JP3904204B2 - 自動車用内装部品及びその端末処理方法 - Google Patents

自動車用内装部品及びその端末処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品及びその製造方法に係り、特に、軽量でかつ外周端末部の見栄えが良く、しかも、簡単な端末処理工程を付加するだけで簡単に製作できる自動車用内装部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車用内装部品の構成をドアトリムを例示して図17,図18を基に説明する。ドアトリム1は、保形性及び車体パネルへの取付剛性を備えた樹脂芯材2の表面に、表面外観に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。
【0003】
上記樹脂芯材2としては、タルクを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としており、また、表皮3は、それ自体保形性を備えておらず、塩ビシート等の合成樹脂シートが使用され、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、TPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等のエラストマーシートが多用される傾向にある。
【0004】
次に、上記ドアトリム1の成形方法における従来例について図19を基に説明する。まず、ドアトリム1を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。
【0005】
そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリム1の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記、成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂の通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。
【0006】
また、上下動作する成形上型5は、適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
【0007】
従って、成形上下型5,6が型開き状態にあるとき、表皮3を金型内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めした後、両金型間の製品キャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2を所要の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
尚、図19では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、実際は、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填される。
【0009】
更に、ドアトリム1の製品の外周端末の処理については、図20に示すように、芯材2の表面に表皮3を同時プレス成形した後、型内の型刃、あるいは成形後、別工程でピアスカット処理が行なわれている。
【0010】
また、図21に示すように、芯材2のプレス成形後、表皮3を別工程で真空圧着、プレス圧着等により一体化した後、表皮3の端末3aを芯材2の裏面側に巻込み処理することも従来から行なわれている。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3、図4)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、材料コストが高く、かつ製品が重量化するという問題点が指摘されている。
【0013】
また、樹脂芯材2の投影面積が大きいことから、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高い射出圧に耐え得る金型構造が必要となり、金型の作製費用も嵩み、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化させるため、成形サイクルが長期化し、生産性を低下させる大きな要因となっている。
【0014】
更に、ドアトリム1の外周縁においては、図20に示すように、表皮同時プレス成形を行なった場合、外周の端末処理が困難で、見栄えが悪く、外観性能を低下させる欠点があるとともに、図21に示すように、別工程で表皮3を巻込み処理する方法では、工数が多く、コストアップが避けられない。
【0015】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を促進でき、高剛性でコストダウンを図れる自動車用内装部品を提供でき、成形金型費用を低減でき、成形サイクルも短縮化できるとともに、特に、製品外周端末部の見栄えを高めることで、外観性能を向上させた自動車用内装部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮として使用していた発泡樹脂シートに保形性を付与することで、芯材としての機能をもたせ、より以上に剛性が必要な箇所、すなわち製品の周縁部分やパネル、あるいは部品取付箇所には、剛性に優れた樹脂リブを配置することで対応するとともに、製品の外周端末処理については、成形金型に簡単な設備を付設するだけで、簡単かつ美麗に端末処理を達成できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0017】
