JP2006150894A - 多色成形品及びその成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のキャビティを区画する分割バーを内装した成形金型を使用して成形する多色成形品及びその成形方法であって、従来必要とした突起のカット除去工程を廃止し、かつパネルに対する合わせ精度を高める。
【解決手段】ドアトリム(二色成形品)10は、異なる2つの樹脂成形品(ドアトリムアッパー20、ドアトリムロア30)の接合部に沿う境界溝部17を介して一体化されている。そして、境界溝部17における端末17aの溝部底面に切欠部18を形成することで、パネル側に向く突起aの形成を回避する。そのために、境界溝部17の端末17aにおいて、成形上下型41,42のパーティング面Pを位置させる。あるいは、分割バー51の端末51bにバネ付勢されたシール用ブロック53、シール用段部55を位置させる。
【選択図】図11

Description

この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に好適な多色成形品及びその成形方法に係り、特に、境界溝部の端末に生じていたパネル側に突出する突起をなくすことにより、突起のカット除去工程を廃止でき、生産性を向上させることができるとともに、車体パネルに対する合わせ精度を高めた多色成形品及びその成形方法に関する。
図20は、上下二分割構造の自動車用ドアトリム1を示す正面図であり、この自動車用ドアトリム1は、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との上下二分割体から構成され、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合部位は、境界溝部4が設定されている。次いで、上記ドアトリム1を成形する成形金型5の構成について、図21を基に説明する。成形金型5は、所定ストローク上下動可能な成形上型6と、その下方に位置する固定側の成形下型7と、成形下型7に接続される溶融樹脂を供給する射出機8a,8bと、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との境界溝部4に配設され、キャビティを区画する分割バー9とから大略構成されている。
そして、この成形金型5を使用して、二色成形品であるドアトリム1を成形する工程について説明する。まず、成形上型6を下降操作し、成形上下型6,7を型締めする。この時、図22(a),(b)に示すように、分割バー9はシリンダ9aの伸長動作により、上方に位置してドアトリムアッパー2を成形するためのキャビティC1とドアトリムロア3を成形するためのキャビティC2とを区画しており、第1の射出機8aから溶融樹脂M1がキャビティC1に射出充填される。尚、キャビティC1には、ドアトリムアッパー2の表皮2aが予めセットされており、表皮2aと樹脂成形品2bとの積層体からなるドアトリムアッパー2が成形される。
その後、シリンダ9aが収縮動作を行ない、図23(a),(b)に示すように、分割バー9が下降した後、第2の射出機8bから溶融樹脂M2がキャビティC2に射出充填され、更にこの溶融樹脂M2は、分割バー9が下降して生じるスペース内にも充填されてドアトリムアッパー2と一体化する形でドアトリムロア3が所要形状に成形されて、二色成形品であるドアトリム1の成形が完了する。上述したドアトリム1のような二色成形品の成形方法及び成形金型については、特許文献1に詳細に記載されている。
図24は、上述した従来の成形工法により成形されたドアトリム1の境界溝部4の端末4aを示す斜視図であり、図25は、境界溝部4の端末4aの断面図である。すなわち、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3の境界溝部4における端末4aでは分割バー9の下降ストロークに対応する突起aがパネル側に向けて突設され、外観見栄えを低下させ、かつ車体パネルとの間に干渉問題が生じる。従って、図25中矢印で示すカットラインでこの突起aをカット処理することにより、体裁を整えるとともに、車体パネルに対する合わせ精度を向上させているのが実情である。
特開平10−278060号公報
