JP4107583B2 - 自動車用内装部品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品及びその製造方法に係り、特に、積層構造体と樹脂単体品とを接合してなるタイプの自動車用内装部品の軽量化を図り、かつ合わせ部分の見栄え並びに合わせ精度を高めた自動車用内装部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図23は、上下二分割構造の自動車用ドアトリム1を示す分解図であり、図24は、同自動車用ドアトリム1の構成を示す断面図である。図面において、自動車用ドアトリム1は、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3とから構成されている。
【0003】
そして、ドアトリムアッパー2は、所望の曲面形状に成形された樹脂芯材2aの表面に表皮2bを貼着した積層構造体からなり、モールドプレス成形工法、あるいはコールドプレス成形工法により樹脂芯材2aと表皮2bとが一体成形されている。
【0004】
上記ドアトリムアッパー2の成形方法について、図25を基に説明する。まず、ドアトリムアッパー2を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。
【0005】
そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリムアッパー2の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂の通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。
【0006】
また、上下動作する成形上型5は、適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
【0007】
従って、成形上下型5,6が型開き状態にあるとき、表皮2bを金型内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めする直前か、または型締めした後のいずれかのタイミングで両金型間の製品キャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2aを所要の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2aの表面に表皮2bを一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
尚、図25では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、実際は、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填されても良い。
【0009】
一方、ドアトリムロア3は、合成樹脂の射出成形体からなり、ドアトリムアッパー2の成形金型4とは別個の図示しない射出成形金型を使用することで所要形状に成形される。
【0010】
次いで、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合構造は、ドアトリムロア3の接合縁部に沿って、溶着用ボス3aが適宜ピッチ間隔で立設され、この溶着用ボス3aをドアトリムアッパー2に対応して開設されている取付孔2c内に挿入した後、溶着用ボス3aの先端部分に超音波溶着カシメ加工を施すことにより、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合一体化を図っている(例えば、特許文献2参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3、図4)
【0012】
【特許文献2】
特開2001−198936号公報 (第4頁、図8、図9)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の上下二分割構造の自動車用ドアトリム1にあっては、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3とをそれぞれ別個の成形金型を使用して個別に成形し、その後両者を接合して超音波溶着加工により接合一体化するという工法を使用していたため、工程数が多く、かつ成形金型費用も嵩み、コストアップ並びに生産性を低下させるという欠点が指摘されている。
【0014】
また、従来の接合方法にあっては、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合ラインは、接合部に沿って一部をラップした合わせ構造であるため、製品表面の見栄えが好ましくなく、また、寸法が安定しないという不具合があり、加えて、ドアトリムアッパー2及びドアトリムロア3の製品全面に亘り樹脂芯材2a並びに樹脂単体品のように、樹脂材料が占有しているため、重量アップを招き、製品の軽量化を果たす上で大きな障害となっていた。
【0015】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、積層構造体と樹脂単体品とを接合してなる自動車用内装部品及びその製造方法であって、軽量で、かつ合わせ部分の見栄え並びに寸法安定性を高めた自動車用内装部品を提供することを目的とする。また、上記自動車用内装部品において単一の成形金型での成形を可能にするとともに、従来に比べ工程数を短縮化することで簡単かつ廉価に製造することができる自動車用内装部品の製造方法を提供することを更なる目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、所要形状に成形され、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材の裏面に所定パターン形状の樹脂リブを積層一体化してなる積層構造体と、所要形状に成形される樹脂単体品とを接合してなる自動車用内装部品であって、積層構造体並びに樹脂単体品とが同一の成形金型内で一体成形されるとともに、前記積層構造体と樹脂単体品との接合部に沿って、発泡樹脂基材の端縁側に裏面側から圧縮荷重を加えることにより、厚みを減じた圧縮加工部が形成され、樹脂単体品成形時、上記圧縮加工部の裏面に樹脂を充填することにより、発泡樹脂基材の圧縮加工部を支持する支持部が樹脂単体品に設けられていることを特徴とする。
