JP2006153524A - ミニチューブ集合体の収納及び操作システム - Google Patents
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Abstract
【課題】研究或いは医療機関等において、多数の化合物または検査用生化学試料を取り扱うためのミニチューブが、急速に小型化したため、1個づつ隔壁で囲まれた小スペースに収納する従来方式では不適当なため、隔壁がないミニチューブの収納及び操作システムを開発する。
【解決手段】ミニチューブの収納及び操作システム1は、多数のミニチューブ2底部のステムによって、スライド式ベース3の上面に一列に並べられ、多数のスライド式ベースがベースホルダー6上のレール7に乗って、平行に収納されている。ミニチューブへの試料の収納・取り出し或いは、分析・測定等の操作時には、所要のミニチューブが含まれたスライド式ベースを枠外へ引き出して操作し、操作終了後は元の位置に戻して保存される。ミニチューブにはICタグを貼付して情報管理も可能である。
【選択図】図1
【解決手段】ミニチューブの収納及び操作システム1は、多数のミニチューブ2底部のステムによって、スライド式ベース3の上面に一列に並べられ、多数のスライド式ベースがベースホルダー6上のレール7に乗って、平行に収納されている。ミニチューブへの試料の収納・取り出し或いは、分析・測定等の操作時には、所要のミニチューブが含まれたスライド式ベースを枠外へ引き出して操作し、操作終了後は元の位置に戻して保存される。ミニチューブにはICタグを貼付して情報管理も可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は主としてミニチューブに収納された、研究用の多数の化合物試料或いは、医療機関等の検査用生化学試料を取り扱うため、ミニチューブ集合体を誤りなく迅速・確実に処理するための、試料の処理・保存等の機能の他更に、情報処理機能も含めたミニチューブ集合体の収納及び取り扱いシステムに関するものである。
研究機関等の多数の化合物試料或いは、病院、診療所等において患者の診察のため、多数の血液、尿、便、痰、体液その他組織の分析・検査等が必要である。最近は分析技術または測定機器の進歩によって、従来より遥かに少量の試料で分析・測定等が可能となっているため、試料収納用のテストチューブ等の小型化も急速に進んでいる。このため従来の試料保存容器やラックと同サイズの機器でも、遥かに多数の試料の収納が可能となり、これに伴って、収納及び取り扱いシステムについても、新しい方式の提案がなされるようになっている。
例えば、多数の化合物或いは生化学試料を取り扱うシステムにおいて、各化合物等の分別試料は、それぞれのミニチューブに収納され、各ミニチューブはラックに納められ、各ラックは両側が開放された保有空間を有し、更に前記各容器の該各ラックへの挿入及び該各ラックからの取り出しを、双移動方向におこなう挿入除去手段を有するようになっていることを特徴と化合物取り扱いシステムである (特許文献1) 。その他、ミニチューブ等の内容物表示のために2次元バーコードまたはICタグを使用して、情報処理機能を持たせる方式も開示されている (特許文献2及び3) 。
特開平11-160325 号公報
特願2003-415013
特願2004-71788
前記の特許文献に記載された方式では、「特許文献1」の「図1」および「図2」に示すように、ミニチューブは1個づつ隔壁で囲まれた小スペースの内部に収納されている。最近ミニチューブ等の試料収納容器の小型化が急速に進んだため、この収納方式をサイズが小さいミニチューブに適用した場合には、ミニチューブの出し入れまたは測定等の操作時には、各ミニチューブが収納されている周囲の隔壁が、操作の障害となる問題点が指摘されている。
最近ミニチューブが急速に小型化した結果、多数の化合物或いは生化学試料を、サイズが小さいミニチューブに収納し、操作する場合の問題点及び、その収納用ラック及び操作方法について検討した。その結果、多数のサイズが小さいミニチューブをラックに収納して、必要なミニチューブの出し入れ及び、試料のデータの書き込み・読み出し、分析・測定等の操作のためには、ミニチューブは1個、1個が総て隔壁で囲まれた小空間の内部に収納する方式よりは、多数のミニチューブは総て露出された状態として、チューブの底部に設けられステムを、スライド式ベースの上面に設けられたステム受部の穴に嵌めてる方式がで保持する方式が、ミニチューブの収納・取り出しにはより適していることを見出した。