このように、従来では、上下二分割構造の自動車用ドアトリム1のような二色成形品を同一の成形金型5を使用して成形する場合には、成形金型5内に内装される分割バー9を必要とするため、分割バー9の下降ストロークに応じた寸法の突起aが境界溝部4の端末4aに形成され、この突起aをカットするカット処理工程が必要となり、工数が嵩み、生産性を低下させるという欠点がある。また、精度の良いカット処理を行なわなければ、車体パネルや相手部品との間の合わせ精度が低下するという問題点が同時に指摘されている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、成形金型内のキャビティを分割バーにより区画して、各キャビティにそれぞれ専用の射出機から溶融樹脂を射出充填して成形される多色成形品及びその成形方法であって、多色成形品の接合ラインに沿う境界溝部の端末において、従来形成されていた突起をなくすことにより、突起のカット除去工程を廃止することで、生産性を高め、かつ車体パネルや相手部品に対する合わせ精度を高めた多色成形品及びその成形方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、成形金型のキャビティを分割バーにより複数のキャビティに区画し、各キャビティに対応する射出機から溶融樹脂を上記各キャビティ内に射出充填して、複数の樹脂成形品を境界溝部を介して一体化してなる多色成形品において、前記境界溝部の端末は、成形上型のパーティング用突起と、成形下型、あるいは分割バーのシール用ブロックとの間でパーティング処理されることにより、境界溝部の端末における溝部底面に切欠部が開設されていることを特徴とする。
更に、本発明に係る多色成形品の好ましい実施の形態においては、成形金型のキャビティを分割バーにより複数のキャビティに区画し、各キャビティに対応する射出機から溶融樹脂を上記各キャビティ内に射出充填して、複数の樹脂成形品を境界溝部を介して一体化してなる多色成形品において、前記境界溝部の端末は、成形上型のパーティング用突起と、分割機構部における分割バーの端末に形成した段部の上面とが対峙しているとともに、上記分割バーの下降時において、製品端末ラインと分割バーにおける段部の上面とが面一に設定されていることを特徴とする。
ここで、多色成形品とは、単一の成形金型に少なくとも2つ以上の複数の異なるキャビティを設定し、各キャビティに異種材料の溶融樹脂を射出充填することで、外観の異なる複数の樹脂成形品を接合一体化して成形される二色成形品、三色成形品等のことをいう。尚、一方側の樹脂成形品の表面には、表皮を積層一体化することもできる。この多色成形品の用途としては、例えば、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品全般に適用できる。
上記樹脂成形品の材料としては、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂から構成しても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が使用でき、これらの熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
更に、双方の樹脂成形品の接合部に沿って、製品表面に境界溝部が形成されているとともに、この境界溝部の端末は、成形上型と成形下型(分割バーも含む)との間でパーティング処理されることにより、境界溝部の底面に切欠部が開設されている。また、別の形態においては、分割バーの端末に段部を上乗せ設置することで、境界溝部における端末の溝部底面は、他方側の樹脂成形品の端末ラインと面一に設定されている。
そして、本発明に係る多色成形品によれば、異なる外観をもつ樹脂成形品の間に境界溝部が設けられ、この境界溝部の端末には切欠部が形成されているか、あるいは溝部底面が製品の端末ライン上に位置しているため、従来のようにパネル側に突出する突起が形成されることがないことから、突起のカット除去工程を廃止でき、車体パネルや相手部品に対する精度の良い合わせを達成できる。
次いで、本発明に係る多色成形品の成形方法は、成形金型を型締めした後、キャビティ内に分割バーを上昇させて、第1のキャビティと第2のキャビティとを区画し、次いで、第1のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、一方側の樹脂成形品を成形した後、前記分割バーを下降操作し、第2のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、他方側の樹脂成形品を境界溝部を介して一方側の樹脂成形品と一体化してなる多色成形品の成形方法であって、前記境界溝部の端末よりも分割バーの端末を内方に設定するとともに、境界溝部の端末において、成形上型のパーティング用突起と成形下型とをパーティング面で突き合わせ処理することにより、境界溝部の端末における溝部底面に切欠部を形成することを特徴とする。
ここで、本発明に係る成形方法に使用する成形金型は、所定ストローク上下動可能な成形上型と、この成形上型の下方側に位置する成形下型と、成形下型に接続される射出機と、成形下型に配設され、キャビティを分割する分割機構部とから構成される。この分割機構部は、分割バーが駆動シリンダにより上下動可能に支持される。そして、一方側の樹脂成形品の成形時には駆動シリンダが伸長して分割バーが上方に位置してキャビティを分割する。また、他方側の樹脂成形品の成形時には駆動シリンダが収縮動作して分割バーが下降し、隣接するキャビティ間を連通させるスペースを形成する。そして、上記分割バーの長さが境界溝部の長さよりも短く設定され、境界溝部の端末は、成形上型と成形下型との間でパーティング処理される構成が採用されている。