【0017】
ここで、自動車用内装部品としては、積層構造体と樹脂単体品とを接合してなる2色成形品であればその用途は問わず、例えば、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等に適用できる。
【0018】
更に、積層構造体は、所望の曲面形状に成形され、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される所定パターン形状の樹脂リブとから構成されているが、上記発泡樹脂基材は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所要の曲面形状に成形することで、その形状を保持する。尚、ここでいう「保形性」とは、リブ等の補強材がなくても、成形後脱型したとき、その形状を保持する程度の剛性を備えていることである。また、製品形状が高展開率部分を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して成形金型の内面に沿って発泡樹脂シートに真空吸引力を作用させるようにしても良い。
【0019】
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂などが使用できる。
【0020】
また、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等のアゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。
【0021】
上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。そのときの発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
【0022】
一方、樹脂リブとして使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用できる。
【0023】
また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子などがある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
【0024】
そして、外観意匠性を高めるために、発泡樹脂基材の表面に加飾材を積層一体化しても良い。この加飾材としては、織布、不織布、編布、シート、フィルム、発泡体、網状物などが使用できる。これら加飾材を構成する材料は特に限定されないが、織布、不織布、編布等、通気性を有する素材を使用したほうが、発泡樹脂基材の吸音性能を生かす上で好ましい。また、加飾材としてTPOシート、あるいはポリエチレンフォーム等のポリオレフィン系樹脂フォームを裏打ちしたTPOシートを使用し、かつ発泡樹脂基材及び樹脂リブの素材としてオレフィン系樹脂を使用すれば、材料をオレフィン系樹脂に統一できることから、リサイクル作業を円滑に行なえる。
【0025】
次いで、樹脂単体品の使用材料は、積層構造体の樹脂リブ同様、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。また、この樹脂単体品は、製品表面として現われるため、適切な顔料が混入され、かつ製品表面に絞模様等を刻設するのが好ましい。
【0026】
更に、積層構造体と樹脂単体品との接合部に沿って、積層構造体を構成する発泡樹脂基材の端縁側に圧縮加工部が裏面を窪ませるように形成され、更に、圧縮加工部の裏面に樹脂単体品から延びる支持部が形成されている。
【0027】
そして、本発明に係る自動車用内装部品によれば、積層構造体と樹脂単体品との接合部に沿って発泡樹脂基材の端縁側は厚みを減じた圧縮加工部が形成され、かつこの圧縮加工部の裏面に延びて、これを支持する支持部が樹脂単体品に延設され、両者の接合部は強固なラップ構造が採用されているため、接合部の強度を良好に維持できる。
【0028】
加えて、積層構造体の構成として、軽量な発泡樹脂基材とその裏面側に所定パターン形状の樹脂リブを配設するという構造であるため、従来の重量の嵩む樹脂芯材を廃止することで、軽量化を達成できるとともに、樹脂材料を節約できる。
【0029】
また、本発明の好ましい実施の態様としては、前記積層構造体と樹脂単体品との接合部に沿って見切用溝部が設定されているとともに、発泡樹脂基材の圧縮加工部を支持する支持部が見切用溝部の底壁部から側壁部にかけて形成されていることを特徴とする。
【0030】
従って、この実施の態様によれば、積層構造体と樹脂単体品との接合部に沿って見切用溝部が設定され、発泡樹脂基材の端末となる圧縮加工部が見切用溝部内に収容され、外部に露見しないため、合わせ部分の見栄えが良好であるとともに、合わせ精度を高めることができる。
【0031】
更に、見切用溝部の底壁部及び側壁部にかけて発泡樹脂基材の裏面には、樹脂単体品の支持部が延設されているため、積層構造体と樹脂単体品との間の接合部の剛性を強固にできる。
【0032】
そして、本発明の好ましい実施の態様としては、前記樹脂単体品の支持部と、積層構造体の樹脂リブとが複数の連結ポイントで連結一体化していることを特徴とする。
【0033】
従って、この実施の態様によれば、樹脂単体品の支持部と積層構造体の樹脂リブとが複数のポイントで連結しているため、支持部が基点となる積層構造体の折れ変形を回避できる。
【0034】
