JP2006153518A - 加速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来に比べて加速度センサチップが加速度以外の要因による応力の影響を受けにくく、しかも、従来に比べて加速度センサチップの小型化が可能な加速度センサを提供する。
【解決手段】加速度センサチップ1と、加速度センサチップ1のフレーム部11が平面状の固定面3aに対して接着剤により固着されたパッケージ3と、パッケージ3内において固定面3aの法線方向への重り部12の過度な変位を規制するストッパ部材2とを備える。ストッパ部材2は、加速度センサチップ1の一表面に中間部が対向配置される平板状のストッパ片2aと、加速度センサチップ1の側方において加速度センサチップ1の厚み方向に沿って配設されてストッパ片2aを支持する2つの脚片2bとが一体に形成され、各脚片2aそれぞれの先端縁が固定面3aに対して接着剤により固着されている。
【選択図】 図1
【解決手段】加速度センサチップ1と、加速度センサチップ1のフレーム部11が平面状の固定面3aに対して接着剤により固着されたパッケージ3と、パッケージ3内において固定面3aの法線方向への重り部12の過度な変位を規制するストッパ部材2とを備える。ストッパ部材2は、加速度センサチップ1の一表面に中間部が対向配置される平板状のストッパ片2aと、加速度センサチップ1の側方において加速度センサチップ1の厚み方向に沿って配設されてストッパ片2aを支持する2つの脚片2bとが一体に形成され、各脚片2aそれぞれの先端縁が固定面3aに対して接着剤により固着されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加速度センサに関し、特に耐衝撃性に優れた加速度センサに関するものである。
従来から、加速度センサとして、図4に示すように、加速度センサチップ1’と、加速度センサチップ1’のフレーム部11’の一表面側(図4における上面側)の4隅に接着剤により接着され重り部12’の過度な変位を制限する矩形板状のガラス基板からなるストッパ部材2’と、一面が開放された箱状であって内底面に加速度センサチップ1’のフレーム部11’が固着されたパッケージ3’と、パッケージ3’の上記一面を閉塞する矩形板状のパッケージ蓋4’とを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここにおいて、加速度センサチップ1’は、図5に示すように、矩形枠状のフレーム部11’の開口窓内に配置される重り部12’が一表面側において可撓性を有する4つの撓み部13’を介してフレーム部11’に揺動自在に支持されている。この加速度センサチップ1’は、互いに直交する3方向の加速度を検出可能な3軸加速度センサチップであって、図4および図5それぞれの左側に示すように、加速度センサチップ1’の厚み方向に直交する平面において矩形枠状のフレーム部11’の一辺に沿った方向をx軸方向、この一辺に直交する辺に沿った方向をy軸方向、加速度センサチップ1’の厚み方向をz軸方向と規定すれば、重り部12’の変位により撓み部13’に生じる歪みによって抵抗値の変化するピエゾ抵抗Rが各撓み部13’の適宜位置に形成され、これらのピエゾ抵抗Rが各軸それぞれの加速度を検出するブリッジ回路を構成するように図示しない配線(拡散層配線、金属配線など)によって接続されている。なお、上述の加速度センサチップ1’は、1枚のSOI(Silicon On Insulator)ウェハに多数形成した後で個々の加速度センサチップ1’に分割されている。
上述の加速度センサでは、z軸方向の正方向(パッケージ3’の内底面の法線方向)への重り部12’の過度な変位を規制するストッパ部材2’を備えているので、重り部12’が過度に変位することがなく、撓み部13’などが破損するのを防止することができる。つまり、上述の加速度センサでは、ストッパ部材2’を設けたことにより、ストッパ部材2’を設けていない場合に比べて耐衝撃性を高めることができるという利点がある。ここにおいて、加速度センサに加速度がかかっていない状態におけるストッパ部材2’と加速度センサチップ1’の重り部12’との間のギャップ長は5〜10μmの範囲で設定されている。
なお、この種の加速度センサとしては、ガラス基板を加工して形成したストッパを加速度センサチップの一表面側へ陽極接合により固着したセンサ構造体を、パッケージに収納した構成のものも提案されている。
特開2004−233072号公報(段落〔0025〕〜段落〔0027〕、および図1〜図4)
