JP2006161561A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラッチ切断時における機関回転速度の吹き上がり抑制と、駆動系部品での振動抑制との両立を図ることのできる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン及び手動変速機間のクラッチをクラッチペダルの操作に応じて継合又は切断させることにより、エンジンの出力トルクを手動変速機へ伝達又は切断するようにした車両において、クラッチスイッチ及び電子制御装置を設ける。電子制御装置は、エンジンの減速要求時(ステップ110:YES)に、クラッチスイッチの検出結果に基づきクラッチの状態を判定し(ステップ120)、継合状態である旨判定したときには燃料の噴射量を徐々に減量(徐変)させ(ステップ140)、切断状態である旨判定したときには、継合状態である旨判定したときよりも大きな徐変度合いで燃料の噴射量を徐々に減量(徐変)させる(ステップ130)。
【選択図】 図3
【解決手段】エンジン及び手動変速機間のクラッチをクラッチペダルの操作に応じて継合又は切断させることにより、エンジンの出力トルクを手動変速機へ伝達又は切断するようにした車両において、クラッチスイッチ及び電子制御装置を設ける。電子制御装置は、エンジンの減速要求時(ステップ110:YES)に、クラッチスイッチの検出結果に基づきクラッチの状態を判定し(ステップ120)、継合状態である旨判定したときには燃料の噴射量を徐々に減量(徐変)させ(ステップ140)、切断状態である旨判定したときには、継合状態である旨判定したときよりも大きな徐変度合いで燃料の噴射量を徐々に減量(徐変)させる(ステップ130)。
【選択図】 図3
Description
本発明は、内燃機関と変速機との間に配設されたクラッチをクラッチ操作部の操作に応じて継合又は切断させることにより、内燃機関の出力トルクを変速機へ伝達又は遮断するようにした車両に用いられる燃料噴射制御装置に関するものである。
クラッチペダルの操作に応じてクラッチを継合又は切断させることにより、内燃機関の出力トルクを手動変速機へ伝達したり、その伝達を遮断したりする車両では、一般に、運転者により内燃機関の減速が要求されたとき、燃料の噴射量を徐々に減少させる、いわゆる除変(なまし)制御が行われる。この制御によりエンジンの出力トルクを徐々に低下させることで、燃料の噴射量を急激に減少(噴射停止)した場合に問題となる出力トルクの急激な変化(トルクショック)を抑制するようにしている。
しかし、上記減速要求時における燃料噴射量の除変制御を、クラッチが切断される場合にも行うと、本来ならば低下する機関回転速度が一時的に上昇する現象(吹き上がり)が起るおそれがある。これは、除変制御により燃料の噴射量自体は減少しているものの燃料噴射は続けられている。こうした状況下で、それまで駆動系から加わっていた負荷が、クラッチの切断に伴い内燃機関に加わらなくなるためである。そこで、内燃機関の減速要求時において、クラッチが切断される場合には、燃料噴射量の除変制御を行わないようにする、すなわち燃料噴射を停止することで、上記機関回転速度の吹き上がりを抑制するようにしている。
なお、クラッチの切断時に、継合時とは異なる態様で燃料噴射制御を行う技術が、例えば特許文献1に記載されている。これは、アクセルペダルの踏込み量に基づいて設定回転速度を設定し、クラッチが切断されたときには、機関回転速度が上記設定回転速度を越えないように燃料噴射量を制御するというものである。
特開昭63−140842号公報
ところで、クラッチが継合されているか切断されているかは、クラッチペダルの近傍に設けられたクラッチスイッチの信号に基づいて判断される。このクラッチスイッチは、クラッチペダルが所定位置よりも深く踏込まれた場合にオンされる。
しかしながら、クラッチスイッチは、一般に継合状態のクラッチが実際に切断されるよりも前のタイミングでオンされることから、内燃機関の減速要求時にクラッチスイッチがオンされたことをもってクラッチが切断状態であると判断して燃料噴射を停止すると、新たな問題が発生する。詳しくは、噴射停止により内燃機関には負の出力トルクが発生する。この出力トルクはクラッチが実際に切断されるまで駆動系部品に伝達され、同駆動系部品が減速側に捩られて捩りトルクが蓄積される。そして、クラッチが切断されると、上記のようにして蓄積された捩りトルクが一気に放出(開放)されて、駆動系部品間でガタ打ちによる振動が発生する。
