JP2007069873A - 自動車用内装部品及びその製造方法 - Google Patents

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正彦 原
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Abstract

【課題】自動車用内装部品及びその製造方法であって、軽量化及びコストダウンを図るとともに、外周端末部の見栄えを向上させ、かつ端末処理作業を簡素化する。
【解決手段】ツートンタイプのドアトリム10におけるドアトリムアッパー(積層構造体)20は、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材21と、その内面側に一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面に積層される加飾材23とから構成する。従って、軽量な発泡樹脂基材21を使用するとともに、樹脂リブ22での投影面積の軽減化により、軽量化、コストダウンを図る。また、成形金型40のキャビティの外周に潰し用傾斜面ブロック44を配設し、発泡樹脂基材21の成形と同時に薄肉状の巻込み片26を形成し、成形後、腰のある巻込み片26を発泡樹脂基材21のフランジ24先端の各コーナー部24a,24bのコーナー部形状に即して折曲操作し、端末処理を完了させる。
【選択図】図10

Description

この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品及びその製造方法に係り、特に、軽量でかつ低コストであり、製品外周に沿う端末処理が簡単かつ廉価に行なえる自動車用内装部品及びその製造方法に関する。
例えば、自動車用内装部品の構成について、ドアトリムを例示して図13,図14を基に説明する。ドアトリム1は、保形性及び車体パネルへの取付剛性を備え、製品面のほぼ全面にゆきわたっている樹脂芯材2の表面に、表面外観に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。上記樹脂芯材2としては、タルクを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としており、また、表皮3は、それ自体保形性を備えておらず、塩ビシート等の合成樹脂シート裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が使用され、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、サーモプラスチックオレフィン(以下TPOという)シート等のエラストマーシートが多用される傾向にある。
次に、上記ドアトリム1の成形方法における従来例について図15を基に説明する。まず、ドアトリム1を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリム1の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂の通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。また、上下動作する成形上型5は、適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
従って、成形上下型5,6が型開き状態にある時、表皮3を金型内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めする直前か、または型締めした後のいずれかのタイミングで両金型間の製品キャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2を所要の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。尚、図15では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、実際は、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填されても良い。
更に、ドアトリム1の製品の外周端末の処理については、図16に示すように、芯材2の表面に表皮3を同時プレス成形した後、型内の型刃、あるいは成形後、別工程でピアスカット処理が行なわれている。また、図17に示すように、芯材2のプレス成形後、表皮3を別工程で真空圧着、プレス圧着等により一体化した後、表皮3の端末3aを芯材2の裏面側に巻込み処理することも従来から行なわれている。
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3、図4)
しかしながら、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、材料コストが高く、かつ製品が重量化するという問題点が指摘されている。また、樹脂芯材2の投影面積が大きいことから、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高い射出圧に耐え得る金型構造が必要となり、金型の作製費用も嵩み、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化させるため、成形サイクルが長期化し、生産性を低下させる大きな要因となっている。
