JP2010197286A - 加速度センサ及び加速度センサの製造方法 - Google Patents

加速度センサ及び加速度センサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加速度の検出精度が高く、生産性に優れた加速度センサおよび加速度センサの製造方法を提供する。
【解決手段】固定部13と、固定部13に対し変位可能な重り部11と、一端が固定部13に、他端が重り部11にそれぞれ連結され、重り部11の変位に伴って撓む梁部12と、梁部12に設けられ、梁部12の撓みに伴って抵抗値が変化する抵抗素子15と、を有するセンサ素子20と、センサ素子20が載置される基板1と、を備え、基板1のセンサ素子20が載置される側の面に、段差部3を設けるとともにセンサ素子20の固定部13に段差部3と嵌合する切り欠き16を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、加速度を検出する加速度センサ及び加速度センサの製造方法に関するものである。
図12に従来の加速度センサの断面図を示す。同図に示す加速度センサは、センサ素子100と、センサ素子100を実装するケース200とを備えた構成を有している。
センサ素子100は、重り部101と、重り部101を囲繞する枠状の支持部102と、重り部101と支持部102とに連結される梁部103と、梁部103に形成されるピエゾ抵抗素子(図示せず)とを有している。
このようなセンサ素子100を有する加速度センサに加速度に応じた外力が加わると重り部101が動き、それに伴って梁部103が変形し、ピエゾ抵抗素子も変形する。このピエゾ抵抗素子の変形による抵抗値の変化に基づいて加速度が検出されることとなる。
このようなセンサ素子100は、支持部102の下面とケース200の実装面との間に介在された接着剤300によってケース200に固定されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−212246号公報
図12に示すような従来の加速度センサの場合、センサ素子100をケース200へ実装する際に、所望の位置からずれて実装されることがあった。センサ素子100が所望の位置からずれた状態でケース200に実装されると加速度が正確に測定できない。例えば、センサ素子100の実装面をXY座標平面と見立てたときに、X軸の正方向に加速度が印加された場合を想定する。この場合、センサ素子100が正常の位置に実装されていれば、基本的にはX軸方向の加速度を検知するピエゾ抵抗素子のみが反応し、X軸の正方向に印加された加速度を検知することができる。
一方、センサ素子100が正常な実装位置に対し、例えば、回転した状態で実装されていたとすると、センサ素子100はX軸方向の加速度を検知するピエゾ抵抗素子およびY軸方向の加速度を検知するピエゾ抵抗素子がともに反応してしまう。
したがってセンサ素子100が所望の位置からずれて実装されると加速度の検出精度が低下してしまう。
また、センサ素子100をケース200に載置した段階では、接着剤300が柔らかい状態であり、接着剤300が硬化するまではセンサ素子100の実装位置がずれやすい。したがって、従来の加速度センサでは接着剤300が硬化するまでの間は加速度センサを不用意に動かすことができず、続く工程に移るまでに時間を要し、生産効率の低下を招く要因となっていた。
本発明は、以上のような問題を解決すべく発明されたものであり、その目的は、加速度の検出精度が高く、生産性に優れた加速度センサおよび加速度センサの製造方法を提供することにある。
本発明の加速度センサは、固定部と、前記固定部に対し変位可能な重り部と、一端が前記固定部に、他端が前記重り部にそれぞれ連結され、前記重り部の変位に伴って撓む梁部と、前記梁部に設けられ、該梁部の撓みに伴って抵抗値が変化する抵抗素子と、を有するセンサ素子と、前記センサ素子が載置される基板と、を備え、前記基板の前記センサ素子が載置される側の面には、段差部が設けられているとともに、前記センサ素子の前記固定部には前記段差部と嵌合する切り欠きが設けられている。
