JP2007015290A - 積層構造体並びにその成形方法 - Google Patents

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順 千明
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洋朗 増田
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    • B29C43/183Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of definite length, i.e. discrete articles incorporating preformed parts or layers, e.g. compression moulding around inserts or for coating articles the preformed layer being a lining, e.g. shaped in the mould before compression moulding, or a preformed shell adapted to the shape of the mould

Abstract

【課題】発泡樹脂基材とその裏面側に一体化される樹脂モールド部とからなる積層構造体並びにその成形方法であって、発泡樹脂基材の成形性を高め、かつ成形サイクルを短縮化できる積層構造体並びにその成形方法を提供する。
【解決手段】ドアトリムは、ドアトリムアッパー(積層構造体)20とドアトリムロア(樹脂単体品)とから構成されている。ドアトリムアッパー20は、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材21と、その内面側に一体化される樹脂モールド部との積層構造体から構成されている。そして、ドアトリムアッパー20に形成されるシャープなハイライト線等、意匠面凸部20aの成形時、成形下型の溝部と上記意匠面凸部20aの交差部分にスライド駒、あるいはエジェクタピン、または直上げブロックを配置し、これらのスペーサ作用により、意匠面凸部20aにおける発泡樹脂基材21を精度良く成形する。
【選択図】図4

Description

この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に好適な積層構造体並びにその成形方法に係り、軽量でかつ外観意匠性、成形性に優れ、しかも成形時間を短縮化できる積層構造体並びにその成形方法に関する。
例えば、自動車用内装部品の構成について、ドアトリムを例示して図16,図17を基に説明する。ドアトリム1は、保形性及び車体パネルへの取付剛性を備え、製品面のほぼ全体にいきわたっている樹脂芯材2の表面に、表面外観に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。上記樹脂芯材2としては、タルクを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としており、また、表皮3は、それ自体保形性を備えておらず、塩ビシート等の合成樹脂シートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が使用され、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、サーモプラスチックオレフィン(以下TPOという)シート等のエラストマーシートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が多用される傾向にある。
次に、上記ドアトリム1の成形方法における従来例について図18を基に説明する。まず、ドアトリム1を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリム1の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記、成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂の通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。また、上下動作する成形上型5は、適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
従って、成形上下型5,6が型開き状態にある時、表皮3を金型内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めした後、両金型間の製品キャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2を所要の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。尚、図18では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填されても良い。
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3、図4)
