JP2006156236A - ビーム偏向走査方法及びビーム偏向走査装置並びにイオン注入方法及びイオン注入装置 - Google Patents

ビーム偏向走査方法及びビーム偏向走査装置並びにイオン注入方法及びイオン注入装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 大口径あるいは大電流のビームを発散させることなくスキャンさせるとともに、実用的でコンパクトな偏向走査装置を実現する。
【解決手段】 本発明によるビーム偏向走査装置は、真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更する。本ビーム偏向走査装置(20)は対向配置した二極式偏向電極(21、22)により構成され、該二極式偏向電極はその対向方向の内面にビーム軸方向に延びる溝(21A、22A)を持つ左右対称形の凹状対向電極とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、イオンビームを含む荷電粒子ビームをスキャンさせるための偏向走査方法及び偏向走査装置に関する。本発明は特に、比較的電流の大きな荷電粒子ビームや比較的径の大きな荷電粒子ビーム、例えば断面形状における縦幅に対して横幅の大きな断面偏平形状の荷電粒子ビームをスキャン、ラスタリングさせるのに適した偏向走査方法及び偏向走査装置に関する。本発明は、イオン注入方法及びイオン注入装置に適しているが、これに限定されるものではない。
イオン注入装置の構成を簡単に説明する。本明細書では、荷電粒子ビームはイオンビームを含むものとし、以下では荷電粒子ビームを単にビームと呼ぶことがある。
周知のように、イオン注入装置においてはイオンソースから引出し電極を通してビームが引き出され、引き出されたビームは質量分析磁石や質量分析スリットを通して質量分析される。質量分析の結果、必要なイオン種だけが選別され、選別されたビームは被照射物である半導体ウェハ等の基板に照射され、イオン注入が行われる。
通常、イオン注入装置は、ビームを基板面に対して偏向走査するための偏向走査装置を備える。この種の偏向走査装置には、磁気式偏向走査装置と静電式偏向走査装置とがある。磁気式偏向走査装置と静電式偏向走査装置の構成及び長所、短所について簡単に説明する。
磁気式偏向走査装置は、ギャップを介して対向する少なくとも2つの磁極片とコイルとから成る電磁石を備え、コイルに供給される電流はビームを偏向させる磁場をギャップ内に生成する。そして、コイルに供給する電流を変化させることにより、ギャップを通過するビームは磁気的にスキャンされる。磁気式偏向走査装置は、静電式のものに比べて広い領域で均一に磁場を発生、分布させやすいという長所を持つものの、構造的に大きく、複雑になりやすい上に消費電力が大きいという短所を持つ。また、磁場が漏れやすく、周波数が高くなるにつれて磁場を発生させにくくなるという短所もある。更に、ビームの偏向角が0度になる(つまり、直進する)瞬間があり、この時には磁場は消滅している。磁場が消滅している瞬間にビームを中和している二次電子が散逸し、ビーム径が拡大する。その結果、ビーム径が偏向角0度とそれ以外の時とで異なってしまう。
一方、静電式(電場式)偏向走査装置は、ギャップを介して対向する少なくとも2枚の対向電極を備え、走査電圧が2枚の対向電極に印加される。この走査電圧はギャップ内にそこを通過するビームを偏向させる電場を生成する。そして、走査電圧を変化させることにより、ギャップを通過するビームは静電式にスキャンされる(例えば、特許文献1参照)。静電式偏向走査装置は、磁気式のものに比べて構造的にコンパクトにしやすく、消費電力が少なくて済むという長所を持つ。しかしながら、均一な電場を発生させにくく、偏向後のビームが質的に磁場式のものより劣るという短所がある。
特表2003−513419号公報
ところで、ビームのスキャンにおいては、ビーム電流が大きかったり、断面が偏平形状、つまり横に細長い断面形状のような場合には、従来の電場式の偏向走査装置では対応が難しく、偏向走査装置の性能向上が不可欠となっている。
具体的には、断面形状が横に細長いビームをその長軸方向(横幅方向)にスキャンさせる場合、ビーム断面のどの部分もほぼ同じ偏向角度で曲がることが必要とされる。なお、偏向に際して偏向角度がばらついたとしても、そのばらつきが十分小さいか、簡単に補正できるのであれば問題は無いものとする。
そこで、本発明の課題は、大口径あるいは大電流のビームを発散させることなくスキャンさせるとともに、実用的でコンパクトな電場式の偏向走査装置を実現することにある。
本発明の第1の態様によるビーム偏向走査装置は、真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査装置において、該ビーム偏向走査装置は対向配置した二極式偏向電極により構成され、該二極式偏向電極はその対向方向の内面にビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の凹状対向電極としたことを特徴とする。
第1の態様によるビーム偏向走査装置においては、前記溝は断面略円弧形状あるいは断面多角形状としても良い。
第1の態様によるビーム偏向走査装置においてはまた、前記溝の断面形状をビーム軸に沿って直線的または段階的に変化する形状としても良い。
第1の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記二極式偏向電極の対向方向の内面を、ビーム軸の最大スキャン軌道に沿うように略平行に曲がるよう形成しても良い。
第1の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記二極式偏向電極には位相が同じで互いに逆極性の交流電圧、または位相が同じで互いに逆極性の三角波の交流電圧あるいは位相が同じで互いに逆極性の三角波に近い交流電圧をかけても良いし、値が等しく位相が同じで互いに逆極性の交流電圧をかけても良い。また、前記交流電圧には直流成分を重畳するようにしても良い。
