JP4135917B2 - 自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型 - Google Patents

自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型に係り、特に、軽量で、かつ外観意匠性、成形性に優れるとともに、成形金型の型費、設備費が低減でき、しかも、成形時間を短縮化することでコストを低減できる自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車用内装部品の構成について、ドアトリムを例示して図22,図23を基に説明する。ドアトリム1は、保形性及び車体パネルへの取付剛性を備え、製品面のほぼ全体にいきわたっている樹脂芯材2の表面に、表面外観に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。
【0003】
上記樹脂芯材2としては、タルクを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としており、また、表皮3は、それ自体保形性を備えておらず、塩ビシート等の合成樹脂シートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が使用され、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、TPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等のエラストマーシートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が多用される傾向にある。
【0004】
次に、上記ドアトリム1の成形方法における従来例について図24を基に説明する。まず、ドアトリム1を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。
【0005】
そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリム1の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記、成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂の通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。
【0006】
また、上下動作する成形上型5は、適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
【0007】
従って、成形上下型5,6が型開き状態にあるとき、表皮3を金型内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めした後、両金型間の製品キャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2を所要の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
尚、図24では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填されても良い。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3、図4)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、材料コストが高く、かつ製品が重量化するという問題点が指摘されている。
【0011】
また、樹脂芯材2の投影面積が大きいことから、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高い射出圧に耐え得る金型構造が必要となり、金型の作製費用も嵩み、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化させるため、成形サイクルが長期化し、生産性を低下させる大きな要因となっている。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を促進でき、高剛性でコストダウンを図れる自動車用内装部品を提供でき、かつ成形金型費用を低減できるとともに、成形サイクルも短縮化できる自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮として使用していた発泡樹脂シートに保形性を付与することで、芯材としての機能をもたせ、より以上に剛性が必要な箇所、すなわち製品の周縁部分やパネル、あるいは部品取付箇所並びに荷重がかかる部位には、剛性に優れた樹脂リブを配置することで、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ軽量で、かつコストが廉価な内装トリム部品を提供するとともに、樹脂リブの成形時、樹脂バリが発生することがなく、かつ冷却性能を高めることで、成形サイクルを短縮化できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は、所望の曲面形状に成形され、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される補強機能を有する樹脂リブとからなる自動車用内装部品の製造方法において、前記発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、成形金型内にセットする発泡樹脂シートのセット工程と、成形金型同士の型締め後、発泡樹脂シートを成形金型のキャビティ形状に沿わせ、所要形状に賦形した後、冷却することで発泡樹脂基材を所要形状に成形する発泡樹脂基材の成形工程と、前記発泡樹脂基材を成形金型間で所定温度にまで冷却した後、射出機から供給される溶融樹脂を成形金型のキャビティ内に射出充填して、樹脂リブを発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化する樹脂リブの成形工程とからなることを特徴とする。