更に、ミニチューブを収納したスライド式ベースを、ベースホルダーの上部に設けられたレール上に乗せておき、スライド式ベースをそのレール上でレールの方向すなわち、スライド式ベースの長さ方向に、ベースホルダーの枠外への引き出し・再収納が可能となるような構造とすれば、ミニチューブのデータ読み取り・書き込み、分析・測定等の操作が迅速・確実となることを見出した。更にミニチューブの内容表示用スペースに、2次元バーコードまたはICタグを使用して、試料の情報処理機能を持たせることによって、ミニチューブ小型化のため、飛躍的に増大した1ラックに収納可能な多数のミニチューブの、情報処理機能を付与することによって、本発明のミニチューブ集合体の収納及び取り扱いシステムに到達した。
すなわち、多数の化合物或いは生化学試料を取り扱うための、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムは、収納される多数のミニチューブ、スライド式ベース及び、ベースホルダーの組み合わせによって構成されている。各ミニチューブにはそれぞれの内容表示用スペースが設けられ、各ミニチューブの底部には、ミニチューブをスライド式ベース上に保持するためのステムが取り付けられている。スライド式ベースにはミニチューブのステムを収納するステム受部が設けられ、ミニチューブのステムをスライド式ベースのステム受部に挿入した時、ミニチューブは常に一定の姿勢に保持される。スライド式ベースの上面は細長い長方形で、ベースにはミニチューブ収納用のステム受部が一列に並べて設けられている。
スライド式ベースのホルダーは、その内部に多数のスライド式ベースを、平行に配列して収納し、各スライド式ベースはそれぞれ個別に、スライド式ベースの長さ方向にベースホルダーの枠外へ引き出すことが可能であり、ミニチューブへの試料の収納・取り出し或いは、分析・測定等の操作時には、所要のミニチューブが含まれたスライド式ベースを枠外へ引き出して操作し、操作終了後は元の位置に戻して保存できるように構成してなる、化合物或いは生化学試料を収納した、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムである。
または、ミニチューブの形状が円筒形または方形筒状で、その底部が閉止され、側面または底面には、試料表示用の平面状スペースが設けられた形状を有する、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムである。
或いは、ミニチューブの底部に設けられたステムは、断面が方形柱状である。スライド式ベースに設けられたミニチューブのステム受部の上面は、ステムの方形柱状の外接円より大きな円形であり、ステム受部の断面形状がステム受部の中間部分では、柱状ステムを収納できる方形になるように、徐々に絞られた斜面となり、またステム受部の下部断面はステムに整合する方形となっている。このためミニチューブのステムを、スライド式ベースのステム受部に挿入する時、ステムと受部の位置がずれていても、ステム受部の上部の傾斜面の作用により、ステムが受部に挿入された時、ミニチューブは常に垂直で一定の方向を向いた姿勢となる機能を有する、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムである。
または、ミニチューブの側面に設けられた内容表示用スペースに、非接触状態において光線によるデータの読み取りが可能な、2次元バーコードを備えることにより、試料の情報処理機能を付与した、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムである。
或いは、ミニチューブの側面または、ステムの底部に設けられた、ミニチューブの内容表示用スペースに、ICタグ収納部または/ 及び、ICの受発信電波増幅用補助アンテナコイルが貼付されている。ICタグは非接触状態において情報の書き込み及び読み出しが可能であり、補助アンテナコイルは、ICタグと電気的に絶縁された状態に保持されている。ICタグ収納部をチューブ本体に、取付けまたは/ 取外し可能に貼付することにより、試料の情報処理機能を付与した、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムである。
ここでスライド式ベースとは、多数の露出された状態のミニチューブを、通常は一列に配列された状態に保持するためのベースであり、細長い長方形のベースの表面に、各ミニチューブの底部に設けられた、ステム収納用受部を設けたパーツである。また、ベースホルダーとは、その上面に多数のスライド式ベースを、平行に配列された状態で収納できる構造を有するパーツである。各スライド式ベースはそれぞれ個別に、スライド式ベースの長さ方向にベースホルダーの枠外へ引き出し、操作終了後は元の位置に戻して、保存できるように構成されている。以下、本発明について詳しく説明する。