なお、上述した特許文献1では、クラッチが切断されたときに、機関回転速度がアクセル踏込み量に応じた設定回転速度を越えないように燃料噴射量が制御されるため、上記駆動系部品の振動は発生しにくい。しかし、噴射が継続され、しかも噴射量が減量されるとは限らないことから、機関回転速度の吹き上がりは依然として起り得る。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、クラッチ切断時における機関回転速度の吹き上がり抑制と、駆動系部品での振動抑制との両立を図ることのできる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、内燃機関と変速機との間に配設されたクラッチをクラッチ操作部の操作に応じて継合又は切断させることにより、前記内燃機関の出力トルクを前記変速機へ伝達又は遮断するようにした車両に用いられるものであって、前記内燃機関の減速要求の有無を判定する減速要求判定手段と、前記クラッチ操作部の操作位置を検出する操作位置検出手段と、前記操作位置検出手段の検出結果に基づき前記クラッチの状態を判定するクラッチ状態判定手段と、前記減速要求判定手段により減速要求有りと判定され、かつ前記クラッチ状態判定手段により前記クラッチが継合状態である旨判定されたときには、前記内燃機関への燃料の噴射量を所定の徐変度合いにて徐々に減量させ、切断状態である旨判定されたときには、前記継合状態である旨判定されたときよりも大きな徐変度合いにて前記噴射量を徐々に減量させる噴射量徐変手段とを備えるとする。
請求項1に記載の発明では、内燃機関と変速機との間に配設されたクラッチをクラッチ操作部の操作に応じて継合又は切断させることにより、前記内燃機関の出力トルクを前記変速機へ伝達又は遮断するようにした車両に用いられるものであって、前記内燃機関の減速要求の有無を判定する減速要求判定手段と、前記クラッチ操作部の操作位置を検出する操作位置検出手段と、前記操作位置検出手段の検出結果に基づき前記クラッチの状態を判定するクラッチ状態判定手段と、前記減速要求判定手段により減速要求有りと判定され、かつ前記クラッチ状態判定手段により前記クラッチが継合状態である旨判定されたときには、前記内燃機関への燃料の噴射量を所定の徐変度合いにて徐々に減量させ、切断状態である旨判定されたときには、前記継合状態である旨判定されたときよりも大きな徐変度合いにて前記噴射量を徐々に減量させる噴射量徐変手段とを備えるとする。
上記の構成によれば、車両の運転者によってクラッチ操作部が操作されると、その操作に応じてクラッチが継合又は切断され、それに伴い内燃機関の出力トルクが変速機に伝達されたり、その伝達が遮断されたりする。こうしたクラッチ操作部の操作を通じたクラッチの継合又は切断に際し、クラッチ操作部の操作位置が操作位置検出手段によって検出される。また、クラッチ状態判定手段では、操作位置検出手段によるクラッチ操作部の操作位置に基づき、クラッチの状態(継合又は切断)が判定される。
一方、運転者による内燃機関の減速要求の有無が減速要求判定手段によって判定される。
そして、減速要求判定手段によって減速要求有りと判定され、クラッチ状態判定手段によって、クラッチが継合状態である旨判定されると、噴射量徐変手段により、内燃機関への燃料の噴射量が所定の徐変度合いにて徐々に減量される。この噴射量の徐変により、内燃機関の出力トルクが緩やかに低下し、噴射量を急激に減少(噴射停止)させた場合に生ずる出力トルクの急激な変化(トルクショック)が抑制される。
そして、減速要求判定手段によって減速要求有りと判定され、クラッチ状態判定手段によって、クラッチが継合状態である旨判定されると、噴射量徐変手段により、内燃機関への燃料の噴射量が所定の徐変度合いにて徐々に減量される。この噴射量の徐変により、内燃機関の出力トルクが緩やかに低下し、噴射量を急激に減少(噴射停止)させた場合に生ずる出力トルクの急激な変化(トルクショック)が抑制される。
ここで、内燃機関の減速要求があるときに、クラッチが切断状態である旨判定されて燃料の噴射量が徐々に減量された場合、実際にクラッチが切断されるときにも燃料の噴射が継続される。一方、クラッチの切断に伴い、それまで駆動系から同クラッチを介して内燃機関に加わっていた負荷が急に加わらなくなる。そのため、このように燃料噴射が行われている状況下で、クラッチが切断されて駆動系から内燃機関への負荷が減少すると、機関回転速度が上昇する現象(吹き上がり)が起るおそれがある。この上昇は、クラッチ切断時の燃料の噴射量が多いほど起りやすい。
この点、請求項1に記載の発明では、減速要求判定手段によって減速要求有りと判定され、かつクラッチ状態判定手段によってクラッチが切断状態である旨判定されると、前記継合状態である旨判定されたときよりも、大きな徐変度合いにて噴射量が徐々に減量される。すなわち、噴射量が徐変されず急激に減量(噴射停止)される場合よりは緩やかであるが、クラッチが継合状態であるときに行われる徐変よりは大きな徐変度合いでもって噴射量が減量される。そのため、クラッチが継合状態である旨判定されたときと同じ徐変度合いで燃料の噴射量が減量される場合に比べて、クラッチの切断に伴う機関回転速度の上記吹き上がりが抑制される。
また、内燃機関の減速要求有りと判定され、かつクラッチが切断状態である旨判定されて燃料の噴射量が減量されると、内燃機関に負のトルクが発生する。クラッチが切断状態である旨の判定が、実際にクラッチが切断される前になされた場合、上記負のトルクは、上記切断状態の判定から実際にクラッチが切断されるまでの期間に駆動系部品に伝達され、同駆動系部品が減速側に捩られて捩りトルクが蓄積される。この蓄積される捩りトルクは燃料の噴射量に応じて異なる。捩りトルクは、噴射量が少なくなるほど大きくなり、噴射が停止される場合(噴射量が「0」の場合)に最も大きくなる。
