JP4815285B2 - 自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型 - Google Patents

自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型 Download PDF

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この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品の製造方法並びにその方法に使用する成形金型に係り、特に、軽量で、かつ外観意匠性、成形性に優れるとともに、成形金型の型費、設備費が低減でき、しかも、成形時間を短縮化することでコストを低減できる自動車用内装部品の製造方法並びにその方法に使用する成形金型に関する。
例えば、自動車用内装部品の構成について、ドアトリムを例示して図17,図18を基に説明する。ドアトリム1は、保形性及び車体パネルへの取付剛性を備え、製品面のほぼ全体にいきわたっている樹脂芯材2の表面に、表面外観に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。上記樹脂芯材2としては、タルクを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としており、また、表皮3は、それ自体保形性を備えておらず、塩ビシート等の合成樹脂シートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が使用され、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、TPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等のエラストマーシートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が多用される傾向にある。
次に、上記ドアトリム1の成形方法における従来例について図19を基に説明する。まず、ドアトリム1を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリム1の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記、成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂の通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。また、上下動作する成形上型5の適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
従って、成形上下型5,6が型開き状態にある時、表皮3を金型内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めした後、両金型間の製品キャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2を所望の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。尚、図19では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填されても良い。
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3、図4)
しかしながら、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、材料コストが高く、かつ製品が重量化するという問題点が指摘されている。また、樹脂芯材2の投影面積が大きいことから、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高い射出圧に耐え得る金型構造が必要となり、金型の作製費用も嵩み、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化させるため、成形サイクルが長期化し、生産性を低下させる大きな要因となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を促進でき、高剛性でコストダウンを図れる自動車用内装部品を提供でき、かつ成形金型費用を低減できるとともに、成形サイクルも短縮化できる自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮として使用していた発泡樹脂シートに圧縮加工を施し、保形性を付与することで、芯材としての機能をもたせ、より以上に剛性が必要な箇所、すなわち製品の周縁部分やパネル、あるいは部品取付箇所並びに荷重がかかる部位には、剛性に優れた樹脂リブを配置することで、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ軽量で、かつコストが廉価な内装トリム部品を提供するとともに、樹脂リブの成形時、樹脂バリが発生することがなく、かつ冷却性能を高めることで、成形サイクルを短縮化できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブとからなる積層構造体を全体、あるいは一部に採用してなる自動車用内装部品の製造方法において、前記積層構造体は、発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、成形金型内に投入し、成形金型同士の型締めにより、発泡樹脂シートを成形金型のキャビティ形状に沿って所要形状に賦形した後、冷却用エアを上記樹脂リブを成形するために成形下型に穿設されている上記溝部を通じて発泡樹脂基材の裏面に吹き付けて冷却する発泡樹脂基材の成形工程と、成形上型を下降操作し、成形上下型間で発泡樹脂基材を圧縮保持しながら成形下型の溝部内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂リブを発泡樹脂基材の裏面側に一体化する樹脂リブの成形工程とから製作されることを特徴とする。