【0015】
ここで、自動車用内装部品としては、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等に適用できる。
【0016】
保形性を有する発泡樹脂基材は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所望の曲面形状に成形することで、リブ等の補強材がなくても、成形後、型から脱型しても形状を保持する程度の剛性(保形性)を有している。また、製品形状が高展開率部分を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して成形金型の内面に沿って発泡樹脂シートに真空吸引力を作用させるようにしても良い。
【0017】
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂などが使用できる。
【0018】
また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。
【0019】
上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。そのときの発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
【0020】
また、外観意匠性を高めるために、発泡樹脂基材の表面に加飾材を積層しても良い。加飾材としては、織布、不織布、編布、シート、フィルム、発泡体、網状物などが使用できる。これら加飾材を構成する材料は特に限定されないが、織布、不織布、編布等、通気性を有する素材を使用したほうが、発泡樹脂基材の吸音性能を生かす上で好ましい。
【0021】
一方、樹脂リブとして使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用できる。
【0022】
また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子などがある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
【0024】
そして、本発明方法により製作された自動車用内装部品によれば、保形性を有する発泡樹脂基材の裏面側に剛性を補強する意味で樹脂リブが積層一体化されるという構成であるため、従来の樹脂芯材を廃止することができる。従って、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止することで、製品の軽量化を図ることができ、しかも、樹脂材料を節約できることから、材料コストの低減化も同時に達成できる。
【0025】
また、発泡樹脂基材の多孔質吸音機能により、吸音性能に優れた内装部品が得られるとともに、発泡樹脂基材及び樹脂リブの素材として、ポリオレフィン系樹脂を使用した場合、オールオレフィン系樹脂に統一されるため、分離工程が廃止でき、リサイクル作業を簡素化できる。
【0026】
更に、樹脂リブが積層一体化される発泡樹脂基材裏面の特に樹脂リブ対応箇所近傍部分は、エアブロー圧により平滑面に設定されているため、樹脂リブ成形時におけるシール性が良好に維持され、樹脂バリ等が生じることがなく、特に、この部位を強制的に冷却させれば、樹脂リブの素材である溶融樹脂が発泡樹脂基材内部に浸透することが抑えられ、樹脂リブの成形性を高めることができる。
【0028】
ここで、成形金型は、上下動可能な成形上型と、成形上型の下方側に位置する固定側である成形下型と、成形下型に連結される射出機とから構成されている。
【0029】
そして、射出機から供給される溶融樹脂は、成形下型に設けられたマニホールド、ゲート等の樹脂通路を通じて成形下型の型面上に形成されている溝部に供給される。
【0030】
更に、成形上型には、製品の賦形性をアップさせ、シャープな形状出しを可能にするとともに、絞転写性を高めるための真空吸引機構を付設しても良く、また、成形下型には、発泡樹脂基材の成形性を高め、かつ冷却サイクルを短縮化するために、エアブロー機構が付設されている。
【0031】
また、成形金型の型締めにより、発泡樹脂シートは、成形金型の型面形状に沿って賦形されるが、その際、成形工程の前工程で、ヒーター等により加熱軟化処理が行なわれ、加熱軟化状態の発泡樹脂シートが成形金型内にセットされる。
【0032】
そして、成形金型による発泡樹脂シートの成形工程には、発泡樹脂シートの冷却工程も含まれており、この発泡樹脂シートの冷却工程としては、成形金型の型締めにより冷却する他に、発泡樹脂シートを強制的に冷却するようにしても良い。
【0033】
例えば、成形上型の型面に真空吸引力により発泡樹脂基材を保持した状態で所定ストローク上昇させ、発泡樹脂基材と成形下型の型面との間に所定クリアランスを設けて熱の解放を行なっても良く、また、発泡樹脂基材の裏面側から冷却用エア等の冷媒を吹き付けることにより、発泡樹脂基材を有効に冷却することもできる。