次いで、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、所要形状に成形され、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材の裏面に所定パターン形状の樹脂リブを積層一体化してなる積層構造体と、所要形状に成形される樹脂単体品とを接合一体化してなる自動車用内装部品の製造方法において、成形金型内積層構造体を成形するためのキャビティに発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートを加熱軟化処理した状態でセットし、その後、成形金型同士を型締めして、発泡樹脂基材を成形するとともに、成形下型に配置された押圧機構部における押圧用ブロックにより、発泡樹脂基材の端縁側に厚みを減じた圧縮加工部を形成する一方、成形金型の型締め直前、または型締め後のいずれかのタイミングで成形下型の溝部内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂リブを発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化して積層構造体を成形する積層構造体の成形工程と、前記押圧機構部における押圧用ブロックを下降操作して、発泡樹脂基材の圧縮加工部の裏面側に樹脂単体品形成用のキャビティと連通するスペースを画成し、上記キャビティ並びにスペース内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂単体品をキャビティ形状に従して所要形状に成形する一方、発泡樹脂基材の圧縮加工部を支持する支持部を一体成形する樹脂単体品の成形工程とからなることを特徴とする。
【0035】
ここで、本発明方法に使用する成形金型は、所定ストローク上下動可能な成形上型と、この成形上型の下方側に位置する固定側である成形下型と、成形下型に連結される射出機と、成形下型に配設される押圧機構部とから構成される。
【0036】
また、成形下型に連結される射出機は、積層構造体の樹脂リブ成形用の射出機と、樹脂単体品成形用の射出機とを独立して設けても良いが、単一の射出機から分岐マニホールドを設定して、積層構造体の樹脂リブ並びに樹脂単体品とに時間差を設けて溶融樹脂を供給するようにしても良い。
【0037】
更に押圧機構部は、押圧用ブロックが駆動シリンダにより所定ストローク上下動可能に支持され、押圧用ブロックの動作タイミングは、発泡樹脂基材の成形時には、発泡樹脂基材の端縁側に圧縮加工部を形成するために、成形下型の型面よりも上方に位置し、発泡樹脂基材の成形後、樹脂単体品の射出時には所定ストローク下降しており、発泡樹脂基材の圧縮加工部の下方に樹脂単体品のキャビティと連通するスペースを形成する。
【0038】
そして、本発明方法によれば、発泡樹脂基材の成形工程と同時、あるいは連続工程で樹脂リブの成形工程を採用することで、軽量な積層構造体を成形した後、押圧機構部を動作させて樹脂単体品により積層構造体の端末部分を支持するように支持部を樹脂単体品と一体に成形するという一連の成形工程を採用することで、同一の成形金型を使用できることから、金型設備を大幅に簡素化できるとともに、工程数も短縮化できる。
【0039】
また、本発明方法の好ましい実施の形態としては、前記成形上型に凸条、成形下型に凹条がそれぞれ設定されていることにより、積層構造体と樹脂単体品との接合部に沿って見切用溝部を形成するとともに、前記成形下型の凹条内に押圧機構部を内装することにより、見切用溝部の底壁部から側壁部にかけて、発泡樹脂基材の圧縮加工部を形成することを特徴とする。
【0040】
ここで、積層構造体と樹脂単体品との接合部に沿って見切用溝部を形成するために、成形上型の型面には、凸条が形成され、それと対応するように、成形下型の型面には凹条が凹設されている。
【0041】
また、押圧機構部は、成形下型の凹条内に収容設置され、駆動シリンダにより上下動される押圧用ブロックは、樹脂単体品の成形時、発泡樹脂基材の裏面と当接して、樹脂漏れを防止するシール機能を備えている。
【0042】
更に、樹脂単体品の支持部と積層構造体の樹脂リブとを連結させる場合には、押圧用ブロックに樹脂リブの幅と略等しい幅の切欠きを設けておけば良い。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動車用内装部品及びその製造方法の好適な実施の形態について、自動車用ドアトリム及びその製造方法を例示して説明する。
【0044】
図1乃至図15は本発明の第1実施形態を示し、図1はツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアを示す正面図、図4は同自動車用ドアトリムにおける見切用溝部付近の構成を示す断面図、図5は、同自動車用ドアトリムの変形例を示す要部断面図である。
【0045】
また、図6,図7はドアトリムを成形する成形金型を示すもので、図6は成形金型の全体図、図7は成形金型における押圧機構部を示す説明図、図8は図5に示すドアトリムを成形する成形金型における押圧機構部を示す説明図である。図9乃至図17は、本発明方法を自動車用ドアトリムの製造方法に適用した実施形態を示し、図9は発泡樹脂シートの加熱工程を示す説明図、図10,図11は成形金型への発泡樹脂シートのセット工程を示す各説明図、図12,図13は発泡樹脂基材の成形並びに樹脂リブの成形工程を示す各説明図、図14,図15は樹脂単体品の成形工程を示す各説明図、図16,図17は図5に示すドアトリムの成形工程を示す各説明図である。
【0046】
また、図18乃至図22は本発明の第2実施形態を示すもので、図18は自動車用ドアトリムの構成を示す正面図、図19は同ドアトリムを成形する成形金型の要部を示す説明図、図20乃至図22は成形金型の動作を示す各説明図である。
【0047】
まず、図1乃至図13に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下二分割体から構成されている。上記ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチエスカッション12が取り付けられている。一方、ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15が一体あるいは別体に形成されている。
