JP2011179597A - 車両駆動システムの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの動力をクラッチと変速機を介して車輪側に伝達する車両において、エンジンの自動停止中に車両のずり下がりを防止できるようにする。
【解決手段】エンジン11の自動停止時に変速機13を所定の変速段(例えば1速ギヤ)に切り換えた状態に維持すると共にクラッチ12を係合状態に維持するヒルホールド制御を実行する。これにより、エンジン11から車輪16までの動力伝達系を連結した状態に維持することができ、エンジン11が自動停止されて車両が坂道で停止した場合でも、エンジン11のフリクションによって車輪16の回転を防止して車両のずり下がりを防止する。この場合、エンジン11の自動停止を禁止する必要がないため、自動停止始動制御による燃費向上効果を確保できると共に、車両のずり下がりを防止するためのブレーキ液圧保持装置等を設ける必要がないため、低コスト化の要求を満たすことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の動力をクラッチと変速機を介して車輪側に伝達する車両駆動システムの制御装置に関する発明である。
近年、エンジン(内燃機関)を搭載した車両においては、燃費節減、排気エミッション低減等を目的として、エンジン自動停止始動制御システム(いわゆるアイドルストップ制御システム)を採用したものがある。このエンジン自動停止始動制御システムは、例えば、運転者が車両を停車させて自動停止要求が発生したときにエンジンを自動的に停止させ、その後、運転者が車両を発進させようとする操作を行って自動始動要求が発生したときにエンジンを自動的に再始動させるようにしている。
このようなエンジン自動停止始動制御システムを採用した車両では、エンジンが自動停止されて車両が坂道で停止した場合に、例えばトルクコンバータ付きの自動変速機を搭載した車両でもエンジン停止中はクリープ力が発生しないため、エンジンの自動停止中にブレーキペダルの踏み込みを緩めたときに車両がずり下がる可能性がある。
この対策として、例えば、特許文献1(特開2008−14193号公報)に記載されているように、車両の後傾角度が所定角度以上の場合にエンジンの自動停止を禁止するようにしたものがある。また、特許文献2(特開2008−128132号公報)に記載されているように、ブレーキペダルの踏み込み後開放時に引き続きブレーキ作用を保持可能なブレーキ液圧保持装置を設けた構成としたものもある。
特開2008−14193号公報(第2頁等) 特開2008−128132号公報(第2頁等)
しかし、上記特許文献1の技術では、車両の後傾角度が所定角度以上の場合にエンジンの自動停止を禁止するため、エンジンの自動停止始動制御(いわゆるアイドルストップ制御)による燃費向上効果が損なわれてしまうという欠点がある。また、上記特許文献2の技術では、ブレーキペダルの踏み込み後開放時に引き続きブレーキ作用を保持可能なブレーキ液圧保持装置を設ける必要があるため、近年の重要な技術的課題である低コスト化の要求を満たすことができないという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、内燃機関の自動停止中に車両のずり下がりを防止できると共に、自動停止始動制御による燃費向上効果を確保しながら、低コスト化の要求を満たすことができる車両駆動システムの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の動力をクラッチと変速機を介して車輪側に伝達する車両に適用され、クラッチと変速機を制御して該変速機の変速段を切り換える変速制御手段と、内燃機関の自動停止要求が発生したときに該内燃機関を自動停止させ、内燃機関の自動始動要求が発生したときに該内燃機関を自動始動させる自動停止始動制御手段とを備えた車両駆動システムの制御装置において、変速制御手段によって、内燃機関の自動停止時に変速機を所定の変速段に切り換えた状態に維持すると共にクラッチを係合状態に維持するヒルホールド制御を実行する構成としたものである。
この構成では、内燃機関の自動停止時に変速機を所定の変速段(例えば1速ギヤ)に切り換えた状態に維持すると共にクラッチを係合状態(動力伝達可能な状態)に維持するヒルホールド制御を実行することで、内燃機関から車輪までの動力伝達系を連結した状態に維持することができ、内燃機関が自動停止されて車両が坂道で停止した場合でも、内燃機関のフリクションによって車輪の回転(動力伝達系の回転)を防止して車両のずり下がりを防止することができる。この場合、内燃機関の自動停止を禁止する必要がないため、自動停止始動制御による燃費向上効果を確保することができる。更に、車両のずり下がりを防止するためのブレーキ液圧保持装置等を設ける必要がないため、近年の重要な技術的課題である低コスト化の要求を満たすことができる。