ところで、ガラス基板を加工して形成したストッパ部材を加速度センサチップに陽極接合により固着してから、パッケージに収納した構成の加速度センサでは、ストッパ部材と加速度センサチップとの熱膨張係数差に起因して撓み部に熱応力が生じるので、ブリッジ回路のオフセット電圧が周囲温度によって変動してしまう。
これに対して、上記特許文献1に開示された加速度センサでは、矩形板状のガラス基板からなるストッパ部材2’の4隅を加速度センサチップ1のフレーム部11’の一表面の4隅にシリコーン樹脂などの弾性を有する接着剤により接着しているので、ストッパ部材と加速度センサチップとを陽極接合により固着したものに比べて、ストッパ部材2’と加速度センサチップ1’との熱膨張係数差に起因して撓み部13’に生じる熱応力を低減できるが、接着剤の収縮などによる応力の影響を受けて特性変化が起こりやすかった。
また、上記特許文献1に開示された加速度センサでは、加速度センサチップ1’の上記一表面に接着剤を塗布するためのスペースを確保しなければならず、上記配線のパターン設計の制約が多くなるので、加速度センサチップ1’のより一層の小型化が難しかった。また、ガラス基板を加工して形成したストッパ部材を加速度センサチップに陽極接合により固着する場合には陽極接合のためのスペースを確保しなければならず、この場合にも、上記配線のパターン設計の制約が多くなるので、加速度センサチップ1’のより一層の小型化が難しかった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来に比べて加速度センサチップが加速度以外の要因による応力の影響を受けにくく、しかも、従来に比べて加速度センサチップの小型化が可能な加速度センサを提供することにある。
請求項1の発明は、枠状のフレーム部の開口窓内に配置される重り部が一表面側において可撓性を有する撓み部を介してフレーム部に揺動自在に支持され撓み部にゲージ抵抗が設けられた加速度センサチップと、加速度センサチップが収納され加速度センサチップのフレーム部が平面状の固定面に対して第1の接着剤により固着されたパッケージと、パッケージ内において前記固定面の法線方向への重り部の過度な変位を規制するストッパ部材とを備え、ストッパ部材は、加速度センサチップの前記一表面に中間部が対向配置される平板状のストッパ片と、加速度センサチップの側方において加速度センサチップの厚み方向に沿って配設されてストッパ片を支持する複数の脚片とが一体に形成され、各脚片それぞれの先端縁が前記固定面に対して第2の接着剤により固着されてなることを特徴とする。
この発明によれば、ストッパ部材は、加速度センサチップの前記一表面に中間部が対向配置される平板状のストッパ片と、加速度センサチップの側方において加速度センサチップの厚み方向に沿って配設されてストッパ片を支持する複数の脚片とが一体に形成され、各脚片それぞれの先端縁がパッケージの固定面に対して第2の接着剤により固着されているので、ストッパ部材と加速度センサチップとの熱膨張係数差による熱応力やストッパ部材を固着する接着剤の収縮による応力などが加速度センサチップに生じることがなくて、従来に比べて加速度センサチップが加速度以外の要因による応力の影響を受けにくく、また、加速度センサチップの上記一表面に接着剤を塗布するためのスペースを確保する必要もないから、従来に比べて加速度センサチップの小型化を図ることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ストッパ部材は、合成樹脂成形品からなることを特徴とする。
この発明によれば、前記ストッパ部材をシリコン基板やガラス基板をエッチング加工して形成する場合に比べて、前記ストッパ部材の低コスト化を図れる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記ストッパ部材は、シリコン基板上の絶縁層上にシリコン層を有するSOI基板の裏面に、絶縁層もしくはシリコン層に達する深さの凹部を設けることにより形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記ストッパ部材をシリコン基板やガラス基板をエッチング加工して形成する場合に比べて、前記ストッパ部材の脚片の長さ寸法の精度を高めることができ、前記ストッパ片と前記加速度センサチップの前記重り部との間のギャップ長の精度を高めることが可能となる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記第1の接着剤および前記第2の接着剤は、互いに同じ厚さに設定されたシート状のダイボンドペーストからなることを特徴とする。