更に、ドアトリム1の外周縁においては、図16に示すように、表皮同時プレス成形を行なった場合、外周の端末処理が困難で、表皮3の木口や、積層シート材料仕様の表皮3におけるフォーム層の木口が外部に露出する等、見栄えが悪く、外観性能を低下させる欠点があるとともに、図17に示すように、別工程で表皮3を巻込み処理する方法では、工数が多く、コストアップが避けられない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を促進でき、高剛性でコストダウンを図れる自動車用内装部品を提供でき、特に、製品外周端末部の見栄えを高めることができるとともに、端末処理作業も簡単に行なえる外観性能を高めた自動車用内装部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮として使用していた発泡樹脂シートに保形性を付与することで、芯材としての機能をもたせ、より以上に剛性が必要な箇所、すなわち製品の周縁部分やパネル、相手部品との合わせ部で密接可能、または一定クリアランスを確保する箇所、あるいは部品取付箇所、並びに荷重が加わる部分には、剛性に優れた樹脂リブを配置することで、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ、製品の軽量化を図るとともに、製品の外周端末処理については、成形金型のキャビティ外周に配置される潰し用ブロックの形状に工夫を加えることにより、巻込み操作がやり易い薄肉状の巻込み片を簡単に形成できる点に着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブとからなる積層構造体を全体、あるいは一部に採用してなる自動車用内装部品において、前記積層構造体は、発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートが加熱軟化処理され、成形金型内に投入され、成形金型の型締めにより、発泡樹脂基材が所要形状に成形されるとともに、積層構造体周縁の少なくとも一部に沿って巻込み片が薄肉状に潰し加工されており、該巻込み片は、薄肉ヒンジ部を基に発泡樹脂基材のコーナー部の形状に追従するように巻込み処理されていることを特徴とする。
ここで、自動車用内装部品としては、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等に適用できる。そして、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材は、フラット形状に近い場合は、加熱軟化工程を省略して、成形型により所望形状に成形するが、三次元形状の製品に適用する場合は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所要の曲面形状に成形することで、その形状を保持する。尚、ここでいう「保形性」とは、リブ等の補強材がなくても、成形後、脱型した時、その形状を保持する程度の剛性を備えていることである。また、製品形状が高展開率部分を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して成形金型の内面に沿って発泡樹脂シートに真空吸引力を作用させるようにしても良い。
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。その時の発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
一方、樹脂リブとして使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
また、所望ならば、外観意匠性を高めるために、発泡樹脂基材の表面に加飾材を一体化しても良い。この加飾材としては、TPO、サーモプラスチックウレタン(TPU)、PVC等の熱可塑性樹脂シート、あるいは織布、不織布、編布等の布地シートを使用でき、これら熱可塑性樹脂シート、織布、不織布、編布等の布地シートの裏面にポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等の発泡シートをクッション層として積層一体化することもできる。尚、加飾材の材料として、TPOシート、ポリエチレンフォームを使用するとともに、発泡樹脂基材、樹脂リブの素材として、オレフィン系樹脂を使用すれば、全ての材料をオレフィン系樹脂に統一できることからリサイクル上好ましい。
そして、本発明に係る自動車用内装部品によれば、一部、あるいは全体に採用される積層構造体は、軽量で保形性を有する発泡樹脂基材の裏面側に剛性を強化する樹脂リブが一体化されるという構成であるため、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止できることから、製品の軽量化を図ることができ、しかも、樹脂材料を節約できることから、材料コストの低減化も達成できる。
更に、積層構造体における外周端末部は、発泡樹脂基材の成形と同時に製品周縁に沿って薄肉ヒンジ部を基点として巻込み可能な薄肉状の巻込み片が一体成形されているため、成形後、積層構造体を成形金型から脱型操作した後、薄肉ヒンジ部を基に巻込み片を発泡樹脂基材の表面側コーナー部及び裏面側コーナー部の形状に即して折曲操作すれば、切断木口が外部に露出することがないことから、外観見栄えが良好なものとなり、しかも、巻込み片は薄肉状で適度の剛性が期待できるため、製品の周縁ラインが蛇行することなく外観見栄えが良好なものとなる。
