JP2006156522A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明は、焼成雰囲気の変化に鈍感な生産しやすい安価な配線基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁層3aと、該絶縁層3aと同時焼成して形成された配線層5とを具備してなる配線基板1において、前記配線層5の金属が、Pを含有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本願発明は、例えば、半導体素子などの電気素子を搭載する、特に、生産性に優れた配線基板およびその製造方法に関するものである。
近年、配線基板の配線層を低抵抗化するために配線層の配線層材料として、銀、銅などの低抵抗金属導体が用いられ、絶縁層として、これらの金属の融点以下で焼成が可能なガラスセラミックが使用されている。また、最近では将来電子部品で取り扱う情報量が増えることから伝送信号が高周波化するため、高周波の伝送損失の小さい配線基板の製品化が求められている。高周波信号は表皮効果により配線の外周表面に集中する為、高周波を伝送する配線基板においては、配線層の外周部の低抵抗化を行うことで効率的に伝送損失を低減できる。
また、通信機器用の電子部品では高周波信号を処理すると同時に高出力の直流や低周波の電力を処理する部品の需要が高まっており、さまざまな周波数で伝送損失の低い配線基板が求められている。
そして、銀、銅などの低抵抗金属導体を用いた配線基板において、更に配線層の低抵抗化を図る手法として、金属粉で配線層を形成し、これを焼結させて配線層を作製する方法に変えて、緻密な金属箔で予め配線層を形成しこれをセラミックのグリーンシートの間に積層し、焼成して配線層を形成する方法が紹介されている(例えば、特許文献1参照)。
また、導体ペーストを粒径が1〜4μmの金属粉で作製し、この金属粉を焼成により融合一体化させて、大径化することで配線層を緻密な金属組織にすることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−68852号 特開平7−082041号
しかし、特許文献1で提案されている方法では、配線層の形成にフォトリソ法、エッチング法等を利用する為、大掛かりな設備投資が必要となるなどの問題がある。
また、特許文献2で提案されている方法では配線層の金属粒子の融合一体化により粒界は減少し、抵抗を低減することが可能で有るものの、酸素含有窒素、水蒸気含有窒素、あるいは水蒸気含有水素窒素混合気雰囲気でグリーンシート積層体の脱バインダーあるいは焼成を行う工程で配線層を構成する金属粒子が酸化され、焼成後の配線層の抵抗値が増加したり、焼結性が不安定になるなどの問題がある。
そのため、配線基板の焼成は高度に精密な制御が必要で、一般的には非常に時間がかかるものであり、配線基板の生産性を低下させ、コストを上昇させる要因となっている。
従って、本願発明は、焼成雰囲気の変化に鈍感な生産しやすい安価な配線基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本願発明の配線基板は、絶縁層と、該絶縁層と同時焼成して形成された配線層とを具備してなる配線基板において、前記配線層の金属が、Pを含有することを特徴とする。
また、本願発明の配線基板は、前記配線層の前記金属に含有されるPの平均含有量が250×10−4質量%以下であることが望ましい。
また、本願発明の配線基板は、前記配線層の断面において、前記配線層の表面部の前記金属に含まれるPの含有量が200×10−4質量%以下であることが望ましい。
また、本願発明の配線基板は、前記金属が、銅又は銀を主成分とすることが望ましい。
本願発明の配線基板の製造方法は、Pを含有する金属粉末と樹脂とを含有する導体ペーストを用いて、グリーンシートの主面に回路成形体を形成する工程、またはグリーンシートに形成した貫通孔に前記導体ペーストを充填して貫通導体成形体を形成する工程のうち少なくとも一方を具備するとともに、前記回路成形体、前記貫通導体成形体のうち少なくとも一方を具備するグリーンシートを複数積層して積層体を作製する工程と、該積層体を焼成する工程と、を具備することを特徴とする。
また、本願発明の配線基板の製造方法は、前記金属粉末が、銅又は銀を主成分とすることが望ましい。