この点、請求項1に記載の発明では、減速要求があり、クラッチが切断状態である旨判定された場合、上述したように噴射量が徐々に減量される。そのため、噴射が停止される場合よりも噴射量が多く、内燃機関で発生する負のトルクが小さく、駆動系部品に蓄積される捩りトルクが小さくなる。従って、クラッチが実際に切断されると、蓄積されている捩りトルクが放出されるが、その捩りトルクが小さいため、駆動系部品間でガタ打ちによる振動が起りにくくなる。
このように、請求項1の発明によれば、減速要求時にクラッチが継合されている場合にトルクショックの発生を抑制することができる。また、減速要求時にクラッチが切断されている場合に、機関回転速度が吹き上がったり駆動系部品間で振動が発生したりするのを抑制することができる。
ここで、請求項2に記載の発明によるように、請求項1に記載の発明における前記減速要求判定手段は、アクセル操作部の操作状況に基づいて前記内燃機関の減速要求の有無を判定することとしてもよい。このように、アクセル操作部の操作状況、例えば操作量、操作位置等を判定に用いることで、運転者の意図(減速要求)を直接的に把握することができる。その結果、噴射量徐変手段による噴射の徐変処理が必要な状況であるかどうかを確実に判断し、必要な場合にのみ噴射量の徐変を行うことができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、車両11には動力源としてガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)12が搭載されている。エンジン12は、複数の気筒(シリンダ)13を有するシリンダブロック14を備えている。各気筒13にはピストン15が往復動可能に収容されている。各ピストン15は、コネクティングロッド16を介し、エンジン12の出力軸であるクランクシャフト17に連結されている。各ピストン15の往復運動は、コネクティングロッド16によって回転運動に変換された後、クランクシャフト17に伝達される。
図1及び図2に示すように、車両11には動力源としてガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)12が搭載されている。エンジン12は、複数の気筒(シリンダ)13を有するシリンダブロック14を備えている。各気筒13にはピストン15が往復動可能に収容されている。各ピストン15は、コネクティングロッド16を介し、エンジン12の出力軸であるクランクシャフト17に連結されている。各ピストン15の往復運動は、コネクティングロッド16によって回転運動に変換された後、クランクシャフト17に伝達される。
気筒13毎の燃焼室18には、スロットルバルブ19、サージタンク21、吸気マニホルド22等を有する吸気通路23が接続されており、エンジン12の外部の空気が、吸気通路23の上記各部を順に通過して燃焼室18に取り込まれる。スロットルバルブ19は吸気通路23のサージタンク21よりも上流に回動可能に設けられており、電動モータ等のアクチュエータ24によって駆動される。車室内には、アクセル操作部としてアクセルペダル25が設けられており、上記アクチュエータ24は、運転者によるアクセルペダル25の踏込み操作等に応じて作動し、スロットルバルブ19を回動させる。吸気通路23を流れる空気の量(吸入空気量)は、スロットルバルブ19の回動角度(スロットル開度)に応じて変化する。
また、燃焼室18には、排気マニホルド26、触媒コンバータ27等を有する排気通路28が接続されており、燃焼室18で生じた燃焼ガスが、排気通路28の上記各部を順に通ってエンジン12の外部へ排出される。
エンジン12には、吸気通路23及び燃焼室18間を開閉する吸気バルブ29と、排気通路28及び燃焼室18間を開閉する排気バルブ31とがそれぞれ往復動可能に設けられている。吸気バルブ29は、クランクシャフト17に連動して回転する吸気カムシャフト32等によって駆動される。また、排気バルブ31は、クランクシャフト17に連動して回転する排気カムシャフト33等によって駆動される。
エンジン12には、通電により開弁して燃料を噴射する電磁式の燃料噴射弁34が設けられている。燃料噴射弁34は、吸気通路23の燃焼室18との接続部分(吸気ポート)に向けて燃料を噴射する。なお、燃料噴射弁34は、燃焼室18に燃料を直接噴射(筒内噴射)するものであってもよい。
各燃料噴射弁34から噴射供給される燃料の量(噴射量)は、基本的には各燃料噴射弁34の通電時間、すなわち開弁時間によって決まる。そして、これらの燃料噴射弁34から噴射された燃料と吸気通路23を流れる空気とが混ざり合って混合気となる。
エンジン12には点火プラグ35が各気筒13に対応して取付けられている。点火プラグ35は、イグナイタ36からの点火信号に基づいて駆動される。点火プラグ35には、点火コイル37から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ35の火花放電によって着火され、爆発・燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン15が往復動され、クランクシャフト17が回転されてエンジン12の駆動力(出力トルク)が得られる。燃焼によって生じたガス(排気)は、排気バルブ31の開弁にともない排気通路28に排出される。