【0034】
この場合、エアブローは、型締め状態で行なっても良く、また、成形上型を上昇させて、発泡樹脂基材と成形下型との間にクリアランスを設け、このクリアランス内にエアブローするようにしても良い。
【0035】
従って、本発明方法によれば、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ、樹脂リブだけを成形すれば良いため、射出圧力を従来に比べて低く設定することができ、かつ成形上型の負荷が少なくて済むとともに、樹脂量も少なく、材料費を節約できる。
【0036】
更に、発泡樹脂基材の成形時に強制的に冷却させることで、成形サイクルを短縮化できるとともに、樹脂リブ成形時に樹脂バリの発生を抑えることで成形性を高めることもできる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法並びに成形金型の好適な実施の形態について、自動車用ドアトリムの製造方法を例示して説明する。
【0038】
図1乃至図14は本発明方法をツートンタイプの自動車用ドアトリムの製造方法に適用した第1実施形態を示し、図1はツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの発泡樹脂基材を省略した樹脂リブとドアトリムロアを示す正面図、図4は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパー部分の要部構成を示す断面図である。また、図5乃至図7は同自動車用ドアトリムの製造方法に使用する成形金型を示し、図5は成形金型の全体図、図6は図5中VI−VI線断面図、図7は同成形金型における成形下型の平面図、図8は同自動車用ドアトリムの製造方法における成形上型のプレスチャート図、図9乃至図13は同自動車用ドアトリムの製造方法における各工程を示し、図9は予熱工程、図10はセット工程、図11,図12は発泡樹脂基材の成形工程、図13は樹脂リブの成形工程をそれぞれ示す説明図、図14はエアブロー工程を省略した不具合を示す説明図である。
【0039】
更に、図15乃至図18は本発明方法の第2実施形態を示し、図15は本発明に係るドアトリムの製造方法の第2実施形態における成形上型のプレスチャート図、図16,図17は本発明方法の第2実施形態における発泡樹脂基材の成形工程を示す各説明図、図18は樹脂リブの成形工程を示す説明図である。
【0040】
また、図19,図20は本発明方法を適用して製作した一体型のドアトリムを示す正面図並びに断面図、図21は同ドアトリムにおける発泡樹脂基材を省略した樹脂リブのパターンを示す正面図である。
【0041】
まず、図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下2分割体から構成されている。ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチフィニッシャー12が取り付けられている。ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15が一体成形されている。
【0042】
ところで、本発明方法に係る自動車用ドアトリム10は、積層構造体であるドアトリムアッパー20の構造に本発明方法を適用し、製品の軽量化を図るとともに、成形性を高め、かつ成形サイクルを短縮化できることが特徴である。
【0043】
すなわち、ドアトリムアッパー20は、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材21と、この発泡樹脂基材21の裏面側に積層一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ加飾材23とから大略構成されている。
【0044】
上記発泡樹脂基材21は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材21を賦形しても良い。
【0045】
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に好ましくは1〜10mmの範囲に設定されている。
【0046】
次いで、樹脂リブ22は、発泡樹脂基材21の裏面側に配設され、特に、図3に示すように、縦横方向、あるいは斜め方向等に延びる格子状パターンに設定されている。この樹脂リブ22は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。
【0047】
また、この樹脂リブ22には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
【0048】
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、合成樹脂単体品であるドアトリムロア30とから構成され、外観上のアクセント効果により、優れた外観意匠性を備えている。更にドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21と、発泡樹脂基材21の裏面に積層一体化される樹脂リブ22と、加飾性を有する加飾材23とから構成されているため、従来のように製品の全面に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材21を使用する一方、樹脂リブ22は骨状であり、荷重が加わる部位、例えば、クリップ座、ウエスト部上面、アームレスト部上面等を除いた部位は、肉抜き構造となっている関係で、製品の重量について、従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンにも貢献できる。