この発明によれば、前記加速度センサチップのフレーム部と前記固定面との間の寸法と、前記各脚片それぞれの先端縁と前記固定面との間の寸法とを揃えることができ、前記ストッパ片と前記加速度センサチップの前記重り部との間のギャップ長の精度をより高めることが可能となる。
請求項1の発明では、従来に比べて加速度センサチップが加速度以外の要因による応力の影響を受けにくく、しかも、従来に比べて加速度センサチップの小型化が可能になるという効果がある。
(実施形態1)
図1に示す本実施形態の加速度センサについて説明するにあたって、まず、加速度センサチップ1について図2を参照しながら説明する。
図1に示す本実施形態の加速度センサについて説明するにあたって、まず、加速度センサチップ1について図2を参照しながら説明する。
加速度センサチップ1は、図2(a),(b)に示すように、枠状(本実施形態では、矩形枠状)のフレーム部11を備え、フレーム部11の矩形状の開口窓内に配置される重り部12が一表面(図2(b)における上面)側において可撓性を有する4つの短冊状の撓み部13を介してフレーム部11に揺動自在に支持されている。ここにおいて、加速度センサチップ1は、シリコン基板からなる支持基板上のシリコン酸化膜からなる絶縁層(埋込酸化膜)上にn形のシリコン層(活性層)を有するSOIウェハを加工することにより形成してあり、フレーム部11は、SOIウェハの支持基板、絶縁層、シリコン層それぞれを利用して形成してある。これに対して、撓み部13は、SOIウェハにおけるシリコン層を利用して形成してあり、フレーム部11よりも薄肉となっている。なお、SOIウェハについては、支持基板の厚さを400〜600μm程度、絶縁層の厚さを0.3〜1.5μm程度、シリコン層の厚さを4〜6μm程度に設定してあるが、これらの数値は特に限定するものではない。
重り部12は、上述の4つの撓み部13を介してフレーム部11に支持された直方体状のコア部12aと、加速度センサチップ1の上記一表面側から見てコア部12aの四隅それぞれに連続一体に連結された直方体状の4つの付随部12bとを有している。言い換えれば、重り部12は、フレーム部11の内側面に一端部が連結された各撓み部13の他端部が外側面に連結されたコア部12aと、コア部12aと一体に形成されコア部12aとフレーム部11との間の空間に配置される4つの付随部12bとを有している。つまり、各付随部12bは、加速度センサチップ1の上記一表面側から見て、フレーム部11とコア部12aと互いに直交する方向に延長された2つの撓み部13,13とで囲まれる空間に配置されており、各付随部12bそれぞれとフレーム部11との間にはスリット14が形成され、撓み部13を挟んで隣り合う付随部12b間の間隔が撓み部13の幅寸法よりも長くなっている。ここにおいて、コア部12aは、SOIウェハの支持基板、絶縁層、シリコン層それぞれを利用して形成し、各付随部12bは、SOIウェハの支持基板を利用して形成してある。しかして、加速度センサチップ1の上記一表面側において各付随部12bの表面は、コア部12aの表面を含む平面から加速度センサチップ1の他表面(図2(b)における下面)側へ離間して位置している。
また、重り部12のコア部12aおよび各付随部12bは、支持基板を利用して形成されている部分の厚さがフレーム部11において支持基板を利用して形成されている部分の厚さに比べて、加速度センサチップ1の厚み方向(図2(b)における上下方向)への重り部12の許容変位量分だけ薄くなっている。したがって、加速度センサチップ1のフレーム部11を後述のパッケージ3(図1参照)の内底面に固着したときに、加速度センサチップ1の上記他表面側には加速度センサチップ1の厚み方向への重り部12の変位を可能とする隙間が形成される。
ところで、図2(a),(b)それぞれの左側に示したように、加速度センサチップ1の厚み方向に直交する平面において矩形枠状のフレーム部11の一辺に沿った方向をx軸方向、この一辺に直交する辺に沿った方向をy軸方向、加速度センサチップ1の厚み方向をz軸方向と規定すれば、重り部12は、x軸方向に延長されてコア部12aを挟む2つ1組の撓み部13,13と、y軸方向に延長されてコア部12aを挟む2つ1組の撓み部13,13とを介してフレーム部11に支持されていることになる。ここで、加速度センサチップ1は、x軸方向を長手方向とする2つの撓み部13,13におけるコア部12a近傍にx軸方向の加速度を検出するためのピエゾ抵抗(図示せず)が2つずつ形成され、y軸方向を長手方向とする2つの撓み部13,13におけるコア部12a近傍にy軸方向の加速度を検出するためのピエゾ抵抗(図示せず)が2つずつ形成され、4つの撓み部13それぞれの長手方向におけるフレーム部11近傍にz軸方向の加速度を検出するためのピエゾ抵抗(図示せず)が1つずつ形成されており、各軸方向ごとにそれぞれ4つのピエゾ抵抗がブリッジ回路を構成するように配線(拡散層配線、金属配線など)を介して接続されている。ここに、加速度センサチップ1の上記一表面側には、シリコン酸化膜からなる保護膜(図示せず)が形成されており、ブリッジ回路の各端子となるパッド16(図1(b)参照)がフレーム部11に対応する部位で加速度センサチップ1の上記一表面側に設けられている。