ミニチューブの形状は特に限定しないが、円筒形または方形筒状である。方形筒状の場合試料が収納される部分を円筒形とすることもできる。ミニチューブの材質は特に限定しないが、通常プラスチックまたはガラスであり、金属も使用可能である。プラスチックではポリプロピレンが使用されることが多いが、試料の性質によってはフッ素樹脂が使用される場合もある。側面または底面に試料表示用の平面状スペースが設けられている。このスぺースには主として、2次元バーコードまたはICタグを貼付して使用される。
本発明のミニチューブはキャップを付けて使用することも可能である。キャップは特に限定しないが、アルミホイル・キャップの他、プラスチック、またはガラス、ゴム栓等も使用可能である。サイズの小さいミニチューブの場合には取り扱い上アルミホイル・キャップが好ましい。ミニチューブの底部に設けられたステムの形状は、特に限定しないがスライド式ベースのステム受部に挿入された場合、ミニチューブが常に一定の姿勢に保持させるためには、ステムの断面は多角形が好ましく例えば方形柱状とし、ステムが収納される受部はそれにマッチした形状となる。
或いはステム受部の上面を、ステムの方形柱状の外接円よりやや大きな円形とし、ステム受部の中間部分では、断面の形状がステムの柱状断面に適合する方形になるように、徐々に絞られた斜面となるように成形し、ステム受部の下部断面はステムに整合する方形とすることができる。このような形状とすれば、ステム挿入時にステムと受部の中心の位置が或る程度ずれていても、ステム受部の傾斜面の作用により、ステムが自動的に回転して受部に挿入され、ミニチューブは常に垂直で一定の方向を向いた姿勢に保持された状態とすることができる。
スライド式ベースは細長い長方形で、ベースの上面にはミニチューブ収納用のステム受部が一列に並べて設けられている。ミニサイズのチューブの場合特にデータ読み取り・書き込み、分析・測定等の操作のために、そのミニチューブが含まれるスライド式ベースをベースホルダーの枠外へ引き出した場合に、その操作を確実・容易にするために、ミニチューブが一列に並べられていることが好ましいからである。ミニチューブのステムをスライド式ベースのステム受部に挿入した場合、ミニチューブは常に一定の姿勢に保持されるようになっている。多数のスライド式ベースがベースホルダーの上面に、平行に配列されて収納されるが、各スライド式ベースの底部は、ベースホルダーの上面に設けられた、レール上に移動可能に乗せられている構造が好ましい。
この場合ベースホルダーの上面には多数のスライド式ベースが平行に設けられ、それぞれ個別にそのレール上をホルダーの長さ方向に、移動可能に取り付けられている。ミニチューブへの試料の収納・取り出し或いは、分析・測定等の操作時には、所要のミニチューブが含まれたスライド式ベースを枠外へ引き出して操作し、操作終了後は元の位置に戻して保存される。
ミニチューブの側面に設けられた、内容表示用スペースに貼付される2次元バーコードは、1次元的に配列された通常のバーコードを、2次元的に平面上に配置したコードの呼称である。2次元バーコードには多くの配列方法があり、何れも本発明に使用可能であるが、これらの中 X,Y軸にスタートキャラクターを有する Data-Matrix (DataCode) がより好ましい。2次元バーコードではコードが2次元配列されているため、単位面積当たりの書き込み可能な情報量が通常のバーコードに比べて遥かに大きい。このためアドレスのみでなく、ある程度試料に関する情報のインプットも可能である。尚、バーコードはミニチューブのステム底面を平面状とした場合、その底部に貼付することも可能である。しかし、バーコードの面積が小さくなるため、ミニチューブの側面に貼付する場合に較べて情報量が限定される。
前述の試料収納用チューブに医療用検査試料或いは、その他の研究用試料等を封入した場合に、試料の分析・検査項目等の確認及び分析・検査結果等データの記憶媒体として、2次元バーコードの他、ICタグを使用することができる。ICタグを使用すればデータの読み出しの他、直接測定値・分析値等の情報のインプットも可能となる。またチューブの表面に霜や氷が付着すると、バーコードでは読み取りが困難となるため、低温で使用する場合大きな障害となるが、ICタグでは霜や氷は読み書きの障害にならない等多くの点で優れた特徴をもっている。
