JP2006153223A - 燃料電池用集積型弁装置 - Google Patents

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寛人 大森
Yukinobu Hikichi
幸悦 引地
Takahide Kato
隆秀 加藤
Katsuichi Murai
勝一 村井
Shigehiro Takagi
成裕 高木
Ryoichi Yoshitomi
亮一 吉冨
Hiroshi Matsumoto
広嗣 松本
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Abstract

【課題】燃料電池システムにおいて、反応ガス及び/又は残留水を外部へと排出する弁装置の構造を簡素化するとともに、耐久性を向上させる。
【解決手段】燃料電池用集積型弁装置10を構成するバルブボディ16は、例えば、アルミニウムからなり、第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14は、該バルブボディ16を共有する。このバルブボディ16の前端面に反応ガス及び/又は残留水が導入される導入ポート34が設けられ、後端面に導出ポート36が設けられる。すなわち、導入ポート34及び導出ポート36は、第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14に共通である。バルブボディ16には、さらに、内室38近傍を通過する温媒通路が設けられている。また、バルブボディ16の内部に連結された弁座部材18は、例えば、ステンレス鋼からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、燃料電池システムにおいて、燃料電池に供給される反応ガス及び/又は残留水を外部へと排出する第1弁部及び第2弁部を具備する燃料電池用集積型弁装置に関する。
固体高分子膜型燃料電池は、固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで形成されたセルが複数個積層されたスタックを備えている。このように構成されたスタックを運転するに際しては、前記セルの各アノードに燃料として水素が供給される一方、各カソードに酸化剤としてエアーが供給される。そして、アノードで触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動して、カソードで電気化学反応を起こして発電するようになっている。
このスタックを含む燃料電池システムは、例えば、カソード側にエアーを供給するためのエアーコンプレッサ等を備え、さらに、このエアーの圧力を信号圧として、該エアーの圧力に応じた圧力でアノード側に水素を供給する圧力制御弁を備え、燃料電池のカソード側に対するアノード側の反応ガスの圧力を所定圧に調圧して所定の発電効率を確保するとともに、燃料電池に供給される反応ガスの流量を制御することで所定の出力が得られるように設定されている。
この技術に関連し、本出願人は、エアー排出口とエアー排出部とを接続するエアー排出用通路、又は、水素排出部と水素排出口との間の通路の適宜の位置に設けられ、反応ガス及び/又は残留水を排出するための燃料電池用排出弁を提案している(特許文献1参照)。
特開2004−183681号公報
本発明は、前記提案に関連してなされたものであり、システムへの取り付け作業を簡素化できるとともに、構造も簡素で且つ耐久性に優れる燃料電池用集積型弁装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、燃料電池における反応ガス及び/又は残留水を排出するための第1弁部及び第2弁部を具備する燃料電池用集積型弁装置であって、
前記第1弁部及び前記第2弁部が1個のバルブボディを共有し、
前記バルブボディに、前記反応ガス及び/又は残留水が導入される導入ポートと、前記導入ポートから導入された反応ガス及び/又は残留水が排出される導出ポートとがそれぞれ1個設けられ、
且つ前記バルブボディに、前記導入ポートから分岐して前記第1弁部及び前記第2弁部の各内室に連通する第1導入通路及び第2導入通路と、前記内室の各々に連通して前記導出ポートに合流する第1導出通路及び第2導出通路が設けられたことを特徴とする。
すなわち、本発明においては、2つの弁部が1つのバルブボディを共有し、該バルブボディには、導入ポート及び導出ポートが1つずつ設けられる。このため、2つの弁部を有するにも関わらず、簡素な構成となる。
しかも、導入ポート及び導出ポートの個数が1個であるので、第1弁部及び第2弁部の各々に導入ポート及び導出ポートを設ける弁装置を配管に組み込む場合に比して、接続される配管の個数、換言すれば、部品点数が少なくなるという利点がある。また、導入ポート及び導出ポートが1つずつなので、1つの弁部が組み込まれたバルブボディを有する弁装置を配管に取り付ける際の取り付け作業と同様の作業を行えばよい。
この弁装置のバルブボディには、加温媒体が流通する温媒通路を設けることが好ましい。加温媒体が流通するので、弁装置が組み込まれた燃料電池システムが低気温時に運転される際に、該弁装置の内部に湿潤反応ガスや残留水が進入しても、凍結することが防止される。
この場合、温媒通路に、前記バルブボディ内で下方から上方に向かって傾斜して延在する部位を設けることが好ましい。これにより、バルブボディの下方から上方、又はその逆方向に加温媒体が流通するので、バルブボディ全体が加温される。