また本発明の加速度センサの製造方法は、段差部を有する基板を用意する基板作製工程と、前記段差部に嵌合する切り欠きを有する固定部と、前記固定部に対し変位可能な重り部と、一端が前記固定部に、他端が前記重り部にそれぞれ連結され、前記重り部の変位に伴って撓む梁部と、前記梁部に設けられ、該梁部の撓みに伴って抵抗値が変化する抵抗素子と、を有するセンサ素子を用意するセンサ素子作製工程と、前記切り欠きが前記段差部に嵌るようにして前記センサ素子を前記基板に載置し、前記基板に固定する実装工程と、を含む。
本発明によれば、基板のセンサ素子が載置される側の面には、段差部が設けられているとともに、センサ素子の固定部には段差部と嵌合する切り欠きが設けられていることから、基板に実装された状態におけるセンサ素子が正常な位置から回転方向にずれることが殆どなく、位置ずれが抑制される結果、検出精度の高い加速度センサとなすことができる。
またセンサ素子を基板に載置した段階でセンサ素子と基板とがある程度固定されるため固定用の接着剤が硬化するまで待つことなく続く工程を行うことができ、その分、製造時間を短くして加速度センサの生産効率を高めることができる。
本発明の実施の形態に係る加速度センサの斜視図である。 図1に示す加速度センサの断面図であり、(a)は図1のA−A’線で切断したときの断面図、(b)は段差部周辺の拡大断面図である。 図1に示す加速度センサに搭載されているセンサ素子の斜視図であり、(a)は上面側から見たときの斜視図、(b)は下面側から見たときの斜視図である。 図1に示す加速度センサに搭載されているセンサ素子の断面図であり、図3(a)のB−B’線で切断したときの断面に相当する。 図1に示す加速度センサに使用されている基板の斜視図である。 図1に示す加速度センサに使用されている絶縁層の平面図であり、(a)は絶縁層1bの平面図、(b)は絶縁層1bに絶縁層1cを重ねた状態の平面図である。 図1に示す加速度センサの蓋を外した状態の平面図である。 図1に示す加速度センサの断面図であり、図7におけるC−C’線で切断したときの断面に相当する。 本発明の実施の形態に係る加速度センサの変形例1を示す斜視図であり、(a)はセンサ素子を下面側から見たときの斜視図、(b)は基板を上面側から見たときの斜視図である。 変形例1に係る加速度センサの断面図であり、図9のD−D’線で切断したときの断面に相当する。 変形例2に係る加速度センサの断面図である。 従来の加速度センサを概略的に示す断面図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる加速度センサ及び加速度センサの製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率は現実のものとは必ずしも一致していない。
<加速度センサ>
図1は本発明の実施の形態に係る加速度センサの斜視図であり、図2は図1のA−A’線における断面図である。
本実施の形態に係る加速度センサは、図1、図2に示すように、センサ素子20とセンサ素子20が載置される基板1とで主に構成されている。
まず本実施形態にかかるセンサ素子20について説明する。図3はセンサ素子20の斜視図であり、(a)は、センサ素子20を上面側から見た斜視図、(b)は、センサ素子20を下面側から見た斜視図である。
センサ素子20は、例えば、ピエゾ抵抗効果を利用した3次元加速度センサとして構成されており、3次元直交座標系におけるX軸、Y軸、Z軸の各軸方向の加速度を検出することができる。
図3に示すようにセンサ素子20は、重り部11と、重り部11を囲繞する枠状の固定部13と、重り部11と固定部13とに連結される梁部12と、梁部12に形成される抵抗素子15と、を有している。
重り部11、固定部13、及び梁部12は、例えば、SOI(Silicon on Insulator)基板を加工することにより一体的に形成されている。
本実施形態における重り部11は、固定部13の開口部の中央に配される主部11aと、主部11aの四隅に配された4個の付属部11bとから構成されている。主部11aは、平面形状が略正方形をなし、その一辺の長さは例えば0.2mm〜0.5mmに設定される。また主部11aの厚みは例えば0.2mm〜0.625mmに設定される。付属部11bは、主部11aと同様に平面形状が、略正方形をなし、その一辺の長さは例えば0.1mm〜0.4mmに設定される。また付属部11bの厚みは、主部11aと同じ厚みを有するように例えば0.2mm〜0.625mmに設定される。なお、主部11aおよび付属部11bの平面形状は正方形に限られず、円や長方形など任意の形状が可能である。