【0049】
更に、発泡樹脂基材21は、多孔質構造であるため、ドアトリムアッパー20は、吸音性能に優れ、車室内外の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材21における車室内騒音を対象とした吸音性能を高めるために、発泡樹脂基材21の表面に積層一体化される加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも塩ビシートやTPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等の合成樹脂シート(TPOシートを使用すればリサイクルが可能)、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体等を使用することができる。尚、廉価構成として、加飾材23を省略し、発泡樹脂基材21の表面に塗装や印刷処理を施すようにしても良い。
【0050】
更に、本発明方法により製作されたドアトリム10におけるドアトリムアッパー20は、図4に示すように、保形性を有する発泡樹脂基材21の裏面に樹脂リブ22が積層され、かつ発泡樹脂基材21の表面に加飾性を有する加飾材23が積層一体化されている。
【0051】
そして、後述するドアトリム10の製造方法で詳細に説明するが、発泡樹脂基材21は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、所要形状にプレス成形され、その後、同一の成形金型内で樹脂リブ22が射出成形されて、樹脂リブ22が発泡樹脂基材21の裏面所定箇所に一体化されるが、図4中Aで示す部位、すなわち樹脂リブ22の対応する部分については、発泡樹脂基材21の裏面が平滑面として設定され、シール性を向上させることで樹脂リブ22成形時に樹脂バリ等が生じることがなく、良好な成形性を維持できるとともに、樹脂リブ22が発泡樹脂基材21内部に浸透することがなく、ショートショット等がなく、高い成形性が得られる。
【0052】
次に、図1乃至図4に示すドアトリム10の製造方法について以下に説明する。まず、図5乃至図7に基づいて、成形金型40の構成について説明する。図5において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。
【0053】
更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。
【0054】
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、マニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に供給される。尚、樹脂リブ22を形成するために、コア部421上面に溶融樹脂M1が供給される溝部424が穿設される一方、ドアトリムロア30を形成するために、成形上下型41,42間に所定クリアランスのキャビティ425が設定されている。
【0055】
また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締めされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
【0056】
更に、図6に示すように、ドアトリムアッパー20が対応する部位の成形上型41には、真空吸引機構44が配設されている。すなわち、真空吸引ポンプ441が真空吸引管442を介して成形上型41内部の空気室414に接続しており、開閉バルブ443の開閉操作により、成形上型41の空気室414内のエアが外部に抜気され、成形下型42の型面には、真空吸引孔415が適宜ピッチ間隔で多数開設されている。
【0057】
そして、この真空吸引機構44は、発泡樹脂シートSを成形する発泡樹脂基材21の賦形性に貢献するとともに、成形上型41の型面に発泡樹脂基材21を保持する機能をもつ。
【0058】
一方、成形下型42には、エアブロー機構45が付設されている。このエアブロー機構45においても、圧空ブロワ451とこれと接続するエアブロー管452が成形下型42の空気室427に連通しており、エアブロー管452に設けられている開閉バルブ443の開閉操作により、成形下型42の空気室427内に冷媒としての冷却用エアが供給され、成形下型42の型面に形成されている径が10φ程度のエアブロー孔428を通じてキャビティ内に冷却用エアが吹き付けられる。尚、冷媒として、冷却用エアの他に液体窒素、液体空気、二酸化炭素等を使用することもできる。更に、このエアブロー孔428は、図7に示すように、成形性を高めるために、特に、ゲート423a近傍部分に集中的に開設されるのが望ましい。
【0059】
図8は、ドアトリムアッパー20の成形に使用する成形上型41のプレスチャート図であり、成形上型41は、上限位置から下限位置まで所定ストローク下降し、成形上型41の下限位置で成形上下型41,42の型締めにより、発泡樹脂基材21の成形が行なわれる。本発明方法の第1実施形態では、型締め後、所定タイミングずらして成形下型42に設けられているエアブロー機構45からエアブローがなされ、発泡樹脂シートSが強制的に冷却され、冷却が完了した後、樹脂の射出により樹脂リブ22が一体化される。
【0060】