本願発明者らは、配線基板の生産性を向上させる方法を鋭意工夫した結果、導体ペーストの原料としてPを含有する金属粉末を用いることで、金属粉末の酸化を抑制することができるため、配線層の酸化による抵抗の増大を抑制することができることを見出し、本発明に至った。
即ち、本願発明の配線基板は、Pを含有する配線層を具備する配線基板において、配線層を構成する金属にPが含まれていることを特徴とする。
また、前記配線層を断面方向で見た場合の前記配線層の平均P含有量を250×10−4質量%以下とすることで、信号の伝送損失を低減することができる。
また、前記配線層を断面方向で見た場合、少なくとも配線層の表面部のP含有量を200×10−4質量%以下とすることで、低抵抗で、高周波信号の伝送損失が小さい配線基板となる。なお、配線層の表面部とは、配線層の表面から2μmの範囲のことを意味する。
また、配線層を形成する金属として、銅や銀を主成分とする金属を用いることで、低抵抗で高周波特性に優れた配線層を具備する配線基板となる。
また、本願発明の配線基板の製造方法によれば、Pを含有する金属粉末を含んだ導体ペーストを用いることで、本願発明の配線基板を容易に作製することができる。
また、金属粉末として、銅や銀を主成分とする金属を用いることで、低抵抗で高周波特性に優れた配線層を具備する配線基板を容易に作製することができる。
以下、本願発明の配線基板について、図面に基づいて説明する。
本願発明の配線基板1によれば、絶縁基板3は、複数の絶縁層3a〜3cを積層してなる積層体から構成され、その絶縁層3a〜3c間および絶縁基板3表面には配線層5が被着形成されている。さらに、各絶縁層3a〜3cには、厚み方向を貫くように形成された直径が50〜300μmの貫通導体7が形成され、これにより、配線層5間を接続し所定回路を達成するための回路網が形成される。
そして、このような配線基板1の一方の主面には、半導体素子などの電気素子(図示せず)が搭載され、電気素子の接続端子と配線基板1の表面に形成された配線層5とが接続される。また、配線基板1の他方の主面に形成された配線層5は、外部回路基板(図示せず)の接続端子と接続される。
このような配線基板1において、例えば、図2に示すように、配線層5は金属9と無機酸化物11などにより形成されている。そして、配線層5は、W、Mn、Cu、Agなどの金属粉末を含有する導体ペーストと、絶縁層3となるグリーンシートと同時焼成して形成されるものである。
また、さらに配線層5を構成する金属9として、Ag、Cuといった低抵抗な金属を用いることで、さらに信号の伝送特性に優れた配線層5を具備する配線基板1となる。
本願発明においては、この配線層5が絶縁層3となるグリーンシートと同時焼成されて形成されるものであり、配線層5を構成する金属がPを含有することが重要である。
すなわち、本願発明の配線層5は、Pを含有する金属粒子を含む導体ペーストを絶縁層3となるグリーンシートと同時焼成して形成されたものである。
このような配線層5を構成する金属9にPを含有させることで、焼成雰囲気の変化に鈍感で、幅広い条件で焼成しても配線層5の焼結性や抵抗値にほとんど変化がなく、容易に特性ばらつきの抑制された配線基板1が得られるのである。
通常、セラミック配線基板はグリーンシートに金属ペーストを配置し、これを複数枚積層した後、酸素含有窒素、水蒸気含有窒素、あるいは水蒸気含有水素窒素混合気雰囲気で300℃以上に加熱して脱バインダーした後、金属ペースト及びグリーンシートを焼結させて得る。この脱バインダーの過程で微弱な酸化雰囲気を用いるのは脱バインダーの過程でバインダーが分解し、すす上の炭素が残るのを防ぐためである。しかし、この時、金属9は酸化するため配線層5の電気抵抗は増加する。しかし、予め金属ペーストにPを加えておくことによりこの過程における配線層5の金属9の酸化を防止することができるのである。
ただし、Pの含有量が多すぎる場合には、配線層5の抵抗が増加する傾向にあるため、
配線層5の金属9に含まれるPの平均含有量は250×10−4質量%以下とすることが望ましく、配線層5の金属9におけるPの平均含有量を250×10−4質量%以下とした場合には、配線層5全体の抵抗を小さくすることができ、例えば、直流の信号や低周波の信号であっても伝送特性を向上させることができる。
特に、配線層5の抵抗を小さくする点から、配線層5の金属9におけるPの平均含有量は、200×10−4質量%以下、さらに、180×10−4質量%以下とすることが望ましい。
