JP2006161037A - 二軸配向フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ポリエステルが主たる構成成分でありながら、従来のポリエステルフィルムに対して優れた耐熱性、寸法安定性、耐湿熱性を有し、かつ加工性に優れる二軸配向フィルムを提供する。
【解決手段】 ポリエステル(a)とポリアリーレンスルフィド(b)から主として構成される二軸配向フィルムであって、フィルム全重量に対するポリエステル(a)の含有量が90〜99.9重量%、ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が0.1〜10重量%であり、かつ破断伸度が70%以上である二軸配向フィルムとする。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリエステル(a)とポリアリーレンスルフィド(b)から主として構成される二軸配向フィルムであって、フィルム全重量に対するポリエステル(a)の含有量が90〜99.9重量%、ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が0.1〜10重量%であり、かつ破断伸度が70%以上である二軸配向フィルムとする。
【選択図】 なし
Description
本発明は二軸配向フィルムの改良に関し、詳しくは、優れた寸法安定性、耐熱性、耐湿熱性を有し、かつ加工性の優れた二軸配向フィルムに関する。特に、電気絶縁用、コンデンサ用、包装用、インクリボン用、回路基板用などの各種工業材料用フィルムとして好適に用いることが可能な二軸配向フィルムに関する。
ポリエステルフィルムは優れた機械特性、熱特性、電気特性、表面特性、また耐熱性などの性質を利用して、磁気記録媒体用、電気絶縁用、コンデンサー用、包装用、各種工業材料用など種々の用途に用いられている。これら用途の高品質化の中で、特に高温環境下での寸法安定性や耐熱性、耐湿熱性の向上などが要求されている。しかしエチレンテレフタレート(以下PETという)単体からなるポリエステルフィルムは、高温環境下での寸法安定性や耐熱性、耐湿熱性が十分でなく、また、優れた寸法安定性や耐熱性、耐湿熱性を有するポリエチレン−2,6−ナフタレート(以下PENという)は、割れやすいなど加工性が低く、その適用が限定されているのが現状であり、これら問題点の改良が強く望まれている。
一方、ポリフェニレンスルフィド(以下PPSという)は優れた耐熱性、バリア性、耐薬品性、電気絶縁性、耐湿熱性などエンジニアリングプラスチックとしては好適な性質を有しており、各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などに使用されている。しかし、PPSフィルムはその機能に比して原料が高価であり、広範な用途への普及を妨げるものとなっている。さらにナイロンやポリエステルなどの他のフィルムに比べ割れやすいなど加工性が低く、その適用が限定されているのが現状である。このような現状からPPS樹脂の使用量を減じながら、PPSフィルムの特性を失わず、経済性に優れ、かつPPSフィルムの脆さを改良した高靱性PPSフィルムが望まれており、その方法として他の熱可塑性樹脂を配合し、ポリマーアロイ化する方法が有望視されている。
本発明に関し特許文献1ではポリエステルとポリフェニレンスルフィドとのブレンドフィルムが開示されている。同文献は経済性に優れるPPSフィルムを提供することを目的としているが、PPS樹脂の使用量が多く、本発明のPPSの優れた特性を有し、かつ靱性を向上させるという技術思想は開示されていない。
また、特許文献2ではPPS樹脂とポリエチレンテレフタレートを主たるポリエステル樹脂を含んでなるPPSフィルムにおいて、PPS樹脂の使用量を低減しても、PPSフィルムの有する強度などを有しながら、破断伸度に優れるPPSフィルムが提案されている。しかしながら同文献のPPSフィルムは破断伸度の向上が十分ではなく、更なる改良が求められている。
特開平7−88954号公報
特開2004−231909号公報
本発明はポリエステルが主たる構成成分でありながら、従来のポリエステルフィルムに対して優れた耐熱性、寸法安定性、耐湿熱性を有し、かつ加工性に優れる二軸配向フィルムを得ることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の二軸配向フィルムは、ポリエステル(a)とポリアリーレンスルフィド(b)とを含み、フィルム全重量に対するポリエステル(a)の含有量が90〜99.9重量%であり、ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が0.1〜10重量%であり、かつ破断伸度が70%以上である二軸配向フィルムであることを特徴とする。
また、本発明の二軸配向フィルムは、
(1)フィルム全重量に対するポリエステル(a)の含有量が95〜99重量%、ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が1〜5重量%であること、
(2)ポリアリーレンスルフィド(b)がポリフェニレンスルフィドであること、
(3)ポリエステル(a)がポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートおよびこれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であること、
(4)加熱条件が150℃、30分間であるときの、長手方向および幅方向の熱収縮率の和が4%未満であること、
を、それぞれ好ましい態様として含んでいる。
(1)フィルム全重量に対するポリエステル(a)の含有量が95〜99重量%、ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が1〜5重量%であること、
(2)ポリアリーレンスルフィド(b)がポリフェニレンスルフィドであること、
(3)ポリエステル(a)がポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートおよびこれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であること、
(4)加熱条件が150℃、30分間であるときの、長手方向および幅方向の熱収縮率の和が4%未満であること、
を、それぞれ好ましい態様として含んでいる。
本発明によれば、PPS樹脂の使用量が少量でありながら、優れた寸法安定性、耐熱性、耐湿熱性を有し、かつ加工性に優れた二軸配向フィルムを提供することができるため、その工業的価値は極めて高い。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明に使用するポリエステル(a)とは、ジオールとジカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体の縮重合により得られるポリマーを少なくとも80重量%含有するポリマーである。ここでジカルボン酸とは、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などで代表されるものである。また、これらのエステル形成性誘導体とは、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル等に代表される化合物である。また、ジオールとは、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどで代表されるものである。
