右側は狭く形成されている。左側の絶縁分離用トレンチ32は、LDMOSと低電位回路領域28を絶縁分離しており、右側の絶縁分離用トレンチ34は、LDMOSと高電位回路領域27を絶縁分離している。LDMOSのソース電極Sは、図示しない導体によって低電位回路領域28に接続されており、LDMOSのドレイン電極Dは、図示しない導体によって高電位回路領域27に接続されている。
図2(a)に、この絶縁分離用トレンチ32、34を平面視したときの平面パターンを模式的に示す。なお、図中のI-I線断面が図1の要部断面図に対応している。図に示すように、絶縁分離用トレンチ32、34は、n−型ドリフト領域26を一巡して連結している。この絶縁分離用トレンチ32、34によって、島状領域(n−型ドリフト領域26)は周辺の低電位回路領域28と高電位回路領域27から絶縁分離され区画されている。この島状領域(n−型ドリフト領域26)は、低電位回路領域28と高電位回路領域27の間に位置している。なお、本実施例の平面パターンは、図2(b)に示す変形例であってもよい。この例は、幅広な絶縁分離用トレンチ32が円柱状であり、この幅広な絶縁分離用トレンチ32の周囲に島状領域が円環状に形成され、その島状領域を囲って幅狭な絶縁分離トレンチ34が形成されている。この例は、島状領域が低電位回路領域又は高電位回路領域内に点在する場合である。なお、これらの例の他に、島状領域が他の領域から絶縁分離される形態は、必要に応じて様々な形状で形成することができる。
図2(a)に、この絶縁分離用トレンチ32、34を平面視したときの平面パターンを模式的に示す。なお、図中のI-I線断面が図1の要部断面図に対応している。図に示すように、絶縁分離用トレンチ32、34は、n−型ドリフト領域26を一巡して連結している。この絶縁分離用トレンチ32、34によって、島状領域(n−型ドリフト領域26)は周辺の低電位回路領域28と高電位回路領域27から絶縁分離され区画されている。この島状領域(n−型ドリフト領域26)は、低電位回路領域28と高電位回路領域27の間に位置している。なお、本実施例の平面パターンは、図2(b)に示す変形例であってもよい。この例は、幅広な絶縁分離用トレンチ32が円柱状であり、この幅広な絶縁分離用トレンチ32の周囲に島状領域が円環状に形成され、その島状領域を囲って幅狭な絶縁分離トレンチ34が形成されている。この例は、島状領域が低電位回路領域又は高電位回路領域内に点在する場合である。なお、これらの例の他に、島状領域が他の領域から絶縁分離される形態は、必要に応じて様々な形状で形成することができる。
図1に戻る。幅広な絶縁分離用トレンチ32とドリフト領域26が接する部分には、ボディ領域42からドリフト領域26を貫通して埋込み絶縁層24まで達するp+型のボディ拡散領域52(イオン注入領域の一例)が形成されている。あるいは、ドリフト領域26の絶縁分離用トレンチ32を画定する側壁に、ボディ拡散領域52が形成されているということもできる。このボディ拡散領域52は、絶縁分離用トレンチ32を画定する側壁に沿って形成されている。
ボディ拡散領域52の一つの役割は、LDMOSがオフしたときに、埋込み絶縁層24とドリフト領域26の界面において、p型の反転層が形成されるのを抑制することである。即ち、ボディ拡散領域52は、p型の反転層に蓄積する正孔をソース電極Sへ排出するのを促進する。これにより、前記界面からドリフト領域26内に向けて空乏層が伸びる現象を促進することができ、ドリフト領域26内の広範囲を空乏化することができる。したがって、高耐圧な半導体装置を得ることができる。また、ボディ拡散領域52は、このボディ拡散領域52からドリフト領域26へ向けて横方向へ空乏層を伸ばすことができるので、ボディ領域42の屈曲部42aに集中し易い電界を緩和する働きもある。
なお、ボディ拡散領域52は、幅広な絶縁分離用トレンチ32側に形成されていない。耐圧を確保するためには、幅狭な絶縁分離用トレンチ34を画定する側壁にはボディ拡散領域52に相当する領域が存在してはならない。
ボディ拡散領域52の一つの役割は、LDMOSがオフしたときに、埋込み絶縁層24とドリフト領域26の界面において、p型の反転層が形成されるのを抑制することである。即ち、ボディ拡散領域52は、p型の反転層に蓄積する正孔をソース電極Sへ排出するのを促進する。これにより、前記界面からドリフト領域26内に向けて空乏層が伸びる現象を促進することができ、ドリフト領域26内の広範囲を空乏化することができる。したがって、高耐圧な半導体装置を得ることができる。また、ボディ拡散領域52は、このボディ拡散領域52からドリフト領域26へ向けて横方向へ空乏層を伸ばすことができるので、ボディ領域42の屈曲部42aに集中し易い電界を緩和する働きもある。
なお、ボディ拡散領域52は、幅広な絶縁分離用トレンチ32側に形成されていない。耐圧を確保するためには、幅狭な絶縁分離用トレンチ34を画定する側壁にはボディ拡散領域52に相当する領域が存在してはならない。
次に、このLDMOSの製造方法に関して、以下に4通りの製造方法を説明する。
(第1製造方法)
図3〜11を参照して、第1製造方法を説明する。
まず、図3に示すように、SOI基板20を準備する。このSOI基板20は、p+型の半導体層22と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層24とn−型の半導体層26(後にドリフト領域26が形成されるので、図番号を26で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。このSOI基板20は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層24となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
図3に示すように、このSOI基板20の半導体層26の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層82を約3.5μmの厚みで形成する。この場合、p+型の半導体層22と埋込み絶縁層24とn−型の半導体層26と酸化膜82を半導体基板21ということもできる。次に、半導体基板21の表面に第1フォトレジスト膜92を形成する。この第1フォトレジスト膜92はポジ型の性質を有する。したがって、光を吸収する部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
次に、図4に示すように、幅広な開口94aと幅狭な開口94bの異なる幅の開口を有しているレチクルガラスマスク94(遮光部材の一例)を用意する。幅広な開口94aの幅(Wa)が約7.2μmであり、幅狭な開口94bの幅(Wb)は約0.4μmで構成されている。なお、このレチクルガラスマスク94を平面視したときの透光パターン(開口94a、94bのことである)は、図2(a)の絶縁分離用トレンチ32、34の平面パターンに沿って形成されている。この開口94a、94bが形成されているレチクルガラスマスク94を通して第1フォトレジスト膜92を露光する。なお、この露光工程を「先の露光工程」と便宜上称する。この「先の露光工程」のときに、露光する光量を調整することによって、いわゆるアンダー露光を実施する。アンダー露光は、例えば露光時間等を本来的な時間量より少なく調整することによって容易に実施することができる。アンダー露光が実施されると、レチクルガラスマスク94の開口94a、94bのパターンと異なるパターンで第1フォトレジスト膜92が除去されるという現象が得られる。図4に示すように、レチクルガラスマスク94の幅狭な開口94bに対応する第1フォトレジスト膜92は、露光する光量が少なすぎるので除去されない。一方、レチクルガラスマスク94の幅広の開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92は、その開口幅より小さい範囲の第1フォトレジスト膜92が除去される(図示92a参照。以下、除去領域92aという)。この除去領域92aの幅は、図4に示すように、(Wa−Wb)となる。本実施例では6.8μmとなる。なお、露光する光量をより少なく調整すると、除去領域92aの幅は(Wa−Wb)よりさらに小さくすることもできる。