従って、本発明に係る多色成形品の成形方法によれば、一方側の樹脂成形品の成形時、及び他方側の樹脂成形品の成形時において、境界溝部の端末においては、成形上下型がパーティング状態であるため、境界溝部の端末に切欠部が形成されることになる。その結果、分割バーの下降により、パネル側に突出する突起が形成されることがなく、突起のカット除去工程を廃止することができる。
次に、本発明に係る多色成形品の成形方法の好ましい実施の形態においては、前記境界溝部の端末に相当する分割バーに成形上型に向けてバネ付勢されるシール用ブロックが収容配置され、分割バーの下降時に、成形上型のパーティング用突起とシール用ブロックとをパーティング面で突き合わせ処理することにより、境界溝部の端末における溝部底面に切欠部を形成することを特徴とする。
そして、この実施の形態によれば、一方側の樹脂成形品の成形時には分割機構部における分割バーが上昇しており、隣接するキャビティを区画するため、一方側の樹脂成形品を良好に成形することができ、他方側の樹脂成形品の成形時には分割バーが下降するとともに、第2のキャビティ内に他方側の射出機から溶融樹脂が射出充填されるが、その際、分割バーの端末に設けられているシール用ブロックが付勢バネにより成形上型側にバネ付勢され、分割バーが下降しても、境界溝部の端末に相当する箇所はシール用ブロックが成形上型とパーティングしているため、境界溝部の端末において溝部底面に切欠部が形成されることになる。従って、パネル側に突出する突起が形成されることがないため、突起のカット除去工程を廃止することができ、パネルに対する良好な合わせ精度が期待できる。
更に、本発明に係る多色成形品の成形方法の更に好ましい実施の形態においては、前記境界溝部の端末に相当する分割バーの端末には、シール用段部が上乗せ状に形成されており、他方側の樹脂成形品の成形時において、分割バーが下降する際、他方側の樹脂成形品の端末ラインと分割バーの段部の上面とを面一に設定することにより、境界溝部の端末における溝部底面と樹脂成形品の端末ラインとが同一平面上に形成されることを特徴とする。
そして、この実施の形態によれば、分割バーの端末には、シール用段部が上乗せ状に設けられており、このシール用段部の上面は、分割バーに設けられている凹部の底面よりも上方位置にあり、一方側の樹脂成形品の成形時には、段部上面と成形上型のパーティング用突起とがパーティングしているとともに、他方側の樹脂成形品の成形時において、分割バーが下降した際には、他方側のキャビティ下面と面一に調整されるため、境界溝部の底面と他方側の樹脂成形品の端末ラインとを面一上に形成することができる。よって、従来のようにパネル側に突出する突起が境界溝部の端末に形成されることがないため、突起のカット除去工程を廃止することができる。
以上説明した通り、本発明に係る多色成形品及びその成形方法は、成形金型に配設されている分割機構部における分割バーの昇降動作により、複数の異なるキャビティに区画するとともに、異なるキャビティに色彩の異なる溶融樹脂を射出充填することで、境界溝部を境として複数の樹脂成形品を接合一体化できる。特に、境界溝部の端末において、分割バーの端末を中央側に後退させるか、あるいは分割バーに成形上型に当接するシール用ブロック、またはシール用段部を設けることにより、境界溝部の端末における溝部底面に切欠部を設けるか、あるいは境界溝部の端末における溝部底面と製品の端末ラインとを同一面上に設定するというものであるから、従来のように、境界溝部の端末にパネル側に突出する突起が形成されることがなく、従来必要であった成形後の突起のカット除去工程を廃止することができ、生産性を高めることができるとともに、カットバラツキ等により精度不良を招くことなく、車体パネルや相手部品に対する合わせ精度を高めることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る多色成形品及びその成形方法の好適な実施例について、上下二分割タイプの自動車用ドアトリム及びその成形方法を例示して説明する。
図1乃至図11は、本発明の第1実施例を示し、図1はツートンタイプのドアトリムを示す正面図、図2は同ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同ドアトリムにおける境界溝部の端末を示す斜視図、図4は同ドアトリムにおける境界溝部の端末の構成を示す断面図、図5は同ドアトリムを成形する際に使用する成形金型の全体構成を示す概要図、図6は同成形金型におけるキャビティを分割する分割機構部の構成を示す説明図、図7は分割機構部における分割バーの構成を示す説明図、図8は分割バーの端末の構成を示す説明図、図9乃至図11は同ドアトリムの成形工程を示す各説明図である。
