JP2006152865A - 車両のエンジン自動停止及び再始動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車速が制御許可車速V0を超えた後に基準車速V1以下になったことを一つの条件としてエンジンを自動停止し、その後に別の所定条件を満たしたときにエンジンを自動的に再始動させる基本制御を行う。この基本制御を行うエンジン自動停止及び再始動装置において、車速が制御許可車速V0を超えた後に基準車速V1以下になってエンジンが一度自動停止した後(S102→S104→S105)には、車速が前記制御許可車速V0を超えない場合でも、前記基準車速V1よりも低い極低速のしきい値車速V2以下になったことを車速条件(S109)としてエンジンを自動停止する。
【選択図】 図2
Description
この場合、車両が制御許可車速を超える通常走行状態から減速して、車速が基準車速以下に低下すると、その時点でエンジン自動停止の車速条件を満たすこととなる。したがって、このとき、ブレーキペダルの踏み込み等の他の条件が満たされていればエンジンは自動停止する。そして、この後に別の所定条件が満たされるとエンジンは再始動される。こうしてエンジンが一度自動停止した後には車速が基準車速よりも低い極低速のしきい値車速以下になりさえすればエンジンが自動停止するようになる。したがって、渋滞走行時のように制御許可車速を超えないゆっくりとした速度から車両が停止する場合にも、車速が極低速のしきい値車速以下になることを条件にエンジンが自動停止するようになる。
この場合、必要以上にエンジンの自動停止と再始動が繰り返されるのが防止される。
この場合、車速が制御許可車速を超える通常の走行に移行すると、エンジン自動停止回数のカウントがリセットされるため、再度エンジン自動停止の車速条件がしきい値車速以下に変更されたときに、エンジンの自動停止の繰り返し許可回数が少なくなる不具合が生じなくなる。
なお、「変速機が被駆動状態である」とは、変速機の車輪側とエンジン側の回転差または回転比が設定値よりも大きく、変速機が実質的に車輪側のトルクで回されている状態のことを言う。
これにより、エンジンが一度自動停止した後には、車速がしきい値車速と制御許可車速の間の車速範囲になったときにも、変速機が被駆動状態であればエンジンは自動停止するようになる。
図1は、この実施形態の車両の動力伝達系を示す全体構成図である。
この実施形態は、駆動源としてエンジン1とモータ2を併せ持つハイブリッド車両に、この発明にかかるエンジン自動停止及び再始動装置を適用したものである。このハイブリッド車両は、発電機を兼ねるモータ2がエンジン1に直結されて、エンジン1の駆動補助と制動時にエネルギー回生を行う所謂パラレル式のものが採用されている。
エンジン1とモータ2の動力が取り出される駆動軸3は、トルクコンバータ4を介して多段式の自動変速機5に連結され、自動変速機5の出力軸6は図示しないディファレンシャル機構を介して左右の駆動車輪7に連結されている。なお、図1では一方の車輪7のみを模式的に示している。また、トルクコンバータ4は、作動油を媒体とするトルク伝達と、摩擦係合による機械連結式のトルク伝達とを切り換えるためのロックアップクラッチ8を備えている。このロックアップクラッチ8の締結と解除は自動変速機5の変速操作と同様に油圧制御回路9から供給される制御油圧によって行われる。
また、エンジン1の吸入空気量を調整するスロットル(図示せず)は電子制御スロットルによって構成され、アクセルペダルの踏み込み量に応じたバルブ開度がコントローラ11によって制御されるようになっている。
(a) ブレーキペダルが踏み込まれたか否かを検出するブレーキスイッチ12
(b) アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ13
(c) エンジン回転数を検出するためのクランク角センサ14
(d) 自動変速機5の入力軸15の回転数を検出する入力軸回転センサ16
(e) 車速を検出するための車速センサ17
(f) 自動変速機5のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ18
(g) バッテリ19の残容量を検出する残容量センサ(図示せず)
(h) 自動変速機5内の作動油の油温を検出する油温センサ20
(1) ブレーキスイッチ12がON
(2) アクセルペダルセンサ13による検出踏み込み量が0
(3) 車速が制御許可車速V0を一度超え、かつ現在の車速が基準車速V1以下
ただし、この実施形態の場合、制御許可車速V0と基準車速V1は同値(V0=V1)に設定されている。しかし、制御許可車速V0と基準車速V1は必ずしも同値に設定する必要はなく、制御許可車速V0を基準車速V1よりも大きく設定するようにしても良い。
(4) ブレーキスイッチ12がOFF