第1の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記二極式偏向電極の各偏向電極がビーム軸方向に関して分割された複数の分割体で構成されても良い。
本発明によればまた、上記いずれかのビーム偏向走査装置を備えたことを特徴とするイオン注入装置が提供される。
本発明によるビーム偏向走査方法は、真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査手段により偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更する。
本発明の第2の態様によるビーム偏向走査方法は、前記ビーム偏向走査手段を、互いに対向し合いかつ対向面にはビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の二極式偏向電極により構成し、前記ビーム偏向走査手段中の荷電粒子ビームに該二極式偏向電極による均一な電界を作用させることにより偏向走査作用を行なうことを特徴とする。
第2の態様によるビーム偏向走査方法においては、前記二極式偏向電極を、当該二極式偏向電極内で、ビーム進行方向のどの位置においてもビーム横幅方向の電場分布が均一となるように電場を形成する電極形状とすることが好ましい。
本発明の第3の態様によるビーム偏向走査方法は、前記ビーム偏向走査手段を、互いに対向し合いかつ対向面にはビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の二極式偏向電極により構成し、該二極式偏向電極の対向方向のビーム横幅が前記対向方向に直交する方向のビ一ム縦幅よりも大きい断面楕円形状の荷電粒子ビームを入射させて、前記対向方向において周期的な偏向走査作用を付加することを特徴とする。
第3の態様によるビーム偏向走査方法においては、前記断面楕円形状の荷電粒子ビームがその断面のどの部分もほぼ同じ偏向角度で偏向されるよう前記二極式偏向電極の電場が均一に分布する構成とすることが好ましい。
第3の態様によるビーム偏向走査方法においてはまた、前記二極式偏向電極内では、ビームプロファイルの変化をできるだけ小さくし、その変化が偏向角に対し規則正しくなるように構成しても良い。
本発明の第4の態様によるビーム偏向走査方法は、互いに対向し合いかつ対向面にはビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の二極式偏向電極により荷電粒子ビームを一方向に偏向走査し、荷電粒子ビームが照射される基板を前記一方向に直交する方向に機械走査することによりイオン注入を行うことを特徴とする。
本発明によれば更に、上記いずれかのビーム偏向走査方法を用いることを特徴とするイオン注入方法が提供される。
本発明の第5の態様によるビーム偏向走査装置は、該ビーム偏向走査装置を、互いに対向し合いかつ対向方向の内面にビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の凹状対向電極による二極式偏向電極により構成するとともに、該二極式偏向電極の入口側における対向部分の最内側両端部間の間隔を、電場均一ゾーンを使用するために、入射する加速荷電粒子ビームのビーム横幅よりもかなり広く構成したことを特徴とする。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては、前記二極式偏向電極の上流側と下流側に、それぞれビーム通過用の開口を有する遮蔽電極を隣接配置することが好ましい。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においてはまた、前記遮蔽電極を上流側、下流側に、それぞれ複数枚配置しても良い。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記遮蔽電極には、それぞれ独立に固定もしくは可変の電圧をかけるよう構成しても良い。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記遮蔽電極を上流側、下流側に各1枚配置し、グランドに接地するよう構成しても良い。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記遮蔽電極を上流側、下流側に各2枚配置し、偏向電極側の上流、下流それぞれ1枚は電子サプレッション電極として−1〜−2kV程度の直流電圧をかけ、上流、下流の他の一枚はグランド電極としてグランドに接地するよう構成しても良い。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記サプレッション電極とグランド電極の開口は、ビーム横幅の方向に幅広で、ビーム縦幅の方向には電場をよく抑えるためにビーム縦幅より一回り大きい、縦横の比率の大きな長方形とすることが好ましい。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、前記サプレッション電極およびグランド電極は、ビーム横幅の向きには電場が弱く、荷電粒子ビームの軌道(偏向角)には影響を与えないようにすることが好ましい。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては更に、上流側、下流側の遮蔽電極の開口は、ビーム横幅方向の幅をビーム横幅よりも十分大きくし、開口の左右のエッジのそばを荷電粒子ビームが通過しないように構成することが好ましい。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においては、前記遮蔽電極近傍におけるビーム偏向面に垂直な方向の電場と当該ビーム偏向装置内における前記ビーム偏向面に垂直な方向の電場とが打ち消し合うように前記二極式偏向電極の溝の形状、寸法を決定することにより、当該偏向走査装置通過前後での前記ビーム偏向面に垂直な方向の荷電粒子ビームの集束発散を小さくすることができる。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においてはまた、当該ビーム偏向装置内の中央部における前記ビーム偏向面に直交する方向の電場を他の領域よりもやや強めにすることにより、当該偏向走査装置通過後のビームプロファイルを良くすることができる。