また、温媒通路の導入口と導出口は、バルブボディの同一端面に設けることが好ましい。これにより、加温媒体の供給配管及び排出配管を弁装置に連結する作業が容易となり、取り付け作業効率が向上する。
ここで、バルブボディの材質の好適な例としては、アルミニウム又はアルミニウム合金が挙げられる。アルミニウム又はアルミニウム合金は概して軽量であり、このため、弁装置の重量が過度に大きくなることが回避できる。
この場合、弁座部材をバルブボディと別部材とし、アルミニウムやアルミニウム合金に比して耐食性に優れる材質で構成すればよい。さらに、バルブボディと弁座部材とが別部材であるので、バルブボディに連結する前に、弁座部材に対して撥水皮膜を設ける撥水処理やその他の処理を施すことが容易であるという利点がある。撥水処理を行った場合、燃料電池用電磁弁の内部で凍結が起こることを回避することができる。
弁座部材の材質の好適な例としては、ステンレス鋼が挙げられる。
本発明によれば、第1弁部と第2弁部が1つのバルブボディを共有し、且つ該バルブボディに設けられた導入ポート及び導出ポートの個数はそれぞれ1個である。従って、弁部の個数が増加しても構造は簡素であり、また、配管等への取り付け作業も簡素である。
さらに、バルブボディの下方から上方に向かって傾斜する温媒通路を設けた場合、バルブボディの内部で凍結が起こることを回避できる。
また、バルブボディを、例えば、アルミニウム等の軽量金属で構成するとともに、弁座部材を、例えば、安価で耐食性に優れるステンレス鋼で構成すれば、軽量であり、且つ十分な耐久性を示す燃料電池用集積型弁装置を低コストで得ることができる。
以下、本発明に係る燃料電池用集積型弁装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本実施の形態に係る燃料電池用集積型弁装置が組み込まれた燃料電池システム200を示す。なお、この燃料電池システム200は、例えば、自動車等の車両に搭載される。
燃料電池システム200は、例えば、高分子を素材としたイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込むことによって形成されたセルが複数個積層されることによって設けられた燃料電池スタック202を含む。
前記セルの各カソードには、酸化剤として酸素を含むエアーが供給され、一方、各アノードには、燃料として水素が供給される。すなわち、カソード側には、酸化剤供給部204からのエアーが供給されるエアー供給口206と、該カソード内のエアーを外部に排出するためのエアー排出部208が接続されたエアー排出口210が設けられる。その一方で、アノード側には、燃料供給部212からの水素が供給される水素供給口214と、水素排出部216が接続された水素排出口218とが設けられる。なお、本実施の形態で用いられる反応ガスには、水素、エアー、余剰水素が含まれるものとする。
エアー供給口206に接続されたエアー供給用通路219においては、前記酸化剤供給部204と、放熱部220と、カソード加湿部222とが上流側からこの順序で介装されている。
酸化剤供給部204は、例えば、図示しないスーパーチャージャ(圧縮機)及びこれを駆動するモータ等から構成され、燃料電池スタック202で酸化剤ガスとして使用される酸素を含有するエアーを断熱圧縮して圧送する。この断熱圧縮の際にエアーが加熱される。このように加熱された圧縮エアーが、燃料電池スタック202の暖機に貢献する。
放熱部220は、例えば、図示しないインタークーラ等から構成される。酸化剤供給部204から供給されたエアーは、該放熱部220に設けられた流路に沿って流通する冷却水と熱交換することによって冷却される。すなわち、エアーは、所定温度に冷却された後、カソード加湿部222に導入される。
カソード加湿部222は、例えば、水透過膜を備えて構成され、該水透過膜の一端面から他端面に水分を透過させることにより、放熱部220によって所定の温度に冷却されたエアーを所定の湿度に加湿して燃料電池スタック202のエアー供給口206へと供給する。加湿されたエアーは燃料電池スタック202に供給され、これに伴って該燃料電池スタック202の固体高分子電解質膜に水分が付与されることによって、該膜のイオン伝導度が一定値以上に確保される。
一方、前記水素供給口214に接続された水素供給通路223には、前記燃料供給部212と、圧力制御部224と、エゼクタ226と、アノード加湿部228とが上流側からこの順序で介装されている。また、水素排出口218には、循環用通路230を介して水素排出部216が接続される。
燃料供給部212は、例えば、燃料電池に対する燃料として水素を供給する図示しない水素ガスボンベからなり、燃料電池スタック202のアノード側に供給される水素が貯蔵される。
圧力制御部224は、例えば、空気式の比例圧力制御弁からなる。
ここで、この圧力制御部224には、圧力制御用バイパス通路232を介してエアーが供給される。すなわち、前記酸化剤供給部204から供給されるエアーは、例えば、燃料電池スタック202の負荷や図示しないアクセルペダルの操作量等に応じて所定の圧力に設定されて燃料電池スタック202に導入される。これに伴い、水素の圧力を調整する必要が生じる。このため、圧力制御用バイパス通路232からのエアーの圧力をパイロット圧(信号圧)として、圧力制御部224の出口側圧力である二次側圧力を前記パイロット圧に対応した所定範囲の圧力に設定している。
なお、図1から諒解されるように、圧力制御部224には、放熱部220によって冷却されたエアーが供給される。