図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下二分割体から構成されている。上記ドアトリムアッパー20は、樹脂基材21の表面に表皮22が貼付された積層構造体からなり、ドアトリムロア30は、合成樹脂の射出成形体から構成されている。上記ドアトリムアッパー20における樹脂基材21及びドアトリムロア30の材質としては、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が使用でき、これらの熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
上記ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチエスカッション12等が取り付けられている。一方、ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15がドアトリムロア30と一体、あるいは別体に設けられている。尚、図中符号16は、ドアトリム10を取り付けるドアインナーパネル(車体パネル)を示す。
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の外観上の対比効果により、優れた外観意匠性を備えており、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との間には、境界溝部17が見切りラインとして形成されている。更に、この自動車用ドアトリム10は、特に図3,図4に示すように、境界溝部17の端末17aは、図示するように、切欠部18が形成されているため、従来必要としたパネル側に突出する突起のカット除去工程を廃止でき、しかもドアインナーパネル(車体パネル)16に対する合わせ精度を良好に管理することができるという利点がある。
次いで、上述したドアトリム10の成形に使用する成形金型40の構成について、図5乃至図8を基に説明する。まず成形金型40の全体構成について、図5に示すように、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、成形下型42にマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に形成されたドアトリムアッパー20の樹脂基材21を形成するための第1のキャビティ424内、及びドアトリムロア30を成形するための第2のキャビティ425内に供給される。また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締め及び型開きされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
更に、図6に示すように、ドアトリム10に境界溝部17を形成するために、成形上型41には、凸条414が突設され、それに対応して成形下型42には、凹部427が形成され、この凹部427内に分割機構部50が収容配置されている。この分割機構部50は、分割バー51が駆動シリンダ52により所定ストローク上下動可能に昇降駆動される。上記分割バー51の上面には、成形上型41の凸条414を受容し、また、ドアトリムロア30の成形時には、補強リブ31を成形するための凹部51aが形成されている。
そして、図7,図8に示すように、成形下型42に設けられる分割機構部50は、ドアトリム10の境界溝部17に沿って設けられており、駆動シリンダ52の駆動により、分割バー51は、図8中実線で示す上方位置と、一点鎖線で示す下方位置との間で符号Lで示すストローク分昇降動作して、キャビティ424,425を区画、あるいは連通させる。そして、本実施例では、特に、境界溝部17の端末17aに切欠部18を形成するために、分割バー51の端末51b周辺の型構造に工夫が施されている。すなわち、図8に拡大して示すように、分割バー51の端末51bは、成形上型41の型面から図8中符号dで示す寸法分、中央側に向けて後退している。更に、この部位については、成形上型41には凸条414から延設されるパーティング用突起414aを形成することで、成形上型41と成形下型42とはパーティング面Pで当接している。尚、この実施例では、図7,図8に示すように、分割バー51の両端末51bを後退させて境界溝部17の端末17aにおいて、成形上下型41,42との間でパーティング処理されるように設定されているが、境界溝部17の少なくとも一方側の端末17aのみに適用することもできる。
次いで、この成形金型40を使用してドアトリム10の成形方法について、簡単に説明すると、まず、ドアトリムアッパー20の成形工程は、表皮22を第1のキャビティ424内にセットする。この時、表皮22は、図示しないセットピン、あるいは真空吸引作用により、成形上型41の型面に保持されている。尚、移動式のフレーム枠でキャビティ424内に表皮22をセットするようにしても良い。上記表皮22をセットした後、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、成形上下型41,42が型締めされて、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じて溶融樹脂M1が第1のキャビティ424内に射出充填される。尚、溶融樹脂M1の射出タイミングは、成形上下型41,42の型締め前に設定しても良い。また、この溶融樹脂M1としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)が使用されており、所望ならば、タルクが適宜割り合いで混入されていても良い。