具体的なポリマーとしては、例えば、ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどを使用することができる。
勿論、これらのポリエステルは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよく、コポリマーの場合、共重合成分として、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分、ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などのヒドロキシカルボン酸成分を含有していても良い。
中でも本発明の場合、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートおよびこれらの共重合体および変成体の1種以上が好ましく使用される。
本発明におけるポリエステル(a)の製造方法は特に制限がなく、種々の製造法により製造することが出来る。すなわち、直接重合法でもエステル交換反応法でも製造することができ、バッチ式でも連続重合法でも製造することができる。
また、得られたポリエステルを、さらに133Pa以下の減圧下あるいは窒素等の不活性ガス雰囲気下において、結晶化温度以上融点以下の温度で加熱処理することにより固相重合を行ってもよい。この温度は、例えばポリエステルがポリエチレンテレフタレートである場合には180〜250℃が好ましく、より好ましくは200〜240℃の範囲である。
本発明のポリエステル(a)の製造触媒は、特に限定されるものではなく、種々の触媒を用いることができる。エステル交換反応に有効な触媒としては、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物の他、酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸亜鉛、酢酸スズ、アルコキシドチタンなどを用いることができる。また、重合触媒としては、3酸化2アンチモン、2酸化ゲルマニウム、アルコキシドチタンなどの他、複合酸化物などを用いることができる。また、安定剤として、リン酸、亜リン酸、ジメチトリメチルホスフェートなどの各種リン化合物を添加することが好ましい。該リン化合物の添加時期は、エステル化反応後あるいはエステル交換反応後から重縮合反応の初期に添加することが好ましい。
本発明におけるポリエステル(a)は、フィルムに易滑性を与える目的で各種不活性粒子を含有することができる。これら不活性粒子としては、湿式あるいは乾式シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、珪酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化銅、などの酸化物無機粒子、金、銀、銅、鉄、白金等の無機金属粒子、架橋ポリスチレン、架橋ジビニルベンゼンなどに代表される有機粒子、その他炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、硫酸バリウムなどの粒子を挙げることができる。これら粒子は、ポリエステルの重縮合における任意の工程、好ましくはオリゴマーから重縮合工程に移行する前に反応系に添加されることが分散性向上の観点から好ましい。また、粒子は、水あるいはエチレングリコールなどのポリエステルモノマー化合物を分散媒として添加されることが好ましい。また、これら粒子を、ベント孔つき二軸押出機を用いて、あらかじめ得られたポリエステルに混練分散しても構わない。また、ポリエステルの重縮合触媒に起因して重縮合過程において生成する、いわゆる内部粒子を含有しても構わない。
また、本発明のポリエステル(a)は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、易滑剤、着色剤などの各種添加剤を、ポリエステルおよび本発明のフィルムの物性を損なわない範囲で添加することができる。
本発明におけるポリアリーレンスルフィド(b)とは、−(Ar−S)−をの繰り返し単位を有するホモポリマーあるいはコポリマーである。Arとしては下記の式(A)〜式(K)などであらわされる単位などがあげられる。
(R1、R2は、水素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基から選ばれた置換基であり、R1とR2は同一でも異なっていてもよい)
本発明に用いるポリアリーレンスルフィド(b)の繰り返し単位としては、上記の式(A)で表される構造式が好ましく、これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましいポリアリーレンスルフィドとしては、ポリマーの主要構成単位として下記構造式で表されるp−フェニレン単位
本発明に用いるポリアリーレンスルフィド(b)の繰り返し単位としては、上記の式(A)で表される構造式が好ましく、これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましいポリアリーレンスルフィドとしては、ポリマーの主要構成単位として下記構造式で表されるp−フェニレン単位
を90モルパーセント以上含有するポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトンが挙げられ、ポリフェニレンスルフィドが特に好ましい。
耐熱性の観点からは前記構造式で示される繰り返し単位を70モル%以上、さらには90モル%以上含む重合体が好ましい。またPPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満程度が、式(A)〜式(K)のいずれかの構造を有する繰り返し単位等で構成されていてもよい。なかでもp−フェニレンスルフィド/m−フェニレンスルフィド共重合体(m−フェニレンスルフィド単位20%以下)などは、成形加工性とバリア性を兼備する点で、用途によっては好ましく用いられ得る。
この繰り返し単位を主要構成単位とする限り、下記の式(L)〜式(N)などで表される少量の分岐単位または架橋単位を含むことができる。これら分岐単位または架橋単位の共重合量は、−(Ar−S)−単位に対して0〜5モル%の範囲であることが好ましく、1モル%以下の範囲がより好ましい。
かかるPPS樹脂は、ポリハロゲン芳香族化合物とスルフィド化剤とを極性有機溶媒中で反応させて得られるPPS樹脂を回収および後処理することで、高収率で製造することができる。具体的には特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法、あるいは特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きな重合体を得る方法などによっても製造できる。前記のように得られたPPS樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネート、官能基含有ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物による活性化など種々の処理を施した上で使用することもできる。