【0048】
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、積層構造体であるドアトリムアッパー20の軽量化を図るとともに、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部の見栄えや合わせ精度を高め、かつ工程数の短縮化並びに金型設備の簡素化を推し進めることが特徴である。
【0049】
すなわち、ドアトリムアッパー20は、図2に示すように、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材21と、この発泡樹脂基材21の裏面側に積層一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ加飾材23とから大略構成されている。尚、図中符合16は車体パネルを示す。
【0050】
また、上記発泡樹脂基材21は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材21を賦形しても良い。
【0051】
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に1〜10mmの範囲に設定されている。
【0052】
次いで、樹脂リブ22は、発泡樹脂基材21の裏面側に配設され、特に、図3に示すように、交差状に延びる所定パターンに設定されている。尚、このパターンは、縦横方向、斜め方向、あるいはその組み合わせ等、交差状であれば任意のパターンが選択されて良い。この樹脂リブ22は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。
【0053】
また、この樹脂リブ22には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
【0054】
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、樹脂単体品のドアトリムロアとから構成され、外観上のアクセント効果により、優れた外観意匠性を備えている。更にドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21と、発泡樹脂基材21の裏面に積層一体化される樹脂リブ22と、加飾性を有する加飾材23とから構成されているため、従来のように製品の全周に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材21を使用する関係で、製品の重量について、従来例に比し軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も節約でき、コストダウンにも貢献できる。
【0055】
更に、発泡樹脂基材21が多孔質構造であるため、ドアトリムアッパー20は、吸音性能に優れ、車室内の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材21の吸音性を維持するために、発泡樹脂基材21の表面に予めラミネートされるか、または成形時に一体化されて積層一体化される加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも塩ビシートやTPOシート等の合成樹脂シート、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体を使用することができる。尚、TPOシート、あるいはポリエチレンフォーム等のポリオレフィン系樹脂フォームを裏打ちしたTPOシートを使用した場合、発泡樹脂基材21、樹脂リブ22としてポリオレフィン系樹脂を使用すれば、素材全体をオレフィン系樹脂材料で統一できるため、リサイクル面で有利である。
【0056】
更に、本発明を適用したドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部に沿って見切用溝部17が設定されているとともに、加飾材23をラミネートした発泡樹脂基材21は、その端縁側が厚みを減じた圧縮加工部21aとして形成され、この圧縮加工部21aは、見切用溝部17の中央部を越えてドアトリムロア30側に延びるように延設され、この発泡樹脂基材21の端縁側に形成された圧縮加工部21aの裏面にドアトリムロア30が延長され、特に、図4に示すように、見切用溝部17の底壁部17a及び側壁部17bの一部にかけて発泡樹脂基材21の圧縮加工部21a裏面を支持する支持部31が延設されている。
【0057】
従って、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部においては、見切用溝部17内にドアトリムアッパー20の端末が収まっているため、接合部の見栄えが良好であるとともに、合わせ精度が向上し、かつ端末処理工程や両部材の接合工程を廃止でき、しかもドアトリムロア30から延在する支持部31によりドアトリムアッパー20が支持されているため、両者の接合強度を強固に維持できるという利点がある。
【0058】
加えて、この支持部31は、図3,図4に示すように、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22と複数の連結ポイント22aで連結しているのが好ましい。従って、樹脂リブ22の補強機能により、ドアトリム10に外力が加わった場合でも、見切用溝部17が破断の基点として作用することがないため、ドアトリムの耐久性を高めることができる。
【0059】
また、図5は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との境界部分に見切用溝部17を省略し、ほぼ面一状となる接合部として設定したドアトリム10の変形例を示す。
【0060】