しかし、ICタグは従来のバーコード等の記録媒体に較べて著しく高価なため、実用化のためにはICタグを繰り返し再使用できるようにする必要がある。またICタグのデータの読み書きは、近年試料収納用チューブの小型化が急速に進んだため、収納用ラックに高密度で収納された状態において、リーダー/ ライターと接触しない状態ですることが要求される。このためチューブを小型化すると、ICタグ及びリーダー/ ライターの受発信電波の到達距離が短くなるため、電波の到達距離を延長して、データの確実な読み書きを可能にする、電波伝達方式が必要となる。
一方、ICタグのデータ記憶容量は極めて大きいため、試料収納用チューブのデータを記憶するためには極めて小サイズ、例えば、1.5 mm角程度でも使用可能である。ICタグは高価なためその経済性は極めて重要な要素である。このように小サイズのICタグを使用する場合には電波の到達距離が一層短くなるため、混信を避けデータの確実な読み書きを可能にするためには、小サイズのICタグと非接触の径が大きい補助アンテナコイルを併用することによって、電波到達距離を延長させることができる。
この方式において、ICタグ収納部または/ 及び、ICの受発信電波増幅用補助アンテナコイルからなるICタグは、ミニチューブの側面またはステムの底部に設けられた、ミニチューブの内容表示用スペースに貼付される。ICタグとリーダー/ ライター間においては、非接触状態において情報の書き込み及び読み出しが可能であり、また補助アンテナコイルは、ICタグと電気的に絶縁された状態に保持される。ICタグ収納部はチューブ本体に、取付けまたは/ 取外し可能に接続されている。
最近ミニチューブが急速に小型化した結果、多数の化合物或いは生化学試料を、サイズが小さいミニチューブに収納して操作する場合、ミニチューブが1個づつ総て隔壁で囲まれた小空間の内部に収納する従来方式よりは、多数のミニチューブを総て露出された状態に保持して、チューブの底部に設けられたステムを、スライド式ベースの上面に設けられたステム受部の穴に嵌める、本発明の方式がミニチューブの収納・取り出しには適している。更に、ミニチューブを収納したスライド式ベースを、ベースホルダーの上部に設けられたレール上に収納して、スライド式ベースをそのレール上でレールの方向すなわち、スライド式ベースの長さ方向に、ベースホルダーの枠外へ引き出し・収納が可能となるような構成とすれば、ミニチューブのデータの読み取り・書き込み及び、分析・測定等の操作が一層容易となる。
以下、実施例を挙げ図面によって本発明を具体的に説明する。
図1に本発明のミニチューブ集合体の収納及び操作システム1の一態様の斜視図を示す。図に示すように内径4mmの多数の方形筒状または外周方形、内部の断面円形のミニチューブ2が、スライド式ベース3上に取り付けられた状態が示されている。ミニチューブの形状の詳細は図2に示すように、方形筒状または外周方形、内部の断面円形の他、円筒形でその片側或いは両側に平面部分を取り付けた、形状を有するものも使用される。この平面部分の少なくとも1面は、ミニチューブに収納された試料の内容表示用スペースとして使用される。また、ミニチューブにはアルミホイルのキャップを付けて使用することもできる。ミニチューブの底部にはミニチューブをスライド式ベース上に保持するための、断面が方形の短いステムが設けられている。
スライド式ベース3は図3に示すように、その上面は細長い長方形でミニチューブのステムを収納するステム受部5が、一定間隔で16ケが一列に設けられている。ミニチューブのステムをスライド式ベースのステム受部に挿入した場合、ミニチューブは常に一定の姿勢に保持される必要がある。図4に示すように、24ケのスライド式ベースの底部はベースホルダー6の上面に設けられた、レール7の上に乗せられて移動可能な構造となっている。この収納システムには計 384ケのミニチューブが収納されている。ここで、スライド式ベースはそれぞれ個別に、その長さ方向にベースホルダーの枠外へ引き出すことが可能である。図1でスライド式ベース3′は、ベースホルダーの枠外へ引き出された状態を示している。ミニチューブへの試料の収納・取り出し或いは、分析・測定等の操作時には、所要のミニチューブが含まれたスライド式ベースを枠外へ引き出して操作し、操作終了後は元の位置に戻して保存される。尚、スライド式ベースのステム受部の底部は開口されているため、ミニチューブはステムを底部から押して取り出すことも可能である。
実施例1に示したミニチューブ集合体の収納及び操作システムにおいて、ミニチューブのステムを、スライド式ベース上面に設けられたステム受部に収納するためには、ステムの底面をステム受部の上面に合わせて挿入する必要がある。ステムのサイズが小さくなると、この操作にはかなり注意を要する。このためステム挿入時にステムと受部の中心の位置が或る程度ずれていても、ミニチューブが常にステム受部の中心に容易に挿入できるようにすることが好ましい。