エンジン12のクランクシャフト17には、クラッチ38を介して手動変速機39の入力軸41が接続されている。クラッチ38は、車室内に設けられたクラッチ操作部としてのクラッチペダル42に機械的に連結されており、運転者によるクラッチペダル42の踏込み操作に応じて作動(継合又は切断)する。クラッチ38が継合されると、クランクシャフト17の出力トルクがクラッチ38を通じて入力軸41に伝達され、また、クラッチ38が切断されると、クランクシャフト17から入力軸41への出力トルクの伝達が遮断される。こうしたクラッチ38は、常時は継合状態とされるが、クラッチペダル42の踏込み操作により切断状態となる。
手動変速機39は、前述した入力軸41のほかに、出力軸43と、互いに噛合わせられる複数のギヤ(図示略)と、運転者によって操作されるシフトレバー44と、そのシフトレバー44の操作をギヤに伝達する伝達機構(図示略)とを備える。この手動変速機39では、シフトレバー44の操作に応じて、噛合わせにかかるギヤの組合わせ(変速段)が切替えられることにより、エンジン12の回転速度、出力トルク等が変換される。この変換により、入力軸41と出力軸43の回転速度比である変速比(ギヤ比)がギヤの組合わせに応じたものとなる。
手動変速機39の出力軸43はドライブシャフト45、ディファレンシャルギヤ46、車軸47等を介して駆動輪48に接続されており、出力軸43の回転がこれら各部材45〜47を通じて駆動輪48に伝達される。本実施形態では、上記エンジン12と駆動輪48との間の各部品が駆動系部品に相当し、これらの部品によって車両11の駆動系(動力伝達系)が構成されている。
車両11には、エンジン12の運転状態を含む同車両11の各部の状態を検出するために各種センサが設けられている。例えば、クランクシャフト17の近傍には、そのクランクシャフト17が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生するクランク角センサ51が設けられている。クランク角センサ51の信号は、クランクシャフト17の回転角度であるクランク角や、単位時間当りのクランクシャフト17の回転速度であるエンジン回転速度の算出等に用いられる。
スロットルバルブ19の近傍には、スロットル開度を検出するスロットルセンサ52が設けられている。吸気通路23内のスロットルバルブ19よりも上流には、吸入空気の量を検出するエアフロメータ等の吸入空気量センサ53が設けられている。車室内には、運転者によってアクセルペダル25が踏込まれていないときにオフされ、踏込まれたときにオンされるアクセルスイッチ54と、同アクセルペダル25の踏込み量(アクセル踏込み量)を検出するアクセルセンサ55とが設けられている。
クラッチペダル42の近傍には、運転者による同クラッチペダル42の踏込み位置を検出する操作位置検出手段としてクラッチスイッチ56が設けられている。クラッチスイッチ56は、クラッチペダル42が予め設定された位置よりも踏込まれていないときにはオフされ、その位置を越えて踏込まれたときにオンされる。クラッチスイッチ56は、クラッチペダル42の踏込み操作に応じ、継合状態のクラッチ38が切断状態に切替わるときにオンするのではなく、一般的なものと同様、その切替わるタイミングよりも前のタイミングでオンするよう設定されている。すなわち、アクセルペダル25が所定の位置まで踏込まれた場合にクラッチ38が切断されるとすると、その位置よりも浅い(踏込み量が少ない)位置でクラッチスイッチ56がオンされるような設定がなされている。
前述した各種センサ51〜56等の検出値に基づき、エンジン12の各部を制御するために、マイクロコンピュータを中心として構成された電子制御装置61が設けられている。電子制御装置61では、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラムや初期データに従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
電子制御装置61が行う制御としては、点火時期制御、燃料噴射制御等が挙げられる。ここで、点火時期制御に際しては、各種センサの信号に基づきエンジン12の状態が検知され、そのときのエンジン12の状態に最適な点火時期が演算される。クランク角センサ51の信号に基づき算出したクランク角が上記点火時期になるとイグナイタ36に点火信号が出力される。イグナイタ36は点火信号に基づき点火コイル37の一次電流を断続する。この断続により点火コイル37の二次コイルに高電圧が発生し、点火プラグ35に点火する。そして、前記混合気は点火プラグ35の点火に伴う火花放電によって着火されて燃焼する。
また、燃料噴射制御では、エンジン12の状態を検出する各種センサの信号からエンジン12の作動に必要な燃料量が演算され、混合気の空燃比が最適な値となるように燃料の噴射量が制御される。