すなわち、本願発明に係る自動車用内装部品は、発泡樹脂シートを圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された樹脂リブと、上記発泡樹脂基材の表面に積層一体化される表皮とから構成され、内装部品の外周に沿って、偏平状に圧縮加工された圧縮偏平部が形成され、この圧縮偏平部を切断処理することで切断木口の露出を抑えたことを特徴とする。
【0018】
ここで、自動車用内装部品としては、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等に適用できる。
【0019】
保形性を有する発泡樹脂基材は、フラット形状に近い場合は、加熱軟化工程を省略して、成形型により所望形状に成形するが、三次元形状の製品に適用する場合は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所望の曲面形状に成形することで、その形状を保持する。また、製品形状が高展開率を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して成形金型の内面に沿って発泡樹脂シートに真空吸引力を作用させるようにしても良い。
【0020】
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂などが使用できる。
【0021】
また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。
【0022】
上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。そのときの発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
【0023】
一方、樹脂リブとして使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用できる。
【0024】
また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子などがある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
【0025】
また、外観意匠性を高めるために、発泡樹脂基材の表面に積層一体化される表皮としては、織布、不織布、編布、シート、フィルム、発泡体、網状物などが使用できる。これら表皮を構成する材料は特に限定されないが、織布、不織布、編布等、通気性を有する素材を使用したほうが、発泡樹脂基材の吸音性能を生かす上で好ましい。
【0026】
更に、製品の外周端末部分は、外周縁部に沿って偏平状に圧縮加工された後、端材を次工程でカット処理しても良いが、圧縮変形時に同時にカット処理することもできる。
【0027】
そして、本願発明に係る自動車用内装部品によれば、保形性を有する発泡性樹脂基材の表面側に加飾性を有する表皮が積層され、かつ裏面側に剛性を補強する意味で樹脂リブが積層一体化されるという構成であるため、従来の樹脂芯材を廃止することができる。従って、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止することで、製品の軽量化を図ることができ、しかも、樹脂材料を節約できることから、材料コストの低減化も同時に達成できる。
【0028】
更に、製品の外周端末については、外周縁に沿って発泡樹脂基材が偏平状に圧縮加工され、圧縮偏平部が形成されているため、この圧縮偏平部をトリムカット処理しても、切断木口が外部に目立つことがなく、外周端末の見栄えが向上する。
【0029】
また、発泡樹脂基材の多孔質吸音機能により、吸音性能に優れた積層構造体が得られるとともに、発泡樹脂基材及び樹脂リブの素材として、ポリオレフィン系樹脂を使用した場合、オールオレフィン系樹脂に統一されるため、分離工程が廃止でき、リサイクル作業を簡素化できる。
【0030】
更に、樹脂リブのリブ厚みは、例えば製品に外力が大きく加わる部位などはリブ厚みを厚く設定し、比較的外力が加わりにくい部位はリブ厚みを薄肉にするなど、リブ厚みを適宜可変させることができる。従って、必要最小限度の樹脂材料を使用すれば足り、製品の軽量化やコストダウンに寄与できる。また、樹脂リブにクリップ座、あるいは各種エスカッション部品を取り付けるための取付座を一体に形成することもできる。
【0031】
次いで、本願発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、保形性を有する発泡樹脂基材と、該発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される樹脂リブと、上記発泡樹脂基材の表面に積層される表皮とからなる自動車用内装部品の製造方法において、成形金型内に、表皮の原反シートと発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートをセットする発泡樹脂シートのセット工程と、成形金型同士を型締めして、成形金型の製品キャビティ形状に発泡樹脂シートを沿わせて、発泡樹脂基材を所要形状に成形し、かつ発泡樹脂基材の表面に表皮を一体化するとともに、成形金型の製品キャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂リブを発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化する一体化工程と、成形金型の外周にシリンダ駆動されるスライドブロックが設けられ、該スライドブロックの進退動作により、発泡樹脂基材を偏平状に圧縮加工し、内装部品のトリムラインに沿って圧縮偏平部を形成し、この圧縮偏平部を切断処理する端末処理工程と、からなることを特徴とする。
【0032】