しかしながら、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、材料コストが高く、かつ製品が重量化するという問題点が指摘されている。また、樹脂芯材2の投影面積が大きいことから、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高い射出圧に耐え得る金型構造が必要となり、金型の作製費用も嵩み、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化させるため、成形サイクルが長期化し、生産性を低下させる大きな要因となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ドアトリム等の自動車用内装部品に好適な積層構造体並びにその成形方法であって、軽量化を促進でき、高剛性でコストダウンを図れ、かつ成形サイクルも短縮化できる積層構造体並びにその成形方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮として使用していた発泡樹脂シートに保形性を付与することで、芯材としての機能をもたせ、より以上に剛性が必要な箇所、すなわち製品の周縁部分やパネル、あるいは部品取付箇所並びに荷重がかかる部位には、剛性に優れた樹脂リブ等の樹脂モールド部を配置することで、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ軽量で、かつコストが廉価な積層構造体を提供するとともに、樹脂モールド部を成形するために成形金型に設けられる溝部内に発泡樹脂シートが落ち込むことがないようにスペーサを配置することにより、発泡樹脂シートの成形不良を回避できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するために、本発明は、所望の曲面形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される樹脂モールド部とから構成され、上記発泡樹脂基材は、加熱軟化処理された発泡樹脂シートが成形上下型内で絞り成形されるとともに、成形下型の溝部内に溶融樹脂を射出充填することにより、発泡樹脂基材の裏面に樹脂モールド部を一体化してなる積層構造体において、前記積層構造体には、意匠面凸部が設定されているとともに、この意匠面凸部と樹脂モールド部とが交差する部位は、樹脂モールド部と発泡樹脂基材との間に肉抜き部が設けられていることを特徴とする。
更に、上記積層構造体の成形方法は、前記発泡樹脂基材に意匠面凸部を形成する金型部位と成形下型の溝部との交差部分にスライド駒やエジェクタピン、あるいは直上げブロックを配置することにより発泡樹脂基材の成形時、発泡樹脂基材を支持し、意匠面凸部が溝部内に落ち込むことを回避するようにしたことを特徴とする。
ここで、積層構造体の用途としては、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に適用でき、内装部品の全体構造に本発明に係る積層構造体を適用することもできるとともに、自動車用内装部品の一部、例えば、ドアトリムアッパーとドアトリムロアからなる上下2分割体のドアトリムにおけるドアトリムアッパーに本発明に係る積層構造体を適用することもできる。
更に、本発明に係る積層構造体における発泡樹脂基材は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所望の曲面形状に成形することで、リブ等の補強材がなくても、成形後、型から脱型しても形状を保持する程度の剛性(保形性)を有している。また、製品形状が高展開率部分を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して成形金型の内面に沿って発泡樹脂シートに真空吸引力を作用させるようにしても良い。
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。その時の発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
一方、樹脂モールド部としては、交差状に設定され、補強機能をもつ樹脂リブや外周樹脂フレーム、あるいはクリップ取付座等が該当し、樹脂モールド部として使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
そして、外観意匠性を高めるために、発泡樹脂基材の表面に加飾材を積層一体化しても良い。この加飾材としては、TPOシート、サーモプラスチックウレタン(以下TPUという)シート、塩ビシート等の合成樹脂シート、あるいは織布、不織布、編布等の布地シート、または合成樹脂フィルム、発泡体、網状物等の単体シートの形態で使用するか、または、合成樹脂シートや布地シートの裏面にポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリウレタンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料の形態で使用することもできる。これら加飾材を構成する材料は特に限定されないが、織布、不織布、編布等、通気性を有する素材を使用したほうが、発泡樹脂基材の吸音性能を生かす上で好ましい。
そして、本発明に係る積層構造体は、保形性を有する発泡樹脂基材の裏面側に剛性を補強する意味で樹脂リブが積層一体化されるという構成であるため、従来の樹脂芯材を廃止することができる。従って、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止することで、製品の軽量化を図ることができ、しかも、樹脂材料を節約できることから、材料コストの低減化も同時に達成できる。また、発泡樹脂基材の多孔質吸音機能により、吸音性能に優れた内装部品が得られるとともに、発泡樹脂基材及び樹脂リブの素材として、ポリオレフィン系樹脂を使用した場合、オールオレフィン系樹脂に統一されるため、分離工程が廃止でき、リサイクル作業を簡素化できる。
次いで、本発明方法に使用する成形金型は、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される樹脂モールド部とからなる積層構造体を成形する成形金型であって、前記成形金型は、相互に型締め、型開き可能な成形上型並びに成形下型と、成形下型に連結され、樹脂モールド部の素材である溶融樹脂を供給する射出機とから構成され、発泡樹脂基材の意匠面凸部直下の成形下型には、スペーサとして機能するスライド駒、エジェクタピン、あるいは直上げブロックのいずれかの部材が配設されていることを特徴とする。