このためスライド式ベースのステム受部の内面の形状を変更した態様を図5及び図6に示す。図5(1) はミニチューブのステムを、ステム受部に収納した状態における正面図の一部を示す。図5(2) 、図5(3) 及び図5(4) に、図5(1) のA−A′線、B−B′線、C−C′線における断面図を示す。図6(1) に図5(1) に対応する部分の底面図を示す。図6(2) 及び図6(3) にD−D′線及びE−E′線おける断面図を示す。尚、図6(2) 及び図6(3) は図5(1) に対応した形で示した。図に示すようにステム受部の上面をステムの方形柱状の外接円よりある程度大きな円形とする。ステム受部の上面から中間部分にかけて内面の断面形状は図6(2) 及び図6(3) に示すように、上方から下方に徐々に絞られた斜面となるように成形し、ステム受部下部の内面はステムに適合する形状に成形されている。
ステム受部の上面はステムの底面より大きく余裕があるため、ミニチューブが小さくてもステム受部の上面に入れることは容易である。そのステムはミニチューブの重力と、図5(6) 及び図5(7) に示した、ステム受部の傾斜した内面との作用によって、両者の位置がすれていた場合には、ステムが自動的に回転してステム受部の中心に挿入され、ミニチューブは常に垂直で一定の方向を向いた姿勢に保持された状態となる。
実施例1のミニチューブにおいて、その内部に収納された試料の内容表示のため、その一態様として内容表示用スペースに、2次元バーコードを貼付して使用することができる。2次元バーコードは1次元バーコードに較べてコードの配置が複雑であるから、読み取り誤差を防止するためには、コードの各要素のサイズを或る程度以上に大きくする必要がある。また、バーコードのサイズを大きくすることによって、読み取り時の解析力が向上し読み取り誤差を減少させることができる。ミニチューブ内部の試料に関する2次元バーコードの情報を、必要時に随時読み取り可能なリーダー及びコンピューターと連動させて管理することによって、情報管理も可能となる。その他、試料のアドレスのみを表示するために、1次元バーコードのみの使用も可能である。
実施例1のミニチューブにおいて、その内部に収納された試料の内容を表示するため、内容表示用スペースの一態様として、図7にICタグ収納部の正面図を示す。ICタグ収納部9にはICタグ10及び補助アンテナコイル11が収納されている。ICタグ10は、基板上に取り付けられた大規模半導体集積回路12と送受信用のアンテナ13からなり、これらの回路には更に励磁用のコンデンサー15も含まれている。
ICタグには現在そのメモリー容量及び機能共に非常に多くの種類が知られている。本発明に使用されるICタグは非接触状態において、データの読み出し及び書き込みが可能なものである。しかし書き込み機能は、用途によって一旦書き込まれたデータの書き換えが可能であることが要求される場合と、一旦書き込まれたデータは書き換えができないことが要求される場合がある。これらの点は使用目的に合せて選択して使用される。
補助アンテナコイル11はドーナツ型で、図に示すようにICタグ10の周囲に配置されている。内部にはアンテナ用のコイル14と励磁用コンデンサー15が含まれている。コイル14は、プラスチック製の基板上に導電性インクを連続した円周状または方形にプリントしてつくられている。補助アンテナコイルは、ICタグとそのデータのリーダー/ ライターとの間に設置され、両者の送受信の電波を中継・増幅する機能を有している。ここで円周状または方形のコイル14の径が大きい程、電波の到達距離が長くなる効果が認められる。
補助アンテナコイル11の回路内で、励磁用コンデンサー15はアンテナ13と接続されているが、補助アンテナコイルの回路はICタグの回路には連結されていない。両者の接続には煩雑な作業を要する他、接続しなくとも中継・増幅機能を果たすことができるからである。また、この両者が接続されていないことは本発明の特徴の一つである。このため両者を分離して配置することが可能となるからである。例えば、ICタグ収納部または試料収納用チューブ収納ラックに取り付けることも可能である。
ミニチューブ集合体の収納及び操作システム
ICタグを利用すれば、ミニチューブ内部の試料に関するICタグに蓄積されている情報及び、新たに書き込まれた情報を、必要時に随時読み取り可能なリーダー及びコンピューターと連動させて管理することによって、ミニチューブに2次元バーコードを貼付した場合に較べて、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムの格段に高度な情報管理も可能となる。