ここで、成形金型は、上下動可能な成形上型と、成形上型の下方側に位置する成形下型と、成形下型に連結される射出機から構成され、射出機から供給される溶融樹脂は、成形下型に設けられたマニホールド、ゲート等の樹脂通路を通じて成形下型の型面上に供給されるが、成形上型が下死点まで下降して、成形上下型を型締めした後、溶融樹脂が所定の射出圧でキャビティ内に射出充填される。
【0033】
従って、成形上下型の型締めにより、発泡樹脂シートは、成形金型の型面形状に沿って成形されるとともに、溶融樹脂がキャビティ内に射出充填されることにより、樹脂リブが形成され、これら樹脂リブが発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化される。
【0034】
そして、製品形状が三次元形状に設定されている場合には、前工程でヒーター等により加熱軟化処理を行なった後、発泡樹脂シートを成形金型内にセットする。
【0035】
更に、成形金型内に加熱軟化状態の発泡樹脂シートを供給した後、成形金型を型締めすれば、発泡樹脂シートが所要形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材が得られる。
【0036】
従って、保形性を有する軽量な発泡樹脂基材の裏面に樹脂リブを積層一体化できる。尚、最終製品形状が高展開状であれば、成形金型の型締めを複数回行ない、最終の型締め工程で溶融樹脂の射出を行なうと良い。
【0037】
更に、製品形状が高展開率部分を含む場合には、成形上型に真空吸引機構を配設し、成形上型の型面に沿って真空吸引力により発泡樹脂基材を所要形状に成形するようにしても良い。
【0038】
従って、本発明方法によれば、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ、樹脂リブだけを成形するため、成形金型の負荷が少なくて済むとともに、樹脂量も少なく、材料費を節約でき、しかも従来の樹脂芯材に比べ冷却時間も少ないため、製品の成形サイクルも短縮化できる。
【0039】
更に、端末処理工程としては、成形金型の外周部にシリンダ駆動されるスライドブロックを付設し、このスライドブロックを発泡樹脂基材側に進退動作させて、成形下型の側壁面とスライドブロックとにより発泡樹脂基材を偏平状に圧縮加工する。
【0040】
従って、発泡樹脂シートの表面に表皮を積層した状態で、成形金型内で所要形状に成形され、かつ製品の外周縁に沿って発泡樹脂基材が偏平状に圧縮加工されるため、内装部品のトリムカット部分の切断木口は非常に薄肉となっていることから、切断木口が外部にあまり目立たない。
【0041】
そして、トリムカット処理は、製品の外周端縁に沿って次工程で行なっても良く、また、スライドブロックにカット刃を付設することにより、圧縮加工と同時にカット処理を行なっても良い。
【0042】
更に、シリンダ駆動されるスライドブロックに替えて、成形上型と成形下型のシャーリングクリアランスにより、ヒンジ並びに巻込み形状を設定し、このヒンジ部分を基に薄肉偏平状の巻込み部を発泡樹脂基材裏面側に巻込み処理することもできる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動車用内装部品及びその製造方法の好適な実施の形態について、ツートンタイプの自動車用ドアトリム及びその製造方法を例示して説明する。
【0044】
図1乃至図12は本発明の第1実施形態を示し、図1はツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す斜視図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアを示す正面図、図4は同自動車用ドアトリムにおける外周端末部の構成を示す断面図である。また、図5,図6は同自動車用ドアトリムの製造方法に使用する成形金型を示し、図5は全体図、図6は端末処理機構部分を示す構成説明図、図7乃至図9はドアトリムの製造方法における、図7は予熱工程、図8はセット工程、図9は成形工程をそれぞれ示す各説明図、図10,図11は製品の端末処理工程の各説明図、図12は端末処理工程の変形例を示す説明図である。
【0045】
更に、図13乃至図16は本発明の第2実施形態を示すもので、図13は自動車用ドアトリムの製品外周端末を巻込み構造とした状態を示す断面図、図14は同ドアトリムを成形する成形金型を示す説明図、図15,図16は端末処理工程の説明図である。
【0046】
まず、図1乃至図12に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下2分割体から構成されている。
【0047】
ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチエスカッション12が取り付けられている。ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15が一体形成されている。
【0048】
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、積層構造体であるドアトリムアッパー20の構造に本発明を適用し、製品の軽量化を図るとともに、外周端末部の見栄えを高め、かつ成形工程、端末処理工程を簡素化したことが特徴である。
【0049】
すなわち、ドアトリムアッパー20は、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材21と、この発泡樹脂基材21の裏面側に積層一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ表皮23とから大略構成されている。
【0050】