次に、上記ドアトリム10の製造方法について説明する。まず、図9に示すように、ヒーター装置50により発泡樹脂シートSの一方面に加飾材23をラミネートしたものを所定温度に加熱軟化させる。この実施形態では、発泡樹脂シートSとして、ポリプロピレン製発泡シート(住化プラステック製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み3mm)が使用されている。
【0061】
次いで、図10に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートS(加飾材23をラミネートしている)をドアトリムアッパー20対応箇所における成形上型41のキャビティ部411と成形下型42のコア部421で画成されるキャビティの上半部分にセットする。
【0062】
そして、発泡樹脂シートSをセットした後、図11,図12に示すように、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、成形上下型41,42が型締めされ、発泡樹脂シートSがキャビティ形状に沿って賦形される。更に、発泡樹脂シートSの賦形時、成形下型42に付設されているエアブロー機構45を駆動させる。
【0063】
ここで、圧空ブロワ451からエアブロー管452を通じて成形下型42の内部空気室427に供給される冷却用エアは、エアブロー孔428を通して発泡樹脂シートS内部に吹き付けられる。このときのエアブロー圧は、1〜20kgf/cm2 程度である。
【0064】
従って、成形下型42の溝部424付近において発泡樹脂シートSが圧縮されても、溝部424のスペース内に発泡樹脂シートSの一部が入り込むことがなく、発泡樹脂基材21の裏面における樹脂リブ22の対応部分Aを平滑面に規制できるとともに、発泡樹脂基材21の冷却時間を短縮化することができる。
【0065】
また、冷却用エアの圧空アシスト効果により、加飾材23の表面に絞転写を行ない、かつ発泡樹脂基材21の賦形性を高めることもできる。更に、成形上型41に付設されている真空吸引機構44を動作させて、加飾材23の表面に絞転写を行ない、かつ発泡樹脂基材21の賦形性を高めるようにしても良い。
【0066】
このように、図11,図12に示すように、発泡樹脂基材21の成形時、エアブロー機構45から冷却用エアをキャビティ内に送り込み、発泡樹脂基材21を強制的に冷却させた後、図13に示すように、樹脂リブ22の一体化が行なわれる。すなわち、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じてドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を形成するために溶融樹脂M1が成形下型42の溝部424内に射出充填される。
【0067】
同時に、ドアトリムロア30を成形するために、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてキャビティ425に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。尚、この溶融樹脂M1,M2としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=80g/10分)でタルク等のフィラーが適宜割り合いで混入されている。
【0068】
従って、第1の射出機43aから溶融樹脂M1を溝部424内に射出充填する一方、第2の射出機43bから溶融樹脂M2をキャビティ425内に射出充填することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を所要形状に成形するとともに、これと一体にドアトリムロア30が一体成形される。
【0069】
ここで、エアブロー機構45を動作させない比較例について、図14を基に説明する。すなわち、成形下型42側からエアブローを作用させないと、図14(a)に示すように、発泡樹脂基材21を成形する際、成形下型42の溝部424内に一部が入り込んで、突条aが同時に形成されてしまう。そして、この突条aは発泡樹脂基材21の冷却時における収縮歪みの影響を受け、図14(b)に示すように、溝部424と突条aとの間にズレが生じ、空隙部bが形成されるため、溝部424内に溶融樹脂M1を射出充填する際、シール性が低下し、樹脂バリが発生し、成形性能を大幅に低下させるという不具合がある。
【0070】
このように、本発明方法においては、発泡樹脂シートSの成形上下型41,42による型締め及び冷却用エアのエアブロー作用で所要形状に発泡樹脂基材21を成形した後、発泡樹脂基材21の裏面所定部分に樹脂リブ22を射出成形により一体成形する際、発泡樹脂基材21の裏面側が特に樹脂リブ22対応部分Aにおいて平滑面に規制され、かつ所定温度以下に確実に冷却されており、本来の硬度に近い状態であるため、図13に示す樹脂リブ22の射出成形時、樹脂バリが生じたり、また、溶融樹脂M1が発泡樹脂基材21内部に染み込むことがなく、樹脂リブ22の成形性を高めることができる。更に、樹脂リブ22の流動長を長くできるため、成形下型42に設けるゲート423aの点数を少なくでき、しかも、エアブロー作用により、成形上型41の真空吸引機構44の容量を変えずに、絞の転写性を高めることができる。
【0071】
次いで、図15乃至図18は、ドアトリム10の製造方法の第2実施形態を示すもので、図15に示すプレスチャート図のように、第2実施形態においては、成形上型41は、上限位置から下限位置まで下降して、10秒間の1次加圧処理が行なわれた後、成形上型が1mm程度上昇し、10秒間程度ブロー冷却が行なわれる。そして、再度型締めによる2次加圧処理が25秒程度行なわれ、この2次加圧処理時に樹脂リブ22を形成するための樹脂が射出充填される。