この燃料噴射制御に際し、エンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン12の運転状態に基づき、混合気の空燃比を所定の値(例えば理論空燃比)とするための燃料の噴射量が基本噴射量として算出される。エンジン負荷は、例えばエンジン12の吸入空気量、又はそれに関係するパラメータ(スロットル開度、アクセル踏込み量等)に基づき求められる。そして、こうした求められた基本噴射量に対し、各センサからの信号に基づき補正が行われることにより目標噴射量が算出される。この目標噴射量に基づき燃料噴射弁34に対する指令値である最終目標噴射量が設定され、この最終目標噴射量に応じた時間にわたり、燃料噴射弁34に対する通電が行われる。この通電により燃料噴射弁34が開弁されて、上記最終目標噴射量に対応する燃料が噴射され、空燃比がエンジン12の運転状態に応じた値にされる。
こうした燃料噴射制御の一部として、電子制御装置61は、エンジン12の減速要求時に燃料噴射量を徐々に減少させる、いわゆる除変(なまし)制御を、図3に示す減速時噴射制御ルーチンに従って行う。
この減速時噴射制御ルーチンでは、電子制御装置61はまずステップ110において、アクセルスイッチ54がオフであるかどうかを判定する。このステップ110の処理は、運転者によるエンジン12の減速要求の有無を判定するためのものである。
ステップ110の判定条件が満たされていると、すなわち、運転者がアクセルペダル25の戻し操作を通じてエンジン12の減速を要求していると、ステップ120において、クラッチスイッチ56からの信号に基づきクラッチ38が継合状態にあるか、あるいは切断状態にあるかを判定する。ここでは、クラッチスイッチ56がオンされているかどうかを判定する。この判定条件が満たされていない(クラッチスイッチ56:オフ)と、すなわち、予め設定された位置よりもクラッチペダル42が踏込まれていないと、クラッチ38が継合状態にあると判定して、ステップ140へ移行する。このとき、実際にはクラッチ38が継合されていて、エンジン12の出力トルクはクラッチ38を介して手動変速機39に伝達されている。なお、このとき(クラッチスイッチ:オフ)の上記目標噴射量としては、「0」又はそれに近い値が設定される。
ステップ140では、燃料の噴射量(最終目標噴射量)を徐々に減少させるための徐変(なまし)処理を行う。詳しくは、次式(1)に従って最終目標噴射量を算出する。
最終目標噴射量
={(徐変係数−1)・(前回の最終目標噴射量)+目標噴射量}/(徐変係数)
・・・(1)
上記式(1)中、左辺の「最終目標噴射量」は現制御周期の最終目標噴射量であり、右辺の「前回の最終目標噴射量」は前制御周期において求められた最終目標噴射量である。この式(1)では、前制御周期において求められた最終目標噴射量に対して「(徐変係数−1)/徐変係数」を、また現制御周期での目標噴射量に対して「1/徐変係数」をそれぞれ乗じて重み付けを行い、それらの加算値を現制御周期の最終目標噴射量として算出するようにしている。なお、上記徐変係数は最終目標噴射量の減少側への徐変度合いに影響を及ぼす要素であり、この徐変係数が小さくなるに従い、単位時間当りの噴射量の減量量(以下、「徐変度合い」という)が大きくなる。ここでは、徐変係数として所定の値B(>1)が用いられる。そして、上記式(1)に従って求めた現制御周期の最終目標噴射量に応じた時間にわたり燃料噴射弁34に通電して開弁させる。この開弁により上記最終目標噴射量に対応する燃料が噴射される。
最終目標噴射量
={(徐変係数−1)・(前回の最終目標噴射量)+目標噴射量}/(徐変係数)
・・・(1)
上記式(1)中、左辺の「最終目標噴射量」は現制御周期の最終目標噴射量であり、右辺の「前回の最終目標噴射量」は前制御周期において求められた最終目標噴射量である。この式(1)では、前制御周期において求められた最終目標噴射量に対して「(徐変係数−1)/徐変係数」を、また現制御周期での目標噴射量に対して「1/徐変係数」をそれぞれ乗じて重み付けを行い、それらの加算値を現制御周期の最終目標噴射量として算出するようにしている。なお、上記徐変係数は最終目標噴射量の減少側への徐変度合いに影響を及ぼす要素であり、この徐変係数が小さくなるに従い、単位時間当りの噴射量の減量量(以下、「徐変度合い」という)が大きくなる。ここでは、徐変係数として所定の値B(>1)が用いられる。そして、上記式(1)に従って求めた現制御周期の最終目標噴射量に応じた時間にわたり燃料噴射弁34に通電して開弁させる。この開弁により上記最終目標噴射量に対応する燃料が噴射される。
次に、ステップ150において、上記ステップ140での最終目標噴射量が所定値α以下であるかどうかを判定する。所定値αは「0」又はそれに近い値である。ステップ150の判定条件が満たされていないと、上述したステップ120へ戻り、同ステップ120以降の処理を行う。ステップ140の徐変処理は、ステップ150の判定条件が満たされないことを条件に、ステップ120の判定条件が満たされない(クラッチスイッチ:オフ)期間中一定時間毎に繰り返し実行される。一方、ステップ150の判定条件が満たされると、すなわち、徐変処理により最終目標噴射量が十分に少なくなると、減速時噴射制御ルーチンを終了する。