第5の態様によるビーム偏向走査装置においても、前記二極式偏向電極の各偏向電極をビーム軸方向に関して分割された複数の分割体で構成しても良い。
本発明によれば更に、上記第5の態様のいずれかのビーム偏向走査装置を備えたことを特徴とするイオン注入装置が提供される。
上記のイオン注入装置においては、前記二極式偏向電極をビーム通過用の開口を有する箱体内に設置し、該箱体をイオンビームラインの途中経路においてイオンビームラインに対して着脱自在にすることが好ましい。
上記のイオン注入装置においてはまた、前記イオンビームラインの途中経路に架台を設置し、該架台にはビーム通過用の開口を有するとともに前記箱体より大きなビームガイドボックスを設置し、該ビームガイドボックスに敷設されたレールに沿って前記箱体を移動可能にすることで前記箱体を該ビームガイドボックスに出し入れ自在にすることが好ましい。この場合、前記レールはイオンビームラインの延在方向に直角な方向に延び、該レールの一端側の前記ビームガイドボックスの側面には前記箱体出し入れ用の扉が設けられることが好ましい。
上記のイオン注入装置においては更に、前記箱体には、少なくとも前記二極式偏向電極と電源とを接続するためのフィードスルー構造による複数のターミナルを備えることが好ましい。
単純な平面の偏向電極による従来の偏向走査装置では、大口径のビームを偏向させると、ビームのプロファイルが偏向角の変化や偏向電極間を通過する位置によって大きくかつ複雑に変化してしまう。これに対し、本発明による偏向走査装置においては、偏向電極を、ビームのプロファイルの変化をできるだけ小さくし、その変化が偏向角に対しできるだけ規則正しくなるように設計することができる。しかも、実用的でコンパクトな偏向走査装置とすることができることにより、荷電粒子ビームによる処理装置全体を従来と同じサイズで提供できる。
図1(a),(b)を参照して、本発明を荷電粒子ビームによる処理装置のうち、特に枚葉式イオン注入装置に適用した実施の形態について説明する。図1(a)は枚葉式イオン注入装置の概略構成を平面図にて示し、図1(b)は図1(a)の側面図である。
図1(a),(b)において、イオンソース11で発生されたイオンは、図示しない引出し電極によりイオンビーム(以下、ビームと呼ぶ)として引き出される。引き出されたビームは、質量分析磁石装置12により質量分析されて必要なイオン種のみが選択される。必要なイオン種のみから成るビームは、ビーム整形装置13により所望の断面形状に整形される。ビーム整形装置13は、Q(Quadrant)−レンズ等により構成される。整形された断面形状を持つビームは、本発明による偏向走査装置20により図1(a)の面に平行な方向にスキャンされる。偏向走査装置20はその上流側、下流側にそれぞれ配置された遮蔽電極25、26を有する。偏向走査装置20、遮蔽電極25、26については後で詳しく説明する。
スキャンされたビームは、P−レンズ14により再平行化され、偏向角0度の軸に平行にされる。図1(a)では、偏向走査装置20によるビーム10のスキャン範囲を黒の太い線と破線とで示しており、偏向走査装置20から出た黒の太い線と破線を最大スキャン軌道として定義付けすることができる。P−レンズ14からのビームは、1つ以上の加速/減速電極15を経由して角度エネルギーフィルター16に送られる。角度エネルギーフィルター16では、ビームのエネルギーに関する分析が行われ、必要なエネルギー種のイオンのみが選択される。図1(b)に示されるように、角度エネルギーフィルター16においては選択されたイオン種のみがやや下方に偏向される。このようにして選択されたイオン種のみから成るビームが被照射物である半導体ウェハ17に照射される。半導体ウェハ17に照射されなかったビームは、ビームストッパ18に入射してエネルギーが消費される。通常、イオンソース11から半導体ウェハ17が収容されているチャンバまでの間の構成はイオンビームラインと呼ばれる。ビームの経路はすべて高真空状態に維持され外気とはシールされている。
なお、図1(a)において半導体ウェハ17に隣接して示した矢印はビームがこれらの矢印の方向にスキャンされることを示し、図1(b)において半導体ウェハ17に隣接して示した矢印は半導体ウェハ17がこれらの矢印の方向に往復移動、すなわち機械走査されることを示している。つまり、ビームが、例えば一軸方向に往復スキャンされるものとすると、半導体ウェハ17は、図示しない駆動機構により上記一軸方向に直角な方向に往復移動するように駆動される。
図2は、本発明による偏向走査装置の基本構成を斜視図で示し、図3は本発明による偏向走査装置について以降で説明されるx軸、y軸、z軸の関係を示すための図である。偏向走査装置20は、ビームを間にして対向するように配置された一対の偏向電極21、22を備える。なお、図2の配置は一例にすぎず、偏向電極21、22の配置形態は、水平方向、つまりx軸方向に並べて配置する形態に限定されるものではない。例えば、偏向電極21、22はy軸方向に並べて配置されても良い。偏向電極21、22の上流側近傍、下流側近傍にはそれぞれ遮蔽電極25、26が一枚ずつ配置されている。なお、上流側、下流側の遮蔽電極は同じ形状である必要は無い。
偏向電極21、22はz軸に関して対称な形状を有し、z軸側の面がz軸に関して対称になるように配置される。偏向電極21、22のz軸側の面には略円弧形の溝21A、22Aがz軸方向に延びるように形成されている。
図3のように、初期ビームはz軸方向に進むものとし、偏向電極21、22がyz面に関して対称に配置された場合には、ビーム10はzx面内で偏向される。ビーム10はまた、その断面形状がy軸方向の幅(以下では縦幅と呼ぶことがある)に比べてx軸方向の幅(以下では横幅と呼ぶことがある)が大きい、偏平形状である。また、zx面はビーム偏向面と呼ぶことがある。