このように、溶融樹脂M1が第1のキャビティ424内に射出充填されて、表皮22を貼り合わせた樹脂基材21が成形され、ドアトリムアッパー20の成形が完了するが、この時、境界溝部17に沿って設けられている分割機構部50については、駆動シリンダ52が伸長状態であり、分割バー51は、最上方位置に位置しており、図9に示すように、第1のキャビティ424内に射出充填される溶融樹脂M1は、この分割バー51のシール作用により、第2のキャビティ425内に侵入することがない。
その後、ドアトリムアッパー20の成形が完了すれば、分割機構部50における駆動シリンダ52が収縮動作して、分割バー51が所定ストローク下降し、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてドアトリムロア成形用の第2のキャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填され、図10に示すように、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。そして、ドアトリムロア30の成形時において、分割機構部50における分割バー51は、下方位置まで下降しているが、この分割バー51の端末51bについては、図11に示すように、境界溝部17の端末17aにおいては成形上型41に設けたパーティング用突起414aと下型42とがパーティング面Pで突き当てられており、この部位において切欠部18が形成されることになる。
このように、第1実施例では、分割バー51の端末51bを後退させて境界溝部17の端末17aに相当する箇所を成形上下型41,42のパーティング面Pとして構成することで、境界溝部17の端末17aにおける溝部底面に切欠部18を簡単に形成することができ、従来必要としたパネル側に突出する突起のカット除去工程を廃止できるとともに、ドアインナーパネル(車体パネル)16、あるいは隣接する相手部品等に対する精度の良い合わせが期待できる。また、第1実施例では、ドアトリム10を二色成形品の形態で示したが、例えば、トリムアッパー、トリムセンター、トリムロアのように製品表面を三分割する三色成形品の形態としても良い。
図12乃至図15は本発明の第2実施例を示すもので、図12は本発明に係る多色成形品をツートンタイプのドアトリムに適用したドアトリムの境界溝部の端末を示す斜視図、図13は同境界溝部の端末の構成を示す断面図、図14,図15は第2実施例で使用する成形金型の構成を示すもので、図14は分割バーの上昇時の状態、図15は分割バーの下降時の状態をそれぞれ示す説明図である。この第2実施例においても、第1実施例同様、ドアトリム10はドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との上下二分割体から構成されており、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とを区画する境界溝部17の端末17aにおいては、溝部底面に切欠部18が形成され、ドアトリム10の端縁部外周ラインに従来形成されていた突起が形成されることがないため、突起のカット除去工程を廃止でき、かつ図13に示すように、ドアインナーパネル16に対する良好な合わせ精度が得られる。
そして、この第2実施例においては、境界溝部17の端末17aに切欠部18を形成する金型構造としては、図示するように、成形金型40は所定ストローク上下動可能な成形上型41と、固定側の成形下型42とから大略構成され、成形上下型41,42間に画成されるキャビティを二分割するために分割機構部50が成形金型40に配設されている点は第1実施例と同一である。但し、分割機構部50における分割バー51の端末形状に工夫が施されている点が第1実施例と相違する。すなわち、図示するように、分割バー51の端末51bは、境界溝部17の端末17aに対応するが、この分割バー51の端末51bには、シール用ブロック53が付勢バネ54により上方に付勢された状態で収容配置されている。
次に、このシール用ブロック53の作用について、図14,図15を基に説明すると、図14はドアトリムアッパー20の成形時の状態を示すもので、この時には、駆動シリンダ52が伸長状態にあり、分割バー51は最上方位置に位置している。そして、シール用ブロック53は、付勢バネ54により上方に付勢され、成形上型41のパーティング用突起414aと突き当たっており、この部位でシールされているため、ドアトリムアッパー20の素材である溶融樹脂M1は、ドアトリムロア成形用の第2のキャビティ425内に侵入することがない。このように、分割バー51が上昇することで、2つのキャビティ424,425が精度良く区画され、ドアトリムアッパー20が所要形状に成形される。