また、上記発泡樹脂基材21は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材21を賦形しても良い。尚、ジャッキリッド等のリッド部品のようなフラット形状の部品においては、発泡樹脂シートに加熱軟化処理を行なわずにフラット形状に成形することができる。
【0051】
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に1〜10mmの範囲に設定されている。
【0052】
次いで、樹脂リブ22は、発泡樹脂基材21の裏面側に配設され、特に、図3に示すように、縦横方向に延びる格子状パターンに設定されている。この樹脂リブ22は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。
【0053】
また、この樹脂リブ22には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
【0054】
更に、本実施形態においては、ドアトリムアッパー20の剛性強化部分には、樹脂リブ22の本数を多く設定するという構成を採用しているが、ドアトリムアッパー20の外周縁に沿って外周リブを設定し、この外周リブ同士を橋渡しリブで連接するという樹脂リブ22の構成を採用しても良い。そして、外周リブを設けた場合には、ドアトリムアッパー20の形状保持性を良好に維持できるとともに、車体パネルや相手部品との合わせ管理を精度良く行なえる。
【0055】
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、合成樹脂単体のドアトリムロアとから構成され、外観上のアクセント効果により、優れた外観意匠性を備えている。更にドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21と、発泡樹脂基材21の裏面に積層一体化される樹脂リブ22と、加飾性を有する表皮23とから構成されているため、従来のように製品の全面に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材21を使用する関係で、製品の重量について、従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンにも貢献できる。
【0056】
更に、発泡樹脂基材21は、多孔質構造であるため、ドアトリムアッパー20は、吸音性能に優れ、車室内の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材21の吸音性を維持するために、発泡樹脂基材21の表面に積層一体化される表皮23は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、表皮23は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも合成樹脂シート、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体等を使用することができる。
【0057】
次に、ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20の外周端末に沿う構造について、図4を基に説明する。すなわち、ドアトリムアッパー20は、上述したように、保形性を有する発泡樹脂基材21の裏面に樹脂リブ22が積層され、かつ発泡樹脂基材21の表面に加飾性を有する表皮23が積層一体化されているが、ドアトリムアッパー20の製品外周に沿って製品に立体感を現出させるためのフランジ211が下向きに形成され、フランジ211の端末部212が切断木口としてトリムカット処理されるが、この端末部212は、圧縮加工された偏平状圧縮部をカット処理するため、切断木口が非常に薄肉となり、外部に目立つことがない。
【0058】
そして、この外周端末部212の構造は、以下の工法により簡単に形成することができる。図1乃至図4に示すドアトリム10の製造方法について、以下に説明する。まず、図5で成形金型40の全体構造について説明し、図6で成形金型40における端末処理機構部分の構成について説明する。
【0059】
図5において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。
【0060】
更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。
【0061】
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、マニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に供給される。
【0062】
また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト424が突設され、このガイドポスト424は、成形上下型41,42が型締めされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
【0063】
更に、図6に示すように、ドアトリムアッパー20の製品外周に沿う部分には、スライドブロック50がシリンダ51により矢印方向に進退可能に取り付けられており、このスライドブロック50の進退動作により、ドアトリムアッパー20における発泡樹脂基材21の外周端末に沿ってスライドブロック50と成形下型42におけるコア部421壁面との間で発泡樹脂基材21を偏平状に圧縮加工する。
【0064】
次いで、ツートンタイプのドアトリム10の製造方法について説明する。まず、図7に示すように、ヒーター装置60により発泡樹脂シートSの一方面に表皮23をラミネートしたものを所定温度に加熱軟化させる。
【0065】