換言すると、レチクルガラスマスク94の幅広な開口94aの幅(Wa)が、幅狭な開口94bの幅(Wb)より大きく構成されている場合、即ち、開口94a、94bの幅が異なっている場合、幅狭な開口94bに対応する第1フォトレジスト膜92は除去されず、幅広な開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92が除去されるという上記現象を実現することができる。図4に示すように、幅狭な開口94bに対応する第1フォトレジスト膜92がアンダー露光によって除去されない場合、幅広な開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92では、左右の開口縁から幅(Wb/2)で除去されない領域が形成される。したがって、幅広な開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92が除去されるには、幅(Wa)が幅(Wb)より大きい幅が必要となる。この関係を満たしていると、レチクルガラスマスク94の開口94a、94bのパターンのうち、幅広な開口94aに沿うパターンのみが第1フォトレジスト膜92に転写されるという現象を得ることができる。なお、ここでいう幅広な開口94aに沿うパターンとは、レチクルガラスマスク94の開口94aの幅に一致している意味ではないことに留意されたい。
(第1製造方法)
図3〜11を参照して、第1製造方法を説明する。
まず、図3に示すように、SOI基板20を準備する。このSOI基板20は、p+型の半導体層22と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層24とn−型の半導体層26(後にドリフト領域26が形成されるので、図番号を26で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。このSOI基板20は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層24となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
図3に示すように、このSOI基板20の半導体層26の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層82を約3.5μmの厚みで形成する。この場合、p+型の半導体層22と埋込み絶縁層24とn−型の半導体層26と酸化膜82を半導体基板21ということもできる。次に、半導体基板21の表面に第1フォトレジスト膜92を形成する。この第1フォトレジスト膜92はポジ型の性質を有する。したがって、光を吸収する部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
次に、図4に示すように、幅広な開口94aと幅狭な開口94bの異なる幅の開口を有しているレチクルガラスマスク94(遮光部材の一例)を用意する。幅広な開口94aの幅(Wa)が約7.2μmであり、幅狭な開口94bの幅(Wb)は約0.4μmで構成されている。なお、このレチクルガラスマスク94を平面視したときの透光パターン(開口94a、94bのことである)は、図2(a)の絶縁分離用トレンチ32、34の平面パターンに沿って形成されている。この開口94a、94bが形成されているレチクルガラスマスク94を通して第1フォトレジスト膜92を露光する。なお、この露光工程を「先の露光工程」と便宜上称する。この「先の露光工程」のときに、露光する光量を調整することによって、いわゆるアンダー露光を実施する。アンダー露光は、例えば露光時間等を本来的な時間量より少なく調整することによって容易に実施することができる。アンダー露光が実施されると、レチクルガラスマスク94の開口94a、94bのパターンと異なるパターンで第1フォトレジスト膜92が除去されるという現象が得られる。図4に示すように、レチクルガラスマスク94の幅狭な開口94bに対応する第1フォトレジスト膜92は、露光する光量が少なすぎるので除去されない。一方、レチクルガラスマスク94の幅広の開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92は、その開口幅より小さい範囲の第1フォトレジスト膜92が除去される(図示92a参照。以下、除去領域92aという)。この除去領域92aの幅は、図4に示すように、(Wa−Wb)となる。本実施例では6.8μmとなる。なお、露光する光量をより少なく調整すると、除去領域92aの幅は(Wa−Wb)よりさらに小さくすることもできる。換言すると、レチクルガラスマスク94の幅広な開口94aの幅(Wa)が、幅狭な開口94bの幅(Wb)より大きく構成されている場合、即ち、開口94a、94bの幅が異なっている場合、幅狭な開口94bに対応する第1フォトレジスト膜92は除去されず、幅広な開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92が除去されるという上記現象を実現することができる。図4に示すように、幅狭な開口94bに対応する第1フォトレジスト膜92がアンダー露光によって除去されない場合、幅広な開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92では、左右の開口縁から幅(Wb/2)で除去されない領域が形成される。したがって、幅広な開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92が除去されるには、幅(Wa)が幅(Wb)より大きい幅が必要となる。この関係を満たしていると、レチクルガラスマスク94の開口94a、94bのパターンのうち、幅広な開口94aに沿うパターンのみが第1フォトレジスト膜92に転写されるという現象を得ることができる。なお、ここでいう幅広な開口94aに沿うパターンとは、レチクルガラスマスク94の開口94aの幅に一致している意味ではないことに留意されたい。
次に、図5に示すように、第1フォトレジスト膜92の除去領域92aにおいて第1フォトレジスト膜92から露出している半導体基板21の表面から、異方性のドライエッチングをすることによって酸化層82を貫通して半導体層26に侵入し、さらに埋込み絶縁層24まで到達するトレンチ88を形成する。このトレンチ88の幅は6.8μmとなる。トレンチ88を形成した後に、第1フォトレジスト膜92を除去する。この段階で、酸化層82の厚みは3.5μmから3.0μmに減少している。
次に、図6に示すように、トレンチ88を画定する半導体層26の側壁が、その底部まで露出する角度から斜めイオン注入法を実施してイオン注入領域(図中×で示す)を形成する。半導体層26の厚みが30μmであり、トレンチ88の幅が6.8μmであり、酸化層82の厚みが3.0μmであることから、イオン注入角度θが10°より小さいと、半導体層26のトレンチ88を画定する側壁の底部までイオンを注入することができる。ここでいうイオンの注入角度θとは、半導体層26の表面に立てた法線と、イオン注入方向の成す角である。
なお、この斜めイオン注入法は、SOI基板20を面内で回転させながらイオンを注入するいわゆる回転注入によって実施してもよい。また、酸化層82の存在によって、半導体層26の表面にイオンが注入されることは防止されている。
次に、図7に示すように、半導体基板21の表面に第2フォトレジスト膜96を形成する。この第2フォトレジスト膜96はポジ型の性質を有している。
次に、図6に示すように、トレンチ88を画定する半導体層26の側壁が、その底部まで露出する角度から斜めイオン注入法を実施してイオン注入領域(図中×で示す)を形成する。半導体層26の厚みが30μmであり、トレンチ88の幅が6.8μmであり、酸化層82の厚みが3.0μmであることから、イオン注入角度θが10°より小さいと、半導体層26のトレンチ88を画定する側壁の底部までイオンを注入することができる。ここでいうイオンの注入角度θとは、半導体層26の表面に立てた法線と、イオン注入方向の成す角である。
なお、この斜めイオン注入法は、SOI基板20を面内で回転させながらイオンを注入するいわゆる回転注入によって実施してもよい。また、酸化層82の存在によって、半導体層26の表面にイオンが注入されることは防止されている。