エゼクタ226は、図示しないノズル部とディフューザ部とから構成され、圧力制御部224から供給された水素は、ノズル部を通過する際に加速されてディフューザ部に向かって噴射される。ノズル部からディフューザ部に向かって水素が高速で流通する際、ノズル部とディフューザ部との間に設けられた副流室内で負圧が発生し、循環用通路230を介してアノード側の排出水素が吸引される。エゼクタ226で混合された水素及び排出水素はアノード加湿部228へと供給され、燃料電池スタック202から排出された排出水素は、エゼクタ226を介して循環するように設けられている。
このように、燃料電池スタック202の水素排出口218から排出された未反応の排出水素は、循環用通路230を介してエゼクタ226に導入され、圧力制御部224から供給された水素と、燃料電池スタック202から排出された排出水素とが混合されて燃料電池スタック202に再び供給されるように設けられている。
アノード加湿部228は、例えば、水透過膜を備えて構成され、該水透過膜の一端面から他端面に水分を透過させることにより、エゼクタ226から導出された燃料を所定の湿度に加湿して燃料電池スタック202の水素供給口214へと供給している。すなわち、水素もエアー同様に加湿された状態で燃料電池スタック202に供給され、これにより、前記固体高分子電解質膜のイオン伝導度が一定値以上に確保される。
水素排出口218には、例えば、図示しない排出制御弁を有する水素排出部216が循環用通路230を介して接続される。前記排出制御弁は、燃料電池スタック202の運転状態に応じて開閉動作が制御され、例えば、図示しない貯留タンクによって分離された排出ガス中の過剰な水分(主に液体水)等が車両外部に排出される。
このように構成された燃料電池スタック202では、アノードで触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動し、カソードで酸素と電気化学反応を起こして発電するように設定されている。
そして、本実施の形態に係る燃料電池用集積型弁装置は、以上のような構成の燃料電池システム200において、例えば、エアー排出口210とエアー排出部208とを接続するエアー排出用通路、及び/又は、水素排出部216と水素排出口218との間の通路の適宜の位置に接続され、反応ガス及び/又は残留水を排出する。勿論、該燃料電池用集積型弁装置をエアー排出部208及び/又は水素排出部216に組み込むようにしてもよい。又は、放熱部220から分岐して図1に示す適宜の機構にエアーを送気するエアー分岐ライン(図示せず)に組み込むようにしてもよい。
本実施の形態に係る燃料電池用集積型弁装置(以下、単に弁装置ともいう)の全体概略縦断面図を図2に示す。この弁装置10は、第1電磁弁部12と第2電磁弁部14を具備し、これら第1電磁弁部12、第2電磁弁部14は、1つのバルブボディ16を共有している。このうち、第1電磁弁部12は、バルブボディ16の内部に連結された弁座部材18と、前記バルブボディ16の上部にガイド部材20、プレート部材21、及びカバー部材22を介して連結された断面略逆U字状のハウジング24と、該ハウジング24の内部に設けられたソレノイド部26と、このソレノイド部26の内部に設けられた固定部材28と、該固定部材28に対して接近又は離間するとともに前記ガイド部材20に変位自在に挿入された可動部材30と、該可動部材30の一端部に連結された弁体部材32とを有する。このうち、ガイド部材20は、後述するように、弁体部材32の変位量を規制する。
本実施の形態において、バルブボディ16はアルミニウムから形成され、図3〜図5にそれぞれ示す正面図、側面図、背面図から諒解されるように、前端面略中央に導入ポート34が形成されるとともに、後端面略中央の下部に導出ポート36が形成されている。この弁装置10が、カソード加湿部222又はアノード加湿部228(図1参照)のエアー供給用通路又は水素供給通路に組み込まれた場合、これらエアー供給用通路又は水素供給通路を通過した反応ガス及び/又は残留水は、導入ポート34(図3及び図5参照)から第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14の各内部に存在する内室38、38(図2参照)を経由して、導出ポート36(図4及び図5参照)から外部へと排出される。
なお、導入ポート34の内部には、底部がバルブボディ16の内部側を臨むようにしてフィルタ40が装着されている(図3及び図4参照)。導入ポート34から導入される反応ガス及び/又は残留水に塵埃等が含まれていた場合、フィルタ40によって塵埃等が除去され、これにより、該塵埃等が弁装置10の内室38に進入することが防止される。
図3のVI−VI矢視断面図である図6に示すように、導入ポート34は、バルブボディ16の内部で第1導入通路42と第2導入通路44に分岐される。換言すれば、第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14の各内室38、38は、それぞれ、第1導入通路42又は第2導入通路44を介して導入ポート34に連通する。なお、図6中の参照符号46は前記弁座部材18が挿入される挿入孔を示し、参照符号48は、弁座部材18の先端面が当接する段部を示す。
また、図3のVII−VII矢視断面図である図7に示すように、内室38、38の各々は第1導出通路50又は第2導出通路52に連通し、これら第1導出通路50又は第2導出通路52は、導出ポート36に合流している。
すなわち、本実施の形態においては、導入ポート34が第1導入通路42と第2導入通路44に分岐されて第1電磁弁部12、第2電磁弁部14の各内室38、38に連通し、その一方で、内室38、38は、第1導出通路50と第2導出通路52が合流する導出ポート36に連通する。