更に、本発明方法に使用する成形金型は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される樹脂リブとからなる積層構造体を成形する成形金型であって、この成形金型は、相互に型締め、型開き可能な成形上型、並びに成形下型と、成形下型に連設され、樹脂リブの素材である溶融樹脂を供給する射出機とから構成され、成形上型には、発泡樹脂基材の成形時、この発泡樹脂基材を成形上型の型面に吸着保持するための真空吸引機構が付設されているとともに、成形下型には、上記樹脂リブのパターン形状に即して穿設された溝部の隅々にエアが隈なくいきわたるように、溝部の所定部位の底面にエアブロー機構が配設されていることを特徴とする。
ここで、自動車用内装部品としては、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等に適用できる。そして、保形性を有する発泡樹脂基材は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所望の曲面形状に成形することで、リブ等の補強材がなくても、成形後、型から脱型しても形状を保持する程度の剛性(保形性)を有している。
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。その時の発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。また、外観意匠性を高めるために、発泡樹脂基材の表面に加飾材を積層しても良い。加飾材としては、織布、不織布、編布、シート、フィルム、発泡体、網状物等が使用できる。これら加飾材を構成する材料は特に限定されないが、織布、不織布、編布等、通気性を有する素材を使用したほうが、発泡樹脂基材の吸音性能を生かす上で好ましい。
一方、樹脂リブとして使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子などがある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
次いで、上記積層構造体を成形する際に使用する成形金型は、上下動可能な成形上型と、成形上型の下方側に位置する固定側である成形下型と、成形下型に連設される射出機とから構成されている。そして、射出機から供給される溶融樹脂は、成形下型に設けられたマニホールド、ゲート等の樹脂通路を通じて成形下型の型面上に穿設されている溝部に供給される。
更に、成形上型には、真空吸引機構が付設されており、成形上型に真空吸引作用を付与することで、成形時に型クリアランスを可変する際に発泡樹脂基材を吸着保持するとともに、真空吸引機構により製品の賦形性をアップさせ、シャープな形状出しを可能にし、更に絞転写性を高めることができる。
一方、成形下型には、エアブロー機構が付設されている。成形下型に設けられるエアブロー機構は、樹脂リブを成形するために成形下型に穿設加工された溝部の底部に焼結金属体、ポーラスセラミック等のエアの流通はするが、樹脂の通過を拒むエア吹出し口が配設されており、このエア吹出し口は、エア配管を通じてブロワに接続されている。そして、エア配管に設けられた開閉弁を制御することで、エアブロー機構が作動する。この作動タイミングとしては、発泡樹脂シートを成形上下型の型締めにより所要形状に賦形した後、成形上型の真空吸引作用により発泡樹脂基材を成形上型に保持した状態で成形上型を上昇させて、発泡樹脂基材裏面と成形下型との間に所定クリアランスを設定し、発泡樹脂基材の裏面側から冷却用エアを吹き付けて冷却する際、溝部を通して冷却用エアを発泡樹脂基材の裏面側に吹き付けて冷却するのが好ましいが、成形上型を上昇させることなく、冷却用エアのエアブローのみで冷却しても良い。従って、発泡樹脂基材の冷却時には、溝部内に冷却用エアが隈なくいきわたり、発泡樹脂基材が溝部内に嵌まり込むことがないため、製品表面にリブ跡が形成されることがなく、樹脂リブの流動長を多く確保でき、リブの溶着強度も強化することができる。
このように、本発明においては、発泡樹脂基材の成形工程と樹脂リブの成形工程が連続して行なわれる。すなわち、発泡樹脂基材の成形工程は、加熱軟化処理した発泡樹脂シートを型開き状態にある成形上下型内に投入した後、成形上下型を型締めすることで発泡樹脂シートが所要形状に賦形される。そして、成形下型に開設されている所定パターン形状の溝部内にまず冷却用エアがエアブロー機構から注入され、この溝部を通して発泡樹脂基材の裏面側に冷却用エアが吹き付けられることになる。従って、冷却用エアが溝部全体に隈なくいきわたり、溝部内に発泡樹脂基材が入り込むことがないため、この冷却用エアのエアブロー作用で発泡樹脂基材の冷却時間が短縮化できる。この時、所望ならば、真空吸引機構により、成形上型にて発泡樹脂基材を吸着保持させて上方に持ち上げて発泡樹脂基材の裏面に冷却用エアを吹き付ければ、発泡樹脂基材の冷却時間をより短縮することができる。
次いで、発泡樹脂基材の成形工程が完了すれば、成形上下型間で発泡樹脂基材が型締めされる。この時、型締め時の厚みは溶融樹脂を射出充填する際のシール性を高めるために発泡樹脂基材を賦形する際の厚みよりも若干薄肉に設定されている。よって、射出機からマニホールド、ゲートを通じて成形下型の溝部に供給される溶融樹脂は、エアブロー機構によるブロー作用により、冷却用エアが迅速に溝部内にいきわたり、発泡樹脂基材の裏面に所定パターン形状の樹脂リブを迅速に一体化することができる。更に、溝部内に溶融樹脂を射出充填する前に、溝部内のエアを真空吸引力で強制的に型外に排気すれば、溝部内に溶融樹脂が迅速かつ確実にいきわたり、成形性を高めることができるとともに、成形時間も短縮化できる。