次に、図7に示すように、半導体基板21の表面に第2フォトレジスト膜96を形成する。この第2フォトレジスト膜96はポジ型の性質を有している。
次に、図8に示すように、「先の露光工程」で利用したレチクルガラスマスク94を再度用意する。そして、レチクルガラスマスク94を「先の露光工程」と同一位置に設置するとともに、レチクルガラスマスク94の開口94a、94bを通して第2フォトレジスト膜96を露光する。この露光工程を「後の露光工程」と便宜上称する。この「後の露光工程」のときに、露光する光量を「先の露光工程」より多く調整する。この例では、いわゆるオーバー露光となる光量に調整する。オーバー露光は、例えば露光時間等を本来的な時間量より多く調整することによって容易に実施することができる。オーバー露光が実施されると、レチクルガラスマスク94の開口94a、94bの両者のパターンに沿って第2フォトレジスト膜96が除去される現象が得られる。図8に示すように、レチクルガラスマスク94の幅狭な開口94bに対応する第2フォトレジスト膜96は、その開口94bの幅(Wb)の範囲より左右にWcだけ大きい領域が除去される(図示96b参照。以下、除去領域96bという)。この除去領域96bの幅は(Wb+2Wc)となる。本実施例では、Wcが約0.05μmとなるようにオーバー露光を調整しているので、除去領域96bの幅は約0.5μmとなる。また、レチクルガラスマスク94の幅広の開口94aに対応する第1フォトレジスト膜92は、その開口94aの幅(Wa)の範囲より大きい領域が除去される(図示96a参照。以下、除去領域96aという)。この除去領域96aの幅は(Wa+2Wc)である。本実施例では、Wcが約0.05μmとなるようにオーバー露光を調整しているので、除去領域96aの幅は約7.3μmとなる。したがって、レチクルガラスマスク94の開口94a、94bのパターンに沿うパターンが第2フォトレジスト膜96に転写されるという状態が得られる。
次に、図9に示すように、第2フォトレジスト膜96の除去領域96a、96bにおいて第2フォトレジスト膜96から露出している酸化層82の表面から、異方性のドライエッチングをすることによって酸化層82を貫通して半導体層26に侵入し、さらに埋込み絶縁層24まで到達する幅広トレンチ84と幅狭トレンチ86を形成する。「先の露光工程」によって作成されるトレンチ88の幅よりも、「後の露光工程」によって作成される幅広トレンチ84の幅の方が大きいので、幅広トレンチ84はイオン注入領域の一部を削除することになる。「先の露光工程」で形成したトレンチ88の幅が6.8μmであり、「後の露光工程」で形成した幅広トレンチ84の幅が7.3μmであるので、左右のそれぞれに0.25μmだけ削除することになる。しかしながら、イオン注入領域は、0.25μmよりも広範囲に形成されているので、削除された後であっても少なくとも一部のイオン注入領域が残存することになる。トレンチ84、86を形成した後に、第2フォトレジスト膜96を除去する。
次に、図10に示すように、約1100℃、30minの熱処理を実施する。これにより、幅広トレンチ84を画定する半導体層26の側壁に沿って注入されていたイオンが拡散するので、p+型のボディ拡散領域52が形成される。この熱処理の工程を適当な酸素雰囲気下で行うと、幅狭トレンチ86は酸化シリコンからなる熱酸化領域で充填される。これにより、幅狭な絶縁分離用トレンチ34が形成される。一方、幅広トレンチ84内には、左右の側壁から約0.40μmの熱酸化領域が形成されるが、幅広トレンチ84の幅が十分に広いために充填されることはない。幅広トレンチ84内には空隙が残存することになる。
次に、ウェットエッチングによって酸化膜82を除去する。このとき、幅狭トレンチ86には、エッチング材がほとんど侵入できないので絶縁分離トレンチ34の熱酸化領域は充填されたまま残存する。一方、幅広トレンチ84の熱酸化領域は、空隙内にエッチング材が侵入することによって、若干の熱酸化領域が除去される。
次に図11に示すように、例えば減圧CVD法を利用することによって、SOI基板20の表面を覆うTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜92を形成する。これにより、幅広トレンチ84が絶縁体で充填された状態を得ることができる。この段階で、絶縁体で区画されている島状の半導体層26を得るとともに、幅広トレンチ84を画定する半導体層26の側壁にはボディ拡散領域52が形成されており、幅狭トレンチ86を画定する半導体層26の側壁にはボディ拡散領域52が形成されていない状態が得られるのである。
次に、CMP等を利用して表面を平坦化した後に、エッチバック技術等を用いて所望の構造を得る。この後は、イオン注入法、熱酸化法等の既知の製造技術を利用して、各拡散領域や酸化膜、電極配線などを表面側に形成することで、図1に示すLDMOSを得ることができる。
なお、本実施例では、ボディ拡散領域52が埋込み絶縁層24に直接的に接する場合を例示しているが、この両者は離間して形成されていても構わない。ボディ拡散領域52から伸びる空乏層と、埋込み絶縁層24から伸びる空乏層が接する範囲内に、ボディ拡散領域52と埋込み絶縁層24が近接して形成されていればよい。この範囲内であれば、正孔のソース電極Sへの排出を促すとともに、ドリフト領域26の空乏化を促進して高耐圧な半導体装置を得ることができる。
次に、ウェットエッチングによって酸化膜82を除去する。このとき、幅狭トレンチ86には、エッチング材がほとんど侵入できないので絶縁分離トレンチ34の熱酸化領域は充填されたまま残存する。一方、幅広トレンチ84の熱酸化領域は、空隙内にエッチング材が侵入することによって、若干の熱酸化領域が除去される。
次に図11に示すように、例えば減圧CVD法を利用することによって、SOI基板20の表面を覆うTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜92を形成する。これにより、幅広トレンチ84が絶縁体で充填された状態を得ることができる。この段階で、絶縁体で区画されている島状の半導体層26を得るとともに、幅広トレンチ84を画定する半導体層26の側壁にはボディ拡散領域52が形成されており、幅狭トレンチ86を画定する半導体層26の側壁にはボディ拡散領域52が形成されていない状態が得られるのである。
次に、CMP等を利用して表面を平坦化した後に、エッチバック技術等を用いて所望の構造を得る。この後は、イオン注入法、熱酸化法等の既知の製造技術を利用して、各拡散領域や酸化膜、電極配線などを表面側に形成することで、図1に示すLDMOSを得ることができる。
なお、本実施例では、ボディ拡散領域52が埋込み絶縁層24に直接的に接する場合を例示しているが、この両者は離間して形成されていても構わない。ボディ拡散領域52から伸びる空乏層と、埋込み絶縁層24から伸びる空乏層が接する範囲内に、ボディ拡散領域52と埋込み絶縁層24が近接して形成されていればよい。この範囲内であれば、正孔のソース電極Sへの排出を促すとともに、ドリフト領域26の空乏化を促進して高耐圧な半導体装置を得ることができる。
(第2製造方法)
図12〜16を参照して、第2製造方法を説明する。
まず、図12に示すように、SOI基板120を準備する。このSOI基板120は、p+型の半導体層122と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層124とn−型の半導体層126(後にドリフト領域126が形成されるので、図番号を126で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。このSOI基板120は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層124となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
このSOI基板120の半導体層126の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層182を約3.5μmの厚みで形成する。p+型の半導体層122と埋込み絶縁層124とn−型の半導体層126と酸化層182を半導体基板121ということができる。次に、この酸化層182の表面に第1フォトレジスト膜192を形成する。この第1フォトレジスト膜192はポジ型の性質を有している。したがって、光を吸収した部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