加えて、発泡樹脂基材の多孔質吸音機能により、吸音性能に優れた内装部品が得られるとともに、発泡樹脂基材及び樹脂リブの素材として、ポリオレフィン系樹脂を使用した場合、オールオレフィン系樹脂に統一されるため、分離工程が廃止でき、リサイクル作業が簡素化できる。更に、樹脂リブのリブ厚みは、例えば、製品に外力が大きく加わる部位等はリブ厚みを厚く設定し、比較的外力が加わりにくい部位はリブ厚みを薄肉にするなど、リブ厚みを適宜可変させることができる。従って、必要最小限度の樹脂材料を使用すれば足り、製品の軽量化やコストダウンに寄与できる。また、樹脂リブにクリップ座、あるいは各種エスカッション部品を取り付けるための取付座を一体に形成することもできる。
次いで、本発明は、所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブとからなる積層構造体を全体、あるいは一部に採用してなる自動車用内装部品の製造方法において、前記積層構造体の製造方法は、発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートを加熱軟化処理し、成形金型内に投入した後、成形金型同士を型締めし、発泡樹脂基材を所要形状に成形するとともに、製品キャビティに沿って成形下型に設けられた潰し用傾斜面ブロックと、成形上型との間で型締めすることにより、発泡樹脂シートの余肉を型外に排出することで、積層構造体周縁の少なくとも一部に沿って薄肉状に巻込み片を成形し、成形金型の型締め直前、または型締め後のいずれかのタイミングで成形下型の溝部内に溶融樹脂を射出充填することにより、樹脂リブを発泡樹脂基材の裏面側に一体化して積層構造体を成形し、その後、成形金型の型開き後、積層構造体を脱型し、積層構造体の外周縁に一体成形されている薄肉状の巻込み片を発泡樹脂基材の表面側コーナー部及び裏面側コーナー部の各コーナー部に追従させて、二段階の巻込み操作を施すことにより、外周縁部の端末処理を行なうことを特徴とする。
更に、本発明方法に使用する成形金型は、所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブとからなる積層構造体を成形するための成形金型であって、前記成形金型は、相互に型締め、型開きされる成形上下型と、成形下型に連設され、溶融樹脂を供給するための射出機とから構成され、成形上下型の型締めにより形成されるキャビティが製品形状に合致するように設定されているとともに、成形下型のキャビティ部の外周に沿って潰し用傾斜面ブロックが配置され、この潰し用傾斜面ブロックの上面の外半部分は、発泡樹脂シートの余肉が型外に有効にガイドされる傾斜面として設定されていることを特徴とする。
ここで、本発明方法に使用する成形金型は、可動側金型、固定側金型、射出機とからなる。例えば、所定ストローク上下動可能な成形上型と、この成形上型の下方側に位置する成形下型と、成形下型に連設される射出機とから構成される。そして、成形上下型を使用した場合、射出機から供給される溶融樹脂は、成形下型に設けられたマニホールド、ゲート等の樹脂通路を通じて成形下型の型面、詳しくは成形下型の型面上に形成される溝部内に供給されるが、成形上型が下死点まで下降して、成形上下型を型締めした後、溶融樹脂を所定の射出圧で成形下型の型面に設けられた溝部に射出充填しても良いが、溶融樹脂の射出充填のタイミングとして、型締め前に行なうようにしても良い。
更に、成形下型のキャビティ周縁部には、潰し用傾斜面ブロックが配設されており、この潰し用傾斜面ブロックは、駆動シリンダにより上下方向に沿って昇降可能となるように支持されている。また、この潰し用傾斜面ブロックは、成形金型の型締め時には、成形上型の型面との間で発泡樹脂基材を圧縮偏平化して巻込み片を薄肉状に形成する。この巻込み片は、発泡樹脂基材の製品端縁に相当する薄肉ヒンジ部を基にその外方に沿って延設形成されており、潰し用傾斜面ブロックの傾斜面により、発泡樹脂シートの余肉を有効に外部に排出することができるため、巻込み片を薄肉状に形成することができる。
従って、本発明方法並びに本発明方法に使用する成形金型によれば、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ、樹脂リブだけを成形すれば良いため、射出圧力を従来に比べて低く設定できることにより、成形金型の負荷が少なくて済み、樹脂材料を節約できる。しかも、従来の樹脂芯材に比べ、冷却時間も短縮化できることから、製品の成形サイクルを短縮化できる。
更に、積層構造体の周縁部に沿う端末処理構造としては、発泡樹脂基材の成形と同時に周縁部に沿って巻込み片を薄肉状に成形しておき、成形後、成形金型から積層構造体を脱型して、薄肉ヒンジ部を基に薄肉状の巻込み片を発泡樹脂基材の表面側コーナー部及び裏面側コーナー部の各コーナー部の形状に即して二段階で巻込み操作する際、巻込み片は薄肉状で腰があるため、巻込み操作を正確かつ迅速に行なうことができる。
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面で、かつ製品の外周縁等、剛性が要求される部位に一体化される樹脂リブと、発泡樹脂基材の表面に積層される加飾材とから構成されるため、従来の重量の嵩む樹脂芯材を廃止できることから、軽量で低コスト、しかも多孔質素材であるため、吸音性能に優れた自動車用内装部品を提供できるという効果を有する。