センサ素子20に加速度が加わると、加速度に応じた力がこの重り部11に作用し、重り部11が動くことで梁部12が撓むようになっている。重り部11は、主部11aのみで構成することも可能であるが、付属部11bを設けることによってより大きな力が重り部11に作用するため、加速度に対する梁部12の撓みが大きくなり、加速度の検出感度を向上させることができる。
このような重り部11を囲繞するようにして固定部13が形成されている。固定部13は、平面形状が略正方形をなし、中央部に重り部11より若干大きい略正方形の開口部を有している。固定部13の平面視における一辺の長さは、例えば0.8mm〜3.0mmに設定される。固定部の平面視における各辺の幅は、例えば0.1mm〜1.8mmに設定される。また固定部13の厚みは、例えば0.2mm〜0.625mmに設定される。
固定部13には切り欠き16が形成されている。この切り欠き16は、後述する基板1に設けられた段差部3に嵌合するようになっている。本実施形態において、切り欠き16は固定部13の下面外周縁に沿って形成されている。
梁部12は、主部11aの各辺の上面側中央部と、固定部12の内周における各辺の上面側中央部とを連結するようにして形成されている。本実施形態におけるセンサ素子20では、X軸方向において重り部11の主部11aを挟んで2本、Y軸方向において重り部11の主部11aを挟んで2本、合計4本の梁部12が設けられている。梁部12は、可撓性を有するように形成されており、センサ素子20に加速度が加わると重り部11が動き、重り部11の動きに伴って梁部12が撓むようになっている。梁部12は、例えば長手方向の長さが0.1mm〜0.8mmに設定され、幅が0.01mm〜0.2mmに設定され、厚みが5μm〜20μmに設定されている。このように梁部12を細長く且つ薄く形成することによって可撓性が発現される。
このような梁部12の上面には複数の抵抗素子15が形成されている。抵抗素子15は、より具体的には、SOI基板にボロンを打ち込むことにより形成されたピエゾ抵抗素子である。本実施形態では、3軸方向(図3に示した3次元直交座標系におけるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向)の加速度を検出できるように梁部12の所定の位置にこれらの抵抗素子15が形成されている。例えば、X軸方向に伸びる2つの梁部12には、X軸方向の加速度を検出するための4個の抵抗素子15が設けられており、それぞれの梁部12に2個ずつ配置されている。これら4個の抵抗素子15のうち、固定部13側に配された抵抗素子同士を直列に接続し、主部11a側に配された抵抗素子同士を直列に接続し、これら直列接続されたもの同士を並列に接続することでブリッジ回路を構成している。
またY軸方向に伸びる2つの梁部12には、Y軸方向の加速度を検出するための4個の抵抗素子15が設けられており、これらの抵抗素子15を、X軸方向の加速度検出用の抵抗素子15と同様に配置し、抵抗素子同士の接続を行うことによってブリッジ回路を構成している。
また、図3には図示していないがZ軸方向の加速度を検出するための4個の抵抗素子15が、X軸方向に伸びる2つの梁部12に、X軸方向の加速度を検出するための4個の抵抗素子15のそれぞれと並ぶようにして形成されている。このZ軸方向の加速度検出用の抵抗素子15は、X軸方向の加速度検出用の抵抗素子15とは、抵抗素子同士の接続の仕方が異なっており、本実施形態では、X軸方向に伸びる2本の梁部のうち一方の梁部12に設けられた固定部13側の抵抗素子15と、他方の梁部12に設けられた主部11a側の抵抗素子15とを直列接続してブリッジ回路を構成している。
このようなブリッジ回路が組まれたセンサ素子20に加速度が加わると、上述したように梁部12が撓み、この撓みに伴って抵抗素子15が変形するため、ブリッジ回路で検出する出力電圧が変化する。この抵抗値の変化に基づく出力電圧の変化を電気信号として取り出し、これを外部のICで演算処理することによって印加された加速度の方向並びに大きさを検知することができる。なおZ軸方向の加速度検出用の抵抗素子15は、X軸方向に伸びる梁部12に設けたのと同様にして、Y軸方向に伸びる2つの梁部12に設けるようにしてもよい。