この場合においても、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部に沿って、ドアトリムアッパー20における発泡樹脂基材21の端縁側には、裏面側が凹状となる圧縮加工部21aが形成され、更に、この圧縮加工部21aの裏面にドアトリムロア30から延びる支持部31が位置するというラップ構造が採用されているため、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部において強固な接合強度が付与されている。
【0061】
次いで、図6乃至図8は上記上下二分割構造のツートンタイプの自動車用ドアトリム10を成形する際に使用する成形金型40の構成を示すもので、図6は成形金型40の全体図、図7は特に見切用溝部17を形成するために成形金型40に設けられた押圧機構部50の構成を示す説明図、図8は見切用溝部17を省略した接合部に適用する押圧機構部50の構成を示す説明図である。
【0062】
図6において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。
【0063】
更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。
【0064】
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、成形下型42にマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に形成された溝部424内、及びドアトリムロア30を形成するためのキャビティ425内に供給される。
【0065】
また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締めされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
【0066】
更に、図7に示すように、ドアトリム10に見切用溝部17を形成するために、成形上型41には、凸条414が突設され、それに対応して成形下型42には、凹条427が形成され、この凹条427内に押圧機構部50が配設されている。
【0067】
この押圧機構部50は、押圧用ブロック51が駆動シリンダ52により所定ストローク上下動可能に制御される。上記押圧用ブロック51は、成形上型41の凸条414と成形下型42の凹条427の壁面との間で見切用溝部17を形成するために、段部53と上端面54との間に傾斜面55が設定されている。
【0068】
また、図5に示すドアトリムのように、見切用溝部17を省略し、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部をほぼ面一状となるように設定したタイプに適用するには、図8に示すように、成形金型40は、成形上下型41,42を備えることは図6,図7と同一構成であるが、見切用溝部17が省略されているため、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の接合部付近の構成は、成形上型41の型面が略フラット面であり、成形下型42には、ドアトリムアッパー20の樹脂リブ22成形用の溝部424が穿設されるとともに、押圧機構部50が収容スペース56内に配設されている。
【0069】
そして、この押圧機構部50は、押圧用ブロック51と、これを上下駆動させる駆動シリンダ52とから構成されているが、押圧用ブロック51は、圧縮加工部21aと対応する部位、すなわち、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の接合ラインからドアトリムアッパー20側に向けて配置される。また、押圧用ブロック51は、発泡樹脂基材21に圧縮加工部21aを形成するために、発泡樹脂基材21の一般部厚みから必要とされる圧縮加工部21aの厚みを減じた寸法分、成形下型42の型面から上方に突出させておき、これを上方位置とし、下方位置は成形下型42の型面位置とする。更に、樹脂リブ22と樹脂単体品30の支持部31とを連結ポイント22aにより連結させる場合には、上記押圧機構部50における押圧用ブロック51の上端面54から下方向に向けて切欠き57を穿設し、この切欠き57を成形下型42における溝部424と連通させるように設定すれば良い。
【0070】
次いで、上述した成形金型40を使用してツートンタイプの自動車用ドアトリム10の製造方法の概要について説明する。まず、図9に示すように、赤外線ヒーター等のヒーター装置60により発泡樹脂シートSの一方面に加飾材23をラミネートしたものを所定温度に加熱軟化させる。この発泡樹脂シートSとしては、ポリプロピレン製発泡シート(住化プラステック製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み3mm)が使用されている。
【0071】
そして、図10,図11に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートS(加飾材23をラミネートしている)をドアトリムアッパー20対応箇所における成形上型41のキャビティ部411と成形下型42とコア部421で画成されるキャビティの上半部分にセットする。
【0072】
このとき、成形下型42に設けられている押圧機構部50における押圧用ブロック51は、その上端面54が成形下型42の型面と面一でも良いが、図示するように、成形下型42の型面より上方に位置させれば、発泡樹脂シートSのセット作業がやり易くなる。
【0073】
次いで、発泡樹脂シートSをセットした後、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、図12,図13に示すように、成形上下型41,42が型締めされて、発泡樹脂シートSが所望の型面形状に沿って賦形され、発泡樹脂基材21が所要形状に成形される。
【0074】