ここで、成形金型は、上下動可能な成形上型と、成形上型の下方側に位置する固定側である成形下型と、成形下型に連結される射出機とから構成されている。そして、射出機から供給される溶融樹脂は、成形下型に設けられたマニホールド、ゲート等の樹脂通路を通じて成形下型の型面上に形成されている溝部に供給される。更に、成形上型には、製品の賦形性をアップさせ、シャープな形状出しを可能にするとともに、絞転写性を高めるための真空吸引機構を付設しても良く、尚、成形下型には、発泡樹脂基材の成形性を高め、かつ冷却サイクルを短縮化するために、エアブロー機構を付設しても良い。
また、成形金型の型締めにより、発泡樹脂シートは、成形金型の型面形状に沿って賦形されるが、その際、成形工程の前工程で、ヒーター等により加熱軟化処理が行なわれ、加熱軟化状態の発泡樹脂シートが成形金型内にセットされる。そして、成形金型による発泡樹脂シートの成形工程には、発泡樹脂シートの冷却工程も含まれており、この発泡樹脂シートの冷却工程としては、成形金型の型締めにより冷却する他に、発泡樹脂シートを強制的に冷却するようにしても良い。例えば、成形上型の型面に真空吸引力により発泡樹脂基材を保持した状態で所定ストローク上昇させ、発泡樹脂基材と成形下型の型面との間に所定クリアランスを設けて熱の解放を行なっても良く、また、発泡樹脂基材の裏面側から冷却用エア等の冷媒を吹き付けることにより、発泡樹脂基材を有効に冷却することもできる。この場合、エアブローは、型締め状態で行なっても良く、また、成形上型を上昇させて、発泡樹脂基材と成形下型との間にクリアランスを設け、このクリアランス内にエアブローするようにしても良い。
そして、発泡樹脂基材を所望形状に成形する成形上下型において、特に、発泡樹脂基材の立体形状部分、意匠面凸部の裏面に樹脂リブ等の樹脂モールド部が一体化される場合には、この意匠面凸部の成形を円滑に行なうために、この部位における成形下型にスペーサ機能が付与されている。具体的な構造としては、スライド駒やエジェクタピン、あるいは直上げブロック等が配置されており、発泡樹脂基材を成形上下型の型締めにより絞り成形する際、意匠面凸部がこれらスライド駒やエジェクタピン、あるいは直上げブロックにより支持されることで、従来生じていた凹み発生という不具合を解決している。
従って、本発明方法によれば、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ、樹脂モールド部だけを成形すれば良いため、射出圧力を従来に比べ低く設定することができ、かつ成形上型の負荷が少なくて済むとともに、材料費を節約することができる。更に、発泡樹脂基材の成形時には、特に、発泡樹脂基材の意匠面凸部の直下位置に溝部が位置する場合には、スライド駒やエジェクタピン、あるいは直上げブロック等のスペーサを該当箇所に配置すれば、スペーサにより発泡樹脂シートが溝部内に落ち込むことがなく、良好な成形が可能となる。従って、コーナー部や稜線等の意匠面凸部においても、リブ、クリップ取付座等の設定が可能となる。また、スライド駒、エジェクタピン、あるいは直上げブロック等をスペーサとして使用することで、発泡樹脂基材の冷却時間を短縮化することができ、成形サイクルを短縮化できる。
以上説明した通り、本発明に係る積層構造体並びにその成形方法によれば、加熱軟化処理した発泡樹脂シートを成形上下型の型締めにより所望の曲面形状に成形する際、特に、コーナー部等の意匠面凸部の成形に際しては、スライド駒やエジェクタピン、あるいは直上げブロック等を意匠面凸部の直下部分に配置すれば、スライド駒やエジェクタピン、あるいは直上げブロック等がスペーサ機能を果たすため、発泡樹脂基材におけるコーナー部等の意匠面凸部を良好に成形でき、外観見栄えを高めることができるとともに、意匠面凸部の直下部分にリブ、クリップ取付座等を設定でき、造形自由度を向上させることができる。また、発泡樹脂基材の冷却時間の短縮化も可能となり、成形サイクルの短縮による生産効率を高めることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る積層構造体並びにその成形方法における好適な実施例について、自動車用ドアトリムの製造方法を例示して説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1は本発明に係る積層構造体の一実施形態であるツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3,図4は同ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの構成を示す正面図並びに断面図、図5乃至図8は本発明方法に使用する成形金型の構成を示すもので、図5,図6は同成形金型の全体構成を示す各説明図、図7,図8は積層構造体の意匠面凸部に該当する成形金型の要部構成を示す各説明図、図9乃至図13は同ドアトリムの製造方法における各工程を示す説明図、図14,図15は本発明方法に使用する成形金型の変形例を示す各説明図である。
まず、図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下2分割体から構成されている。ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11が取り付けられている。ドアトリムロア30には、一体、あるいは別体にアームレスト12が取着され、このアームレスト12には、パワーウインドウスイッチ、ドアロックスイッチ等のスイッチエスカッション13、プルハンドル14が設定されている。また、アームレスト12の下方には、ドアポケット用開口15が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)16が取り付けられており、ドアポケット用開口15のフロント側にスピーカグリル17がドアトリムロア30と一体、あるいは別体に設けられている。尚、図中符号18は、ドアパネルを示す。