そして、ドアトリムアッパー20の成形完了後、駆動シリンダ52の収縮動作により、分割バー51が所定ストローク下降を行ない、第1実施例同様、ドアトリムロア成形用の第2のキャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填されて、ドアトリムロア30がドアトリムアッパー20と一体に成形される。この時、図15に示すように、分割バー51は、キャビティから下方に後退しているが、分割バー51の端末51bに設けたシール用ブロック53は、付勢バネ54のバネ圧により上昇しており、成形上型41のパーティング用突起414aとパーティング状態にある。従って、ドアトリムロア30の成形時には、境界溝部17の端末17aにおいては、シール用ブロック53が成形上型41とパーティング面Pで突き当て処理されているため、境界溝部17の端末17aにおける溝部底面に切欠部18が形成されることになる。
従って、従来必要とした突起のカット除去工程を廃止できるとともに、ドアインナーパネル(車体パネル)16、あるいは隣接する相手部品に対する合わせ精度を高めることができるという第1実施例と同様の効果を備えている。尚、この第2実施例においては、分割バー51の端末51bの一方側においてのみシール用ブロック53を収容配置した構成を図示したが、分割バー51の両端末51bにシール用ブロック53を収容配置しても良い。
図16乃至図19は本発明の第3実施例を示すもので、図16は本発明に係る多色成形品をツートンタイプのドアトリムに適用した境界溝部の端末を示す斜視図、図17は同境界溝部の端末の構成を示す断面図、図18は第3実施例に使用する分割バーの端末の形状を示す斜視図、図19は分割バーの作用を示す説明図である。この第3実施例におけるドアトリム10もまたドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との上下二分割体から構成されており、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とは境界溝部17を介して一体化され、かつ境界溝部17の端末17aにおいては、溝部底面19はドアトリム10(ドアトリムロア30)の側縁10aと同一ラインに位置しており、境界溝部17の端末17aにおける外観上の違和感がなく、かつドアインナーパネル(車体パネル)16や相手部品に対する干渉もなく、良好な合わせ精度が得られる。
そして、この第3実施例においては、図18に示すように、分割バー51の端末51bにおいて形状に工夫が施されている。すなわち、境界溝部17を形成するために成形上型41に凸条414が形成されており、この凸条414の両端に位置するパーティング用突起414aに対応する分割バー51には、分割バー51の下降ストロークに対応する高さ寸法をもつシール用段部55が上乗せ状に形成されている。すなわち、分割バー51の上面には、凸条414を収容する凹部51aが形成されているが、凸条414の端末に位置するパーティング用突起414aに対しては、凹部51aの底面よりも上方位置にある段部55の上面55aが対峙するという構造が採用されている。
従って、図19(a)はドアトリムアッパー20の成形時の状態、図19(b)はドアトリムロア30の成形時の状態をそれぞれ示しているが、図19(a)に示すように、ドアトリムアッパー20の成形時には、ドアトリムアッパー成形用の第1のキャビティ424内に溶融樹脂M1が射出充填されるが、この時、分割バー51は駆動シリンダ52により上方位置まで持ち上げられており、特に、分割バー51の端末51bにおいては、段部55の上面55aと成形上型41のパーティング用突起414aとが当接しており、一方側の溶融樹脂M1が第2のキャビティ425内に侵入することがなく、ドアトリムアッパー20の良好な成形が可能となる。
そして、図19(b)に示すように、ドアトリムロア30の成形時には、分割バー51は駆動シリンダ52の収縮動作により、所定ストローク下降するが、従来の分割バーの形状においては、図19(b)中符号aで示す突起(図中斜線で示す)が形成されるが、この第3実施例においては、成形上型41のパーティング用突起414aに対して段部55の上面55aが対峙しており、この段部55の上面55aは、ドアトリムロア成形用の第2のキャビティ425の下面と面一にあり、第2のキャビティ425内に溶融樹脂M2を射出充填して、ドアトリムロア30を成形した場合、境界溝部17の端末17aにおいては、溝部底面19とドアトリムロア30の側縁10aとが面一に設定されているため、図19(b)中符号aで示す突起が形成されることがない。従って、第1実施例、第2実施例同様、突起のカット除去工程を廃止でき、かつドアインナーパネル(車体パネル)16、あるいは隣接する相手部品に対する合わせ精度を高めることができるという上述実施例と同様の作用効果を備えている。また、この第3実施例においては、第1実施例、第2実施例では切欠部18が形成されていたが、溝部底面19には切欠部18が形成されないため、見栄え、合わせ精度の向上に加えて、剛性を強固に維持できるという付随的な利点がある。