固定部13の上面には、抵抗素子15と電気的に接続される素子側電極パッド14が設けられており、この素子側電極パッド14を介して抵抗素子同士の接続や抵抗素子15からの電気信号の外部への取り出しなどを行っている。
図4は、図3(a)のB−B’線におけるセンサ素子20の断面図である。なお図4において素子側電極パッド14は省略している。図4に示すようにセンサ素子20は、半導体基板29に加工を施すことにより形成されたものである。半導体基板29は、例えば、SOI基板である。半導体基板29は上面側から順に、半導体層31、絶縁層33、支持層35が積層された構造を有している。
半導体層31及び支持層35は、例えばシリコンから成る。絶縁層33は、例えばSiOから成る。半導体層31の厚さは、例えば、5μm〜20μmである。絶縁層33の厚さは、例えば、0.1μm〜5μmである。支持層35の厚さは、例えば、200μm〜650μmである。
固定部13、重り部11は、半導体層31、絶縁層33、及び支持層35から成り、梁部12は半導体層31から成る。切り欠き16は支持層35の一部をエッチングすることにより形成されている。切り欠き16の深さ寸法t2は、例えば、100μm〜300μmである。
かかるセンサ素子20は、図2(a)に示すように基板1に実装されている。基板1は外形が略直方体をなし、内部にはセンサ素子20を収容するためのキャビティが形成されている。基板1は、セラミック材料などからなる4枚の絶縁層1a〜1dを積層することにより形成されている。
絶縁層1aは平板状の部材からなり、センサ素子20が搭載される側の主面(搭載面1A)には、段差部3が設けられている。センサ素子20の固定部13に設けた切り欠き16は段差部3に嵌合するようになっている。このように本実施形態における加速度センサは、基板1の搭載面1Aに段差部3を設けた上、固定部13に形成した切り欠き16と段差部3とを嵌合させるようにしたことから、センサ素子20を基板1に対して所望の位置に実装することができる。これにより、印加される加速度の方向及び大きさを精度良く検出することができる。
本実施形態においては、段差部3の高さ寸法t1が、切り欠き16の深さ寸法t2より大きくなるように設定されている。図2(b)に段差部3周辺の拡大断面図を示す。段差部3の高さ寸法t1は、基板1の搭載面1Aから段差部3の上面までの寸法であり、切り欠き16の深さ寸法t2は、固定部13の下面から切り欠き16の段差部3の上面に当接される面までの寸法である。また固定部13の下面と重り部11の下面とは面一となっている。したがって、段差部3の高さ寸法t1を切り欠き16の深さ寸法t2より大きくなるように設定することによって、基板1の搭載面1Aと重り部11の下面との間に、両寸法の差分(t1−t2)のギャップGを形成することができる。すなわち、基板1の搭載面1Aと重り部11の下面とのギャップGの大きさを、段差部3の高さ寸法t1と切り欠き16の深さ寸法t2とで調整することができる。
例えば、加速度の検出範囲の最大値が1500G程度、耐衝撃性が5000G程度の加速度センサでは、ギャップGは5μm〜30μm程度に設定される。この場合、段差部3の高さ寸法t1は、150μm〜200μm程度、切り欠き16の深さ寸法t2は、120μm〜200μm程度に設定され、ギャップGの大きさが5μm〜30μmの範囲になるように両寸法が調整される。
従来の加速度センサでは、センサ素子20がフラットな搭載面1Aに実装されるため、固定部13と重り部11とが同じ厚みに設定されていると、重り部11の下面と搭載面1Aとの間に殆ど隙間がない状態となる。そうすると重り部11が変位できる範囲がごくわずかとなり、X,Y,Z軸方向の加速度検出ができない。