本発明は、内燃機関の自動停止時に常にヒルホールド制御を実行するようにしても良いが、請求項2のように、内燃機関の自動停止時で且つ車両が坂道で停止した場合にヒルホールド制御を実行するようにしても良い。このようにすれば、ヒルホールド制御を必要以上に実行することを回避できる。
更に、請求項3のように、ヒルホールド制御の際に、車両が下り坂で停止した場合には変速機を前進ギヤに切り換えた状態に維持し、車両が上り坂で停止した場合には変速機を後進ギヤに切り換えた状態に維持するようにしても良い。例えば、車両が下り坂で停止した場合には変速機を1速ギヤ(ローギヤ)に切り換えた状態に維持し、車両が上り坂で停止した場合には変速機を後進ギヤに切り換えた状態に維持するようにすれば、変速機の変速比を高くした状態に維持することができ、内燃機関のフリクションを最大限に利用して車両のずり下がりを防止することができる。また、もし車両が坂道に沿ってずり下がって内燃機関や変速機が回転したとしても、その回転方向が正常回転方向となるため、内燃機関や変速機が損傷することを防止できる。
本発明は、ヒルホールド制御の際に、クラッチを完全係合状態に維持するようにしても良いが、クラッチを完全係合状態に維持すると、内燃機関の再始動時(自動始動時)にクラッチを解放状態に切り換えて内燃機関を始動する際に、クラッチを解放状態に切り換えるのに要する時間が長くなって、内燃機関の再始動性が低下する可能性がある。
そこで、請求項4のように、ヒルホールド制御の際に、クラッチを完全係合状態と半係合状態(いわゆる半クラッチ状態であり、入力側と出力側とに滑りを発生させながら動力伝達する状態)との間の状態に維持するようにしても良い。このようにすれば、クラッチを完全係合状態に維持する場合に比べて、内燃機関の再始動時(自動始動時)にクラッチを解放状態に切り換えて内燃機関を始動する際に、クラッチを解放状態に切り換えるのに要する時間を短くすることができ、内燃機関の再始動性を向上させることができる。
更に、請求項5のように、ヒルホールド制御の際に、車両の停止前にクラッチを解放状態に切り換えた状態で変速機を段階的に低速側の変速段に切り換えた後、クラッチを係合状態に切り換えるようにしても良い。このようにすれば、車速の低下に応じて変速機を段階的に低速側の変速段に切り換えていくことができるため、車両の停止が中断されて再加速する場合に、そのときの車速に応じた変速段で加速することができ、再加速性を向上させることができる。
図1は本発明の一実施例における車両駆動システムの概略構成を示す図である。 図2はエンジン自動停止時の変速制御を説明するタイムチャートである。 図3はエンジン再始動時の変速制御を説明するタイムチャートである。 図4はエンジン自動停止時の変速制御ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 図5はエンジン再始動時の変速制御ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいて車両の駆動システムの概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の出力軸(クランク軸)の動力がクラッチ12を介して変速機13に伝達され、この変速機13の出力軸の動力がデファレンシャルギヤ機構14や車軸15等を介して車輪16に伝達される。クラッチ12は、モータ等によって係合状態(動力伝達状態)と解放状態(動力遮断状態)を切り換える電気駆動式のクラッチであっても良いし、油圧駆動式のクラッチであっても良い。また、変速機13は、モータ等によって変速段を切り換える電気駆動式の変速機であっても良いし、油圧駆動式の変速機であっても良い。
また、エンジン11の動力で回転駆動されて発電するオルタネータ17が設けられ、このオルタネータ17の発電電力がバッテリ18に供給される。このバッテリ18には、エンジン11をクランキングするためのスタータ19や補機20等が接続されている。
また、アクセルセンサ21によってアクセル開度(アクセルペダルの操作量)が検出され、ブレーキスイッチ22によりブレーキ操作が検出される。更に、車速センサ23によって車速が検出され、シフトスイッチ24によりシフトレバーの操作位置が検出され、勾配センサ25によって車両の勾配(路面の勾配)が検出される。この勾配センサ25は、例えば、車両の傾斜角度(車両の前後方向と重力方向との関係)に応じて出力が変化する加速度センサ等で構成されている。