以上説明した実施例は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とからなる上下二分割構造のドアトリム10であり、ドアトリムアッパー20として、樹脂基材21と表皮22との積層構造体からなる構成を適用したが、単一の樹脂成形品からなるドアトリムアッパー20に適用することもできる。また、二色成形品の他に、三色成形品にも応用できる。このように、多色成形品であれば、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等、内装部品全般に適用することができる。更に、境界溝部17の端末17aの少なくとも一方側に適用されていれば良いが、所望により両端末に設定することもできる。
本発明に係る多色成形品を適用したツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図ある。 図1中II−II線断面図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第1実施例における境界溝部の端末を示す斜視図である。 図3に示す境界溝部の構成を示す断面図である。 本発明に係る多色成形品の成形方法に使用する成形金型の全体構成を示す概要図である。 図5に示す成形金型における分割機構部の構成を示す説明図である。 図5に示す成形金型における成形金型と分割機構部との構成を示す説明図である。 図7に示す分割機構部における分割バーの端末の構成を示す説明図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第1実施例におけるドアトリムアッパーの成形工程を示す説明図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第1実施例におけるドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第1実施例の境界溝部を形成する工程説明図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第2実施例を示す境界溝部の斜視図である。 図12に示す境界溝部の構成を示す断面図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第2実施例の成形に使用する成形金型の構成を示す概要図である。 図14に示す成形金型における分割バーの下降時の状態を示す説明図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第3実施例を示す境界溝部の斜視図である。 図16に示す境界溝部の端末を示す断面図である。 本発明に係る多色成形品をドアトリムに適用した第3実施例の成形に使用する分割バーの端末を示す斜視図である。 図18に示す分割バーと成形上型との関係を示す、(a)分割バーの上昇時の状態、(b)分割バーの下降時の状態をそれぞれ示す説明図である。 従来のツートンタイプのドアトリムを示す正面図である。 従来のツートンタイプのドアトリムの成形に使用する成形金型の全体構成を示す説明図である。 従来のツートンタイプのドアトリムの製造方法におけるドアトリムアッパーの成形工程を示す説明図である。 従来のツートンタイプのドアトリムの製造方法におけるドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。 従来のツートンタイプのドアトリムにおける境界溝部の端末の形状を示す斜視図である。 従来のツートンタイプのドアトリムにおける境界溝部の端末の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 自動車用ドアトリム(ツートンタイプ)
17 境界溝部
17a 端末
18 切欠部
19 端末の溝部底面
20 ドアトリムアッパー
21 樹脂基材
22 表皮
30 ドアトリムロア(樹脂単体品)
40 成形金型
41 成形上型
414 凸条
414a パーティング用突起
42 成形下型
424 第1のキャビティ(ドアトリムアッパー成形用)
425 第2のキャビティ(ドアトリムロア成形用)
43a,43b 射出機
50 分割機構部
51 分割バー
51a 凹部
51b 端末
52 駆動シリンダ
53 シール用ブロック
54 付勢バネ
55 段部
55a 上面

Claims (5)

  1. 成形金型(40)のキャビティ(C)を分割バー(51)により複数のキャビティ(424,425)に区画し、各キャビティ(424,425)に対応する射出機(43a,43b)から溶融樹脂(M1,M2)を上記各キャビティ(424,425)内に射出充填して、複数の樹脂成形品(20,30)を境界溝部(17)を介して一体化してなる多色成形品(10)において、