したがって、加速度センサチップ1に加速度が作用すると、加速度の方向および大きさに応じて重り部12がフレーム部11に対して相対的に変位し、結果的に撓み部13が撓んでピエゾ抵抗の抵抗値が変化することになる。つまり、ピエゾ抵抗の抵抗値の変化を検出することにより加速度センサチップ1に作用したx軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの加速度を検出することができる。要するに、各ブリッジ回路の対角位置の一方の端子間に適宜の検出用電源を接続するとともに対角位置の他方の端子間の電圧を検出し、適宜の補正を加えれば、重り部12に作用するx軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの加速度に比例する電圧を得ることができる。本実施形態では、各ピエゾ抵抗それぞれが、フレーム部11に対する重り部12の変位により撓み部13に生じるひずみによって抵抗率の変化するゲージ抵抗を構成している。
本実施形態の加速度センサは、図1(a),(b)に示すように、上述の加速度センサチップ1と、一面が開放された箱状であって加速度センサチップ1が収納され加速度センサチップ1のフレーム部11が固着されたパッケージ3と、パッケージ3の上記一面を閉塞する矩形板状のパッケージ蓋4とを備えている。なお、パッケージ3の外周形状は矩形状であり、パッケージ蓋4は、パッケージ3に対して接着剤を用いて気密的に封着されている。
パッケージ3は、平面状の内底面3aが加速度センサチップ1の固定面となっており、加速度センサチップ1のフレーム部11の4隅(4つの角部)を接着剤(例えば、所定厚さのペース状のダイボンドペースト)によりパッケージ3の固定面3aに固着してある(図1(a),(b)中の5は、フレーム部11とパッケージ3とを接着した接着剤からなる接着部を示している)。すなわち、加速度センサチップ1は、フレーム部11の4つの角部のみをパッケージ3に接着しているので、フレーム部11を全周に亙ってパッケージ3に接着する場合に比べて、パッケージ3から加速度センサチップ1への応力が撓み部3に作用しにくく安定した精度の高い加速度測定が可能となる。
また、パッケージ3は、加速度センサチップ1の固定面3aの周辺から突出する矩形枠状の突台部3bを備えており、突台部3bの先端面には、加速度センサチップ1の各パッド16それぞれがボンディングワイヤWを介して電気的に接続される複数の端子パターン36が露出している。ここにおいて、各端子パターン36はパッケージ3の外部に露出した電極部(図示せず)と電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、パッケージ3を、多層積層型セラミックパッケージ(積層セラミックパッケージ)により構成してあり、積層する複数枚(図示例では、4枚)のシート31〜34のうちパッケージ3の底壁に対応するシート31上に積層する1枚のシート32の厚み寸法を突台部3bの突出寸法に設定してシート32がパッケージ3の周壁および突台部3bを構成するように平面形状を設計してある。
ところで、本実施形態の加速度センサは、パッケージ3内において固定面3aの法線方向への重り部12の過度な変位を規制するストッパ部材2を備えており、耐衝撃性に優れている。
ストッパ部材2は、加速度センサチップ1の上記一表面に中間部が対向配置される平板状(細長の矩形板状)のストッパ片2aと、加速度センサチップ1の側方(図1(a)では加速度センサチップ1の左右両側)において加速度センサチップ1の厚み方向に沿って配設されてストッパ片2aを支持する複数(本実施形態では、2つ)の脚片2bとが一体に形成され、各脚片2bそれぞれの先端縁(図1(a)における下端縁)が固定面3aに対して接着剤(例えば、所定厚さのペース状のダイボンドペースト)により固着されてなる(図1(a),(b)中の6は、脚片2bとパッケージ3とを接着した接着剤からなる接着部を示している)。要するに、コ字状に形成されたストッパ部材2における両脚片2b,2bそれぞれの先端縁がパッケージ3の固定面3aに対して接着剤により固着されている。