更に、成形金型のキャビティ形状に沿って、発泡樹脂基材を所要形状に成形すると同時に発泡樹脂基材の裏面側に樹脂リブを成形するという工程を採用すれば、樹脂成形体である樹脂リブの投影面積が少ないため、従来の樹脂芯材に比べ、成形金型にかかる負荷も少なく、かつ冷却時間も短縮化でき、歩留まりを高めることができることから、作業能率を高めることができるとともに、大幅なコストダウンを招来できるという作用効果を有する。
また、本発明に係る自動車用内装部品及びその製造方法によれば、発泡樹脂基材の成形時に、積層構造体の周縁に沿って薄肉状の巻込み片を一体成形し、成形金型から積層構造体を脱型した後、この薄肉状の巻込み片を発泡樹脂基材の表面側コーナー部及び裏面側コーナー部の各形状に即して二段階で巻込み操作する際、巻込み片は腰があるため、簡単で確実な折曲操作が行なえ、製品周縁ラインが蛇行することがなく、かつ端末部の剛性が強化されるとともに、端末処理作業においても精度の良い端末処理が行なえるという効果を有する。
以下、本発明に係る自動車用内装部品及びその製造方法の好適な実施例について、自動車用ドアトリム及びその製造方法を例示して説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図12は本発明の一実施例を示し、図1はツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアを示す正面図、図4は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの端末部分の構成を示す断面図、図5,図6は同自動車用ドアトリムの製造方法に使用する成形金型をそれぞれ示し、図5は成形金型の全体図、図6は成形金型におけるドアトリムアッパー端縁部分に相当する箇所を示す断面図である。また、図7乃至図12は同自動車用ドアトリムの製造方法における各工程を示すもので、図7は発泡樹脂シートの予熱工程、図8は発泡樹脂シートの型内セット工程、図9は発泡樹脂基材の成形工程、図10は巻込み用折曲片の成形工程、図11は樹脂リブの成形工程、図12はドアトリムアッパーの端末処理工程をそれぞれ示す説明図である。
まず、図1乃至図12に沿って、本発明の一実施例について説明する。図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下2分割体から構成されている。上記ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチエスカッション12が取り付けられている。ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15がドアトリムロア30と一体あるいは別体に形成されている。
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、積層構造体であるドアトリムアッパー20の構造に本発明を適用し、製品の軽量化を図るとともに、外周端末部の見栄えを高め、かつ成形工程、端末処理工程を簡素化したことが特徴である。すなわち、ドアトリムアッパー20は、図2に示すように、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材21と、この発泡樹脂基材21の裏面側に一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ加飾材23とから大略構成されている。尚、図中符合16は車体パネルを示す。また、上記発泡樹脂基材21は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材21を賦形しても良い。
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施例では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に1〜10mmの範囲に設定されている。
次いで、樹脂リブ22は、発泡樹脂基材21の裏面側に配設され、特に、図3に示すように、交差状に延びる所定パターンに設定されている。尚、このパターンは、縦横方向、斜め方向、あるいはその組み合わせ等、交差状であれば任意のパターンが選択されて良い。この樹脂リブ22は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択されて良く、本実施例では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。また、この樹脂リブ22には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、樹脂単体品のドアトリムロア30とから構成され、外観上のアクセント効果により、優れた外観意匠性を備えている。更にドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21と、発泡樹脂基材21の裏面に一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面に貼付される加飾性を有する加飾材23とから構成されているため、従来のように製品の全周に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材21を使用するとともに、樹脂リブ22は骨状であり、荷重が加わる部位、例えば、クリップ座、ウエスト部上面、アームレスト部上面等を除いた部位は、肉抜き構造となっているので、製品の重量について、従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができることから、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンにも貢献できる。