遮蔽電極25、26は偏向電極21、22の電場が偏向走査装置20外のビーム軌道上に漏洩するのを抑えるためのものであり、それぞれ開口部25A、26Aを有し、ビームはこれらの開口部25A、26Aを通過する。
図4(a)はz軸側の面が平坦面である従来の偏向電極31、32による電気力線及び電場を示す。一方、図4(b)は、z軸側の面にz軸方向に延びる略円弧形の溝21A、22Aを持つ本発明の偏向電極21、22による電気力線及び電場を示す。図4(b)において、偏向電極21、22の対向面において最も近い間隔Lを、電極部分の最内側両端部間隔と定義付けするものとする。なお、いずれも図中右側の偏向電極に負−V、左側の偏向電極に正+Vの電圧がかかっているものとする。そして、図中左右方向に延びる線が電気力線であり、上下方向に延びる線が等電位線、太い線の矢印が電場を示す。
以下に、図4(a)の偏向電極31、32(従来型と呼ぶ)と、図4(b)の偏向電極21、22(本発明と呼ぶ)とを比較検討する。
はじめに、x軸方向電場について検討する。
従来型は、偏向電極31、32のビーム側の対向面が平坦面であり、ビームの径(横幅)が比較的小さいので、ビームのどの断面部分でも、ほぼ同じ強さの偏向電場(x軸方向電場)が作用すると考えて良い。
一方、本発明では、偏向電極21、22のz軸側の対向面に溝21A、22Aが形成されている。溝21A、22Aはx軸に関して対称にされている。この場合、z軸の近くでは電気力線が集められ、z軸の近くでx軸方向の電場成分は均一に近くなる。
図4(a)から明らかなように、従来型では、電気力線がy軸方向に大きく膨らんでおり、x軸方向の電場(偏向電場)がx=0でもっとも弱く、左右にゆくほど強くなる。
一方、本発明では、溝21A、22Aの半径の大きさや、これらの溝の深さ、偏向電極21、22間の間隔Lなどに依存して、x=0の周囲での電気力線の方向性が変化する。構造的に溝21A、22Aの寸法が十分大きければx=0付近ほど偏向電場が強くなり、これらの溝の作用が小さくなるにつれて、x=0付近ほど偏向電場が弱くなる。実際には、断面偏平形状、つまり横幅の大きいビームを均一に同じ角度で曲げるには、偏向電場がx=0のところで多少強まっている方が良い。
偏向電極21、22の上流側、下流側の遮蔽電極25、26では、開口部25A、26Aのx軸(左右)方向の幅を、ビームの横幅よりも十分大きくとり、開口部25A、26Aの左右のエッジのそばをビームが通過しないようにする。これは、エッジ近傍では電界が局所的に強くなっていて、ビームの一部だけが不規則に曲げられるからである。
次に、図5を参照してy軸方向電場について検討する。図5は、遮蔽電極、ここでは上流側の遮蔽電極25の開口部25A付近の電場のy軸成分を示した図である。下流側の遮蔽電極26の場合も同じと考えて良い。
y軸方向の電場は、遮蔽電極25の近くと、遮蔽電極25から十分離れたところとで異なっている。y軸方向の電場を考慮するにあたり、遮蔽電極25近傍と、それ以外の領域に分けて考える。なお、遮蔽電極が上流側、下流側にそれぞれ複数ある場合は、それぞれ最も偏向電極に近い遮蔽電極を指すものとする。
i)遮蔽電極近傍の電場
遮蔽電極25は、電場が偏向走査装置20外に漏洩しないように開口部25Aをできるだけ小さくする方が良い。よって遮蔽電極25の開口部25Aの上下あるいは縦幅(y軸方向幅)は、ビームの縦幅とほぼ同等の寸法になる。
しかし、図5に示すように、偏向電極21、22の影響で、遮蔽電極25の開口部25Aの端面には局所的ではあるが比較的強い電場が生じている。開口部25Aが比較的細いため、どのビームも開口部25Aの上下端の電場を避けることはできない。
ビームの向きは図面手前から奥であり、図面手前に上流側の遮蔽電極25があって、その奥に一対の偏向電極21、22がある。偏向電極の構造や電場分布がほぼ対称であれば、左側の偏向電極22に正+V、右側の偏向電極21に負−Vの電圧がかかっている瞬間には、上流側の遮蔽電極25の開口部25A付近には、図の向きの電場が生じている。
この遮蔽電極25の開口部25Aの電場は、ビームがそこを通過する時、x<0(z軸から左側)を通過すればビームを上下に発散させ、0<x(z軸から右側)を通過すればビームを集束させる。この集束発散の作用は、x=0を境に左右で反転し、作用の大きさは、x=0から遠ざかるほど強くなる。
図5のさらに奥にある下流側の遮蔽電極26の開口部26Aでも同様の電場が生じている。
遮蔽電極の開口部の電場は、遮蔽電極の開口部の近傍でのみ強く、少し離れると消滅してしまう。この電場分布は、そもそも偏向電極21、22の電位の影響を受けて生じているのであるが、偏向電極21、22の電界はその電極の近傍付近が極端に強いだけであるので、偏向電極21、22からはかなり遠いこともあって、偏向電極21、22の形を変えても方向性はほとんど変化しない(但し、電場の強さは変化する)。つまり、偏向電極が従来型か本発明のタイプであるかによらず常に同じ方向性の電場が生じている。
ii)上流側/下流側のどちらの遮蔽電極にも近くない場所のy軸方向(上下方向)電場
偏向走査装置20内部で、上流側/下流側のどちらの遮蔽電極にも近くない場所では、偏向電極21、22の作る電場が支配的になる。
偏向電場の上下成分は、偏向電極21、22の溝21A、22Aの形状によって決まる。
左側の偏向電極に正+V、右側の偏向電極に負−Vの電圧がかかっている場合、溝の有無とその形状により、電場の分布は図6(a),(b)のようになる。
図6(a)の従来型の偏向電極31、32では、y軸方向の電場が、上記i)項の遮蔽電極の開口部の電場と同じ方向性をもっており、y軸方向へのビームの集束発散を増幅させている。
図6(b)の本発明による偏向電極21、22には適度な溝21A、22Aが形成されており、図6(c)に矢印で示すように、遮蔽電極25、26から離れたy軸方向の電場が、上記i)項の遮蔽電極の開口部近傍のy軸方向の電場を打ち消すような方向性を持つ。この上下方向の電場は、遮蔽電極の開口部近傍の電場と比べると非常に弱いが、作用する距離範囲が長いので、偏向走査装置20全体では集束も発散もほぼ同程度の作用となる。