加速度センサチップ1では、矩形枠状のフレーム部11の4辺のうちの2辺のみに上述のパッド16を設けてある一方で、ストッパ部材2のストッパ片2aでは、短手方向(図1(b)における上下方向)の寸法をフレーム部11の対向辺間の寸法よりも小さく設定してある。したがって、ストッパ部材2を、ストッパ片2aが加速度センサチップ1のフレーム部11のうちパッド16の設けられていない2辺に交差し、加速度センサチップ1の厚み方向においてパッド16と重複しないように配設することにより、ストッパ部材2をパッケージ3に固着した後でも、加速度センサチップ1の各パッド16とパッケージ3の突台部3bの先端面に露出した各端子パターン36とをボンディングワイヤWを介して接続することができる。
以上説明した本実施形態の加速度センサでは、ストッパ部材2と加速度センサチップ1との熱膨張係数差による熱応力やストッパ部材2を固着する接着剤の収縮による応力などが加速度センサチップ1に生じることがなくて、従来に比べて加速度センサチップ1が加速度以外の要因による応力の影響を受けにくくなるという利点がある。また、加速度センサチップ1の上記一表面に接着剤を塗布するためのスペースを確保する必要もないから、従来に比べて加速度センサチップ1の小型化を図ることができる。ここにおいて、本実施形態では、ストッパ部材2が合成樹脂成形品(プラスチック)により構成されており、ストッパ部材2をシリコン基板やガラス基板をエッチング加工して形成する場合に比べて、ストッパ部材2の低コスト化を図れる。
また、本実施形態の加速度センサでは、加速度センサチップ1とパッケージ3の固定面3aとを固着するために用いる接着剤およびストッパ部材2とパッケージ3の固定面とを固着するために用いる接着剤として、互いに同じ厚さに設定されたシート状のダイボンドペーストを用いているので、加速度センサチップ1のフレーム部11と固定面3aとの間の寸法と、各脚片2bそれぞれの先端縁と固定面3aとの間の寸法とを揃えることができ、ストッパ片2aと加速度センサチップ1の重り部12のコア部12aとの間のギャップ長の精度をより高めることが可能となる。なお、ギャップ長は、例えば、2μm〜20μm程度の範囲内で適宜設定すればよい。
ここにおいて、図1(a)に示したように、ギャップ長をh1、ストッパ部材2の脚片2bの長さ(高さ寸法)をh2、加速度センサチップ1のフレーム部11と固定面3aとの間に介在する接着部5の厚みをh3、脚片2bの先端縁と固定面3aとの間に介在する接着部6の厚みをh3’、 加速度センサチップ1のフレーム部11の厚みをh4とすれば、h3=h3’とみなすことができるから、h1=h2−h4となる。したがって、加速度センサチップ1のフレーム部11の厚みh4を変えなければ、ストッパ部材2における脚片2bの長さh2を変更することによって、ストッパ片2aと加速度センサチップ1の重り部12のコア部12aとの間のギャップ長h1を調整することができる。
(実施形態2)
本実施形態の加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、ストッパ部材2が、シリコン基板上の絶縁層上にシリコン層を有するSOI基板の裏面に、シリコン層に達する深さの凹部を設けることにより形成されている点が相違する。
本実施形態の加速度センサの基本構成は実施形態1と略同じであって、ストッパ部材2が、シリコン基板上の絶縁層上にシリコン層を有するSOI基板の裏面に、シリコン層に達する深さの凹部を設けることにより形成されている点が相違する。
したがって、図3(a),(b)に示す本実施形態の加速度センサにおけるストッパ部材2のストッパ片2aは、上記SOI基板におけるシリコン層により形成され、各脚片2bは、上記SOI基板におけるシリコン基板の一部により形成された部位21と絶縁層の一部により形成された部位22とを有している。ストッパ部材2の形成に用いるSOI基板(実際にはSOIウェハであって多数のストッパ部材2の形成後に個々のストッパ部材2に分割する)は加速度センサチップ1の形成に用いるSOIウェハよりも厚み寸法が大きなものを用いている。ここにおいて、ストッパ部材2の形成に用いるSOI基板ではシリコン層の厚さを100μmに設定してあるが、この数値は特に限定するものではなく、ストッパ片2aに必要な機械的強度に応じて適宜設定すればよい。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
