JPH04169346A - 自動車用ドアトリム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、衝撃吸収性を向上させるとともに、軽量化
にも貢献できる自動車用ドアトリムに関する。

〈従来の技術〉 例えば、第４図に示すように、自動車室内のドアパネル
に内装される自動車用ドアトリム１は、保形性ならびに
車体パネルへの取付剛性を備えた芯材２と、この芯材２
の表面に積層され、クツション性を有するパッド材３と
、それらの外周を被覆する装飾性を備えた表皮材４とか
ら構成されている。

そして、芯材２としては、樹脂板あるいはバインダとし
て合成樹脂を含浸させた木質系マット等をプレス成形す
ることにより所要形状に成形されたものを使用し１、パ
ッド材３としては、ポリウレタンフォームあるいはポリ
エチレンフオーム等のクツション機能を備えた発泡体が
使用され、かつ表皮材４としては、表面感触、表面外観
の優れたクロスあるいはＰＶＣシート等が使用され、こ
れら素材を一体に成形加工することによりドアトリム１
が製作される。

さらに、ドアトリム１の内面には、車体パネル５との間
にスペーサパッド６が設置されており、ある程度の衝撃
吸収に対してこのスペーサパッド６により衝撃吸収を図
っているのが実情である。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来のドアトリム１の構成に
おいては、スペーサパッド６の容積が小さいため、衝撃
吸収効果が小さく、安全面で問題があった。

さらに、従来の芯材２は樹脂製芯材や木質系芯材である
ため、重量がかさみ、製品の軽量化にそぐわないという
欠点があるとともに、車体パネル５と芯材２との間が空
間部分であるため、２重壁遮音効果がある程度期待でき
るものの、吸音効果が低く、車体パネル５を通じて外部
から侵入してくる騒音は、ドアトリム１を通じて容易に
車室内に侵入して車室内の静粛化を低下させる要因とな
っていた。

加えて、走行中の振動等により、スペーサパッド６と車
体パネル５との間で摩擦音が生じ、静粛な走行を乱すと
いう欠点もあった。

この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
本発明の目的とするところは、衝撃吸収効果に優れ、か
つ軽量化にも貢献でき、しがも、吸音性能を高めた自動
車用ドアトリムを提供することにある。

〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するために、本発明は、保形性を有する
芯材表面に、パッド材、表皮材を積層貼着してなる自動
車用ドアトリムにおいて、前記芯材は、所要形状にモー
ルド成形された、２０〜５０倍の発泡倍率を備える合成
樹脂発泡体から構成されるとともに、要求される衝撃吸
収力に応じて芯材の肉厚を変化させ、かつ車体パネルに
芯材の一部を当接させたことを特徴とする。

〈作用〉 以上の構成から明らかなように、従来の樹脂製芯材、木
質系芯材に比べ、２０〜５０倍の発泡倍率を備えた合成
樹脂発泡体からなる芯材で構成するため、芯材の軽量化
が可能となる。

さらに、衝撃の加わる箇所に応じて、芯材の肉厚を変化
させるため、衝撃吸収性能に優れる。

また、吸音性能に優れた合成樹脂発泡体を使用するため
、ドアトリムの吸音性能が向」ニする。

〈実施例〉 以下、本発明に係る自動車用ドアトリムの実施例につい
て、添付図面を参照しながら詳細に説明する。

第１図は本発明の第１実施例を示すドアトリムの断面図
、第２図、第３図は本発明による自動車用ドアトリムの
別実施例を示すそれぞれ断面図である。

まず、第１図を基に本発明の第１実施例について説明す
ると、この自動車用ドアトリム１０は、所要形状にモー
ルド成形された合成樹脂発泡体からなる芯材１１と、こ
の芯材１１の表面側に積層されるクツション性を有する
パッド材１２と、さらにそれらの外表面を被覆するよう
に表面感触、表面外観に優れた表皮材１３とから大略構
成される。

さらに詳しくは、上記芯材１１は、スチレン系。

オレフィン系、アクリル系等の熱可塑性樹脂系のものや
、フェノール系、メラミン系等の熱硬化性樹脂系のもの
でもよく、発泡倍率は２０〜５０倍の範囲内に設定し、
アームレスト部１０ａやドアウェスト部１０ｂにおいて
は肉厚を厚くした肉厚部１４を設定し、芯材１１の肉厚
を変化させた構成である。

この芯材１１の厚みは、剛性等を考慮して一般部分を３
０ｍｍ以上とし、上述したようにアームレスト部１０ａ
等はそれよりかなり厚みを厚く設定している。

さらに、この芯材１１は、肉厚部１４が設定されるほか
に、ドアインナーパネル２０に当接する当接部１５が複
数箇所に設定され、従来のスペーサパッドの機能を併用
していることも特徴の１つである。