次いで、図8に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートS(表皮23をラミネートしている)をドアトリムアッパー20対応箇所における成形上型41のキャビティ部411と成形下型42のコア部421で画成されるキャビティの上半部分にセットする。
【0066】
そして、発泡樹脂シートSをセットした後、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、成形上下型41,42が型締めされて発泡樹脂シートSが所望の型面形状に沿って賦形され、発泡樹脂基材21が成形されるとともに、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じてドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を形成するために、溶融樹脂M1がドアトリムアッパー20におけるキャビティ内に射出充填される。
【0067】
同時に、ドアトリムロア30を成形するために、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてキャビティの略下半部分に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。
【0068】
従って、第1の射出機43a、第2の射出機43bからそれぞれ溶融樹脂M1,M2をキャビティ内に射出充填することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を所要形状に成形するとともに、これと一体にドアトリムロア30が一体に成形される。
【0069】
このように、ツートンタイプのドアトリム10を製造するには、成形下型42に2基の射出機43a,43bを連結して、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とについて、各樹脂通路を通じて溶融樹脂M1,M2を射出充填することで、単一の成形金型40で、かつ工程数が短縮化された形でツートンタイプのドアトリム10を製造することができる。
【0070】
そして、この方式では、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22の素材とドアトリムロア30の素材を相違させることができ、それぞれの要求される項目に応じて、材料を適宜変更することができる。
【0071】
尚、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とに分岐して供給される溶融樹脂M1,M2を同一素材として、1基の射出機43から供給することもできる。この場合は、射出機43と連通するメインのマニホールドからドアトリムアッパー20側に供給する溶融樹脂M1の通路となる分岐マニホールドと、ドアトリムロア30に溶融樹脂M2を供給する樹脂通路の分岐マニホールドとを設定して行なえば良い。
【0072】
そして、ドアトリムアッパー20の成形工程が完了すれば、図10に示すように、成形金型40における成形上型41の外周部に取り付けたシリンダ51が駆動して、スライドブロック50が図中矢印方向に成形下型42のコア部421壁面に向けて押圧されて、スライドブロック50とコア部421との間で発泡樹脂基材21及び表皮23が偏平状に圧縮加工される。
【0073】
そして、図11に示すように、圧縮加工が完了すれば、シリンダ51の駆動により、スライドブロック50が型開き可能となる位置まで後退する。
【0074】
このとき、発泡樹脂基材21は、成形上型41のキャビティ部411と、成形下型42のコア部421との間で所要形状に成形され、製品外周に沿ってフランジ211が形成されるとともに、上述したように、スライドブロック50の進退動作により、フランジ211の端末部分が偏平状に圧縮加工され、圧縮偏平部Aが形成される。
【0075】
従って、この圧縮偏平部Aをカット処理することにより、図4に示す端末処理構造が得られ、プレス成形と連動して駆動するスライドブロック50の進退動作により、ドアトリムアッパー20における端末処理を一連の工程で簡単に行なうことができる。
【0076】
更に、図12に示すように、成形上型41に取り付けられるシリンダ51により、進退制御されるスライドブロック50にカット刃52を付設することにより、発泡樹脂基材21を偏平状に圧縮加工して、圧縮偏平部Aを形成するのと同時に端材をカットポイントBにおいて同時にカット処理することができ、次工程のカット処理工程を廃止することができ、端末処理工数を更に低減できる。
【0077】
次いで、図13乃至図16に基づいて、本発明に係る自動車用内装部品及びその製造方法の第2実施形態について説明する。図13は、ドアトリムアッパー20の製品外周端末部分の構成を示す断面図、図14は、ドアトリムアッパー20の外周端末部に相当する成形金型40の構成を示す説明図、図15,図16は、更にその変形例となる端末処理工程の説明図である。
【0078】
図13は、ドアトリムアッパー20における製品外周端末部分についてのみ示すが、全体構成としては、図1乃至図3に示すように、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、合成樹脂成形体単体からなるドアトリムロア30との上下2分割体からなるドアトリム10であり、図13に示すように、この第2実施形態におけるドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21とその裏面に積層一体化される樹脂リブ22と、表面側に位置する加飾機能をもつ表皮23とから構成される点は第1実施形態と同様であるが、製品外周端末部に沿って、薄肉状の巻込み部24が発泡樹脂基材21の成形時に一体成形され、この巻込み部24をヒンジ部25を基に発泡樹脂基材21の裏面側に巻込み処理することで、外周端末部の見栄えを向上させるとともに、周縁部の剛性を確保するようにしている。