ところで、上述のストッパ部材2の形成にあたっては、例えば、上記SOI基板の裏面に、凹部に対応する部位を露出させるようにパターニングされたレジスト層を形成し、例えば誘導結合プラズマ(ICP)型のドライエッチング装置を用いてSOI基板を裏面側から絶縁層に達する深さまで絶縁層をエッチングストッパ層として略垂直にエッチングし、その後、絶縁層の露出部位を選択的にエッチングすることにより、上記凹部を形成することができる。なお、本実施形態におけるストッパ部材2は、SOI基板の裏面に、シリコン層に達する深さの凹部を設けることにより形成してあるが、絶縁層に達する深さの凹部を設けることにより形成してもく、この場合には、シリコン基板の厚みと絶縁層の厚みとの合計厚みに応じて脚片2bの長さが決まることとなる。
しかして、本実施形態の加速度センサでは、ストッパ部材2をシリコン基板やガラス基板をエッチング加工して形成する場合に比べて、ストッパ部材2の脚片2bの長さ寸法の精度を高めることができ、ストッパ片2aと加速度センサチップ1の重り部12のコア部12aとの間のギャップ長の精度を高めることが可能となる。
なお、上記各実施形態では、SOIウェハを用いて形成した加速度センサチップ1について例示したが、加速度センサチップ1はSOIウェハに限らず、例えばシリコン基板を用いて形成してもよい。また、加速度センサチップ1の形状も特に限定するものではなく、重り部が加速度センサチップの厚み方向へ変位可能な構造のものであれば、重り部を一方向のみから片持ちで支持した1軸の加速度を検出する加速度センサチップでもよい。また、撓み部13に設けるゲージ抵抗もピエゾ抵抗に限らず、例えばカーボンナノチューブを採用してもよい。
1 加速度センサチップ
2 ストッパ部材
2a ストッパ片
2b 脚片
3 パッケージ
3a 固定面
3b 突台部
4 パッケージ蓋
5 接着部
6 接着部
11 フレーム部
12 重り部
13 撓み部
14 スリット
16 パッド
2 ストッパ部材
2a ストッパ片
2b 脚片
3 パッケージ
3a 固定面
3b 突台部
4 パッケージ蓋
5 接着部
6 接着部
11 フレーム部
12 重り部
13 撓み部
14 スリット
16 パッド
Claims (4)
- 枠状のフレーム部の開口窓内に配置される重り部が一表面側において可撓性を有する撓み部を介してフレーム部に揺動自在に支持され撓み部にゲージ抵抗が設けられた加速度センサチップと、加速度センサチップが収納され加速度センサチップのフレーム部が平面状の固定面に対して第1の接着剤により固着されたパッケージと、パッケージ内において前記固定面の法線方向への重り部の過度な変位を規制するストッパ部材とを備え、ストッパ部材は、加速度センサチップの前記一表面に中間部が対向配置される平板状のストッパ片と、加速度センサチップの側方において加速度センサチップの厚み方向に沿って配設されてストッパ片を支持する複数の脚片とが一体に形成され、各脚片それぞれの先端縁が前記固定面に対して第2の接着剤により固着されてなることを特徴とする加速度センサ。
- 前記ストッパ部材は、合成樹脂成形品からなることを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
- 前記ストッパ部材は、シリコン基板上の絶縁層上にシリコン層を有するSOI基板の裏面に、絶縁層もしくはシリコン層に達する深さの凹部を設けることにより形成されてなることを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
- 前記第1の接着剤および前記第2の接着剤は、互いに同じ厚さに設定されたシート状のダイボンドペーストからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加速度センサ。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016135852A1 (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置およびその製造方法 |
JPWO2016143183A1 (ja) * | 2015-03-12 | 2017-11-24 | 株式会社村田製作所 | 加速度検出装置及びその製造方法 |
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2004
- 2004-11-25 JP JP2004341142A patent/JP2006153518A/ja not_active Withdrawn
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