バルブボディ16の内部には、さらに、加温媒体を流通するための第1温媒通路54、第2温媒通路56及び第3温媒通路58が設けられている(図4及び図7参照)。
直線状の第1温媒通路54は、図4に示すように、バルブボディ16の背面における導出ポート36の上部から、該バルブボディ16の正面における導入ポート34の下部に向かって傾斜している。また、図7に示すように、直線状の第2温媒通路56は、第1温媒通路54から分岐してバルブボディ16の一側面に向かって延在し、直線状の第3温媒通路58は、該第2温媒通路56から分岐して導出ポート36の側方に向かって延在する。第2温媒通路56は第1温媒通路54に直交し、第3温媒通路58は第2温媒通路56に直交する。
第1温媒通路54はバルブボディ16の背面及び前面で開口しており(図4参照)、これに伴い開口部60a、60bが設けられる。一方、第2温媒通路56はバルブボディ16の側面で開口しており、第3温媒通路58はバルブボディ16の背面で開口している(図7参照)。これにより、開口部60c、60dが形成される。このうち、開口部60a、60dが加温媒体の入口孔又は出口孔となり、残余の開口部60b、60cは、閉塞部材としての袋ナット62a、62bでそれぞれ閉塞される(図4及び図7参照)。なお、開口部60a〜60dは、第1温媒通路54、第2温媒通路56及び第3温媒通路58を設ける際に使用した中子や加工用工具によって形成される。
図2及び図4から諒解されるように、第1温媒通路54は、バルブボディ16の下部から上部にかけて傾斜しており、且つ第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14の各内室38、38の近傍に設けられている(図4参照)。このため、バルブボディ16の下部から上部までの全体が加温され、また、内室38、38に導入された反応ガス及び/又は残留水が凍結することが回避される。
第1電磁弁部12につき説明すると、図2に示すように、弁座部材18は、導入ポート34と内室38の双方に若干突出する筒状部64と、該筒状部64の側周壁から環状に突出した環状フランジ部66と、筒状部64の上端面に設けられた弁座部68とを有する。
筒状部64の先端は、上記したように挿入孔46の段部48に当接している。そして、該筒状部64において、挿入孔46に挿入された部位の側周壁には環状溝が設けられており、該環状溝には環状シール70が装着されている。この環状シール70によって、弁座部材18と導入ポート34との間がシールされる。
また、環状フランジ部66には複数個の貫通孔が設けられ、各貫通孔にはボルト72が通されている。ボルト72の各々がバルブボディ16に設けられたボルト穴に螺合されることにより、弁座部材18がバルブボディ16に連結されている。
弁座部68は、筒状部64の上端面から上方に向かって所定長だけ環状に突出形成されている。この弁座部68に対しては、後述するように、前記弁体部材32を構成する円盤部74が着座・離間する。
本実施の形態では、この弁座部材18は、ステンレス鋼からなる。
ガイド部材20は、バルブボディ16の上部に連結されたフランジ部76を有し、該フランジ部76の下端面には、下方に向かって突出形成された円筒体状のストッパ部78が設けられている。このストッパ部78の下端面には、弁体部材32が可動部材30とともにソレノイド部26の変位作用下に軸線方向に沿って上方へと変位した際、前記円盤部74の上面が当接する。これにより円盤部74が係止され、変位終端位置となる。なお、ストッパ部78の軸線方向に沿う長さは、円盤部74の上面がストッパ部78の下面に当接した際、固定部材28の凹部80に挿入される可動部材30の突出部82が、該凹部80の天井面に接触しないように設定される。
ガイド部材20の外周径は、バルブボディ16の内室38の内周径と略同一径となるように形成されている。このため、ガイド部材20をバルブボディ16の上部へと組み付ける際、該ガイド部材20の側周壁を内室38の内周面に当接するように挿入することにより、ガイド部材20をバルブボディ16に対して容易に位置決めして組み付けることができる。また、ガイド部材20の内部に設けられる可動部材30と弁座部材18との軸心を容易に一致させることができる。
また、ストッパ部78の内周側には、ガイド部材20と、弁体部材32の円盤部74との間に介装されるコイルスプリング84が挿入されている。
なお、バルブボディ16の上面には環状溝が設けられており、該環状溝にはシール部材86aが挿入されている。このシール部材86aにより、バルブボディ16とフランジ部76との間がシールされている。
フランジ部76の上端面には、軸線方向に沿って薄板円筒状に延在するとともに、後述するボビン88の内部に挿入される比較的長尺なガイド部90が設けられている。このガイド部90は、前記ストッパ部78に比して若干小径に形成されている。
このガイド部90の内部には、前記可動部材30が軸線方向に沿って変位する際にガイドするガイド孔92が形成されている。また、ガイド部90は、外周壁面がボビン88の内周面及びプレート部材21の貫通孔94に当接するように挿入されるとともに、先端部が固定部材28に設けられた大径部96の下端面に当接している。
また、プレート部材21の上面、ガイド部90が挿入されるカバー部材22の装着孔98、及びガイド部90の外周壁面によって囲繞される空間には、環状のシール部材86bが装着されている。このシール部材86bによって、ソレノイド部26の内部の気密が保持されている。