ICタグを利用すれば、ミニチューブ内部の試料に関するICタグに蓄積されている情報及び、新たに書き込まれた情報を、必要時に随時読み取り可能なリーダー及びコンピューターと連動させて管理することによって、ミニチューブに2次元バーコードを貼付した場合に較べて、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムの格段に高度な情報管理も可能となる。
研究用の多数の化合物試料或いは、医療機関等の検査用生化学試料を取り扱う場合に使用されるミニチューブのサイズが、急速に小型化している状況に鑑みて、開発されたミニチューブ集合体の収納及び操作システムで、ICタグ等による情報管理機能も含まれているため、今後この分野で有効に使用できる。
1 ミニチューブ集合体の収納及び操作システム
2 ミニチューブ
3 スライド式ベース
4 ステム
5 ステム受部
6 ベースホルダー
7 レール
8 ステム受部の内面
9 ICタグ収納部
10 ICタグ
11 補助アンテナコイル
12 大規模半導体集積回路
13 送受信用アンテナ
14 アンテナ用のコイル
15 励磁用コンデンサー
2 ミニチューブ
3 スライド式ベース
4 ステム
5 ステム受部
6 ベースホルダー
7 レール
8 ステム受部の内面
9 ICタグ収納部
10 ICタグ
11 補助アンテナコイル
12 大規模半導体集積回路
13 送受信用アンテナ
14 アンテナ用のコイル
15 励磁用コンデンサー
Claims (5)
- 多数の化合物或いは生化学試料を取り扱うための、ミニチューブ集合体の収納及び操作システムは、収納される多数のミニチューブ、スライド式ベース及び、ベースホルダーの組み合わせによって構成され、
各ミニチューブにはそれぞれの内容表示用スペースが設けられ、各ミニチューブの底部には、ミニチューブをスライド式ベース上に保持するためのステムが取り付けられ、
スライド式ベースにはミニチューブのステムを収納するステム受部が設けられ、ミニチューブのステムをスライド式ベースのステム受部に挿入した時、ミニチューブは常に一定の姿勢に保持され、スライド式ベースの上面は細長い長方形で、ベースにはミニチューブ収納用のステム受部が一列に並べて設けられ、
スライド式ベースのホルダーは、その内部に多数のスライド式ベースを、平行に配列して収納し、各スライド式ベースはそれぞれ個別に、スライド式ベースの長さ方向にベースホルダーの枠外へ引き出すことが可能であり、ミニチューブへの試料の収納・取り出し或いは、分析・測定等の操作時には、所要のミニチューブが含まれたスライド式ベースを枠外へ引き出して操作し、操作終了後は元の位置に戻して保存できるように構成してなる、化合物或いは生化学試料を収納した、ミニチューブ集合体の収納及び操作システム。 - ミニチューブの形状が円筒形または方形筒状で、その底部が閉止され、側面または底面には、試料表示用の平面状スペースが設けられた形状を有する、請求項1記載のミニチューブ集合体の収納及び操作システム。
- ミニチューブの底部に設けられたステムは、断面が方形柱状であり、スライド式ベースに設けられたミニチューブのステム受部の上面は、ステムの方形柱状の外接円より大きな円形であり、ステム受部の断面形状がステム受部の中間部分では、柱状ステムを収納できる方形になるように、徐々に絞られた斜面となり、またステム受部の下部断面はステムに整合する方形となり、
このためミニチューブのステムを、スライド式ベースのステム受部に挿入する時、ステムと受部の位置がずれていても、ステム受部の上部の傾斜面の作用により、ステムが受部に挿入された時、ミニチューブは常に垂直で一定の方向を向いた姿勢となる機能を有する、請求項1または2記載のミニチューブ集合体の収納及び操作システム。 - ミニチューブの側面に設けられた内容表示用スペースに、非接触状態において光線によるデータの読み取りが可能な、2次元バーコードを備えることにより、試料の情報処理機能を付与した、請求項1ないし3のいずれかに記載のミニチューブ集合体の収納及び操作システム。
- ミニチューブの側面または、ステムの底部に設けられた、ミニチューブの内容表示用スペースに、ICタグ収納部または/ 及び、ICの受発信電波増幅用補助アンテナコイルを貼付し、ICタグは非接触状態において情報の書き込み及び読み出しが可能であり、補助アンテナコイルは、ICタグと電気的に絶縁された状態に保持され、ICタグ収納部がチューブ本体に、取付けまたは/ 取外し可能に貼付することにより、試料の情報処理機能を付与した、請求項1ないし3のいずれかに記載のミニチューブ集合体の収納及び操作システム。
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