これに対し、ステップ120の判定条件が満たされている(クラッチスイッチ:オン)と、ステップ130へ移行する。ステップ130では、上述した式(1)に従って最終目標噴射量を算出する。ただし、徐変係数としては、1<A<Bの関係を満たす値Aが用いられる。従って、ステップ130ではステップ140におけるよりも大きな徐変度合いで最終目標噴射量が減少されることとなる。そして、上記式(1)に従って求めた現制御周期の最終目標噴射量に応じた時間にわたり燃料噴射弁34に通電して開弁させる。この開弁により上記最終目標噴射量に対応する燃料が噴射される。
次に、上述したステップ150において、上記ステップ130での最終目標噴射量が所定値α以下であるかどうかを判定し、この判定条件が満たされていないと上記ステップ120へ戻り、同ステップ120以降の処理を行う。ステップ130の徐変処理は、ステップ150の判定条件が満たされないことを条件に、ステップ120の判定条件が満たされている(クラッチスイッチ:オン)期間中一定時間毎に繰り返し実行される。一方、ステップ150の判定条件が満たされると、すなわち、徐変処理により最終目標噴射量が十分に少なくなると、減速時噴射制御ルーチンを終了する。
なお、上記ステップ110の判定条件が満たされていない(アクセルスイッチ:オン)と、すなわち運転者がエンジン12に対し減速を要求していないと、上述したステップ120〜150の一連の処理を行うことなく減速時噴射制御ルーチンを終了する。
上記減速時噴射制御ルーチンにおいては、ステップ110の処理が「減速要求判定手段」に相当し、ステップ120の処理がクラッチ状態判定手段に相当し、ステップ130,140の処理が噴射量徐変手段に相当する。
上記減速時噴射制御ルーチンの各処理が行われると、例えば図4及び図5に示すように、車両11の走行中、運転者によるアクセルペダル25及びクラッチペダル42の踏込み操作に応じて最終目標噴射量及びエンジン回転速度が変化する。
図4は、アクセルペダル25を戻す操作に応じて、アクセルスイッチ54がタイミングt1でオフされたが、クラッチペダル42は踏込まれない場合を示している。従って、クラッチスイッチ56はオフされ、クラッチ38は継合状態となる。
タイミングt1でアクセルスイッチ54がオフされると、ステップ110の判定条件が満たされる。また、このときにはクラッチスイッチ56がオフされていることからステップ120の判定条件が満たされない。そのため、減速時噴射制御ルーチンでは、ステップ110→120→140の順に処理が行われる。ステップ140における徐変処理により、最終目標噴射量として前制御周期での値よりも少ない値が算出され、その最終目標噴射量に基づいて燃料噴射弁34に対する通電が制御される。タイミングt1ではステップ150の判定条件が満たされないため、ステップ150での処理の後にステップ120へ戻って、ステップ140の処理が再び行われる。このステップ120,140の処理は、ステップ150の判定条件が満たされるまで繰り返される。この繰り返しにより、最終目標噴射量が徐々に減量されてゆく。そして、この減量によりステップ150の判定条件が満たされると、減速時噴射制御ルーチンが終了される。上記最終目標噴射量の減量に伴いタイミングt1以降、エンジン回転速度が緩やかに降下する。エンジン12の出力トルクもまたタイミングt1以降緩やかに低下する。
従って、アクセルスイッチ54がオンからオフに切替わった場合(タイミングt1)に最終目標噴射量を急激に減量して「0」又はそれに近い値にすると、エンジン12の出力トルクが急激に減少してトルクショックが発生するおそれがあるが、本実施形態では、こうしたトルクショックは上記最終目標噴射量の徐変により発生しにくい。
また、図5(A)〜(E)は、アクセルペダル25を戻す操作に応じてアクセルスイッチ54がタイミングt11でオフされ、それに続いてクラッチペダル42の踏込み操作が開始された場合を示している。
タイミングt11でアクセルスイッチ54がオフされると、減速時噴射制御ルーチンでは、前述した図4におけるタイミングt1の場合と同様に、ステップ110→120→140の順に処理が行われる。ステップ140において、徐変係数として値Bが用いられて、式(1)に従い最終目標噴射量が算出される。算出された最終目標噴射量は、前制御周期での最終目標噴射量よりも少ない値となる。そして、この算出された最終目標噴射量に基づいて燃料噴射弁34に対する通電が制御される。タイミングt1ではステップ150の判定条件が満たされないため、ステップ150での処理の後にステップ120へ戻って、ステップ140の処理が再び行われる。
最終目標噴射量が徐々に減量される途中のタイミングt12でクラッチスイッチ56がオフからオンに切替わると、ステップ120の判定条件が満たされる。そのため、ステップ150の処理を経た後、ステップ120→130の順に処理が行われる。ステップ130において、徐変係数として値Aが用いられて、式(1)に従い最終目標噴射量が算出される。算出された最終目標噴射量は、前制御周期での最終目標噴射量よりも少ない値となる。ただし、値Aは値Bよりも小さいため、ステップ130で算出される最終目標噴射量は、上記ステップ140で算出される最終目標噴射量よりも少なくなる。そして、算出された最終目標噴射量に基づいて燃料噴射弁34に対する通電が制御される。なお、このときには、クラッチ38は未だ継合状態のままである。