PPS樹脂を加熱により架橋/高分子量化する場合の具体的方法としては、空気、酸素などの酸化性ガス雰囲気下あるいは前記酸化性ガスと窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、加熱容器中で所定の温度において、希望する溶融粘度が得られるまで加熱を行う方法が例示できる。加熱処理温度は通常、170〜280℃が選択され、好ましくは200〜270℃である。また、加熱処理時間は通常0.5〜100時間が選択され、好ましくは2〜50時間である。この両者をコントロールすることにより目標とする粘度レベルを得ることができる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でも、また回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理するためには、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いることが好ましい。
PPS樹脂を窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で熱処理する場合の具体的方法としては、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で、加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200〜270℃、加熱時間は0.5〜100時間、好ましくは2〜50時間加熱処理する方法が例示できる。加熱処理の装置は、通常の熱風乾燥機でも、また回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理するためには、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。
本発明で用いられるポリアリーレンスルフィド(b)としてPPS樹脂を用いる場合は、洗浄処理を施されたPPS樹脂であることが好ましい。かかる洗浄処理の具体的方法としては、酸水溶液洗浄処理、熱水洗浄処理および有機溶媒洗浄処理などが例示できる。これらの処理は2種以上の方法を組み合わせて用いても良い。
PPS樹脂を有機溶媒で洗浄する場合の具体的方法としては以下の方法が例示できる。すなわち、洗浄に用いる有機溶媒としては、PPS樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はないが、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド、スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコールなどのアルコール、フェノール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などがあげられる。これらの有機溶媒のなかでN−メチルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミド、クロロホルムなどの使用が好ましい。これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上を混合して使用される。有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でPPS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。また有機溶媒洗浄を施されたPPS樹脂は、残留している有機溶媒を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好ましい。
PPS樹脂を熱水で洗浄処理する場合の具体的方法としては、以下の方法が例示できる。すなわち、熱水洗浄によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するため、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量の水に所定量のPPS樹脂を投入し、常圧であるいは圧力容器内で加熱、撹拌することにより行われる。PPS樹脂と水との割合は、水の多いほうが好ましいが、通常、水1リットルに対し、PPS樹脂200g以下の浴比が選択される。
また、熱水で洗浄処理する場合、周期表の第II族の金属元素を含有する水溶液で処理することが好ましく用いられる。周期表の第II族の金属元素を含む水溶液とは、上記水に、周期表の第II族の金属元素を有する水溶性塩を添加したものである。水に対する周期表の第II族の金属元素を有する水溶性塩の濃度は、0.001〜5重量%程度の範囲が好ましい。
ここで使用する周期表の第II族の金属元素の中でも好ましい金属元素としては、Ca、Mg、BaおよびZnなどが例示でき、その他アニオンとしては、酢酸イオン、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオンおよび炭酸イオンなどが挙げられる。より具体的で好適な化合物としては、酢酸Ca、酢酸Mg、酢酸Zn、CaCl2、CaBr2、ZnCl2、CaCO3、Ca(OH)2およびCaOなどが例示でき、特に好ましくは、酢酸Caである。
周期表の第II族の金属元素を含有する水溶液の温度は130℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。洗浄温度の上限については特に制限はないが、通常のオートクレーブを用いる場合には250℃程度が限界である。
かかる周期表の第II族の金属元素を含む水溶液の浴比は、重量比で乾燥PPS樹脂に対し、2〜100の範囲が好ましく選択され、4〜50の範囲がより好ましく、5〜15の範囲であることがさらに好ましい。
PPS樹脂を酸水溶液で洗浄処理する場合の具体的方法としては、以下の方法が例示できる。すなわち、酸または酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。用いられる酸はPPS樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン酸、アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸などのジカルボン酸、硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪酸などの無機酸性化合物などがあげられる。中でも酢酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施されたPPS樹脂は、残留している酸や塩などを除去するために、水または温水で数回洗浄することが好ましい。また洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
本発明で用いられるPPS樹脂の灰分量は、加工時の流動性や成形サイクルなどの特性を付与する点から0.1〜2重量%と比較的多い範囲が好ましく、0.2〜1重量%の範囲がより好ましく、0.3〜0.8重量%の範囲であることがさらに好ましい。
