JP2006160132A - 自己診断コネクタ用アダプタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 この発明は、専用の自己診断機の使用に不具合を生じることなく、各メーカーの車種に対応可能であり、さらには複数の後付機器を接続することのできるアダプタを提供する。
【解決手段】 この発明の自己診断コネクタ用アダプタは、車両の搭載される電子制御装置の自己診断用コネクタと結合可能なECU側コネクタと、後付機器用のための複数の後付側コネクタとを具備し、車両側コネクタが前記自己診断用コネクタと接続された場合に、前記電子制御装置のプロトコルを認識する第1のプロトコル認識手段と、該第1のプロトコル認識手段によって認識されたプロトコルに従って前記電子制御装置から出力されるデータを蓄積する記憶手段と、対応する後付用コネクタに後付機器が接続された場合に、該後付機器のプロトコルを認識する第2のプロトコル認識手段とを具備する。
【選択図】 図2
【解決手段】 この発明の自己診断コネクタ用アダプタは、車両の搭載される電子制御装置の自己診断用コネクタと結合可能なECU側コネクタと、後付機器用のための複数の後付側コネクタとを具備し、車両側コネクタが前記自己診断用コネクタと接続された場合に、前記電子制御装置のプロトコルを認識する第1のプロトコル認識手段と、該第1のプロトコル認識手段によって認識されたプロトコルに従って前記電子制御装置から出力されるデータを蓄積する記憶手段と、対応する後付用コネクタに後付機器が接続された場合に、該後付機器のプロトコルを認識する第2のプロトコル認識手段とを具備する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、自動車に装備されている電子制御装置の外部コネクタと、電子制御装置から出力される情報を表示可能な外部診断装置との間に介在され、各メーカーの電子制御装置の出力に対応可能なアダプタに関する。
特許文献1は、複数の電子制御装置と、この複数の電子制御装置を管理する中央の電子制御装置とを搭載した車両の故障診断方法において、上記中央の電子制御装置に接続した故障診断装置からの指令により、上記複数の電子制御装置から故障診断のためのデータを上記中央の電子制御装置へ送信し、上記中央の電子制御装置にて上記故障診断データに対応する表示を行うことを開示する。この特許文献1では、集中管理型統合制御システムが、外部接続コネクタを有することが開示され、外部接続コネクタにシリアル通信ラインを介して故障診断装置との間で双方向通信が可能であることが開示される。
特許文献2は、外部診断装置が、車両の点検時等に電子制御装置(ECU)のシリアル通信コントローラにコネクタを介して接続されることを開示する。ECUには、通常及びチェックモードの自己診断プログラムが記憶されており、外部診断装置がECUに接続され、所定の操作がなされた場合に、ECUが異常検出精度の高いチェックモード自己診断プログラムにも基づいて自己診断を実行することが開示される。
特開平5−201294号公報
特開平07−43255号公報
また、最近では、前述した外部診断装置のためのコネクタを介して、電子制御装置から出力される車両データ、例えば車速、エンジン冷却水温度、エンジン回転速度、バッテリー電圧、吸気温度等を表示するディスプレイが販売されている。
しかしながら、自己診断コネクタを介しての車両の電子制御装置との通信は、基本的に1対1でなければ成立しないプロトコルを使用しているため、メーカー又は車種に対応した専用の装置とする必要があり、また上記ディスプレイを装備した場合、自動車メーカー個別の専用自己診断機の使用に不具合が生じる場合がある。
このため、この発明は、専用の自己診断機の使用に不具合を生じることなく、各メーカーの車種に対応可能であり、さらには複数の後付機器を接続することのできるアダプタを提供することにある。
よって、この発明に係る自己診断コネクタ用アダプタは、車両の搭載される電子制御装置の自己診断用コネクタと結合可能なECU側コネクタと、後付機器用のための複数の後付側コネクタとを具備し、車両側コネクタが前記自己診断用コネクタと接続された場合に、前記電子制御装置のプロトコルを認識する第1のプロトコル認識手段と、該第1のプロトコル認識手段によって認識されたプロトコルに従って前記電子制御装置から出力されるデータを蓄積する記憶手段と、対応する後付用コネクタに後付機器が接続された場合に、該後付機器のプロトコルを認識する第2のプロトコル認識手段と、それぞれの後付用コネクタに対応する前記第2のプロトコル認識手段によって認識されたプロトコルに従ってそれぞれの後付機器が必要とする前記記憶手段に蓄積されたデータを変換し、それぞれの後付機器に出力するデータ出力手段とを具備するものである。後付機器としては、電子制御装置が検出する各種データ、例えばエンジン回転速度、エンジン冷却水温度、バッテリー電圧、吸気温度、車速等のデータを車室内にデジタル及び/若しくはアナログ表示するディスプレイがある。