タイミングt12ではステップ150の判定条件が満たされないため、ステップ150の処理の後にステップ120へ戻って、ステップ130の処理が行われる。これらのステップ120,130の処理は、ステップ150の判定条件が満たされるまで繰り返される。この繰り返しにより、最終目標噴射量が徐々に減量されてゆく。そして、この減量によりステップ150の判定条件が満たされると、減速時噴射制御ルーチンが終了される。上記最終目標噴射量の減量に伴いタイミングt12以降、エンジン回転速度が徐々に低下する。そして、クラッチスイッチ56がオンされたタイミングt12から若干遅れたタイミングt13でクラッチ38が切断され、エンジン12の出力トルクが手動変速機39に伝達されなくなる。
従って、エンジン12の減速要求時に、クラッチスイッチ56のオンにより、タイミングt12でクラッチ38が切断状態である旨判定されて、最終目標噴射量が徐々に減量された場合、実際にクラッチ38が切断されるタイミングt13でも燃料の噴射が継続される。一方、クラッチ38の切断に伴い、それまで駆動系からエンジン12に加わっていた負荷が加わらなくなる。そのため、このように燃料噴射が行われている状況下で、クラッチ38が切断されて駆動系からエンジン12への負荷が急に減少すると、エンジン回転速度が、図5(E)において二点鎖線で示すように上昇する現象(吹き上がり)が起るおそれがある。この上昇は、クラッチ38の切断時(タイミングt13)の燃料の噴射量が多いほど起りやすい。
この点、本実施形態では、エンジン12の減速要求時に、クラッチスイッチ56のオンにより、クラッチ38が切断状態である旨判定された場合(ステップ120:YES)、クラッチ38が継合状態のときよりも最終目標噴射量の徐変度合いが大きくされる。すなわち、最終目標噴射量が徐変されず急激に減量される場合(図5(D)の一点鎖線参照)よりは緩やかであるが、クラッチ38が継合状態であるときに行われる徐変(図5(D)の二点鎖線参照)よりは大きな徐変度合いでもって最終目標噴射量が減量される(図5(D)の実線参照)。そのため、クラッチ38が継合状態である旨判定されたときと同じ徐変度合いで燃料の噴射量が減量される場合(図5(E)の二点鎖線参照)に比べて、クラッチ38の切断に伴うエンジン回転速度の上記吹き上がりが抑制される(図5(E)の実線参照)。
また、エンジン12の減速要求時に、クラッチスイッチ56のオンにより、クラッチ38が切断状態である旨判定されて燃料の噴射量が減量されると、エンジン12に負のトルクが発生する。クラッチ38が切断状態である旨の判定が、実際にクラッチ38が切断される前になされるため、上記負のトルクは、上記切断状態の判定から実際にクラッチが切断されるまでの期間(タイミングt12〜t13)に駆動系部品に伝達され、その駆動系部品が減速側に捩られて捩りトルクが蓄積される。この蓄積される捩りトルクは燃料の噴射量(最終目標噴射量)に応じて異なる。捩りトルクは、噴射量が少なくなるほど大きくなり、噴射が停止される場合(噴射量が「0」の場合)に最も大きくなる。
この点、本実施形態では、減速要求時にクラッチ38が切断状態である旨判定された場合、噴射量が徐々に減量される(図5(D)の実線参照)。そのため、噴射が停止される場合(図5(D)の一点鎖線参照)よりも噴射量が多く、エンジン12で発生する負のトルクが小さく、駆動系部品に蓄積される捩りトルクが小さくなる。従って、タイミングt13でクラッチ38が実際に切断されると、蓄積されている捩りトルクが放出されるが、その捩りトルクが小さいため、駆動系部品間でのガタ打ちによる振動が起りにくい。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)エンジン12の減速要求の有無を判定する(ステップ110)とともに、クラッチスイッチ56の検出信号に基づきクラッチ38が継合状態であるか切断状態であるかを判定する(ステップ120)。減速要求有りと判定し(ステップ110:YES)、かつ継合状態であると判定した(ステップ120:NO)場合には、値Bを徐変係数として用い、式(1)に従い最終目標噴射量を算出し、この最終目標噴射量に基づいて燃料噴射弁34の通電を制御するようにしている(ステップ140)。
(1)エンジン12の減速要求の有無を判定する(ステップ110)とともに、クラッチスイッチ56の検出信号に基づきクラッチ38が継合状態であるか切断状態であるかを判定する(ステップ120)。減速要求有りと判定し(ステップ110:YES)、かつ継合状態であると判定した(ステップ120:NO)場合には、値Bを徐変係数として用い、式(1)に従い最終目標噴射量を算出し、この最終目標噴射量に基づいて燃料噴射弁34の通電を制御するようにしている(ステップ140)。
そのため、エンジン12の減速要求時に燃料の噴射量を徐々に減量させて、エンジン12の出力トルクを徐々に低下させることができる。従って、燃料の噴射量を急激に減量(噴射停止)した場合に問題となるトルクショックの発生を抑制することができる。