更に、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じてドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を形成するために、溶融樹脂M1が溝部424内に射出充填される。尚、溶融樹脂M1の射出のタイミングは、成形上下型41,42の型締め前に設定しても良い。また、この溶融樹脂M1としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)でタルクが適宜割り合いで混入されているものが使用されている。
【0075】
このとき、図13に示すように、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の接合部については、押圧機構部50における押圧用ブロック51の上端面54が成形下型42の型面と面一となるように調整され、成形上型41における凸条414と押圧用ブロック51の段部53及び傾斜面55との間で見切用溝部17が所要形状に成形される。更に、成形上型41の型面と押圧用ブロック51との間で、発泡樹脂基材21の端縁側は、厚みを1/2程度に減じた圧縮加工部21aとして形成されている。そして、この圧縮加工部21aは、見切用溝部17の中央より相手側、つまりドアトリムロア30のキャビティ425まで延設されている。
【0076】
そして、上述したように、発泡樹脂基材21とその裏面側に樹脂リブ22を一体成形してドアトリムアッパー20の成形が完了すれば、押圧機構部50の駆動シリンダ52が駆動して、押圧用ブロック51が所定ストローク下降することにより、図13中点線で示す部分にスペース428が形成される。
【0077】
更に、樹脂リブ22と樹脂単体品30の支持部31とを複数の連結ポイント22aを介して一体化する場合には、押圧用ブロック51の上端面から下方に向けて切欠き(図示せず)を形成しておき、樹脂リブ22成形用の溶融樹脂M1を切欠きを通じて上記スペース428まで流れ込むようにすれば良い。
【0078】
次いで、図14に示すように、ドアトリムロア30を成形するために、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてドアトリムロア30成形用のキャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。
【0079】
このとき、図15に示すように、押圧用ブロック51が下降することで、見切用溝部17内における発泡樹脂基材21の圧縮加工部21a下面にスペース428(図13参照)が形成されているため、このスペース428内にキャビティ425内の溶融樹脂M2が流れ込んで、発泡樹脂基材21における圧縮加工部21aの裏面にドアトリムロア30から延びる支持部31が形成されることで、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部が形成される。このとき、発泡樹脂基材21が保形性を有するため、圧縮加工部21aは、押圧用ブロック51が下降した状態でもその形状を保持する。尚、ドアトリムロア30の素材としての溶融樹脂M2は、本実施形態では、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)を使用しているが、樹脂リブ22の素材に比べドアトリムロア30は製品表面に現われるため、顔料を混入して所望の彩色を施すか、あるいは表面に絞模様を刻設するようにしても良い。
【0080】
このように、本発明方法によれば、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10を製造する際、成形下型42に2基の射出機43a,43bを連結して、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とについて、各樹脂通路を通じて溶融樹脂M1,M2を射出充填するとともに、押圧機構部50を設け、押圧用ブロック51を適宜上下動作させることで、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とを強固に一体化でき、単一の成形金型40を使用し、一連の工程でツートンタイプの自動車用ドアトリム10を簡単に製造することができる。
【0081】
また、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とに分岐して供給される溶融樹脂M1,M2を同一素材として、1基の射出機43から供給することもできる。この場合は、射出機43と連通するメインのマニホールドからドアトリムアッパー20側に供給する溶融樹脂M1の通路となる分岐マニホールドと、ドアトリムロア30に溶融樹脂M2を供給する樹脂通路の分岐マニホールドとを別個に設定し、時間差を設けてそれぞれ溶融樹脂M1,M2を供給すれば良い。
【0082】
更に、図5に示す構成に適用する場合には、図8に示す構造の成形金型40を使用する。すなわち、図16に示すように、成形上下型41,42の型締めにより、発泡樹脂基材21を所要形状に成形する際、押圧機構部50の押圧用ブロック51が成形下型42の型面から所定寸法突出しているため、成形上型41の型面と押圧用ブロック51の上端面54との間の圧縮荷重により、発泡樹脂基材21の端縁側に圧縮加工部21aが形成される。
【0083】
また、このとき、成形下型42の溝部424内に射出充填される溶融樹脂M1は、図16中矢印で示すように、押圧用ブロック51の切欠き57を通して、ドアトリムロア30成形用のキャビティ425まで到達する。すなわち、樹脂リブ22が発泡樹脂基材21の圧縮加工部21aの裏面まで延設される。
【0084】
そして、発泡樹脂基材21の賦形が完了した後、図17に示すように、押圧機構部50における駆動シリンダ52が作動することにより、押圧用ブロック51が成形下型42の型面まで下降する。そして、ドアトリムロア30成形用のキャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填され、図5に示す接合構造をもつドアトリム10が成形される。
【0085】