また、前記第1のプロトコル認識手段は、電子制御装置のプロトコルを認識できない場合には、前記ECU側コネクタと前記後付用コネクタをダイレクトに連通させる連通手段を具備することが望ましい。
さらに、前記第2のプロトコル認識手段は、後付機器からのデータ要求に対して、取得できないデータの場合は、エラーコードを送信するエラー対応手段を具備することが望ましい。
また、前記後付用コネクタは、前記後付機器の電源を供給する電源供給手段を具備することが望ましい。
さらにまた、前記ECU側コネクタと前記後付用コネクタの一つをダイレクトに連通させる切替スイッチを具備することが望ましい。
また、前記切替スイッチにより前記ECU側コネクタと前記後付用コネクタの一つがダイレクトに接続された場合においても、他の後付用コネクタについては電源の供給のみを行う電源保持手段を具備するが望ましい。
したがって、この発明によれば、本発明の係る自己診断コネクタ用アダプタを、メーカーの専用自己診断機用に設けられた1つのコネクタに装着することによって、複数の後付機器を接続することが可能となると共に、自動車メーカー及び/若しくは車種限定の後付機器をメーカー及び車種を問わず接続可能となるものである。さらに、切替スイッチを設け、後付用コネクタの1つをECU側コネクタとダイレクトに接続するようにしたので、メーカーが自己診断機を使用する際に、後付機器を外すことなく使用することができると共に、後付機器への電源の供給は継続されるので、各種設定、メモリー値がクリアされないという効果を有する。
以下、この発明の実施例について図面により説明する。
本願発明の実施例に係る自己診断コネクタ用アダプタ(以下、アダプタ)1は、例えば、図1に示すように、電子制御装置(ECU)30の自己診断用(OBD−II自己診断(ISO14230))コネクタ3に接続され、複数の後付機器4,5を接続可能にしたものである。後付機器4,5としては、電子制御装置が検出する各種データ、例えばエンジン回転速度、エンジン冷却水温度、バッテリー電圧、吸気温度、車速等のデータを車室内にデジタル及び/若しくはアナログ表示するディスプレイがある。
前記ECU30は、コントロールユニット(C/U)31と、このコントロールユニット31に、例えば、エアクリーナ下流側に配されるエアフローメータ、吸気温センサ、水温センサ、空燃比センサ、バッテリー電圧等のアナログ信号をデジタル信号に変換して前記コントロールユニット31に出力するA/D変換器32と、回転速度センサ、気筒判別センサ、スロットルセンサ、車速センサからのデジタル信号が入力され、且つアイドル・スピード・コントロール・バルブ(ISCV)、インジェクタ、イグナイタ、ヒータ及び警告ランプ等を出力する入出力ポート(I/O)とを具備する。また、前記コントロールユニット31は、図示しない中央演算処理装置(CPU)、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等によって少なくも構成されるもので、上述したA/D変換器32及び入出力ポート33を介して入力されたデータに基づいて演算処理を行い、入出力ポート33を介して所定の制御機器へ制御信号を出力するようになっているものである。
また、前記ECU30には、メーカー毎又は車種毎に設けられた図示しない自己診断機を接続するためのシリアル通信コントローラ34が設けられる。これによって、シリアル通信コントローラ34と接続される自己診断用コネクタ3を介して前記ECU30と外部の自己診断機とが接続され、電子制御装置30内に蓄積されたデータを自己診断機に採取したり、自己診断機からの信号に基づいて所定の制御を行ったりして各部が正常に動作しているか否かを診断するものである。