更に、発泡樹脂基材21は、多孔質構造であるため、ドアトリムアッパー20は、吸音性能に優れ、車室内の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材21の吸音性を維持するために、発泡樹脂基材21の表面に予めラミネートされるか、または成形時に積層一体化される加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも塩ビシートやTPOシート等の合成樹脂シート、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体、または、布地シート、合成樹脂シートの裏面にポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料を使用することもできる。また、TPOシートを使用した場合、オレフィン系樹脂材料で統一できるため、リサイクル面で有利である。
そして、ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20の外周端末構造について、図4を基に説明する。すなわち、ドアトリムアッパー20は、上述したように、保形性を有する軽量な発泡樹脂基材21の裏面に、剛性を強化する所定パターン形状の樹脂リブ22が一体化され、かつ発泡樹脂基材21の表面には、加飾性を有する加飾材23が積層一体化されている。更に、ドアトリムアッパー20の製品外周部に沿って、製品に立体感を付与するためのフランジ24が下向きに形成されているとともに、その端末部については、表面側コーナー部24aと裏面側コーナー部24bが設定されており、表面側コーナー部24a、裏面側コーナー部24bの形状に即して薄肉ヒンジ部25を基に薄肉状の巻込み片26が各コーナー部24a,24bに追従するように折曲固定されている。この巻込み片26は、超音波溶着固定、熱溶着固定、接着固定等により発泡樹脂基材21の裏面側に固着されている。従って、フランジ24の端末部分については、薄肉状で剛性の強化された巻込み片26により覆われているため、剛性が強化されているとともに、特に、外周ラインについては、薄肉ヒンジ部25が位置し、周縁ラインの蛇行等がなく、シャープな外観ラインを形成することができ、外観見栄え並びに剛性を強化することができる。
次いで、ドアトリム10の製造方法について、特に、巻込み片26の成形及び端末処理工程を中心に説明するが、その前に、図5,図6に基づいて、上記ドアトリム10の成形に使用する成形金型40の構成について説明する。図5において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。
更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、マニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に形成された溝部424内、及びドアトリムロア30を形成するためのキャビティ425内に供給される。また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締めされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
図6は成形金型40におけるドアトリムアッパー20の外周端末部に相当する部位を示すもので、成形金型40において、成形下型42のコア部421の外周部、すなわち製品キャビティの外周に沿って周縁の全長、あるいは少なくともその一部(実際には巻込み片26が設定される箇所)に潰し用傾斜面ブロック44が配置され、この潰し用傾斜面ブロック44は、シリンダ45により所定ストローク上下動可能に支持されている。この潰し用傾斜面ブロック44の上面46の外半部分は、傾斜角度θで示す傾斜面46aが設定されているとともに、薄肉ヒンジ部25の面圧を上げることができるように、潰し用傾斜面ブロック44の上面46における内側縁部には鋭利状コーナー部46bが形成されている。一方、成形上型41は、上述した潰し用傾斜面ブロック44と連繋して巻込み片26を薄肉状に形成するために成形上型41の型面は水平面として、ドアトリムアッパー20における厚みに応じて適切に設定されている。
次いで、この成形金型40を使用して、ドアトリム10の製造方法の各工程について詳細に説明する。図7乃至図12に基づいて、ドアトリム10の各工程を説明すると、まず、図7に示すように、ヒーター装置50により、発泡樹脂シートSを160〜220℃の高温状態に加熱軟化処理を行なう。この発泡樹脂シートSとしては、ポリプロピレン製発泡シート(住化プラステック製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み3mm)が使用されている。尚、発泡樹脂シートSの一面には、加飾材23が予めラミネート処理されている。