ここで、灰分量とは以下の方法により求めたPPS樹脂中の無機成分量を指す。
(1)583℃で焼成、冷却した白金皿にPPS樹脂5〜6gを秤量する。
(2)白金皿とともにPPS樹脂を450〜500℃で予備焼成する。
(3)583℃にセットしたマッフル炉に白金皿とともに予備焼成したPPS試料を入れ、完全に灰化するまで約6時間焼成する。
(4)デシケーター内で冷却後、秤量する。
(5)式:灰分量(重量%)=(灰分の重量(g)/試料重量(g))×100により灰分量を算出する。
本発明で用いられるPPS樹脂の溶融粘度は、耐薬品性の改良および加工時の流動性などの特性を付与する点から、1〜2,000Pa・s(300℃、剪断速度1,000sec−1)の範囲が好ましく選択され、1〜200Pa・sの範囲がより好ましい。ここで溶融粘度は、剪断速度1,000sec−1の条件下でノズル径0.5mmφ、ノズル長10mmのノズルを用い、高化式フローテスターによって測定した値である。
本発明で用いられるPPS樹脂の有機系低重合成分(オリゴマー)量の指標となるクロロホルム抽出量(ポリマー10g/クロロホルム200mL、ソックスレー抽出5時間処理時の残差量から算出)は、耐薬品性の改良および加工時の流動性などの特性を付与する点から1〜5重量%と比較的多い範囲が好ましく、1.5〜4重量%の範囲がより好ましく、2〜4重量%の範囲であることがさらに好ましい。
本発明の二軸配向フィルムの全重量に対するポリエステル(a)の含有量は90〜99.9重量%であることが好ましく、より好ましくは93〜99.5重量%、更に好ましくは95〜99重量%である。ポリエステル(a)の含有量が90重量%未満であると十分な破断伸度が得られず、加工性に劣ったフィルムとなる。ポリエステル(a)の含有量が99.9重量%を超えると耐熱性、耐湿熱性が十分に得られない。
本発明の二軸配向フィルムの全重量に対するポリアリーレンスルフィド(b)の含有量は0.1〜10重量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜7重量%、更に好ましくは1〜5重量%である。ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が0.1重量%未満であると耐熱性、耐湿熱性が十分に得られない。ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が10重量%を超えると十分な破断伸度が得られず、加工性に劣ったフィルムとなる。
本発明の二軸配向フィルムの破断伸度は70%以上である。より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上である。破断伸度が70%未満であると、例えばコンプレッサーの電気絶縁用途など、利用に当たって曲げ加工を必要とする用途においては、割れなどの工程エラー率が高くなる。破断伸度の上限は特に設けるべきものではないが、200%あれば通常の工業用途においては十分である。なお、あえて200%を超える破断伸度を得んとするがためにポリマーや添加物などによる原料改質および製膜方法変更などを行う場合は、機械強度など他の特性を悪化させる可能性もあるので注意が必要である。破断伸度を70%以上とするためには、後でも述べるが、延伸フィルム製膜時の長手方向および幅方向の延伸倍率を5倍以下とする。
本発明の二軸配向フィルムは、加熱条件を150℃30分間としたときの長手方向および幅方向の熱収縮率の和が4%未満、好ましくは3%未満、更に好ましくは2.5%未満である。長手方向および幅方向の熱収縮率の和が4%以上の場合、例えば製造工程及び使用時の発熱などに曝されるプリント回路基板用途には不適なものとなる。このような熱収縮率の範囲を達成するためには、延伸倍率・延伸温度および延伸後の熱処理条件を適宜調節することにより達成することができる。例えば、ポリエステル(a)としてポリエチレンテレフタレートを用いる場合には、延伸後の熱処理温度を200℃以上とすることが好ましい。ここで、フィルムの長手方向とは、一般に言われるMD(machine direction)方向を意味し、幅方向とはそれと直行するTD(transverse direction)方向を意味する。
本発明のフィルムのヤング率は、長手方向・幅方向とも3.5GPa以上であることが好ましく、加工性および使用上の信頼性を向上させるためには4.0GPa以上であることがより好ましい。フィルムヤング率が3.5GPa未満であると、一般的機械強度の低下のほか、例えば、コンプレッサーの電気絶縁フィルムとして用いる場合には、スロット挿入工程でフィルムが曲がってしまうなど、工程安定性が劣る。
また、本発明の二軸配向フィルムにおいては、ポリエステル(a)とポリアリーレンスルフィド(b)の分散性を向上させる目的で分散剤を添加することができる。分散剤の具体的な例としては、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基の中から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキシシランなどの有機シラン化合物および多官能エポキシ化合物などが挙げられ、これらは2種以上同時に使用することもできる。ここで多官能エポキシ化合物は、エポキシ基を分子中に2個以上含むものであり、液体または固体状のものを使用することができる。例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのα−オレフィンとアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジルなどのα,β−不飽和酸グリシジルエステルとの共重合体、不飽和二重結合を有する高分子の二重結合部をエポキシ化したエポキシ基含有高分子化合物、ビスフェノールA、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロカテコール、ビスフェノールF、サリゲニン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ビスフェノールS、トリヒドロキシ−ジフェニルジメチルメタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,5−ジヒドロキシナフタレン、カシューフェノール、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン等のビスフェノール−グリシジルエーテル系エポキシ化合物、フタル酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル系エポキシ化合物、N−グリシジルアニリン等のグリシジルアミン系エポキシ化合物、ノボラック型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させたノボラック型エポキシ樹脂等が例示される。好ましくはα−オレフィンとα,β−不飽和酸グリシジルエステルの共重合体、エポキシ基を有する有機シラン化合物、ビスフェノール−グリシジルエーテル系エポキシ化合物が用いられる。