前記アダプタ1は、例えば図2に示すように、本体ケース10の一方の側に前記自己診断用コネクタ3と接続可能なECU側コネクタ11と、本体ケース10の他方の側に、後付機器4,5のための複数(この実施例1では3つ)の後付用コネクタ12,13,14を有している。また、前記ECU側コネクタ11は、切替スイッチ15を介して、前記ECU側コネクタ11に接続されたECU30のプロトコルを判定し、そのプロトコルでデータを送受信するECU側プロトコル認識装置16と接続される。また、前記ECU側コネクタ11は、スイッチ15を介して後付用コネクタ12,13,14の1つ(この実施例1では、コネクタ12)と直接的に接続される。さらに、前記アダプタ1の中には、データを記憶する記憶装置20が設けられる。この記憶装置20は、ランダムアクセスメモリ(RAM)によって構成されることが望ましいが、着脱自在なメモリチップによって構成しても良い。この場合、メモリの増設が容易であり、また他の機器への転用が可能となる。
前記ECU側プロトコル認識装置16と、それぞれの後付用コネクタ12,13,14の間には、それぞれの後付機器4,5のプロトコルを判定し、そのプロトコルでデータを送受信する後付側プロトコル認識装置17,18,19が設けられる。
上記構成のアダプタ1における制御の一例を、図3及び図4のフローチャート図において示す。先ずECU側プロトコル認識装置16における制御の一例が、図3に示される。このステップ100から開始されるフローチャート図において、ステップ110で、ECU側コネクタ11を、前記ECU30の自己診断用コネクタ3に接続したことが認識されると、ステップ120に進んでアダプタ1の電源が供給(ON)されると共に、ハードウェアが初期化される。
そして、ステップ130において、車両のECU30へ回線使用許可要求を送信する。これは、自動車メーカー固有のプロトコルを順次ECU30へ送信するもので、それに対する返答をステップ140にて受信し、ステップ150においてECU30からの返答によりメーカー及び車種を判定する。そして、ステップ150の判定において、対応不可能な車種の場合、ステップ180に進んでECU側コネクタ11と、後付側コネクタ12,13,14の一つをダイレクトで接続し、ステップ190において制御を終了する。また、ステップ150の判定において、対応可能な車種の場合、ステップ160に進んで、ECU30に対して前述したプロトコルでデータ送信を要求し、ステップ170でECU30からのデータを受信し、記憶装置20に蓄積する。このステップ160及び170の処理は、所定の更新間隔で繰り返し実行され、新しい値が記憶され続けることにある。この新しい値は、前値に対して上書き更新されるものであっても良いが、所定時間のデータを蓄積するものであっても良い。尚、前記更新間隔は、アダプタ1が設定する更新間隔であっても、ECU30が設定する更新間隔であってもどちらでも良いものである。
また、前記ECU30の自己診断用コネクタ3に前記アダプタ1が接続された状態で、前記アダプタ1の後付側コネクタ12,13,14のいずれかに後付機器4,5を接続する場合は、後付側プロトコル認識装置17,18,19のそれぞれにおいて、例えば図4に示すフローチャート図にしたがって制御がなされる。ステップ200から開始される後付機器4,5の接続時の制御において、ステップ210で後付機器4,5の接続が認識された場合、ステップ220において切替スイッチ15の設定が判定される。この切替スイッチ15は、メーカーが自己診断機を接続して作業を行う場合にONするもので、切替スイッチ15がONされた場合には、ステップ290に進んで、一つの後付側コネクタ12と前記自己診断用コネクタ3とをダイレクトに接続し、メーカーの自己診断機をECU30に接続できるようになっているものである。また、この作業中においても、他の後付側コネクタ13,14には電源の供給のみを行い、後付機器4,5の設定及びメモリ値がクリアされないようになっているものである。その後、ステップ300にて制御が終了する。
前記ステップ220の判定において、切替スイッチ15がOFFされている場合には、ステップ230に進んで、後付機器4,5に電源を供給し、ステップ240において前記後付機器4,5より回線使用許可要求を受信し、そのプロトコルを判定して、ステップ250においてECU30に代わってそのプロトコルで擬似返答信号を後付機器4,5に送信し、お互いを連結状態にする。