そこで従来の加速度センサでは、重り部11の下面と搭載面1Aとの間に所定の大きさのギャップGが形成されるように、センサ素子20を基板に固定するための接着剤に所定の径を有する硬質プラスチック球を混ぜ、硬質プラスチック球をスペーサとして用いることで重り部11の下面と搭載面1Aとの間にギャップが形成されるようにしている。しかしながら接着剤に硬質プラスチック球を混ぜる場合、その種類、径、含有率などが変わると、それに応じて接着剤8の粘度、ヤング率、接着強度なども変わるため、再度、接着剤8の調整が必要となる。そのため、硬質プラスチック球を用いてギャップGを制御する方法では柔軟性に欠け、例えば加速度センサの用途変更に対し迅速に対応できない。それに対し本実施形態にかかる加速度センサは、硬質プラスチック球を用いずにギャップGの制御を行うことができるため種々の要求に対し迅速に対応できる。例えば、ギャップGの調整は切り欠き16の深さ寸法t2を変えることで行う。切り欠き16の深さ寸法t2は、支持層35のエッチング条件を変えることで簡単且つ精度良く調整することができる。
図5は基板1の斜視図である。同図に示すように段差部3は枠状に形成され、平面視における外形は矩形状をなしている。このように段差部3を枠状に形成し、これにセンサ素子20を嵌め合わせることによってX軸方向、Y軸方向いずれの方向においても位置ずれを抑制することができる。本実施形態における加速度センサでは、対向する段差部3同士の距離w1と、センサ素子20における対向する切り欠き16同士の距離w2(図4参照)とがほぼ等しい大きさに設定されることで、センサ素子20が基板1に嵌るようになっている。ただしw1とw2とを全く同じにすると、載置した際に却って嵌り難くなることからw1がw2より若干大きくなるように両寸法にあえて差を設けている。具体的には、w1をw2より10μm〜30μm大きくするとよい。w1をw2より10μm〜30μmだけ大きくなるようにすることで、載置をスムーズに行い、且つセンサ素子20にぐらつきが殆ど生じない状態で実装することができる。
このような段差部3は、例えば、絶縁層1bを利用して簡単に形成することができる。図6は、絶縁層1bと絶縁層1cとの位置関係を示す平面図であり、図6(a)は絶縁層1bの平面図、図6(b)は絶縁層1bに絶縁層1cを重ねた状態における平面図である。図6(a)に示すように絶縁層1bには矩形状の貫通穴H1が形成されている。このような矩形状の貫通穴H1が形成された絶縁層1bに、貫通穴H1の開口部よりも大きい開口部を有する貫通穴H2が形成された枠状の絶縁層1cを重ねることで、図6(b)に示すように、絶縁層1bのうち絶縁層1cの貫通穴H2から露出する部分が段差部3となる。このように貫通穴を有する絶縁層同士を重ね合わせて段差部3を形成するようにすれば、絶縁層1bの貫通穴H1の形状、大きさ、個数などを変えることによって、段差部3を種々の形状に簡単に形成することができる。
図7は基板1にセンサ素子20を実装した状態における平面図であり、図8は図7のC−C’線における断面図である。図7において切り欠き16を破線で示す。図7に示すように固定部13の外側面とキャビティの内壁面(絶縁層1cの貫通穴H2の内壁面)との間にできる隙間には第1の接着剤5が設けられている。第1の接着剤5は、例えば、図7に示すように固定部13の4側面それぞれの中央付近に設けられている。また図8に示すように基板1の搭載面1Aと固定部13の下面との間には第2の接着剤9が設けられている。第2の接着剤9は、例えば、固定部13の4隅に設けられている。このように第1の接着剤5と第2の接着剤9の両方で固定を行うことによって、より強固にセンサ素子20を基板1に固着させることができる。
第1、第2の接着剤5,9は、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などを使用することができる。なかでも接着時の残留応力を緩和する観点からシリコーン樹脂を用いることが好ましい。なお、硬質プラスチック球をギャップ制御用としてではなく、接着剤が不要に広がるのを防ぐ観点から第2の接着剤9の樹脂材料に混ぜてもよい。
基板1には図5に示すように複数の基板側電極パッド4が形成されている。これらの基板側電極パッド4は、絶縁層1dの開口部から露出する絶縁層1c上面に設けられている。基板側電極パッド4は図2に示すように金属細線7によってセンサ素子20の固定部上面に設けた素子側電極パッド14と電気的に接続されている。また基板1の下面四隅には、外部端子2が設けられており、外部端子2は基板内部に設けたビアホール導体等の配線を介して基板側電極パッド4と接続されている。すなわち、センサ素子20の電気信号は、素子側電極パッド14、金属細線6、基板側電極パッド4、外部端子2などを介して外部へ取り出されることとなる。