なお、導体ペーストに含まれる金属成分のPの含有量は、焼成工程において、減少するため、導体ペーストに含まれる金属成分のPの含有量は、焼成過程を経た配線層5として、250×10−4質量%以下となればよい。勿論、導体ペーストに含まれる金属成分中のPの含有量が、250×10−4質量%以上であっても、250×10−4質量%以下であってもよいことはいうまでもない。
特に、配線層5を構成する金属9の中心部9aと表面部9bのうち表面部9bの抵抗は、いわゆる表皮効果により、高周波の信号の伝送特性に大きく影響するため、配線層5の表面部9bの金属9に含まれるPの量は200×10−4質量%以下とすることが望ましい。
なお、表面部9bとは、配線層5と絶縁層3との界面から2μmの範囲のことを意味する。
また、配線層5の表面部9bの金属におけるPの含有量は、さらに150×10−4質量%以下、とくに、80×10−4質量%以下とすることが、高周波特性を向上させる点で望ましい。
いずれにしても、配線基板1の構成部材としての配線層5の表面部9bにおいて、Pの含有量を200×10−4質量%以下とすることで、特に、高周波特性に優れた配線層5を具備する配線基板1となるのである。
これらの配線層5の金属9となる金属粉末は、平均粒径0.1〜20μmのものが好適に用いられる。特に、配線層5を緻密化し、電気抵抗をさせるという点では、平均粒径5μm以下の金属粉末を用いることが望ましい。また、同様の観点から、0.2〜2.0m/gの比表面積の金属粉末を用いることが望ましい。
また、配線層5に含まれる無機酸化物11としては、アルミナ、シリカ、ガラス等が挙げられ、平均粒径0.1〜5μmの範囲のものが好適に用いられる。また、配線層5における無機酸化物11の含有量は、配線層5と絶縁層3との接着力を向上させるという観点から1体積%以上とすることが望ましく、配線層5の抵抗を下げるという観点からは15体積%以下とすることが望ましい。
本願発明では、絶縁層3a〜3cからなる絶縁基板3は、ガラス粉末、あるいはガラス粉末とセラミックフィラー粉末との混合物を焼成してなるガラスセラミックスによって形成されたものであることが望ましく、特に、ガラス成分10〜70重量%と、セラミックフィラー成分30〜90重量%の割合からなる組成物を焼成したものであることが望ましい。このようなガラスセラミックスは、焼成温度が800〜1050℃と低いために、後述する低抵抗導体との同時焼成が可能である点で有利であり、また、概して誘電率が低いために、高周波信号などの伝送損失を低減することができる。
ここで、用いられるガラス成分としては、少なくともSiOを含み、Al、B、ZnO、PbO、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物のうちの少なくとも1種を含有したものであって、例えば、SiO−B系、SiO−B−Al系−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)等のホウケイ酸ガラス、アルカリ珪酸ガラス、Ba系ガラス、Pb系ガラス、Bi系ガラス等が挙げられる。
これらのガラスは、焼成処理することによっても非晶質のままである非晶質ガラス、また焼成処理によって、リチウムシリケート、クォーツ、クリストバライト、コージェライト、ムライト、アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガーナイト、ウイレマイト、ドロマイト、ペタライトやその置換誘導体の結晶を少なくとも1種類を析出する結晶化ガラスのいずれでも用いられる。
また、セラミックフィラーとしては、クォーツ、クリストバライト等のSiOや、Al、ZrO、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、スピネル、マグネシア、ジルコン酸カルシウム、珪酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、等が好適に用いられる。
また、本願発明の配線基板1において、表面の配線層5は、ICチップなどの各種電子部品5を搭載するためのパッドとして、シールド用導体膜として、さらには、外部回路と接続する端子電極として用いられ、各種電子部品が配線層5に半田や導電性接着剤などを介して接合される。尚、図示していないが、必要に応じて、配線基板1の表面には、さらに珪化タンタル、珪化モリブデンなどの厚膜抵抗体膜や配線層保護膜などを形成しても構わない。