このとき、発泡樹脂基材21が保形性を有するため、圧縮加工部21aは、押圧用ブロック51が下降した状態でもその形状を保持する。また、発泡樹脂基材21の圧縮加工部21aの裏面に溶融樹脂M2が充填され、支持部31がドアトリムロア30に一体成形されるが、特に、図17中斜線で示す部分は、樹脂リブ22との連結ポイント22aとなっているため、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部の強度を強固に維持できる。更に、切欠き57に侵入する樹脂部分で、圧縮加工部21aが支持されているため、押圧用ブロック51が下降した際、圧縮加工部21aの先端が自重により下方に垂れることがなく、良好な成形性能が得られるという利点がある。
【0086】
次いで、図18乃至図22は、本発明の第2実施形態を示すもので、図18はドアトリムアッパー20における樹脂リブ22とドアトリムロア30とを示す正面図であり、軽量化を促進させるために、ドアトリムロア30として、発泡樹脂成形体が使用されている。
【0087】
発泡樹脂成形体を素材としたドアトリムロア30と、積層構造体からなるドアトリムアッパー20とからなるドアトリム10を成形する際には、基本的に第1実施形態と同様の成形金型40を使用するが、ただ異なる点は、発泡樹脂成形体の発泡スペースを確保するために、成形上型41の型面形状において、ドアトリムアッパー20対応箇所の型面41aと、ドアトリムロア30対応箇所の型面41bとの間に発泡スペースの厚みに相当するクリアランス(図19中符号aで示す)が設定されており、その他の構成及び押圧機構部50の動作については、前述実施形態と同様である。
【0088】
すなわち、図20乃至図22に基づいて、押圧機構部50の動作について説明すると、図20は、第2の射出機43bを通じて発泡性溶融樹脂M3をドアトリムロア30成形用のキャビティ425内に充填した状態を示す。その後、図21に示すように、成形上型41を上昇させ、発泡性溶融樹脂M3の発泡スペース(図中符合425aで示す)を確保し、次いで、発泡性溶融樹脂M3の発泡反応が完了し、発泡樹脂成形体からなるドアトリムロア30が所要形状に成形された状態を図22に示す。
【0089】
従って、発泡性樹脂材料を使用したドアトリムロア30を採用した場合には、発泡性溶融樹脂M3をドアトリムロア30成形用のキャビティ425内に充填した後、成形上型41を所定クリアランスだけシフトアップさせて発泡スペース425aを確保して、ドアトリムロア30の発泡成形が完了することになり、より軽量なツートンタイプのドアトリム10を成形することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材の裏面に所定パターン形状の樹脂リブを積層一体化してなる積層構造体と、所要形状に成形される樹脂単体品とを接合してなる自動車用内装部品において、積層構造体の軽量化を図ることで、トータルの製品の軽量化が図れ、内装部品の取付作業性並びに車両の燃費効率を向上させることができるという効果を有する。
【0091】
更に、本発明に係る自動車用内装部品は、発泡樹脂基材と樹脂リブとからなる積層構造体と樹脂単体品との接合部分に沿って発泡樹脂基材側に圧縮加工部を形成し、樹脂単体品側にこれを支持する支持部を設けるというラップ構造を採用したため、接合部の強度を強化できるという効果を有する。
【0092】
更に、発泡樹脂基材の端末が見切用溝部内に収容され、かつ見切用溝部の中央より相手側に向けて延在し、見切用溝部内の発泡樹脂基材のかなりの部分を樹脂単体品から延設した支持部で支持するという構成を採用すれば、接合部の見栄えを良好に維持できるとともに、合わせ精度、接合強度を向上させ、しかも、従来の合わせ構造に比べ、簡単かつ廉価に実施できることから、生産性を高めることができるという作用効果を有する。
【0093】
また、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、単一の成形金型で積層構造体と樹脂単体品とを一連の工程で製造することができるため、従来別個の成形金型で個別に成形し、ピン接合の後、超音波溶着カシメ加工を施すという多くの工程数を必要とすることなく、金型設備の簡素化並びに工程数の短縮化を図ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用内装部品を自動車用ドアトリムに適用した第1実施形態を示す正面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアとを示す正面図である。
【図4】図1中IV−IV線断面図であり、ドアトリムアッパーとドアトリムロアとの接合部の構成を示す断面図である。
【図5】図1に示すドアトリムの変形例の要部を示す断面図である。
【図6】図1に示す自動車用ドアトリムを成形する際に使用する成形金型の全体構成を示す説明図である。
【図7】図6に示す成形金型における押圧機構部設置箇所の構成を示す説明図である。
【図8】図5に示すドアトリムを成形する成形金型の要部を示す断面図である。
【図9】図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの予熱工程を示す説明図である。
【図10】図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートのセット工程を示す説明図である。
【図11】発泡樹脂シートのセット時におけるシール用機構部との関係を示す説明図である。
【図12】図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材及び樹脂リブの成形工程を示す説明図である。
【図13】発泡樹脂基材及び樹脂リブの成形時におけるシール用機構部との関係を示す説明図である。
【図14】図1に示すドアトリムにおけるドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。
【図15】ドアトリムロアの成形時におけるシール用機構部との関係を示す説明図である。
【図16】図5に示すドアトリムの成形工程を示す説明図である。