アクセルセンサ21、ブレーキスイッチ22、IGスイッチ26(イグニッションスイッチ)等の出力はエンジンECU27に入力され、車速センサ23、シフトスイッチ24、勾配センサ25等の出力はAMT−ECU28(変速制御手段)に入力される。エンジンECU27とAMT−ECU28は、互いに制御信号やデータ信号を送受信し、エンジンECU27によってエンジン11の運転を制御し、AMT−ECU28によってクラッチ12及び変速機13を制御して変速機13の変速段を切り換えるようになっている。
エンジンECU27は、図示しないエンジン自動停止始動制御ルーチンを実行することで、エンジン自動停止始動制御(いわゆるアイドルストップ制御)を実行する自動停止始動制御手段として機能する。このエンジン自動停止始動制御では、車両の走行中に運転者が減速操作(アクセル全閉、ブレーキ操作等)を行って減速要求が発生したときや、車両を停車させたときにエンジン自動停止要求が発生したと判断して、エンジン11の燃焼(燃料噴射及び/又は点火)を停止させてエンジン11を自動的に停止させる。その後、車両の走行中に減速要求が解除されたときや、車両の停車中に運転者が車両発進のための準備操作(ブレーキ解除、シフトレバー操作等)や発進操作(アクセル踏み込み等)を行ったときにエンジン自動始動要求が発生したと判断して、エンジン11を自動的に再始動させる。
また、AMT−ECU28は、後述する図4のエンジン自動停止時の変速制御ルーチンを実行することで、エンジン11の自動停止時にクラッチ12及び変速機13を次のように制御する。図2のタイムチャートに示すように、例えば、車両の走行中にアクセルオフ(アクセル全閉)によって車速が所定速度K1 よりも低下してエンジン自動停止要求が発生した場合には、まず、車速が所定速度K1 よりも低下した時点t1 で、クラッチ12を係合状態から解放状態に切り換えた後、車速の低下に応じて変速機13を段階的に低速側の変速段に切り換える。例えば、3速ギヤで走行中の場合には、変速段を3速ギヤ→2速ギヤ→1速ギヤの順に切り換える。4速ギヤで走行中の場合には、変速段を4速ギヤ→3速ギヤ→2速ギヤ→1速ギヤの順に切り換える。
この後、車両が停止した時点t2 で、車両が下り坂又は平坦路(勾配がほぼ0の路面)で停止したと判定した場合には、変速機13の変速段を前進ギヤ(例えば1速ギヤ)に切り換えたまま、クラッチ12を解放状態から係合状態に切り換える。これにより、変速機13の変速段を前進ギヤ(例えば1速ギヤ)に切り換えた状態に維持すると共に、クラッチ12を係合状態に維持するヒルホールド制御を実行する。
一方、車両が停止した時点t2 で、車両が上り坂で停止したと判定した場合には、変速機13の変速段を前進ギヤから後進ギヤに切り換えた後、クラッチ12を解放状態から係合状態に切り換える。これにより、変速機13の変速段を後進ギヤに切り換えた状態に維持すると共に、クラッチ12を係合状態に維持するヒルホールド制御を実行する。
ここで、ヒルホールド制御の際には、クラッチ12を完全係合状態と半係合状態(いわゆる半クラッチ状態であり、入力側と出力側とに滑りを発生させながら動力伝達する状態)との間の状態に維持することで、エンジン11の再始動時(自動始動時)にクラッチ12を解放状態に切り換えてエンジン11を始動する際に、クラッチ12を解放状態に切り換えるのに要する時間を短くする。
更に、AMT−ECU28は、後述する図5のエンジン再始動時の変速制御ルーチンを実行することで、エンジン11の再始動時にクラッチ12及び変速機13を次のように制御する。図3のタイムチャートに示すように、例えば、車両の停車中にブレーキオフによってエンジン自動始動要求が発生した場合には、まず、エンジン自動始動要求が発生した時点t3 で、クラッチ12を係合状態から解放状態に切り換えた後、スタータ19をオンしてエンジン11をクランキングすると共に、変速機13の変速段を1速ギヤに切り換える(又は維持する)。
この後、エンジン11の始動が完了した時点t4 で、スタータ19をオフした後、アクセルオン(アクセルペダルが踏み込まれている)であれば、クラッチ12を解放状態から徐々に係合状態に切り換える。この際、クラッチ12が半係合状態(いわゆる半クラッチ状態であり、入力側と出力側とに滑りを発生させながら動力伝達する状態)になったときに、エンジン11の動力がクラッチ12と変速機13等を介して車輪16に伝達されて車両が発進する。
以下、AMT−ECU28が実行する図4及び図5の各ルーチンの処理内容を説明する。
[エンジン自動停止時の変速制御ルーチン]