(2)エンジン12の減速要求有りと判定し(ステップ110:YES)、かつクラッチ38が切断状態であると判定した場合(ステップ120:YES)には、上記値Bよりも小さな値Aを徐変係数として用い、式(1)に従い最終目標噴射量を算出し、この最終目標噴射量に基づいて燃料噴射弁34の通電を制御するようにしている(ステップ130)。
そのため、クラッチ38が継合状態である旨判定された場合と同じ徐変度合いで燃料の噴射量を減量する場合に比べて、クラッチ38の切断に伴うエンジン回転速度の吹き上がりを抑制することができる。
また、噴射が停止される場合よりも噴射量を多くし、エンジン12で発生する負のトルクを小さくし、駆動系部品に蓄積される捩りトルクを小さくすることができる。従って、クラッチ38が切断されて捩りトルクが放出された場合に、駆動系部品間でガタ打ちによる振動が発生するのを抑制することができる。
(3)アクセルペダル25の踏込み操作の状況をアクセルスイッチ54によって検出し、その検出結果に基づいてエンジン12の減速要求の有無を判定するようにしている(ステップ110)。このように、アクセルスイッチ54の検出結果を判定に用いることで、運転者の意図(減速要求)を直接的に把握することができる。その結果、噴射量の徐変処理(ステップ130,140)が必要な状況であるかどうかを確実に判断し、必要な場合にのみ噴射の徐変を行うことができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・図3のステップ130,140における最終目標噴射量を上記式(1)とは異なる方法で算出するようにしてもよい。例えば、前制御周期での最終目標噴射量から一定量Cを減算し、その減算結果を現制御周期での最終目標噴射量としてもよい。こうすると、最終目標噴射量は時間とともに一定量Cずつ減量されることとなる。
・図3のステップ130,140における最終目標噴射量を上記式(1)とは異なる方法で算出するようにしてもよい。例えば、前制御周期での最終目標噴射量から一定量Cを減算し、その減算結果を現制御周期での最終目標噴射量としてもよい。こうすると、最終目標噴射量は時間とともに一定量Cずつ減量されることとなる。
そして、ステップ130での一定量Cを、ステップ140での一定量Cよりも大きな値に設定する。このようにしても、クラッチスイッチ56の検出結果に基づきクラッチ38が切断状態である旨判定したときに、継合状態である旨判定したときよりも、噴射量の徐変度合いを大きくすることとなり、上記実施形態と同様の効果が得られる。
・クラッチスイッチ56に代え、クラッチペダル42の踏込み位置を検出するセンサを操作位置検出手段として用いてもよい。
・アクセルセンサ55によるアクセル踏込み量の変化量によってエンジン12の減速要求の有無を判定するようにしてもよい。例えば、前制御周期でのアクセル踏込み量と現制御周期でのアクセル踏込み量との偏差を求め、その偏差(絶対値)と所定値とを比較する。そして、偏差が所定値よりも大きい場合に減速要求有りと判定するようにしてもよい。
・アクセルセンサ55によるアクセル踏込み量の変化量によってエンジン12の減速要求の有無を判定するようにしてもよい。例えば、前制御周期でのアクセル踏込み量と現制御周期でのアクセル踏込み量との偏差を求め、その偏差(絶対値)と所定値とを比較する。そして、偏差が所定値よりも大きい場合に減速要求有りと判定するようにしてもよい。
11…車両、12…ガソリンエンジン(内燃機関)、25…アクセルペダル(アクセル操作部)、38…クラッチ、39…手動変速機、42…クラッチペダル(クラッチ操作部)、56…クラッチスイッチ(操作位置検出手段)、61…電子制御装置(減速要求判定手段、クラッチ状態判定手段、噴射量徐変手段)。
Claims (2)
- 内燃機関と変速機との間に配設されたクラッチをクラッチ操作部の操作に応じて継合又は切断させることにより、前記内燃機関の出力トルクを前記変速機へ伝達又は遮断するようにした車両に用いられるものであって、
前記内燃機関の減速要求の有無を判定する減速要求判定手段と、
前記クラッチ操作部の操作位置を検出する操作位置検出手段と、
前記操作位置検出手段の検出結果に基づき前記クラッチの状態を判定するクラッチ状態判定手段と、
前記減速要求判定手段により減速要求有りと判定され、かつ前記クラッチ状態判定手段により前記クラッチが継合状態である旨判定されたときには、前記内燃機関への燃料の噴射量を所定の徐変度合いにて徐々に減量させ、切断状態である旨判定されたときには、前記継合状態である旨判定されたときよりも大きな徐変度合いにて前記噴射量を徐々に減量させる噴射量徐変手段と
を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記減速要求判定手段は、アクセル操作部の操作状況に基づいて前記内燃機関の減速要求の有無を判定する請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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