(5) アクセルペダルセンサ13による検出踏み込み量が所定値以上
なお、ここで述べた基本自動停止制御やエンジン再始動制御の条件は一例であり、さらに別の条件を付加することも可能である。
S102では、直前のエンジン停止があった後に車速が一度制御許可車速V0を超えたかどうかを判断し、超えていないと判断した場合にはS107に進み、超えたと判断した場合には、S103に進んでコントローラ11内のエンジン自動停止カウンタをリセットすると共に、S104において、現在の車速が基準車速V1以下であるかどうか(条件(3))を判断する。
S104において、現在の車速が基準車速V1以下であると判断した場合(図3では、TV1の時)には、S105に進んでエンジン自動停止指令を燃焼操作ユニット10に出力し、さらにS106においてエンジン自動停止カウンタに加算して処理を終了(リターン)する。また、S104において、現在の車速が基準車速V1よりも高いと判断した場合には、S110に進んでエンジン自動停止を不許可にする。
S101からS102→S103→S104→S105に順次進む処理の流れは前述した基本自動停止制御の流れである。また、図3のタイムチャートでは、車速の最初の山とそれに続く車速0の領域が基本自動停止制御を行っているタイミングである。
S108において、エンジン自動停止の行われた回数が所定回数を越えると判断した場合には、S110に進んでエンジン自動停止を不許可にする。つまり、ここでは制御許可車速V0を超えない状況下でのエンジン自動停止の繰り返し回数を制限している。また、S108で所定回数以内と判断した場合には、S109に進んで現在の車速が極低速のしきい値車速V2(車速が0の設定も含む。)以下であるかどうかを判断し、しきい値車速V2よりも高いと判断したときには、S110に進んでエンジン自動停止を不許可にし、逆に現在の車速がしきい値車速V2以下であると判断したとき(図3では、TV2の時)には、S105に進んでエンジン自動停止(低速自動停止制御)を実行する。そして、この後S106においてエンジン自動停止カウンタに加算を行って処理を終了(リターン)する。
この実施形態の車両の概略構成は前述した実施形態と同様であり、図面で示せば図1と同じになる。したがって、ここでは車両の構成は図1を参照し、具体的な説明は省略するものとする。
即ち、全体の制御は上述の実施形態とほぼ同様であるが、S109において現在の車速が極低速のしきい値車速V2以下かどうかを判断し、ここで車速がしきい値車速V2以下でないと判断したときの処理が異なっている。具体的には、車速がしきい値車速V2以下でないと判断したときには、S112に進み、自動変速機5が被駆動状態であるかどうか、つまり、自動変速機5側(車輪7側)の回転数がエンジン1側の回転数に対して相対的に高いかどうかを判断する。なお、自動変速機5が被駆動状態であるかどうかの判断は、例えば、自動変速機5のエンジン1側と車輪7側の回転差や回転比等を基にして行うことができる。そして、S112において、自動変速機5が被駆動状態でないと判断としたときにはS110に進んでエンジン停止を不許可にし、被駆動状態である(自動変速機5が車輪7側のトルクで回されている)と判断したときにはS105に進んでエンジン自動停止を行う。
Claims (4)
- 車速が制御許可車速を超えた後に基準車速以下になったことを一つの条件としてエンジンを自動停止し、その後に別の所定条件を満たしたときにエンジンを自動的に再始動させる車両のエンジン自動停止及び再始動装置において、
車速が制御許可車速を超えた後に基準車速以下になってエンジンが一度自動停止した後には、車速が前記制御許可車速を超えない場合でも、前記基準車速よりも低い極低速のしきい値車速以下になったことを車速条件としてエンジンを自動停止することを特徴とする車両のエンジン自動停止及び再始動装置。 - エンジン自動停止の車速条件が前記しきい値車速以下に変更された後には、エンジンの自動停止の繰り返し回数を所定回数以下に制限することを特徴とする請求項1に記載の車両のエンジン自動停止及び再始動装置。
- エンジン自動停止の車速条件が前記しきい値車速以下に変更された後のエンジン自動停止回数のカウントは、車速が前記制御許可車速を超えたときにリセットすることを特徴とする請求項2に記載の車両のエンジン自動停止及び再始動装置。
- 車速が制御許可車速を超えた後に基準車速以下になってエンジンが一度自動停止した後には、車速が前記制御許可車速を超えない場合でも、前記基準車速よりも低い極低速のしきい値車速以下になったこと、または、変速機が被駆動状態であることを条件としてエンジンを自動停止することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両のエンジン自動停止及び再始動装置。
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