図12〜16を参照して、第2製造方法を説明する。
まず、図12に示すように、SOI基板120を準備する。このSOI基板120は、p+型の半導体層122と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層124とn−型の半導体層126(後にドリフト領域126が形成されるので、図番号を126で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。このSOI基板120は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層124となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
このSOI基板120の半導体層126の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層182を約3.5μmの厚みで形成する。p+型の半導体層122と埋込み絶縁層124とn−型の半導体層126と酸化層182を半導体基板121ということができる。次に、この酸化層182の表面に第1フォトレジスト膜192を形成する。この第1フォトレジスト膜192はポジ型の性質を有している。したがって、光を吸収した部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
図12に示すように、幅広な開口194aと幅狭な開口194bの異なる幅を有しているレチクルガラスマスク194を用意する。本実施例では、幅広な開口194aの幅(Wa)が約7.2μmであり、幅狭な開口194bの幅(Wb)は約0.4μmで構成されている。なお、このレチクルガラスマスク194を平面視したときの透光パターン(開口194a、194bのことである)は、図2(a)の絶縁分離用トレンチ32、34の平面パターンに沿って形成されている。開口194a、194bが形成されているレチクルガラスマスク194を通して第1フォトレジスト膜192を露光する。なお、この露光工程を「先の露光工程」と便宜上称する。これにより、レチクルガラスマスク194の開口194a、194bの両者のパターンが第1フォトレジスト膜192に転写される。したがって、レチクルガラスマスク194の開口194a、194bのパターンに沿って、第1フォトレジスト膜192には、幅広に除去される領域192a(以下、除去領域192aという)と、幅狭に除去される領域192b(以下、除去領域192bという)が形成される。それぞれの除去領域192a、192bの幅はレチクルガラスマスク194の開口194a、194bの幅と一致しており、幅広な除去領域192aの幅(Wa)は約7.2μmであり、幅狭な除去領域192bの幅(Wb)は約0.4μmである。
次に、図13に示すように、第1フォトレジスト膜192の除去領域192a、192bを囲繞して、硬化性反応物質198を塗布する。この硬化性反応物質198は、水溶性の性質を有するとともに、熱を加えると第1フォトレジスト膜192と反応して硬化する性質を有している。
次に、図14に示すように、約120〜140℃で加熱処理した後に水洗処理を実施する。すると、硬化性反応物質198は、周辺に存在する第1フォトレジスト膜192と反応して硬化した部分は残存し、未反応の硬化性反応物質198は除去される。第1フォトレジスト膜192の幅狭な除去領域192bでは、硬化性反応物質198が周辺の第1フォトレジスト膜192と近接しているので、この除去領域192b内の硬化性反応物質198は第1フォトレジスト膜192と反応して硬化することができる。この結果、水洗処理後においても、この除去領域192b内には硬化した硬化性反応物質198が残存し、除去領域192bを閉塞する。一方、第1フォトレジスト膜192の幅広な除去領域192aでは、その中心部側に存在している硬化性反応物質198は周辺の第1フォトレジスト膜192と近接していないので、中心部側の硬化性反応物質198は第1フォトレジスト膜192と反応することができない。この結果、水洗処理後において、この幅広な除去領域192a内は、未反応の硬化性反応物質198が除かれて、下方の酸化層182が露出することになる。
次に、図14に示すように、約120〜140℃で加熱処理した後に水洗処理を実施する。すると、硬化性反応物質198は、周辺に存在する第1フォトレジスト膜192と反応して硬化した部分は残存し、未反応の硬化性反応物質198は除去される。第1フォトレジスト膜192の幅狭な除去領域192bでは、硬化性反応物質198が周辺の第1フォトレジスト膜192と近接しているので、この除去領域192b内の硬化性反応物質198は第1フォトレジスト膜192と反応して硬化することができる。この結果、水洗処理後においても、この除去領域192b内には硬化した硬化性反応物質198が残存し、除去領域192bを閉塞する。一方、第1フォトレジスト膜192の幅広な除去領域192aでは、その中心部側に存在している硬化性反応物質198は周辺の第1フォトレジスト膜192と近接していないので、中心部側の硬化性反応物質198は第1フォトレジスト膜192と反応することができない。この結果、水洗処理後において、この幅広な除去領域192a内は、未反応の硬化性反応物質198が除かれて、下方の酸化層182が露出することになる。
次に、図15に示すように、第1フォトレジスト膜192の幅広な除去領域192aにおいて第1フォトレジスト膜192から露出している酸化層182の表面から、異方性のドライエッチングをすることによって酸化層182を貫通して半導体層126に侵入し、さらに埋込み絶縁層124まで到達するトレンチ184を形成する。このトレンチ184の幅は、幅広な除去領域192aの幅の約7.2μmから、除去領域192aの側壁に残存する硬化性反応物質198の幅(2×Wb/2=Wb)を差し引いた大きさである。この場合は約6.8μmとなる。トレンチ184を形成した後に、硬化した硬化性反応物質198と第1フォトレジスト膜192を除去する。この段階で、酸化層182の厚みは約3.5μmから約3.0μmに減少している。
次に、図16に示すように、トレンチ184を画定する半導体層126の側壁が、その底部まで露出する角度から斜めイオン注入法を実施してイオン注入領域(図中×で示す)を形成する。半導体層126の厚みが30μmであり、トレンチ184の幅が6.8μmであり、酸化層182の厚みが3.0μmであることから、イオン注入角度θが10°より小さいと、半導体層126のトレンチ184を画定する側壁の底部までイオンを注入することができる。ここでいうイオンの注入角度θとは、半導体層126の表面に立てた法線と、イオン注入方向の成す角である。なお、この斜めイオン注入法は、SOI基板120を面内で回転させながらイオンを注入するいわゆる回転注入によって実施してもよい。また、酸化層182の存在によって、半導体層126の表面にイオンが注入されることは防止されている。
なお、この後の工程は、第1製造方法の図7〜図11で説明した工程等を利用することによって、図1に示すLDMOSを得ることができる。
次に、図16に示すように、トレンチ184を画定する半導体層126の側壁が、その底部まで露出する角度から斜めイオン注入法を実施してイオン注入領域(図中×で示す)を形成する。半導体層126の厚みが30μmであり、トレンチ184の幅が6.8μmであり、酸化層182の厚みが3.0μmであることから、イオン注入角度θが10°より小さいと、半導体層126のトレンチ184を画定する側壁の底部までイオンを注入することができる。ここでいうイオンの注入角度θとは、半導体層126の表面に立てた法線と、イオン注入方向の成す角である。なお、この斜めイオン注入法は、SOI基板120を面内で回転させながらイオンを注入するいわゆる回転注入によって実施してもよい。また、酸化層182の存在によって、半導体層126の表面にイオンが注入されることは防止されている。
なお、この後の工程は、第1製造方法の図7〜図11で説明した工程等を利用することによって、図1に示すLDMOSを得ることができる。