そして、本発明方法よれば、保形性を有する発泡樹脂基材の裏面側に剛性を補強する意味で樹脂リブが一体化されるという構成であるため、従来の樹脂芯材を廃止することができる。従って、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止することで製品の軽量化を図ることができ、しかも、樹脂材料を節約できるため、材料コストの低減化をも同時に達成できる。また、発泡樹脂基材の多孔質吸音機能により、吸音性能に優れた内装部品が得られるとともに、発泡樹脂基材及び樹脂リブの素材として、ポリオレフィン系樹脂を使用した場合、オールオレフィン系樹脂に統一でき、分離工程が廃止できるため、リサイクル作業を廃止できる。
更に、成形上下型による発泡樹脂基材の賦形時、発泡樹脂基材の裏面より冷却用エアによるエアブローを行なう際、樹脂リブに対応するパターン形状の溝部を通じて冷却用エアが導入されるため、溝部内に冷却用エアが確実にいきわたり、溝部内に発泡樹脂基材が入り込んで製品表面に線状痕跡が現れることがなく、リブ流動長を長くでき、リブ溶着強度も強化することができる。従って、外観性能、品質性能の優れた積層構造体を備えた内装部品を提供することができるとともに、樹脂の流動長が延び、成形性が良好になるとともに、成形サイクルも短縮化することができる。加えて、成形下型の型構造としては、溶融樹脂の流動長が延びるため、ゲート数を低減でき、型費を削減でき、しかも、成形下型の設計自由度も向上させることができる。
以上説明した通り、本発明方法により得られる自動車用内装部品は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面で、かつ製品の外周縁など、剛性が要求される部位に積層一体化される樹脂リブとからなる積層構造体を全体、あるいは一部に採用しているため、従来の重量の嵩む樹脂芯材を廃止できることから、軽量で低コスト、しかも多孔質素材であるため、吸音性能に優れるという効果を有する。
更に、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、成形金型のキャビティ形状に沿って、発泡樹脂基材を所要形状に成形すると同時に発泡樹脂基材の裏面側に樹脂リブを成形するという工程を採用して積層構造体を成形すれば、樹脂成形体である樹脂リブの投影面積が少ないため、従来の樹脂芯材に比べ成形金型にかかる負荷も少なく、冷却時間も短縮化でき、歩留まりを高めることができることから、作業能率を高めることができるとともに、大幅なコストダウンを招来できるという効果を有する。
また、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、冷却用エアのエアブロー作用により発泡樹脂基材を冷却する際、成形下型に所定パターン形状に沿って設けられた溝部に冷却用エアを注入して、この溝部を通じて発泡樹脂基材の裏面側に冷却用エアを吹き付ける方法を採用したため、溝部内に確実に冷却用エアがいきわたり、発泡樹脂基材が樹脂リブに入り込んで、樹脂リブ成形時の障害となることがなく、製品外観に線状痕跡が形成されることがなく、製品外観を良好に維持することができるとともに、リブの溶着強度を強化し、品質性能を高めることができるという効果を有する。更に、本発明方法によれば、溶融樹脂の流動長が延びるため、ゲート数を低減でき、成形下型の型費削減、並びに成形下型の金型設計自由度を向上させることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型の好適な実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図16は本発明をツートンタイプの自動車用ドアトリムの製造方法に適用した実施例を示すもので、図1はツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブ形状とドアトリムロアを示す正面図、図4は同ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの構成を示す断面図、図5,図6は同ドアトリムの製造方法に使用する成形金型の全体構成を示す各概要図、図7,図8は同成形金型における成形下型の要部を示す各説明図、図9乃至図14は同ドアトリムの製造方法における各工程を示す説明図、図15は同成形金型の変形例を示す説明図、図16は同成形金型における溝部内を真空吸引する状態を示す説明図である。
まず、図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下二分割体から構成されている。ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチフィニッシャー12が取り付けられている。ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアポケット用開口13のフロント側にスピーカグリル15がドアトリムロア30と一体、あるいは別体に形成されている。
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、積層構造体であるドアトリムアッパー20の構造に本発明を適用し、製品の軽量化を図るとともに、成形性を高め、かつ成形サイクルを短縮化できることが特徴である。すなわち、ドアトリムアッパー20は、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材21と、この発泡樹脂基材21の裏面側に積層一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ加飾材23とから大略構成されている。
上記発泡樹脂基材21は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材21を賦形しても良い。上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に好ましくは1〜10mmの範囲に設定されている。