以下に、本願発明の配線基板1を作製する方法について1例を用いて説明する。
まず、上述したような非結晶ガラス又は結晶化ガラスと前記のセラミックフィラー成分を混合してセラミック組成物を調製し、その混合物に有機バインダー等を加えた後、ドクターブレード法、圧延法、プレス法などによりシート状に成形して厚さ約20〜300μmのグリーンシートを作製する。
そして、このグリーンシートにレーザーやマイクロドリル、パンチングなどにより、直径50〜300μmの貫通孔を形成し、その内部に導体ペーストを充填して貫通導体を形成する。導体ペーストは、Pを含有する金属粉末に、アクリル樹脂などからなる有機バインダーとトルエン、イソプロピルアルコール、アセトンなどの有機溶剤とを混合して形成されるものである。
この金属粉末は、銀、銅を主成分とする金属粉末を用いることが、配線層5の低抵抗化を計る上で望ましい。
また、金属成分100質量部に対して、有機バインダーは2〜15質量部、有機溶剤は3〜20質量部の割合で添加されることが望ましい。
なお、この導体ペースト中には若干のガラス成分やセラミックフィラー等を添加してもよい。これにより貫通導体とセラミックとの接続信頼性が向上するとともに、貫通導体の基板表面での突き出し、くぼみを容易にコントロールすることができる。ガラスやセラミックフィラーとしては例えばグリーンシートを成形する場合に使用できる前述のものを使用することが可能である。
次に、このグリーンシートの表面に導体ペーストを、例えば、スクリーン印刷等の方法により印刷形成することで、任意の形状のパターンをグリーンシート表面に形成することができる。印刷の方法としてはスクリーン印刷以外にオフセット印刷やインクジェット等の方法で行ってももちろんかまわない。
導体ペースト中の金属粉末は、平均粒径が0.01〜10μm、好ましくは平均粒径が0.1〜0.5μmの球状粉で0.01〜1質量部のPを含有するものが望ましい。
なお、金属粉末へのPの添加は、金属粉末の形成中に金属粉末中に取り込ませる方法、あるいは金属粉末形成前の地金に添加する方法、あるいはそのほかにも粉末形成後に表面処理する方法等のいずれの方法でもかまわない。また、金属粉末の形成後に表面処理する方法としてはペーストの作製工程で同時に行うことも可能である。
さらに、導体ペーストに添加するバインダーとしては、窒素雰囲気中での熱分解性に優れたメタクリル酸樹脂、具体的には、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸ノルマルブチル等を使用するのが望ましい。また、前記導体ペーストに使用する溶剤としては、フタル酸ジブチル、αテルピネオール等が好適であり、バインダーは、前記銅粉末100質量部に対して2〜15質量部が適当であり、溶剤は、10〜50質量部が適当である。
次に、上記と同様にして作製された複数のグリーンシートを積層圧着して積層体を形成する。グリーンシートの積層には、積み重ねられたグリーンシートに熱と圧力を加えて熱圧着する方法、有機バインダー、可塑剤、溶剤等からなる接着剤をシート間に塗布して熱圧着する方法等が採用可能である。次にこの積層体を所望の大きさに切断する。
この様にして得られた未焼成の配線基板となる積層体を酸素含有窒素、水蒸気含有窒素、あるいは水蒸気含有水素窒素混合気雰囲気下、300〜850℃の温度で2時間脱溶剤及び脱バインダーを行う。この時、バインダーが分解してすす状となった炭素まで含めて完全に除去する。次に、850〜1000℃でセラミックを焼結させる。この時の雰囲気は先ほどの酸素含有窒素、水蒸気含有窒素、あるいは水蒸気含有水素窒素混合気雰囲気であってもかまわず、また非酸化雰囲気であってもかまわない。なお、配線層5の焼結は脱バインダーと同時に起こっても、配線層3の焼結と同時に起こっても、また脱バインダーと配線層3の焼結を焼結させる間の温度で起こっても構わない。
これらの熱処理の過程で金属粉末は酸化雰囲気にさらされるが、本発明によれば金属粉末に添加したPには還元作用があるため、酸化雰囲気が強くなったとしても配線層の金属の酸化を抑制することができるのである。
そして、配線層の5金属に含まれるPは配線基板1の焼成終了後に250×10−4質量%以下とすることが配線層5の伝送損失を低減する上では望ましい。
以下、本願発明の配線基板について、実施例に基づき具体的に詳述する。