したがって、従来の樹脂製芯材、木質系芯材に比べ、合
成樹脂発泡体からなる芯材１１を使用している関係で、
大幅な軽量化が図れるとともに、肉厚部１４の設定等肉
厚変化により衝撃吸収性能を高めることができ、さらに
、当接部１５を設定するため、従来のスペーサパッドを
廃止でき、部品点数を削減できる等の利点を備え、同時
に芯材１１の占有容積が大きいため、吸音性能にも優れ
るという有利さもある。

ところで、硬質ウレタン芯材を使用して軽量化を図るこ
とも従来から提案されているが、硬質ウレタン芯材と本
願発明の芯材とを比較した場合、軽量化については同等
の効果が得られるが、硬質ウレタン芯材では板厚３〜４
ｍｍ、発泡倍率２〜３倍であるのに対して、本願発明の
合成樹脂発泡体からなる芯材１１では、板厚３０ｍｍ以
上、発泡倍率２０〜５０倍であり、衝撃性能や吸音性能
の向上に加えて、スペーサパッドを廃止できるなど、硬
質ウレタン芯材では得られない有利さを本願発明では備
えている。

なお、芯材１１では所望の強度が得られない部分には、
補強材をインサートしてもよく、また、ドアインナーパ
ネル２０に対する取付手段としての樹脂クリップを装着
保持するためのクリップ座等を芯材１１のモールド成形
時にインサートしておけば、取付工数が簡略化される。

次いで、第２図に示す実施例は、芯材１１の内面側に肉
抜き部１６を設け、当接部１５と肉抜き部１６により芯
材１１裏面が凹凸形状に設定された実施例であり、本実
施例によれば、さらに軽量化を促進させることができる
。

次いで、第３図に示す実施例は、芯材１１の裏面側にポ
リオレフィン系フィルム等からなるシーリングスクリー
ン３０をラミネートしたものであり、このようにシーリ
ングスクリーン３０を設定することで、防水性能を向上
させるとともに、走行中の振動等により、芯材１１とド
アインナーパネル２０との間の摩擦音をこのシーリング
スクリーン３０により防止することができ、車室内の静
粛化に貢献できるという付随的な効果もある。

この場合、シーリングスクリーン３０のラミネート方法
としては、芯材１１のモールド成形時、シーリングスク
リーン３０を型内にインサートして、一体成形してもよ
く、また、予めシーリングスクリーン３０をバキューム
成形等で予備成形しておき、一体成形してもよい。

〈発明の効果〉 以上説明した通り、本発明による自動車用ドアトリムは
、以下に記載する格別の作用効果を有する。

（１）本発明によれば、芯材として、２０〜５０倍の発
泡倍率を備えた合成樹脂発泡体から構成するため、従来
の芯材に比べ、約２０〜４０％の軽量化が図れ、製品の
軽量化に大きく貢献できるという効果を有する。

（２）本発明によれば、芯材として２０〜５０倍の発泡
倍率を備えた合成樹脂発泡体から構成するとともに、要
求される衝撃吸収力に応じて、芯材の厚みを変化させる
というものであるから、衝撃吸収性能が飛躍的に向上し
、安全面に優れるという効果を有する。

（３）本発明によれば、芯材として合成樹脂発泡体から
構成し、芯材とドアインナーパネルとが当接する当接部
を芯材に設定したため、ドアインナーパネルとの間のス
ペーサ機能を併わせ持つというものであるから、従来の
スペーサパッドが廃止でき、スペーサパッドの取付工数
ならびに材料点数が低減でき、コストダウンに寄与でき
るという効果を有する。

（４）本発明によれば、発泡倍率２０〜５０倍の合成樹
脂発泡体を芯材として使用するため、この合成樹脂発泡
体のもつ吸音性能により、ドアトリムの吸音性が著しく
向上するという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による自動車用ドアトリムの第一実施例
を示すもので、ドアトリムの構成を示す断面図、第２図
ならびに第３図は本発明による自動車用ドアトリムの別
実施例を示す各要部断面図、第４図は従来の自動車用ド
アトリムの構成を示す断面図である。 １０・・・自動車用ドアトリム １１・・・芯材 １２・・・パッド材 １３・・・表皮材 １４・・・肉厚部 １５・・・当接部 １６・・・肉抜き部 ２０・・・ドアインナーパネル ３０・・・シーリングスクリーン 特許出願人　　河西工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、保形性を有する芯材（１１）表面に、パッド材（１
   ２）、表皮材（１３）を積層貼着してなる自動車用ドア
   トリムにおいて、 前記芯材（１１）は、所要形状にモールド成形された、
   ２０〜５０倍の発泡倍率を備える合成樹脂発泡体から構
   成されるとともに、要求される衝撃吸収力に応じて芯材
   （１１）の肉厚を変化させ、かつ車体パネル（２０）に
   芯材（１１）の一部を当接させたことを特徴とする自動
   車用ドアトリム。