【図17】図5に示すドアトリムの成形工程を示す説明図である。
【図18】本発明を適用した自動車用ドアトリムの別実施形態を示す正面図である。
【図19】図18に示すドアトリムを成形する際に使用する成形金型の要部を示す説明図である。
【図20】図18に示すドアトリムの製造方法におけるドアトリムロアの発泡性溶融樹脂を射出した状態を示す要部説明図である。
【図21】図18に示すドアトリムの製造方法における成形上型のシフトバック時の状態を示す説明図である。
【図22】図18に示すドアトリムの製造方法におけるドアトリムロアの発泡成形完了時の状態を示す説明図である。
【図23】従来の上下二分割タイプのドアトリムを示す分解図である。
【図24】従来の上下二分割構造のドアトリムの構成を示す断面図である。
【図25】従来のドアトリムアッパーの成形工程の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム
16 車体パネル
17 見切用溝部
17a 底壁部
17b 側壁部
20 ドアトリムアッパー(積層構造体)
21 発泡樹脂基材
21a 圧縮加工部
22 樹脂リブ
22a 連結ポイント
23 加飾材
30 ドアトリムロア(樹脂単体品)
31 支持部
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
424 溝部(樹脂リブ成形用)
425 キャビティ(ドアトリムロア成形用)
43a,43b 射出機
50 押圧機構部
51 押圧用ブロック
52 駆動シリンダ
53 段部
54 上端面
55 傾斜面
60 ヒーター装置
S 発泡樹脂シート
M1,M2 溶融樹脂
M3 発泡性溶融樹脂

Claims (5)

  1. 所要形状に成形され、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)の裏面に所定パターン形状の樹脂リブ(22)を積層一体化してなる積層構造体(20)と、所要形状に成形される樹脂単体品(30)とを接合してなる自動車用内装部品(10)であって、積層構造体(20)並びに樹脂単体品(30)とが同一の成形金型(40)内で一体成形されるとともに、
    前記積層構造体(20)と樹脂単体品(30)との接合部に沿って、発泡樹脂基材(21)の端縁側は裏面側から圧縮荷重を加えることにより、厚みを減じた圧縮加工部(21a)が形成され、樹脂単体品(30)成形時、上記圧縮加工部(21a)の裏面に樹脂を充填することにより、発泡樹脂基材(21)の圧縮加工部(21a)を支持する支持部(31)が樹脂単体品(30)に設けられていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 前記積層構造体(20)と樹脂単体品(30)との接合部に沿って見切用溝部(17)が設定されているとともに、発泡樹脂基材(21)の圧縮加工部(21a)を支持する支持部(31)が見切用溝部(17)の底壁部(17a)から側壁部(17b)にかけて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品。
  3. 前記樹脂単体品(30)の支持部(31)と、積層構造体(20)の樹脂リブ(22)とが複数の連結ポイント(22a)で連結一体化していることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用内装部品。
  4. 所要形状に成形され、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)の裏面に所定パターン形状の樹脂リブ(22)を積層一体化してなる積層構造体(20)と、所要形状に成形される樹脂単体品(30)とを接合一体化してなる自動車用内装部品の製造方法において、
    成形金型(41,42)内積層構造体(20)を成形するためのキャビティに発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)を加熱軟化処理した状態でセットし、その後、成形金型(41,42)同士を型締めして、発泡樹脂基材(21)を成形するとともに、成形下型(42)に配置された押圧機構部(50)における押圧用ブロック(51)により、発泡樹脂基材(21)の端縁側に厚みを減じた圧縮加工部(21a)を形成する一方、成形金型(41,42)の型締め直前、または型締め後のいずれかのタイミングで成形下型(42)の溝部(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填して、樹脂リブ(22)を発泡樹脂基材(21)の裏面側に積層一体化して積層構造体(20)を成形する積層構造体の成形工程と、
    前記押圧機構部(50)における押圧用ブロック(51)を下降操作して、発泡樹脂基材(21)の圧縮加工部(21a)の裏面側に樹脂単体品(30)形成用のキャビティ(425)と連通するスペース(428)を画成し、上記キャビティ(425)並びにスペース(428)内に溶融樹脂(M2)を射出充填して、樹脂単体品(30)をキャビティ(425)形状に従して所要形状に成形する一方、発泡樹脂基材(21)の圧縮加工部(21a)を支持する支持部(31)を一体成形する樹脂単体品の成形工程と、
    からなることを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  5. 前記成形上型(41)に凸条(414)、成形下型(42)に凹条(427)がそれぞれ設定されていることにより、積層構造体(20)と樹脂単体品(30)との接合部に沿って見切用溝部(17)を形成するとともに、
    前記成形下型(42)の凹条(427)内に押圧機構部(50)を内装することにより、見切用溝部(17)の底壁部(17a)から側壁部(17b)にかけて、発泡樹脂基材(21)の圧縮加工部(21a)を形成することを特徴とする請求項4に記載の自動車用内装部品の製造方法。
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