発泡樹脂シートの加熱工程が完了すれば、図8に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートSをドアトリムアッパー20対応箇所における成形上型41のキャビティ部411と成形下型42のコア部421で画成されるキャビティの上半部分にセットする。その後、図9に示すように、成形金型40内に発泡樹脂シートS(加飾材23がラミネートされている)をセットした後、成形上型41の昇降シリンダ412を駆動させて、成形上型41を所定ストローク下降操作し、図示するように、成形上下型41,42を型締めして、発泡樹脂シートSを所望の曲面形状に成形する。
そして、この発泡樹脂基材21の成形工程と同一工程で、発泡樹脂基材21と一体に薄肉ヒンジ部25を介して薄肉状の巻込み片26を一体成形する。この時、図10に示すように、成形上型41の型面と、成形下型42の外周に配置されている潰し用傾斜面ブロック44とが当接し、特に、潰し用傾斜面ブロック44の鋭利状コーナー部46bにより、巻込み片26の基部にあたる薄肉ヒンジ部25は面圧が非常に高く、そして、潰し用傾斜面ブロック44の上面46の外半部分は傾斜面46aとして設定されているため、図10中拡大して示すように、巻込み片26が薄肉状に形成されると同時に、発泡樹脂シートSの余肉SAが外部に適切に排出されることになる。従って、潰し用傾斜面ブロック44を採用することで、薄肉ヒンジ部25の面圧を上げることができ、潰れ残りがなく、しかも、巻込み片26の成形時に余肉SAが外部に円滑に排出されるため、精度良く薄肉状の巻込み片26を成形することができる。
その後、図11に示すように、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じてドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を形成するために、溶融樹脂M1がコア部421の溝部424内に射出充填される。同時にドアトリムロア30を成形するために、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じて、キャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。
従って、第1の射出機43a、第2の射出機43bから、それぞれ溶融樹脂M1,M2を溝部424、キャビティ425内に射出充填することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を所要形状に成形するとともに、これと一体にドアトリムロア30が成形される。尚、この溶融樹脂M1,M2としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)が使用されており、所望ならば、タルクが適宜割り合いで混入されていても良い。尚、溶融樹脂M1,M2の射出のタイミングを成形上下型41,42の型締め前に設定しても良い。
そして、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とからなるドアトリム10の成形が完了すれば、成形上型41を上昇させて成形金型40からドアトリム10を脱型し、図12に示すドアトリムアッパー20の端末処理を行なえば良い。すなわち、図示するように、ドアトリムアッパー20の端末処理工程は、まず、発泡樹脂基材21の外部に一体化されている薄肉状に成形された巻込み片26の外部の端材を図12(a)に示すようにカット処理して除去した後、図12(b)に示すように、薄肉状の巻込み片26を薄肉ヒンジ部25を基にほぼ180°の角度で折曲操作する。次いで、図12(c)に示すように、発泡樹脂基材21の裏面側コーナー部24bを基に略90°の角度で折曲操作して、二段階で巻込み片26の折曲操作を完了し、超音波溶着固定、熱溶着固定、接着固定等により、巻込み片26を発泡樹脂基材21の裏面側に固着すれば端末処理作業が完了する。
この時、薄肉状の巻込み片26は、それ自体腰があるため、180°の角度の折曲操作、90°の角度の折曲操作が非常にやり易く、作業性が向上するとともに、切断木口が外部から見えず、しかも、薄肉ヒンジ部25が製品ラインを形造るため、外観見栄えが向上するとともに、剛性が強化でき、長期使用によっても蛇行等が生じることがなく、外観見栄えを良好に維持することができる。また、精度良く成形できるため、相手部品との合わせ精度についてもバラツキがなく、精度の良い合わせ構造を達成することができる。
以上説明した実施例では、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20に本発明を適用したものであるが、ツートンタイプのドアトリム10以外の内装部品として、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等、内装部品全般に適用することができる。