(第3製造方法) 図17〜23を参照して、第3製造方法を説明する。
まず、図17に示すように、SOI基板220を準備する。このSOI基板220は、p+型の半導体層222と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層224とn−型の半導体層226(後にドリフト領域226が形成されるので、図番号を226で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。SOI基板220は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層224となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
このSOI基板220の半導体層226の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層282を約3.5μmの厚みで形成する。p+型の半導体層222と埋込み絶縁層224とn−型の半導体層226と酸化層282を半導体基板221ということができる。次に、この酸化層282の表面に第1フォトレジスト膜292を形成する。この第1フォトレジスト膜292はポジ型の性質を有している。したがって、光を吸収した部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
まず、図17に示すように、SOI基板220を準備する。このSOI基板220は、p+型の半導体層222と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層224とn−型の半導体層226(後にドリフト領域226が形成されるので、図番号を226で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。SOI基板220は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層224となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
このSOI基板220の半導体層226の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層282を約3.5μmの厚みで形成する。p+型の半導体層222と埋込み絶縁層224とn−型の半導体層226と酸化層282を半導体基板221ということができる。次に、この酸化層282の表面に第1フォトレジスト膜292を形成する。この第1フォトレジスト膜292はポジ型の性質を有している。したがって、光を吸収した部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
次に、図17に示すように、幅広な開口294aと幅狭な開口294bの異なる幅を有しているレチクルガラスマスク294を用意する。本実施例では、幅広な開口294aの幅(Wa)が約3.0μmであり、幅狭な開口294bの幅(Wb)は約1.0μmで構成されている。なお、このレチクルガラスマスク294を平面視したときの透光パターン(開口294a、294bのことである)は、図2(a)の絶縁分離用トレンチ32、34の平面パターンに沿って形成されている。次に、この開口294a、294bが形成されているレチクルガラスマスク294を通して第1フォトレジスト膜292を露光する。これにより、レチクルガラスマスク294の開口294a、294bのパターンが第1フォトレジスト膜292に転写される。したがって、第1フォトレジスト膜292のパターンに沿って、第1フォトレジスト膜292は、幅広に除去される領域292a(以下、除去領域292aという)と、幅狭に除去される領域292b(以下、除去領域292bという)が形成される。それぞれの除去領域292a、292bの幅はレチクルガラスマスク294の開口294a、294bの幅と一致しており、幅広な除去領域292aの幅(Wa)は約3.0μmであり、幅狭な除去領域292bの幅(Wb)は約1.0μmである。
次に、図18に示すように、第1フォトレジスト膜292の除去領域292a、292bにおいて第1フォトレジスト膜292から露出している酸化層282の表面から、異方性のドライエッチングをすることによって、酸化層282を貫通して半導体層226に侵入し、さらに埋込み絶縁層224まで到達する幅広トレンチ284と幅狭トレンチ286を形成する。トレンチ284、286を形成した後に、第1フォトレジスト膜292を除去する。
次に、図19に示すように、減圧CVD法によってトレンチ284、286内を充填するとともに、酸化層282の表面を覆う熱酸化膜234を形成する。これにより、幅狭トレンチ286内は熱酸化膜234によって充填される。一方、幅広トレンチ284の幅は十分に大きいために、幅広トレンチ284内は熱酸化膜234で充填されない状態が得られる。幅広トレンチ284内には空隙が残存することになる。
次に、図20に示すように、例えばウェットエッチングを用いてエッチバックを実施する。このとき、幅広トレンチ284内に形成されている熱酸化膜234は、エッチング液と接触する面積が広いので完全に除去される。一方、幅狭トレンチ286内の熱酸化膜234は、エッチング液と接触する面積が小さいので除去されずに残存する。
次に、図20に示すように、例えばウェットエッチングを用いてエッチバックを実施する。このとき、幅広トレンチ284内に形成されている熱酸化膜234は、エッチング液と接触する面積が広いので完全に除去される。一方、幅狭トレンチ286内の熱酸化膜234は、エッチング液と接触する面積が小さいので除去されずに残存する。
次に、図21に示すように、半導体層226の幅広トレンチ284を画定する側壁が、その底部まで露出する角度から斜めイオン注入法を実施してイオン注入領域(図中×で示す)を形成する。なお、この斜めイオン注入法は、SOI基板220を面内で回転させながらイオンを注入するいわゆる回転注入によって実施してもよい。また、酸化層282の存在によって、半導体層226の表面にイオンが注入されることは防止されている。
次に、図22に示すように、約1100℃、30minの熱処理を実施する。これにより、半導体層226の幅広トレンチ284を画定する側壁に沿って注入されていたイオンが拡散するので、p+型のボディ拡散領域252が形成される。次に、酸化層282をウェットエッチングによって除去する。
次に、図23に示すように、例えば減圧CVD法を利用することによって、幅広トレンチ284を充填するとともに、半導体層226の表面を覆うTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜292を形成する。これにより、幅広トレンチ284が絶縁体で充填された状態を得ることができる。この段階で、絶縁体で区画されている島状の半導体層226を得るとともに、幅広トレンチ284を画定する半導体層226の側壁にはボディ拡散領域252が形成されており、幅狭トレンチ286を画定する半導体層226の側壁にはボディ拡散領域252が形成されていない状態が得られるのである。
なお、この後の工程は、従来既知の製造方法を利用することによって、図1に示すLDMOSを得ることができる。
次に、図22に示すように、約1100℃、30minの熱処理を実施する。これにより、半導体層226の幅広トレンチ284を画定する側壁に沿って注入されていたイオンが拡散するので、p+型のボディ拡散領域252が形成される。次に、酸化層282をウェットエッチングによって除去する。
次に、図23に示すように、例えば減圧CVD法を利用することによって、幅広トレンチ284を充填するとともに、半導体層226の表面を覆うTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜292を形成する。これにより、幅広トレンチ284が絶縁体で充填された状態を得ることができる。この段階で、絶縁体で区画されている島状の半導体層226を得るとともに、幅広トレンチ284を画定する半導体層226の側壁にはボディ拡散領域252が形成されており、幅狭トレンチ286を画定する半導体層226の側壁にはボディ拡散領域252が形成されていない状態が得られるのである。