    前記境界溝部(17)の端末(17a)は、成形上型(41)のパーティング用突起(414a)と、成形下型(42)、あるいは分割バー(51)のシール用ブロック(53)との間でパーティング処理されることにより、境界溝部(17)の端末(17a)における溝部底面に切欠部(18)が開設されていることを特徴とする多色成形品。
  2. 成形金型(40)のキャビティ(C)を分割バー(51)により複数のキャビティ(424,425)に区画し、各キャビティ(424,425)に対応する射出機(43a,43b)から溶融樹脂(M1,M2)を上記各キャビティ(424,425)内に射出充填して、複数の樹脂成形品(20,30)を境界溝部(17)を介して一体化してなる多色成形品(10)において、
    前記境界溝部(17)の端末(17a)は、成形上型(41)のパーティング用突起(414a)と、分割機構部(50)における分割バー(51)の端末(51b)に形成した段部(55)の上面(55a)とが対峙しているとともに、上記分割バー(51)の下降時において、製品端末ライン(10a)と分割バー(51)における段部(55)の上面(55a)とが面一に設定されていることを特徴とする多色成形品。
  3. 成形金型(41,42)を型締めした後、キャビティ(C)内に分割バー(51)を上昇させて、第1のキャビティ(424)と第2のキャビティ(425)とを区画し、次いで、第1のキャビティ(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填して、一方側の樹脂成形品(20)を成形した後、前記分割バー(51)を下降操作し、第2のキャビティ(425)内に溶融樹脂(M2)を射出充填して、他方側の樹脂成形品(30)を境界溝部(17)を介して一方側の樹脂成形品(20)と一体化してなる多色成形品(10)の成形方法であって、
    前記境界溝部(17)の端末(17a)よりも分割バー(51)の端末(51b)を内方に設定するとともに、境界溝部(17)の端末(17a)において、成形上型(41)のパーティング用突起(414a)と成形下型(42)とをパーティング面(P)で突き合わせ処理することにより、境界溝部(17)の端末(17a)における溝部底面に切欠部(18)を形成することを特徴とする多色成形品の成形方法。
  4. 成形金型(41,42)を型締めした後、キャビティ(C)内に分割バー(51)を上昇させて、第1のキャビティ(424)と第2のキャビティ(425)とを区画し、次いで、第1のキャビティ(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填して、一方側の樹脂成形品(20)を成形した後、前記分割バー(51)を下降操作し、第2のキャビティ(425)内に溶融樹脂(M2)を射出充填して、他方側の樹脂成形品(30)を境界溝部(17)を介して一方側の樹脂成形品(20)と一体化してなる多色成形品(10)の成形方法であって、
    前記境界溝部(17)の端末(17a)に相当する分割バー(51)に成形上型(41)に向けてバネ付勢されるシール用ブロック(53)が収容配置され、分割バー(51)の下降時に、成形上型(41)のパーティング用突起(414a)とシール用ブロック(53)とをパーティング面(P)で突き合わせ処理することにより、境界溝部(17)の端末(17a)における溝部底面に切欠部(18)を形成することを特徴とする多色成形品の成形方法。
  5. 成形金型(41,42)を型締めした後、キャビティ(C)内に分割バー(51)を上昇させて、第1のキャビティ(424)と第2のキャビティ(425)とを区画し、次いで、第1のキャビティ(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填して、一方側の樹脂成形品(20)を成形した後、前記分割バー(51)を下降操作し、第2のキャビティ(425)内に溶融樹脂(M2)を射出充填して、他方側の樹脂成形品(30)を境界溝部(17)を介して一方側の樹脂成形品(20)と一体化してなる多色成形品(10)の成形方法であって、
    前記境界溝部(17)の端末(17a)に相当する分割バー(51)の端末(51b)には、シール用段部(55)が上乗せ状に形成されており、他方側の樹脂成形品(30)の成形時において、分割バー(51)が下降する際、他方側の樹脂成形品(30)の端末ライン(10a)と分割バー(51)の段部(55)の上面(55a)とを面一に設定することにより、境界溝部(17)の端末(17a)における溝部底面(19)と樹脂成形品(30)の端末ライン(10a)とが同一平面上に形成されることを特徴とする多色成形品の成形方法。
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