プレート部材21は磁性金属製材料によって環状に形成され、ガイド部材20の上部に一体的に連結されている。そして、プレート部材21の略中央部には、軸線方向に沿って貫通した貫通孔94が形成され、該貫通孔94には、ガイド部材20のガイド部90が挿通されている。
プレート部材21の上部に連結されたカバー部材22の側面には、ソレノイド部26に電流を供給するための図示しない電源に接続されるコネクタ部100が設けられている(図4及び図5参照)。前記コネクタ部100には、その内部に一端部が露呈するように金属材からなる図示しない長尺な端子が立設され、該端子には、カバー部材22の内部を介してソレノイド部26のボビン88に接続されている。なお、この端子は、図示しないリード線を介して前記電源に接続されている。
また、カバー部材22の上端面には、半径方向内側に突出した張出部104が形成され(図2参照)、該張出部104の上端面に形成された環状溝には、シール部材86cが装着されている。このシール部材86cにより、カバー部材22とハウジング24との間のシールがなされる。換言すれば、ハウジング24の内部の気密が保持される。
ソレノイド部26は、その外周面にコイル106が巻回されるとともにカバー部材22の内周壁に当接するように環状に配設された前記ボビン88と、該ボビン88の内部を軸線方向に沿って変位自在に設けられる可動部材30と、前記ハウジング24の上部にキャップナット108を介して一体的に連結され、可動部材30と対向するように配設される固定部材28とを有する。
ボビン88の下端部及び上端部には、それぞれ、半径方向外方へと拡径するように第1拡径部110及び第2拡径部112が形成されている。
第1拡径部110には環状溝114が設けられており、該環状溝114には、カバー部材22の下端面に設けられた凸部116が係合されている。一方、第2拡径部112の上端面は、前記張出部104の下端面に当接している。すなわち、カバー部材22の内部においては、コイル106が巻回されたボビン88が一体的に係合されており、これによりボビン88全体がカバー部材22によって囲繞されている状態にある。
ボビン88の略中央部には、軸線方向に沿って貫通した挿入孔118が形成されている。この挿入孔118には、その上部に前記固定部材28が挿入されるとともに、下部にガイド部材20のガイド部90が挿入される。上記したように、ガイド部90の先端部は、固定部材28に設けられた大径部96の下端面に当接している。
固定部材28は、磁性金属製材料によって円筒状に形成されており、上部の略中央部には、ねじ部120が上方に向かって突出するように形成されている。ハウジング24の上方略中央部に設けられた孔部に挿通されるとともに突出したこのねじ部120の上方には、ワッシャ124を介して前記キャップナット108が螺合される。これにより、固定部材28がハウジング24に対して一体的に連結される。
また、固定部材28の下面の略中央部には、上方に向かって所定深さだけ陥没した凹部80が形成されている。
略円柱体形状の可動部材30は、固定部材28と同様に磁性金属製材料によって形成されており、ガイド部90の内部を変位自在である。なお、この可動部材30において、固定部材28側を臨む上端面略中央部には、突出部82が突出形成されている。
この突出部82は、可動部材30の本体に比して若干小径に形成されるとともに、可動部材30が上方へ変位した際、固定部材28の凹部80に挿入される。なお、突出部82の軸線方向に沿った高さは、凹部80の軸線方向に沿った深さと略同等もしくは若干小さい程度に設定されている。
可動部材30には、軸線方向に沿って延在する第1内孔126が設けられている。この第1内孔126は、ガイド部材20のフランジ部76近傍で拡径しており、該拡径部位にはねじ部128が設けられている。換言すれば、第1内孔126の拡径部位は、ねじ孔としての役割を営む。
さらに、可動部材30の下端部に設けられた小径部130には、直径方向に沿って延在する第2内孔132が形成されており、該第2内孔132は、前記第1内孔126と連通する。
弁体部材32は、前記円盤部74の他、該円盤部74に比して小径の軸状ねじ部134を有し、該軸状ねじ部134は、前記第1内孔126の拡径部位のねじ部128(ねじ孔)に螺合されている。この螺合により、弁体部材32が可動部材30に連結されている。
円盤部74は、内室38の内周面との間に所定のクリアランスが生じた状態で該内室38に挿入されている。上記したように、この円盤部74の下端面が弁座部68に対して着座又は離間し、これに対応して第1電磁弁部12が開状態又は閉状態となる。
円盤部74の上端面には環状凸部136が形成されており、この環状凸部136の直径は、前記コイルスプリング84の内径に略一致する。すなわち、コイルスプリング84の孔部には、環状凸部136が係合されている。
また、軸状ねじ部134には、軸線方向に沿って延在する第3内孔138と、直径方向に沿って延在する第4内孔140が設けられている。第3内孔138は、可動部材30に設けられた第1内孔126と連通しており、一方、第4内孔140は、第3内孔138と第2内孔132に連通している。
以上のように形成された第1内孔126、第3内孔138、第4内孔140及び第2内孔132を介して、可動部材30と固定部材28の間のクリアランスと、内室38とが連通する。
このように構成される弁体部材32は、例えば、ステンレス鋼等の安価で耐食性に優れる金属材から作製されている。