なお、この後の工程は、従来既知の製造方法を利用することによって、図1に示すLDMOSを得ることができる。
(第4製造方法)
図24〜30を参照して、第4製造方法を説明する。
まず、図24に示すように、SOI基板320を準備する。このSOI基板320は、p+型の半導体層322と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層324とn−型の半導体層326(後にドリフト領域326が形成されるので、図番号を326で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。SOI基板320は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層324となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
このSOI基板320の半導体層326の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層382(遮蔽層の一例である)を約3.5μmの厚みで形成する。p+型の半導体層322と埋込み絶縁層324とn−型の半導体層326と酸化層382を半導体基板321ということができる。次に、この酸化層382の表面に第1フォトレジスト膜392を形成する。この第1フォトレジスト膜392はポジ型の性質を有している。したがって、光を吸収した部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
図24〜30を参照して、第4製造方法を説明する。
まず、図24に示すように、SOI基板320を準備する。このSOI基板320は、p+型の半導体層322と酸化シリコンからなる埋込み絶縁層324とn−型の半導体層326(後にドリフト領域326が形成されるので、図番号を326で便宜上統一する)がこの順で積層されている構造からなる。SOI基板320は、1Ω・cm程度のボロンを含有するシリコンウェハの表面を熱酸化し、約3μmの酸化膜(埋込み絶縁層324となる)を形成した後に、リンを含有する約30μmの厚みのシリコンウェハを貼り合わせることで作成することができる。
このSOI基板320の半導体層326の表面にHTO(High Temperature Oxide)層からなる酸化層382(遮蔽層の一例である)を約3.5μmの厚みで形成する。p+型の半導体層322と埋込み絶縁層324とn−型の半導体層326と酸化層382を半導体基板321ということができる。次に、この酸化層382の表面に第1フォトレジスト膜392を形成する。この第1フォトレジスト膜392はポジ型の性質を有している。したがって、光を吸収した部分において化学反応が起き、その部分が除去される。
次に、図24に示すように、幅広な開口394aと幅狭な開口394bの異なる幅を有しているレチクルガラスマスク394を用意する。この開口394a、394bが形成されているレチクルガラスマスク394を通して第1フォトレジスト膜392を露光する。これにより、レチクルガラスマスク394の開口394a、394bのパターンが第1フォトレジスト膜392に転写される。したがって、レチクルガラスマスク394の開口394a、394bのパターンに沿って、第1フォトレジスト膜392には、幅広に除去される領域392a(以下、除去領域392aという)と、幅狭に除去される領域392b(以下、除去領域392bという)が形成される。このとき、側壁にp+型のボディ拡散領域352を形成するトレンチ形成部は、幅広な除去領域392aに対応している。側壁にボディ拡散領域352を形成しないトレンチ形成部は、幅狭な除去領域392bに対応している。
この段階の平面図を図25に示す。なお、図25のA−A線断面が図24の要部断面図に対応している。
図25に示すように、第1フォトレジスト膜392の幅広な除去領域392aは、紙面上下方向に長手方向を有して伸びて形成されており、その幅はWwideである。一方、第1フォトレジスト膜392の幅狭な除去領域392bは、その直径がWnarrowの円状で形成されており、且つその円状の除去領域392bの各々が分散配置されている。幅広な除去領域392aと幅狭な除去領域392bは、矩形の各辺を成すように形成されている。幅広な除去領域392aは矩形の一つの辺を形成し、幅狭な除去領域392bは矩形の他の3つの辺を形成するように分散配置している。また、幅狭な除去領域392bは、隣り合う間隔が所定幅Wd以下となるように分散配置されている。ここで、Wwideは約6.8μmであり、Wnarrowは約0.5μmであり、Wdは0.5μmである。
図25に示すように、第1フォトレジスト膜392の幅広な除去領域392aは、紙面上下方向に長手方向を有して伸びて形成されており、その幅はWwideである。一方、第1フォトレジスト膜392の幅狭な除去領域392bは、その直径がWnarrowの円状で形成されており、且つその円状の除去領域392bの各々が分散配置されている。幅広な除去領域392aと幅狭な除去領域392bは、矩形の各辺を成すように形成されている。幅広な除去領域392aは矩形の一つの辺を形成し、幅狭な除去領域392bは矩形の他の3つの辺を形成するように分散配置している。また、幅狭な除去領域392bは、隣り合う間隔が所定幅Wd以下となるように分散配置されている。ここで、Wwideは約6.8μmであり、Wnarrowは約0.5μmであり、Wdは0.5μmである。
次に、図26に示すように、第1フォトレジスト膜392の除去領域392a、392bにおいて第1フォトレジスト膜392から露出している酸化層382の表面から、異方性のドライエッチングをすることによって、酸化層382を貫通して半導体層326に侵入し、さらに埋込み絶縁層324まで到達する幅広トレンチ384と幅狭386を形成する。トレンチ384、386を形成した後に、第1フォトレジスト膜392を除去する。
次に図27に示すように、トレンチ384、386に向けてイオン注入角度θで斜め方向からイオンを注入する。図中の実線矢印が、注入されるイオンの注入方向を表している。本明細書でいう斜めイオンの注入角度θとは、半導体層326の表面に立てた法線と、イオン注入方向の成す角である。
なお、本実施例では、図28の平面図の図示312に示すように、平面視したときに、トレンチ384の長手方向に対して傾斜した方向からイオンが注入される。図示312は、注入されるイオン注入方向を酸化層382に正射影したときの射影線であり、この射影線とトレンチ384の長手方向との成す角がφである。この場合も、酸化層382の表面の法線と斜めイオンの注入方向の成す角はθであることに留意されたい。
ここで、幅広トレンチ384のトレンチ幅がWwideであり、分散している幅狭トレンチ386のトレンチ径がWnarrowであり、酸化層382の膜厚がTmaskであり、トレンチ384の深さがDtrenchであるとすると、イオン注入角度θを次の関係式を満たす角度範囲に設定すると、半導体層326の幅広トレンチ384を画定する側壁の底部までイオンが注入されるとともに、半導体層326の幅狭トレンチ386を画定する側壁にはイオンが注入されない現象を得ることができる。
Wnarrow/cos(90°-φ)<Tmask/tan(90°−θ) (1)
Wwide/cos(90°-φ)>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ) (2)
なお、本実施例では、図28の平面図の図示312に示すように、平面視したときに、トレンチ384の長手方向に対して傾斜した方向からイオンが注入される。図示312は、注入されるイオン注入方向を酸化層382に正射影したときの射影線であり、この射影線とトレンチ384の長手方向との成す角がφである。この場合も、酸化層382の表面の法線と斜めイオンの注入方向の成す角はθであることに留意されたい。
ここで、幅広トレンチ384のトレンチ幅がWwideであり、分散している幅狭トレンチ386のトレンチ径がWnarrowであり、酸化層382の膜厚がTmaskであり、トレンチ384の深さがDtrenchであるとすると、イオン注入角度θを次の関係式を満たす角度範囲に設定すると、半導体層326の幅広トレンチ384を画定する側壁の底部までイオンが注入されるとともに、半導体層326の幅狭トレンチ386を画定する側壁にはイオンが注入されない現象を得ることができる。