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、積層構造体であるドアトリムアッパー20の構造に本発明を適用し、製品の軽量化を図るとともに、成形性を高め、かつ成形サイクルを短縮化できることが特徴である。すなわち、ドアトリムアッパー20は、図2に示すように、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材21と、この発泡樹脂基材21の裏面側に一体化される樹脂モールド部22と、発泡樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ加飾材23とから大略構成されている。上記発泡樹脂基材21は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材21を賦形しても良い。
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に好ましくは1〜10mmの範囲に設定されている。
次いで、樹脂モールド部22は、発泡樹脂基材21の裏面側に配設され、樹脂リブ24、外周樹脂フレーム25、クリップ取付座26等から構成されている。樹脂リブ24は、図3に示すように、縦横方向、あるいは斜め方向等に延びる格子状パターンに設定されている。そして、この樹脂モールド部22は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。また、この樹脂モールド部22には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、合成樹脂単体品であるドアトリムロア30とから構成され、外観上のアクセント効果により、優れた外観意匠性を備えている。更にドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21と、発泡樹脂基材21の裏面に積層一体化される樹脂モールド部22とから構成されているため、従来のように製品の全面に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材21を使用する一方、樹脂モールド部22は骨状であり、荷重が加わる部位、例えば、クリップ取付座26、ウエストフランジ、アームレスト部上面等を除いた部位は、肉抜き構造となっている関係で、製品の重量について、従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンにも貢献できる。
更に、発泡樹脂基材21は、多孔質構造であるため、ドアトリムアッパー20は、吸音性能に優れ、車室内外の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材21の表面に所望ならば加飾材を積層一体化しても良い。その場合は、車室内騒音を対象とした吸音性能を高めるために、発泡樹脂基材21の表面に積層一体化される加飾材は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、加飾材は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも塩ビシートやTPOシート等の合成樹脂シート(TPOシートを使用すればリサイクルが可能)、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体等を使用することができる。尚、廉価構成として、加飾材を省略し、発泡樹脂基材21の表面に塗装や印刷処理を施すようにしても良い。
ところで、このドアトリムアッパー20においては、発泡樹脂基材21が所望の曲面形状に成形されているが、特に、シャープなハイライト線等の意匠面凸部20aについては、図4に示すように、樹脂リブ24と交差する箇所の意匠面凸部20aの直下部分は、肉抜き部24aが設定されている。この肉抜き部24aは、発泡樹脂基材21の成形時にこの肉抜き部24a相当箇所にスペーサが嵌まり込んで発泡樹脂基材21の溝部内への落ち込みを防止することができるため、精度の良い意匠面凸部20aの成形が可能となる。
次に、図1乃至図4に示すドアトリム10の製造方法について以下に説明する。まず、図5乃至図8に基づいて、成形金型40の構成について説明する。図5において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、マニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に供給される。尚、樹脂モールド部22を形成するために、コア部421上面に溶融樹脂M1が供給される溝部424が穿設される一方、ドアトリムロア30を形成するために、成形上下型41,42間に所定クリアランスのキャビティ425が設定されている。また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締めされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
また、図6に示すように、ドアトリムアッパー20が対応する部位の成形上型41には、真空吸引機構44が配設されている。すなわち、真空吸引ポンプ441が真空吸引管442を介して成形上型41内部の空気室414に接続しており、開閉バルブ443の開閉操作により、成形上型41の空気室414内のエアが外部に抜気され、成形下型42の型面には、真空吸引孔415が適宜ピッチ間隔で多数開設されている。そして、この真空吸引機構44は、発泡樹脂シートSを成形する発泡樹脂基材21の賦形性に貢献するとともに、成形上型41の型面に発泡樹脂基材21を保持する機能をもつ。
一方、成形下型42には、エアブロー機構45が付設されている。このエアブロー機構45においても、圧空ブロワ451とこれと接続するエアブロー管452が成形下型42の空気室427に連通しており、エアブロー管452に設けられている開閉バルブ443の開閉操作により、成形下型42の空気室427内に冷媒としての冷却用エアが供給され、成形下型42の型面に形成されている径が10φ程度のエアブロー孔428を通じてキャビティ内に冷却用エアが吹き付けられる。尚、冷媒として、冷却用エアの他に液体窒素、液体空気、二酸化炭素等を使用することもできる。