本発明による偏向電極21、22では、上記i)、ii)項の上下方向の電場の作用がほぼ同じ大きさで打ち消し合うように、偏向電極21、22の溝21A、22Aの形状、寸法を決めることにより、偏向走査装置20通過前後でビームの上下方向の集束発散を小さく抑えることができる。また、偏向電極中央部(z軸方向の中央部)の電場(特にビーム偏向面に直交する方向の電場)が他の領域よりも強め(逆モードが優勢)になった時に、偏向走査装置20通過後のビームプロファイルが良くなることも確認されている。
なお、偏向電極21、22の溝21A、22Aの寸法は、左右(x軸方向)のビーム偏向にも影響を与えるので、それも考慮して最適化する。
上記のように、本発明による偏向電極の場合のような方向性をもった電場の方が、従来型に比べて均一にビームを偏向できる。
次に、作用について説明する。
2つの偏向電極21、22には逆相の三角波またはノコギリ波に近い交流電圧をかける。遮蔽電極25、26は上流側、下流側各1枚とし、グランドに接地する。なお、三角波またはノコギリ波に近い交流電圧に代えて、位相が同じで互いに逆極性の交流電圧、または位相が同じで互いに逆極性の三角波の交流電圧あるいは位相が同じで互いに逆極性の三角波に近い交流電圧をかけても良い。また、必要に応じて値が等しく位相が同じで互いに逆極性の交流電圧、交流矩形波あるいは交流正弦波電圧をかけても良く、交流電圧には直流成分が重畳されていても良い。偏向電極の走査周波数(掃引周波数)は、数十Hzから数百Hz以上とし、場合によっては1KHz以上とすることもある。
偏向走査装置20を通過するビームは、偏向角により多少ビームの発散具合(エミッタンスの傾き)が変化するが、発散具合の変化は比較的小さくできるので、目的によっては無視してもよい。その場合、本偏向走査装置だけでビームの発散具合を変えずにビームを偏向できることになる。
図1では、ビームの発散具合の変化を強制的に除去するために、集束要素としてQ−レンズ等によるビーム整形装置13を備えている。Q−レンズには4極磁石による電磁石式と4極電極による電場式とがある。この集束要素を偏向走査装置20の印加電圧に同期して動作させれば、偏向角によらずビームの発散具合の変化を十分小さく抑えることができる。ビームの発散具合は、偏向角にほぼ比例して変化するので、集束要素の電流(電磁石式Qレンズの場合)または電圧(電場式Qレンズの場合)を偏向角に比例させればよい。
あるいはまた、偏向走査装置20によって発散具合の変わったビームを再平行化する電極(図1ではPレンズ14)を備える場合、その再平行化電極を含めて、発散具合の変化を補正する。
なお、偏向電極の形状は、図2のものに限らず、様々な変更が可能である。例えば、偏向電極に形成される溝の断面形状は略円弧形に限らず、三角形以上の多角形でも良いが、できるだけ滑らかな方が良い。また、溝はz軸座標とともに変化する形状であっても良い。更に、溝の面はビームの最大スキャン軌道(最大スキャン角度範囲)に合うように略平行に曲がっていても良い。例えば、2つの偏向電極の2つの溝の面がそれぞれ下流側に向かって末広がりになるような形状でも良い。
図7〜図9は、上記の観点に基づいて変更された偏向電極の溝の例を示す。
図7は、図2に示したものと同様の2つの偏向電極21、22を下流側に向かって八の字状に広がるように配置した例である。これは、偏向電極はz軸(ビーム軸)に沿って平行である必要は無く、溝の中心軸はz軸の方向と同じであっても無くても良いという観点に基づいている。但し、2つの偏向電極21、22は、z軸に関して対称であることが望ましい。
図8は、2つの偏向電極21、22の配置関係は図2と同様であるが、z軸側の対向面に形成する溝21A−1、22A−1の形状、つまり断面円弧形状を下流側に向かって径が大きくなるようにした例である。これは、偏向電極の溝は、z軸方向に眺めた断面がz軸座標とともに変化していても良いという観点に基づいている。但し、2つの偏向電極21、22は、z軸に関して対称であることが望ましい。
図9は、2つの偏向電極21、22のz軸側の対向面に形成する溝21A−2、22A−2の形状を、断面円弧状であってしかも溝の深さがz軸方向の中間部において最も浅くなるようにz軸座標とともに変化させた例である。
なお、図7〜図9のいずれの例においても、前述したように、溝の断面形状は三角形以上の多角形でも良いことは言うまでもない。更に、図10(a)に示すように、溝の断面形状が奥部の円弧状部分と上下の平坦部分とから成るものや、図10(b)に示すように、溝の断面形状が奥部の平坦部分と上下の円弧状部分とから成るものであっても良い。また、偏向電極21、22はそれぞれ一体構造で作られても良いし、複数の分割体として作った後、一体に組み合わされても良い。
図10(c)は、分割構造の一例を示す。ここでは、偏向電極21(22)について言えば、z軸方向に3分割した分割体で構成している。各分割体は溝を、筒状体を縦に割った半筒状体21−1(22−1)、21−2(22−2)、21−3(22−3)で形成し、しかも半筒状体21−2(22−2)、21−3(22−3)は下流側に向かって2段階の角度で広がる形状を持つように作られている。また、半筒状体21−1(22−1)、21−2(22−2)、21−3(22−3)の下部、上部にはそれぞれ、これらを一体化するためのベース部21−5(22−5)、21−6(22−6)、21−7(22−7)(下部側のみ図示)を設け、ボルト等の結合手段で一体化するようにしている。
一方、遮蔽電極について言えば、その電位を自由に変更できるようにするのが好ましく、ビームの集束などを考慮して上流側、下流側の少なくとも一方を複数枚の遮蔽電極としてもよい。あるいはまた、遮蔽電極を上流側、下流側各2枚とし、偏向電極に近い方の電極はサプレッション電極(電子サプレッション電極)として−1〜−2kV程度の直流電圧をかけ、偏向電極に遠い方の電極はグランド電極としてグランドに接地するようにしても良い。
図11、図12は、上記の観点に基づいて変更された遮蔽電極の例を示す。