Wnarrow/cos(90°-φ)<Tmask/tan(90°−θ) (1)
Wwide/cos(90°-φ)>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ) (2)
上記の関係式(1)を満たすイオン注入角度θを利用すると、半導体層326の幅狭トレンチ386を画定する側壁にはイオンが注入されない状態を得ることができる。つまり、半導体層326の幅狭トレンチ386を画定する側壁は、酸化層382の膜厚Tmaskによってイオン注入方向に遮蔽され、イオンはその側壁に届くことができない。
上記の関係式(2)を満たすイオン注入角度θを利用すると、半導体層326の幅広トレンチ384を画定する側壁は、その底部までイオンの注入方向に露出され、その側壁の底部に至るまでイオンが注入される状態を得ることができる。
上記の関係式(1)と(2)のいずれも満たす角度範囲でイオン注入角度θを設定すると、半導体層326の幅広トレンチ384を画定する側壁に沿って選択的にイオンを注入することができる。
上記の関係式(2)を満たすイオン注入角度θを利用すると、半導体層326の幅広トレンチ384を画定する側壁は、その底部までイオンの注入方向に露出され、その側壁の底部に至るまでイオンが注入される状態を得ることができる。
上記の関係式(1)と(2)のいずれも満たす角度範囲でイオン注入角度θを設定すると、半導体層326の幅広トレンチ384を画定する側壁に沿って選択的にイオンを注入することができる。
なお、上記の関係式の左辺のcos(90°-φ)は、トレンチの長手方向に対して、傾斜した方向からイオンが注入される場合に、見かけ上のトレンチの幅が広くなることを考慮している。本実施例の場合、幅狭トレンチ386は円状であるので、その幅Wnarrowは、あらゆるφに対して一定となる。したがって、見かけ上のトレンチ幅が変動しないことから、上記の(1)式は、
Wnarrow<Tmask/tan(90°−θ)
と単純化することができる。さらに、トレンチの長手方向とイオン注入方向が直交している場合には、φ=90°であり、cos(90°-φ)=1である。したがって、上記の(2)式は、
Wwide>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
と単純化することができる。また、SOI基板320を面内で回転させながらイオンを注入するいわゆる回転注入によって実施する場合、見かけ上の幅が最も短くなる条件、すなわちcos(90°-φ)=1の条件を考慮すれば足りることになる。したがって、回転注入の場合も、上記の(2)式は、
Wwide>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
と単純化することができる。
なお、上記の(2)式は、第1〜第3製造方法において、トレンチにイオンを注入する工程のイオン注入角度を決定する際にも適用することができる。
Wnarrow<Tmask/tan(90°−θ)
と単純化することができる。さらに、トレンチの長手方向とイオン注入方向が直交している場合には、φ=90°であり、cos(90°-φ)=1である。したがって、上記の(2)式は、
Wwide>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
と単純化することができる。また、SOI基板320を面内で回転させながらイオンを注入するいわゆる回転注入によって実施する場合、見かけ上の幅が最も短くなる条件、すなわちcos(90°-φ)=1の条件を考慮すれば足りることになる。したがって、回転注入の場合も、上記の(2)式は、
Wwide>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
と単純化することができる。
なお、上記の(2)式は、第1〜第3製造方法において、トレンチにイオンを注入する工程のイオン注入角度を決定する際にも適用することができる。
本実施例では、図27に示すように、トレンチ384、386を形成した段階で、酸化層382の膜厚Tmaskが約3.5μmから約3.0μmに減少していることを考慮して、ボロンイオンの注入角度を10°に設定する。これにより、幅広トレンチ384を画定する半導体層326の側壁に沿ってイオンが注入される一方、幅狭トレンチ386を画定する半導体層326の側壁にはイオンが注入されない状態を得ることができる。
次に、図29に示すように、斜めイオン注入を実施した後に、約1100℃、30minの熱処理を実施する。これにより、幅広トレンチ384を画定する半導体層326の側壁に沿って注入されていたイオンが拡散するので、p+型のボディ拡散領域352が形成される。この熱処理の工程を適当な酸素雰囲気下で行うと、幅狭トレンチ386内は酸化シリコンからなる熱酸化領域334で充填される。これにより絶縁分離用トレンチ334が形成される。一方、幅広トレンチ384内には、左右の側壁から約0.50μmの熱酸化領域336が形成されるが、幅広トレンチ384の幅が十分に広いので充填はされない。幅広トレンチ384内に空隙が残存することになる。
さらに、このときの熱処理において形成される熱酸化領域334、336は、半導体層326側にも幅Weで広がっている。
この段階の平面図を図30に示す。図30に示すように、幅狭トレンチ386内を充填する熱酸化領域334は、隣り合う幅狭トレンチ386から半導体層326側に広がるので、各々の熱酸化領域334が連結する。これにより、矩形の一つの辺を形成する幅広トレンチ384の熱酸化領域336と、矩形の他の3つの辺を形成する幅狭トレンチ386の熱酸化領域334は一巡する。したがって、その内側には、他の領域から絶縁分離されている島状領域が形成される。なお、この島状領域が後にドリフト領域326となるのである。
この段階の平面図を図30に示す。図30に示すように、幅狭トレンチ386内を充填する熱酸化領域334は、隣り合う幅狭トレンチ386から半導体層326側に広がるので、各々の熱酸化領域334が連結する。これにより、矩形の一つの辺を形成する幅広トレンチ384の熱酸化領域336と、矩形の他の3つの辺を形成する幅狭トレンチ386の熱酸化領域334は一巡する。したがって、その内側には、他の領域から絶縁分離されている島状領域が形成される。なお、この島状領域が後にドリフト領域326となるのである。
次に、酸化層382と幅広トレンチ384の側壁に形成された熱酸化領域336をウェットエッチングによって除去する。このとき、幅狭トレンチ334内には、エッチング材がほとんど侵入できないので、幅狭トレンチ334の熱酸化領域334は充填されたまま残存する。一方、幅広トレンチ384内には、空隙を利用してエッチング材が侵入するので、熱酸化領域336は除去される。次に、例えば減圧CVD法等を利用することによって、幅広トレンチ384を充填するTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜等を形成する。これにより、幅広トレンチ384が絶縁体で充填された状態を得ることができる。
なお、この後の工程は、従来既知の製造方法を利用することによって、図1に示すLDMOSを得ることができる。
なお、この後の工程は、従来既知の製造方法を利用することによって、図1に示すLDMOSを得ることができる。
上記の実施例では、横型のLDMOSが形成されている島状領域において、その島状領域を区画する絶縁分離用トレンチを製造する方法を説明してきた。しかしながら、上記の製造方法は、なにも横型のLDMOSに限らず、さまざまな種類の半導体装置が形成されている島状領域の絶縁分離用トレンチにおいても有効な製造方法である。
図31に、上記の実施例の製造方法を好適に利用することができる半導体装置の例を列挙する。
図31(a)は、p型チャネルが形成されるLDMOSの一例である。
ドレイン電極Dとソース電極Sの間に順方向電圧を印加した状態で、ゲート電極Gにソース電極Sよりも負電圧を印加すると、ゲート電極Gに対向するボディ領域442にp型反転層が形成され、このLDMOSはターンオンする。