更に、図7,図8に示すように、樹脂リブ24等の樹脂モールド部22を成形するために、成形下型42に形成されている溝部424と、発泡樹脂基材21にシャープなハイライト線となる意匠面凸部20aを形成するための成形下型42の稜線部42aとが交差する箇所には、この実施例では、スライド駒50が配置されており、スライド駒50は、アンギュラピン51により支持されている。そして、図示しないエジェクタプレートの昇降動作により、スライド駒50が図8中実線位置から鎖線位置まで、スライドストロークに応じた動作を行なう。そして、このスライド駒50は、成形下型42の溝部424と連通し、樹脂リブ24を形成するための切欠部52と、その上部にスペーサ部53が設けられており、このスペーサ部53は発泡樹脂基材21の成形時にスペーサとして機能し、発泡樹脂シートSが溝部424内に落ち込むことを可及的に防止して、成形性能を良好に維持する機能を備えている。
次に、上記ドアトリム10の成形方法について、以下に説明する。まず、ヒーター装置により発泡樹脂シートSを所定温度に加熱軟化させる。この実施形態では、発泡樹脂シートSとして、ポリプロピレン製発泡シート(住化プラステック製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み3mm)が使用されている。そして、図9に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートSをドアトリムアッパー20対応箇所における成形上型41のキャビティ部411と成形下型42のコア部421で画成されるキャビティの上半部分にセットする。尚、発泡樹脂シートSの一方面には加飾材23がラミネートされている。
上記発泡樹脂シートSをセットした後、図10に示すように、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、成形上下型41,42が型締めされ、発泡樹脂シートSがキャビティ形状に沿って賦形される。更に、図11に示すように、発泡樹脂シートSの賦形時、成形上型41に装備されている真空吸引機構44を駆動させるとともに、成形下型42に付設されているエアブロー機構45を駆動させる。
ここで、圧空ブロワ451からエアブロー管452を通じて成形下型42の内部空気室427に供給される冷却用エアは、エアブロー孔428を通して発泡樹脂シートS内部に吹き付けられる。この時のエアブロー圧は、1〜20kgf/cm2 程度である。そして、この時、図12に示すように、成形下型42に配設されているスライド駒50の一部が成形下型42の溝部424内に入り込み、発泡樹脂シートSが成形される意匠面凸部20aの直下部分にスペーサ部53として対峙しているため、溝部424のスペース内に発泡樹脂シートSが落ち込むことがなく、発泡樹脂基材21の成形性を高めることができるとともに、発泡樹脂基材21の冷却時間を短縮化することができる。
このように、発泡樹脂基材21の成形時、エアブロー機構45から冷却用エアをキャビティ内に送り込み、発泡樹脂基材21を強制的に冷却させた後、樹脂モールド部22の一体化が行なわれる。すなわち、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じてドアトリムアッパー20における樹脂モールド部22を形成するために溶融樹脂M1が成形下型42の溝部424内に射出充填される。
同時に、図13に示すように、ドアトリムロア30を成形するために、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてキャビティ425に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。尚、溶融樹脂M1,M2としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=80g/10分)でタルク等のフィラーが適宜割り合いで混入されている。
従って、第1の射出機43aから溶融樹脂M1を溝部424内に射出充填する一方、第2の射出機43bから溶融樹脂M2をキャビティ425内に射出充填することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂モールド部22を所要形状に成形するとともに、これと一体にドアトリムロア30が一体成形される。
このように、本発明方法並びにそれに使用する成形金型40によれば、発泡樹脂シートSの成形上下型41,42による型締め及び冷却用エアのエアブロー作用で所要形状に発泡樹脂基材21を成形した後、発泡樹脂基材21の裏面所定部分に樹脂モールド部22を射出成形により一体化する際、特に、発泡樹脂基材21のシャープなハイライト線等の意匠面凸部20aの形状出しにおいて、成形下型42に配置したスライド駒50のスペーサ部53により、意匠面凸部20aにおける成形性を高めるというものであるから、ハイライト線等の意匠面凸部20aが凹むことがなく、外観性能を良好に維持できるとともに、発泡樹脂基材21の冷却時間も短縮化させることができ、生産効率を高めることができるという効果がある。尚、本発明方法によるスライド駒50にクリップ取付座を形成する機能をもたせる形態を採用することもできる。
更に、上述した実施例では、スライド駒50のスペーサ機能により発泡樹脂基材21の意匠面凸部20aの形状出しを正確に行なったが、図14(a),(b)に示すように、エジェクタピン60に代替することができる。すなわち、エジェクタピン60に樹脂リブ24の一部を形成するための切欠部61を形成する一方、その上部にスペーサ部62を設定し、このスペーサ部62を発泡樹脂基材21の意匠面凸部20aの直下に位置させると良い。従って、このエジェクタピン60の上端部分がスペーサ部62を構成し、このエジェクタピン60により発泡樹脂基材21の正確な形状出しが可能となる。
また、図15に示すように、直上げブロック70に代替することができる。すなわち、直上げブロック70を駆動ロッド71で支持し、成形下型42に配置する。そして、この直上げブロック70に樹脂リブ24を形成するための切欠部72を設けるとともに、その上方にスペーサ部73を設け、このスペーサ部73により、発泡樹脂基材21における意匠面凸部20aのスペーサ機能を果たすようにしても良い。そして、直上げブロック70を使用した場合、アンギュラピン51によるスライド駒50よりも廉価構成であるとともに、成形品の脱型性については、脱型方向と成形品の収縮方向とを一致させれば、成形品を撓ませることで簡単に脱型させることができる。