図4に示すエンジン自動停止時の変速制御ルーチンは、AMT−ECU28の電源オン中に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、車速が所定速度K1 よりも低下したか否かを判定し、車速が所定速度K1 以上であると判定された場合には、ステップ102以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、車速が所定速度K1 よりも低下したと判定された場合には、車両が停止する可能性があると判断して、ステップ102に進み、クラッチ12を係合状態から解放状態に切り換えた後、ステップ103に進み、エンジン自動停止要求が発生しているか否かを判定する。
このステップ103で、エンジン自動停止要求が発生していると判定されれば、ステップ104に進み、車両の停止前にクラッチ12を解放状態に切り換えた状態で、車速の低下に応じて変速機13を段階的に低速側の変速段に切り換える。
この後、ステップ105に進み、車両が停止中であるか否かを、例えば車速が0であるか否かによって判定し、車両が停止中であると判定されたときに、ステップ106に進み、車両が上り坂で停止したか否かを、例えば勾配センサ25の出力に基づいて判定する。
このステップ106で、車両が上り坂での停止ではない(つまり車両が下り坂又は平坦路で停止した)と判定された場合には、変速機13の変速段を前進ギヤ(例えば1速ギヤ)に切り換えたまま、ステップ108に進み、クラッチ12を解放状態から係合状態(完全係合状態と半係合状態との間の状態)に切り換える。これにより、変速機13の変速段を前進ギヤ(例えば1速ギヤ)に切り換えた状態に維持すると共に、クラッチ12を係合状態に維持するヒルホールド制御を実行する。
一方、上記ステップ106で、車両が上り坂で停止したと判定された場合には、ステップ107に進み、変速機13の変速段を前進ギヤから後進ギヤに切り換えた後、ステップ108に進み、クラッチ12を解放状態から係合状態(完全係合状態と半係合状態との間の状態)に切り換える。これにより、変速機13の変速段を後進ギヤに切り換えた状態に維持すると共に、クラッチ12を係合状態に維持するヒルホールド制御を実行する。
[エンジン再始動時の変速制御ルーチン]
図5に示すエンジン再始動時の変速制御ルーチンは、AMT−ECU28の電源オン中に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、エンジン自動始動要求が発生したか否かを判定し、エンジン自動始動要求が発生していないと判定された場合には、ステップ202以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ201で、エンジン自動始動要求が発生したと判定された場合には、ステップ202に進み、クラッチ12を係合状態から解放状態に切り換えた後、ステップ203に進み、スタータ19をオンしてエンジン11をクランキングし、次のステップ204で、変速機13の変速段を1速ギヤに切り換える(又は維持する)。
この後、ステップ205に進み、エンジン11の始動が完了したか否かを、例えばエンジン回転速度が所定の完爆判定値を越えたか否か等によって判定し、エンジン11の始動が完了したと判定されたときに、ステップ206に進み、スタータ19をオフする。
この後、ステップ207に進み、アクセルオン(アクセルペダルが踏み込まれている)か否かを判定し、アクセルオンと判定されれば、ステップ208に進み、クラッチ12を解放状態から徐々に係合状態に切り換える。この際、クラッチ12が半係合状態になったときに、エンジン11の動力がクラッチ12と変速機13等を介して車輪16に伝達されて車両が発進する。
以上説明した本実施例では、エンジン11の自動停止時に変速機13を所定の変速段(例えば1速ギヤ)に切り換えた状態に維持すると共にクラッチ12を係合状態に維持するヒルホールド制御を実行するようにしたので、エンジン11から車輪16までの動力伝達系を連結した状態に維持することができ、エンジン11が自動停止されて車両が坂道で停止した場合でも、エンジン11のフリクションによって車輪16の回転(動力伝達系の回転)を防止して車両のずり下がりを防止することができる。この場合、エンジン11の自動停止を禁止する必要がないため、自動停止始動制御による燃費向上効果を確保することができる。更に、車両のずり下がりを防止するためのブレーキ液圧保持装置等を設ける必要がないため、近年の重要な技術的課題である低コスト化の要求を満たすことができる。
更に、本実施例では、ヒルホールド制御の際に、車両が下り坂で停止した場合には変速機13を前進ギヤ(例えば1速ギヤ)に切り換えた状態に維持し、車両が上り坂で停止した場合には変速機13を後進ギヤに切り換えた状態に維持するようにしたので、いずれの場合も、変速機13の変速比を高くした状態に維持することができ、エンジン11のフリクションを最大限に利用して車両のずり下がりを防止することができる。また、もし車両が坂道に沿ってずり下がってエンジン11や変速機13が回転したとしても、その回転方向が正常回転方向となるため、エンジン11や変速機13が損傷することを防止できる。