次いで、樹脂リブ22は、発泡樹脂基材21の裏面側に配設され、特に、図3に示すように、縦横方向、あるいは斜め方向等に延びる格子状パターンに設定されている。この樹脂リブ22は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。また、この樹脂リブ22には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、合成樹脂単体品であるドアトリムロア30とから構成され、外観上のアクセント効果により、優れた外観意匠性を備えている。更にドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21と、発泡樹脂基材21の裏面に積層一体化される樹脂リブ22と、加飾性を有する加飾材23とから構成されているため、従来のように製品の全面に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材21を使用する一方、樹脂リブ22は骨状であり、荷重が加わる部位、例えば、クリップ座、ウエスト部上面、アームレスト部上面等を除いた部位は、肉抜き構造となっている関係で、製品の重量について、従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンにも貢献できる。
更に、発泡樹脂基材21は、多孔質構造であるため、ドアトリムアッパー20は、吸音性能に優れ、車室内外の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材21における車室内騒音を対象とした吸音性能を高めるために、発泡樹脂基材21の表面に積層一体化される加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも塩ビシートやTPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等の合成樹脂シート(TPOシートを使用すればリサイクルが可能)、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体等を使用することができる。尚、廉価構成として、加飾材23を省略し、発泡樹脂基材21の表面に塗装や印刷処理を施すようにしても良い。
そして、図4に示すように、ドアトリムアッパー20は、発泡樹脂基材21の表面に加飾材23が貼着され、発泡樹脂基材21の裏面所定箇所には、所定パターン形状の樹脂リブ22が一体化されているが、本発明方法を使用してドアトリムアッパー20を成形した際には、発泡樹脂基材21と樹脂リブ22との接合部はフラット面に規制され、かつ樹脂リブ22に対応する正面側には、従来生じていた表面にリブ跡が形成されることがなく、製品外観が良好に維持されている。
次に、図1乃至図4に示すドアトリム10の製造方法について以下に説明する。まず、図5,図6に基づいて、成形金型40の構成について説明する。図5において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、マニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に供給される。尚、樹脂リブ22を形成するために、コア部421上面に溶融樹脂M1が供給される溝部424が穿設される一方、ドアトリムロア30を形成するために、成形上下型41,42間に所定クリアランスのキャビティ425が設定されている。また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締めされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
更に、図6に示すように、ドアトリムアッパー20が対応する部位の成形上型41には、真空吸引機構44が配設されている。すなわち、真空吸引ポンプ441が真空吸引管442を介して成形上型41内部の空気室414に接続しており、開閉バルブ443の開閉操作により、成形上型41の空気室414内のエアが外部に抜気され、成形下型42の型面には、真空吸引孔415が適宜ピッチ間隔で多数開設されている。そして、この真空吸引機構44は、発泡樹脂シートSを成形する発泡樹脂基材21の賦形性に貢献するとともに、成形上型41の型面に発泡樹脂基材21を保持する機能をもつ。
一方、図6乃至図8に示すように、成形下型42には、エアブロー機構45が付設されている。すなわち、このエアブロー機構45は、以下のように構成されている。具体的には、成形下型42における溝部424の底部に焼結金属体等のポーラス体451が埋設されており、このポーラス体451はエア配管452を通してブロワ453に接続されている。また、エア配管452には開閉バルブ454が設けられている。そして、このエアブロー機構45は、発泡樹脂基材21を冷却する際に冷却用エアを溝部424全体に亘り注入した後、発泡樹脂基材21の裏面に吹き付けることで、後述するように、溝部424内に発泡樹脂基材21が入り込むことを防止して、良好な成形性能を確保できる。尚、ポーラス体451は、ポーラスセラミックを使用することもできる他、エアの通過を許容し、樹脂の通過を遮断できる作用を備えていれば、材料を特に限定するものではない。また、図8に示すように、ポーラス体451は、ゲート423aから最も遠隔地点となる溝部424の終端部分に設けるのが良い。尚、図8の溝部424のパターン形状は図3に示す樹脂リブ22のパターン形状とは相違しているが、製品仕様により、樹脂リブ22のパターン形状は適宜選択されて良い。
次に、上記ドアトリム10の製造方法について説明する。まず、図9に示すように、ヒーター装置50により発泡樹脂シートSの一方面に加飾材23をラミネートしたものを所定温度に加熱軟化させる。この実施例では、発泡樹脂シートSとして、ポリプロピレン製発泡シート(住化プラステック製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み3mm)が使用されている。次いで、図10に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートS(加飾材23をラミネートしている)をドアトリムアッパー20対応箇所における成形上型41のキャビティ部411と成形下型42のコア部421で画成されるキャビティの上半部分にセットする。