基板1のキャビティの開口部を塞ぐようにして蓋10が基板1の上面に固着されており、これによりセンサ素子20がキャビティ5内に気密封止されている。蓋10は、例えば42アロイ、ステンレス、コバールなどの金属板からなり、銀ロウ、Au−Sn、エポキシ樹脂などの接合材8によりにより基板1に接合されている。
(変形例1)
図9、図10は上述した実施形態にかかる加速度センサの変形例を示す図であり、図9(a)は、変形例1にかかるセンサ素子20を下面側から見たときの斜視図、図9(b)は、変形例1にかかる基板1を上面側から見たときの斜視図、図10は、図9(a)に示すセンサ素子20を図9(b)に示す基板1に実装した状態においてD−D’線で切断したときの断面図である。
この変形例にかかる加速度センサ20は、段差部3及びそれに嵌合する切り欠き16の形状が上述した実施形態のものと異なっている。図9(b)に示すように段差部3が二重構造になっており、切り欠き16もそれに嵌合するように二重になっている。換言すれば、段差部3は溝を形成するように設けられ、切り欠き16は段差部3によって形成された溝に嵌る凸部を形成するように設けられている。
このように段差部3によって溝が形成されるため、図10に示すように第2の接着剤9を溝内に留めることができる。これにより硬化前の第2の接着剤9が重り部11側に流れるのを防止して、第2の接着剤9が重り部11に付着するのを抑えることができる。
(変形例2)
図11は上述した実施形態にかかる加速度センサの変形例2を示す断面図である。なお、図11の断面図は図1のA−A’線における断面に相当するものである。変形例2にかかる加速度センサは、センサ素子20の出力信号を演算処理するICチップ30をさらに含むものである。この変形例2にかかる加速度センサでは、基板1の下面側に設けたキャビティにICチップ30が収容されており、基板1に設けたビアホール導体などの配線を介してセンサ素子20及び外部端子2と電気的に接続されている。ICチップ30は、例えば、センサ素子20の出力信号を増幅する増幅回路、センサ素子20の温度特性を補正する温度補償回路、ノイズを除去するノイズ除去回路などが集積化されたものである。このようなICチップ30を備えることによって加速度を高精度に検知することができる。
<加速度センサの製造方法>
次に本実施の形態に係る加速度センサの製造工程を説明する。
(基板作製工程)
まず段差部3を有する基板1を用意する。基板1はアルミナなどの セラミック材料からなる複数の絶縁層を積層することにより形成される。具体的には、平板状の絶縁層1a、所定の大きさの貫通孔が形成された絶縁層1b、1c、1dを順次積層することより基板1が作製される。絶縁層1cの貫通孔から露出する絶縁層1bが段差部3となる。
(素子作製工程)
基板1を作製する一方で、段差部3に嵌合する切り欠き16を有する固定部13と、固定部13に対し変位可能な重り部11と、一端が固定部13に、他端が重り部11にそれぞれ連結され、重り部11の変位に伴って撓む梁部12と、梁部12に設けられた抵抗素子15と、を有するセンサ素子20を用意する
センサ素子20は例えば、SOI基板を用いて作製されるものであり、まずSOI基板表面のシリコン層にイオン注入法によりボロンを注入することでピエゾ抵抗からなる抵抗素子15を形成する。次に、スパッタリングやエッチングなど従来周知の半導体微細加工技術を施すことによって重り部11、固定部13、梁部12、および段差部3を形成することにより図3に示すようなセンサ素子20を作製する。
(実装工程)
次に基板1の搭載面1Aの四隅に第2の接着剤9を塗布する。第2の接着剤9は、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂であり、ディスペンサーなどを用いて搭載面1Aの四隅に塗布される。
次に切り欠き16が段差部3に嵌るようにしてセンサ素子20を基板1に載置する。この段階で切り欠き16と段差部3とが嵌合されるため、センサ素子20が基板1にある程度固定される。したがって第2の接着剤9が硬化するのを待つことなく、センサ素子20が載置された基板1を移動させるなどして続く工程に短時間で移ることができ、加速度センサの生産効率が高くなる。