図31に、上記の実施例の製造方法を好適に利用することができる半導体装置の例を列挙する。
図31(a)は、p型チャネルが形成されるLDMOSの一例である。
ドレイン電極Dとソース電極Sの間に順方向電圧を印加した状態で、ゲート電極Gにソース電極Sよりも負電圧を印加すると、ゲート電極Gに対向するボディ領域442にp型反転層が形成され、このLDMOSはターンオンする。
図31(b)は、横型IGBTの一例である。
カソード電極Kとアノード電極Aの間に順方向電圧を印加した状態で、ゲート電極Gに正電圧を印加すると、カソード電極Kからドリフト領域426に向けて電子キャリアが注入されるとともに、アノード電極Aからドリフト領域426に向けて正孔キャリアが注入される。これによりドリフト領域426内に伝導度変調が生じ、低いオン電圧が実現される。
カソード電極Kとアノード電極Aの間に順方向電圧を印加した状態で、ゲート電極Gに正電圧を印加すると、カソード電極Kからドリフト領域426に向けて電子キャリアが注入されるとともに、アノード電極Aからドリフト領域426に向けて正孔キャリアが注入される。これによりドリフト領域426内に伝導度変調が生じ、低いオン電圧が実現される。
図31(c)は、横型ダイオードの一例である。
アノード電極A側にカソード電極Kよりも正電圧を印加すると、この間のpn接合が順バイアスされて、このダイオードがターンオンされる。
アノード電極A側にカソード電極Kよりも正電圧を印加すると、この間のpn接合が順バイアスされて、このダイオードがターンオンされる。
図31(d)は、横型サイリスタの一例である。
カソード電極Kとアノード電極Aの間に順方向電圧を印加した状態で、ゲート電極Gからトリガー電流を供給すると、このサイリスタがターンオンされる。
カソード電極Kとアノード電極Aの間に順方向電圧を印加した状態で、ゲート電極Gからトリガー電流を供給すると、このサイリスタがターンオンされる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
22:p+型の半導体層
24:埋込み絶縁層24
26:ドリフト領域
32、34:絶縁分離用トレンチ
42:ボディ領域
44:ソース領域
46:ボディコンタクト領域
48:ドレイン領域
52:ボディ拡散領域(イオン注入領域の一例)
62:ゲート絶縁膜
92:第1フォトレジスト膜
94:レチクルガラスマスク
96:第2フォトレジスト膜
198:硬化性反応物質
24:埋込み絶縁層24
26:ドリフト領域
32、34:絶縁分離用トレンチ
42:ボディ領域
44:ソース領域
46:ボディコンタクト領域
48:ドレイン領域
52:ボディ拡散領域(イオン注入領域の一例)
62:ゲート絶縁膜
92:第1フォトレジスト膜
94:レチクルガラスマスク
96:第2フォトレジスト膜
198:硬化性反応物質
Claims (5)
- トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造する方法であり、
半導体基板の表面に第1フォトレジスト膜を形成する工程と、
イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている遮光部材を通して第1フォトレジスト膜を過少または過剰に露光することによって、幅広のパターンに沿って第1フォトレジスト膜を除去する工程と、
前記除去工程で第1フォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、
トレンチを画定する側壁が露出する角度からイオンを注入する工程と、
半導体基板の表面に第2フォトレジスト膜を形成する工程と、
前記遮光部材を通して第2フォトレジスト膜を露光することによって、幅広と幅狭のパターンに沿って第2フォトレジスト膜を除去する工程と、
前記除去工程で第2フォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造する方法であり、
半導体基板の表面に第1フォトレジスト膜を形成する工程と、
イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている遮光部材を通して第1フォトレジスト膜を露光することによって、幅広と幅狭のパターンに沿って第1フォトレジスト膜を除去する工程と、
第1フォトレジスト膜の表面に第1フォトレジスト膜と反応して硬化する物質を塗布する工程と、
未硬化物質を除去することによって、幅広に第1フォトレジスト膜が除去された部分において半導体基板の表面を露出させる工程と、
露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、
トレンチを画定する側壁が露出する角度からイオンを注入する工程と、
半導体基板の表面に第2フォトレジスト膜を形成する工程と、
前記遮光部材を通して第2フォトレジスト膜を露光することによって、幅広と幅狭のパターンに沿って第2フォトレジスト膜を除去する工程と、
前記除去工程で第2フォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造する方法であり、
半導体基板の表面にフォトレジスト膜を形成する工程と、
イオン注入領域を形成するトレンチに対応して幅広のパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して幅狭のパターンが形成されている遮光部材を通してフォトレジスト膜を露光することによって、幅広と幅狭のパターンに沿ってフォトレジスト膜を除去する工程と、
前記除去工程でフォトレジスト膜が除去されることによって露出した半導体基板の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、
熱酸化することによって、幅狭トレンチ内を酸化領域で充填するとともに、幅広トレンチ内には空隙を残す工程と、
エッチバックすることによって、幅狭トレンチ内では酸化領域を残存させるとともに、幅広トレンチ内の酸化領域を除去する工程と、
トレンチを画定する側壁が露出する角度からイオンを注入する工程と、
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - トレンチを画定する側壁の一部にのみイオン注入領域が形成されている半導体装置を製造する方法であり、
半導体基板の表面に遮蔽層を形成する工程と、
遮蔽層の表面にフォトレジスト膜を形成する工程と、
イオン注入領域を形成するトレンチに対応して連続して伸びるパターンが形成されており、イオン注入領域を形成しないトレンチに対応して微細なパターンが分散配置されている遮光部材を通してフォトレジスト膜を露光することによって、連続して伸びるパターンと分散配置されているパターンに従ってフォトレジスト膜を除去する工程と、
前記除去工程でフォトレジスト膜が除去されることによって露出した遮蔽層の表面から異方性エッチングして半導体基板に侵入するトレンチを形成する工程と、
連続して伸びるトレンチでは半導体基板の側壁が露出し、分散配置されているトレンチでは半導体基板の側壁が遮蔽される角度からイオンを注入する工程と、
を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 半導体基板の表面に立てた法線とイオン注入方向の成す角をθとし、イオン注入方向を半導体基板の表面に正射影した射影線とトレンチの長手方向の成す角をφとし、トレンチの深さをDtrenchとし、遮蔽膜の厚みをTmaskとし、連続トレンチの幅をWwideとし、分散して形成されるトレンチの径をWnarrowとしたときに、
Wwide/cos(90°-φ)>(Dtrench+Tmask)/tan(90°−θ)
Wnarrow/cos(90°-φ)<Tmask/tan(90°−θ)
の関係式を満たしていることを特徴とする請求項4の半導体装置の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004349296A JP2006164997A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 半導体装置の製造方法 |
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