そして、発泡樹脂シートSをセットした後、図11に示すように、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、成形上下型41,42が型締めされ、発泡樹脂シートSがキャビティ形状に沿って賦形される。この時、成形上型41の型面に絞模様を刻設しておき、真空吸引機構44からの真空吸引力を作用させれば、加飾材23として樹脂シートを使用した際、成形上型41の型面から絞模様を転写することができる。
また、発泡樹脂シートSから発泡樹脂基材21を成形するには、所要形状に賦形された発泡樹脂基材21を冷却する工程が必要である。そのために、図12,図13に示すように、成形上型41に付設された真空吸引機構44の作用により発泡樹脂基材21を成形上型41の型面に真空吸引力で保持した状態で所定ストローク上昇させて発泡樹脂基材21と成形下型42との間にクリアランスを形成し、このクリアランスに冷却用エアを吹き付ける。すなわち、ブロワ453からエア配管452を通じてポーラス体451に冷却用エアが送られ、このポーラス体451は成形下型42に所定パターン形状に沿って穿設加工されている溝部424の底部に埋設されているため、冷却用エアは溝部424内に隈なくいきわたった後、この冷却用エアは発泡樹脂基材21の裏面側に吹き付けられて強制的に発泡樹脂基材21を冷却する。従って、発泡樹脂基材21の冷却時に溝部424内に冷却用エアが隈なくいきわたるため、発泡樹脂基材21が溝部424内に入り込むことがないことから、製品表面に線状のリブ跡が形成されることがなく、良好な外観性能が得られるとともに、冷却用エアの圧空アシスト効果により、発泡樹脂基材21の冷却時間を短縮することができる。更に、加飾材23の表面に絞転写を行なう場合にも効果があり、発泡樹脂基材21の賦形性をより高めることができる。
次いで、発泡樹脂基材21の成形が完了すれば、この発泡樹脂基材21を成形上型41で保持した状態で再度成形上下型41,42の型締めが行なわれる。そして、図14に示すように、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じてドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を形成するために溶融樹脂M1が成形下型42の溝部424内に射出充填される。同時に、ドアトリムロア30を成形するために、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてキャビティ425に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。尚、この溶融樹脂M1,M2としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=80g/10分)が使用され、タルク等のフィラーが適宜割り合いで混入されている。
従って、第1の射出機43aから溶融樹脂M1を溝部424内に射出充填する一方、第2の射出機43bから溶融樹脂M2をキャビティ425内に射出充填することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を所要形状に成形するとともに、これと一体にドアトリムロア30が成形される。この時、図14に示すように、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22の射出充填時には、成形下型42の溝部424内に溶融樹脂M1が充填されるが、この時、上述したように成形下型42の溝部424には、冷却用エアがいきわたっているため、溶融樹脂M1は迅速に溝部424の隅々まで短時間でいきわたることになる。従って、溶融樹脂M1の流動長を延ばすことができるため、成形下型42に設けるゲート423aの個数を低減することができるとともに、型加工も簡素化することができる。また、比較的流動性に劣る樹脂材料の使用も可能になる等、材料選択の幅も拡げることができる。
次いで、図15,図16は本発明の変形例を示している。この変形例においては、成形下型42にエアブロー・バキューム兼用機構45Aが付設されている点が上述実施例と相違している。すなわち、成形下型42に穿設されている溝部424の底面に埋設されているポーラス体451は、エア配管452に接続され、更に、このエア配管452は切替バルブ456を介してブロワ453とバキュームポンプ457とに分岐接続されている。
そして、発泡樹脂基材21を冷却するためには、ブロワ453からの冷却用エアがポーラス体451を通じて溝部424に送られ、図13に示すように、溝部424から発泡樹脂基材21の裏面に冷却用エアが吹き付けられ、強制的に冷却処理される。
一方、溶融樹脂M1を溝部424内に射出充填する前に、成形下型42のエアブロー・バキューム兼用機構45Aの切替バルブ456を切り替え、図16に示すように、エア配管452はバキュームポンプ457と接続し、ポーラス体451を通じて溝部424内のエアが型外に排気される。従って、溶融樹脂M1は、溝部424の隅々まで短時間でいきわたり、溶融樹脂M1の流動長を更に延ばすことが可能となる。この時、図8に示すように、ポーラス体451が溝部424の終端位置に配置されていれば、より効果的である。
このように、本発明方法においては、成形上下型41,42の型締め及び冷却用エアのエアブロー作用で所要形状に発泡樹脂基材21を成形した後、発泡樹脂基材21の裏面所定部分に樹脂リブ22を射出成形により一体成形するものであり、発泡樹脂基材21の裏面側が冷却用エアにより短時間に冷却され、樹脂リブ22の射出成形時、樹脂バリが生じて成形不良が生じることがない。また、溶融樹脂M1が発泡樹脂基材21の内部に浸み込むことがなく、樹脂リブ22の成形性を高めることができるとともに、樹脂リブ22の流動長を長くでき、成形下型42に設けるゲート423aの点数を少なくでき、型の自由度も高めることができるという種々の作用効果が期待できる。