分散剤の配合割合はポリエステル(a)およびポリアリーレンスルフィド(b)の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、更に好ましくは0.1〜5重量部である。0.01重量部以下の添加量においては十分な相溶性向上効果が得られず、10重量部を超える場合はポリエステル樹脂組成物の溶融粘度が著しく増加し流動性が低下しやすい。
本発明の二軸配向フィルムの厚さは、用途などにより異なるが、一般に500μm以下が好ましく、薄膜用途や作業性などの観点からは、より好ましくは、5〜300μm、さらに好ましくは10〜200μmの範囲である。 以下に本発明のフィルムの製造方法を、逐次二軸延伸法により製造する場合として例示するが、同時二軸延伸法でもチューブラー法でも良く、さらにはこれらの方法に限定されるものではない。
ポリエステルおよびポリアリーレンスルフィドを所望の重量分率含有するフィルムを得るにあたっては、これら樹脂を所望の重量分率となるよう計量して乾燥し、溶融押出して直接未延伸フィルムを製造しても構わないが、よりポリアリーレンスルフィドが均一に分散したフィルムを得るためには、あらかじめポリアリーレンスルフィドの重量分率が所望の重量分率より高くなるようにポリアリーレンスルフィドとポリエステルをブレンドし、溶融混練機でマスターペレットを製造し、しかるのちこのペレットを、ポリアリーレンスルフィドの重量分率が所望の値となるようにポリエステルペレットで希釈して、本発明の二軸配向フィルムを得ることが好ましい。
マスターペレットの製造方法を以下に述べる。まず、ポリエステルを結晶化温度以上融点以下、例えばポリエステルがポリエチレンテレフタレートである場合は、好ましくは140〜200℃の温度で2〜5時間減圧乾燥する。乾燥後の水分率は好ましくは50ppm以下、より好ましくは30ppm以下である(重量基準)。PPSは特に乾燥しなくても構わないが、表面の吸着水を除去する目的で、ポリエステルと同等条件で乾燥しても構わない。乾燥したポリエステルチップとポリアリーレンスルフィドをブレンドし、270℃〜320℃に加熱されたベント式二軸押出機に供給する。マスターペレット製造時のポリエステルとポリアリーレンスルフィドの重量分率は特に制限されるものではないが、好ましくはポリアリーレンスルフィドの重量分率が10〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%である。二軸押出機のスクリュー構成は、パドルやダルメージなどからなるニーディングゾーンを備えていることが好ましい。剪断速度は50〜400sec−1が好ましく、より好ましくは100〜300sec−1である。剪断速度が50sec−1以下であると十分な分散状態が得られず、剪断速度が300sec−1を越えると、剪断発熱の発生などにより温度制御が困難となるばかりでなく、ポリマーの分解を引き起こす可能性がある。混練ポリマーの滞留時間は0.5〜10分であることが好ましく、より好ましくは1〜5分である。滞留時間が0.5分未満であると十分な分散状態が得られず、10分を越えるとポリマーの分解を引き起こす可能性がある。また、この混練工程において分散剤を共に配合・分散させるとポリアリーレンスルフィドの分散性が向上するので好ましい。
こうして得られたマスターペレットとポリエステルペレットをそれぞれ乾燥後、フィルム中のポリアリーレンスルフィドが所望の重量分率となるように混合し、270〜320℃に加熱された溶融押出機に供給し、押出機に具備されたT型ダイ口金からシート状に押し出し、10〜50℃に冷却されたキャスティングドラム上で、ドラムを一定速度で回転させながら、静電印加法により密着固化し、未延伸フィルムを得る。得られた延伸フィルムを、複数のロール群を備えた延伸機で、ロール間の周速差を利用して長手方向に延伸する。延伸温度は90〜170℃が好ましい。延伸倍率は2〜5倍が好ましく、より好ましくは2.5〜4倍である。こうして得られた、長手方向に延伸されたフィルムの両端をクリップで把持して、加熱したテンター内で幅方向に延伸を行う。延伸倍率は2〜5倍が好ましく、より好ましくは2.5〜4.5倍である。また、延伸温度は90〜180℃が好ましい。また、幅方向に延伸した後、さらに長手方向または幅方向に110〜180℃の延伸温度範囲で1.01〜2.5倍に延伸してもよい。
また、延伸後に融点以下の温度で熱処理を加えることが好ましく、より好ましい温度範囲は190〜245℃であり、更に好ましくは200〜230℃である。熱処理時間は、好ましくは1〜30秒間である。
また、さらに熱処理工程後に100〜160℃の中間冷却および弛緩処理を行ってもよい。弛緩処理の倍率は、幅方向及び/または長手方向に2〜10%であることが好ましく、より好ましくは4〜9%である。
なお、こうして得られた本発明の二軸配向フィルムにおけるポリアリーレンスルフィドおよびポリエステルの含有率は、例えば下記のように測定することができる。まず、フィルムを秤量後、ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解する。ポリアリーレンスルフィドが含有される場合は不溶であるので、この不溶成分を遠心分離で分取した後、重量を測定し、元素分析、FT−IR、NMR法によりポリアリーレンスルフィドの構造と重量分率が測定できる。上澄み成分を同様に分析すれば、ポリエステル成分の重量分率と構造が特定できる。
また、本発明のフィルムは、延伸工程でコーティングなどの表面処理を行って表面を改質しても良いし、多種のポリマーを積層押し出しあるいは張り合わせにより積層構成のフィルムとしても構わない。
こうして得られた本発明のフィルムは、優れた寸法安定性、耐熱性、耐湿熱性を有し、かつ加工性に優れるため、プリント基板用、電気絶縁用、コンデンサ用、包装用、インクリボン用、工程紙などの各種工業材料用フィルムとして好適である。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
(ヤング率および破断伸度)
フィルム長手方向に、長さ200mm、幅10mmの短冊状のサンプルを切り出して用いた。JIS K−7127に規定された方法に従って、引っ張り試験器を用いて25℃ 65%RHにて破断伸度を測定した。初期引っ張りチャック間距離は100mmとし、引っ張り速度は300m/分とした。測定はサンプルを変更して20回行い、その破断伸度の平均値を求めた。ヤング率は下記の基準に従って評価し、◎と○を合格レベルとした。
(ヤング率および破断伸度)
フィルム長手方向に、長さ200mm、幅10mmの短冊状のサンプルを切り出して用いた。JIS K−7127に規定された方法に従って、引っ張り試験器を用いて25℃ 65%RHにて破断伸度を測定した。初期引っ張りチャック間距離は100mmとし、引っ張り速度は300m/分とした。測定はサンプルを変更して20回行い、その破断伸度の平均値を求めた。ヤング率は下記の基準に従って評価し、◎と○を合格レベルとした。
◎:長手方向、幅方向とも4GPa以上
○:長手方向、幅方向とも3.5GPa以上4GPa未満
×:長手方向、幅方向とも3.5GPa未満。
○:長手方向、幅方向とも3.5GPa以上4GPa未満
×:長手方向、幅方向とも3.5GPa未満。
(熱寸法安定性)
JIS C−2318に規定された方法に従って測定した。長さ200mm、幅10mmの短冊状のサンプルをギアオーブンにより150℃×30分間の条件下で熱処理し、試料長の変化から、下記式により熱収縮率を算出した。