図11は、開口部を持つ遮蔽電極に代えて、2枚の電極板27−1と27−2、28−1と28−1とをそれぞれ間隔をおいて突き合わせることでビーム通過用の開口部27A、28Aを形成した例を示す。勿論、2枚の電極板27−1と27−2には同じ電圧が印加され、電極板28−1と28−1にも同じ電圧が印加される。
図12は、偏向電極21、22の上流側に2枚の遮蔽電極25−1、25−2を配置し、下流側には2枚の遮蔽電極26−1、26−2を配置した例を示す。各遮蔽電極には独立に電圧を印加できるようにすることが望ましく、上述したように、偏向電極に近い方の電極はサプレッション電極として−1〜−2kV程度の直流電圧をかけ、偏向電極から遠い方の電極はグランド電極としても良い。遮蔽電極25−1と25−2の開口部25−1Aと25−2Aのサイズ、遮蔽電極26−1と26−2の開口部26−1Aと26−2Aのサイズは同じであることが好ましいが、異なっていても良い。また、開口部の形状は、略長方形の他、中央部が両端部に比べて細くなるように開口の上下端が湾曲している形状でも良く、この場合、ビームに対する上下の発散、集束作用をある程度調節できる。
次に、図13〜図16を参照して、本発明による偏向走査装置の装着形態について説明する。図13は偏向走査装置をイオンビームラインの途中経路に着脱自在に装着した構造を下流側から見た正面断面図、図14は図13に示された構造の主要部を上方から見た横断面図、図15は偏向走査装置の着脱自在構造を示した斜視図である。また、図16は偏向走査装置の着脱自在構造を、取り外し途中の状態にて示した斜視図である。
図14、図15に示すように、一対の偏向電極21、22とこれらの上流側近傍、下流側近傍に組み付けられた遮蔽電極25、26とが箱体50内に収容、設置されている。箱体50の上流側側面及び下流側側面であって、遮蔽電極21、22の開口部21A、22Aに対応する箇所にはそれぞれ、上流側開口部(図示省略)、開口部22Aより大きめの開口部52Aが設けられている。偏向電極及び遮蔽電極と電源との接続は、フィードスルー構造にて実現されている。すなわち、図15、図16では図示を省略しているが、箱体50には、1つの側面に遮蔽電極25、26に直流電源を接続するためのターミナル53、54が設けられている。一方、箱体50の上面には偏向電極21、22と電源とを接続するためのターミナル55、56とグランド用のターミナル57が設けられている。箱体50にはまた、ビーム軸に平行な2つの側面に、着脱や持ち運びに都合の良い取っ手51が設けられている。なお、図14に示される70A−3は偏向走査装置内の真空度を高めるための真空排気用の排気口であり、図示しない真空排気装置に接続されている。
図13に示すように、箱体50は、架台60上に固定設置されたビームガイドボックス70内にスライド自在に設置されている。ビームガイドボックス70は箱体50より十分に大きく、底部には箱体50をスライド可能にするための2本のガイドレール71が敷設されている。ガイドレール71は、ビーム軸に直交する方向に延びており、その一端側のビームガイドボックス70の側面は扉72により開閉自在にされている。これにより、偏向走査装置の保守・点検時には箱体50をビームガイドボックス70から簡単に取り出すことができる。なお、ビームガイドボックス70内に押し込まれた箱体50をロックするために、ガイドレール71の他端には係止機構73が設けられている。ビームガイドボックス70の上流側側面及び下流側側面であって、箱体50の上流側開口部、下流側開口部52Aに対応する箇所にはそれぞれ、開口部70A−1,70A−2が設けられている。開口部70A−1は入射するビーム軌道がほとんど変化しないので大きくなくても良いが、開口部70A−2は出射するビームが偏向されるので開口部52Aより大きくする必要がある。ターミナル53〜57にはリード線(図示省略)が接続されているが、箱体50の着脱時には取り外される。
ところで、図3に示したような縦幅に比べて横幅の大きな偏平形状(言い換えれば大口径)のビームを使用して、例えば直径300mmの半導体ウェハにイオン注入を行う場合、従来の偏向走査装置を使用する場合には以下のような点が要求される。
走査範囲が広いこと(例えば、走査角13.5度)。
偏向電極間の間隔Lが大きいこと(例えば、数百mm以上)。
大きな走査角であってもビームプロファイルを歪めないこと。
しかしながら、図4(a)に示すような従来の偏向走査装置では上記の点を満足することは実質的に不可能である。
しかしながら、本発明による偏向走査装置を使用することにより、上記の点を満足しながら上記のようなビームに対応可能なイオン注入装置を実現することができる。
単純な平面の偏向電極による従来の偏向走査装置では、直径数十mm以上の大口径のビームを偏向させると、ビームのプロファイルが偏向角の変化や偏向電極間を通過する位置によって大きくかつ複雑に変化してしまう。
これに対し、本発明による偏向走査装置においては、偏向電極を、ビームのプロファイルの変化をできるだけ小さくし、その変化が偏向角に対し規則正しくなるように設計することができる。
電場を漏らさないように偏向電極の上流側、下流側には、それぞれサプレッション電極とグランド電極が配置される。この場合、サプレッション電極とグランド電極の開口は、ビームの横幅方向には幅広で、ビームの縦幅方向には電場をよく抑えるためにビームの縦幅より一回り幅広なだけで、縦横の比率の大きな長方形にされる。これにより、サプレッション電極及びグランド電極は、幅広の向きには電場が弱く、10mA前後の大電流密度の荷電粒子ビームを発散させずに偏向走査することができ、しかも実用的でコンパクトな偏向走査装置により、荷電粒子ビームによる処理装置全体を従来と同じサイズで提供できる。
また、偏向走査装置をイオンビームラインに対して着脱自在としたことにより保守、点検に伴う作業を容易にすることができる。
以上のことから、本発明による偏向走査装置は、比較的径の大きな荷電粒子ビーム、断面形状が楕円形のような扁平形状の荷電粒子ビームをスキャン、ラスタリングするような荷電粒子ビームによる処理装置全般に適している。