まず、結晶性ガラス粉末として、SiO:40質量部、Al:30質量部、MgO:15質量部、ZnO:5質量部、B:10質量部の結晶性ガラス粉末:80質量部と、セラミックフィラーとしてアルミナ20質量部の組み合わせからなるガラスセラミック原料粉末100質量部に対して、有機バインダーとしてメタクリル酸イソブチル樹脂を固形分で14質量部、可塑剤としてフタル酸ジブチルを7質量部添加し、トルエンを溶剤として添加したスラリーを用いて、ドクターブレード法により、焼成後の厚みが0.15mmとなるようなグリーンシートを作製した。
次に、表1に示すP含有量の平均粒径2μmのCu粉末、Ag粉末を準備し、これらの金属粉末100質量部に対してポリメタクリル酸イソブチルからなるバインダーを7質量部と、テルピネオール15質量部、フタル酸ジブチル5質量部を加え導体ペーストを作製した。
次に、これらのグリーンシート、導体ペーストを用いて、マイクロストリップラインを具備する伝送損失測定用の基板を作製した。
まず、グリーンシート上に先の導体ペーストを用いて焼成後の幅が0.1mm、厚み10μm、長さが30mmのパターンをスクリーン印刷にて印刷した。このグリーンシートには予め所定の位置にグランド層と接続するために導体ペーストを埋め込んだVIAを準備してある。また、このグリーンシートの裏面にはグランドとなるパターンを導体ペーストで印刷した。
更にグリーンシートの裏面に5枚のグリーンシートを加熱圧着した。
こうして得られた積層体を、表1に示す量の酸素を含む窒素雰囲気下で700℃×2時間脱バインダーを行った後、表1に示す量の酸素を含む窒素雰囲気下で950℃×1時間の焼成を行った。
このようにして得られた配線基板の配線抵抗と30GHzにおける透過係数S21をネットワークアナライザーで測定した。また、配線層のPの平均含有量は配線層を削ぎ落としてICP発光分光分析法で測定した。また、配線層表面部のP含有量は配線層を断面方向に研磨し、絶縁層との界面から1μm内側の所をSIMS(二次イオン質量分析法)で測定し、検量線より求めた。これらの結果を表1に示す。
Figure 2006156522
本発明の範囲外である金属粉末にPを含有せず、配線層にPを含有しない試料No.1〜5、23〜27では、配線層の抵抗、透過係数がともに高くなり、一部の限られた焼成条件で処理した場合のみ、実用に耐えるものであった。特に、Cu粉末を用い、酸素濃度が1×10−4質量%の試料No.2〜5では、配線層が酸化され、絶縁層から剥離し、配線層の抵抗及び透過係数S21の測定はできなかった。
一方、本発明の試料No.6〜22、28〜42では、酸素濃度が変化しても抵抗、透過係数の変化は、十分に実用に耐える程度であり、焼成工程において、精密な制御を無用とするものであった。
本願発明の配線基板の断面図である。 本願発明の配線層の拡大断面図である。
符号の説明
1・・・配線基板
3a、3b、3c・・・配線層
3・・・絶縁基板
5・・・配線層
7・・・貫通導体
9a・・・中心部
9b・・・表面部

Claims (6)

  1. 絶縁層と、該絶縁層と同時焼成して形成された配線層とを具備してなる配線基板において、前記配線層の金属が、Pを含有することを特徴とする配線基板。
  2. 前記配線層の前記金属に含有されるPの平均含有量が250×10−4質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記配線層の断面において、前記配線層の表面部の前記金属に含まれるPの含有量が200×10−4質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板。
  4. 前記金属が、銅又は銀を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至3のううちいずれかに記載の配線基板。
  5. Pを含有する金属粉末と樹脂とを含有する導体ペーストを用いて、グリーンシートの主面に回路成形体を形成する工程、またはグリーンシートに形成した貫通孔に前記導体ペーストを充填して貫通導体成形体を形成する工程のうち少なくとも一方を具備するとともに、前記回路成形体、前記貫通導体成形体のうち少なくとも一方を具備するグリーンシートを複数積層して積層体を作製する工程と、該積層体を焼成する工程と、を具備することを特徴とする配線基板の製造方法。
  6. 前記金属粉末が、銅又は銀を主成分とすることを特徴とする請求項5に記載の配線基板の製造方法。

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