ところで、ヒルホールド制御の際に、クラッチ12を完全係合状態に維持するようすると、エンジン11の再始動時(自動始動時)にクラッチ12を解放状態に切り換えてエンジン11の始動する際に、クラッチ12を解放状態に切り換えるのに要する時間が長くなって、エンジン11の再始動性が低下する可能性がある。
このような事情を考慮して、本実施例では、ヒルホールド制御の際に、クラッチを完全係合状態と半係合状態との間の状態に維持するようにしたので、クラッチ12を完全係合状態に維持する場合に比べて、エンジン11の再始動時(自動始動時)にクラッチ12を解放状態に切り換えてエンジン11を始動する際に、クラッチ12を解放状態に切り換えるのに要する時間を短くすることができ、エンジン11の再始動性を向上させることができる。
更に、本実施例では、ヒルホールド制御の際に、車両の停止前にクラッチ12を解放状態に切り換えた状態で、車速の低下に応じて変速機13を段階的に低速側の変速段に切り換えた後、クラッチ12を係合状態に切り換えるようにしたので、車両の停止が中断されて再加速する場合に、そのときの車速に応じた変速段で加速することができ、再加速性を向上させることができる。
尚、上記実施例では、エンジン11の自動停止時に常にヒルホールド制御を実行するようにしたが、これに限定されず、エンジン11の自動停止時で且つ車両が坂道(上り坂又は下り坂)で停止した場合にのみヒルホールド制御を実行する(つまり平坦路で停止した場合にはヒルホールド制御を実行しない)ようにしても良い。このようにすれば、ヒルホールド制御を必要以上に実行することを回避できる。
また、上記実施例では、ヒルホールド制御の際にクラッチを完全係合状態と半係合状態との間の状態に維持するようにしたが、これに限定されず、ヒルホールド制御の際にクラッチ12を完全係合状態に維持するようにしても良い。
11…エンジン(内燃機関)、12…クラッチ、13…変速機、16…車輪、19…スタータ、21…アクセルセンサ、22…ブレーキスイッチ、23…車速センサ、24…シフトスイッチ、25…勾配センサ、27…エンジンECU(自動停止始動制御手段)、28…AMT−ECU(変速制御手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関の動力をクラッチと変速機を介して車輪側に伝達する車両に適用され、前記クラッチと前記変速機を制御して該変速機の変速段を切り換える変速制御手段と、前記内燃機関の自動停止要求が発生したときに該内燃機関を自動停止させ、前記内燃機関の自動始動要求が発生したときに該内燃機関を自動始動させる自動停止始動制御手段とを備えた車両駆動システムの制御装置において、
    前記変速制御手段は、前記内燃機関の自動停止時に前記変速機を所定の変速段に切り換えた状態に維持すると共に前記クラッチを係合状態に維持するヒルホールド制御を実行することを特徴とする車両駆動システムの制御装置。
  2. 前記変速制御手段は、前記内燃機関の自動停止時で且つ車両が坂道で停止した場合に前記ヒルホールド制御を実行する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の車両駆動システムの制御装置。
  3. 前記変速制御手段は、前記ヒルホールド制御の際に、車両が下り坂で停止した場合には前記変速機を前進ギヤに切り換えた状態に維持し、車両が上り坂で停止した場合には前記変速機を後進ギヤに切り換えた状態に維持する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両駆動システムの制御装置。
  4. 前記変速制御手段は、前記ヒルホールド制御の際に、前記クラッチを完全係合状態と半係合状態との間の状態に維持する手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両駆動システムの制御装置。
  5. 前記変速制御手段は、前記ヒルホールド制御の際に、車両の停止前に前記クラッチを解放状態に切り換えた状態で前記変速機を段階的に低速側の変速段に切り換えた後、前記クラッチを係合状態に切り換える手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両駆動システムの制御装置。
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