【0079】
そして、巻込みタイプの端末処理構造を適用するためには、図14に示すように、成形金型の形状に工夫が加えられている。すなわち、図14は、成形上型41と成形下型42とを型締めした状態を示しており、成形上型41におけるキャビティ部411と成形下型42におけるコア部421との間に画成されるキャビティの形状に沿って、発泡樹脂基材21にフランジ211が形成されるが、それと延長するように、薄肉状の巻込み部24、ヒンジ部25を形成できるように、成形上型41と成形下型42との間に0.1〜2.0mm程度のシャークリアランスdが設定されている。
【0080】
従って、この第2実施形態における端末処理構造は、発泡樹脂基材21の外周端末に沿ってフランジ211と連接する薄肉状の巻込み部24を偏平状にプレス加工と一体に形成し、この巻込み部24の基部にあたるヒンジ部25をヒンジ中心として裏面側に折曲操作して、接着固定、あるいは機械固定等により固着すれば良いため、従来の可撓性を備えた表皮を巻込み処理する作業に比べ、剛性をもつ巻込み部24をヒンジ部25を基に巻込み固着するため、端末処理作業も円滑に行なえ、かつ外周端末部の剛性も強化することができる。
【0081】
更に、図15に示すように、成形金型40における成形下型42のコア部421の形状により、発泡樹脂基材21のフランジ211の内面に湾曲面21aを設定することにより、図16に示すように、巻込み部24をヒンジ部25を基に巻き込んで発泡樹脂芯材21の裏面に固着する際、湾曲面21aに巻込み部24がよくなじむため、巻込み作業性を向上させるとともに、接着強度も強化できる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品は、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面で、かつ製品の外周縁など、剛性が要求される部位に積層一体化される樹脂リブと、発泡樹脂基材の表面に積層される表皮とから構成されるため、従来の重量の嵩む樹脂芯材を廃止できることから、軽量で低コスト、しかも、多孔質素材であるため、吸音性能に優れた自動車用内装部品を提供できるという作用効果を有する。
【0083】
更に、成形金型のキャビティ形状に沿って、発泡樹脂基材を所要形状に成形すると同時に発泡樹脂基材の裏面側に樹脂リブを成形するという工程を採用すれば、樹脂成形体である樹脂リブの投影面積が少ないため、従来の樹脂芯材に比べ、成形金型にかかる負荷も少なく、かつ冷却時間も短縮化でき、歩留まりを高めることができることから、作業能率を高めることができるとともに、大幅なコストダウンを招来できるという作用効果を有する。
【0084】
また、本発明に係る自動車用内装部品における製品の外周端末は、発泡樹脂基材が偏平状に圧縮加工された圧縮偏平部が形成されていることにより、外周端末部をカット処理すれば、切断木口は非常に薄肉であるため、外部に目立たず、自動車用内装部品の外周端末部分の見栄えを高めることができるという作用効果を有する。
【0085】
更に、発泡樹脂基材の外周端末部分を偏平状に圧縮加工して、この圧縮加工部分を発泡樹脂基材の裏面側に巻込み固着する構成を採用すれば、従来の表皮巻込み構造のものに比べ、巻込み作業がやり易く、かつ外周端末部の剛性を強化することができるという作用効果を有する。
【0086】
また、発泡樹脂基材の製品外周に沿う偏平状の圧縮変形部分は、成形上下型のシャークリアランスを狭く設定することにより、成形と同時に圧縮加工が行なえ、また、成形金型にシリンダ駆動するスライドブロックにより、圧縮加工を行なうことができるなど、成形工程と同時、あるいは成形工程後の一連の動作で簡単に実施できるという作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用内装部品の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの発泡樹脂基材を取り外し、ドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアとを示す正面図である。
【図4】図1中IV−IV線断面図であり、ドアトリムアッパーの外周端末部の構成を示す断面図である。
【図5】図1に示すドアトリムの成形金型の構成を示す全体図である。
【図6】図1に示すドアトリムの成形金型における端末処理機構部分を示す説明図である。
【図7】図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの予熱工程を示す説明図である。
【図8】図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートのセット工程を示す説明図である。
【図9】図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材及び樹脂リブの成形工程を示す説明図である。
【図10】図1に示すドアトリムアッパーにおける外周端末部の圧縮加工工程を示す説明図である。
【図11】図1に示すドアトリムアッパーにおける外周端末部の圧縮加工完了後の状態を示す説明図である。
【図12】図1に示すドアトリムアッパーにおける外周端末部の処理方法の変形例を示す説明図である。
【図13】本発明を適用したドアトリムの第2実施形態におけるドアトリムアッパーの外周端末部を示す断面図である。
【図14】図13に示す外周端末部における端末処理方法に使用する成形金型を示す説明図である。
【図15】図14に示す端末処理方法の変形例を示す説明図である。
【図16】図15に示す端末処理方法による外周端末部を示す断面図である。
【図17】従来のドアトリムを示す正面図である。
【図18】図17中XVIII −XVIII 線断面図である。