【0072】
すなわち、図16は、1次加圧状態を示すもので、成形上下型41,42の型締めにより加熱軟化処理された発泡樹脂シートS並びにその一面にラミネートされた加飾材23が所要形状に成形される。
【0073】
その後、図17に示すように、成形上型41が上昇操作される。このとき、成形上型41に付設されている真空吸引機構44の作用により、発泡樹脂基材21は、成形上型41に保持されているため、発泡樹脂基材21裏面と成形下型42の型面との間にクリアランスが生じる。そして、この成形上型41の上昇時に10秒間成形下型42に付設されたエアブロー機構45を通じて冷却用エアが上記クリアランスを通じて発泡樹脂基材21側に吹き付けられ、発泡樹脂基材21が強制的に冷却処理される。このとき、所望ならば、成形上型41を上昇操作するだけで、エアブロー機構45を停止させたままで冷却を行なっても良い。
【0074】
次いで、図18に示すように、成形下型42を再度降下させて、成形上下型41,42間で発泡樹脂基材21を挟み込んだ状態で、射出機43a,43bから溶融樹脂M1,M2を成形下型42の溝部424並びにキャビティ425にそれぞれ射出充填することにより、ドアトリムアッパー20並びにドアトリムロア30の成形を完了する。
【0075】
このように、本発明方法の第2実施形態においても、発泡樹脂基材21を冷却用エアのエアブロー作用により強制冷却する際、特に、成形上型41を上昇させて行なうことで、温められたエアを迅速に型外に排出することができ、冷却効率を高め、成形サイクルをより短縮化することができる。
【0076】
以上説明した実施形態は、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10に適用したものであるが、図19乃至図21は、一体型のドアトリム100に本発明方法を適用したもので、このドアトリム100は、所望の曲面形状に成形された発泡樹脂基材21の裏面に樹脂リブ22が一体化され、かつ発泡樹脂基材21の表面に加飾材23が一体化されているという構成は、上述実施形態と同一である。
【0077】
そして、本発明においては、ドアトリム100の製品面全体に亘り発泡樹脂基材21が使用され、かつ樹脂リブ22はドアトリム100の製品面全体に亘っており、この変形例における一体型の自動車用ドアトリム100においても、樹脂リブ22をシール性を高めた状態で成形するという趣旨は同一であり、樹脂リブ22の成形性を高め、かつエアブロー作用により成形金型を簡素化できるとともに、成形サイクルを短縮化できるという作用効果は上述した実施形態と同様である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明方法により製作された自動車用内装部品は、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面で、かつ製品の外周縁など、剛性が要求される部位に積層一体化される樹脂リブとから構成されるため、従来の重量の嵩む樹脂芯材を廃止できることから、軽量で低コスト、しかも、多孔質素材であるため、吸音性能に優れた自動車用内装部品を提供できるという効果を有する。
【0079】
更に、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、成形金型のキャビティ形状に沿って、発泡樹脂基材を所要形状に成形すると同時に発泡樹脂基材の裏面側に樹脂リブを成形するという工程を採用すれば、樹脂成形体である樹脂リブの投影面積が少ないため、従来の樹脂芯材に比べ、成形金型にかかる負荷も少なく、かつ冷却時間も短縮化でき、歩留まりを高めることができることから、作業能率を高めることができるとともに、大幅なコストダウンを招来できるという効果を有する。
【0080】
更に、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、冷却用エアのエアブロー作用により発泡樹脂基材の樹脂リブ対応面は平滑面に規制され、かつ発泡樹脂基材が十分冷却されているため、樹脂リブ成形時、樹脂バリが形成されたり、また、発泡樹脂基材内部に樹脂が浸透することがなく、樹脂リブの成形性を高め、かつ冷却時間をより短縮化することにより、製品コストを低減することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動車用内装部品の製造方法を適用して製作した自動車用ドアトリムを示す正面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの発泡樹脂基材を取り外した後のドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアとを示す正面図である。
【図4】図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの構成を示す断面図である。
【図5】図1に示すドアトリムを成形する際に使用する成形金型の構成を示す全体図である。
【図6】図5中VI−VI線断面図である。
【図7】図5に示す成形金型における成形下型を示す平面図である。
【図8】図1に示すドアトリムの製造方法の第1実施形態に使用する成形金型における成形上型のプレスチャート図である。
【図9】図1に示すドアトリムの製造方法の第1実施形態における発泡樹脂シートの予熱工程を示す説明図である。
【図10】図1に示すドアトリムの製造方法の第1実施形態における発泡樹脂シートのセット工程を示す説明図である。