以上説明した実施例は、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20に本発明に係る積層構造体の構成を適用したが、一体型のドアトリム、あるいはドアトリム以外の内装部品、例えば、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等、内装トリム全般に本発明構造を適用することができる。また、スライド駒50を使用する際は、スライド駒50にクリップ取付座等を成形する加工を行なって、多機能型のスライド駒を使用することができる。
本発明に係る積層構造体の一実施形態である自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの構成を示す外観図である。 図3中IV−IV線断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムを成形する際に使用する成形金型の全体構成を示す説明図である。 図5中VI−VI線断面図である。 図5に示す成形金型におけるドアトリムアッパーの意匠面凸部を成形する部位を示す説明図である。 図7中VIII−VIII線断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における素材のセット工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法におけるドアトリムアッパーの成形工程を示す説明図である。 図10に示すドアトリムアッパーの成形工程における真空吸引機構とエアブロー機構の駆動時の状態を示す説明図である。 図10に示すドアトリムアッパーの成形工程における意匠面凸部の成形状態を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法におけるドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。 本発明方法に使用する成形金型における変形例を示す断面図である。 本発明方法に使用する成形金型における変形例を示す断面図である。 従来のドアトリムを示す正面図である。 図16中XVII−XVII線断面図である。 従来のドアトリムを成形する際に使用する成形金型の構成を示す説明図である。
符号の説明
10 ツートンタイプの自動車用ドアトリム
20 ドアトリムアッパー
20a 意匠面凸部
21 発泡樹脂基材
22 樹脂モールド部
23 加飾材
24 樹脂リブ
24a 肉抜き部
25 外周樹脂フレーム
26 クリップ取付座
30 ドアトリムロア
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
43a,43b 射出機
44 真空吸引機構
45 エアブロー機構
50 スライド駒
51 アンギュラピン
52 切欠部
53 スペーサ部
60 エジェクタピン
61 切欠部
62 スペーサ部
70 直上げブロック
72 切欠部
73 スペーサ部
S 発泡樹脂シート
M1,M2 溶融樹脂

Claims (3)

  1. 所望の曲面形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される樹脂モールド部(22)とから構成され、上記発泡樹脂基材(21)は、加熱軟化処理された発泡樹脂シート(S)が成形上下型(41,42)内で絞り成形されるとともに、成形下型(42)の溝部(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填することにより、発泡樹脂基材(21)の裏面に樹脂モールド部(22)を一体化してなる積層構造体(20)において、
    前記積層構造体(20)には、意匠面凸部(20a)が設定されているとともに、この意匠面凸部(20a)と樹脂モールド部(22)とが交差する部位は、樹脂モールド部(22)と発泡樹脂基材(21)との間に肉抜き部(24a)が設けられていることを特徴とする積層構造体。
  2. 所望の曲面形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される樹脂モールド部(22)とから構成され、上記発泡樹脂基材(21)は、加熱軟化処理された発泡樹脂シート(S)が成形上下型(41,42)内で絞り成形されるとともに、成形下型(42)の溝部(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填することにより、発泡樹脂基材(21)の裏面に樹脂モールド部(22)を一体化してなる積層構造体(20)の成形方法において、
    前記発泡樹脂基材(21)に意匠面凸部(20a)を形成する金型部位と成形下型(42)の溝部(424)との交差部分にスライド駒(50)、エジェクタピン(60)、あるいは直上げブロック(70)を配置することにより、発泡樹脂基材(21)の成形時、発泡樹脂基材(21)を支持し、意匠面凸部(20a)が溝部(424)内に落ち込むことを回避するようにしたことを特徴とする積層構造体の成形方法。
  3. 軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される樹脂モールド部(22)とからなる積層構造体(20)を成形する成形金型(40)であって、
    前記成形金型(40)は、相互に型締め、型開き可能な成形上型(41)並びに成形下型(42)と、成形下型(42)に連結され、樹脂モールド部(22)の素材である溶融樹脂(M1)を供給する射出機(43)とから構成され、発泡樹脂基材(21)の意匠面凸部(20a)直下の成形下型(42)には、スペーサとして機能するスライド駒(50)、エジェクタピン(60)、あるいは直上げブロック(70)のいずれかの部材が配設されていることを特徴とする成形金型。
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