【図19】従来のドアトリムの成形金型を示す説明図である。
【図20】プレス成形によるドアトリムの端末処理部分の従来例を示す説明図である。
【図21】表皮巻込みタイプのドアトリムにおける端末部分の従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ツートンタイプの自動車用ドアトリム
11 インサイドハンドルエスカッション
12 パワーウインドウスイッチエスカッション
13 ポケット用開口
14 ポケットバックカバー
15 スピーカグリル
20 ドアトリムアッパー
21 発泡樹脂基材
211 フランジ
212 端末部
22 樹脂リブ
23 表皮
24 巻込み部
25 ヒンジ部
30 ドアトリムロア
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
43a,43b 射出機
50 スライドブロック
51 駆動シリンダ
52 カット刃
60 ヒーター装置

Claims (6)

  1. 発泡樹脂シート(S)を圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された樹脂リブ(22)と、上記発泡樹脂基材(21)の表面に積層一体化される表皮(23)とから構成され、内装部品(20)の外周に沿って、偏平状に圧縮加工された圧縮偏平部(A)が形成され、この圧縮偏平部(A)を切断処理することで切断木口の露出を抑えたことを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 発泡樹脂シート(S)を圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された樹脂リブ(22)と、上記発泡樹脂基材(21)の表面に積層一体化される表皮(23)とから構成され、内装部品(20)の外周に沿って偏平状に圧縮加工された圧縮偏平部(A)が形成され、この圧縮偏平部(A)を巻込み部(24)として発泡樹脂基材(21)の裏面に巻込み固着したことを特徴とする自動車用内装部品。
  3. 保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、該発泡樹脂基材(21)の裏面に積層一体化される樹脂リブ(22)と、上記発泡樹脂基材(21)の表面に積層される表皮(23)とからなる自動車用内装部品(20)の製造方法において、
    成形金型(41,42)内に、表皮(23)の原反シートと発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)をセットする発泡樹脂シートのセット工程と、
    成形金型(41,42)同士を型締めして、成形金型(41,42)の製品キャビティ(C)形状に発泡樹脂シート(S)を沿わせて、発泡樹脂基材(21)を所要形状に成形し、かつ発泡樹脂基材(21)の表面に表皮(23)を一体化するとともに、成形金型(41,42)の製品キャビティ(C)内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂リブ(22)を発泡樹脂基材(21)の裏面側に積層一体化する一体化工程と、
    成形金型(41,42)の外周にシリンダ(51)駆動されるスライドブロック(50)が設けられ、該スライドブロック(50)の進退動作により、発泡樹脂基材(21)を偏平状に圧縮加工し、内装部品(20)のトリムラインに沿って圧縮偏平部(A)を形成し、この圧縮偏平部(A)を切断処理する端末処理工程と、
    からなることを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  4. 成形金型(41,42)の外周部に設けられているスライドブロック(50)にカット刃(52)を付設し、発泡樹脂基材(21)を圧縮加工する際、内装部品(20)のトリムラインに沿ってカット処理を同時に行なうことを特徴とする請求項3に記載の自動車用内装部品の製造方法。
  5. 保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、該発泡樹脂基材(21)の裏面に積層一体化される樹脂リブ(22)と、上記発泡樹脂基材(21)の表面に積層される表皮(23)とからなる自動車用内装部品(20)の製造方法において、
    成形金型(41,42)内に、表皮(23)の原反シートと発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)をセットする発泡樹脂シートのセット工程と、
    成形金型(41,42)同士を型締めして、成形金型(41,42)の製品キャビティ(C)形状に発泡樹脂シート(S)を沿わせて、発泡樹脂基材(21)を所要形状に成形し、かつ発泡樹脂基材(21)の表面に表皮(23)を一体化するとともに、成形金型(41,42)の製品キャビティ(C)内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂リブ(22)を発泡樹脂基材(21)の裏面側に積層一体化する一体化工程と、
    成形金型(41,42)の外周部に沿って、型間クリアランスを調整することで、偏平状の巻込み部(24)が形成され、この巻込み部(24)を発泡樹脂基材(21)の裏面に巻込み固着する端末処理工程と、
    からなることを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  6. 前記巻込み部(24)を巻込み固着する発泡樹脂基材(21)の当接面は、巻込み部(24)となじみ易いように湾曲面(21a)に造形されていることを特徴とする請求項5に記載の自動車用内装部品の製造方法。
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