JIS C−2318に規定された方法に従って測定した。長さ200mm、幅10mmの短冊状のサンプルをギアオーブンにより150℃×30分間の条件下で熱処理し、試料長の変化から、下記式により熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)=[(熱処理前の長さ−熱処理後の長さ)/熱処理前の長さ]×100
熱寸法安定性は下記の基準に従って、◎と○を合格レベルとした。
熱寸法安定性は下記の基準に従って、◎と○を合格レベルとした。
◎:熱収縮率が3%未満
○:熱収縮率が3%以上4%未満
×:熱収縮率が4%以上。
○:熱収縮率が3%以上4%未満
×:熱収縮率が4%以上。
(耐熱性(破断伸度の半減時間))
フィルム長手方向に、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルを切り出して用いた。JIS K−7127に規定された方法に従って、引っ張り試験器を用いて25℃ 65%RHにて破断伸度を測定した。初期引っ張りチャック間距離は100mmとし、引っ張り速度は300m/分とした。測定はサンプルを変更して20回行い、その破断伸度の平均値(X)を求めた。また、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルをギアオーブンに入れ、200℃の雰囲気下で放置した後、自然冷却し、このサンプルについて前記と同条件での引っ張り試験を20回行い、その破断伸度の平均値(Y)を求めた。得られた破断伸度の平均値(X)、(Y)から伸度保持率を次式で求めた。
フィルム長手方向に、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルを切り出して用いた。JIS K−7127に規定された方法に従って、引っ張り試験器を用いて25℃ 65%RHにて破断伸度を測定した。初期引っ張りチャック間距離は100mmとし、引っ張り速度は300m/分とした。測定はサンプルを変更して20回行い、その破断伸度の平均値(X)を求めた。また、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルをギアオーブンに入れ、200℃の雰囲気下で放置した後、自然冷却し、このサンプルについて前記と同条件での引っ張り試験を20回行い、その破断伸度の平均値(Y)を求めた。得られた破断伸度の平均値(X)、(Y)から伸度保持率を次式で求めた。
伸度保持率(%)=(Y/X)×100
伸度保持率が50%以下となるまでの熱処理時間を破断伸度の半減時間とした。耐熱性は下記の基準に従って評価し、◎と○を合格レベルとした。
伸度保持率が50%以下となるまでの熱処理時間を破断伸度の半減時間とした。耐熱性は下記の基準に従って評価し、◎と○を合格レベルとした。
◎:伸度半減期が20時間以上
○:伸度半減期が15時間以上20時間未満
×:伸度半減期が15時間未満。
○:伸度半減期が15時間以上20時間未満
×:伸度半減期が15時間未満。
(耐湿熱性(破断伸度の半減時間))
フィルム長手方向に、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルを切り出して用いた。JIS K−7127に規定された方法に従って、引っ張り試験器を用いて25℃ 65%RHにて破断伸度を測定した。初期引っ張りチャック間距離は100mmとし、引っ張り速度は300m/分とした。測定はサンプルを変更して20回行い、その破断伸度の平均値(X)を求めた。また、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルを高度加速寿命試験器(タバイエスペック(株)製プレッシャークッカーTPC−211型)を用いて2kg/cm2の加圧下、140℃ 80%RHの雰囲気下で放置した後、自然冷却・乾燥し、このサンプルについて前記と同条件での引っ張り試験を20回行い、その破断伸度の平均値(Y)を求めた。得られた破断伸度の平均値(X)、(Y)から伸度保持率を次式で求めた。
フィルム長手方向に、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルを切り出して用いた。JIS K−7127に規定された方法に従って、引っ張り試験器を用いて25℃ 65%RHにて破断伸度を測定した。初期引っ張りチャック間距離は100mmとし、引っ張り速度は300m/分とした。測定はサンプルを変更して20回行い、その破断伸度の平均値(X)を求めた。また、長さ200mm、幅10mmの短冊状サンプルを高度加速寿命試験器(タバイエスペック(株)製プレッシャークッカーTPC−211型)を用いて2kg/cm2の加圧下、140℃ 80%RHの雰囲気下で放置した後、自然冷却・乾燥し、このサンプルについて前記と同条件での引っ張り試験を20回行い、その破断伸度の平均値(Y)を求めた。得られた破断伸度の平均値(X)、(Y)から伸度保持率を次式で求めた。
伸度保持率(%)=(Y/X)×100
伸度保持率が50%以下となるまでの熱処理時間を破断伸度の半減時間とした。耐湿熱性は下記の基準に従って評価し、◎と○を合格レベルとした。
伸度保持率が50%以下となるまでの熱処理時間を破断伸度の半減時間とした。耐湿熱性は下記の基準に従って評価し、◎と○を合格レベルとした。
◎:伸度半減期が25時間以上
○:伸度半減期が20時間以上25時間未満
×:伸度半減期が20時間未満。
○:伸度半減期が20時間以上25時間未満
×:伸度半減期が20時間未満。
(フィルム厚み)
アンリツ(株)製電子マイクロメーター(K−312A型)を用いて、針圧30gにてフィルム厚みを測定した。
アンリツ(株)製電子マイクロメーター(K−312A型)を用いて、針圧30gにてフィルム厚みを測定した。
(固有粘度)
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から下記式により計算し、ηsp/CをCに対してプロットして、C=0に外層して得られた値を[η]とした。
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から下記式により計算し、ηsp/CをCに対してプロットして、C=0に外層して得られた値を[η]とした。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g/100ml)、Kはハギンス常数である。また溶液粘度と溶媒粘度は、オストワルド粘度計を用いて測定した。
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g/100ml)、Kはハギンス常数である。また溶液粘度と溶媒粘度は、オストワルド粘度計を用いて測定した。
(加工性)
フィルム長手方向に40mm、幅方向に20mmとなるようにフィルムを切り出し、ついで幅方向に平行に両端部を各5mmずつ折り返してモーター挿入用サンプルを作成した。このサンプルをモーター回転子部分に挿入し、エナメル線を巻き込んだ。その後エナメル線部分をプレスしてエナメル線部分の成型を行ない、この時にフィルムサンプルの割れの発生を評価した。10個のフィルムサンプルについて測定し、以下の基準で判断した。◎と○が合格である。