【図11】図1に示すドアトリムの製造方法の第1実施形態における発泡樹脂基材の成形工程を示す説明図である。
【図12】図1に示すドアトリムの製造方法の第1実施形態における発泡樹脂基材の成形工程時のエアブローによる冷却状態を示す説明図である。
【図13】図1に示すドアトリムの製造方法の第1実施形態における樹脂リブの成形工程を示す説明図である。
【図14】エアブロー機構を動作させない比較例を示す説明図である。
【図15】本発明に係るドアトリムの製造方法の第2実施形態における成形上型のプレスチャート図である。
【図16】本発明に係るドアトリムの製造方法の第2実施形態における発泡樹脂基材の成形工程を示す説明図である。
【図17】本発明に係るドアトリムの製造方法の第2実施形態における発泡樹脂基材の成形工程時のエアブローによる冷却状態を示す説明図である。
【図18】本発明に係るドアトリムの製造方法の第2実施形態における樹脂リブの成形工程を示す説明図である。
【図19】本発明方法を適用して製作した一体型のドアトリムを示す正面図である。
【図20】図19中XX−XX線断面図である。
【図21】図18に示すドアトリムにおける発泡樹脂基材を省略した樹脂リブの配設パターンを示す説明図である。
【図22】従来のドアトリムを示す正面図である。
【図23】図22中XXIII −XXIII 線断面図である。
【図24】従来のドアトリムを成形する際に使用する成形金型を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ツートンタイプの自動車用ドアトリム
100 一体型の自動車用ドアトリム
20 ドアトリムアッパー
21 発泡樹脂基材
22 樹脂リブ
23 加飾材
30 ドアトリムロア
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
427 空気室
428 エアブロー孔
43a,43b 射出機
44 真空吸引機構
45 エアブロー機構
451 圧空ブロワ
452 エアブロー管
50 ヒーター装置
S 発泡樹脂シート
M1,M2 溶融樹脂

Claims (5)

  1. 所望の曲面形状に成形され、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に積層一体化される補強機能を有する樹脂リブ(22)とからなる自動車用内装部品(20)の製造方法において、
    前記発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)を加熱軟化処理後、成形金型(41,42)内にセットする発泡樹脂シート(S)のセット工程と、
    成形金型(41,42)同士の型締め後、発泡樹脂シート(S)を成形金型(41,42)のキャビティ形状に沿わせ、所要形状に賦形した後、冷却することで発泡樹脂基材(21)を所要形状に成形する発泡樹脂基材(21)の成形工程と、
    前記発泡樹脂基材(21)を成形金型(41,42)間で所定温度にまで冷却した後、射出機(43)から供給される溶融樹脂(M1)を成形金型(41,42)のキャビティ内に射出充填して、樹脂リブ(22)を発泡樹脂基材(21)の裏面側に積層一体化する樹脂リブ(22)の成形工程と、
    からなることを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  2. 前記発泡樹脂基材(21)の成形工程は、成形金型(41,42)同士の型締めにより、発泡樹脂シート(S)を所望の曲面形状に賦形した後、成形上型(41)の型面に発泡樹脂基材(21)を保持した状態で成形上型(41)を所定ストローク上昇させて、発泡樹脂基材(21)の冷却を速めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品の製造方法。
  3. 前記発泡樹脂基材(21)の成形工程は、成形下型(42)に付設されたエアブロー機構(45)から発泡樹脂シート(S)の裏面側に冷却用エアを吹き付けて、発泡樹脂基材(21)の成形時、強制的に発泡樹脂基材(21)を冷却処理するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用内装部品の製造方法。
  4. 軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、該発泡樹脂基材(21)の裏面に積層一体化される樹脂リブ(22)とからなる自動車用内装部品(20)を成形する成形金型(40)であって、
    前記成形金型(40)は、相互に型締め、型開き可能な成形上型(41)並びに成形下型(42)と、成形下型(42)に連結され、樹脂リブ(22)の素材である溶融樹脂(M1)を供給する射出機(43)とから構成され、成形上型(41)には、真空吸引機構(44)が付設されているとともに、成形下型(42)には、発泡樹脂基材(21)の成形時、発泡樹脂シート(S)に冷却用エアを吹き込むエアブロー機構(45)が付設されていることを特徴とする成形金型。
  5. 前記成形下型(42)に付設されるエアブロー機構(45)は、成形下型(42)内に空気室(427)が設定され、この空気室(427)は、エアブロー管(452)を介して外部の圧空ブロワ(451)に接続され、成形下型(42)の型面には、ゲート(423a)の周辺に集中的にエアブロー孔(428)が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の成形金型。
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