円盤部74の下面には、該下面から所定深さだけ窪んだ環状の第1装着溝142が設けられており、該第1装着溝142には、弾性部材からなる第1シート144が装着される。円盤部74の上面にも同様に、該上面から所定深さだけ窪んだ環状の第2装着溝146が設けられ、この第2装着溝146に弾性部材からなる第2シート148が装着される。これら第1シート144及び第2シート148の好適な材質としては、ゴムが例示される。
第1シート144は、円盤部74が弁座部68に着座した際に該弁座部68に当接する位置に装着され、一方、第2シート148は円盤部74が上方に変位して上端面がストッパ部78に当接した際に、前記ストッパ部78の先端面に当接する位置に装着されている。
第1装着溝142及び第2装着溝146は、円盤部74の内部に軸線方向に沿って形成される連通孔150を介して連通している。そして、第1シート144及び第2シート148は、連通孔150の内部に装填される弾性材料からなる連結シート152によって一体的に連結されている。すなわち、第1シート144及び第2シート148は、第1装着溝142及び第2装着溝146に弾性材料を充填して固化させることにより形成されている。その際、例えば、第1装着溝142に弾性材料を充填することによって、該弾性材料が連通孔150を介して第2装着溝146にも充填される。このため、第1シート144、連結シート152、及び第2シート148を容易に一体成形して簡便且つ効率的に装着することができる。
また、この一体形成により、第1シート144及び第2シート148がそれぞれ第1装着溝142及び第2装着溝146から脱落することが防止される。
円盤部74の上端面とガイド部材20の下端面との間に介装された前記コイルスプリング84は、その弾発力によって弁体部材32を弁座部68に着座させる方向に付勢している。このコイルスプリング84は、一端部に円盤部の環状凸部136が係合されることにより、円盤部74から脱落することが防止されている。
ハウジング24は、磁性金属製材料により形成され、カバー部材22を上部から囲繞するように装着されている。
残余の第2電磁弁部14は、第1電磁弁部12と同様に構成されており、従って、第1電磁弁部12と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る弁装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果について説明する。なお、以下の説明において、第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14は同時に同一動作を行う。すなわち、以下、第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14に同一の参照符号が付された構成要素の動作説明は、第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14に共通する。
図1に示される燃料電池システム200において、弁装置10は、例えば、エアー排出口210とエアー排出部208とを接続するエアー排出用通路、又は水素排出口218と水素排出部216との間の通路の適宜の位置に配設される。
図2は、コイル106に対して電流を供給していない状態、すなわち、非励磁状態にあり、可動部材30の先端部に連結された弁体部材32の円盤部74(第1シート144)が弁座部68に着座して導入ポート34と導出ポート36との連通が遮断された弁閉状態を示している。
このようなオフ状態において、図示しない電源を付勢してコネクタ部100の端子を介してコイル106に通電することにより該コイル106が励磁され、その励磁作用下に磁束がコイル106から可動部材30へと向かい、再びコイル106へと復帰して周回するように発生する。
これにより、可動部材30がコイルスプリング84の弾発力に抗して軸線方向に沿って上方へと変位し、これに伴い、該可動部材30の先端部に連結された弁体部材32も上方に変位して、最終的に、弁体部材32を構成する円盤部74(第1シート144)が弁座部68から離間する。
そして、円盤部74に装着された第2シート148がガイド部材20のストッパ部78に当接して変位終端位置となる。なお、この際、弾性材料からなる第2シート148によって円盤部74が変位終端位置まで変位した際の当接が緩和されるとともに、その当接音が低減される。同時に、可動部材30の突出部82が固定部材28の凹部80に挿入される。
このようにして円盤部74が弁座部68から離間することにより、弁装置10が弁開状態となる。これに伴って反応ガス及び/又は残留水が導入ポート34から導入され、該導入ポート34から分岐した第1導入通路42及び第2導入通路44を経由し、第1電磁弁部12及び第2電磁弁部14の各内室38、38の内周面と、円盤部74との間のクリアランスを通過して、各内室38、38に到達する。
反応ガス及び/又は残留水は、円盤部74が弁座部68から離間しているので、弁座部材18の筒状部64を介して、内室38から第1導出通路50及び第2導出通路52に進入する。さらにその後、これら第1導出通路50及び第2導出通路52が合流する導出ポート36を介して、外部へと排出される。
このように、本実施の形態によれば、2個の第1及び第2電磁弁部12、14を1個のバルブボディ16に組み込み、且つ該バルブボディ16に導入ポート34及び導出ポート36を1つずつ設け、導入ポート34から第1導入通路42及び第2導入通路44を分岐させるとともに、内室38、38に連通する第1導出通路50及び第2導出通路52を導出ポート36に合流させるようにしている。導入ポート34及び導出ポート36の個数を1個にしたため、第1電磁弁部12、第2電磁弁部14の各々に導入ポート34及び導出ポート36を設ける弁装置を燃料電池システム200に組み込む場合に比して、接続される配管の個数、換言すれば、部品点数が少なくなり、このために配管への取り付け作業も簡素になるという利点がある。