図1(a)はイオン注入装置の概略構成を平面図にて示し、図1(b)は図1(a)の側面図である。 図2は本発明による偏向走査装置の基本構成を斜視図で示す。 図3は本発明による偏向走査装置についてx軸、y軸、z軸の関係を示すための図である。 図4(a)は従来の2つの偏向電極による電気力線及び電場を示し、図4(b)は略円弧形の溝を持つ本発明の2つの偏向電極による電気力線及び電場を示す。 図5は本発明による偏向走査装置における上流側の遮蔽電極の開口部付近の電場のy軸成分を示した図である。 図6(a)は従来型の偏向電極による電場を説明するための図、図6(b)は本発明による偏向電極による電場を説明するための図、図6(c)は本発明における上流側の遮蔽電極と下流側の遮蔽電極とによる電場を説明するための図である。 本発明による2つの偏向電極の他の形態を示した斜視図である。 本発明による2つの偏向電極の更に他の形態を示した斜視図である。 本発明による2つの偏向電極の更に他の形態を示した斜視図である。 図10(a)は偏向電極に形成される溝形状の他の例を示した図、図10(b)は偏向電極に形成される溝形状の更に他の例を示した図、図10(c)は偏向電極を分割体で構成する場合の一例を示した横断面図である。 図11は本発明による偏向走査装置の遮蔽電極の他の例を示した図である。 図12は本発明による偏向走査装置の遮蔽電極の更に他の例を示した図である。 図13は本発明による偏向走査装置をイオンビームラインの途中経路に着脱自在に装着した構造を下流側から見た正面断面図である。 図14は図13に示された構造の主要部を上方から見た横断面図である。 図15は本発明による偏向走査装置の着脱自在構造を示した斜視図である。 図16は本発明による偏向走査装置の着脱自在構造を、取り外し途中の状態について示した斜視図である。
符号の説明
11 イオンソース
12 質量分析磁石装置
13 ビーム整形装置
14 P−レンズ
15 加速/減速電極
16 角度エネルギーフィルター
17 ウェハ
18 ビームストッパ
20 偏向走査装置
21、22、31、32 偏向電極
25、26 遮蔽電極
50 箱体
51 取っ手
53〜57 ターミナル
60 架台
70 ビームガイドボックス
71 ガイドレール
72 扉
73 係止機構

Claims (35)

  1. 真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査装置において、
    該ビーム偏向走査装置は対向配置した二極式偏向電極により構成され、該二極式偏向電極はその対向方向の内面にビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の凹状対向電極としたことを特徴とするビーム偏向走査装置。
  2. 前記溝を断面略円弧形状としたことを特徴とする請求項1に記載のビーム偏向走査装置。
  3. 前記溝を断面多角形状としたことを特徴とする請求項1に記載のビーム偏向走査装置。
  4. 前記溝の断面形状をビーム軸に沿って直線的または段階的に変化する形状としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のビーム偏向走査装置。
  5. 前記二極式偏向電極の対向方向の内面を、ビーム軸の最大スキャン軌道に沿うように略平行に曲がるよう形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のビーム偏向走査装置。
  6. 前記二極式偏向電極には位相が同じで互いに逆極性の交流電圧、または位相が同じで互いに逆極性の三角波の交流電圧あるいは位相が同じで互いに逆極性の三角波に近い交流電圧をかけることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のビーム偏向走査装置。
  7. 前記二極式偏向電極には値が等しく位相が同じで互いに逆極性の交流電圧をかけることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のビーム偏向走査装置。
  8. 前記交流電圧に直流成分を重畳することを特徴とする請求項6または7に記載のビーム偏向走査装置。
  9. 前記二極式偏向電極の各偏向電極をビーム軸方向に関して分割された複数の分割体で構成したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のビーム偏向走査装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のビーム偏向走査装置を備えたことを特徴とするイオン注入装置。
  11. 真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査手段により偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査方法において、
    前記ビーム偏向走査手段を、互いに対向し合いかつ対向面にはビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の二極式偏向電極により構成し、
    前記ビーム偏向走査手段中の荷電粒子ビームに該二極式偏向電極による均一な電界を作用させることにより偏向走査作用を行なうビーム偏向走査方法。
  12. 前記二極式偏向電極を、当該二極式偏向電極内で、ビーム進行方向のどの位置においてもビーム横幅方向の電場分布が均一となるように電場を形成する電極形状としたことを特徴とする請求項11に記載のビーム偏向走査方法。
  13. 真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査手段により偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査方法において、
    前記ビーム偏向走査手段を、互いに対向し合いかつ対向面にはビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の二極式偏向電極により構成し、