フィルム長手方向に40mm、幅方向に20mmとなるようにフィルムを切り出し、ついで幅方向に平行に両端部を各5mmずつ折り返してモーター挿入用サンプルを作成した。このサンプルをモーター回転子部分に挿入し、エナメル線を巻き込んだ。その後エナメル線部分をプレスしてエナメル線部分の成型を行ない、この時にフィルムサンプルの割れの発生を評価した。10個のフィルムサンプルについて測定し、以下の基準で判断した。◎と○が合格である。
◎:全く割れが発生しない
○:1個または2個のサンプルが割れる。
○:1個または2個のサンプルが割れる。
×:3個以上のサンプルが割れる。
(参考例1)
ポリエチレンテレフタレート(PET)の製造
ジメチルテレフタレート100重量部とエチレングリコール60重量部を、精留塔および攪拌機を備えた容器中で150℃で加熱溶融した。溶融後攪拌しながら酢酸マグネシウム4水和物を0.05重量部加え、徐々に240℃まで昇温させてメタノールを留去し、低分子量体を得た。ここにリン酸トリメチルを0.02重量部、3酸化2アンチモンを0.04重量部、平均粒子径20nmのコロイダルシリカ(日産化学(株)製)0.5重量部を添加した後、290℃まで昇温しながら徐々に反応容器内を減圧させ、133Pa以下に到達させた。その後、エチレングリコールおよび水を留去させながら重縮合反応させ、所定の攪拌トルクに到達後ガット状に吐出し、水槽で冷却した後、ガットをチップ状にカットして、[η]=0.64のポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。
ポリエチレンテレフタレート(PET)の製造
ジメチルテレフタレート100重量部とエチレングリコール60重量部を、精留塔および攪拌機を備えた容器中で150℃で加熱溶融した。溶融後攪拌しながら酢酸マグネシウム4水和物を0.05重量部加え、徐々に240℃まで昇温させてメタノールを留去し、低分子量体を得た。ここにリン酸トリメチルを0.02重量部、3酸化2アンチモンを0.04重量部、平均粒子径20nmのコロイダルシリカ(日産化学(株)製)0.5重量部を添加した後、290℃まで昇温しながら徐々に反応容器内を減圧させ、133Pa以下に到達させた。その後、エチレングリコールおよび水を留去させながら重縮合反応させ、所定の攪拌トルクに到達後ガット状に吐出し、水槽で冷却した後、ガットをチップ状にカットして、[η]=0.64のポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。
(参考例2)
ポリエチレンナフタレート(PEN)の製造
ジメチルナフタレート100重量部とエチレングリコール50重量部を、精留塔および攪拌機を備えた容器中で190℃で加熱溶融した。溶融後攪拌しながら酢酸マグネシウム4水和物を0.05重量部加え、徐々に240℃まで昇温させてメタノールを留去し、低分子量体を得た。ここにリン酸トリメチルを0.02重量部、3酸化2アンチモンを0.04重量部、平均粒子径20nmのコロイダルシリカ(日産化学(株)製)0.5重量部を添加した後、290℃まで昇温しながら徐々に反応容器内を減圧させ、133Pa以下に到達させた。その後、エチレングリコールおよび水を留去させながら重縮合反応させ、所定の攪拌トルクに到達後ガット状に吐出し、水槽で冷却した後、ガットをチップ状にカットして、[η]=0.61のポリエチレンナフタレートのペレットを得た。
ポリエチレンナフタレート(PEN)の製造
ジメチルナフタレート100重量部とエチレングリコール50重量部を、精留塔および攪拌機を備えた容器中で190℃で加熱溶融した。溶融後攪拌しながら酢酸マグネシウム4水和物を0.05重量部加え、徐々に240℃まで昇温させてメタノールを留去し、低分子量体を得た。ここにリン酸トリメチルを0.02重量部、3酸化2アンチモンを0.04重量部、平均粒子径20nmのコロイダルシリカ(日産化学(株)製)0.5重量部を添加した後、290℃まで昇温しながら徐々に反応容器内を減圧させ、133Pa以下に到達させた。その後、エチレングリコールおよび水を留去させながら重縮合反応させ、所定の攪拌トルクに到達後ガット状に吐出し、水槽で冷却した後、ガットをチップ状にカットして、[η]=0.61のポリエチレンナフタレートのペレットを得た。
(参考例3)
参考例1で得たPETを80重量部と、PPS樹脂(東レ(株)製 M3910)20重量部を、それぞれ150℃、133Pa以下の減圧下で4時間乾燥した後、280〜320℃に加熱された二軸三段タイプのスクリュー(PETとPPSの混練可塑化ゾーン/ダルメージ混練ゾーン/逆ネジダルメージによる微分散相容化ゾーンの構成)を具備したベント式二軸押出機(L/D=40、ベント真空度200Pa)に供給し、滞留時間3分にて溶融押出し、PPSを20重量%含有したPPS/PETアロイのペレットを得た。
参考例1で得たPETを80重量部と、PPS樹脂(東レ(株)製 M3910)20重量部を、それぞれ150℃、133Pa以下の減圧下で4時間乾燥した後、280〜320℃に加熱された二軸三段タイプのスクリュー(PETとPPSの混練可塑化ゾーン/ダルメージ混練ゾーン/逆ネジダルメージによる微分散相容化ゾーンの構成)を具備したベント式二軸押出機(L/D=40、ベント真空度200Pa)に供給し、滞留時間3分にて溶融押出し、PPSを20重量%含有したPPS/PETアロイのペレットを得た。
(実施例1)
参考例3で得られたPPS/PETアロイのペレット2.5重量部と参考例1で得たPETのペレット97.5重量部(すなわち、PPS0.5重量部)を混合し、180℃で3時間乾燥したのち、260〜320℃に加熱された、Tダイを具備した溶融押出機に供給してシート状に吐出し、25℃に冷却されたキャスティングドラム上へ静電印加法により密着固化させ冷却し、未延伸フィルムを得た。
参考例3で得られたPPS/PETアロイのペレット2.5重量部と参考例1で得たPETのペレット97.5重量部(すなわち、PPS0.5重量部)を混合し、180℃で3時間乾燥したのち、260〜320℃に加熱された、Tダイを具備した溶融押出機に供給してシート状に吐出し、25℃に冷却されたキャスティングドラム上へ静電印加法により密着固化させ冷却し、未延伸フィルムを得た。
続いて、得られた未延伸フィルムを、加熱された複数のロール群からなる縦延伸気を用いてロールの周速差を利用して、95℃の温度で3.5倍に延伸し、さらにこのフィルムの両端部をクリップで把持して、テンター中100℃の温度で幅方向に4.0倍延伸し、さらに220℃で5秒間熱処理を行い、さらに幅方向に4%弛緩させて熱処理を行ったのち冷却して、厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。各種物性の評価結果を表2に示す。破断伸度は、値の低い幅方向でも100%であり、耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性、加工性とも合格レベルのフィルムであった。
(実施例2〜9)
PPS濃度および熱処理温度が表1に示した値となるようにするほかは、実施例1と同様に二軸配向フィルムを得た。全てのフィルムにおいて耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性、加工性とも合格レベルであったが、実施例6、7はヤング率においてやや劣り、実施例8、9は寸法安定性においてやや劣るフィルムであった。