本発明の一実施例を適用した自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムにおける発泡樹脂基材を省略したドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアとを示す正面図である。 図1中IV−IV線断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法に使用する成形金型を示す全体図である。 図5に示す成形金型におけるドアトリムアッパー端縁部分に相当する箇所を示す断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの予熱工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの成形金型へのセット工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材及び樹脂リブの成形工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における巻込み用折曲片の成形工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における樹脂リブ並びにドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法におけるドアトリムアッパーの端末処理工程を示す説明図である。 従来の自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図13中XIV −XIV 線断面図である。 従来のドアトリムを成形する際に使用する成形金型を示す概要図である。 プレス成形によるドアトリムにおける端末部分の従来例を示す説明図である。 表皮巻込みタイプのドアトリムにおける端末部分の従来例を示す説明図である。
符号の説明
10 ツートンタイプの自動車用ドアトリム
20 ドアトリムアッパー
21 発泡樹脂基材
22 樹脂リブ
23 加飾材
24 フランジ
24a 表面側コーナー部
24b 裏面側コーナー部
25 薄肉ヒンジ部
26 巻込み片
30 ドアトリムロア
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
43(43a,43b) 射出機
44 潰し用傾斜面ブロック
45 シリンダ
46 上面
46a 傾斜面
46b 鋭利状コーナー部
50 ヒーター装置
S 発泡樹脂シート
SA 余肉
M1,M2 溶融樹脂

Claims (3)

  1. 所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブ(22)とからなる積層構造体(20)を全体、あるいは一部に採用してなる自動車用内装部品(10)において、
    前記積層構造体(20)は、発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)が加熱軟化処理され、成形金型(40)内に投入され、成形金型(40)の型締めにより、発泡樹脂基材(21)が所要形状に成形されるとともに、積層構造体(20)周縁の少なくとも一部に沿って巻込み片(26)が薄肉状に潰し加工されており、該巻込み片(26)は、薄肉ヒンジ部(25)を基に発泡樹脂基材(21)のコーナー部(24a,24b)の形状に追従するように巻込み処理されていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブ(22)とからなる積層構造体(20)を全体、あるいは一部に採用してなる自動車用内装部品(10)の製造方法において、
    前記積層構造体(20)の製造方法は、発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)を加熱軟化処理し、成形金型(40)内に投入した後、成形金型(40)同士を型締めし、発泡樹脂基材(21)を所要形状に成形するとともに、製品キャビティに沿って成形下型(42)に設けられた潰し用傾斜面ブロック(44)と、成形上型(41)との間で型締めすることにより、発泡樹脂シート(S)の余肉(SA)を型外に排出することで、積層構造体(20)周縁の少なくとも一部に沿って薄肉状に巻込み片(26)を成形し、成形金型(40)の型締め直前、または型締め後のいずれかのタイミングで成形下型(42)の溝部(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填することにより、樹脂リブ(22)を発泡樹脂基材(21)の裏面側に一体化して積層構造体(20)を成形し、その後、成形金型(40)の型開き後、積層構造体(20)を脱型し、積層構造体(20)の外周縁に一体成形されている薄肉状の巻込み片(26)を発泡樹脂基材(21)の表面側コーナー部(24a)及び裏面側コーナー部(24b)の各コーナー部に追従させて、二段階の巻込み操作を施すことにより、外周縁部の端末処理を行なうことを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  3. 所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブ(22)とからなる積層構造体(20)を成形するための成形金型(40)であって、
    前記成形金型(40)は、相互に型締め、型開きされる成形上下型(41,42)と、成形下型(42)に連設され、溶融樹脂(M1)を供給するための射出機(43)とから構成され、成形上下型(41,42)の型締めにより形成されるキャビティが製品形状に合致するように設定されているとともに、成形下型(42)のキャビティ部の外周に沿って潰し用傾斜面ブロック(44)が配置され、この潰し用傾斜面ブロック(44)の上面(46)の外半部分は、発泡樹脂シート(S)の余肉(SA)が型外に有効にガイドされる傾斜面(46a)として設定されていることを特徴とする積層構造体の成形金型。
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