反応ガス及び/又は残留水の外部への排出を停止する場合には、図示しない電源からコイル106への通電を停止することにより、該コイル106を非励磁状態とする。これにより可動部材30に付勢されていた上方への変位力が喪失し、同時に、可動部材30がコイルスプリング84によって下方へと弾発付勢され、弁体部材32の円盤部74における第2シート148がストッパ部78の下端面から離間する。その結果、円盤部74が弁座部68に着座して導入ポート34と導出ポート36との連通が遮断される。すなわち、図2に示す状態に戻る。
この際、円盤部74の第1装着溝142に装着された第1シート144が弁座部68の上面に密着し、これにより、内室38の気密が一層確実に保持される。
以上により、エアー供給用通路又は水素供給通路からの反応ガス及び/又は残留水の弁装置10を介しての排出が停止される。
可動部材30及び弁体部材32が上方に変位する間、固定部材28と可動部材30の間のクリアランスに存在する流体は、第1内孔126、第3内孔138、第4内孔、及び第2内孔132を介して内室38へと速やかに流通する。このため、流体が固定部材28と可動部材30との間のクリアランスに滞留することがなく、従って、滞留した気体によって可動部材30が押圧されて変位が抑制されることもない。
一方、可動部材30及び弁体部材32が下方に変位する間、固定部材28と可動部材30の間のクリアランスには、内室38から、第2内孔132、第4内孔、第3内孔138及び第1内孔126を介して流体が速やかに流通する。このため、可動部材30及び弁体部材32は、前記クリアランスに導入された流体に押圧されて下方に迅速に変位する。
すなわち、可動部材30に第1内孔126及び第2内孔132を設ける一方、該可動部材30に連結される弁体部材32に第3内孔138及び第4内孔を設けることによって、可動部材30及び弁体部材32の変位、ひいては弁体部材32の円盤部74の弁座部68への着座・離間が迅速に行われる。結局、弁装置10の応答速度を向上させることができる。
また、可動部材30の側周壁ではなく中心部に第1内孔126を設けたので、ボビン88に対向する可動部材30の磁路面積が減少することもない。従って、可動部材を変位させるための変位力を確保することもできる。
この動作の間、弁装置10には、第1温媒通路54、第2温媒通路56及び第3温媒通路58に温水等の加温媒体が流通される。上記したように、これら第1温媒通路54、第2温媒通路56及び第3温媒通路58が内室38近傍を通過するように形成されているため、例えば、燃料電池システム200を搭載した車両が寒冷地や冬季等、低気温時に運転される際に内室に湿潤反応ガスや残留水が進入しても、内室38で凍結が起こることが回避される。なお、開口部60a、60dのどちらを入口にしてもよい。
また、第1温媒通路54がバルブボディ16の下方から上方に傾斜して形成されているので、加温媒体もバルブボディ16内を下方から上方、又はその逆方向に流通する。このため、バルブボディ16の全体が加温される。
ここで、第1温媒通路54と第2温媒通路56、第2温媒通路56と第3温媒通路58は直線形状であり、互いに直交するように形成されている(図7参照)。このような形状の通路は、加工作業によって極めて容易に設けることができる。すなわち、本実施の形態によれば、第1温媒通路54、第2温媒通路56及び第3温媒通路58を直線形状としたので、簡便な作業で温媒通路を形成することができ、凍結を防止することができる。
しかも、開口部60a、60dが同一面(背面)に設けられているので、加温媒体の供給配管及び排出配管を弁装置10に連結する作業が容易となる。このため、取り付け作業効率が向上する。
ここで、開口部60b、60cは袋ナット62a、62bで閉塞されているので、該開口部60b、60cから加温媒体が漏洩することはない。
そして、本実施の形態においては、弁体部材32を可動部材30と別部材とするとともに、該弁体部材32を、例えば、ステンレス鋼等の耐食性に優れた材質で構成するようにしている。従って、弁装置10が上記のように動作することに伴い、該弁装置10の内部に湿潤反応ガスや残留水が通過しても、弁体部材32が腐食することが著しく抑制される。このため、弁装置10の耐久性が向上し、寿命が長期化する。
また、従来からの電磁弁ではバルブボディに弁座が形成されるのが通例であるが、本実施の形態では、バルブボディ16と弁座部材18とを別部材とし、しかも、バルブボディ16をアルミニウムで構成するとともに、弁座部材18をステンレス鋼で構成するようにしている。バルブボディ16をアルミニウムで構成することにより、弁装置10を軽量なものとすることができる。また、ステンレス鋼で構成された弁座部材18は、弁体部材32と同様、耐食性に優れる。このため、弁装置10の耐久性が一層向上する。
さらに、弁座部材18をステンレス鋼で構成した場合、弁座部68に撥水皮膜を比較的容易に形成することができる。この場合、湿潤反応ガスや残留水が内室38に浸入しても、撥水皮膜によって弁座部68に液滴が付着することが防止される。このため、弁座部68が腐食することを一層確実に回避することができるとともに、水分が弁座部68上で凍結することによって該弁座部68と第1シート144とが互いに貼り付くことが回避される。