センサ素子20を基板1に載置した後、固定部13の外側面と基板1のキャビティ内壁面との間に第1の接着剤5を塗布する。第1の接着剤5は、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂であり、ディスペンサーなどを用いて固定部13の4側面それぞれの中央付近に塗布される。第1、第2の接着剤5,9を硬化させることによりセンサ素子20が基板1に固着される。
次に金、銅、アルミニウムなどからなる金属細線6によりセンサ素子20に設けた素子側電極パッド15と基板1に設けた基板側電極パッド4とを接続する。最後に42アロイなどからなる金属製の蓋10を接合材8により基板1の上面に接合することより製品としての加速度センサが完成する。
本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上述した実施の形態では、第1の接着剤5および第2の接着剤9が設けられている場合について説明したが、第1の接着剤5、第2の接着剤9のいずれか一方のみが設けられている態様であってもよい。
また上述した実施の形態では、第1の接着剤5を固定部13の4側面それぞれの中央付近に設けるようにしたが、第1の接着剤5の位置はこれに限らず、例えば、固定部13の4隅に設けるようにしてもよい。同様に第2の接着剤9の位置も上述した実施の形態のものに限定されない。
1・・・基板
2・・・外部端子
3・・・段差部
4・・・基板側電極パッド
5・・・第1の接着剤
9・・・第2の接着剤
10・・・蓋
11・・・重り部
12・・・梁部
13・・・固定部
14・・・素子側電極パッド
15・・・抵抗素子
16・・・切り欠き
20・・・センサ素子

Claims (8)

  1. 固定部と、前記固定部に対し変位可能な重り部と、一端が前記固定部に、他端が前記重り部にそれぞれ連結され、前記重り部の変位に伴って撓む梁部と、前記梁部に設けられ、該梁部の撓みに伴って抵抗値が変化する抵抗素子と、を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子が載置される基板と、
    を備え、
    前記基板の前記センサ素子が載置される側の面には、段差部が設けられているとともに、前記センサ素子の前記固定部には前記段差部と嵌合する切り欠きが設けられている加速度センサ。
  2. 前記段差部の高さ寸法は、前記切り欠きの深さ寸法より大きい請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 前記センサ素子は、接着剤を介して前記基板に固定されている請求項1に記載の加速度センサ。
  4. 前記接着剤が、前記段差部の上面と前記固定部の側面との角部に設けられた第1の接着剤と、前記基板の前記センサ素子が載置される面と前記固定部の下面との間に設けられた第2の接着剤とを含む請求項3に記載の加速度センサ。
  5. 前記段差部が枠状であり、前記切り欠きが前記固定部下面側の外周縁に沿って設けられている請求項1に記載の加速度センサ。
  6. 前記センサ素子の出力信号を信号処理するICチップをさらに含む請求項1に記載の加速度センサ。
  7. 段差部を有する基板を用意する基板作製工程と、
    前記段差部に嵌合する切り欠きを有する固定部と、前記固定部に対し変位可能な重り部と、一端が前記固定部に、他端が前記重り部にそれぞれ連結され、前記重り部の変位に伴って撓む梁部と、前記梁部に設けられ、該梁部の撓みに伴って抵抗値が変化する抵抗素子と、を有するセンサ素子を用意するセンサ素子作製工程と、
    前記切り欠きが前記段差部に嵌るようにして前記センサ素子を前記基板に載置し、前記基板に固定する実装工程と、を含む加速度センサの製造方法。
  8. 前記実装工程は、前記センサ素子と前記基板とを接着剤で固定する工程を含む請求項7に記載の加速度センサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105004876A (zh) * 2015-07-20 2015-10-28 哈尔滨工业大学 用于空间充气展开天线地面测试的三轴加速传感器固定装置

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