PPS濃度および熱処理温度が表1に示した値となるようにするほかは、実施例1と同様に二軸配向フィルムを得た。全てのフィルムにおいて耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性、加工性とも合格レベルであったが、実施例6、7はヤング率においてやや劣り、実施例8、9は寸法安定性においてやや劣るフィルムであった。
(参考例4)
参考例2で得たPENを80重量部と、PPS樹脂(東レ(株)製 M2088)20重量部を、それぞれ150℃、133Pa以下の減圧下で4時間乾燥した後、280〜320℃に加熱された二軸三段タイプのスクリュー(PETとPPSの混練可塑化ゾーン/ダルメージ混練ゾーン/逆ネジダルメージによる微分散相容化ゾーンの構成)を具備したベント式二軸押出機(L/D=40、ベント真空度200Pa)に供給し、滞留時間3分にて溶融押出し、PPSを20重量%含有したPPS/PENアロイチップを得た。
参考例2で得たPENを80重量部と、PPS樹脂(東レ(株)製 M2088)20重量部を、それぞれ150℃、133Pa以下の減圧下で4時間乾燥した後、280〜320℃に加熱された二軸三段タイプのスクリュー(PETとPPSの混練可塑化ゾーン/ダルメージ混練ゾーン/逆ネジダルメージによる微分散相容化ゾーンの構成)を具備したベント式二軸押出機(L/D=40、ベント真空度200Pa)に供給し、滞留時間3分にて溶融押出し、PPSを20重量%含有したPPS/PENアロイチップを得た。
(実施例10)
参考例4で得られたPPS/PENアロイのペレット30重量部と参考例2で得られたPENペレット70重量部(すなわち、PPS6重量部)を混合し、180℃で3時間乾燥したのち、260〜320℃に加熱された、Tダイを具備した溶融押出機に供給してシート状に吐出し、25℃に冷却されたキャスティングドラム上へ静電印加法により密着固化させ冷却し、未延伸フィルムを得た。
参考例4で得られたPPS/PENアロイのペレット30重量部と参考例2で得られたPENペレット70重量部(すなわち、PPS6重量部)を混合し、180℃で3時間乾燥したのち、260〜320℃に加熱された、Tダイを具備した溶融押出機に供給してシート状に吐出し、25℃に冷却されたキャスティングドラム上へ静電印加法により密着固化させ冷却し、未延伸フィルムを得た。
続いて、得られた未延伸フィルムを、加熱された複数のロール群からなる縦延伸機を用いてロールの周速差を利用して、140℃の温度で3.7倍に延伸し、さらにこのフィルムの両端部をクリップで把持して、テンター中145℃の温度で幅方向に3.7倍延伸し、さらに220℃で5秒間熱処理を行い、さらに幅方向に4%弛緩させて熱処理を行ったのち冷却して、厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。各種物性の評価結果を表2に示す。耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性、加工性とも合格レベルのフィルムであった。
(実施例11、12)
フィルム厚みを100μm(実施例11)、250μm(実施例12)に変更する以外は実施例1と同様に二軸配向フィルムを得た。全てのフィルムにおいて耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性、加工性とも合格レベルであった。
フィルム厚みを100μm(実施例11)、250μm(実施例12)に変更する以外は実施例1と同様に二軸配向フィルムを得た。全てのフィルムにおいて耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性、加工性とも合格レベルであった。
(比較実施例1)
PPS/PETのアロイを用いず、PETのみを用いるほかは、実施例1と同様にフィルムを得た。加工性には優れるが、耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性いずれも不合格レベルであった。
PPS/PETのアロイを用いず、PETのみを用いるほかは、実施例1と同様にフィルムを得た。加工性には優れるが、耐熱性、耐湿熱性、寸法安定性いずれも不合格レベルであった。
(比較実施例2)
参考例3のPPS/PETアロイを75重量部、PETを25重量部(すなわちフィルム中のPPS濃度が15重量部)となるように用いる他は、実施例1と同様にフィルムを得た。PPS濃度、破断伸度とも本発明の範囲外であるこのフィルムは、耐熱性、加工性において不合格レベルのフィルムであった。
参考例3のPPS/PETアロイを75重量部、PETを25重量部(すなわちフィルム中のPPS濃度が15重量部)となるように用いる他は、実施例1と同様にフィルムを得た。PPS濃度、破断伸度とも本発明の範囲外であるこのフィルムは、耐熱性、加工性において不合格レベルのフィルムであった。
(比較実施例3、4)
延伸倍率および熱処理条件を変更する他は、実施例5と同様の方法でフィルムを得た。PPS濃度は本発明の範囲であるが、比較実施例3は耐熱性および耐湿熱性、加工性に劣り、比較実施例4は寸法安定性および加工性に劣るフィルムであった。
延伸倍率および熱処理条件を変更する他は、実施例5と同様の方法でフィルムを得た。PPS濃度は本発明の範囲であるが、比較実施例3は耐熱性および耐湿熱性、加工性に劣り、比較実施例4は寸法安定性および加工性に劣るフィルムであった。
本発明のフィルムは、優れた寸法安定性、耐熱性、耐湿熱性を有し、かつ加工性に優れるため、プリント基板用、電気絶縁用、コンデンサ用、包装用、インクリボン用、工程紙などの各種工業材料用フィルムとして好適である。
Claims (5)
- ポリエステル(a)とポリアリーレンスルフィド(b)とを含み、フィルム全重量に対するポリエステル(a)の含有量が90〜99.9重量%であり、ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が0.1〜10重量%であり、かつ破断伸度が70%以上である二軸配向フィルム。
- フィルム全重量に対するポリエステル(a)の含有量が95〜99重量%であり、ポリアリーレンスルフィド(b)の含有量が1〜5重量%である、請求項1に記載の二軸配向フィルム。
- ポリアリーレンスルフィド(b)がポリフェニレンスルフィドである、請求項1または2に記載の二軸配向フィルム。
- ポリエステル(a)がポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートおよびこれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリエステルである、請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向フィルム。
- 加熱条件を150℃、30分間としたときの、長手方向および幅方向の熱収縮率の和が4%未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向フィルム。
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