また、弁体部材32及び弁座部材18を安価なステンレス鋼等で構成することができるので、コスト的に有利である。
さらに、長期間にわたる運転によって弁体部材32が経年変化し、交換が必要となった場合であっても、ねじを介して弁体部材32と可動部材30とを連結しているので、交換を著しく容易に行うことができる。しかも、弁体部材32のみを交換すればよいので、弁体部が一体成形された可動部材を交換する場合に比して、弁装置10のランニングコストが低廉化する。
その上、この場合、可動部材30は、比較的単純な円柱体形状であり、このため、弁体部材32と同様の複雑な形状の弁体部と同一部材である従来からの可動部材に比してハンドリングが著しく容易となる。従って、例えば、可動部材30の側周壁にフッ素コーティングを行う場合等において、可動部材30に打痕や傷が発生することを容易に回避することができる。
また、本実施の形態では、ストッパ部78、フランジ部76及びガイド部90をガイド部材20、すなわち、同一部材として一体的に形成しているため、それぞれを別体に設けた場合と比較して部品点数を削減することができるとともに、ガイド部材20をカバー部材22、バルブボディ16及びプレート部材21の内部に組み付ける際の組み付け作業性を向上させることができ、それに伴って組み付け作業工数を低減することができる。
そして、ガイド部材20の外周面をバルブボディ16の内部に形成される内室38の内周面に当接するように挿入することにより、バルブボディ16に対するガイド部材20の位置決めを確実に行うことができる。そのため、ガイド部材20の内部を軸線方向に沿って変位する可動部材30、ひいては弁体部材32の円盤部74の軸心と、バルブボディ16に連結される弁座部材18の軸心とを容易に一致させて組み付け精度を向上させることができる。従って、組み付け作業性を向上させることができ、それに伴って組み付け作業工数を低減することができる。
さらにまた、ガイド部材20のフランジ部76の上部に、ボビン88の内部に挿入される円筒状のガイド部90が形成され、その内部のガイド孔92に可動部材30を変位自在に挿入している。このため、ガイド孔92で可動部材30が軸線方向に沿ってガイドされるので、可動部材30の変位を確実に軸線方向とすることができる。
本実施の形態に係る燃料電池用集積型弁装置が組み込まれる燃料電池システムの構成図である。 本実施の形態に係る燃料電池用集積型弁装置(弁閉状態)を示す全体概略縦断面図である。 図2の弁装置の全体概略正面図である。 図2の弁装置の全体概略一部縦断面図である。 図2の弁装置の全体概略背面図である。 図3のVI−VI線矢視断面図である。 図3のVII−VII線矢視断面図である。
符号の説明
10…燃料電池用集積型弁装置 12、14…電磁弁部
16…バルブボディ 18…弁座部材
20…ガイド部材 21…プレート部材
22…カバー部材 24…ハウジング
26…ソレノイド部 28…固定部材
30…可動部材 32…弁体部材
34…導入ポート 36…導出ポート
38…内室 42、44…導入通路
50、52…導出通路 54、56、58…温媒通路
60a〜60d…開口部 62a、62b…袋ナット
68…弁座部 74…円盤部
76…フランジ部 78…ストッパ部
80…凹部 82…突出部
84…コイルスプリング 88…ボビン
90…ガイド部 100…コネクタ部
106…コイル 126…第1内孔
128…ねじ部 132…第2内孔
134…軸状ねじ部 136…環状凸部
138…第3内孔 140…第4内孔
144、148、152…シート

Claims (6)

  1. 燃料電池における反応ガス及び/又は残留水を排出するための第1弁部及び第2弁部を具備する燃料電池用集積型弁装置であって、
    前記第1弁部及び前記第2弁部が1個のバルブボディを共有し、
    前記バルブボディに、前記反応ガス及び/又は残留水が導入される導入ポートと、前記導入ポートから導入された反応ガス及び/又は残留水が排出される導出ポートとがそれぞれ1個設けられ、
    且つ前記バルブボディに、前記導入ポートから分岐して前記第1弁部及び前記第2弁部の各内室に連通する第1導入通路及び第2導入通路と、前記内室の各々に連通して前記導出ポートに合流する第1導出通路及び第2導出通路が設けられたことを特徴とする燃料電池用集積型弁装置。
  2. 請求項1記載の燃料電池用集積型弁装置において、前記バルブボディに加温媒体が流通する温媒通路が設けられたことを特徴とする燃料電池用集積型弁装置。
  3. 請求項2記載の燃料電池用集積型弁装置において、前記温媒通路は、前記バルブボディ内で下方から上方に向かって傾斜して延在する部位を有することを特徴とする燃料電池用集積型弁装置。
  4. 請求項2又は3記載の燃料電池用集積型弁装置において、前記温媒通路の導入口と導出口が前記バルブボディの同一端面に設けられたことを特徴とする燃料電池用集積型弁装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用集積型弁装置において、前記バルブボディがアルミニウム又はアルミニウム合金からなり、且つ該バルブボディとは異なる材質からなる弁座部材が該バルブボディに連結されたことを特徴とする燃料電池用集積型弁装置。
  6. 請求項5記載の燃料電池用集積型弁装置において、前記弁座部材がステンレス鋼からなることを特徴とする燃料電池用集積型弁装置。
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