以上説明した実施例は、上下二分割構造のドアトリム10におけるドアトリムアッパー20に適用したが、ドアトリム10全体を積層構造体で構成しても良く、また、発泡樹脂基材21、樹脂リブ22からなる積層構造体であれば、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム、ピラーガーニッシュ、ルーフトリム等、内装部品全般に適用することができる。
本発明に係る自動車用内装部品の製造方法を適用して製作した自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムを示す正面図である。 図1に示すドアトリムにおけるドアトリムアッパーの構成を示す断面図である。 図1に示すドアトリムを成形する際に使用する成形金型の全体構成を示す説明図である。 図5中VI−VI線断面図である。 図6に示す成形金型におけるエアブロー機構を示す説明図である。 図7に示す成形金型の平面図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの予熱工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートのセット工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材の成形工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材の冷却工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材のエアブロー冷却工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムの製造方法における樹脂リブの成形工程を示す説明図である。 図1に示すドアトリムを成形する際に使用する成形金型の変形例を示す説明図である。 図15に示す成形金型を使用した樹脂リブ成形前のバキューム工程を示す説明図である。 従来のドアトリムを示す正面図である。 図17中XVIII −XVIII 線断面図である。 従来のドアトリムの製造方法の概要を示す説明図である。
符号の説明
10 ツートンタイプの自動車用ドアトリム
20 ドアトリムアッパー
21 発泡樹脂基材
22 樹脂リブ
23 加飾材
30 ドアトリムロア
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
43a,43b 射出機
44 真空吸引機構
45 エアブロー機構
45A エアブロー・バキューム兼用機構
451 ポーラス体
452 エア配管
453 ブロワ
454 開閉バルブ
456 切替バルブ
457 バキュームポンプ
50 ヒーター装置
S 発泡樹脂シート
M1,M2 溶融樹脂

Claims (3)

  1. 所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブ(22)とからなる積層構造体(20)を全体、あるいは一部に採用してなる自動車用内装部品(10)の製造方法において、
    前記積層構造体(20)は、発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)を加熱軟化処理後、成形金型(41,42)内に投入し、成形金型(41,42)同士の型締めにより、発泡樹脂シート(S)を成形金型(41,42)のキャビティ形状に沿って所要形状に賦形した後、冷却用エアを上記樹脂リブ(22)を成形するために成形下型(42)に穿設されている上記溝部(424)を通じて発泡樹脂基材(21)の裏面に吹き付けて冷却する発泡樹脂基材(21)の成形工程と、
    成形上型(41)を下降操作し、成形上下型(41,42)間で発泡樹脂基材(21)を圧縮保持しながら成形下型(42)の溝部(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填して、樹脂リブ(22)を発泡樹脂基材(21)の裏面側に一体化する樹脂リブ(22)の成形工程と、
    から製作されることを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  2. 前記成形下型(42)の溝部(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填する前に成形下型(42)の溝部(424)に配置したバキューム機構により、溝部(424)内のエアを外部に強制排気することで、溶融樹脂(M1)の流動性を高めたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品の製造方法。
  3. 軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される樹脂リブ(22)とからなる積層構造体(20)を成形する成形金型(40)であって、この成形金型(40)は、相互に型締め、型開き可能な成形上型(41)、並びに成形下型(42)と、成形下型(42)に連設され、樹脂リブ(22)の素材である溶融樹脂(M1)を供給する射出機(43)とから構成され、成形上型(41)には、発泡樹脂基材(21)の成形時、この発泡樹脂基材(21)を成形上型(41)の型面に吸着保持するための真空吸引機構(44)が付設されているとともに、成形下型(42)には、上記樹脂リブ(22)のパターン形状に即して穿設された溝部(424)の隅々にエアが隈なくいきわたるように、溝部(424)の所定部位の底面にエアブロー機構(45)が配設されていることを特徴とする積層構造体の成形金型。
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