そして、ステップ260において、後付機器4,5からのデータ要求信号を受信し、後付機器4,5から要求されたデータが取得済みのデータである場合(A)には、ステップ270に進んで、記憶装置20からそのデータを呼び出し、後付機器4,5のプロトコルで後付機器4,5にデータを送信する。また、ステップ260において要求されたデータが、取得できないデータである場合には、ステップ280に進んでエラーコードを送信する。このステップ260,270,280の制御は、後付機器4,5が要求する間隔で繰り返される。尚、ステップ230から280までの制御400は、それぞれの後付側プロトコル認識装置17,18,19において独立して実行されるものである。
以上に示される制御により、アダプタ1は擬似的なECUとして、後付装置4,5との間でデータ通信を行うものである。
また、OBD−II(ISO14230)に規定される以前の車両の場合、各自動車メーカーによってコネクタ形状が異なるが、それぞれのコネクタと上記アダプタ1のECU側コネクタ11とを整合させるジョイントを設けることによって、それぞれのECUのプロトコルに対応してデータの送受信を行うことができるので、それらのECUからのデータをも取得することが可能となるものである。
1 自己診断コネクタ用アダプタ
3 自己診断用コネクタ
4,5 後付機器
10 アダプタ本体
11 ECU側コネクタ
12,13,14 後付側コネクタ
15 切替スイッチ
16 ECU側プロトコル認識装置
17,18,19 後付側プロトコル認識装置
20 記憶装置
30 電子制御装置(ECU)
31 コントロールユニット
32 A/D変換器
33 入出力ポート
34 シリアル通信コントローラ
3 自己診断用コネクタ
4,5 後付機器
10 アダプタ本体
11 ECU側コネクタ
12,13,14 後付側コネクタ
15 切替スイッチ
16 ECU側プロトコル認識装置
17,18,19 後付側プロトコル認識装置
20 記憶装置
30 電子制御装置(ECU)
31 コントロールユニット
32 A/D変換器
33 入出力ポート
34 シリアル通信コントローラ
Claims (6)
- 車両の搭載される電子制御装置の自己診断用コネクタと結合可能なECU側コネクタと、
後付機器用のための複数の後付側コネクタとを具備し、
車両側コネクタが前記自己診断用コネクタと接続された場合に、前記電子制御装置のプロトコルを認識する第1のプロトコル認識手段と、
該第1のプロトコル認識手段によって認識されたプロトコルに従って前記電子制御装置から出力されるデータを蓄積する記憶手段と、
対応する後付用コネクタに後付機器が接続された場合に、該後付機器のプロトコルを認識する第2のプロトコル認識手段と、
それぞれの後付用コネクタに対応する前記第2のプロトコル認識手段によって認識されたプロトコルに従ってそれぞれの後付機器が必要とする前記記憶手段に蓄積されたデータを変換し、それぞれの後付機器に出力するデータ出力手段とを具備することを特徴とする自己診断コネクタ用アダプタ。 - 前記第1のプロトコル認識手段は、電子制御装置のプロトコルを認識できない場合には、前記ECU側コネクタと前記出力側コネクタをダイレクトに連通させる連通手段を具備することを特徴とする請求項1記載の自己診断コネクタ用アダプタ。
- 前記第2のプロトコル認識手段は、後付機器からのデータ要求に対して、取得できないデータの場合は、エラーコードを送信するエラー対応手段を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の自己診断コネクタ用アダプタ。
- 前記出力側コネクタは、前記後付機器の電源を供給する電源供給手段を具備することを特徴とする請求項1、2又は3記載の自己診断コネクタ用アダプタ。
- 前記ECU側コネクタと前記出力側コネクタの一つをダイレクトに連通させる切替スイッチを具備することを特徴とする前段請求項のいずれか1つに記載の自己診断コネクタ用アダプタ。
- 前記切替スイッチにより前記ECU側コネクタと前記出力側コネクタの一つがダイレクトに接続された場合においても、他の出力側コネクタについては電源の供給のみを行う電源保持手段を具備することを特徴とする請求項5記載の自己診断コネクタ用アダプタ。
Priority Applications (1)
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JP2004356246A JP2006160132A (ja) | 2004-12-09 | 2004-12-09 | 自己診断コネクタ用アダプタ |
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2004
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