    該二極式偏向電極の対向方向のビーム横幅が前記対向方向に直交する方向のビ一ム縦幅よりも大きい断面楕円形状の荷電粒子ビームを入射させて、前記対向方向において周期的な偏向走査作用を付加することを特徴とするビーム偏向走査方法。
  14. 前記断面楕円形状の荷電粒子ビームがその断面のどの部分もほぼ同じ偏向角度で偏向されるよう前記二極式偏向電極の電場が均一に分布する構成としたことを特徴とする請求項13に記載のビーム偏向走査方法。
  15. 前記二極式偏向電極内では、ビームプロファイルの変化をできるだけ小さくし、その変化が偏向角に対し規則正しくなるように構成したことを特徴とする請求項13または14に記載のビーム偏向走査方法。
  16. 真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査方法において、
    互いに対向し合いかつ対向面にはビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の二極式偏向電極により荷電粒子ビームを一方向に偏向走査し、
    荷電粒子ビームが照射される基板を前記一方向に直交する方向に機械走査することによりイオン注入を行うことを特徴とするビーム偏向走査方法。
  17. 請求項11〜16のいずれかに記載のビーム偏向走査方法を用いることを特徴とするイオン注入方法。
  18. 真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査装置において、
    該ビーム偏向走査装置を、互いに対向し合いかつ対向方向の内面にビーム軸方向に延びる溝を持つ左右対称形の凹状対向電極による二極式偏向電極により構成するとともに、該二極式偏向電極の入口側における対向部分の最内側両端部間の間隔を、電場均一ゾーンを使用するために、入射する加速荷電粒子ビームのビーム横幅よりもかなり広く構成したことを特徴とするビーム偏向走査装置。
  19. 前記二極式偏向電極の上流側と下流側に、それぞれビーム通過用の開口を有する遮蔽電極を隣接配置したことを特徴とする請求項18に記載のビーム偏向走査装置。
  20. 前記遮蔽電極を上流側、下流側に、それぞれ複数枚配置したことを特徴とする請求項19に記載のビーム偏向走査装置。
  21. 前記遮蔽電極には、それぞれ独立に固定もしくは可変の電圧をかけるよう構成したことを特徴とする請求項19または20に記載のビーム偏向走査装置。
  22. 前記遮蔽電極を上流側、下流側に各1枚配置し、グランドに接地するよう構成したことを特徴とする請求項19に記載のビーム偏向走査装置。
  23. 前記遮蔽電極を上流側、下流側に各2枚配置し、偏向電極側の上流、下流それぞれ1枚は電子サプレッション電極として−1〜−2kV程度の直流電圧をかけ、上流、下流の他の一枚はグランド電極としてグランドに接地するよう構成したことを特徴とする請求項20または21に記載のビーム偏向走査装置。
  24. 前記サプレッション電極とグランド電極の開口は、ビーム横幅の方向に幅広で、ビーム縦幅の方向には電場をよく抑えるためにビーム縦幅より一回り大きい、縦横の比率の大きな長方形としたことを特徴とする請求項23に記載のビーム偏向走査装置。
  25. 前記サプレッション電極およびグランド電極は、ビーム横幅の向きには電場が弱く、荷電粒子ビームの軌道(偏向角)には影響を与えないようにしたことを特徴とする請求項23または24に記載のビーム偏向走査装置。
  26. 上流側、下流側の遮蔽電極の開口は、ビーム横幅方向の幅をビーム横幅よりも十分大きくし、開口の左右のエッジのそばを荷電粒子ビームが通過しないように構成したことを特徴とする請求項19〜25のいずれかに記載のビーム偏向走査装置。
  27. 前記遮蔽電極近傍におけるビーム偏向面に垂直な方向の電場と当該ビーム偏向装置内における前記ビーム偏向面に垂直な方向の電場とが打ち消し合うように前記二極式偏向電極の溝の形状、寸法を決定することにより、当該偏向走査装置通過前後での前記ビーム偏向面に垂直な方向の荷電粒子ビームの集束発散を小さくしたことを特徴とする請求項19に記載の偏向走査装置。
  28. 当該ビーム偏向装置内の中央部における前記ビーム偏向面に直交する方向の電場を他の領域よりもやや強めにすることにより、当該偏向走査装置通過後のビームプロファイルを良くしたことを特徴とする請求項19に記載の偏向走査装置。
  29. 前記二極式偏向電極の各偏向電極をビーム軸方向に関して分割された複数の分割体で構成したことを特徴とする請求項18〜28のいずれかに記載のビーム偏向走査装置。
  30. 請求項18〜29のいずれかに記載のビーム偏向走査装置を備えたことを特徴とするイオン注入装置。
  31. 請求項10または30に記載のイオン注入装置において、
    前記二極式偏向電極をビーム通過用の開口を有する箱体内に設置し、該箱体をイオンビームラインの途中経路においてイオンビームラインに対して着脱自在にしたことを特徴とするイオン注入装置。
  32. 前記イオンビームラインの途中経路に架台を設置し、該架台にはビーム通過用の開口を有するとともに前記箱体より大きなビームガイドボックスを設置し、該ビームガイドボックスに敷設されたレールに沿って前記箱体を移動可能にすることで前記箱体を該ビームガイドボックスに出し入れ自在にしたことを特徴とする請求項31に記載のイオン注入装置。
  33. 前記レールはイオンビームラインの延在方向に直角な方向に延び、該レールの一端側の前記ビームガイドボックスの側面には前記箱体出し入れ用の扉が設けられていることを特徴とする請求項32に記載のイオン注入装置。
  34. 前記箱体には、少なくとも前記二極式偏向電極と電源とを接続するためのフィードスルー構造による複数のターミナルを備えることを特徴とする請求項31〜33のいずれかに記載のイオン注入装置。
  35. 前記箱体内には、真空排気装置の排気口を設置したことを特徴とする請求項31に記載のイオン注入装置。

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